JP3605331B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車の衝突時の衝撃から乗員を保護するエアバッグ装置に関し、特に側方からの衝撃時にエアバッグをサイドウインドガラスに沿ってカーテン状に膨張展開させて乗員の頭部を保護するエアバッグ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車体側方からの衝撃時にエアバッグをサイドウインドガラスに沿ってカーテン状に膨張展開させて乗員の頭部を保護するエアバッグ装置は、例えば特開平10−138858号公報や特開平11−91490号公報等に開示されている。
【0003】
この種のエアバッグ装置は、図6に示すように、フロントピラー部21からセンタピラー部22にわたってルーフサイドレール23に沿ってエアバッグ24が折り畳み状態(図示せず)で配設され、所要時にインフレータ(図示せず)からエアバッグ24内にガスを噴出させることにより、図6に仮想線で示すようにエアバッグ24をサイドウインドガラスに沿ってカーテン状に膨張展開させ、乗員の頭部を保護するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、センタピラー部22の上部にはシートベルト用のショルダアンカ25が車室内側に突出させて配設されているため、上記のような構成においてはセンタピラー部22の車室内側面に沿って展開してきたエアバッグ24の端縁部が、図7に白抜き矢印で示すように、ショルダアンカ25の上端とセンタピラー部22の車室内側面との間の隙間26に入り込んで引っ掛かってしまい、図6に実線で示すように、エアバッグ24がカーテン状に膨張展開する途中でショルダアンカ25に引っ掛かった状態となって完全に展開されず、乗員の頭部保護機能が十分に発揮されない場合が生じる恐れがあるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、エアバッグがショルダアンカに引っ掛かることなく完全に膨張展開して乗員の頭部保護機能を確実に発揮できるエアバッグ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のエアバッグ装置は、エアバッグが少なくともセンタピラー部上に沿って配設され、エアバッグをカーテン状に膨張させて乗員の頭部を保護するエアバッグ装置であって、エアバッグの膨張展開時にエアバッグがショルダアンカに引っ掛かるのを防止する手段を設けたものであり、エアバッグの膨張展開時にその途中でショルダアンカに引っ掛かって適正に膨張展開されないというような事態の発生が確実に防止されるので、乗員の頭部保護機能を確実に発揮することができる。
【0007】
また本発明は、センタピラー部上でボディに一端を固定された可撓帯状体を設け、この可撓帯状体の他端側を折り畳み状態のエアバッグの下側を通してルーフヘッドライニングの裏面に沿って車幅方向内側に延出させ折り畳み状態のエアバッグが膨張展開する際に、センタピラー部ではエアバッグに先行して可撓帯状体がセンタピラーの内側面に沿って展開してショルダアンカがこの可撓帯状体にて覆われた後、その内側をエアバッグが展開するように構成したものであり、これによってエアバッグが膨張展開途中でショルダアンカに引っ掛かる恐れはなく、上記効果を奏することができる。
【0008】
あるいは本発明は、ショルダアンカの上部外面を、上端縁がセンタピラー表面に近接するとともにこの上端縁から下方に向けて湾曲しながら車室側に突出する形状としたものであり、これによってエアバッグが膨張展開する際にその端縁部がショルダアンカの上端部に到達すると、ショルダアンカの上部外面に沿って車室内側に向けて弾き出され、エアバッグが適正に膨張展開されて上記効果を奏することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエアバッグ装置の一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
【0010】
図1、図2において、1は側方からの衝撃時にサイドウインドガラスに沿ってカーテン状に膨張展開するエアバッグ装置であり、フロントピラー部2からセンタピラー部3にわたってルーフサイドレール4に沿って配設されたエアバッグ5と、このエアバッグ5内に所要時にガスを吹き出すインフレータ6にて構成されている。
【0011】
エアバッグ5は、図2に詳細を示すように、細長く折り畳んだ状態で適当間隔置きに保持リボン7を巻き付け、保持リボン7の両端を逆U字状に折り曲げたクランプ金具8に差し込んで挟持した状態で、クランプ金具8をボルト9にてルーフサイドレール4に固着したナット9aに締結固定して取付けられている。10は車室の天井面を構成するルーフヘッドライニングであり、エアバッグ5はルーフヘッドライニング10とルーフサイドレール4の間の空間の下端部に配設されている。
【0012】
11はセンタピラー部3の車室内側面を構成するセンタピラーガーニッシュで、裏面の適所に突設された取付ブラケット(図示せず)をグロメット等でピラーインナパネル12に固定して装着されている。また、センタピラー部3の上部には、センタピラーガーニッシュ11の表面より突出させて、シートベルトのショルダアンカ13が配設されている。
【0013】
センタピラー部3上においては、エアバッグ5を構成している布と同様の布などから成る可撓帯状体14の一端の中央部が上記クランプ金具8とルーフサイドレール4との間に介装されてクランプ金具8とともにボルト9にてルーフサイドレール4に固定されており、この可撓帯状体14の他端側が折り畳み状態のエアバッグ5の下側を通してルーフヘッドライニング10の裏面に沿って車幅方向内側に延出されている。なお、可撓帯状体14の幅は、センタピラー部3の幅を十分にカバーできるように設定され、その一端部の両側部は接着等の適宜手段にてルーフサイドレール4に固定されている。また、可撓帯状体14の長さは、他端側が下方に垂れ下がったときにショルダアンカ13を覆う位置まで延びるように設定されている。
【0014】
以上の構成において、側方から大きな衝撃が加わるとセンサ(図示せず)にて検知され、インフレータ6が作動してガスがエアバッグ5内に向けて噴出され、エアバッグ5が図1に実線で示す折り畳み状態から保持リボン7を破断して膨張し、仮想線で示すようにサイドウインドガラスに沿ってカーテン状に展開し、乗員の頭部を保護する。
【0015】
また、その膨張展開時にエアバッグ5はルーフヘッドライニング10の下端部を車室側に向けて折り曲げつつ車室内に向けて膨出するとともに、その際にセンタピラー部3においては、図3に示すように、折り畳み状態のエアバッグ5の膨張展開に先行して可撓帯状体14がセンタピラー部3のセンタピラーガーニッシュ11の表面に沿って展開し、ショルダアンカ13がこの可撓帯状体14にて覆われた後、その内側をエアバッグ5が展開することになる。かくして、エアバッグ5の膨張展開時にその途中でショルダアンカ13に引っ掛かって適正に膨張展開されないというような事態の発生を確実に防止でき、乗員の頭部保護機能を確実に発揮することができる。
【0016】
なお、可撓帯状体14を設けることによりエアバッグ5の膨張展開時の展開方向が車室内側に指向されるようになるため、その長さがショルダアンカ13を完全に覆う位置までの長さでなくても、エアバッグ5の端縁がショルダアンカ13に引っ掛かるのを防止することができる場合もある。さらには、センタピラー部3で、センタピラーガーニッシュ11の内側にエアバッグ5が侵入するのを防止するためにガイドブラケットを設けることが提案されているが、可撓帯状体14を設けることによって、このガイドブラケットを省略することも可能となる。
【0017】
次に、本発明のエアバッグ装置の他の実施形態について、図4、図5を参照して説明する。なお、上記実施形態と同一の構成要素については同一参照番号を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。
【0018】
本実施形態では、エアバッグ5の膨張展開時に引っ掛かることがないようにその上部の外面形状を工夫したショルダアンカ15をセンタピラー部3に配設している。すなわち、ショルダアンカ15の上部外面は、センタピラーガーニッシュ11の表面との間に隙間が形成されないようにその上端縁15aをセンタピラーガーニッシュ11の表面に近接させるとともに、この上端縁15aから下方に向けて凹状に湾曲しながら車室側に突出する凹状に湾曲した曲面16にて構成されている。
【0019】
以上の構成によれば、エアバッグ5が膨張展開する際にその端縁部がショルダアンカ15の上端部に到達すると、図5に白抜き矢印の如く、凹状に湾曲した曲面16に沿って車室内側に向けて弾き出され、エアバッグ5がショルダアンカ15に引っ掛かることなく適正に膨張展開される。かくして、上記実施形態と同様にエアバッグ5が適正に膨張展開されて、乗員の頭部保護機能が確実に発揮される。
【0020】
【発明の効果】
本発明のエアバッグ装置によれば、エアバッグの膨張展開時にその途中でショルダアンカに引っ掛かることなく適正に展開され、乗員の頭部保護機能を確実に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグ装置の一実施形態の全体概略構成を示す正面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】同実施形態におけるエアバッグの膨張展開時の状態を示す図2と同様の断面図である。
【図4】本発明のエアバッグ装置の他の実施形態における要部の正面図である。
【図5】図4のB−B矢視断面図である。
【図6】従来例のエアバッグ装置における全体概略構成を示す正面図である。
【図7】図6のC−C矢視断面図である。
【符号の説明】
1 エアバッグ装置
3 センタピラー部
5 エアバッグ
10 ルーフヘッドライニング
13 ショルダアンカ
14 可撓帯状体
15 ショルダアンカ
15a 上端縁
16 凹状に湾曲した曲面

Claims (2)

  1. エアバッグが少なくともセンタピラー部上に沿って配設され、エアバッグをカーテン状に膨張させて乗員の頭部を保護するエアバッグ装置において、センタピラー部上でボディに一端を固定された可撓帯状体を設け、この可撓帯状体の他端部を折り畳み状態のエアバッグの下側を通してルーフヘッドライニングの裏面に沿って車幅方向内側に延出させ、エアバッグの膨張展開時に、エアバッグに先行して前記可撓帯状体がセンターピラーの内側面に沿って展開してショルダアンカを覆い、エアバックがショルダアンカに引っ掛かるのを防止するように構成したことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. エアバッグが少なくともセンタピラー部上に沿って配設され、エアバッグをカーテン状に膨張させて乗員の頭部を保護するエアバッグ装置において、ショルダアンカの上部外面を、上端縁がセンタピラー表面に近接するとともにこの上端縁から下方に向けて湾曲しながら車室側に突出する形状とし、エアバッグの膨張展開時にエアバッグがショルダアンカに引っ掛かるのを防止するように構成したことを特徴とするエアバッグ装置。
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