JP2016194964A - 磁気メモリ及びその動作方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】メモリセルから得られる読み出し信号の有効な信号振幅が大きい磁気メモリを提供する。
【解決手段】磁気メモリが、メモリセルと、データ識別回路とを具備する。メモリセルは、ブリッジ回路を構成するように接続された第1乃至第4スピンデバイス素子を備えている。第1スピンデバイス素子と第3スピンデバイス素子とは、同一状態をとり、第2スピンデバイス素子と第4スピンデバイス素子とは、同一状態をとる。第1スピンデバイス素子と第3スピンデバイス素子は、第2スピンデバイス素子と第4スピンデバイス素子と異なる状態をとる。データ識別回路は、第1スピンデバイス素子と第2スピンデバイス素子とを接続するノードに発生する電圧と、第3スピンデバイス素子と第4スピンデバイス素子とを接続するノードに発生する電圧とに基づいてメモリセルに記憶されているデータを識別する。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気メモリ及びその動作方法に関する。
磁気メモリは、磁性層の自発磁化(以下では、単に「磁化」という)の方向としてデータを記憶するデバイスであり、高速動作、大容量及び低消費電力を期待できる不揮発性メモリとして研究・開発が盛んに進められている。磁気メモリは、最も典型的には、トンネル磁気抵抗効果(TMR: tunnel magnetoresistance effect)や巨大磁気抵抗効果(GMR: giant magnetoresistance effect)のような磁気抵抗効果を用いてデータ読み出しを行うように構成される。2つの磁性層とその間に設けられたスペーサー層とを備える素子(以下では、「スピンデバイス素子」ということがある)は、磁気抵抗効果により、2つの磁性層の磁化の相対方向に依存した抵抗値を示す。最も典型的には、2つの磁性層の磁化が“平行”である場合にスピンデバイス素子が“低抵抗”状態になり、2つの磁性層の磁化が“反平行”である場合にスピンデバイス素子が“高抵抗”状態になる。スピンデバイス素子をメモリセルとして用いる磁気メモリでは、当該スピンデバイス素子の抵抗値に依存した信号(電圧信号又は電流信号)の信号レベルからメモリセルに記憶されたデータを識別することができる。
図1は、磁気メモリの読み出し動作の一例を示す概念図である。ここで、メモリセル101としてスピンデバイス素子が用いられ、メモリセル101は、抵抗値RHighを有する“高抵抗”状態と、抵抗値RLowを有する“低抵抗”状態の2つの状態をとり得るとする。ただし、RHigh>RLowである。
メモリセル101からのデータ読み出しが行われる場合、最も典型的には、メモリセル101に、読み出し電流Isenseが流される。読み出し電流Isenseがメモリセル101に流されると、メモリセル101に読み出し電圧Vmemoryが発生する。読み出し電圧Vmemoryは、メモリセル101の状態、即ち、メモリセル101の抵抗値に依存しており、メモリセル101から得られる読み出し信号として用いることができる。メモリセル101に発生した読み出し電圧Vmemoryを、例えば、センスアンプ102によって所定のリファレンス電圧Vrefと比較することで、メモリセル101に記憶されているデータを識別することができる。詳細には、メモリセル101が高抵抗状態にある場合に期待される読み出し電圧VmemoryをVHigh(=RHigh・Isense)、低抵抗状態にある場合に期待される読み出し電圧VmemoryをVLow(=RLow・Isense)とすると、リファレンス電圧Vrefを電圧VHigh、VLowの間に設定し、読み出し電圧Vmemoryをこのように設定されたリファレンス電圧Vrefと比較することで、メモリセル101に記憶されているデータを識別できる。例えば、“高抵抗”状態がデータ“0”に対応付けられ、“低抵抗”状態がデータ“1”に対応づけられている場合、読み出し電圧Vmemoryがリファレンス電圧Vrefよりも高い場合にはメモリセル101に記憶されているデータがデータ”0“であると識別することができ、低い場合にはメモリセル101に記憶されているデータがデータ”1“であると識別することができる。
上記の読み出し動作においては、メモリセル101から得られる読み出し信号の、データの識別のために有効な信号振幅は、電圧VHigh、VLowの差ΔVである。信号振幅ΔVが大きいほど、メモリセル101に記憶されているデータを確実に識別することができる。
なお、上記には、所定の読み出し電流Isenseをメモリセル101に流すことでメモリセル101に記憶されているデータに依存する読み出し電圧Vmemoryを得る動作を説明しているが、所定の読み出し電圧をメモリセル101に印加することにより、メモリセル101に記憶されているデータに依存する読み出し電流を得る読み出し動作も可能である。この場合、メモリセル101から得られる読み出し信号の有効な信号振幅は、メモリセル101が“低抵抗”状態にある場合に流れる電流と、“高抵抗”状態にある場合に流れる電流の差となる。
磁気メモリの現状の課題の一つは、メモリセルから得られる読み出し信号の有効な信号振幅が不十分であることである。メモリセルから得られる読み出し信号は、スピンデバイス素子(メモリセル)の抵抗値のばらつきや、長い配線による配線抵抗のばらつきにより、分布を持つ。また、リファレンス信号(図1の動作の例では、リファレンス電圧Vref)の信号レベルも同様に、該リファレンス信号を生成する回路のばらつきにより、分布を持つ。図2は、このような読み出し信号の信号レベル及びリファレンス信号の分布の一例を示している。図2は、読み出し信号として読み出し電圧Vmemoryを得る場合における、メモリセル101が高抵抗状態にある場合の読み出し電圧VHigh、低抵抗状態にある場合の読み出し電圧VLow及びリファレンス電圧Vrefの分布を示している。ここで図2のグラフの横軸は電圧V、縦軸は頻度Nを示している。図2から理解されるように、読み出し信号の有効な信号振幅が十分でないと、読み出し電圧VLowの分布とリファレンス電圧Vrefの分布、及び、読み出し電圧VHighの分布とリファレンス電圧Vrefの分布が重なり、読み出しエラーが発生する。
メモリセルから得られる読み出し信号の有効な信号振幅は、スピンデバイス素子のMR比(磁気抵抗比)に依存するから、十分な信号振幅を得るためには、MR比を十分に増大することが望ましい。しかしながら、現状の技術では、十分な信号振幅を得るだけのMR比を実現できていない。MR比の増大は、スピンデバイス素子を構成する材料における大きなブレークスルーが必要であり、技術的には困難である。
なお、本発明に関係し得る技術としては、米国特許出願公開第2013/0121066号明細書(特許文献1)は、4つのスピンデバイス素子を含む磁気メモリのメモリセルの構成を開示している。
米国特許出願公開第2013/0121066号明細書
したがって、本発明の目的は、磁気メモリにおいて、メモリセルから得られる読み出し信号の有効な信号振幅を増大することにある。本発明の他の目的及び新規な特徴は、添付図面及び下記の開示から当業者には理解されるであろう。
本発明の一の観点では、磁気メモリが、メモリセルと、データ識別回路とを具備する。メモリセルは、該メモリセルからのデータ読み出し時に第1電圧が印加される第1バイアスノードと、データ読み出し時に第1電圧より低い第2電圧が印加される第2バイアスノードと、第1及び第2接続ノードと、第1バイアスノードと第1接続ノードの間に接続される第1スピンデバイス素子と、第1接続ノードと第2バイアスノードの間に接続される第2スピンデバイス素子と、第1バイアスノードと第2接続ノードの間に接続される第3スピンデバイス素子と、第2接続ノードと第2バイアスノードの間に接続される第4スピンデバイス素子とを含む。第1スピンデバイス素子、第2スピンデバイス素子、第3スピンデバイス素子及び第4スピンデバイス素子のそれぞれは、反転可能な第1磁化を有し、且つ、第1磁化の方向により第1状態と第1状態よりも抵抗値が低い第2状態をとり得るように構成される。第1スピンデバイス素子と第4スピンデバイス素子とは、同一状態をとり、第2スピンデバイス素子と第3スピンデバイス素子とは、同一状態をとる。第2スピンデバイス素子と第3スピンデバイス素子とは、第1スピンデバイス素子と第4スピンデバイス素子とが第1状態をとる場合に第2状態をとり、第1スピンデバイス素子と第4スピンデバイス素子とが第2状態をとる場合に第1状態をとる。データ識別回路は、第1接続ノードに発生する第3電圧と、第2接続ノードに発生する第4電圧とに基づいてメモリセルに記憶されているデータを識別する。
本発明の他の観点では、メモリセルは、読み出し動作時に第1電圧が印加される第1バイアスノードと、読み出し動作時に第1電圧より低い第2電圧が印加される第2バイアスノードと、第1及び第2接続ノードと、第1バイアスノードと第1接続ノードの間に接続される第1スピンデバイス素子と、第1接続ノードと第2バイアスノードの間に接続される第1抵抗素子と、第1バイアスノードと第2接続ノードの間に接続される第2スピンデバイス素子と、第2接続ノードと第2バイアスノードの間に接続される第2抵抗素子とを含む。この場合も、第1スピンデバイス素子及び第2スピンデバイス素子のそれぞれは、反転可能な第1磁化を有し、且つ、第1磁化の方向により第1状態と第1状態よりも抵抗値が低い第2状態をとり得るように構成される。第1スピンデバイス素子と第2スピンデバイス素子とは、同一状態をとる。データ識別回路は、第1接続ノードに発生する第3電圧と、第2接続ノードに発生する第4電圧とに基づいてメモリセルに記憶されているデータを識別する。
本発明の更に他の観点では、メモリセルは、メモリセルからのデータ読み出し時に正電圧である第1電圧が印加される第1バイアスノードと、データ読み出し時に、第1電圧と同一の絶対値を有し、且つ、負電圧である第2電圧が印加される第2バイアスノードと、接続ノードと、第1バイアスノードと接続ノードの間に接続される第1スピンデバイス素子と、接続ノードと第2バイアスノードの間に接続される第2スピンデバイス素子とを含む。第1スピンデバイス素子及び第2スピンデバイス素子のそれぞれは、反転可能な第1磁化を有し、且つ、第1磁化の方向により第1状態と第1状態よりも抵抗値が低い第2状態をとり得るように構成される。第2スピンデバイス素子は、第1スピンデバイス素子が第1状態をとる場合に第2状態をとり、第1スピンデバイス素子が第2状態をとる場合に第1状態をとる。データ識別回路は、接続ノードに発生する電圧の極性に基づいてメモリセルに記憶されているデータを識別する。
本発明の更に他の観点では、メモリセルを含んだ磁気メモリの動作方法が提供される。メモリセルが、第1及び第2バイアスノードと、第1及び第2接続ノードと、第1バイアスノードと第1接続ノードの間に接続される第1スピンデバイス素子と、第1接続ノードと第2バイアスノードの間に接続される第2スピンデバイス素子と、第1バイアスノードと第2接続ノードの間に接続される第3スピンデバイス素子と、第2接続ノードと第2バイアスノードの間に接続される第4スピンデバイス素子とを含む。第1スピンデバイス素子、第2スピンデバイス素子、第3スピンデバイス素子及び第4スピンデバイス素子のそれぞれは、反転可能な第1磁化を有し、且つ、第1磁化の方向により第1状態と第1状態よりも抵抗値が低い第2状態をとり得るように構成される。第1スピンデバイス素子と第4スピンデバイス素子とは、同一状態をとり、第2スピンデバイス素子と第3スピンデバイス素子とは、同一状態をとる。第2スピンデバイス素子と第3スピンデバイス素子とは、第1スピンデバイス素子と第4スピンデバイス素子とが第1状態をとる場合に第2状態をとり、第1スピンデバイス素子と第4スピンデバイス素子とが第2状態をとる場合に第1状態をとる。該動作方法は、第1バイアスノードに第1電圧を印加し、第2バイアスノードに第1電圧より低い第2電圧を印加することと、第1接続ノードに発生する第3電圧と、第2接続ノードに発生する第4電圧とに基づいてメモリセルに記憶されているデータを識別することとを備える。
本発明の更に他の観点では、メモリセルを含んだ磁気メモリの動作方法が提供される。該メモリセルは、第1及び第2バイアスノードと、接続ノードと、前記第1バイアスノードと前記接続ノードの間に接続される第1スピンデバイス素子と、前記接続ノードと前記第2バイアスノードの間に接続される第2スピンデバイス素子とを含む。第1スピンデバイス素子及び前記第2スピンデバイス素子のそれぞれは、反転可能な第1磁化を有し、且つ、前記第1磁化の方向により第1状態と前記第1状態よりも抵抗値が低い第2状態をとり得るように構成される。第2スピンデバイス素子は、前記第1スピンデバイス素子が前記第1状態をとる場合に前記第2状態をとり、前記第1スピンデバイス素子が前記第2状態をとる場合に前記第1状態をとる。該動作方法は、第1バイアスノードに正電圧である第1電圧を印加し、前記第2バイアスノードに前記第1電圧と同一の絶対値を有し、且つ、負電圧である第2電圧を印加することと、前記メモリセルに記憶されている前記データを、前記接続ノードに発生する電圧の極性に基づいて識別すること
とを備える。
本発明によれば、メモリセルから得られる読み出し信号の有効な信号振幅が大きい磁気メモリを提供することができる。
磁気メモリの読み出し動作の一例を示す概念図である。 読み出し信号の信号レベル及びリファレンス信号の分布の一例を示すグラフである。 本発明の一実施形態における磁気メモリのメモリセルの原理的な構成を示す回路図である。 本実施形態における各スピンデバイス素子の構成の例を示す断面図である。 本実施形態におけるメモリセルの2つの状態を図示する概念図である。 本実施形態における読み出し電圧の分布、及び、メモリセルから得られる読み出し電圧の有効な信号振幅の一例を示すグラフである。 本発明の他の実施形態における磁気メモリのメモリセルの原理的な構成を示す回路図である。 本発明の他の実施形態における磁気メモリのメモリセルの原理的な構成を示す回路図である。 図7Aに図示された構成のメモリセルの2つの状態を図示する概念図である。 本発明の更に他の実施形態における磁気メモリのメモリセルの原理的な構成を示す回路図である。 図9に図示されたメモリセルの2つの状態を図示する概念図である。 図9に図示されたメモリセルの読み出し電圧の分布、及び、メモリセルから得られる読み出し電圧の有効な信号振幅の一例を示すグラフである。 一実施形態の磁気メモリがSTT−MRAM(Spin Transfer Torque Magnetoresistive Random Access Memory)として構成される場合における、メモリセルの構成の一例を示す概念図である。 磁気メモリがSTT−MRAMとして構成される場合における、メモリセルの構成の他の例を示す概念図である。 磁気メモリがSTT−MRAMとして構成される場合における、メモリセルの構成の更に他の例を示す概念図である。 磁気メモリがSTT−MRAMとして構成される場合における、メモリセルの構成の更に他の例を示す概念図である。 磁気メモリがSTT−MRAMとして構成される場合における、メモリセルの構成の更に他の例を示す概念図である。 磁気メモリがSTT−MRAMとして構成される場合における、メモリセルの構成の更に他の例を示す概念図である。 図11Aの構成のメモリセルへのデータ書き込みを示す図である。 図11Aの構成のメモリセルへのデータ書き込みを示す図である。 図11Aの構成のメモリセルからのデータ読み出しを示す図である。 図11Aの構成のメモリセルからのデータ読み出しを示す図である。 磁気メモリがSTT−MRAMとして構成される場合における、メモリセルの構成の更に他の例を示す概念図である。 磁気メモリがSTT−MRAMとして構成される場合における、メモリセルの構成の更に他の例を示す概念図である。 図14Aの構成のメモリセルへのデータ書き込みを示す図である。 図14Aの構成のメモリセルへのデータ書き込みを示す図である。 図14Aの構成のメモリセルからのデータ読み出しを示す図である。 磁気メモリが電流磁界によってデータ書き込みを行うように構成される場合における、メモリセルの構成の一例を概念的に示す平面図である。 図17Aに図示されているメモリセルの構成を示す側面図である。 図17Aの断面A−Aにおけるメモリセルの構造を示す断面図である。 図17Aの断面B−Bにおけるメモリセルの構造を示す断面図である。 図17Aに図示されているメモリセルへの書き込み動作を示す図である。 図17Aに図示されているメモリセルへの書き込み動作を示す図である。 一実施形態において、磁気メモリが電流磁界によってデータ書き込みを行うように構成される場合における、メモリセルにおけるスピンデバイス素子の間の電気的接続と、該メモリセルからの読み出し動作を示す概念図である。 一実施形態における、スピンデバイス素子が可変形基板の上に設けられる磁気メモリのメモリセルアレイの構成の例を示す平面図である。 図20のメモリセルセルアレイの各ブロックの構成を示す平面図である。 図21の断面C−Cにおける各ブロックの構成を示す断面図である。 図21の断面D−Dにおける各ブロックの構成を示す断面図である。 各ブロックの構成を示す斜視図である。 図20の断面E−Eにおけるメモリセルアレイの構造を示す断面図である。 図20〜図24に図示されているメモリセルへのデータ書き込みの手順を示す断面図である。 図20〜図24に図示されているメモリセルへのデータ書き込みの手順を示す断面図である。 図20〜図24に図示されているメモリセルへのデータ書き込みの手順を示す断面図である。 図20〜図24に図示されているメモリセルへのデータ書き込みの手順を示す断面図である。 スピンデバイス素子が可変形基板の上に設けられる磁気メモリのメモリセルアレイの構成の他の例を示す断面図である。 スピンデバイス素子が可変形基板の上に設けられる磁気メモリのメモリセルアレイの構成の他の例を示す断面図である。 スピンデバイス素子が可変形基板の上に設けられる磁気メモリのメモリセルアレイの構成の更に他の例を示す平面図である。 スピンデバイス素子が可変形基板の上に設けられる磁気メモリのメモリセルアレイの構成の更に他の例を示す断面図である。 一実施形態において、スピンデバイス素子が可変形基板の上に設けられ、且つ、電流磁界を用いてメモリセルにデータを書き込む場合における、メモリセルセルアレイの各ブロックの構成を示す斜視図である。 図29に図示されているブロックの構成を示す平面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。以下の説明において、同一又は類似する構成要素は、同一又は対応する参照符号で参照されることがある。なお、添付図面では、各実施形態の動作原理の理解を容易にするように各構成要素が図示されており、各構成要素の実際の寸法が反映されない場合があることに留意されたい。
(磁気メモリの構成と動作)
図3は、本発明の一実施形態における磁気メモリのメモリセル1の原理的な構成を示す回路図である。本実施形態の磁気メモリでは、メモリセル1が、4つのスピンデバイス素子11を備えている。なお、以下において、スピンデバイス素子11を互いに区別する場合には、添字“A1”、“A2”、“B1”、“B2”が付されることがある。
図4は、各スピンデバイス素子11の構成の例を示す断面図である。本実施形態では、各スピンデバイス素子11は、参照層21と、スペーサー層22と、記録層23とを備えている。参照層21と記録層23とは、スペーサー層22を挟んで互いに対向している。図4の構成では、スペーサー層22が参照層21の上面に接合されており、記録層23がスペーサー層22の上面に接合されている。ただし、参照層21と記録層23の位置は入れ替えてもよい。
参照層21と記録層23は、磁化を有するように構成されており、それぞれ少なくとも一の磁性膜を含んでいる。一方、スペーサー層22は、非磁性体で形成されている。参照層21は、その磁化の方向が固定されており、一方、記録層23は、その磁化の方向が反転可能である。一実施形態では、参照層21、記録層23が、垂直磁気異方性を有するように形成される。この場合、参照層21は、参照層21の膜厚方向に磁化が固定されるように形成され、記録層23は、記録層23の膜厚方向において磁化が反転可能であるように形成される。図4には、参照層21の磁化が上方向(+Z方向)に固定され、記録層23の磁化が上方向(+Z方向)と下方向(−Z方向)の間で反転可能である構成が図示されている。ただし、参照層21、記録層23は、面内磁気異方性を有するように形成されてもよい。
参照層21及び記録層23は、例えば、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)のような磁性金属の単体、又は、これらの磁性金属のうちの少なくとも一の元素を含有する強磁性合金で形成されてもよい。参照層21及び記録層23は、これらの磁性金属に非磁性元素を含む合金で形成されてもよい。参照層21及び記録層23に含まれ得る非磁性元素としては、ボロン、炭素、窒素、酸素、アルミニウム、シリコン、チタン、バナジウム、マンガン、銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、ハフニウム、タンタル、タングステン、イリジウム、白金、金等が挙げられる。
一実施形態では、スペーサー層22は、トンネル電流が流れる程度に薄い膜厚の絶縁体で形成され、このような場合、スピンデバイス素子11は、トンネル磁気抵抗効果(TMR: tunnel magnetoresistance effect)を発現するTMR素子として動作する。TMR効果を得る場合には、スペーサー層22は、例えば、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(AlOx)などで形成されることが好ましい。また、これら以外でも、スペーサー層22は、Mg、Al、Si、Zr、Hf、Taなどの酸化物、窒化物、酸窒化物で形成してもよい。スピンデバイス素子11の抵抗値を小さくするためには、スペーサー層22は、金属導電体で形成されてもよく、この場合、スピンデバイス素子11は、巨大磁気抵抗効果(GMR: giant magnetoresistance effect)を発現するスピンバルブ素子として構成される。GMR効果を得る場合、スペーサー層22は、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)などの非磁性金属やそれらの合金材料で形成されてもよい。また、スペーサー層22として、酸化物層の一部に金属層が膜面垂直に貫通したコンポジットスペーサー層を用いてもよい。スペーサー層22の膜厚は、1〜3nmが好ましい。
このように構成された各スピンデバイス素子11は、“低抵抗”状態と“高抵抗”状態との2つの状態をとり得る。詳細には、参照層21と記録層23の磁化が“平行”である場合、スピンデバイス素子11は“低抵抗”状態になり、参照層21と記録層23の磁化が“反平行”である場合にスピンデバイス素子11は“高抵抗”状態になる。言い換えれば、スピンデバイス素子11は、参照層21と記録層23の磁化の相対方向に依存した抵抗値を示す可変抵抗素子として機能する。
なお、図4においては、スピンデバイス素子11の最も単純な構成が図示されているが、スピンデバイス素子11の構造は、様々に変更され得る。例えば、参照層21は、磁性膜と、該磁性膜の磁化を固定する反強磁性膜とを含む積層構造として形成されていてもよい。また、記録層23は、複数の磁性膜と、該複数の磁性膜の隣接する2つを強磁性的に結合する非磁性膜との積層体として形成されてもよい。
図3を参照して、本実施形態の磁気メモリのメモリセル1においては、4つのスピンデバイス素子11が、ブリッジ回路を構成している。詳細には、スピンデバイス素子11A1がノードNbias1とノードNとの間に接続されており、スピンデバイス素子11B1がノードNとノードNbias2との間に接続されている。ここで、ノードNbias1は、読み出し動作時に、第1電圧が印加される第1のバイアスノードであり、ノードNbias2は、読み出し動作時に、第1電圧より低い第2電圧が印加される第2のバイアスノードである。一実施形態では、読み出し動作時に、ノードNbias1に正のバイアス電圧Vbiasが印加され、ノードNbias2が接地される。また、ノードNは、スピンデバイス素子11A1と、スピンデバイス素子11B1とを電気的に接続する第1の接続ノードである。更に、スピンデバイス素子11B2がノードNbias1とノードNとの間に接続されており、スピンデバイス素子11A2がノードNとノードNbias2との間に接続されている。ここで、ノードNは、スピンデバイス素子11B2と、スピンデバイス素子11A2とを電気的に接続する第2の接続ノードである。
図3の構成のメモリセル1は、4つのスピンデバイス素子11を用いて2つの状態を実現し、1ビットのデータを記憶するように構成されている。図5は、メモリセル1の2つの状態を図示している。本実施形態では、メモリセル1は、下記の第1状態と第2状態の一方をデータ“0”、他方をデータ“1”に対応づけてデータを記憶する。
第1状態:スピンデバイス素子11A1、11A2が“低抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“高抵抗”状態である状態
第2状態:スピンデバイス素子11A1、11A2が“高抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“低抵抗”状態である状態
図5は、第1状態がデータ“0”に対応づけられ、第2状態がデータ“1”に対応づけられている場合のメモリセル1の2つの状態を示している。ここで、スピンデバイス素子11A1、11A2は、常に同一状態をとるスピンデバイス素子の対であり、また、スピンデバイス素子11B1、11B2は、常に同一状態をとるスピンデバイス素子の対である。また、スピンデバイス素子11A1、11A2の状態は、常に、スピンデバイス素子11B1、11B2の状態と異なっていることに留意されたい。
メモリセル1からのデータ読み出しは、ノードNbias1に第1電圧を印加し、ノードNbias2に第1電圧よりも低い第2電圧を印加した状態で、データ識別回路、例えば、センスアンプ12によってノードNの電圧VとノードNの電圧Vとを比較することによって行われる。例えば、ノードNbias1に正のバイアス電圧Vbiasが印加され、ノードNbias2が接地された状態で、センスアンプ12によってノードNの電圧VとノードNの電圧Vとが比較される。ノードNbias1に第1電圧を印加し、ノードNbias2に第1電圧よりも低い第2電圧を印加すると(例えば、ノードNbias2が接地された状態でノードNbias1に正のバイアス電圧Vbiasを印加すると)、スピンデバイス素子11A1、11B1を通過する読み出し電流Isense1と、スピンデバイス素子11B2、11A2を通過する読み出し電流Isense2とが発生し、これらの読み出し電流Isense1、Isense2により、ノードNに電圧Vが、ノードNに電圧Vが発生する。例えば、図5に図示されているように、上記の第1状態がデータ“0”に対応づけられ、第2状態がデータ“1”に対応づけられている場合、電圧Vが電圧Vより高い場合には、メモリセル1に記憶されているデータがデータ“0”であると判別され、電圧Vが電圧Vより低い場合には、メモリセル1に記憶されているデータがデータ“1”であると判別される。
このような構成のメモリセル1は、4つのスピンデバイス素子11が差動信号を生成するブリッジ回路を構成しているため、スピンデバイス素子11のMR比が必ずしも大きくなくても、相対的に大きな信号振幅ΔVを得ることができる。したがって、図6に図示されているように、ノードNの電圧V1、ノードNの電圧Vに多少のばらつきがあっても、メモリセル1からのデータ読み出しの信頼性を高めることができる。
加えて、1つのメモリセル1を構成する4つのスピンデバイス素子11を近接して設けることにより、スピンデバイス素子11の特性のばらつきの影響を抑制することができる。仮に磁気メモリの製造工程において製造ばらつきが発生するような状況であっても、近接して設けられたスピンデバイス素子11は特性の差異が小さいので、ノードNの電圧V1、ノードNの電圧Vへの影響を抑制することができる。
図7Aは、本実施形態のメモリセル1の一変形例を示している。図7Aに図示されたメモリセル1の構成では、2つのスピンデバイス素子11と、抵抗値が固定された2つの抵抗素子13とがハーフブリッジ回路を構成している。なお、以下において、抵抗素子13を互いに区別する場合には、添字“A1”、“A2”、“B1”、“B2”が付されることがある。
図7Aに図示されているメモリセル1は、図3に図示されている構成のメモリセル1のスピンデバイス素子11B1、11B2を、抵抗値が固定された抵抗素子に置換した構成を有している。詳細には、図7Aの構成では、メモリセル1が、2つのスピンデバイス素子11A1、11A2と、抵抗値が固定された2つの抵抗素子13B1、13B2とを備えている。スピンデバイス素子11A1がノードNbias1とノードNとの間に接続されており、抵抗素子13B1がノードNとノードNbias2との間に接続されている。また、抵抗素子13B2がノードNbias1とノードNとの間に接続されており、スピンデバイス素子11A2がノードNとノードNbias2との間に接続されている。上述のように、ノードNbias1は、読み出し動作時に第1電圧が印加される第1のバイアスノードであり、ノードNbias2は、読み出し動作時に第1電圧より低い第2電圧が印加される第2のバイアスノードである。
抵抗素子13B1、13B2の抵抗値Rは、スピンデバイス素子11A1、11A2が“高抵抗”状態にある場合の抵抗値RHighと“低抵抗”状態にある場合の抵抗値RLowの間の抵抗値、より望ましくは抵抗値RHigh、RLowの平均の値であることが望ましい。実際には、スピンデバイス素子11A1、11A2の製造ばらつきに起因して抵抗値RHigh、RLowもばらつくので、設計段階において、抵抗素子13B1、13B2の抵抗値Rの設計値を、スピンデバイス素子11A1、11A2の抵抗値RHigh、RLowの設計値の平均となるようにメモリセル1を設計することが好ましい。
図7Aに図示されているメモリセル1は、2つのスピンデバイス素子11を用いて2つの状態を実現し、1ビットのデータを記憶するように構成されている。図8は、図7Aの構成のメモリセル1の2つの状態を図示している。図7Aの構成では、メモリセル1は、下記の第1状態と第2状態の一方をデータ“0”、他方をデータ“1”に対応づけてデータを記憶する。
第1状態:スピンデバイス素子11A1、11A2が、いずれも、“低抵抗”状態である状態
第2状態:スピンデバイス素子11A1、11A2が、いずれも、“高抵抗”状態である状態
図8は、第1状態がデータ“0”に対応づけられ、第2状態がデータ“1”に対応づけられている場合のメモリセル1の2つの状態を示している。ここで、スピンデバイス素子11A1、11A2は常に同一状態であることに留意されたい。
図7Aに図示された構成のメモリセル1からのデータ読み出しは、ノードNbias1に第1電圧を印加し、ノードNbias2に第1電圧よりも低い第2電圧を印加した状態で、データ識別回路、例えば、センスアンプ12によってノードNの電圧VとノードNの電圧Vとを比較することによって行われる。一実施形態では、ノードNbias1に正のバイアス電圧Vbiasが印加され、ノードNbias2が接地された状態で、センスアンプ12によってノードNの電圧VとノードNの電圧Vとが比較される。例えば、図8に図示されているように、上記の第1状態がデータ“0”に対応づけられ、第2状態がデータ“1”に対応づけられている場合、電圧Vが電圧Vより高い場合には、メモリセル1に記憶されているデータがデータ“0”であると判別され、電圧Vが電圧Vより低い場合には、メモリセル1に記憶されているデータがデータ“1”であると判別される。
図7Aに図示されている構成でも、2つのスピンデバイス素子11と2つの抵抗素子13とが差動信号を生成するブリッジ回路を構成しているため、スピンデバイス素子11のMR比が必ずしも大きくなくても、相対的に大きな信号振幅を得ることができる。したがって、ノードNの電圧V1、ノードNの電圧Vに多少のばらつきがあっても、メモリセル1からのデータ読み出しの信頼性を高めることができる。
図7Bは、本実施形態のメモリセル1の更に他の変形例を示している。図7Bに図示されたメモリセル1の構成においても、2つのスピンデバイス素子11と、抵抗値が固定された2つの抵抗素子13とがハーフブリッジ回路を構成している。
図7Bに図示されているメモリセル1は、図3に図示されている構成のメモリセル1のスピンデバイス素子11A1、11A2を、抵抗値が固定された抵抗素子に置換した構成を有している。詳細には、図7Bの構成では、メモリセル1が、2つのスピンデバイス素子11B1、11B2と、抵抗値が固定された2つの抵抗素子13A1、13A2とを備えている。抵抗素子13A1は、ノードNbias1とノードNとの間に接続されており、スピンデバイス素子11B1がノードNとノードNbias2との間に接続されている。また、スピンデバイス素子11B2がノードNbias1とノードNとの間に接続されており、抵抗素子13A2がノードNとノードNbias2との間に接続されている。
図7Bに図示されたメモリセル1も、図7Aの構成と同様に、2つのスピンデバイス素子11を用いて2つの状態を実現し、1ビットのデータを記憶するように構成されている。図7Bの構成では、メモリセル1は、下記の第1状態と第2状態の一方をデータ“0”、他方をデータ“1”に対応づけてデータを記憶する。
第1状態:スピンデバイス素子11B1、11B2が、いずれも、“高抵抗”状態である状態
第2状態:スピンデバイス素子11B1、11B2が、いずれも、“低抵抗”状態である状態
ここで、スピンデバイス素子11B1、11B2は常に同一状態であることに留意されたい。
図7Bに図示された構成のメモリセル1からのデータ読み出しは、図7Aに図示された構成と同様に、ノードNbias1に第1電圧を印加し、ノードNbias2に第1電圧よりも低い第2電圧を印加した状態で、データ識別回路、例えば、センスアンプ12によってノードNの電圧VとノードNの電圧Vとを比較することによって行われる。一実施形態では、ノードNbias1に正のバイアス電圧Vbiasが印加され、ノードNbias2が接地された状態で、センスアンプ12によってノードNの電圧VとノードNの電圧Vとが比較される。例えば、上記の第1状態がデータ“0”に対応づけられ、第2状態がデータ“1”に対応づけられている場合、電圧Vが電圧Vよりも高い場合には、メモリセル1に記憶されているデータがデータ“0”であると判別され、電圧Vが電圧Vよりも低い場合には、メモリセル1に記憶されているデータがデータ“1”であると判別される。
図7Bに図示されている構成でも、2つのスピンデバイス素子11と2つの抵抗素子13とが差動信号を生成するブリッジ回路を構成しているため、スピンデバイス素子11のMR比が必ずしも大きくなくても、相対的に大きな信号振幅を得ることができる。したがって、ノードNの電圧V1、ノードNの電圧Vに多少のばらつきがあっても、メモリセル1からのデータ読み出しの信頼性を高めることができる。
図9は、本実施形態のメモリセル1の更に他の変形例を示している。図9に図示されたメモリセル1の構成では、2つのスピンデバイス素子11が、ノードNbias1とノードNbias2の間に直列に接続されている。詳細には、スピンデバイス素子11が、ノードNbias1とノードNの間に接続され、スピンデバイス素子11が、ノードNとノードNbias2の間に接続されている。
図9に図示されたメモリセル1は、2つのスピンデバイス素子11を用いて2つの状態を実現し、1ビットのデータを記憶するように構成されている。図9の構成では、図10Aに図示されているように、メモリセル1は、下記の第1状態と第2状態の一方をデータ“0”、他方をデータ“1”に対応づけてデータを記憶する。
第1状態:スピンデバイス素子11が“低抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11が“高抵抗”状態である状態
第2状態:スピンデバイス素子11が“高抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11が“低抵抗”状態である状態
図10Aは、第1状態がデータ“0”に対応づけられ、第2状態がデータ“1”に対応づけられている場合のメモリセル1の2つの状態を示している。
図9に図示されている構成では、メモリセル1からのデータ読み出しは、ノードNbias1に正のバイアス電圧Vbiasを印加し、ノードNbias2に負のバイアス電圧−Vbiasを印加した状態で、センスアンプ12によってノードNの電圧Vの極性を判断することによって行われる。ここで、ノードNbias1、Nbias2に印加されるバイアス電圧は、その絶対値(大きさ)が等しいが極性が反対であることに留意されたい。例えば、図10Aに図示されているように、上記の第1状態がデータ“0”に対応づけられ、第2状態がデータ“1”に対応づけられている場合、電圧Vの極性が正であるとき、メモリセル1に記憶されているデータがデータ“0”であると判別され、電圧Vの極性が負である場合には、メモリセル1に記憶されているデータがデータ“1”であると判別される。
図9に図示されている構成では、2つのスピンデバイス素子11が差動動作を行うため、スピンデバイス素子11のMR比が必ずしも大きくなくても、相対的に大きな信号振幅を得ることができる。したがって、図10Bに図示されているように、ノードNの電圧Vに多少のばらつきがあっても、メモリセル1からのデータ読み出しの信頼性を高めることができる。図10Bにおいては、信号振幅が記号ΔVで示されている。加えて、図10に図示されている構成では、電圧Vの極性の判断という単純なデータ判別手法が採用可能であり、データ読み出しに用いられる回路の簡素化が可能である。
以下では、本実施形態の磁気メモリのメモリセルのより具体的な構成、特に、メモリセルへのデータ書き込みを考慮した構成について説明する。
図11Aは、本実施形態の磁気メモリが、STT−MRAM(Spin Transfer Torque Magnetoresistive Random Access Memory)として構成される場合のメモリセル1Aの構成の一例を概念的に示す図である。STT−MRAMでは、メモリセルへのデータ書き込みがスピントランスファートルク(STT)を用いて行われる。図11Aに図示されているメモリセル1Aは、図3に図示されているメモリセルの構成に対応した構成を有している。以下、図11Aに図示されたメモリセル1Aの構成を詳細に説明する。
メモリセル1Aは、4つのスピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2と、スイッチング素子SW1、SW2とを備えている。4つのスピンデバイス素子11のそれぞれは、参照層21、スペーサー層22及び記録層23を備えている。スピンデバイス素子11の構成は、図4を参照して説明したとおりである。
スピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2は、それぞれ、下部電極24A1、24A1、24B1、24B2の上面に形成されている。詳細には、下部電極24A1、24A1、24B1、24B2の上面にスピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2の参照層21がそれぞれ形成されている。各スピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2では、参照層21の上面にスペーサー層22が形成され、スペーサー層22の上面に記録層23が形成されている。
下部電極24A1は、ノードN11に接続されており、下部電極24B2は、ノードN12に接続されている。ここで、ノードN11、N12は、それぞれ、スピンデバイス素子11A1、11B2との電気的接続に用いられる接続ノードである。即ち、下部電極24A1は、スピンデバイス素子11A1をノードN11に電気的に接続するための導電体(interconnection)として機能し、下部電極24B2は、スピンデバイス素子11B2をノードN12に接続するための導電体として機能する。ノードN11はノードNbias1に接続され、ノードN12は、スイッチング素子SW1に接続されている。後述されるように、ノードNbias1は、データ書き込み時及びデータ読み出し時にバイアス電圧が印加されるバイアスノードである。
また、下部電極24B1及び下部電極24A2は、ノードN13に共通に接続されている。即ち、下部電極24B1及び下部電極24A2は、スピンデバイス素子11B1、11A2をノードN13に接続するための導電体として機能する。ここで、ノードN13は、スピンデバイス素子11B1、11A2を電気的に接続するための接続ノードである。
スピンデバイス素子11A1、11B1の上面には上部電極25が形成され、スピンデバイス素子11A2、11B2の上面には上部電極25が形成される。上部電極25は、スピンデバイス素子11A1、11B1を電気的に接続するための導電体として機能し、図3に図示されているメモリセル1のノードNに相当する構成要素である。同様に、上部電極25は、スピンデバイス素子11B2、11A2を電気的に接続するための導電体として機能し、図3に図示されているメモリセル1のノードNに相当する構成要素である。
スイッチング素子SW1は、ノードN12を、ノードNbias1、Nbias3のいずれかに選択的に接続する。ここで、ノードNbias3は、所定の電圧に維持されるバイアスノードであり、本実施形態ではノードNbias3は接地される。後述のように、ノードNbias3は、書き込み動作において用いられる。スイッチング素子SW2は、ノードN13を、ノードNbias2に電気的に接続し、又は、電気的に切り離す。ここで、ノードNbias2は、所定の電圧に維持されるバイアスノードであり、本実施形態ではノードNbias2は接地される。後述のように、ノードNbias2は、読み出し動作において用いられる。スイッチング素子SW1、SW2は、メモリセル1Aを、データ書き込みとデータ読み込みとで切り替えるために用いられる。データ書き込みを行う場合、スイッチング素子SW1は、ノードN12をノードNbias3(即ち、接地ノード)に接続する状態に設定され、スイッチング素子SW2は、オフ状態に設定される。一方、データ読み込みを行う場合、スイッチング素子SW1は、ノードN12をノードNbias1に接続する状態に設定され、スイッチング素子SW2は、オン状態に設定される。
図11Aの構成のメモリセル1Aは、図3の構成のメモリセル1と同様に、下記の第1状態と第2状態の一方をデータ“0”、他方をデータ“1”に対応づけてデータを記憶するように構成されている。
第1状態:スピンデバイス素子11A1、11A2が“低抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“高抵抗”状態である状態
第2状態:スピンデバイス素子11A1、11A2が“高抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“低抵抗”状態である状態
ここで、スピンデバイス素子11A1、11A2は常に同一状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2は常に同一状態であり、また、スピンデバイス素子11A1、11A2の状態は、常に、スピンデバイス素子11B1、11B2の状態と異なっていることに留意されたい。
図11Aの構成では、スピンデバイス素子11A1、11B1、11A2、11B2が、この順序で、ノードN11とノードN12の間に直列に接続されている。ここで、隣接する2つのスピンデバイス素子11の間の接続では、該2つのスピンデバイス素子11の参照層21が互いに接続されるか、又は、記録層23が互いに接続されている。詳細には、スピンデバイス素子11A1の記録層23とスピンデバイス素子11B1の記録層23とが、上部電極25を介して電気的に接続され、スピンデバイス素子11B2の記録層23とスピンデバイス素子11A2の記録層23とが、上部電極25を介して電気的に接続されている。また、スピンデバイス素子11B1の参照層21とスピンデバイス素子11A2の参照層21とが、下部電極24B1、ノードN13及び下部電極24A2を介して電気的に接続されている。
このように、隣接する2つのスピンデバイス素子11の参照層21が互いに接続されるか、又は、記録層23が互いに接続されている構成のメモリセル1Aにおいて書き込み電流を流すと、スペーサー層22を介して参照層21と記録層23の間を流れる書き込み電流の方向が、スピンデバイス素子11A1とスピンデバイス素子11B1とで異なる。スピントランスファートルクを用いた磁化反転では、電流の方向により磁化方向が決定されるので、電流の流れる方向が異なるスピンデバイス素子11A1、11B1では、そのうちの一方が“高抵抗”状態に設定され、他方が“低抵抗”状態に設定されることになる。この議論は、スピンデバイス素子11A2、11B2についても成立する。上記のような電気的接続は、隣接する2つのスピンデバイス素子11の一方を“高抵抗”状態に設定し、他方を“低抵抗”状態に設定するためのものである。
即ち、上記の構成のメモリセル1Aでは、ノードN11、N12の間に書き込み電流を流すことで、メモリセル1Aを、上記の第1状態又は第2状態のいずれかに設定可能である。例えば、ノードN11からノードN12に書き込み電流を流すと、スピンデバイス素子11A1、11A2では、参照層21から記録層23に該書き込み電流が流れ、スピンデバイス素子11B1、11B2では、記録層23から参照層21に該書き込み電流が流れる。これにより、メモリセル1Aを、上記の第1状態に設定することができる。一方、ノードN12からノードN11に書き込み電流を流すと、スピンデバイス素子11A1、11A2では、記録層23から参照層21に該書き込み電流が流れ、スピンデバイス素子11B1、11B2では、参照層21から記録層23に該書き込み電流が流れる。これにより、メモリセル1Aを、上記の第2状態に設定することができる。
なお、図11Bに図示されているように、各スピンデバイス素子11において参照層21と記録層23の位置が交換されてもよい。この場合でも、隣接する2つのスピンデバイス素子11の間の接続は、該2つのスピンデバイス素子11の参照層21が互いに接続されるか、又は、記録層23が互いに接続されている。詳細には、図11Bの構成においても、スピンデバイス素子11A1の参照層21とスピンデバイス素子11B1の参照層21とが、上部電極25を介して電気的に接続され、スピンデバイス素子11B2の参照層21とスピンデバイス素子11A2の参照層21とが、上部電極25を介して電気的に接続されている。また、スピンデバイス素子11B1の記録層23とスピンデバイス素子11A2の記録層23とが、下部電極24B1、ノードN13及び下部電極24A2を介して電気的に接続されている。この場合でも、ノードN11、N12の間に書き込み電流を流すことで、メモリセル1Aを、上記の第1状態又は第2状態のいずれかに設定可能なことは、当業者には容易に理解されよう。
また、図11Aのメモリセル1Aは、ノードN11がノードNbias1に接続され、スイッチング素子SW1が、ノードN12をノードNbias1、Nbias3のいずれかに選択的に接続するように構成されているが、図11Cに図示されているように、メモリセル1Aが、ノードN12がノードNbias1に接続され、スイッチング素子SW1が、ノードN11を、ノードNbias1、Nbias3のいずれかに選択的に接続するように構成されてもよい。この場合も、図11Dに図示されているように、各スピンデバイス素子11において参照層21と記録層23の位置が交換されてもよい。
更に、図11Eに図示されているように、スピンデバイス素子11A1、11B1が、下部電極24を介して電気的に接続され、スピンデバイス素子11B2、11A2が、下部電極24を介して電気的に接続されてもよい。この場合、スピンデバイス素子11A1の上面に形成された上部電極25A1がノードN11に接続され、スピンデバイス素子11B2の上面に形成された上部電極25B2がノードN12に接続される。また、スピンデバイス素子11B1、11A2の上面に形成された上部電極25B1、25A2が、ノードN13に共通に接続される。この構成においても、隣接する2つのスピンデバイス素子11の間の接続は、該2つのスピンデバイス素子11の参照層21が互いに接続されるか、又は、記録層23が互いに接続されていることに留意されたい。
また、図11Fに図示されているように、スピンデバイス素子11A1、11B1が、下部電極24を介して電気的に接続され、スピンデバイス素子11B2、11A2が、下部電極24を介して電気的に接続される場合においても、メモリセル1Aが、ノードN12がノードNbias1に接続され、スイッチング素子SW1が、ノードN11を、ノードNbias1、Nbias3のいずれかに選択的に接続するように構成されてもよい。なお、図11E、図11Fのいずれの場合においても、各スピンデバイス素子11において参照層21と記録層23の位置が交換されてもよい。
続いて、図11Aの構成のメモリセル1Aへのデータ書き込み及びメモリセル1Aからのデータ読み出しについて説明する。図12A、図12Bは、図11Aの構成のメモリセル1Aへのデータ書き込みを示す図である。ここで、図12A、図12Bは、上記の第1状態(スピンデバイス素子11A1、11A2が“低抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“高抵抗”状態である状態)がデータ“0”に対応づけられており、上記の第2状態(スピンデバイス素子11A1、11A2が“高抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“低抵抗”状態である状態)がデータ“1”に対応づけられている場合の書き込み動作を示している。
データ書き込みが行われる場合、スイッチング素子SW1は、ノードN12をノードNbias3に接続する状態に設定され、スイッチング素子SW2は、オフ状態に設定される。更に、書き込むデータに応じたバイアス電圧がノードNbias1に印加されて、ノードN11とノードN12の間に書き込み電流Iが流される。
詳細には、データ“0”を書き込む場合、図12Aに図示されているように、ノードNbias1にノードNbias3の電圧よりも低い電圧が印加される。ノードNbias3が接地される本実施形態では、ノードNbias1に負のバイアス電圧−Vbiasが印加される。これにより、ノードN12からノードN11に書き込み電流が流れ、スピンデバイス素子11A1、11A2では、参照層21、記録層23の磁化が“平行”に向けられ、スピンデバイス素子11B1、11B2では、参照層21、記録層23の磁化が“反平行”に向けられる。これにより、メモリセル1Aが、スピンデバイス素子11A1、11A2が“低抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“高抵抗”状態である第1状態に設定される。この動作において、隣接するスピンデバイス素子11A1、11B1では、異なる方向に電流が流れることになるため、“低抵抗”状態と“高抵抗”状態の対の状態が形成されることに留意されたい。これは、スピンデバイス素子11A2、11B2についても同様である。
一方、データ“1”を書き込む場合、図12Bに図示されているように、ノードNbias1にノードNbias3の電圧よりも高い電圧が印加される。ノードNbias3が接地される本実施形態では、ノードNbias1に正のバイアス電圧+Vbiasが印加される。これにより、ノードN11からノードN12に書き込み電流が流れ、スピンデバイス素子11A1、11A2では、参照層21、記録層23の磁化が“反平行”に向けられ、スピンデバイス素子11B1、11B2では、参照層21、記録層23の磁化が“平行”に向けられる。これにより、メモリセル1Aが、スピンデバイス素子11A1、11A2が“高抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“低抵抗”状態である第2状態に設定される。
図13A、図13Bは、図11Aのメモリセル1Aからのデータ読み出しを図示している。データ読み出しが行われる場合、スイッチング素子SW1が、ノードN12をノードNbias1に接続する状態に設定され、スイッチング素子SW2は、オン状態に設定される。更に、ノードNbias1に、ノードNbias2の電圧よりも高い電圧が印加される。ノードNbias2が接地される本実施形態では、ノードNbias1に正のバイアス電圧Vbiasが印加される。これにより、スピンデバイス素子11A1、11B1を通過する読み出し電流Isense1と、スピンデバイス素子11A1、11B1を通過する読み出し電流Isense2とが発生する。これらの読み出し電流Isense1、sense2により、ノードNに相当する上部電極25に電圧Vが、ノードNに相当する上部電極25に電圧Vが発生する。
メモリセル1Aに記憶されているデータの識別方法は、図3のメモリセル1と同様である。図13Aに図示されているように、上部電極25の電圧Vが、上部電極25の電圧Vより高い場合、スピンデバイス素子11A1、11A2が“低抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“高抵抗”状態であるから、メモリセル1Aに記憶されているデータがデータ“0”であると判別される。一方、図13Bに図示されているように、上部電極25の電圧Vが、上部電極25の電圧Vより高い場合、スピンデバイス素子11A1、11A2が“高抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“低抵抗”状態であるから、メモリセル1Aに記憶されているデータがデータ“1”であると判別される。
図11B〜図11Fの構成が採用される場合も、類似の手順でデータ書き込み及びデータ読み出しを行うことができる。データ書き込みが行われる場合、スイッチング素子SW1は、ノードN11又はノードN12をノードNbias3(即ち、接地ノード)に接続する状態に設定され、スイッチング素子SW2は、オフ状態に設定される。更に、ノードNbias1に書き込むべきデータに対応するバイアス電圧が印加されて、ノードN11とノードN12の間に書き込み電流Iが流される。また、データ読み出しが行われる場合、スイッチング素子SW1は、ノードN11又はノードN12をノードNbias1に接続する状態に設定され、スイッチング素子SW2は、オン状態に設定される。
図14Aは、本実施形態の磁気メモリが、STT−MRAMとして構成される場合のメモリセルの構成の他の例を概念的に示す図である。図14に図示されているメモリセル1Bは、図9に図示されているメモリセルの構成に対応した構成を有している。
メモリセル1Bは、2つのスピンデバイス素子11、11を備えている。2つのスピンデバイス素子11のそれぞれは、参照層21、スペーサー層22及び記録層23を備えている。スピンデバイス素子11の構成は、図4を参照して説明したとおりである。
スピンデバイス素子11、11は、それぞれ、下部電極24、24の上面に形成されている。詳細には、下部電極24、24の上面にスピンデバイス素子11、11の参照層21がそれぞれ形成されている。各スピンデバイス素子11、11では、参照層21の上面にスペーサー層22が形成され、スペーサー層22の上面に記録層23が形成されている。
下部電極24は、ノードNbias1に接続されており、下部電極24は、ノードNbias2に接続されている。ここで、ノードNbias1、Nbias2は、読み出し動作及び書き込み動作が行われる場合にバイアス電圧が印加されるバイアスノードである。即ち、下部電極24は、スピンデバイス素子11をノードNbias1に電気的に接続するための導電体として機能し、下部電極24は、スピンデバイス素子11をノードNbias2に接続するための導電体として機能する。
スピンデバイス素子11、11の上面には上部電極25が形成されている。上部電極25は、スピンデバイス素子11、11を電気的に接続するための導電体として機能し、図9に図示されているメモリセルのノードNに相当する構成要素である。
図14Bに図示されているように、スピンデバイス素子11、11が、下部電極24を介して電気的に接続されてもよい。この場合、スピンデバイス素子11の上面に形成された上部電極25がノードNbias1に接続され、スピンデバイス素子11の上面に形成された上部電極25がノードNbias2に接続される。
また、図14A、図14Bのいずれの構成においても、各スピンデバイス素子11において参照層21と記録層23の位置が交換されてもよい。
図14A、図14Bの構成のメモリセル1Aは、図9の構成のメモリセル1と同様に、下記の第1状態と第2状態の一方をデータ“0”、他方をデータ“1”に対応づけてデータを記憶するように構成されている。
第1状態:スピンデバイス素子11が“低抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11が“高抵抗”状態である状態
第2状態:スピンデバイス素子11が“高抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11が“低抵抗”状態である状態
図14A、図14Bの構成においても、2つのスピンデバイス素子11、11の間の接続は、該2つのスピンデバイス素子11、11の参照層21が互いに接続されるか、又は、記録層23が互いに接続されている。このような接続は、ノードNbias1、Nbias2の間に書き込み電流を流すことで、メモリセル1Bを、上記の第1状態又は第2状態のいずれかに設定可能にするためのものである。例えば、図14Aの構成については、ノードNbias1からノードNbias2に書き込み電流を流すと、スピンデバイス素子11では参照層21から記録層23に該書き込み電流が流れ、スピンデバイス素子11では記録層23から参照層21に該書き込み電流が流れる。これにより、メモリセル1Bを、上記の第1状態に設定することができる。一方、ノードNbias2からノードNbias1に書き込み電流を流すと、スピンデバイス素子11では記録層23から参照層21に該書き込み電流が流れ、スピンデバイス素子11では、参照層21から記録層23に該書き込み電流が流れる。これにより、メモリセル1Bを、上記の第2状態に設定することができる。図14Bの構成についても同様の議論が成立することは容易に理解されよう。
続いて、図14Aの構成のメモリセル1Aへのデータ書き込み及びメモリセル1Aからのデータ読み出しについて説明する。図15A、図15Bは、図14Aの構成のメモリセル1Bへのデータ書き込みを示す図である。ここで、図15A、図15Bは、上記の第1状態(スピンデバイス素子11が“低抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11が“高抵抗”状態である状態)がデータ“0”に対応づけられており、上記の第2状態(スピンデバイス素子11が“高抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11が“低抵抗”状態である状態)がデータ“1”に対応づけられている場合の書き込み動作を示している。
データ書き込みが行われる場合、書き込むデータに応じたバイアス電圧がノードNbias1、Nbias2に印加されて、ノードN11とノードN12の間に書き込み電流Iが流される。
詳細には、データ“0”を書き込む場合、図15Aに図示されているように、ノードNbias1にノードNbias2の電圧よりも低い電圧が印加される。より具体的には、図15Aに図示されている動作では、ノードNbias2が接地される一方で、ノードNbias1に負のバイアス電圧−Vbiasが印加される。これにより、ノードNbias2からノードNbias1に書き込み電流が流れ、スピンデバイス素子11では参照層21、記録層23の磁化が“平行”に向けられ、スピンデバイス素子11では参照層21、記録層23の磁化が“反平行”に向けられる。これにより、メモリセル1Bが、スピンデバイス素子11が“低抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11が“高抵抗”状態である第1状態に設定される。
一方、データ“1”を書き込む場合、図15Bに図示されているように、ノードNbias1にノードNbias3の電圧よりも高い電圧が印加される。より具体的には、図15Bに図示されている動作では、ノードNbias2が接地される一方で、ノードNbias1に正のバイアス電圧Vbiasが印加される。これにより、ノードNbias1からノードNbias2に書き込み電流が流れ、スピンデバイス素子11では参照層21、記録層23の磁化が“反平行”に向けられ、スピンデバイス素子11では、参照層21、記録層23の磁化が“平行”に向けられる。これにより、メモリセル1Bが、スピンデバイス素子11が“高抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11が“低抵抗”状態である第2状態に設定される。
図16は、図14Aに図示されているメモリセル1Bからのデータ読み出しを図示している。データ読み出しが行われる場合、ノードNbias1に正のバイアス電圧+Vbiasが印加され、ノードNbias2に負のバイアス電圧−Vbiasが印加される。ここで、ノードNbias1、Nbias2に印加されるバイアス電圧は、その大きさ(絶対値)が等しいが極性が反対であることに留意されたい。ノードNbias1に正のバイアス電圧+Vbiasが印加され、ノードNbias2に負のバイアス電圧−Vbiasが印加されると、スピンデバイス素子11、11を通過する読み出し電流Iが発生し、読み出し電流Iにより、ノードNに相当する上部電極25に電圧Vが発生する。
メモリセル1Bに記憶されているデータの識別方法は、図9のメモリセルと同様である。例えば、上記の第1状態がデータ“0”に対応づけられ、第2状態がデータ“1”に対応づけられている場合、電圧Vの極性が正であるとき、メモリセル1に記憶されているデータがデータ“0”であると判別され、電圧Vの極性が負である場合には、メモリセル1に記憶されているデータがデータ“1”であると判別される。
図17Aは、本実施形態の磁気メモリが、電流磁界によってデータ書き込みを行うように構成される場合のメモリセル1Cの構成の一例を概念的に示す平面図であり、図17Bは、メモリセル1Cの構成を示す側面図である。図17Aの構成においても、メモリセル1Cは、4つのスピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2を備えている。電流磁界によってデータ書き込みを行う場合には、加えて、各メモリセル1Cに近接して書き込み電流線26が設けられる。書き込み電流線26は、X軸方向に延伸するように設けられている。スピンデバイス素子11A1、11A2と、スピンデバイス素子11B1、11B2とは、書き込み電流線26を挟んで反対側に位置している。より具体的には、スピンデバイス素子11A1、11A2は、書き込み電流線26に対して+Y方向(第1方向)にずれて位置しており、スピンデバイス素子11B1、11B2は、書き込み電流線26に対して−Y方向(第1方向と反対の第2方向)にずれて位置している。このような配置によれば、一の書き込み電流線26のみを用いて、スピンデバイス素子11A1、11A2の記録層23とスピンデバイス素子11B1、11B2の記録層23の磁化を反対方向に向けるような磁界を発生することができ、好適である。また、スピンデバイス素子11A2は、スピンデバイス素子11A1に対して+X方向に位置しており、スピンデバイス素子11B1は、スピンデバイス素子11B2に対して+X方向に位置している。
図17C、図17Dは、それぞれ、図17Aの断面A−A、B−Bにおける、メモリセル1Cの構造を示す断面図である。図17C、図17Dに図示されているように、スピンデバイス素子11A1、11A2は、それぞれ、下部電極24A1、24A2の上面に形成されており、スピンデバイス素子11B1、11B2は、それぞれ、下部電極24B1、24B2の上面に形成されている。詳細には、下部電極24A1、24A1、24B1、24B2の上面にスピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2の参照層21がそれぞれ形成されている。各スピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2では、参照層21の上面にスペーサー層22が形成され、スペーサー層22能上面に記録層23が形成されている。スピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2の記録層23の上面に、それぞれ、上部電極25A1、25A1、25B1、25B2が形成されている。
図17A〜図17Dに図示されている構造のメモリセル1Cは、書き込み電流線26に書き込み電流Iを流して電流磁界を発生させることにより、メモリセル1Cにデータを書き込むことができる。書き込み電流Iの向きは、メモリセル1Cに書き込むべきデータに応じて決定される。
例えば、スピンデバイス素子11A1、11A2が“低抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“高抵抗”状態である第1状態が、データ“0”に対応づけられ、スピンデバイス素子11A1、11A2が“高抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“低抵抗”状態である第2状態が、データ“1”に対応づけられているとする。
データ“0”を書き込む場合、図18Aに図示されているように、+X方向の書き込み電流Iが書き込み電流線26に流される。+X方向の書き込み電流Iが流れると、スピンデバイス素子11A1、11A2の記録層23に+Z方向の成分を有する電流磁界が印加され、スピンデバイス素子11B1、11B2の記録層23に−Z方向の成分を有する電流磁界が印加される。これにより、スピンデバイス素子11A1、11A2の記録層23の磁化を+Z方向に向けてスピンデバイス素子11A1、11A2を“低抵抗”状態にし、スピンデバイス素子11B1、11B2の記録層23の磁化を−Z方向に向けてスピンデバイス素子11B1、11B2を“高抵抗”状態にすることができる。このように、書き込み電流Iを+X方向に流すことにより、メモリセル1Cにデータ“0”を書き込むことができる。
一方、データ“1”を書き込む場合、図18Bに図示されているように、−X方向の書き込み電流Iが書き込み電流線26に流される。−X方向の書き込み電流Iが流れると、スピンデバイス素子11A1、11A2の記録層23に−Z方向の成分を有する電流磁界が印加され、スピンデバイス素子11B1、11B2の記録層23に+Z方向の成分を有する電流磁界が印加される。これにより、スピンデバイス素子11A1、11A2の記録層23の磁化を−Z方向に向けてスピンデバイス素子11A1、11A2を“高抵抗”状態にし、スピンデバイス素子11B1、11B2の記録層23の磁化を+Z方向に向けてスピンデバイス素子11B1、11B2を“低抵抗”状態にすることができる。このように、書き込み電流Iを−X方向に流すことにより、メモリセル1Cにデータ“1”を書き込むことができる。
図19は、メモリセル1Cにおける、読み出し動作のためのスピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2の間の電気的接続を概念的に示す斜視図である。メモリセル1Cにおいても、スピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2の電気的接続は、図3に図示されているメモリセル1と同様である。
詳細には、スピンデバイス素子11A1に接合された下部電極24A1とスピンデバイス素子11B2に接合された下部電極24B2は、ノードNbias1に接続されており、スピンデバイス素子11A2に接合された下部電極24A2とスピンデバイス素子11B1に接合された下部電極24B1は、ノードNbias2に接続されている。また、スピンデバイス素子11A1に接合された上部電極25A1とスピンデバイス素子11B1に接合された上部電極25B1は、いずれも、ノードNに接続されており、スピンデバイス素子11B2に接合された上部電極25B2とスピンデバイス素子11A2に接合された上部電極25A2は、いずれも、ノードNに接続されている。
メモリセル1Cからのデータ読み出しは、ノードNbias1に、ノードNbias2の電圧よりも高い電圧が印加された状態で、センスアンプ12によってノードNの電圧VとノードNの電圧Vとを比較することによって行われる。図19に図示されている動作では、ノードNbias2が接地された状態で、ノードNbias1に正のバイアス電圧Vbiasが印加される。ノードNbias1に正のバイアス電圧Vbiasを印加すると、スピンデバイス素子11A1、11B1を通過する読み出し電流Isense1と、スピンデバイス素子11B2、11A2を通過する読み出し電流Isense2とが発生し、これらの読み出し電流Isense1、Isense2により、ノードNに電圧Vが、ノードNに電圧Vが発生する。例えば、上記の第1状態がデータ“0”に対応づけられ、第2状態がデータ“1”に対応づけられている場合、電圧Vが電圧Vよりも高い場合には、メモリセル1に記憶されているデータがデータ“0”であると判別され、電圧Vが電圧Vよりも低い場合には、メモリセル1に記憶されているデータがデータ“1”であると判別される。
(可変形基板の上へのスピンデバイス素子の集積化)
磁気メモリの実用化における一つの課題として、読み出し感度、データ安定性、書き込み電力(データ書き込み動作において消費する電力)の3つの要求を同時に満たすことが困難であるという問題が知られている。この問題は、3つの相反性を包含している。読み出し動作のエラーレートを下げるために読み出し感度を上げるべく、MR比(magnetoresistance ratio)を上げると、STTによる書き込み電力を低く抑えることが困難となる。逆も同様である。更に、書き込み電力とデータ安定性に関しては、データ安定性は磁気異方性エネルギーKuVに比例するが(ここで、Kuは、磁気異方性定数であり、Vは体積である)、書き込み電力も磁気異方性エネルギーKuVに比例するため、データ安定性を高めると、必然的に書き込み電力が増大することになる。このように、上記の3つの要求のそれぞれを単独で満たすことは、現在の技術でも可能であるが、3つの要求を同時に満たすことは、トレードオフの関係が存在し、現在の技術では困難である。したがって、上記の問題に関連する3つの要求のうちの2つの相反性を解消することができれば、磁気メモリの実用化に寄与するであろう。
発明者は、上記のトレードオフ問題を解消するために、磁気メモリにおけるデータ安定性と書き込み電力との間の相反性を緩和するための一つの手法としてメモリセルを構成するスピンデバイス素子を可変形基板(deformable base plate)の上に集積化し、更に、該可変形基板を曲げるための曲げ機構を設けることを検討している。可変形基板を曲げるための曲げ機構としては、例えば、圧電効果を利用した機構やキャパシタ電極の間に作用する力を利用した機構が使用され得る。
このような構成の磁気メモリでは、可変形基板を曲げることにより、スピンデバイス素子に歪みを発生することができる。スピンデバイス素子に歪みが発生すると、磁歪効果により、スピンデバイス素子に磁歪が発生し、スピンデバイス素子の記録層の磁化方向が、記録層の本来の磁気異方性の磁化方向から傾く。磁歪効果とは、磁化状態によって磁性体の歪みが変わる現象、及び、逆に磁性体に歪みが印加されたときに磁性体の磁化状態が変わる現象である。厳密には、後者は逆磁歪効果というが、狭義の磁歪効果、逆磁歪効果ともに合わせて広義の磁歪効果なため、本明細書では総称して磁歪効果と呼ぶ。記録層の磁化方向が、記録層の本来の磁気異方性の磁化方向から傾いた状態では、記録層の磁化は反転しやすい。このような現象を利用すれば、スピンデバイス素子の記録層としてデータ安定性に優れた材料を採用しても、少ない書き込み電力でデータ書き込みを行うことができる。以下では、メモリセルを構成するスピンデバイス素子が可変形基板の上に集積化された実施形態について説明する。
図20は、一実施形態における磁気メモリのメモリセルアレイの構成の例を示す平面図であり、図21は、図20のメモリセルセルアレイの各ブロックの構成を示す平面図である。ここで、ブロックとは、メモリセルアレイの一構成単位であり、後に説明するように、各ブロックは、複数のメモリセルを備えている。図20、図21は、本実施形態の磁気メモリが、STT−MRAMとして構成される場合のメモリセルセルアレイ及びその各ブロックの構成を概念的に示している。
図20に図示されているように、本実施形態では、メモリセルアレイが、行列に並べられたブロック2を備えている。各ブロック2は、図21に図示されているように、複数のメモリセル1Aを備えている。図20、図21の構成では、各ブロック2が4つのメモリセル1Aを備えている。各メモリセル1Aの構成は、基本的には、図11A〜図11Fのいずれかに図示されている構成と同様であり、従って、同一の参照符号“1A”によって参照される。
図22Aは、図21の断面C−Cにおける各ブロック2の構成を示す断面図であり、図22Bは、図21の断面D−Dにおける各ブロック2の構成を示す断面図であり、図23は、各ブロック2の構成を示す斜視図である。図22A、図22Bに図示されているように、各ブロック2は、可変形基板33を備えている。可変形基板33は、変形可能に、即ち、曲げることが可能であるように構成されている。可変形基板33は、例えば、シリコン、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物等で形成されてもよい。可変形基板33の形成には、SON(Si on nothing)と呼ばれる技術で用いられる材料、プロセスも適用可能である。可変形基板33の膜厚は、例えば、200nm〜5μm程度が好ましい。
可変形基板33の上面に下部電極24A1、24A2、24B1、24B2が形成されており、下部電極24A1、24A2、24B1、24B2の上面に、それぞれ、スピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2が形成されている。スピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2の上面に、それぞれ、上部電極25A1、25A2、25B1、25B2が形成されている。上部電極25A1、25B1は、配線によって電気的に接続されており、上部電極25B2、25A2は、配線によって電気的に接続されている。このような電気的接続は、図11A〜図11Fに図示されているような、スピンデバイス素子11A1、11B1の上面に上部電極25が接合され、スピンデバイス素子11B2、11A2の上面に上部電極25が接合される構成に対応していることは、容易に理解されよう。
可変形基板33の両側面(X軸方向に面する側面)には、圧電層34、35が接合されている。圧電層34、35は、圧電効果を発現する材料、例えば、AlN、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ジルコニウム酸化物(ZnO)等で形成される。後述されるように、本実施形態では、データ書き込み時に、可変形基板33が圧電層34、35に生じる圧電効果を利用して曲げられる。圧電層34、35は、固定基体32の上面に接合されて固定される。固定基体32は、トランジスタ回路が集積化された半導体基板31の上面に接合される。
圧電層34、35の可変形基板33の側面に接合されている面と反対側の面には、電極層36、37が接合されている。圧電層34には、更に、電極層36との間に電位差を発生するための他の電極層(図示せず)が接合されてもよい。図22A、図22Bには、電極層36との間で電位差を発生するための他の電極層は図示されていないが、該他の電極層は、スピンデバイス素子11に接続された下部電極24などと兼用することも可能である。
本実施形態では、可変形基板33は、可変形基板33の下面(即ち、可変形基板33のスピンデバイス素子11が形成される面と反対側の面)又は上面(即ち、可変形基板33のスピンデバイス素子11が形成される面)の少なくとも一方が“固体で占められていない空間”に面するように構成される。ここでいう“固体で占められていない空間”は、気体(例えば、空気、窒素)や液体のような流動体で占められてもよく、また、真空であってもよい。可変形基板33の下面又は上面の少なくとも一方が“固体で占められていない空間”に面する構成により、可変形基板33が十分な大きさの変位で変形可能である。これは、スピンデバイス素子11の記録層23に十分な大きさの歪み、即ち、磁歪効果を発生させるために有効である。
図20を再度に参照して、本実施形態では、Y軸方向に隣接するブロック2の可変形基板33は、間隙39によって分離されている。間隙39は、空間38と同様に、固体で示されていない空間である。図24は、図20に示されている断面E−Eの構造を概念的に示す断面図である。Y軸方向に隣接する可変形基板33は、間隙39を挟んで対向している。間隙39は、空間38に連通している。このような構成によれば、Y軸方向に隣接する可変形基板33が機械的に分離され、Y軸方向に隣接するブロックの可変形基板33を個別に曲げることができる。
このような構成の磁気メモリでは、圧電層34、35に接合された電極層(電極層36、37及び図示されない他の電極層)を用いて圧電層34、35に電界を印加することにより、可変形基板33を曲げることができる。詳細には、圧電層34、35に電界を印加すると、圧電効果により圧電層34、35に歪みが生じる。圧電層34、35が歪むことにより、可変形基板33に力が作用し、可変形基板33が曲がる。可変形基板33が曲げられた状態で、上述のように書き込み電流Iwを各スピンデバイス素子11に流す動作を行うことで、データ安定性と書き込み電力との間の相反性を軽減することができる。
また、本実施形態の構成では、可変形基板33を曲げる際に、(漏れ電流や一時的な充電電流を除いて)電流が流れないことにも留意されたい。図20〜図24に図示されている機構では、圧電効果を用いて可変形基板33を曲げるので、可変形基板33を曲げるために電流を流す必要がない。これは、書き込み電力(書き込み動作に必要な消費電力)を低減するために有用である。
図25A〜図25Dは、図20〜図24に図示されているメモリセル1Aへのデータ書き込みの手順を示す断面図である。図25Aは、書き込み対象のメモリセル1Aの初期状態を示している。図25Aには、メモリセル1Aのうち、スピンデバイス素子11A1、11B1の状態のみが図示されている。初期状態において、メモリセル1Aには、データ“1”が記憶されているとする。この場合、スピンデバイス素子11A1は、“高抵抗”状態に設定され、スピンデバイス素子11B1は、“低抵抗”状態に設定される。また、図25Aには図示されていないが、スピンデバイス素子11A2は、“高抵抗”状態に設定され、スピンデバイス素子11B2は、“低抵抗”状態に設定される。
図25Bに図示されているように、メモリセル1Aにデータを書き込む場合、可変形基板33が曲げられる。上述のように、圧電層34、35に接合された電極層(電極層36、37及び図示されない他の電極層)を用いて圧電層34、35に電界を印加することにより、可変形基板33を曲げることができる。可変形基板33が曲げられると、各スピンデバイス素子11に歪みが印加されるので、磁歪効果により、各スピンデバイス素子11の記録層23の磁化方向が、記録層23の本来の磁気異方性の磁化方向から傾く。
記録層23の磁化方向が、記録層23の本来の磁気異方性の磁化方向から傾くことで、記録層23は、その磁化が反転しやすい状態になる。可変形基板33を曲げて各スピンデバイス素子11に歪みを印加することで、磁歪効果により、各スピンデバイス素子11を一時的にデータ安定性が低い状態にすることができる。各スピンデバイス素子11に十分な大きさの歪みを作用させるためには、可変形基板33の変位(曲げ量)を増大することが有用である。また、大きな磁歪効果を得るためには記録層23の磁歪値が大きいことが好ましい。
ここで、本実施形態では、可変形基板33の下面又は上面の少なくとも一方が“固体で占められていない空間”に面する構成により、可変形基板33が十分な大きさの変位で変形可能である。ここでいう“固体で占められていない空間”は、気体(例えば、空気、窒素)や液体のような流動体で占められてもよく、また、真空であってもよい。
より具体的には、図22A、図22Bに図示されているように、可変形基板33の下面(可変形基板33のスピンデバイス素子11が形成される面と反対側の面)の一部が、固体で占められていない空間38に面しており、各スピンデバイス素子11は、可変形基板33を挟んで空間38に対向するように配置されている。このような構造は、可変形基板33の変位を増大し、スピンデバイス素子11に作用する歪みを増大するために特に有用である。なお、可変形基板33の上面のうちスピンデバイス素子11が形成されていない部分は、保護のために、適宜の絶縁膜で被覆されてもよい。
更に、図25Cに図示されているように、可変形基板33が曲げられた状態で、メモリセル1Aの各スピンデバイス素子11に、所望のデータを記録する書き込み電流Iwが流される。磁歪効果は一方向性ではなく、一軸性の効果であるため、磁歪効果だけでは記録層23の磁化方向(データ“0”又は“1”に対応)を決定することはできない。記録層23に生じる磁歪効果では、最大でも記録層23の磁気異方性の方向から磁化を約90度傾ける効果が得られるにとどまる。記録層23の磁化方向を一方向に定めるために、所望のデータを記録する書き込み電流Iwが流される。
図25Cには、データ“0”を書き込む場合の動作が図示されている。書き込み電流Iは、スピンデバイス素子11A1、11A2において参照層21、記録層23の磁化が“平行”に向けられ、スピンデバイス素子11B1、11B2において参照層21、記録層23の磁化が“反平行”に向けられるような向きに流される。これにより、メモリセル1Aが、スピンデバイス素子11A1、11A2が“低抵抗”状態であり、スピンデバイス素子11B1、11B2が“高抵抗”状態である第1状態に設定される。
その後、可変形基板33を曲げることが止められる。このような手順により、データ書き込みが完了する。図25Dは、データ書き込みが完了した状態のメモリセル1Aを図示しており、図25Dでは、スピンデバイス素子11A1、11B1の記録層23の磁化が図25Aに図示されている元の状態(初期状態)と反対方向に向けられている。
上述されている動作によれば、メモリセル1Aの各スピンデバイス素子11の記録層23としてデータ安定性に優れた材料を採用しても、スピンデバイス素子11に印加された歪みによる磁歪効果によって書き込みが容易化されるので、少ない書き込み電力でデータ書き込みを行うことができる。即ち、本実施形態の磁気メモリ及びデータ書き込み方法は、データ安定性と書き込み電力との間の相反性を軽減し、上述された“トリレンマ”問題の解消に有用である。
図20〜図24に図示されている機構では、圧電効果を用いて可変形基板33が曲げられるが、可変形基板33を曲げる曲げ機構としては、他の様々な機構が採用され得る。例えば、キャパシタ電極間に作用する力を利用して可変形基板33を曲げることも可能である。図26A、図26Bは、この場合の各ブロック2の構成を示す断面図である。
図26A、図26Bの構成では、固定基体32に、キャパシタ電極41が形成されている。キャパシタ電極41は、平板部41aとコンタクト部41bとを備えている。平板部41aの下面は、固体で占められていない空間38Aに面している。
固定基体32の上面に可変形基板33が接合されている。可変形基板33は、固体で占められていない空間38Bを挟んでキャパシタ電極41の平板部41aに対向している。即ち、可変形基板33は、その下面において固体で占められていない空間38Bに面している。
可変形基板33は、誘電層42と、キャパシタ電極層43と、基板本体44とを備えている。誘電層42は、固定基体32の上面に接合されており、キャパシタ電極層43は、誘電層42の上面に接合されている。基板本体44は、キャパシタ電極層43の上面に接合されている。キャパシタ電極層43は、誘電層42及び固体で占められていない空間38Bを挟んでキャパシタ電極41の平板部41aに対向しており、キャパシタ電極41とキャパシタ電極層43とでキャパシタが形成されている。
可変形基板33の上面(基板本体44の上面)に下部電極24A1、24B1、24A2、24B2が形成され、下部電極24A1、24B1、24A2、24B2の上面にスピンデバイス素子11A1、11B1、11A2、11B2が形成されている。各スピンデバイス素子11の構成は、図4を参照しながら上述したとおりである。スピンデバイス素子11A1、11B1、11A2、11B2の記録層23の上面に、それぞれ、上部電極25A1、25B1、25A2、25B2が形成されている。
このような構成では、キャパシタ電極41とキャパシタ電極層43の間に電圧を印加することにより、可変形基板33を曲げることができる。詳細には、キャパシタ電極41とキャパシタ電極層43の間に電圧を印加すると、キャパシタ電極41とキャパシタ電極層43の間に電界が発生し、この電界がキャパシタ電極層43に発生する電荷に作用してキャパシタ電極層43をキャパシタ電極41に向けて引き寄せる力、即ち、可変形基板33をキャパシタ電極41に向けて引き寄せる力が発生する。可変形基板33の下面は、固定基体32に部分的にしか接合されておらず、固体で占められていない空間38Bに面しているので、可変形基板33をキャパシタ電極41に向けて引き寄せる力により可変形基板33が曲がる。
ここで、図26A、図26Bに図示されている構成では、可変形基板33の下面の一部が、固体で占められていない空間38Bに面している。可変形基板33のスピンデバイス素子11が形成される面と反対側の面が固体で占められていない空間38Bに面する構造は、可変形基板33の変位を増大可能にするために有効である。
図26A、図26Bに図示されている機構においても、可変形基板33を曲げる際に、(漏れ電流や一時的な充電電流を除いて)電流が流れないことに留意されたい。図26A、図26Bに図示されている機構では、キャパシタ電極間に作用する力を用いて可変形基板33を曲げるので、可変形基板33を曲げるために電流を流す必要がない。これは、書き込み電力(書き込み動作に必要な消費電力)を低減するために有用である。
また、図14A、図14Bに図示されているような、2つのスピンデバイス素子11を含んでいる構成の各メモリセル1Bが、可変形基板33の上に集積化されてもよい。図27は、このような構成の磁気メモリにおける各ブロック2の構成を示す平面図であり、図28は、図27のF−F断面における各ブロック2の構成を示す断面図である。
可変形基板33の上面に下部電極24、24が形成されており、下部電極24、24の上面に、それぞれ、スピンデバイス素子11、11が形成されている。スピンデバイス素子11、11の上面に、上部電極25が形成されている。上部電極25は、スピンデバイス素子11、11を電気的に接続する接続ノードとして機能する。
図27、図28に図示された構成においても、可変形基板33を曲げた状態でメモリセル1Bの各スピンデバイス素子11、11に書き込み電流を流すことにより、データ書き込みが行われる。詳細には、書き込み対象のメモリセル1Bにデータを書き込む場合、可変形基板33が曲げられる。上述のように、圧電層34、35に接合された電極層(電極層36、37及び図示されない他の電極層)を用いて圧電層34、35に電界を印加することにより、可変形基板33を曲げることができる。可変形基板33が曲げられると、各スピンデバイス素子11に歪みが印加されるので、磁歪効果により、各スピンデバイス素子11の記録層23の磁化方向が、記録層23の本来の磁気異方性の磁化方向から傾く。記録層23の磁化方向が、記録層23の本来の磁気異方性の磁化方向から傾くことで、記録層23は、その磁化が反転しやすい状態になる。
更に、可変形基板33が曲げられた状態で、書き込み対象のメモリセル1Bに書き込み電流が流される。書き込み電流の向きは、該メモリセル1Bに書き込むべきデータの値に応じて決定される。このような動作により、該メモリセル1Bに所望のデータを書き込むことができる。その後、可変形基板33を曲げることが止められ、データ書き込みが完了する。
図27、図28に図示された構成においても、上述されている動作によれば、スピンデバイス素子11に印加された歪みによる磁歪効果によって書き込みが容易化されるので、少ない書き込み電力でデータ書き込みを行うことができる。なお、可変形基板33を曲げる曲げ機構としては、図26A、図26Bに図示されているようなキャパシタ電極間に作用する力を利用する構成も採用可能である。
更に、可変形基板33の上にメモリセルの各スピンデバイス素子11が形成される構成においても、電流磁界を用いてメモリセルにデータを書き込むことも可能である。図29は、電流磁界を用いてメモリセル1Cにデータを書き込む場合におけるメモリセルセルアレイの各ブロックの構成を示す斜視図であり、図30は、該ブロックの構成を示す平面図である。
図29、図30の構成では、各メモリセル1Cに近接して書き込み電流線26が設けられる。図29、図30には、可変形基板33の下方に書き込み電流線26が設けられる構成が図示されている。書き込み電流線26は、X軸方向に延伸するように設けられている。各メモリセル1Cのスピンデバイス素子11A1、11A2と、スピンデバイス素子11B1、11B2とは、対応する書き込み電流線26を挟んで反対側に位置している。より具体的には、図30に図示されているように、各メモリセル1Cのスピンデバイス素子11A1、11A2は、当該メモリセル1Cに対応する書き込み電流線26に対して+Y方向(第1方向)にずれて位置しており、スピンデバイス素子11B1、11B2は、書き込み電流線26に対して−Y方向(第1方向と反対の第2方向)にずれて位置している。このような配置によれば、一の書き込み電流線26しか用いずに、スピンデバイス素子11A1、11A2の記録層23とスピンデバイス素子11B1、11B2の記録層23の磁化を反対方向に向けるような磁界を発生することができ、好適である。また、スピンデバイス素子11A2は、スピンデバイス素子11A1に対して+X方向に位置しており、スピンデバイス素子11B1は、スピンデバイス素子11B2に対して+X方向に位置している。
図29、図30には各メモリセル1Cにおけるスピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2の間の電気的接続は図示されていないが、各メモリセル1Cのスピンデバイス素子11A1、11A2、11B1、11B2は、図19に図示されている構成と同様に電気的に接続される。
図29、図30に図示された構成においても、可変形基板33を曲げた状態でメモリセル1Cの各スピンデバイス素子11の記録層23に電流磁界を印加することにより、データ書き込みが行われる。詳細には、書き込み対象のメモリセル1Cにデータを書き込む場合、可変形基板33が曲げられる。上述のように、圧電層34、35に接合された電極層(電極層36、37及び図示されない他の電極層)を用いて圧電層34、35に電界を印加することにより、可変形基板33を曲げることができる。可変形基板33が曲げられると、各スピンデバイス素子11に歪みが印加されるので、磁歪効果により、各スピンデバイス素子11の記録層23の磁化方向が、記録層23の本来の磁気異方性の磁化方向から傾く。記録層23の磁化方向が、記録層23の本来の磁気異方性の磁化方向から傾くことで、記録層23は、その磁化が反転しやすい状態になる。
更に、可変形基板33が曲げられた状態で、書き込み対象のメモリセル1Cに対応する書き込み電流線26に書き込み電流Iwが流される。書き込み電流Iwの向きは、該メモリセル1Cに書き込むべきデータの値に応じて決定される。書き込み電流線26に書き込み電流Iwが流されることにより、該メモリセル1Cの各スピンデバイス素子11の記録層23に電流磁界が印加され、該メモリセル1Cに所望のデータを書き込むことができる。その後、可変形基板33を曲げることが止められ、データ書き込みが完了する。
電流磁界を用いてデータ書き込みが行われる場合においても、上述されている動作によれば、スピンデバイス素子11に印加された歪みによる磁歪効果によって書き込みが容易化されるので、少ない書き込み電力でデータ書き込みを行うことができる。なお、可変形基板33を曲げる曲げ機構としては、図26A、図26Bに図示されているようなキャパシタ電極間に作用する力を利用する構成も採用可能である。
以上には、本発明の実施形態が具体的に記述されているが、本発明は、上記の実施形態に限定されると解釈してはならない。本発明が様々な変更と共に実施され得ることは、当業者には自明的であろう。
1、1A、1B、1C:メモリセル
2 :ブロック
11、11、11、11A1、11A2、11B1、11B2:スピンデバイス素子
12 :センスアンプ
13、13A1、13A2、13B1、13B2:抵抗素子
21 :参照層
22 :スペーサー層
23 :記録層
24、24、24、24、24、24A1、24A2、24B1、24B2:下部電極
25、25、25、25A1、25A2、25B1、25B2:上部電極
26 :書き込み電流線
31 :半導体基板
32 :固定基体
33 :可変形基板
34、35:圧電層
36、37:電極層
38、38A、38B:空間
39 :間隙
41:キャパシタ電極
41a:平板部
41b:コンタクト部
42:誘電層
43:キャパシタ電極層
44:基板本体

Claims (22)

  1. メモリセルと、
    データ識別回路
    とを具備し、
    前記メモリセルは、
    前記メモリセルからのデータ読み出し時に第1電圧が印加される第1バイアスノードと、
    前記データ読み出し時に前記第1電圧より低い第2電圧が印加される第2バイアスノードと、
    第1接続ノードと、
    第2接続ノードと、
    前記第1バイアスノードと前記第1接続ノードの間に接続される第1スピンデバイス素子と、
    前記第1接続ノードと前記第2バイアスノードの間に接続される第2スピンデバイス素子と、
    前記第1バイアスノードと前記第2接続ノードの間に接続される第3スピンデバイス素子と、
    前記第2接続ノードと前記第2バイアスノードの間に接続される第4スピンデバイス素子
    とを含み、
    前記第1スピンデバイス素子、前記第2スピンデバイス素子、前記第3スピンデバイス素子及び前記第4スピンデバイス素子のそれぞれは、反転可能な第1磁化を有し、且つ、前記第1磁化の方向により第1状態と前記第1状態よりも抵抗値が低い第2状態をとり得るように構成され、
    前記第1スピンデバイス素子と前記第4スピンデバイス素子とは、同一状態をとり、
    前記第2スピンデバイス素子と前記第3スピンデバイス素子とは、同一状態をとり、
    前記第2スピンデバイス素子と前記第3スピンデバイス素子とは、前記第1スピンデバイス素子と前記第4スピンデバイス素子とが前記第1状態をとる場合に前記第2状態をとり、前記第1スピンデバイス素子と前記第4スピンデバイス素子とが前記第2状態をとる場合に前記第1状態をとり、
    前記データ識別回路は、前記第1接続ノードに発生する第3電圧と、前記第2接続ノードに発生する第4電圧とに基づいて前記メモリセルに記憶されているデータを識別する
    磁気メモリ。
  2. メモリセルと、
    データ識別回路
    とを具備し、
    前記メモリセルは、
    読み出し動作時に第1電圧が印加される第1バイアスノードと、
    前記読み出し動作時に前記第1電圧より低い第2電圧が印加される第2バイアスノードと、
    第1接続ノードと、
    第2接続ノードと、
    前記第1バイアスノードと前記第1接続ノードの間に接続される第1スピンデバイス素子と、
    前記第1接続ノードと前記第2バイアスノードの間に接続される第1抵抗素子と、
    前記第1バイアスノードと前記第2接続ノードの間に接続される第2スピンデバイス素子と、
    前記第2接続ノードと前記第2バイアスノードの間に接続される第2抵抗素子
    とを含み、
    前記第1スピンデバイス素子及び前記第2スピンデバイス素子のそれぞれは、反転可能な第1磁化を有し、且つ、前記第1磁化の方向により第1状態と前記第1状態よりも抵抗値が低い第2状態をとり得るように構成され、
    前記第1スピンデバイス素子と前記第2スピンデバイス素子とは、同一状態をとり、
    前記データ識別回路は、前記第1接続ノードに発生する第3電圧と、前記第2接続ノードに発生する第4電圧とに基づいて前記メモリセルに記憶されているデータを識別する
    磁気メモリ。
  3. 請求項1又は2に記載の磁気メモリであって、
    前記データ識別回路は、前記第3電圧と前記第4電圧のいずれが高いかに基づいて前記メモリセルに記憶されている前記データを識別する
    磁気メモリ。
  4. 請求項1に記載の磁気メモリであって、
    前記第1スピンデバイス素子は、第3接続ノードと前記第1接続ノードとの間に接続され、
    前記第2スピンデバイス素子は、前記第1接続ノードと第5接続ノードとの間に接続され、
    前記第3スピンデバイス素子は、第4接続ノードと前記第2接続ノードとの間に接続され、
    前記第4スピンデバイス素子は、前記第2接続ノードと前記第5接続ノードとの間に接続され、
    前記第3接続ノードは、前記第1バイアスノードに接続され、
    前記メモリセルが、更に、
    前記第4接続ノードを、所定の電圧を有する第3バイアスノードと前記第1バイアスノードのうちから選択された一方に接続するための第1スイッチング素子と、
    前記第5接続ノードと前記第2バイアスノードとの間に接続された第2スイッチング素子
    とを含む
    磁気メモリ。
  5. 請求項4に記載の磁気メモリであって、
    前記データ読み出し時に、前記第1スイッチング素子は、前記第4接続ノードを前記第1バイアスノードに接続し、前記第2スイッチング素子が前記第5接続ノードを前記第2バイアスノードに接続する
    磁気メモリ。
  6. 請求項4又は5に記載の磁気メモリであって、
    前記メモリセルへのデータ書き込み時に、前記第1スイッチング素子が前記第4接続ノードを前記第3バイアスノードに接続し、前記第2スイッチング素子が前記第5接続ノードを前記第2バイアスノードから切り離し、
    前記データ書き込み時に、前記第1バイアスノードに、前記メモリセルに書き込むべきデータに応じて前記第3バイアスノードの前記所定の電圧よりも高い電圧又は低い電圧が印加される
    磁気メモリ。
  7. 請求項1に記載の磁気メモリであって、
    前記第1スピンデバイス素子は、第3接続ノードと前記第1接続ノードとの間に接続され、
    前記第2スピンデバイス素子は、前記第1接続ノードと第5接続ノードとの間に接続され、
    前記第3スピンデバイス素子は、第4接続ノードと前記第2接続ノードとの間に接続され、
    前記第4スピンデバイス素子は、前記第2接続ノードと前記第5接続ノードとの間に接続され、
    前記第4接続ノードは、前記第1バイアスノードに接続され、
    前記メモリセルが、更に、
    前記第3接続ノードを、所定の電圧を有する第3バイアスノードと前記第1バイアスノードのうちから選択された一方に接続するための第1スイッチング素子と、
    前記第5接続ノードと前記第2バイアスノードとの間に接続された第2スイッチング素子
    とを含む
    磁気メモリ。
  8. 請求項7に記載の磁気メモリであって、
    前記データ読み出し時に、前記第1スイッチング素子は、前記第3接続ノードを前記第1バイアスノードに接続し、前記第2スイッチング素子が前記第5接続ノードを前記第2バイアスノードに接続する
    磁気メモリ。
  9. 請求項7又は8に記載の磁気メモリであって、
    前記メモリセルへのデータ書き込み時に、前記第1スイッチング素子が前記第3接続ノードを前記第3バイアスノードに接続し、前記第2スイッチング素子が前記第5接続ノードを前記第2バイアスノードから切り離し、
    前記データ書き込み時に、前記第1バイアスノードに、前記メモリセルに書き込むべきデータに応じて前記第3バイアスノードの前記所定の電圧よりも高い電圧又は低い電圧が印加される
    磁気メモリ。
  10. 請求項4乃至9のいずれかに記載の磁気メモリであって、
    前記第1スピンデバイス素子、前記第2スピンデバイス素子、前記第3スピンデバイス素子及び前記第4スピンデバイス素子のそれぞれは、
    前記第1磁化を有する記録層と、
    固定された第2磁化を有する参照層と、
    前記記録層と前記参照層との間に設けられたスペーサー層
    とを備え、
    前記第3接続ノードと前記第4接続ノードとを、前記第1スピンデバイス素子、前記第2スピンデバイス素子、前記第3スピンデバイス素子及び前記第4スピンデバイス素子を介して接続する経路において、前記第1スピンデバイス素子、前記第2スピンデバイス素子、前記第3スピンデバイス素子及び前記第4スピンデバイス素子のうち隣接する2つのスピンデバイス素子は、前記2つのスピンデバイス素子の前記記録層が互いに接続され、又は、前記2つのスピンデバイス素子の前記参照層が互いに接続される
    磁気メモリ。
  11. 請求項1に記載の磁気メモリであって、
    更に、
    前記メモリセルに近接して、第1方向に延伸するように設けられた書き込み電流線
    を具備し、
    前記第1スピンデバイス素子と前記第3スピンデバイス素子とは、前記書き込み電流線に対して前記第1方向に垂直な第2方向にずれて位置しており、
    前記第2スピンデバイス素子と前記第4スピンデバイス素子とは、前記書き込み電流線に対して前記第2方向と反対の第3方向にずれて位置しており、
    前記メモリセルへの書き込み動作時に、前記書き込み電流線に、前記メモリセルに書き込むべきデータに応じた方向に書き込み電流が流される
    磁気メモリ。
  12. 請求項1に記載の磁気メモリであって、
    更に、
    可変形基板と、
    前記可変形基板を曲げる曲げ機構
    とを具備し、
    前記第1スピンデバイス素子、前記第2スピンデバイス素子、前記第3スピンデバイス素子及び前記第4スピンデバイス素子が前記可変形基板に接合され、
    前記可変形基板の上面又は下面の少なくとも一方が、固体で占められていない空間に面している
    磁気メモリ。
  13. 請求項12に記載の磁気メモリであって、
    前記曲げ機構が、圧電効果を用いて前記可変形基板を曲げるように構成された
    磁気メモリ。
  14. 請求項12又は13に記載の磁気メモリであって、前記第1スピンデバイス素子、前記第2スピンデバイス素子、前記第3スピンデバイス素子及び前記第4スピンデバイス素子が、前記可変形基板を挟んで前記空間に対向するように配置されている
    磁気メモリ。
  15. 請求項14に記載の磁気メモリであって、
    前記第1スピンデバイス素子、前記第2スピンデバイス素子、前記第3スピンデバイス素子及び前記第4スピンデバイス素子が、前記可変形基板の上面に接合され、
    前記可変形基板の下面が、固体で占められていない前記空間に面している
    磁気メモリ。
  16. 請求項12乃至15のいずれかに記載の磁気メモリであって、
    前記曲げ機構が、前記可変形基板の側面に接合された圧電層を備えている
    磁気メモリ。
  17. メモリセルと、
    データ識別回路
    とを具備し、
    前記メモリセルは、
    前記メモリセルからのデータ読み出し時に正電圧である第1電圧が印加される第1バイアスノードと、
    前記データ読み出し時に、前記第1電圧と同一の絶対値を有し、且つ、負電圧である第2電圧が印加される第2バイアスノードと、
    接続ノードと、
    前記第1バイアスノードと前記接続ノードの間に接続される第1スピンデバイス素子と、
    前記接続ノードと前記第2バイアスノードの間に接続される第2スピンデバイス素子
    とを含み、
    前記第1スピンデバイス素子及び前記第2スピンデバイス素子のそれぞれは、反転可能な第1磁化を有し、且つ、前記第1磁化の方向により第1状態と前記第1状態よりも抵抗値が低い第2状態をとり得るように構成され、
    前記第2スピンデバイス素子は、前記第1スピンデバイス素子が前記第1状態をとる場合に前記第2状態をとり、前記第1スピンデバイス素子が前記第2状態をとる場合に前記第1状態をとり、
    前記データ識別回路は、前記接続ノードに発生する電圧の極性に基づいて前記メモリセルに記憶されている前記データを識別する
    磁気メモリ。
  18. 請求項17に記載の磁気メモリであって、
    前記第1スピンデバイス素子及び前記第2スピンデバイス素子のそれぞれは、
    前記第1磁化を有する記録層と、
    固定された第2磁化を有する参照層と、
    前記記録層と前記参照層との間に設けられたスペーサー層
    とを備え、
    前記第1スピンデバイス素子及び前記第2スピンデバイス素子は、それぞれの前記記録層が互いに接続され、又は、それぞれの前記参照層が互いに接続される
    磁気メモリ。
  19. 請求項17に記載の磁気メモリであって、
    更に、
    可変形基板と、
    前記可変形基板を曲げる曲げ機構
    とを具備し、
    前記第1スピンデバイス素子及び前記第2スピンデバイス素子が前記可変形基板に接合され、
    前記可変形基板の上面又は下面の少なくとも一方が、固体で占められていない空間に面している
    磁気メモリ。
  20. 請求項19に記載の磁気メモリであって、
    前記曲げ機構が、圧電効果を用いて前記可変形基板を曲げるように構成された
    磁気メモリ。
  21. メモリセルを含んだ磁気メモリの動作方法であって、
    前記メモリセルが、第1及び第2バイアスノードと、第1及び第2接続ノードと、前記第1バイアスノードと前記第1接続ノードの間に接続される第1スピンデバイス素子と、前記第1接続ノードと前記第2バイアスノードの間に接続される第2スピンデバイス素子と、前記第1バイアスノードと前記第2接続ノードの間に接続される第3スピンデバイス素子と、前記第2接続ノードと前記第2バイアスノードの間に接続される第4スピンデバイス素子とを含み、
    前記第1スピンデバイス素子、前記第2スピンデバイス素子、前記第3スピンデバイス素子及び前記第4スピンデバイス素子のそれぞれは、反転可能な第1磁化を有し、且つ、前記第1磁化の方向により第1状態と前記第1状態よりも抵抗値が低い第2状態をとり得るように構成され、
    前記第1スピンデバイス素子と前記第4スピンデバイス素子とは、同一状態をとり、
    前記第2スピンデバイス素子と前記第3スピンデバイス素子とは、同一状態をとり、
    前記第2スピンデバイス素子と前記第3スピンデバイス素子とは、前記第1スピンデバイス素子と前記第4スピンデバイス素子とが前記第1状態をとる場合に前記第2状態をとり、前記第1スピンデバイス素子と前記第4スピンデバイス素子とが前記第2状態をとる場合に前記第1状態をとり、
    前記動作方法は、
    前記第1バイアスノードに第1電圧を印加し、前記第2バイアスノードに前記第1電圧より低い第2電圧を印加することと、
    前記第1接続ノードに発生する第3電圧と、前記第2接続ノードに発生する第4電圧とに基づいて前記メモリセルに記憶されているデータを識別すること
    とを備える
    磁気メモリの動作方法。
  22. メモリセルを含んだ磁気メモリの動作方法であって、
    前記メモリセルが、第1及び第2バイアスノードと、接続ノードと、前記第1バイアスノードと前記接続ノードの間に接続される第1スピンデバイス素子と、前記接続ノードと前記第2バイアスノードの間に接続される第2スピンデバイス素子とを含み、
    前記第1スピンデバイス素子及び前記第2スピンデバイス素子のそれぞれは、反転可能な第1磁化を有し、且つ、前記第1磁化の方向により第1状態と前記第1状態よりも抵抗値が低い第2状態をとり得るように構成され、
    前記第2スピンデバイス素子は、前記第1スピンデバイス素子が前記第1状態をとる場合に前記第2状態をとり、前記第1スピンデバイス素子が前記第2状態をとる場合に前記第1状態をとり、
    前記動作方法は、
    前記第1バイアスノードに正電圧である第1電圧を印加し、前記第2バイアスノードに前記第1電圧と同一の絶対値を有し、且つ、負電圧である第2電圧を印加することと、
    前記メモリセルに記憶されているデータを、前記接続ノードに発生する電圧の極性に基づいて識別すること
    とを具備する
    磁気メモリの動作方法。
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