JP2007302096A - エアバッグ装置 - Google Patents

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切手  肇
Yasuhiro Katsuta
泰広 勝田
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Abstract

【課題】エアバッグが膨張展開する際に、ルーフヘッドライニングが乗員に干渉するおそれを抑制することが可能なエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】エアバッグ装置24は、車両の後端部におけるルーフパネル16と該ルーフパネル16の内側を覆うように設けられたルーフヘッドライニング17との間に配置され、インフレータ26から供給されるガスの圧力により車室内におけるリアシート12の後方に膨張展開するエアバッグ25を備える。ルーフヘッドライニング17の後端部には、該ルーフヘッドライニング17における他の部位よりも強度の弱い脆弱部21が車両幅方向に延びるように形成されている。そして、ルーフヘッドライニング17における脆弱部21よりも後側の部分が、エアバッグ25の膨張展開時に該エアバッグ25の車室内におけるリアシート12の後方への膨張展開を許容するための開口を形成するように変位する展開許容部22とされている。
【選択図】図3

Description

この発明は、例えば、車両後部からの衝撃を吸収するために、車両のルーフの後端部に設けられるエアバッグ装置に関する。
従来、この種のエアバッグ装置として、車室内における最後部座席の後方に膨張展開するエアバッグを備えたエアバッグ装置が知られている(例えば、特許文献1)。すなわち、この特許文献1のエアバッグ装置は、車両の後方からの衝突(後突)により車両の後部に所定値以上の衝撃が加わったときに、エアバッグを乗員が着座する最後部座席の後方に膨張展開させて乗員に加わる衝撃を緩和することにより、乗員の背中あるいは後頭部等を保護するものである。
この特許文献1のエアバッグ装置は、車両のルーフの後端部におけるルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間に配設されている。そして、このエアバッグ装置の作動により、エアバッグが膨張展開する際には、ルーフヘッドライニングの後端側がエアバッグに押されて下方へ垂れ下がるように落ち込み、このルーフヘッドライニングの落ち込みにより形成される隙間から車室内の後斜め下方に向かってエアバッグが展開されるようになっている。
特開2004−182179号公報
ところで、特許文献1のエアバッグ装置では、エアバッグが膨張展開する際に、ルーフヘッドライニングの後端側が下方へ垂れ下がるように落ち込むことになる。そのため、その際に最後部座席に乗員が着座していたとすると、その乗員の頭部等に垂れ下がったルーフヘッドライニングが干渉するおそれがあった。
本発明は、このような観点に着目してなされたものである。その目的とするところは、エアバッグが膨張展開する際に、ルーフヘッドライニングが乗員に干渉するおそれを抑制することが可能なエアバッグ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両の後端部におけるルーフパネルと該ルーフパネルの内側を覆うように設けられたルーフヘッドライニングとの間に配置され、ガス発生源から供給されるガスの圧力により車室内における最後部座席の後方に膨張展開するエアバッグを備えたエアバッグ装置において、前記ルーフヘッドライニングの後端部には、該ルーフヘッドライニングにおける他の部位よりも強度の弱い脆弱部が車両幅方向に延びるように形成されていることを要旨とする。
上記構成によれば、エアバッグの膨張展開の際に、エアバッグの膨張力によりルーフヘッドライニングは、脆弱部よりも後方側の部分のみが下方へ垂れ下がるように落ち込む。すなわち、エアバッグの膨張展開の際に、ルーフヘッドライニングの後端側が広い範囲にわたって下方へ落ち込むことがなくなるので、ルーフヘッドライニングが最後部座席に着座する乗員に干渉するおそれを抑制することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ルーフヘッドライニングにおける前記脆弱部よりも後側の部分は、前記エアバッグが膨張展開する際に該エアバッグの車室内における最後部座席の後方への膨張展開を許容するための開口を形成するように変位する展開許容部とされていることを要旨とする。
上記構成によれば、エアバッグが膨張展開する際に、ルーフヘッドライニングは後端部の展開許容部のみが変位するため、ルーフヘッドライニングの後端側が広い範囲にわたって下方へ落ち込むことを抑制しつつ、展開許容部の変位により形成された開口を介してエアバッグを車室内の最後部座席の後方で膨張展開させることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記展開許容部は、前記エアバッグが膨張展開する際の膨張力で押圧された場合に、その展開許容部の後端が前記ルーフパネル側に設けられた止着部による止着状態を解除されるとともに、前記脆弱部がヒンジとして機能することにより、該脆弱部を支点として回動変位することを要旨とする。
上記構成によれば、エアバッグが膨張展開する際に、展開許容部が脆弱部をヒンジとして回動変位するため、簡単な構成でルーフヘッドライニングの後端側が広い範囲にわたって下方へ落ち込まないようにすることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記脆弱部には、該脆弱部が前記展開許容部のヒンジとして機能する際に、該脆弱部の補強を行うヒンジ部材が設けられていることを要旨とする。
上記構成によれば、エアバッグが膨張展開する際に、ヒンジ部材により、ルーフヘッドライニングにおける脆弱部よりも後方側で確実に展開許容部を回動変位させて開口を形成することが可能となる。また、ヒンジ部材の回動範囲を設定することで、展開許容部の回動範囲、すなわち開口の大きさを調整することが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記展開許容部は、その少なくとも一部が前記エアバッグに固着されており、前記エアバッグが膨張展開する際の膨張力で押圧された場合には、その展開許容部の後端が前記ルーフパネル側に設けられた止着部による止着状態を解除されるとともに、前記脆弱部が前記エアバッグの膨張展開時の膨張力で切断されることにより、前記ルーフヘッドライニングから分離されることを要旨とする。
上記構成によれば、エアバッグが膨張展開する際に、該エアバッグの膨張力により脆弱部が切断されて展開許容部がエアバッグに固着された状態でルーフヘッドライニングから分離される。このため、エアバッグが膨張展開する際には、該エアバッグとともに展開許容部が最後部座席の後方へ移動されるため、該最後部座席に着座する乗員側に展開許容部が垂れ下がらないようにすることが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記展開許容部は、その後端の近傍部位が前記ルーフパネル側に固着された固着部とされ、前記エアバッグが膨張展開する際の膨張力で押圧された場合には、前記脆弱部が前記エアバッグの膨張展開時の膨張力により切断されるとともに、前記固着部がヒンジとして機能することにより、その固着部を支点として回動変位することを要旨とする。
上記構成によれば、エアバッグが膨張展開する際に、脆弱部が切断されてルーフヘッドライニングから分離された展開許容部はルーフパネル側に固着された固着部をヒンジとして後方側に回動変位する。そのため、そのように回動変位する展開許容部が最後部座席に着座する乗員側に垂れ下がらないようにすることが可能となる。
本発明によれば、エアバッグが膨張展開する際に、ルーフヘッドライニングが乗員に干渉するおそれを抑制することが可能なエアバッグ装置を提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明をワンボックスタイプの車両に搭載されるエアバッグ装置に具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」をいう場合は、車両の進行方向(前進方向)を前方(車両前方)として説明する。また、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、車両の進行方向を前方とした場合の上下方向及び左右方向をいうものとする。
図1及び図2に示すように、車両11の車室内の最後部には、ベンチタイプのリアシート12が最後部座席として設けられている。リアシート12は腰掛け部12aと背もたれ部12bとを備えるとともに、該背もたれ部12bの上端部にはヘッドレスト12cが立設されている。また、車両11は、その上部がルーフ13によって覆われるとともに、その後部が開閉可能なリアドア14によって覆われている。リアドア14は、閉められた状態においてリアシート12の後方近傍に位置しているとともに、そのヘッドレスト12cと前後方向で対向する位置にリアウィンドウ15が設けられている。
次に、車両のルーフ13について詳述する。
図3に示すように、車両のルーフ13は、ルーフパネル16と、該ルーフパネル16の内側に設けられたルーフヘッドライニング17と、該ルーフヘッドライニング17とルーフパネル16との間に配置されて該ルーフパネル16に固定されたインナーパネル18とを備えている。ルーフパネル16は、その大部分が車両上部において最も車外側に位置して車外に露出しており、通常、鋼板により形成される。ルーフヘッドライニング17は、合成樹脂等の可撓性を有する材料からなり、ルーフパネル16の車室側(内側)の面のほぼ全体を覆っている。
また、ルーフパネル16の後端部には該ルーフパネル16を折曲してなる折曲凹部16aが形成されるとともに、ルーフパネル16において折曲凹部16aの後端と該折曲凹部16aよりも前方側に位置する部分とがインナーパネル18を介して連結されている。そして、ルーフパネル16とインナーパネル18とで囲まれる空間を形成する部分におけるルーフパネル16とインナーパネル18とによって中空状のリアルーフレール18aが構成されている。このリアルーフレール18aは、車両のボディリア部分19の所定の剛性を確保するための部材であり、リアウィンドウ15の上端部と対向する位置において左右方向(車幅方向)に延設されている。リアルーフレール18aの後端部にはシール用のウェザーストリップ20が取着されるとともに、該ウェザーストリップ20には止着部として機能する係止片20aが突設されている。また、リアドア14は、ルーフパネル16の折曲凹部16a内に設けられたヒンジ機構30を介してルーフパネル16の後端部に装着されている。
ルーフヘッドライニング17の後端部において、該ルーフヘッドライニング17の下面を形成する下壁には、リアシート12に着座する乗員Pの頭部(上半身)と上下方向で対向するように、該ルーフヘッドライニング17において他の部分よりも肉厚が薄い脆弱部21が左右方向(車両幅方向)に延びるように形成されている。すなわち、脆弱部21は、ルーフヘッドライニング17における他の部分よりも強度が弱くなっている。また、ルーフヘッドライニング17における脆弱部21から後側の部分は該脆弱部21を支点として回動変位可能な展開許容部22とされるとともに、該展開許容部22の後端部は後斜め上方に屈曲されてルーフヘッドライニング17の後壁を構成している。そして、展開許容部22の後端(図3では上端)は、係止片20aに止着されている。この係止片20aによる展開許容部22の後端(上端)の止着強度は、後述するエアバッグ25が膨張した際に該展開許容部22に加えられる押圧力(膨張力)によって該止着状態が速やかに解除される程度に設定されている。
ルーフヘッドライニング17の下壁の上面には、脆弱部21を補強するように該脆弱部21に沿ってヒンジ部材23が設けられている。そして、インナーパネル18とルーフヘッドライニング17との間にはエアバッグ装置24が配設されている。
次に、エアバッグ装置24について詳述する。
エアバッグ装置24は、一対の基布の周縁部同士を縫着することで袋状に形成されたエアバッグ25と、該エアバッグ25内にガスを供給するためのガス発生源としてのインフレータ26とを備えている。インフレータ26はインナーパネル18の前端部に取付板27を介して固定されるとともに、エアバッグ25はインナーパネル18とルーフヘッドライニング17との間にロール状に折り畳まれた状態で収容されている。
エアバッグ25はインフレータ26と接続される連結部28を備えるとともに、該連結部28には該インフレータ26から供給されるガスの流入口となる図示しないガス供給口が形成されている。また、エアバッグ25には連結部28の近傍に左右一対の帯状の取付片29がエアバッグ25を構成する基布と一体形成されるとともに、両取付片29の先端部はそれぞれインナーパネル18に固定されている。そして、エアバッグ装置24は、車両後方からの衝突時にインフレータ26から供給されるガスの圧力によりエアバッグ25をリアシート12とリアウィンドウ15との間に膨張展開させることにより、該リアシート12に着座した乗員Pを保護するようになっている。
次に、エアバッグ装置24の動作を説明する。
さて、車両のボディ後部に対する他の車両による衝突等により、該ボディ後部に所定値以上の衝撃が加わると、図示しない衝撃センサからの検知信号に基づいて図示しない制御部がインフレータ26に対して駆動電流を出力する。このインフレータ26に対して出力された駆動電流に基づく加熱により、インフレータ26内のガス発生剤からガスが発生され、該ガスがエアバッグ25内に噴射供給されてエアバッグ25が膨張する。そして、エアバッグ25の膨張力によりルーフヘッドライニング17の展開許容部22が押圧されると、図4に示すように、係止片20aによる展開許容部22の止着状態が速やかに解除され、該展開許容部22が脆弱部21をヒンジとして後方へ回動(変位)される。このとき、展開許容部22は、ヒンジ部材23により補強されているため、脆弱部21から切断(破断)されることなく後斜め下方に向かって垂れ下がる。
これにより、ルーフヘッドライニング17の後端部に、エアバッグ25のリアシート12の後方への膨張展開を許容する開口が形成され、該開口からエアバッグ25が、車室内におけるリアシート12の後方に向けて、すなわちリアシート12とリアウィンドウ15との間に向けて円滑に膨張展開される。
このように、エアバッグ25が膨張展開する際、ルーフヘッドライニング17はその展開許容部22の大部分が車室内におけるリアシート12に着座した乗員Pよりも後方側で回動するだけであるので、該ルーフヘッドライニング17の後端側が広い範囲にわたって垂れ下がることがない。したがって、エアバッグ25が膨張展開する際に、ルーフヘッドライニング17は、展開許容部22も含めて乗員P(特に頭部)と干渉することがない。
以上詳述した第1実施形態によれば次のような効果が発揮される。
(1)ルーフヘッドライニング17の下壁には、リアシート12に着座した乗員Pの頭部(上半身)と上下方向で対向するように脆弱部21が左右方向に延びるように形成されている。このため、ルーフヘッドライニング17は、エアバッグ25の膨張展開の際に、該エアバッグ25の膨張力により展開許容部22のみが脆弱部21をヒンジとして下方へ回動されるため、エアバッグ25が膨張展開しても、ルーフヘッドライニング17の後端側が広い範囲にわたって下方へ垂れ下がらないようにすることができる。したがって、エアバッグ25の膨張展開の際に、ルーフヘッドライニング17がリアシート12に着座した乗員P(特に頭部)と干渉するおそれを抑制することができる。
(2)エアバッグ25が膨張展開する際に、ルーフヘッドライニング17は、展開許容部22の後端がウェザーストリップ20の係止片20aによる止着状態を解除され、その展開許容部22のみが脆弱部21をヒンジとして回動(変位)することになる。そのため、ルーフヘッドライニング17の後端部に脆弱部21を形成するという簡単な構成でもって、エアバッグ25の膨張展開の際に、ルーフヘッドライニング17の後端側が広い範囲にわたって下方へ垂れ下がらないようにすることができる。
(3)エアバッグ25が膨張展開する際に、ヒンジ部材23によりルーフヘッドライニング17から展開許容部22が脆弱部21で切断(破断)されないようにすることができるため、展開許容部22の落下を抑制することができる。また、エアバッグ25が膨張展開する際に、ヒンジ部材23により、ルーフヘッドライニング17における脆弱部21よりも前方側が垂れ下がることなく、ルーフヘッドライニング17における脆弱部21よりも後方側で確実に展開許容部22を回動させて開口を形成することができる。さらに、ヒンジ部材23の回動範囲を設定することで、展開許容部22の回動範囲を制御する、すなわちルーフヘッドライニング17の後端部に形成される開口の大きさを制御することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図5に示すように、この第2実施形態では、上記第1実施形態における脆弱部21が、ルーフヘッドライニング17の下面を形成する下壁におけるリアシート12のヘッドレスト12cと上下方向で対向する位置に形成されるとともに、ヒンジ部材23が省略されている。そして、この第2実施形態では、脆弱部21の強度が、エアバッグ25が膨張した際に展開許容部22に加えられる押圧力(膨張力)によって該脆弱部21が切断されて展開許容部22がルーフヘッドライニング17から分離される程度に設定されている。また、エアバッグ25には、図6において左右に対をなすように縫着された矩形状の取付布40が設けられるとともに、両取付布40の中央部には取付孔40aがそれぞれ貫通形成されている。
さらに、展開許容部22(ルーフヘッドライニング17の後壁)には、エアバッグ25がインナーパネル18とルーフヘッドライニング17との間にロール状に折り畳まれて収容された状態における両取付布40の取付孔40aと対応するように、貫通孔42がそれぞれ形成されている。そして、展開許容部22は、両貫通孔42及び両取付布40を介して固着クリップ41によりエアバッグ25に固着されている。
次に、エアバッグ装置24の動作を説明する。
さて、車両のボディ後部に対する他の車両による衝突等により、該ボディ後部に所定値以上の衝撃が加わると、図示しない衝撃センサからの検知信号に基づいて図示しない制御部がインフレータ26に対して駆動電流を出力する。このインフレータ26に対して出力された駆動電流に基づく加熱により、インフレータ26内のガス発生剤からガスが発生され、該ガスがエアバッグ25内に噴射供給されてエアバッグ25が膨張する。すると、図7に示すように、このエアバッグ25の押圧力(膨張力)により展開許容部22が押圧されて、係止片20aによる展開許容部22の止着状態が速やかに解除されるとともに、脆弱部21が切断されて展開許容部22がルーフヘッドライニング17から分離される。
これにより、ルーフヘッドライニング17の後端部に、エアバッグ25の車室内におけるリアシート12の後方への膨張展開を許容する開口が形成され、該開口からエアバッグ25が、車室内におけるリアシート12の後方に向けて、すなわちリアシート12とリアウィンドウ15との間に向けて円滑に膨張展開される。このとき、展開許容部22は、両取付布40を介してエアバッグ25に固着されているため、該エアバッグ25とともに車室内におけるリアシート12の後方に向けて移動される。
このように、エアバッグ25が膨張展開する際には、展開許容部22は、ルーフヘッドライニング17から分離されるとともに、エアバッグ25の膨張展開につられて車室内におけるリアシート12の後方に向けて移動されるので、リアシート12に着座した乗員P(特に頭部)と干渉することがない。
以上詳述した第2実施形態によれば次のような効果が発揮される。
(4)展開許容部22は、両取付布40を介してエアバッグ25に固着されているため、エアバッグ25が膨張展開する際に、ルーフヘッドライニング17から分離されるとともに、エアバッグ25の膨張展開につられて車室内におけるリアシート12の後方に向けて移動される。このため、エアバッグ25が膨張展開する際に、展開許容部22がリアシート12に着座した乗員P側に垂れ下がらないようにすることができるので、該展開許容部22が該乗員P(特に頭部)に対して干渉しないようにすることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図8に示すように、この第3実施形態では、上記第1実施形態における脆弱部21が、ルーフヘッドライニング17において、その下面を形成する下壁と、該下壁の後端から後斜め上方に屈曲して連続する後壁との境となる屈曲部分に形成されているとともに、ヒンジ部材23が省略されている。この場合、脆弱部21(屈曲部分)は、車室内におけるリアシート12のヘッドレスト12cよりも後方側に位置している。また、ルーフヘッドライニング17の後壁の後端(図8では上端)は係止片20aに止着されている。
また、ルーフヘッドライニング17の後壁において、その後端(図8では上端)の近傍部位(図8では上端の直下部位)は、ルーフパネル16に連結されたインナーパネル18の後端部にボルトとナットとにより固着された固着部50とされている。そして、この第3実施形態では、ルーフヘッドライニング17の後壁において、固着部50から脆弱部21にかけての部分が、該固着部50を支点として回動変位可能な展開許容部22とされている。さらに、この第3実施形態では、脆弱部21の強度が、エアバッグ25が膨張した際に展開許容部22に加えられる押圧力(膨張力)によって該脆弱部21が切断されて展開許容部22がルーフヘッドライニング17から分離される程度に設定されている。
次に、エアバッグ装置24の動作を説明する。
さて、車両のボディ後部に対する他の車両による衝突等により、該ボディ後部に所定値以上の衝撃が加わると、図示しない衝撃センサからの検知信号に基づいて図示しない制御部がインフレータ26に対して駆動電流を出力する。このインフレータ26に対して出力された駆動電流に基づく加熱により、インフレータ26内のガス発生剤からガスが発生され、該ガスがエアバッグ25内に噴射供給されてエアバッグ25が膨張する。そして、エアバッグ25の膨張力によりルーフヘッドライニング17の展開許容部22が押圧されると、図9に示すように、脆弱部21が切断される。すると、展開許容部22は、ルーフヘッドライニング17から分離されるとともに、固着部50をヒンジとして後方側へ折れ曲がりながら回動される。
これにより、ルーフヘッドライニング17の後端部に、エアバッグ25の車室内におけるリアシート12の後方への膨張展開を許容する開口が形成され、該開口からエアバッグ25が、車室内におけるリアシート12の後方に向けて、すなわちリアシート12とリアウィンドウ15との間に向けて円滑に膨張展開される。
このように、エアバッグ25が膨張展開する際には、展開許容部22は、ルーフヘッドライニング17から分離されるとともに、固着部50をヒンジとして後方側(リアシート12に着座した乗員Pと離間する方向)へ回動される。このため、エアバッグ25が膨張展開する際に、展開許容部22がリアシート12に着座した乗員P(特に頭部)と干渉することはない。
以上詳述した第3実施形態によれば次のような効果が発揮される。
(5)エアバッグ25が膨張展開する際に、展開許容部22は、脆弱部21が切断されることでルーフヘッドライニング17から分離されるとともに、固着部50を支点として後方側(リアシート12に着座した乗員Pと離間する方向)へ回動されるため、該展開許容部22がリアシート12に着座した乗員P側に垂れ下がらないようにすることができる。したがって、エアバッグ25が膨張展開する際に、展開許容部22(ルーフヘッドライニング17)がリアシート12に着座した乗員P(特に頭部)と干渉しないようにすることができる。
(変更例)
なお、上記各実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・第1実施形態において、ヒンジ部材23は省略してもよい。
・第1及び第2実施形態において、脆弱部21は、第3実施形態における場合と同様に、ルーフヘッドライニング17において、その下面を形成する下壁と、該下壁の後端から後斜め上方に屈曲して連続する後壁との境となる屈曲部分に形成された構成であってもよい。
・第2実施形態において、展開許容部22は、エアバッグ25に対して固着クリップ41以外の固着手段、例えば接着剤などを使用してエアバッグ25に固着されていてもよい。
・第3実施形態において、展開許容部22は、その後端が係止片20aに対して強固に固着されるようにして、そのように固着された後端がヒンジとして機能する固着部とされる構成であってもよい。
・上記各実施形態において、エアバッグ装置24はツーボックスタイプ(ハッチバックタイプ)の車両に搭載するようにしてもよい。
第1実施形態における車両後部の側面図。 第1実施形態における車両後部の背面図。 第1実施形態の車両後部におけるルーフの断面図。 図3におけるエアバッグの膨張展開後の状態を示す断面図。 第2実施形態の車両後部におけるルーフの断面図。 第2実施形態のエアバッグの展開平面図。 図5におけるエアバッグの膨張展開後の状態を示す断面図。 第3実施形態の車両後部におけるルーフの断面図。 図8におけるエアバッグの膨張展開後の状態を示す断面図。
符号の説明
11…車両、12…最後部座席としてのリアシート、16…ルーフパネル、17…ルーフヘッドライニング、20a…止着部としての係止片、21…脆弱部、22…展開許容部、23…ヒンジ部材、24…エアバッグ装置、25…エアバッグ、26…ガス発生源としてのインフレータ、50…固着部。

Claims (6)

  1. 車両の後端部におけるルーフパネルと該ルーフパネルの内側を覆うように設けられたルーフヘッドライニングとの間に配置され、ガス発生源から供給されるガスの圧力により車室内における最後部座席の後方に膨張展開するエアバッグを備えたエアバッグ装置において、
    前記ルーフヘッドライニングの後端部には、該ルーフヘッドライニングにおける他の部位よりも強度の弱い脆弱部が車両幅方向に延びるように形成されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記ルーフヘッドライニングにおける前記脆弱部よりも後側の部分は、前記エアバッグが膨張展開する際に該エアバッグの車室内における最後部座席の後方への膨張展開を許容するための開口を形成するように変位する展開許容部とされていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記展開許容部は、前記エアバッグが膨張展開する際の膨張力で押圧された場合に、その展開許容部の後端が前記ルーフパネル側に設けられた止着部による止着状態を解除されるとともに、前記脆弱部がヒンジとして機能することにより、該脆弱部を支点として回動変位することを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記脆弱部には、該脆弱部が前記展開許容部のヒンジとして機能する際に、該脆弱部の補強を行うヒンジ部材が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記展開許容部は、その少なくとも一部が前記エアバッグに固着されており、前記エアバッグが膨張展開する際の膨張力で押圧された場合には、その展開許容部の後端が前記ルーフパネル側に設けられた止着部による止着状態を解除されるとともに、前記脆弱部が前記エアバッグの膨張展開時の膨張力で切断されることにより、前記ルーフヘッドライニングから分離されることを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ装置。
  6. 前記展開許容部は、その後端の近傍部位が前記ルーフパネル側に固着された固着部とされ、前記エアバッグが膨張展開する際の膨張力で押圧された場合には、前記脆弱部が前記エアバッグの膨張展開時の膨張力により切断されるとともに、前記固着部がヒンジとして機能することにより、その固着部を支点として回動変位することを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ装置。
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