JP5206148B2 - 車両の内装構造 - Google Patents

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Description

この発明は、カーテンエアバッグ手段のカーテン部材展開時に該カーテン部材が車室内に展開するように形成されるガイド部と、カーテン部材の展開によりルーフトリムとの係合支持を解除してカーテン部材の展開を許容する係合部とがピラートリムに形成された車両の内装構造に関する。
車両、特に自動車においては、衝突時や横転時等の乗員保護のためにエアバッグ手段が装備されることが一般的となっている。このエアバッグ手段として、前後方向に隔置された複数のサイドウインドガラス等でなるサイドウインド部の車内側の面を覆うことができるように前後方向に長くされたカーテンエアバッグ手段と呼ばれるものがある。
このようなカーテンエアバッグ手段は、ルーフサイド部において、サイドウインド部の車内側の面を覆うためのカーテン部材がルーフトリムの側端部上方に収容されており、例えばピラー部においては、ピラートリムとルーフトリムとの境界部から、ピラートリムの側端部を車室側に押し出しながら展開するように構成される場合がある。
その場合に、カーテン部材の車室内への展開性を良好なものとするため、例えば下記特許文献1、2に開示されているように、この展開するカーテン部材を車室側にガイドするガイド部を、ピラートリムの上端部に一体で設ける場合がある。
また、このようにガイド部をピラートリムの上端部に一体で設けたものにおいては、例えば特許文献1に開示されているように、上方に延設してルーフトリムの車外側端部と係合する係合部をピラートリムに形成したものがあり、この係合部により、カーテン部材の展開前では、ルーフトリムを係合支持する一方で、カーテン部材の展開時には、このルーフトリムとの係合支持を解除して上記カーテン部材の展開を許容することを可能にしている。
特開2008−18837号公報 特開2000−71928号公報
ところで、近年、車両のデザインの多様化等により、ピラートリムの上部の形状を、上端に近づくにつれて車室内側に傾斜、湾曲させた所謂末広がり形状とする場合があり、このような形状をなすピラートリムに対しても、上述したようなガイド部および係合部を形成することが考えられている。
しかしながら、この場合、上述した末広がり形状によって上記係合部の上縁がより車室内側に位置することになるため、ガイド部と係合部の上縁との離間距離が大きくなり、カーテン部材の展開時には、これが係合部に落ち込むような状態となってその下部に侵入し、当接する虞があった。
仮に、展開中のカーテン部材が上述したように係合部の下部に当接すると、場合によっては、係合部の上縁に大きな応力が作用してその部位を破損させることになってしまう。
この発明は、カーテンエアバッグ手段のカーテン部材展開時に、係合部上縁が破損することを防止できる車両の内装構造を提供することを目的とする。
この発明による車両の内装構造は、車室天井を覆うルーフトリムと、車両のサイドウインドに設けられるピラーを車室側から覆うピラートリムと、所定条件成立時に、上記サイドウインドを覆うように上記ルーフトリムと上記ピラートリムとの境界からカーテン部材を展開させるカーテンエアバッグ手段とを備え、上記ピラートリムには、該ピラートリム上端部近傍に配置され、上記カーテン部材展開時に該カーテン部材が車室内に展開するように形成されるガイド部と、該ガイド部より上記ピラートリムの上下延設方向下側の部位にて上方に延設するように形成され、上記カーテン部材展開前では、上記ピラートリムより軟質の上記ルーフトリムの車両側端部を係合支持し、上記カーテン部材の展開により上記ルーフトリムとの係合支持を解除して上記カーテン部材の展開を許容する係合部とが形成された車両の内装構造であって、上記カーテン部材の展開時に、該カーテン部材が上記係合部の下部に当接するのを阻止する阻止部材を備え、上記阻止部材は、上記ガイド部と上記係合部の上部との間で上方に突出する突出部により構成され、上記突出部の上部に、ルーフトリム保持用の斜設部が設けられており、上記ピラートリムの係合部の内側と上記突出部の上部に位置する上記斜設部との間で、上記ルーフトリムの車両側端部を挟むように構成したものである。
この構成によれば、カーテン部材の展開時に、これが係合部に落ち込むような状態となってその下部に当接することを阻止部材により阻止できるため、係合部の下部に大きな応力が作用することに起因して発生する係合部上縁の破損を防止できる。
また、上記阻止部材が、上記ガイド部と上記係合部の上部との間で上方に突出する突出部により構成されるものであるから、カーテン部材の展開時にこれが突出部に当接することで、係合部への落ち込みによるカーテン部材と係合部下部との当接を阻止することが可能になり、これによって係合部上縁の破損を防止できる。
なお、本発明において、「所定条件」とは、所定の検出手段による側突検出時あるいはその予知時や、横転検出時あるいはその予知時等を意味する。
この発明の一実施態様においては、上記係合部が、平面視で車室側に膨出するように形成されるとともに、上記カーテン部材は、収納状態では、上記ガイド部より上方で前後方向に延設して設置されており、上記阻止部材は、上記係合部の前後端部近傍の内少なくとも一方における下部への当接を阻止するように構成されるものである。
この構成によれば、カーテン部材の展開時には、これが前後の係合部上縁の少なくとも一方の下部に強い押圧力で当接するため、前後の少なくとも一方の下部にカーテン部材が当接することを阻止部材で阻止することにより、係合部上縁での破損をより効果的に防止できる。
この発明の一実施態様においては、上記係合部の前後端部の少なくとも一方と上記ガイド部との離間距離は、上記係合部の車幅方向側端部と上記ガイド部との離間距離よりも大きくなるように設定されているものである。
この構成によれば、係合部の前後端部の少なくとも一方とガイド部との離間距離を、係合部の車幅方向側端部とガイド部との離間距離よりも大きくすることで、阻止部材によって係合部上縁の前後端部の破損を防止しつつ、ガイド部を前後方向中央側に寄せて形成できる。このため、高剛性のピラートリムを形成することが容易になったり、ピラートリムのデザインの自由度向上や、ピラートリムのルーフトリムへの取付作業の容易化を図ったりすることができる。
この発明によれば、カーテン部材の展開時に、これが係合部に落ち込むような状態となってその下部に当接することを突出部により阻止できるため、係合部下部に大きな応力が作用することに起因して発生する係合部上縁の破損を防止できる。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述するが、まず、図1〜図6を参照して参考例について説明する。
(参考例)
図1は、収納状態にあるカーテンエアバッグ装置を車室内側から見た簡略側面図であり、図2は、カーテンエアバッグ装置のカーテン部材を車室内に膨張、展開させたときの状態を示すもので、図1に対応した図である。なお、図中において矢印(F)は車両前方、矢印(R)は車両後方を示す。
図1に示すように、車両1は、前席シート2と、前席シート2の後方に配設された2列目シート3と、2列目シート3の後方に配設された3列目シート4とを有する。また、この車両1は、乗員昇降用のサイドドアとして、前席シート2用のサイドドア5と、2列目シート3用のサイドドア6とを有すると共に、ピラーとして、前側から順に、Aピラー7、Bピラー8、Cピラー9、Dピラー10を有する。
サイドドア5は、Aピラー7とBピラー8との間の乗降用開口11を開閉するもので、上下方向に開閉駆動されるサイドウインドガラス12を有する。また、サイドドア6は、Bピラー8とCピラー9との間の乗降用開口13を開閉するもので、上下方向に開閉駆動されるサイドウインドガラス14を有する。Cピラー9とDピラー10との間には、後部サイド開口15が設けられ、該後部サイド開口15がサイドウインドガラス16で覆われている。
このような構成により、車両1では、サイドウインドガラス12、14、16でサイドウインド部が構成され、ピラー7〜10は、このサイドウインド部に設けられている。
また、この車両1には、不図示のセンサによる側突検出時あるいはその予知時や、横転検出時あるいはその予知時等の所定条件成立時に、上記3つのサイドウインドガラス12、14、16を含む上記サイドウインド部を車室内から覆うカーテンエアバッグ装置20が設けられている。Cピラー9の上部前方には、カーテンエアバッグ装置20を構成するカーテン部材21に、供給系路22を介して膨張、展開用のガス圧を供給するインフレータ23が設けられている。
カーテン部材21は、Aピラー7からルーフサイド部を通ってDピラー10に至る内部空間に、蛇腹状やロール状に折りたたまれて1本の棒状体とされた状態で車両前後方向に延設するように収納され、ブラケット等を介して車体に固定されている。そして、その膨張、展開時には、図2に示すように、上記サイドウインド部の車室側の面に沿うように車室内に展開し、該サイドウインド部を車室側から覆うように構成されている。また、カーテン部材21は、展開状態において下端が各サイドウインドガラス12、14、16の下縁部よりも若干下方に位置するようにその大きさが設定されている。
また、カーテン部材21は、重ね合わせた略同一形状の2枚の基布の外縁近傍に沿って縫製を施す(図示省略)ことにより袋状に形成され、ガス導入口を介してインフレータ23からのガスが充填可能になっている。カーテン部材21の上縁部には、サイドウインドガラス12、14、16の上縁に沿って複数の固定部Pが設けられている。また、カーテン部材21の前端部にはテザー21aが設けられ、該テザー21aがAピラー7の下部に固定されている。
また、この参考例のカーテンエアバッグ装置20には、Bピラー8、Cピラー9の位置に対応して、折りたたまれた状態にあるカーテン部材21の外周をロール状に覆うシート部材24が備えられている。このシート部材24は、例えば樹脂製または硬めの布製とされ、可撓性を有する部材となっている。
図3は、参考例に係るピラートリムの上部周辺を示す要部拡大側面図であり、図4は、同平面図、図5は、図3、図4におけるA−A線矢視断面図である。なお、矢印(IN)は車両内方、矢印(OUT)は車両外方を示す。
各ピラー7〜10は、例えばBピラー8がBピラートリム42によって覆われているように(図3〜図5参照)、それぞれが対応するピラートリムによって車室内側から覆われている。なお、ピラー8、9の構成等については略同様であるため、以降の説明では、Bピラー8を例に挙げて説明する。
車室の天井部外面を構成するルーフパネル(図示省略)の車室側は、ルーフトリム45によって覆われている。ルーフトリム45は、弾性体等の軟質材、例えば発砲ウレタン等の表面を不織布で覆ったもの等によって形成されており、手指で押圧した程度の外力でもって比較的容易に塑性、弾性変形し得るものとされている。一方、ピラートリム42を含む各ピラートリムは、それぞれ硬質の合成樹脂、例えばポリプロピレンで形成されており、手指で押圧した程度の外力では容易には塑性変形しにくいものとされている。このため、ルーフトリム45は、各ピラートリムよりも相対的に軟質とされている。
ところで、図3、図4では便宜上図示を省略したが、車体の側面部は、図5に示すように、その内面を構成するインナパネル31と、外面を構成するアウタパネル32とを有し、これらのパネル31、32には、上記乗降用開口11、13、およびサイドウインド15(図1、図2参照)に対応する開口がそれぞれ設けられている。
そして、インナパネル31、およびアウタパネル32における上記開口11、13、15の間の部分は、図5に示すように上下に延びており、前後端が接合されて水平断面が閉断面のピラー8等のピラー本体を構成している。このピラー本体は、ピラートリムによってインナパネル31に対して離間した状態で車室内側から覆われている。
また、インナパネル31、およびアウタパネル32における上記開口11、13、15よりも上方の部分は、ルーフサイド部(図示省略)を構成している。このルーフサイド部においては、カーテンエアバッグ装置20が平面視においてほぼ前後方向に略直線的に収容され、該カーテンエアバッグ装置20に設けられた取付用タブの穴とインナパネル31に形成された穴とにクリップ等のファスナを挿通することによりインナパネル31に固定されている。
次に、Bピラートリム42の構造、およびルーフトリム45の側端部の支持構造について説明する。
Bピラートリム42の本体部42aは、図4に示すように、平面視で、車体側面にほぼ平行な側面部42bと、該側面部42bの前後に位置する前面部42c、および後面部42dとを有し、前後方向中間部が車内側に膨出して湾曲するように形成されている。
そして、これら側面部42b、前面部42c、および後面部42dの上部には、図3、図4に示すように、上端に近づくにつれて車室内側に傾斜、湾曲した所謂末広がり形状をなす係合縁部42e、42f、42gが形成されている。
また、Bピラートリム42には、図3〜図5に示すように、その本体部42aの上端よりも若干下方の位置から車室外側に延びる外方延出部42hが2箇所一体形成されている。そして、この外方延出部42hの車外側の側端部には、略上方に延びる嵌合爪部42i、42iが形成され、これら嵌合爪部42i、42iが、インナパネル31に形成された係合孔31a、31a(図5参照)に挿通されている。
また、Bピラートリム42には、ルーフトリム45の背部において、外方延出部42hからその上方のカーテンエアバッグ装置20(カーテン部材21)近傍まで略上方に延びる延設部42jが3箇所一体形成されており、Bピラートリム42では、車両前後方向において外方延出部42h(嵌合爪部42i)、延設部42jが交互に形成されている。
この延設部42jは、上記ピラートリム42の上端部近傍に配置されて図5中の二点鎖線で示すように展開するカーテン部材21を車室側にガイドするガイド部42kと、略上下方向に延び、該ガイド部42kと各係合縁部42e〜42gの下部とを連結する連結部42mとを有している。
その場合に、ガイド部42kのガイド面は、車室側が低くなるように傾斜しており、その上方には、収納状態で前後方向に延設されたカーテン部材21が配されるようになっている。
なお、ガイド面を車室側に延長したライン、すなわちカーテン部材21の展開指向方向は、本体部42aの側面部42b上端よりも高い位置となるように形成されており、側面部42bがカーテン部材21の展開に支障を及ぼさないようになっている。
また、連結部42mと、各係合縁部42e〜42gの下端部とが繋がっていることにより、ガイド部42kよりピラートリム42の上下延設方向の下側において、側面部42b、前面部42c、後面部42dに沿って延び、上方に開口する溝42nを有する係合部42pが形成されている。
この係合部42pは、ガイド部42kの下側にて上方に延設されるように形成されるとともに、図4に示すように、平面視で車室側に膨出するように形成されている。
そして、係合部42pは、ルーフトリム45の車両側端部を係合支持することが可能とされており、カーテン部材21の展開前では、ルーフトリム45の側端部が係合部42pに係合支持されることにより、ルーフトリム45の側端部が車外側から覆われた状態となっている。
そして、係合部42pは、溝42nの水平方向の幅がルーフトリム45の厚みよりも大きくされることで、カーテン部材21の展開時におけるルーフトリム45の側端部の上方への離脱、すなわち係合支持状態を容易に解除して、カーテン部材21の展開が許容されるように構成されている。
また、この参考例では、ピラートリム42の上部の形状により、係合縁部の広がりの程度が側面の係合縁部42e、前面の係合縁部42f、後面の係合縁部42gの順番で大きくなっている。このため、溝42nにおいては、図4に示すように、側面部42bに対応する部分の幅L1よりも前面部42c、後面部42dに対応する部分の幅L2、L3が大きくなるように設定され、上記幅L2、L3との関係では、幅L3が幅L2よりも大きくなるように設定されている。
ここで、このBピラートリム42の取付について説明すると、図6に示すように、Bピラートリム42は、車体内面に、該内面に沿うように上方へ移動させながら取付けられる。
Bピラートリム42の上端部には、図3、図4、および図6に示すように、ルーフトリム45の背部に近接して、ルーフトリム45の車外側への移動を規制する規制部42q、42qが形成されている。
この規制部42qは、ガイド部42kの前端部および後端部の下方において、溝42nの底部から上方に延びる板状の立設部42rと、該立設部42rの上端から切欠部45aの周縁よりも車室側外側へ斜め下方に延びる斜設部42sと、該斜設部42sの下端から切欠部45aの周縁側に延びる第2斜設部42tとを有している。また、第2斜設部42tは、ルーフトリム45が背部側に押し込まれたときに、面的に受け止めるために設けられている。
規制部42qは、図4に示すように、Bピラートリム42が車体に対して取付けられた状態では、Bピラートリム42上方から見て、上記ルーフトリム45における切欠部45aの周縁よりも車室側に突出(延出)するように形成されている。
また、規制部42qは、本体部42aと一体形成された樹脂製で弾力性を有しており、斜設部42sが立設部42rの上端(折曲部)を中心として前後方向に揺動可能とされていると共に、その回動軌跡の外側に上記ルーフトリム45が位置するように形成されている。
したがって、ルーフトリム45の下方からの取付け時には、図6に示すように、例えば斜設部42sを前後方向に挟んで斜設部42sの下端の前後間隔を小さくすることにより、ルーフトリム45における切欠部45aの周縁から車室側への突出量(延出量)を軽減することが可能となっている。
このように、ピラートリム42の上端部に規制部42qが設けられているから、ルーフトリム4における切欠部4aの前端側および後端側近傍が、乗員により不測に反車室側に押圧された場合、該ルーフトリム45と規制部42qとが接触することとなる。したがって、ルーフトリム45の変形が抑制され、ルーフトリム45の見栄えが悪化したり後述するカーテン部材21の展開に悪影響を与えたりすることが防止される。
次に、カーテンエアバッグ装置20の展開動作について説明する。
先ず、カーテン部材21が収納状態の時に、側方衝突が検出された時あるいは予知された時や、車両の横転が検出された時あるいは予知された時等の所定条件が成立すると、インフレータ23が起爆される。そして、インフレータ23の起爆によって発生したガス圧が、供給系路22を介してカーテン部材21に供給され、これにより、カーテン部材21が、図2に示すように車室内に膨張、展開される。
その場合に、カーテン部材21の車室内への膨張、展開は、上記ルーフサイド部におけるピラーが存在しない部位においては、ルーフトリム45の側端部を車室側に変位させることにより行われる。なお、ルーフトリム45は前述のように軟質なので容易に変形させることができる。
一方、ルーフサイド部におけるBピラー8の上端部近傍においては、上記ガス圧によりカーテン部材21が膨張を始めると、先ずはシート部材24がカーテン部材21の膨張圧により図2に示すように略平面状に展開し、図3〜図5にて二点鎖線で示すように、ピラートリム42の係合部42pの上方を覆う。
ここで、カーテン部材21は、シート部材24に覆われた状態から開放されることで、図5中の二点鎖線で示すように、ガイド部42kおよび上記展開したシート部材24に沿って車室内側に進出することになる。そして、カーテン部材21は、ルーフトリム45の側端部(図4に示す切欠部45aの周縁部)を係合部42pの溝42nから離脱させて車室側に変位させることにより、ピラートリム42とルーフトリム45との境界から車室内に向かって展開する。
このように、ピラートリム42の本体部42aの上端部における上記境界部近傍に、展開するカーテン部材21を車室側にガイドするガイド部42kが設けられているので、エアバッグ21の展開が良好にガイドされることとなる。
また、ガイド部42kの車室側の端部の下方に、ルーフトリム45の側端部を覆った状態で係合支持可能とされ、カーテン部材21の展開時には、ルーフトリム45との係合支持が解除可能な係合部42pが設けられているから、非展開時においてはルーフトリム45の側端部が係合部42pにより良好に覆い隠されてルーフ部の見栄えがより向上すると共に、カーテン部材21の展開性が良好なものとなる。
また、この参考例では、上述したように、カーテン部材21の展開時において可撓性を有するシート部材24で係合部42pを覆うようにしたため、カーテン部材21の展開時に、これが係合部42pに落ち込むような状態となってその下部領域α(図3、図4に示す領域)に当接することを阻止できる。この場合、下部領域αにカーテン部材21が当接する虞がなくなることで、該領域αに大きな応力が作用することに起因して発生する係合縁部42e〜42gの破損を防止できる。
なお、上記特許文献2では、カーテン部材の展開時において、ピラートリムの上端部を覆うシート部材が開示されている。しかしながら、上記特許文献2では、ピラートリムにおいて上方に延設される係合部が形成されていないため、上述したようなピラートリム上縁部の破損の可能性を考慮する必要がない構成となっている。従って、上記シート部材は、あくまでもカーテン部材の展開がピラートリムの上端部の影響を受けないようにする目的で備えられたに過ぎないものであると言える。
ところで、本発明者による鋭意研究の結果、係合部42pを上方に延設させ、ピラートリム42の上部を末広がり形状に形成した場合、カーテン部材21の展開時、これが前後の係合縁部42f、42gの少なくとも一方の下部領域αに強い押圧力で当接する虞があることが分かった。そこで、この参考例では、前面部42c、後面部42dの少なくとも一方の下部領域αにカーテン部材21が当接することをシート部材24で阻止するようにしている。これにより、係合縁部42e〜42gでの破損をより効果的に防止できる。
なお、上記参考例では、ピラートリム42におけるガイド部42kと係合縁部42e〜42gとの離間距離(ここでは面部42b〜42dに対応する溝42nの幅L1〜L3)に関し、デザインの都合上、距離L2、L3の双方が距離L1より大きくなるように設定されているが、例えば、距離L2、L3のいずれか一方のみを極端に大きく設定する場合も考えられる。このような場合には、上記離間距離が大きい一方側での破損の可能性を考慮し、該一方側のみをシート部材24で覆うようにしてもよい。
ところで、上記参考例では、見方を変えると、シート部材24によって係合縁部42e〜42gの破損を防止できるようにしたことで、ガイド部42kと係合縁部42f、42gとの距離L2およびL3を、側面部42bの係合縁部42eとの距離L1よりも大きく設定することが可能になったと考えることもできる。
このように、上記距離L2およびL3または、このうちの少なくとも一方を距離L1よりも大きくすることで、シート部材24によって係合縁部42f、42gの下部領域αの破損を防止しつつ、ガイド部42kを前後方向中央側に寄せて形成できる。このため、高剛性のピラートリム42を形成することが容易になったり、ピラートリム42のデザインの自由度向上や、ピラートリム42のルーフトリム45への取付作業の容易化を図ったりすることができる。
また、係合部42pを覆う部材を可撓性部材(シート部材24)で構成したため、簡素な構成でありながら、カーテン部材21の展開に伴うシート部材24の変形によって係合部42pを確実に覆うことができ、これによってカーテン部材21の下部領域αへの当接を確実に防止できる。
(第実施形態)
次に、図7、図8を参照して実施形態について説明する。図7は、本実施形態に係るピラートリムの上部周辺を示す要部拡大側面図であり、図8は、同平面図である。なお、上記参考例と同様の構成要素については、同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
上記参考例では、カーテン部材21の展開時において、係合部42pの上方を覆う可撓性のシート部材24を備え、展開中のカーテン部材21が下部領域αに当接することをこのシート部材24により阻止するように構成しているが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
要するに、上記下部領域αとカーテン部材21との当接を阻止するものであればよく、例えば、図7、図8に示すように、ガイド部42kと、係合部42pの上部に位置する係合縁部42f、42gとの間で上方に突出する突出部42vを規制部42qに一体的に形成するようにしてもよい。
これにより、カーテン部材21の展開時にこれが突出部42vに当接することで、係合部42pへの落ち込みによるカーテン部材21と下部領域αとの当接を阻止することが可能になり、結果的に、シート部材24の場合と同様、下部領域αに大きな応力が作用することに起因して発生する係合縁部42e〜42gの破損を防止できる。
但し、ガイド部42kと係合部42pとの間の規制部42qには、斜設部42sが形成されていることから、突出部42vは、この斜設部42sの移動軌跡と干渉しない位置に配設される必要がある。
そこで、本実施形態では、突出部42vが、斜設部42sの揺動軌跡の下端部よりも下方に位置するように形成されており、これによって、斜設部42sの揺動を許容しつつ、係合縁部42e〜42gの破損を防止することを可能にしている。
(第実施形態)
なお、斜設部42sの揺動を許容しつつ、下部領域αから上方に突出する突出部により係合縁部42e〜42g等の破損を防止しようとする場合には、例えば、図7、図8にて二点鎖線で示すように、斜設部42sの揺動軌跡を含む平面と直交する方向(ここでは車幅方向)において該平面から離間する位置にリブ42wを形成するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、ピラートリム42のガイド部42kや、規制部42q等の形状次第では、ピラートリム42全体の形状が複雑となり、リブ42wをピラートリム42にて一体形成することが困難となることも考えられる。このような場合には、リブ42wに相当する突出部材をピラートリム42と別部材で構成し、ガイド部42kと係合部42pとの間の上記所定位置に取付けるようにしてもよい。
ところで、参考例のシート部材24と、第、第実施形態の突出部42v、リブ42wとを比較すると、参考例では、係合部42pを覆う可撓性のシート部材24をカーテンエアバッグ装置20側に備えていることで、ピラートリム42周辺の形状が複雑化することを抑制しており、ピラートリム42の成形性、製造の容易性の観点からすれば、シート部材24を用いた参考例の構成がより好ましいと言える。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のカーテンエアバッグ手段は、カーテンエアバッグ装置20に対応し、
以下同様に、
阻止部材は、シート部材24、突出部42v、リブ42wに対応し、
突出部は、突出部42v、リブ42wに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
車両の内装構造の参考例を示す図であり、収納状態にあるカーテンエアバッグ装置を車室内側から見た簡略側面図。 カーテンエアバッグ装置のカーテン部材を車室内に膨張、展開させたときの状態を示すもので、図1に対応した図。 ピラートリムの上部周辺を示す要部拡大側面図。 ピラートリム周辺を示す要部拡大平面図。 図3、図4におけるA−A線矢視断面図。 Bピラートリムの取付けを説明するための図3相当の図。 この発明の実施形態に係る車両の内装構造を示す図であり、ピラートリムの上部周辺を示す要部拡大側面図。 図7に示すピラートリム周辺を示す要部拡大平面図。
7、8、9、10…ピラー
12、14、16…サイドウインドガラス
20…カーテンエアバッグ装置
21…カーテン部
42…ピラートリム
42k…ガイド部
42p…係合部
42s…斜設部
42v…突出部(阻止部材)
42w…リブ
45…ルーフトリム

Claims (3)

  1. 車室天井を覆うルーフトリムと、
    車両のサイドウインドに設けられるピラーを車室側から覆うピラートリムと、
    所定条件成立時に、上記サイドウインドを覆うように上記ルーフトリムと上記ピラートリムとの境界からカーテン部材を展開させるカーテンエアバッグ手段とを備え、
    上記ピラートリムには、該ピラートリム上端部近傍に配置され、上記カーテン部材展開時に該カーテン部材が車室内に展開するように形成されるガイド部と、
    該ガイド部より上記ピラートリムの上下延設方向下側の部位にて上方に延設するように形成され、
    上記カーテン部材展開前では、上記ピラートリムより軟質の上記ルーフトリムの車両側端部を係合支持し、
    上記カーテン部材の展開により上記ルーフトリムとの係合支持を解除して上記カーテン部材の展開を許容する係合部とが形成された車両の内装構造であって、
    上記カーテン部材の展開時に、該カーテン部材が上記係合部の下部に当接するのを阻止する阻止部材を備え
    上記阻止部材は、上記ガイド部と上記係合部の上部との間で上方に突出する突出部により構成され、
    上記突出部の上部に、ルーフトリム保持用の斜設部が設けられており、
    上記ピラートリムの係合部の内側と上記突出部の上部に位置する上記斜設部との間で、上記ルーフトリムの車両側端部を挟むように構成した
    車両の内装構造。
  2. 上記係合部は、平面視で車室側に膨出するように形成されるとともに、
    上記カーテン部材は、収納状態では、上記ガイド部より上方で前後方向に延設して設置されており、
    上記阻止部材は、上記係合部の前後端部近傍の内少なくとも一方における下部への当接を阻止するように構成される
    請求項1記載の車両の内装構造。
  3. 上記係合部の前後端部の少なくとも一方と上記ガイド部との離間距離は、上記係合部の車幅方向側端部と上記ガイド部との離間距離よりも大きくなるように設定されている
    請求項1または記載の車両の内装構造。
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