JP2007261512A - 後突用エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エアバッグの膨張展開時にルーフヘッドライニングの後端部が下方に落ち込むこと抑制しエアバッグによって搭乗者をより好適に保護する。
【解決手段】エアバッグ22はルーフヘッドライニング14とリアルーフレール15aとの間から車両後方に膨張展開する。ルーフヘッドライニング14とリアルーフレール15aのそれぞれの後端部は一対のストラップ30により連結されている。
【選択図】図4
【解決手段】エアバッグ22はルーフヘッドライニング14とリアルーフレール15aとの間から車両後方に膨張展開する。ルーフヘッドライニング14とリアルーフレール15aのそれぞれの後端部は一対のストラップ30により連結されている。
【選択図】図4
Description
この発明は、車両のルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間に折り畳まれた状態で収容され、インフレータから供給されるガスにより車両後方に向けて膨張展開するエアバッグを備えた車両の後突用エアバッグ装置に関する。
例えば、特許文献1に記載されるように、例えばワンボックスタイプ等の車両には、車両後方からの衝突時に車両の最後部座席に着座する搭乗者を保護する後突用エアバッグ装置を備えたものがある。この後突用エアバッグ装置は、車両衝突時等、車両に大きな衝撃が作用したときに作動するインフレータと、このインフレータから供給されるガスによって車両後方に向けて膨張展開するエアバッグとを備えている。そして、このエアバッグは一般に、その大部分が車両上部において最も車外側に位置して車外に露出するルーフパネルと、同ルーフパネルの車室側の面全体を覆うルーフヘッドライニングとの間に折り畳まれた状態で収容されている。
こうした従来一般の後突用エアバッグ装置の構成を図7に示す。同図に示されるように車両後方からの衝突が発生すると、インフレータ123からガスが供給されることにより、エアバッグ122は膨張してルーフヘッドライニング114を押圧しこれを下方に変位させる。これによりルーフパネル113及びルーフヘッドライニング114の各後端部の隙間が拡大され、この隙間からエアバッグ122が車両後方に膨張展開する。そしてこのように、エアバッグ122が膨張展開することにより、最後部座席に着座した搭乗者がルーフヘッドライニング114を介してルーフパネル113に強く接触したり、破損したリアウィンドウ112aに接触したりすることを防止することができる。
特開2004−123082号公報
ところで、上述のようにエアバッグ122が膨張展開して上記ルーフヘッドライニング114が下方に変位してこの変位量が大きい場合、エアバッグ122はその下部が下方に変位した同ルーフヘッドライニング114に沿って膨張展開するため、その展開位置は自ずと車両後部のリアウィンドウ112aから離間した位置となる。しかしながら、後突用エアバッグ装置121は車両後方からの衝突から搭乗者を保護することをその目的としているため、エアバッグ122は可能な限りリアウィンドウ112aに沿って膨張展開されることが望ましい。
この発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、エアバッグの膨張展開時にルーフヘッドライニングの後端部が下方に落ち込むことを抑制しエアバッグによって搭乗者をより好適に保護することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両のルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間に折り畳まれた状態で収容されてインフレータから供給されるガスにより車両後方に向けて膨張展開するエアバッグを備えた後突用エアバッグ装置において、前記ルーフヘッドライニングの後端部が前記エアバッグの膨張展開時に下方に変位することを規制する規制部を備えることを要旨とする。
同構成によれば、規制部によりルーフヘッドライニングの下方の変位が規制されるため、エアバッグの膨張展開時にルーフヘッドライニングの後端部が大きく下方に落ち込むことが抑制されている。従って、エアバッグが車両後部の車室内においてリアドアまたはリアウィンドウから離間した位置で膨張展開することが抑制され、エアバッグによって搭乗者を好適に保護することができる。
なおここで「ルーフパネル」は、その大部分が車両上部において最も車外側に位置して車外に露出する部材であり、通常、鋼板により形成されている。また「ルーフヘッドライニング」は、合成樹脂等の可撓性を有する材料からなり、ルーフパネルの車室側の面全体を覆う部材である。更に、「リアルーフレール」は、ルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間に位置し、リアウィンドウ上端部と対応する位置において車幅方向に沿って延びる車両の骨格部材であり、ボディリア部分における所定の剛性を確保する機能を有している。このリアルーフレールは通常、ルーフパネルの後端が折曲成形されることによりこれと一体に形成され、或いは別部材としてルーフパネルに固定されている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の後突用エアバッグ装置において、前記規制部は車両の車幅方向に沿って複数配設されることを要旨とする。
同構成によれば、エアバッグの膨張展開に伴ってルーフヘッドライニングの後端部が下方に変位しようとする際の力を複数の規制部に分散することにより、各規制部に作用する力を低下させることができる。従って、個々の規制部について必要とされる剛性を低く設定することができ、その構成の簡略化を図ることができるようになる。
同構成によれば、エアバッグの膨張展開に伴ってルーフヘッドライニングの後端部が下方に変位しようとする際の力を複数の規制部に分散することにより、各規制部に作用する力を低下させることができる。従って、個々の規制部について必要とされる剛性を低く設定することができ、その構成の簡略化を図ることができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の後突用エアバッグ装置において、前記規制部は車両の幅方向において最後部座席のヘッドレストに対応する位置に配設されることを要旨とする。
同構成によれば、ルーフヘッドライニングの後端部において最後部座席に着座した搭乗者に対応する部分の下方への落ち込みを抑えることができ、搭乗者の後方においてはエアバッグがよりリアドアやリアウィンドウに沿った態様で膨張展開されやすくなるため、エアバッグによって搭乗者をより好適に保護することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の後突用エアバッグ装置において、前記エアバッグはその膨張展開時において前記規制部との干渉を抑制するための凹部が形成された形状を有してなることを要旨とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の後突用エアバッグ装置において、前記エアバッグは車両の幅方向において前記規制部の配設位置で分割された複数のセルにて構成されることを要旨とする。
これら請求項4、請求項5に記載の構成によれば、エアバッグの膨張展開時において同エアバッグと規制部との干渉を抑制することができ、同エアバッグを適切に膨張展開させて搭乗者を好適に保護することができるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の後突用エアバッグ装置において、前記規制部は前記ルーフパネルと前記ルーフヘッドライニングとの間において車両の最後部に配設されることを要旨とする。
同構成によれば、エアバッグの膨張展開にルーフヘッドライニングが下方に変位しようとする際に規制部に作用する力を小さくすることができ、その離間を確実に規制することができる。
なお、こうした規制部の具体的な構成としては、請求項7に記載されるように、前記規制部は前記ルーフパネルと前記ルーフヘッドライニングとが前記エアバッグの膨張展開時に接触した状態のまま保持されるようにその規制強度が設定されてなるといった構成、あるいは請求項8に記載されるように、前記規制部は前記ルーフヘッドライニングの前記エアバッグの膨張展開時における下方への変位量が所定量以下となるように前記ルーフパネルと前記ルーフヘッドライニングとを連結する連結部材を含むといった構成を採用することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の後突用エアバッグ装置において、前記連結部材は可撓性を有した紐状の素材からなることを要旨とする。
同構成によれば、連結部材は可撓性を有した紐状の部材であるため、これをルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間に収容する際等においてその収容スペースを極力小さくすることができ、後突用エアバッグ装置の小型化を図ることができるようになる。
同構成によれば、連結部材は可撓性を有した紐状の部材であるため、これをルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間に収容する際等においてその収容スペースを極力小さくすることができ、後突用エアバッグ装置の小型化を図ることができるようになる。
本発明の後突用エアバッグ装置は、エアバッグの膨張展開時にルーフヘッドライニングの後端部が下方に落ち込むことを抑制しエアバッグによって搭乗者を好適に保護することができる。
本発明をワンボックスタイプの車両に搭載される後突用エアバッグ装置に具体化した一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。なお、以下の記載においては、車両の進行方向(前進方向)を前方とし、車両上下方向を上下方向として説明する。また、車両横方向における左右方向は、前方及び上下方向を基準に規定する。また、図1は車両後部の左側面図であり、図2は車両後部の背面図である。
これら図1、図2に示されるように、この車両にはその最後部にベンチタイプのリアシート1が設けられている。このリアシート1は、腰掛部1a、背もたれ部1b、およびこの背もたれ部1bから上方に向けて立設されたヘッドレスト1cを備えている。また、車両は、その上部がルーフ11によって覆われるとともに、その後部にはリアドア12が車両後部を開閉可能に設けられている。このリアドア12は、閉められた状態においてリアシート1の後方近傍に位置している。また、このリアドア12には、同リアドア12が閉められた状態において上記リアシート1のヘッドレスト1cと対向するリアウィンドウ12aが設けられている。次に、図3及び図4に基づいて車両のルーフ11についてその構造をより具体的に説明する。図3は、車両後部におけるルーフ11の断面構造を示す断面図である。また、図4は、同じく車両後部におけるルーフ11の断面構造であって、同ルーフ11内に設けられたエアバッグが膨張した状態を示す断面図である。
同図3に示されるように、車両のルーフ11は、ルーフパネル13と、ルーフヘッドライニング14と、これらルーフパネル13およびルーフヘッドライニング14の間に設けられたインナーパネル15とによって構成されている。ルーフパネル13は、その大部分が車両上部において最も車外側に位置して車外に露出しており、鋼板により形成されている。また、ルーフヘッドライニング14は、合成樹脂等の可撓性を有する材料からなり、ルーフパネル13の車室側の面全体を覆っている。更に、ルーフパネル13は、その後端部が折曲形成されるとともに、その折曲部分はそれよりも前方に位置する部分とインナーパネル15とによって連結されている。これらルーフパネル13とインナーパネル15とによって中空状のリアルーフレール15aが構成されている。このリアルーフレール15aは、車両のボディリア部分16における所定の剛性を確保するための部材であり、リアウィンドウ12aの上端部と対向する位置で車幅方向に沿って延設されている。また、上述したリアドア12は、ヒンジ機構17を介してルーフパネル13の後端部に装着されている。
また、リアルーフレール15aの後端部にはシール用のウェザーストリップ18が取り付けられるとともに、ルーフヘッドライニング14の後端部14aがこのウェザーストリップ18から突出する係止片18aにより係合されている。この係止片18aによるルーフヘッドライニング14の係合強度は、後述するエアバッグ22が膨張した際に同ルーフヘッドライニング14に加えられる押圧力によって同係合状態が速やかに解除される程度に設定されている。
また、ルーフヘッドライニング14とインナーパネル15の間には、後突用エアバッグ装置21のエアバッグ22及びインフレータ23が設けられている。この後突用エアバッグ装置21は、車両後方からの衝突時にインフレータ23から供給されるガスによりエアバッグ22を膨張展開させることによりリアシート1に着座した搭乗者Pを保護するものである。このインフレータ23は、インナーパネル15の前端部15bに固定されている。一方、エアバッグ22は、ルーフヘッドライニング14とリアルーフレール15aの間に折り畳まれた状態で収容されている。
また、図4に示されるように、ルーフヘッドライニング14とルーフパネル13及びインナーパネル15によって構成されたリアルーフレール15aとは、夫々の後端部において連結部材としてのストラップ30によって連結されている。このストラップ30はポリエステル糸等の可撓性を有する素材を紐状に形成することにより構成されており、ルーフヘッドライニング14が下方に変位した場合、この下方への変位はこのストラップ30が伸びきった状態となる時点までに抑制される。そして、このストラップ30は、ルーフヘッドライニング14が下方に変位した際にその後端部14aがリアシート1に着座した標準的な体格を有する搭乗者Pの頭部より上方に位置するように、その長さが設定されている。また、このストラップ30は、図2に示されるように、車両の幅方向においてリアシート1に形成された左右一対のヘッドレスト1cに対応する位置にそれぞれ設けられている。
次に、図5を併せ参照してエアバッグ22の構造について説明する。なお、この図5は、展開された状態におけるエアバッグ22を示す平面図である。
同図5に示されるように、エアバッグ22は、袋状をなす基布24から構成され、この基布24を平面状に広げたときに略矩形状をなすように形成されている。また、エアバッグ22はインフレータ23と接続される連結部25を左右方向(図5で矢印Y1にて示す)中央に有するとともに、同連結部25にはこのインフレータ23からのガスの流入口となる供給口25aが形成されている。また、エアバッグ22には、連結部25の近傍に一対の取付部26aが基布24と一体的に形成されるとともに、同基布24の上辺22aには一対の取付部26bが一体的に形成されている。これら取付部26a,26bには貫通孔が形成されている。そして、図4に示されるように、一方の各取付部26aは、貫通孔を貫通させた取付ナット27aによってインナーパネル15に対して固定されている。また、もう一方の各取付部26bは、貫通孔を貫通させた取付クリップ27bによってインナーパネル15より車両前方側に設けられたルーフボウ19に固定されている。そして、これらの取付部26a,26bの固定によって、エアバッグ22がルーフ11に取付けられている。
同図5に示されるように、エアバッグ22は、袋状をなす基布24から構成され、この基布24を平面状に広げたときに略矩形状をなすように形成されている。また、エアバッグ22はインフレータ23と接続される連結部25を左右方向(図5で矢印Y1にて示す)中央に有するとともに、同連結部25にはこのインフレータ23からのガスの流入口となる供給口25aが形成されている。また、エアバッグ22には、連結部25の近傍に一対の取付部26aが基布24と一体的に形成されるとともに、同基布24の上辺22aには一対の取付部26bが一体的に形成されている。これら取付部26a,26bには貫通孔が形成されている。そして、図4に示されるように、一方の各取付部26aは、貫通孔を貫通させた取付ナット27aによってインナーパネル15に対して固定されている。また、もう一方の各取付部26bは、貫通孔を貫通させた取付クリップ27bによってインナーパネル15より車両前方側に設けられたルーフボウ19に固定されている。そして、これらの取付部26a,26bの固定によって、エアバッグ22がルーフ11に取付けられている。
また、図5に示されるように、エアバッグ22には左右一対の凹部31が形成されている。この凹部31は同エアバッグ22が膨張展開した状態において、ストラップ30と前後方向において対向する位置に形成されており、同凹部31によってエアバッグ22が膨張展開時において同ストラップ30と干渉することが抑制されている。
次に、後突用エアバッグ装置21の作動態様について説明する。車両の後方に他の車両が衝突する等、車両の後方から所定値以上の衝撃が加わると、これが衝突検知センサ(図示略)によって検出され、制御回路から駆動電流がインフレータ23に出力されるとその点火装置(図示略)による点火が行われる。その結果、インフレータ23のガス発生剤からガスが発生して、図4に示されるように、連結部25からガスがエアバッグ22内に流入して同エアバッグ22が膨張展開する。この際、エアバッグ22の膨張によって生じる押圧力によってルーフヘッドライニング14が下方に押し下げられるが、その下方への変位はストラップ30によって規制される。このように、ルーフパネル13とルーフヘッドライニング14とを連結するストラップ30は、エアバッグ22の膨張展開時のルーフヘッドライニング14の下方への変位量が所定量以下となるように、その変位を規制する規制部としての機能を有している。
そして、このように膨張展開されたエアバッグ22は、図2に二点鎖線にて示されるようにリアウィンドウ12aの車幅方向および上下方向の略全域を覆うようになり、車幅方向の広い範囲において搭乗者Pが衝突時の衝撃から好適に保護されることとなる。
以下、本実施形態の作用効果について記載する。
(1)ルーフヘッドライニング14とリアルーフレール15a(ルーフパネル13)とをストラップ30によりを連結し、このストラップ30により、エアバッグ22の膨張展開時におけるルーフヘッドライニング14の下方への変位量が所定量以下となるようにその変位を規制するようにした。従って、エアバッグ22の膨張展開時にルーフヘッドライニング14の後端部14aが大きく下方に落ち込むことが抑制されている。従って、エアバッグ22が車両後部の車室内においてリアドア12またはリアウィンドウ12aから離間した位置で膨張展開することが抑制され、エアバッグ22によって搭乗者をより好適に保護することができるようになる。
(1)ルーフヘッドライニング14とリアルーフレール15a(ルーフパネル13)とをストラップ30によりを連結し、このストラップ30により、エアバッグ22の膨張展開時におけるルーフヘッドライニング14の下方への変位量が所定量以下となるようにその変位を規制するようにした。従って、エアバッグ22の膨張展開時にルーフヘッドライニング14の後端部14aが大きく下方に落ち込むことが抑制されている。従って、エアバッグ22が車両後部の車室内においてリアドア12またはリアウィンドウ12aから離間した位置で膨張展開することが抑制され、エアバッグ22によって搭乗者をより好適に保護することができるようになる。
(2)また、こうした機能を有するストラップ30を車両の車幅方向に沿って2つ配設するようにした。このため、エアバッグ22の膨張展開に伴ってルーフヘッドライニング14の後端部14aが下方に変位しようとする際の力をそれらストラップ30に分散することができ、個々のストラップ30に作用する力を低下させることができる。従って、各ストラップ30について必要とされる剛性を低く設定することができ、その径を小さく設定する等、その構成の簡略化を図ることができるようになる。
(3)ストラップ30は車両の幅方向においてリアシート1のヘッドレスト1cに対応する位置に配設されている。従って、ルーフヘッドライニング14の後端部14aにおいてリアシート1に着座した搭乗者に対応する部分の下方への落ち込みを抑えることができる。その結果、搭乗者の後方においてはエアバッグ22がよりリアドア12やリアウィンドウ12aに沿った態様で膨張展開されやすくなり、エアバッグ22によって搭乗者をより好適に保護することができるようになる。
(4)エアバッグ22はその膨張展開時においてストラップ30との干渉を抑制するための凹部31を有した形状をしている。従って、エアバッグ22の膨張展開時において同エアバッグ22とストラップ30との干渉を抑制することができ、同エアバッグ22を適切に膨張展開させて搭乗者Pを好適に保護することができるようになる。
(5)ストラップ30はルーフパネル13(リアルーフレール15a)とルーフヘッドライニング14との間において車両の最後部に配設されている。従って、エアバッグ22の膨張展開にルーフヘッドライニング14が下方に変位しようとする際にストラップ30に作用する力を小さくすることができ、その変位を確実に規制することができるとともに、ストラップ30に過度の引っ張り力が作用してこれが切断されてしまうことを回避することができる。
(6)ストラップ30は可撓性を有した紐状の素材からなるため、これをルーフパネル13(リアルーフレール15a)とルーフヘッドライニング14との間に収容する際等においてその収容スペースを極力小さくすることができ、後突用エアバッグ装置21の小型化を図ることができるようになる。
なお、本実施形態はこれを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・ルーフパネル13(リアルーフレール15a)とルーフヘッドライニング14とを連結する部材としては例えば可撓性を有する板状の部材であってもよく、その形状は本実施形態で示した紐状のものに限定されない。
・ルーフパネル13(リアルーフレール15a)とルーフヘッドライニング14とを連結する部材としては例えば可撓性を有する板状の部材であってもよく、その形状は本実施形態で示した紐状のものに限定されない。
・ルーフヘッドライニング14の下方への変位を規制する際の態様としては、上記実施形態において例示したようなその変位量が所定量以下となるようにこれを制限するもののほか、ルーフヘッドライニング14をルーフパネル13(リアルーフレール15a)と接触した状態のまま保持して変位させないようにする構成も含まれる。この具体的な構成として、例えばルーフヘッドライニング14とリアルーフレール15aの夫々の後端部を、クリップ等により一乃至複数箇所において当接した状態に固定するといったものを挙げることができる。また、ルーフヘッドライニング14とリアルーフレール15aの夫々の後端部を互いに係合させ、その係合強度をエアバッグ22の膨張展開による押圧力によっては係合状態が解除されない程度に設定するといった構成を採用することもできる。
・ストラップ30が配設される位置は車両前後方向における最後部でなくてもよく、ルーフヘッドライニング14の後端部14aの下方への変位を抑制できる位置であれば適宜変更可能である。
・エアバッグ22はその膨張展開時においてストラップ30との干渉を抑制するための凹部31が形成された形状を有するものとしたが、これに代えて、エアバッグを車両の幅方向においてストラップ30の配設位置で分割された複数のセルにて構成するようにしてもよい。こうした構成によっても、エアバッグ22とストラップ30との干渉を抑制することができ、エアバッグ22を適切に膨張展開させて搭乗者Pを好適に保護することができる。
・ストラップ30は車両の幅方向においてヘッドレスト1cに対応する位置以外に配設してもよい。
・ストラップ30の数は適宜変更してもよく、これを増やすことで更に各ストラップ30にかかる力を分散させることができる。また例えば、ストラップ30を車幅方向中央に1箇所のみに配設するようにしてもよい。
・ストラップ30の数は適宜変更してもよく、これを増やすことで更に各ストラップ30にかかる力を分散させることができる。また例えば、ストラップ30を車幅方向中央に1箇所のみに配設するようにしてもよい。
・また、このようにストラップ30を車両の車幅方向中央に1箇所配設する場合においても、図6に示されるように、エアバッグ220は、膨張展開時におけるストラップ30との干渉を抑制すべく、このストラップ30と対応する位置に凹部310が形成される形状とするのが望ましい。
・このようにエアバッグ22がリアウィンドウ12aに沿って膨張展開可能に構成すれば、この後突用エアバッグ装置21をリアシート1とリアウィンドウ12aとの間隔がほとんどない車両に採用してもよく、この場合であってもエアバッグ22を好適に膨張展開させることが可能となる。
1…リアシート、1c…ヘッドレスト、12a…リアウィンドウ、13…ルーフパネル、14…ルーフヘッドライニング、14a…後端部、15a…リアルーフレール、16…ボディリア部分、21…後突用エアバッグ装置、22,220…エアバッグ、23…インフレータ、25…連結部、30…ストラップ、31,310…凹部、P…搭乗者。
Claims (9)
- 車両のルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間に折り畳まれた状態で収容されてインフレータから供給されるガスにより車両後方に向けて膨張展開するエアバッグを備えた後突用エアバッグ装置において、
前記ルーフヘッドライニングの後端部が前記エアバッグの膨張展開時に下方に変位することを規制する規制部を備える
ことを特徴とする後突用エアバッグ装置。 - 請求項1に記載の後突用エアバッグ装置において、
前記規制部は車両の車幅方向に沿って複数配設される
ことを特徴とする後突用エアバッグ装置。 - 請求項2に記載の後突用エアバッグ装置において、
前記規制部は車両の幅方向において最後部座席のヘッドレストに対応する位置に配設される
ことを特徴とする後突用エアバッグ装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の後突用エアバッグ装置において、
前記エアバッグはその膨張展開時において前記規制部との干渉を抑制するための凹部が形成された形状を有してなる
ことを特徴とする後突用エアバッグ装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の後突用エアバッグ装置において、
前記エアバッグは車両の幅方向において前記規制部の配設位置で分割された複数のセルにて構成される
ことを特徴とする後突用エアバッグ装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の後突用エアバッグ装置において、
前記規制部は前記ルーフパネルと前記ルーフヘッドライニングとの間において車両の最後部に配設される
ことを特徴とする後突用エアバッグ装置。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の後突用エアバッグ装置において、
前記規制部は前記ルーフパネルと前記ルーフヘッドライニングとが前記エアバッグの膨張展開時に接触した状態のまま保持されるようにその規制強度が設定されてなる
ことを特徴とする後突用エアバッグ装置。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の後突用エアバッグ装置において、
前記規制部は前記ルーフヘッドライニングの前記エアバッグの膨張展開時における下方への変位量が所定量以下となるように前記ルーフパネルと前記ルーフヘッドライニングとを連結する連結部材を含む
ことを特徴とする後突用エアバッグ装置。 - 請求項8に記載の後突用エアバッグ装置において、
前記連結部材は可撓性を有した紐状の素材からなる
ことを特徴とする後突用エアバッグ装置。
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