JP2004146688A - 磁気抵抗効果素子、磁気メモリ、及び磁気ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果素子、磁気メモリ、及び磁気ヘッド Download PDF

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    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect

Abstract

【課題】弱い磁場でフリー層の磁化を反転させることが可能な磁気抵抗効果素子並びにそれを用いた磁気メモリ及び磁気ヘッドを提供すること。
【解決手段】本発明の磁気抵抗効果素子1は、互いに対向し且つ磁化の向きが互いに等しい一対の強磁性層11aとそれらの間に介在した非磁性膜11bとを備えるとともに磁場印加の際に磁化の向きが変化し得るフリー層11と、フリー層11に対向した強磁性層を備えるとともに上記磁場印加の際に磁化の向きが維持されるピン層12と、フリー層11とピン層12との間に介在した非磁性層13とを具備し、非磁性膜11bの材料は、チタン、バナジウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ハフニウム、タングステン、レニウム、及びそれらの合金からなる群より選択されることを特徴とする。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気抵抗効果素子、磁気メモリ、及び磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気抵抗効果素子は、例えば、一対の強磁性層を非磁性膜を介して積層した構造を有している。この磁気抵抗効果素子の抵抗値は、一方の強磁性層の磁化に対する他方の強磁性層の磁化の相対的な向きに応じて変化する。このような磁気抵抗効果を示す磁気抵抗効果素子は様々な用途への応用が可能であり、磁気ランダムアクセスメモリ(以下、MRAMという)は磁気抵抗効果素子の主要な用途の1つである。
【0003】
MRAMでは、磁気抵抗効果素子などでメモリセルを構成するとともに、例えば、一方の強磁性層を磁場印加の際にその磁化の向きが変化しないピン層とし、他方の強磁性層を上記磁場印加の際にその磁化の向きが変化し得るフリー層として情報の記憶を行う。すなわち、情報を書き込む際には、ワード線に電流パルスを流すことにより発生する磁場とビット線に電流パルスを流すことにより発生する磁場との合成磁場を作用させる。これにより、フリー層の磁化を例えばピン層の磁化に対して同方向に向いた状態と逆方向に向いた状態との間で変化させる。このようにして、それら2つの状態に対応して二進情報(“0”、“1”)がメモリセルに記憶される。
【0004】
また、書き込んだ情報を読み出す際には、磁気抵抗効果素子に電流を流す。磁気抵抗効果素子の抵抗値は上記の2つの状態間で互いに異なるため、例えば、流れた電流を検出することによりメモリセルに記憶された情報を読み出すことができる。
【0005】
MRAMを高集積化するうえでは磁気抵抗効果素子の小面積化が極めて有効であるが、一般に、フリー層を小面積化すると、その保磁力が大きくなる。そのため、磁気抵抗効果素子の小面積化に応じ、フリー層の磁化をピン層の磁化に対して同方向に向いた状態と逆方向に向いた状態との間で変化させるのに必要な磁場(スイッチング磁場)の強さを高めなければならない。
【0006】
スイッチング磁場は、例えば、書き込みの際により大きな電流を書き込み配線に流すことにより強めることができる。しかしながら、この場合、消費電力が増大するのに加え、配線寿命が短くなる。したがって、弱い磁場でフリー層の磁化を反転させることが可能な磁気抵抗効果素子が望まれる。
【0007】
ところで、フリー層として、複数の強磁性層とそれらの間に介在した非磁性膜との積層体を使用することがある。この場合、フリー層には、強磁性層同士を反強磁性的に交換結合させた構造,すなわち、強磁性層の隣り合うものの間で磁化を逆向きとした構造,を採用することができる。
【0008】
例えば、読み出しの際に大きな出力電圧が得られるように、一対の強磁性層とそれらの間に介在した非磁性膜とでフリー層を構成するとともに、それら強磁性層同士を反強磁性的に交換結合させることがある。なお、ここでは、非磁性膜として、銅、金、銀、クロム、ルテニウム、及びアルミニウムなどの非磁性金属を使用する。(特許文献1を参照のこと。)
また、スイッチング磁場を低減するために、第1の反強磁性層/第1の強磁性層/第1のトンネル絶縁層/第2の強磁性層/第1の非磁性膜/第3の強磁性層/第2の非磁性膜/第4の強磁性層/第2のトンネル絶縁層/第5の強磁性層/第2の反強磁性層で表される積層構造を磁気抵抗効果素子に採用することがある。ここでは、第1及び第2の非磁性膜の材料として、銅、金、銀、クロム、ルテニウム、イリジウム、アルミニウム、及びそれらの合金などを使用する。(特許文献2を参照のこと。)
さらに、熱揺らぎに対する安定性を高めるために、強磁性層と中間層とを少なくとも5層以上積層するとともに隣り合う2つの強磁性層同士を反強磁性的に交換結合させた構造をフリー層に採用することがある。ここでは、中間層の材料として、例えば、クロム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、レニウム、及びそれらの合金を使用する。(特許文献3を参照のこと。)
フリー層として複数の強磁性層とそれらの間に介在した非磁性膜との積層体を使用する場合、フリー層には、強磁性層同士を反強磁性的に交換結合させた構造の代わりに、強磁性層同士を強磁性的に弱く交換結合させた構造を採用することもできる。すなわち、強磁性層の隣り合うものの間で磁化を同じ向きとすることができる。
【0009】
この強磁性層同士を強磁性的に弱く交換結合させた構造は、強磁性層同士を反強磁性的に交換結合させた構造に比べて有利な特徴を幾つか有している。例えば、本発明者らのシミュレーションによると、フリー層に強磁性層同士を強磁性的に弱く交換結合させた構造を採用した場合、強磁性層同士を反強磁性的に交換結合させた構造を採用した場合に比べ、スイッチング磁場を低減するうえで有利であることが分かっている。
【0010】
したがって、フリー層に強磁性層同士を強磁性的に弱く交換結合させた構造を採用するとともに、弱い磁場でフリー層の磁化を反転させることが可能な磁気抵抗効果素子が望まれる。
【0011】
【特許文献1】
特開平9−251621号公報
【0012】
【特許文献2】
特開2001−156358号公報
【0013】
【特許文献3】
特開2002−151758号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、複数の強磁性層間に非磁性膜を挿入し且つそれら強磁性層間で磁化を同じ向きとした構造を採用するとともに、比較的弱い磁場でフリー層の磁化を反転させることが可能な磁気抵抗効果素子並びにそれを用いた磁気メモリ及び磁気ヘッドを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面によると、互いに対向し且つ磁化の向きが互いに等しい一対の強磁性層とそれらの間に介在した非磁性膜とを備えるとともに磁場印加の際に前記磁化の向きが変化し得るフリー層と、前記フリー層に対向した強磁性層を備えるとともに前記磁場印加の際に磁化の向きが維持される第1ピン層と、前記フリー層と前記第1ピン層との間に介在した第1非磁性層とを具備し、前記非磁性膜の材料は、チタン、バナジウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ハフニウム、タングステン、レニウム、及びそれらの合金からなる群より選択されることを特徴とする磁気抵抗効果素子が提供される。
【0016】
本発明の第2の側面によると、互いに対向し且つ磁化の向きが互いに等しい一対の強磁性層とそれらの間に介在した非磁性膜とを備えるとともに磁場印加の際に前記磁化の向きが変化し得るフリー層と、前記フリー層に対向した強磁性層を備えるとともに前記磁場印加の際に磁化の向きが維持される第1ピン層と、前記フリー層と前記第1ピン層との間に介在した第1非磁性層とを具備し、前記非磁性膜の材料は半導体または絶縁体であることを特徴とする磁気抵抗効果素子が提供される。
【0017】
本発明の第3の側面によると、ワード線と、前記ワード線に交差したビット線と、前記ワード線と前記ビット線との交差部またはその近傍に位置したメモリセルとを具備し、前記メモリセルは第1または第2の側面に係る磁気抵抗効果素子を含んだことを特徴とする磁気メモリが提供される。
【0018】
本発明の第4の側面によると、第1または第2の側面に係る磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子を支持した支持体とを具備したことを特徴とする磁気ヘッドが提供される。
【0019】
ここで、一対の強磁性層の「磁化の向きが互いに等しい」ことは、それら磁化が鋭角を為していることを意味し、典型的にはそれら磁化の向きがほぼ完全に一致していることを意味する。また、一対の強磁性層の「磁化が逆向きである」ことは、それら磁化が鈍角を為していることを意味し、典型的にはそれら磁化の向きがほぼ平行であり且つ逆向きであることを意味する。なお、磁気抵抗効果素子に含まれる強磁性層の磁気構造は、強磁性層を露出させた状態でMFM(磁気力顕微鏡)やスピン分解SEM(走査電子顕微鏡)などを用いて調べることができる。また、第1の側面における「それらの合金」は、先に記載の金属を2種以上含んだ合金を意味している。
【0020】
第1乃至第4の側面において、磁気抵抗効果素子は、フリー層を挟んで第1ピン層に対向した強磁性層を備えるとともに上記磁場印加の際に磁化の向きが維持される第2ピン層と、フリー層と第2ピン層との間に介在した第2非磁性層とをさらに具備していてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同様または類似する機能を有する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係る磁気抵抗効果素子を概略的に示す断面図である。図1に示す磁気抵抗効果素子1は、フリー層11、フリー層11に対向したピン層12、及びフリー層11とピン層12との間に介在した非磁性層13を備えている。なお、参照番号16は下部電極を示している。
【0023】
フリー層11は、一対の強磁性層11aとそれらの間に介在した非磁性膜11bとを備えている。それら強磁性層11aの磁化の向きは互いに等しい。ここでは、それら強磁性層11aの磁化は、矢印で示すように図中右側を向いている。
【0024】
本実施形態では、非磁性膜11bの材料として、価電子数の少ない材料或いは伝導電子を全く有していない材料を使用する。このような材料を非磁性膜11bに使用すると、比較的弱い磁場でフリー層11の磁化を反転させることが可能となる。理論に束縛されることを望む訳ではないが、その理由は以下のように推定される。
【0025】
図2は、図1に示す磁気抵抗効果素子について得られた交換結合定数Jとスイッチング磁場との関係を示すグラフである。図2において、横軸は強磁性層11a間の交換結合定数Jを示し、縦軸はスイッチング磁場を示している。また、図2において、曲線101は図1に示す磁気抵抗効果素子1について得られたデータを示し、直線102はフリー層11を単一の強磁性層11aのみで構成した磁気抵抗効果素子1について得られたデータを示している。
【0026】
なお、図2に示すデータは、以下の条件でLLG(Landau−Lifshitz−Gilbert)シミュレーションを行うことにより得られたものである。すなわち、磁気抵抗効果素子1の平面形状は0.24μm×0.48μmの矩形状とした。強磁性層11aの膜厚はそれぞれ2nmとし、非磁性膜11bの膜厚は1nm乃至1.5nmの範囲内とした。また、強磁性層11aの交換結合定数Jは非磁性膜11bの膜厚により変化させた。さらに、強磁性層11aの一軸異方性Kは1×10erg/ccとし、強磁性層11aの飽和磁化Mは1400emu/ccとした。
【0027】
図2に示すように、フリー層11に強磁性層11a/非磁性膜11b/強磁性層11aで表される積層構造を採用した磁気抵抗効果素子1では、交換結合定数Jを小さくすること,すなわち、強磁性層11a間の交換結合を弱めること,によりスイッチング磁場を小さくすることができる。
【0028】
強磁性層11a間の交換結合は非磁性膜11bを厚くすることにより弱めることができるが、磁気抵抗変化率(以下、MR比という)の観点からは、非磁性膜11bは薄いことが有利である。そのため、高いMR比と十分に小さなスイッチング磁場とを同時に実現するためには、非磁性膜11bが薄く且つ強磁性層11a間の交換結合が十分に弱いことが求められる。
【0029】
強磁性層11a間での交換結合は、RKKY相互作用に起因している(スピン間の相互作用が伝導電子を介して為されている)。そのため、非磁性膜11bの膜厚が一定の条件では、非磁性膜11bの材料として価電子数の少ない金属を使用すると、交換結合定数Jが小さくなる。また、非磁性膜11bの材料として伝導電子を全く有していない材料を使用すると、交換結合定数Jをゼロにすることができる。
【0030】
それゆえ、非磁性膜11bの材料として価電子数の少ない金属を使用すると、非磁性膜11bを薄くした場合であっても強磁性層11a間の交換結合を十分に弱めることができる。また、非磁性膜11bの材料として伝導電子を全く有していない材料を使用すると、非磁性膜11bの厚さに依存せず強磁性層11a間での交換結合を断ち切ることができる。
【0031】
しかも、本実施形態では、強磁性層11a間で磁化の向きは互いに等しい。強磁性層11a間で磁化が逆向きである場合、磁化のスイッチングがシャープに行われず、アステロイド曲線の形も悪くなる。これに対し、強磁性層11a間で磁化の向きを互いに等しくすると、磁化のスイッチングがシャープに行われ、角型比も良くなる。さらに、アステロイド曲線の形も良くなる。
【0032】
したがって、本実施形態によると、高いMR比を実現できるのに加え、比較的弱い磁場でフリー層11の磁化を反転させることが可能となる。
【0033】
なお、非磁性膜11bの材料に伝導電子を全く有していない材料を使用すると、上記の通り、非磁性膜11bの厚さに依存せず強磁性層11a間での交換結合を断ち切ることができる。この場合、それら強磁性層11aの間に互いの磁化の向きを拘束する力は働かず、それら磁化の向きは外部磁場の向きに応じて変化する。強磁性層11aの一方と他方との間で印加される磁場が逆向きとなることはないので、強磁性層11aはそれらの磁化を常に互いに等しい向きに保つ。
【0034】
次に、図1の磁気抵抗効果素子1で使用可能な材料などについて説明する。 フリー層11に含まれる強磁性層11aの材料としては、例えば、例えば、Fe、Co、Ni、それらの合金、及び、NiMnSb系、PtMnSb系、CoMnGe系などのホイスラー合金等を使用することができる。強磁性層11aの平均膜厚は、強磁性層11aを連続膜として成膜可能な程度に厚く且つスイッチング磁場が過剰に大きくならない程度に薄いことが望まれる。強磁性層11aの平均膜厚は、通常は0.1nm乃至100nmの範囲内であり、1nm乃至10nmの範囲内とすることが好ましい。
【0035】
フリー層11に含まれる非磁性膜11bの材料としては、例えば、Ti、V、Zr、Nb、Mo、Tc、Hf、W、Re、及びそれらの合金を使用することができる。固体電子論の観点では、これら金属または合金のうち、Ti、V、Zr、Nb、Mo、Tc、Hf、W、及びそれらの合金を使用することが好ましく、Nb、Mo、Tc、及びそれらの合金を使用することがより好ましい。
【0036】
フリー層11に含まれる非磁性膜11bの材料としては、半導体や絶縁体も使用することができる。非磁性膜11bの材料として使用可能な半導体としては、例えば、SiやGeなどを挙げることができる。また、非磁性膜11bの材料として使用可能な絶縁体としては、例えば、AlやSiOなどを挙げることができる。
【0037】
非磁性膜11bの材料として上記の金属または合金を使用する場合、非磁性膜11bの平均膜厚は、非磁性膜11bを連続膜として成膜可能であり且つ交換結合定数Jを十分に小さな値とすることができる程度に薄いことが望ましい。したがって、この場合、非磁性膜11bの平均膜厚は0.1nm以上であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましい。
【0038】
非磁性膜11bの材料として半導体または絶縁体を使用する場合、上述のように、非磁性膜11bの平均膜厚が薄くても強磁性層11a間の交換結合を断ち切ることができる。したがって、この場合、非磁性膜11bの平均膜厚は、非磁性膜11bを連続膜として成膜可能である程度に薄いことが望ましく、0.1nm以上10nm以下であることが好ましい。
【0039】
また、非磁性膜11bの平均膜厚が薄いと、より高いMR比を実現することができる。このような観点から、非磁性膜11bの平均膜厚は、5nm以下であることが好ましい。
【0040】
なお、本実施形態では、フリー層11に2つの強磁性層11aを含む三層構造を採用したが、フリー層11はさらに多くの強磁性層11aを含んでいてもよい。例えば、フリー層11に、3つの強磁性層11aとそれらの隣り合う2つの間にそれぞれ介在した2つの非磁性膜11bとを含む五層構造を採用してもよい。
【0041】
ピン層12は、強磁性層のみを含んでいてもよく、或いは、複数の強磁性層とそれらの間に介在した非磁性膜とを含んでいてもよい。ピン層12の強磁性層には、例えば、強磁性層12aに関して例示した材料を使用することができる。また、ピン層12の非磁性膜には、非磁性膜11bに関して例示した材料に加え、例えば、Cu、Au、Ag、Cr、Ru、Ir、Al、及びそれらの合金などを使用することができる。
【0042】
非磁性層13の材料としては、例えば、Al、SiO、MgO、AlN、AlON、GaO、Bi、SrTiO、及びAlLaOなどの誘電体或いは絶縁体を使用することができる。この場合、磁気抵抗効果素子1を、強磁性トンネル接合(或いは、「MTJ」;Magnetic Tunneling Junction)素子とすることができる。また、非磁性層13の材料としては、例えば、Cu、Ag、及びAuなどの導電材料も使用することができる。この場合、磁気抵抗効果素子1を、界面におけるスピン依存散乱を用いた巨大磁気抵抗効果(GMR)素子とすることができる。
【0043】
なお、上記の磁気抵抗効果素子1がMTJ素子である場合、フリー層11とピン層12との間に流れるトンネル電流の値は、フリー層11の磁化とピン層12の磁化とが為す角度の余弦に比例する。それらの磁化が逆向きの状態でトンネル抵抗値は最小となり、それらの磁化が同じ向きである状態でトンネル抵抗値は最大となる。
【0044】
また、上記の磁気抵抗効果素子1がGMR素子である場合、その抵抗値は、フリー層11の磁化とピン層12の磁化とが為す角度の余弦に比例する。それらの磁化が逆向きの状態で抵抗値は最小値となり、それらの磁化が同じ向きである状態で抵抗値は最大となる。
【0045】
本実施形態に係る磁気抵抗効果素子1は、ピン層12上に反強磁性層をさらに備えていてもよい。反強磁性層を設けた場合、ピン層12と反強磁性層との間の交換結合により、ピン層12の磁化をより強固に固着させることができる。反強磁性層の材料としては、例えば、Fe−Mn、Pt−Mn、Pt−Cr−Mn、Ni−Mn、及びIr−Mnなどの合金やNiOなどを使用することができる。また、ピン層12上に反強磁性層を設ける代わりに、硬質磁性層を設けてもよい。この場合、硬質磁性層からの漏れ磁界により、ピン層12の磁化をより強固に固着させることができる。
【0046】
図1に示す磁気抵抗効果素子1は、下部電極16上に、フリー層11、非磁性層13、及びピン層12を順次積層した構造を有しているが、他の構造を採用することも可能である。例えば、下部電極16上に、ピン層12、非磁性層13、及びフリー層11を順次積層してもよい。また、フリー層11を一対のピン層12で挟み、一方のピン層12とフリー層11との間及び他方のピン層12とフリー層11との間に非磁性層13をそれぞれ介在させてもよい。
【0047】
本実施形態に係る磁気抵抗効果素子1は、下部電極16に加え、図示しない保護膜などをさらに備えていてもよい。下部電極16や保護層としては、例えば、Ta、Ti、Pt、Pd、及びAuなどを含有した層や、Ti/Pt、Ta/Pt、Ti/Pd、Ta/Pd、及びTa/Ruなどで表される積層膜を使用することができる。また、本実施形態に係る磁気抵抗効果素子1は、フリー層11やピン層12などを構成する各層の結晶配向性を高めるための下地層をさらに備えていてもよい。下地層の材料としては、例えば、NiFeなどの周知の材料を挙げることができる。
【0048】
本実施形態に係る磁気抵抗効果素子1は、例えば、基板の一主面に設けられた下地層上に各種薄膜を順次成膜することにより得られる。これら、薄膜は、各種スパッタリング法、蒸着法、及び分子線エピタキシャル法などの気相堆積法や、気相堆積と酸化や窒化などとを組み合わせた方法を用いて形成することができる。また、基板の材料としては、例えば、Si、SiO、Al、スピネル、及びAlNなどを挙げることができる。
【0049】
本実施形態に係る磁気抵抗効果素子1は、様々な平面形状を有し得る。例えば、上記磁気抵抗効果素子1の平面形状は、長方形状、平行四辺形状、菱形状、或いは、五角形以上の多角形状であってもよい。また、この磁気抵抗効果素子1の平面形状の端部は楕円状であってもよい。なお、平行四辺形及び菱形状の磁気抵抗効果素子1は、他の形状の磁気抵抗効果素子1に比べ、製造が容易であり且つスイッチング磁場を低減するうえで有利である。
【0050】
上述した磁気抵抗効果素子1は、様々な用途への応用が可能である。まず、上記の磁気抵抗効果素子1を用いたMRAMについて説明する。
【0051】
図3は、図1の磁気抵抗効果素子1を用いたMRAMを概略的に示す斜視図である。図3に示すMRAM21は、マトリクス状に配列した磁気抵抗効果素子1を備えている。なお、これら磁気抵抗効果素子1には、ピン層12上に反強磁性層14が設けられている。
【0052】
このMRAM21は、互いに交差するように配列したビット線22と書き込み用のワード線23とをさらに備えている。磁気抵抗効果素子1は、それぞれ、ビット線22とワード線23との間に位置している。
【0053】
ビット線22は、それぞれ、図中横方向に隣り合う磁気抵抗効果素子1の反強磁性層14同士を電気的に接続している。ワード線23は、それぞれ、図中縦方向に隣り合う磁気抵抗効果素子1と対向している。また、ワード線23は、それぞれ、磁気抵抗効果素子1から電気的に絶縁されている。
【0054】
このMRAM21は、トランジスタ24と読み出し用のワード線25とをさらに備えている。トランジスタ24のソース及びドレインの一方は、それぞれ、下部電極16を介して磁気抵抗効果素子1のフリー層11に電気的に接続されている。このMRAM21では、1つの磁気抵抗効果素子と1つのトランジスタとがメモリセルを構成している。また、ワード線25は、それぞれ、図中縦方向に配列したトランジスタ24のゲート同士を電気的に接続している。
【0055】
このMRAM21に情報を書き込む際、或る磁気抵抗効果素子1に対向した1本のビット線22と1本のワード線23とに書き込み電流を流し、それにより発生する合成磁場を上記の磁気抵抗効果素子1に作用させる。その磁気抵抗効果素子1のフリー層11は、ビット線22に流した電流の向きに応じて、その磁化の向きを反転させるか或いは維持する。このようにして、情報の書き込みを行う。
【0056】
また、このMRAM21から情報を読み出す際、或る磁気抵抗効果素子1に対向したビット線22を選択するとともに、その磁気抵抗効果素子1に対応したワード線25に所定の電圧を印加して先の磁気抵抗効果素子1に接続されたトランジスタ24を導通状態とする。磁気抵抗効果素子1の抵抗値はフリー層11の磁化の向きとピン層12の磁化の向きとが等しい場合と逆である場合とで異なるので、この状態でビット線22と下部電極16との間を流れる電流をセンスアンプにより検出することにより、上記の磁気抵抗効果素子1が記憶している情報を読み出すことができる。
【0057】
図3に示すMRAM21では、トランジスタ24を用いて磁気抵抗効果素子1を選択可能としたが、ダイオードのような他のスイッチング素子を用いて磁気抵抗効果素子1を選択可能としてもよい。例えば、ダイオードを使用する場合、ワード線23とビット線22との間で磁気抵抗効果素子1とダイオードとを直列接続すれば、ワード線23を書き込み用及び読み出し用の双方として利用することができ、トランジスタ24に加えてワード線25が不要となる。
【0058】
このように、メモリセルを1つの磁気抵抗効果素子1と1つのスイッチング素子とで構成した場合、非破壊読み出しが可能である。なお、破壊読み出しを行う場合、メモリセルはスイッチング素子を含んでいなくてもよい。
【0059】
次に、上述した磁気抵抗効果素子1を用いた磁気記録再生装置について説明する。
図4は、図1の磁気抵抗効果素子1を用いた磁気ヘッドを有する磁気ヘッドアセンブリを概略的に示す斜視図である。図4に示す磁気ヘッドアセンブリ41は、例えば、駆動コイルを保持するボビン部などを備えたアクチュエータアーム42を有している。このアクチュエータアーム42にはサスペンション43の一端が取り付けられており、サスペンション43の他端にはヘッドスライダ44が取り付けられている。図1に示す磁気抵抗効果素子1は、このヘッドスライダ44に組み込まれた磁気再生ヘッドに利用されている。なお、このような用途では、例えば、アルチック基板などの非磁性絶縁基板上に磁気抵抗効果素子1を形成する。
【0060】
サスペンション43上には信号の書き込み及び読み取り用のリード線45が形成されており、これらリード線45はヘッドスライダ44に組み込まれた磁気再生ヘッドの電極にそれぞれ電気的に接続されている。なお、図4において、参照番号46は、磁気ヘッドアセンブリ41の電極パッドを示している。
【0061】
この磁気ヘッドアセンブリ41は、例えば、以下に説明するような磁気記録再生装置に搭載され得る。
図5は、図4に示す磁気ヘッドアセンブリ41を搭載した磁気記録再生装置を概略的に示す斜視図である。図5に示す磁気記録再生装置51において、磁気記録媒体である磁気ディスク52はスピンドル53に回転可能に支持されている。スピンドル53には、制御部(図示せず)からの制御信号に応じて動作するモータ(図示せず)が接続されており、これにより、磁気ディスク52の回転を制御可能としている。
【0062】
磁気ディスク52の円周部近傍には固定軸54が配置されており、この固定軸54は、その上下2ヶ所に配置されたボールベアリング(図示せず)を介して図4に示す磁気ヘッドアセンブリ41を揺動可能に支持している。磁気ヘッドアセンブリ41のボビン部にはコイル(図示せず)が巻きつけられており、このコイルとそれを挟んで対向して配置された永久磁石と対向ヨークとは磁気回路を形成するのとともにボイスコイルモータ55を構成している。このボイスコイルモータ55によって、磁気ヘッドアセンブリ41の先端のヘッドスライダ44を、磁気ディスク52の所望のトラック上へと位置させることを可能としている。なお、この磁気記録再生装置51において、情報の記録及び再生は、磁気ディスク52を回転させて、ヘッドスライダ44を磁気ディスク52から浮上させた状態で行う。
【0063】
以上のように、本実施形態に係る磁気抵抗効果素子1は、MRAM、磁気ヘッド、磁気再生装置、及び磁気記録再生装置に利用することができる。なお、MRAMは、携帯電話などの携帯情報端末をはじめとする様々な電子機器に搭載され得る。また、本実施形態に係る磁気抵抗効果素子1は、磁気センサ及びそれを用いた磁界検出装置などに利用することも可能である。
【0064】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
図6は、本発明の実施例1に係る磁気抵抗効果素子を概略的に示す断面図である。この磁気抵抗効果素子1は、スピンバルブ型のトンネル接合素子(MTJ素子),特にはピン層12をフリー層11に対して基板側に配置したボトム型の強磁性1重トンネル接合素子,である。また、このMTJ素子1では、一対の強磁性層11aの磁化の向きは互いに等しい。
【0065】
図6に示すMTJ素子1は、具体的には、図示しない基板上に、Taからなる厚さ10nmの下部電極層16、NiFeからなる厚さ2nmの下地層17、IrMnからなる厚さ15nmの反強磁性層14、Co90Fe10からなる厚さ3nmのピン層12、Alからなる厚さ1.5nmの非磁性層13、Co90Fe10からなる厚さ2nmの強磁性層11a、Moからなる非磁性膜11b、Co90Fe10からなる厚さ2nmの強磁性層11a、Taからなる厚さ5nmの保護層18、及び図示しない上部電極層を順次積層した構造を有している。なお、上部電極層は、厚さ5nmのTi層と厚さ25nmのAu層との積層体である。また、このMTJ素子1の平面形状は、約0.5μm×約1.5μmの矩形状である。
【0066】
本例では、まず、これら薄膜をマグネトロンスパッタリング装置中で順次成膜した。ここで、各薄膜の膜厚は、個々の薄膜について予め成膜レートを求めておき、形成すべき薄膜の膜厚と先の成膜レートとから算出される成膜時間により制御した。なお、それぞれの成膜レートは、膜厚が50nm乃至100nmの範囲内にある薄膜を成膜し、その膜厚の実測値と成膜時間とから求めた。次に、それら薄膜を上記の形状へとパターニングした。その後、約5kOeの磁場中、290℃で1時間の熱処理を行った。以上のようにして、非磁性膜11bの膜厚が互いに異なる複数のMTJ素子1を作製した。
【0067】
(比較例1)
強磁性層11aの一方と非磁性膜11bとを設けなかったこと以外は実施例1で説明したのと同様の方法によりMTJ素子1を作製した。すなわち、本例では、フリー層11にCo90Fe10からなる厚さ2nmの強磁性層11aのみからなる単層構造を採用した。
【0068】
(比較例2)
非磁性膜11bの材料としてルテニウムを使用したこと以外は実施例1で説明したのと同様の方法によりMTJ素子1を作製した。なお、本例では、非磁性膜11bの膜厚が互いに異なる複数のMTJ素子1を作製した。また、本例では、強磁性層11a同士が強磁性結合を形成するように非磁性膜11bの膜厚を設定した。但し、非磁性膜11bの膜厚を設定する際、フリー層11以外の層がフリー層11に与える影響は無視した。
【0069】
次に、実施例1並びに比較例1及び比較例2に係るMTJ素子1について、フリー層11の磁化容易軸に−500Oe乃至+500Oeの外部磁場を印加してRHカーブを求め、それらRHカーブからスイッチング磁場を求めた。その結果を図7に示す。
【0070】
図7は、実施例1並びに比較例1及び比較例2に係るMTJ素子1のスイッチング磁場を示すグラフである。図中、横軸は非磁性膜11bの膜厚を示し、縦軸はスイッチング磁場を示している。なお、図中、破線は比較例1に係るMTJ素子1で得られたデータを示している。
【0071】
図7に示すように、比較例1に係るMTJ素子1では、スイッチング磁場は40Oeであった。また、比較例2に係るMTJ素子1では、非磁性膜11bを厚くした場合には比較例1に係るMTJ素子1よりもスイッチング磁場を小さくすることができたものの、非磁性膜11bを薄くした場合には比較例1に係るMTJ素子1よりもスイッチング磁場が大きくなった。これに対し、実施例1に係るMTJ素子1では、非磁性膜11bを厚くした場合だけでなく薄くした場合においても、比較例1に係るMTJ素子1よりもスイッチング磁場を小さくすることができた。
【0072】
(実施例2)
非磁性膜11bの材料としてレニウムを使用したこと以外は実施例1で説明したのと同様の方法によりMTJ素子1を作製した。なお、本例では、非磁性膜11bの膜厚や強磁性層11aの膜厚が互いに異なる複数のMTJ素子1を作製した。また、本例では、強磁性層11a同士が強磁性結合を形成するように非磁性膜11bの膜厚を設定した。但し、非磁性膜11bの膜厚を設定する際、フリー層11以外の層がフリー層11に与える影響は無視した。
【0073】
次に、これらMTJ素子1について、先に説明したのと同様の方法によりスイッチング磁場を求めた。その結果を図8に示す。
【0074】
図8は、実施例2に係るMTJ素子1のスイッチング磁場を示すグラフである。図中、横軸は非磁性膜11bの膜厚を示し、縦軸はスイッチング磁場を示している。なお、図8では、強磁性層11aの膜厚を1.5nm、2nm、3nmとした場合に得られたデータが描かれている。また、図中、破線は比較例1に係るMTJ素子1で得られたデータを示している。
【0075】
図8に示すように、実施例2に係るMTJ素子1では、非磁性膜11bを厚くした場合だけでなく薄くした場合においても、スイッチング磁場を、比較例1に係るMTJ素子1と同等以下とすることができた。また、図8に示すように、実施例2に係るMTJ素子1では、強磁性層11aが薄いほどスイッチング磁場は小さくなった。
【0076】
(実施例3)
図9は、本発明の実施例3に係る磁気抵抗効果素子を概略的に示す断面図である。この磁気抵抗効果素子1は、スピンバルブ型のトンネル接合素子(MTJ素子),特には一対のピン層12−1,12−2間にフリー層11を介在させた強磁性2重トンネル接合素子,である。また、このMTJ素子1では、一対の強磁性層11aの磁化の向きは互いに等しい。
【0077】
図9に示すMTJ素子1は、具体的には、図示しない基板上に、Taからなる厚さ30nmの下部電極層16、NiFeからなる厚さ2nmの下地層17、IrMnからなる厚さ15nmの反強磁性層14−1、Co90Fe10からなる厚さ3nmのピン層12−1、Alからなる厚さ1.2nmの非磁性層13−1、Co90Fe10からなる厚さ2nmの強磁性層11a、Wからなる非磁性膜11b、Co90Fe10からなる厚さ2nmの強磁性層11a、Alからなる厚さ1.2nmの非磁性層13−2、Co90Fe10からなる厚さ2nmのピン層12−2、IrMnからなる厚さ15nmの反強磁性層14−2、Taからなる厚さ5nmの保護層18、及び図示しない上部電極層を順次積層した構造を有している。なお、上部電極層は、厚さ5nmのTi層と厚さ25nmのAu層との積層体である。また、このMTJ素子1の平面形状は、約0.5μm×約1.5μmの矩形状である。
【0078】
本例では、上記の構造を採用したこと以外は、実施例1で説明したのと同様の方法により、非磁性膜11bの膜厚が互いに異なる複数のMTJ素子1を作製した。なお、本例では、強磁性層11a同士が強磁性結合を形成するように非磁性膜11bの膜厚を設定した。但し、非磁性膜11bの膜厚を設定する際、フリー層11以外の層がフリー層11に与える影響は無視した。
【0079】
(比較例3)
強磁性層11aの一方と非磁性膜11bとを設けなかったこと以外は実施例3で説明したのと同様の方法によりMTJ素子1を作製した。すなわち、本例では、フリー層11にCo90Fe10からなる厚さ2nmの強磁性層11aのみからなる単層構造を採用した。
【0080】
次に、実施例3及び比較例3に係るMTJ素子1について、先に説明したのと同様の方法によりスイッチング磁場を求めた。また、実施例3に係るMTJ素子1について、MR比を求めた。その結果を図10及び図11に示す。
【0081】
図10は、実施例3に係るMTJ素子1のスイッチング磁場を示すグラフである。図中、横軸は非磁性膜11bの膜厚を示し、縦軸はスイッチング磁場を示している。なお、図中、破線は比較例3に係るMTJ素子1で得られたデータを示している。
【0082】
図10に示すように、比較例1に係るMTJ素子1では、スイッチング磁場は40Oeであった。これに対し、実施例1に係るMTJ素子1では、非磁性膜11bを厚くした場合だけでなく薄くした場合においても、比較例3に係るMTJ素子1よりもスイッチング磁場を小さくすることができた。
【0083】
図11は、実施例3に係るMTJ素子1のMR比を示すグラフである。図中、横軸は非磁性膜11bの膜厚を示し、縦軸はMR比を示している。
図11に示すように、実施例3に係るMTJ素子1では、非磁性膜11bが薄いほどMR比は高くなった。これは、非磁性膜11bが薄いと、電子散乱が比較的抑制され、スピンを保存した伝導が維持されるためであると考えられる。
【0084】
(実施例4)
図12は、本発明の実施例4に係る磁気抵抗効果素子を概略的に示す断面図である。この磁気抵抗効果素子1は、スピンバルブ型のトンネル接合素子(MTJ素子),特にはフリー層11をピン層12に対して基板側に配置したトップ型の強磁性1重トンネル接合素子,である。また、このMTJ素子1では、一対の強磁性層11aの磁化の向きは互いに等しい。
【0085】
図12に示すMTJ素子1は、具体的には、図示しない基板上に、Taからなる厚さ30nmの下部電極層16、NiFeからなる厚さ2nmの第1下地層17−1、Cuからなる厚さ2nmの第2下地層17−2、Co90Fe10からなる厚さ2nmの強磁性層11a、Nbからなる非磁性膜11b、Co90Fe10からなる厚さ2nmの強磁性層11a、Alからなる厚さ1.2nmの非磁性層13、Co90Fe10からなる厚さ3nmのピン層12、IrMnからなる厚さ15nmの反強磁性層14、Taからなる厚さ5nmの保護層18、及び図示しない上部電極層を順次積層した構造を有している。なお、上部電極層は、厚さ5nmのTi層と厚さ25nmのAu層との積層体である。また、このMTJ素子1の平面形状は、約0.5μm×約1.5μmの矩形状である。
【0086】
本例では、上記の構造を採用したこと以外は、実施例1で説明したのと同様の方法により、非磁性膜11bの膜厚が互いに異なる複数のMTJ素子1を作製した。なお、本例では、強磁性層11a同士が強磁性結合を形成するように非磁性膜11bの膜厚を設定した。但し、非磁性膜11bの膜厚を設定する際、フリー層11以外の層がフリー層11に与える影響は無視した。
【0087】
次に、これらMTJ素子1について、先に説明したのと同様の方法によりスイッチング磁場を求めた。その結果を図13に示す。
【0088】
図13は、実施例4に係るMTJ素子1のスイッチング磁場を示すグラフである。図中、横軸は非磁性膜11bの膜厚を示し、縦軸はスイッチング磁場を示している。なお、図中、破線は比較例1に係るMTJ素子1で得られたデータを示している。
【0089】
図13に示すように、本例4に係るMTJ素子1では、非磁性膜11bを厚くした場合だけでなく薄くした場合においても、比較例3に係るMTJ素子1よりもスイッチング磁場を小さくすることができた。
【0090】
(実施例5)
非磁性膜11bの材料としてSiを使用したこと以外は実施例1で説明したのと同様の方法によりMTJ素子1を作製した。なお、本例では、非磁性膜11bの膜厚が1.4nm乃至1.8nmの範囲内で互いに異なる複数のMTJ素子1を作製した。また、本例では、強磁性層11a同士が強磁性結合を形成するように非磁性膜11bの膜厚を設定した。但し、非磁性膜11bの膜厚を設定する際、フリー層11以外の層がフリー層11に与える影響は無視した。
【0091】
次に、これらMTJ素子1について、先に説明したのと同様の方法によりスイッチング磁場を求めた。その結果、本例に係るMTJ素子1では、非磁性膜11bを厚くした場合だけでなく薄くした場合においても、スイッチング磁場を、比較例1に係るMTJ素子1よりも小さくすることができた。
【0092】
(実施例6)
非磁性膜11bの材料としてGeを使用したこと以外は実施例3で説明したのと同様の方法によりMTJ素子1を作製した。なお、本例では、非磁性膜11bの膜厚が1.4nm乃至1.8nmの範囲内で互いに異なる複数のMTJ素子1を作製した。また、本例では、強磁性層11a同士が強磁性結合を形成するように非磁性膜11bの膜厚を設定した。但し、非磁性膜11bの膜厚を設定する際、フリー層11以外の層がフリー層11に与える影響は無視した。
【0093】
次に、これらMTJ素子1について、先に説明したのと同様の方法によりスイッチング磁場を求めた。その結果、本例に係るMTJ素子1では、非磁性膜11bを厚くした場合だけでなく薄くした場合においても、スイッチング磁場を、比較例3に係るMTJ素子1よりも小さくすることができた。
【0094】
(実施例7)
非磁性膜11bの材料としてAlを使用したこと以外は実施例3で説明したのと同様の方法によりMTJ素子1を作製した。なお、本例では、非磁性膜11bの膜厚は1.0nmとした。
【0095】
次に、このMTJ素子1について、先に説明したのと同様の方法によりスイッチング磁場を求めた。その結果、本例に係るMTJ素子1では、スイッチング磁場を、比較例3に係るMTJ素子1よりも小さくすることができた。
【0096】
(実施例8)
非磁性膜11bの材料としてAlNを使用したこと以外は実施例3で説明したのと同様の方法によりMTJ素子1を作製した。なお、本例では、非磁性膜11bの膜厚が0.5nm乃至1.5nmの範囲内で互いに異なる複数のMTJ素子1を作製した。
【0097】
次に、これらMTJ素子1について、先に説明したのと同様の方法によりスイッチング磁場を求めた。その結果、本例に係るMTJ素子1では、非磁性膜11bを厚くした場合だけでなく薄くした場合においても、スイッチング磁場を、比較例3に係るMTJ素子1よりも小さくすることができた。また、本例に係るMTJ素子1では、スイッチング磁場は非磁性膜11bの厚さに殆ど依存せず、ほぼ一定であった。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、磁化の向きが互いに等しい複数の強磁性層間に非磁性膜を挿入した構造をフリー層に採用するとともに、その非磁性膜の材料として、価電子数の少ない材料或いは伝導電子を全く有していない材料を使用する。そのため、比較的弱い磁場でフリー層の磁化を反転させることが可能となる。
すなわち、本発明によると、複数の強磁性層間に非磁性膜を挿入し且つそれら強磁性層間で磁化を同じ向きとした構造を採用するとともに、比較的弱い磁場でフリー層の磁化を反転させることが可能な磁気抵抗効果素子並びにそれを用いた磁気メモリ及び磁気ヘッドが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る磁気抵抗効果素子を概略的に示す断面図。
【図2】図1に示す磁気抵抗効果素子について得られた交換結合定数Jとスイッチング磁場との関係を示すグラフ。
【図3】図1の磁気抵抗効果素子を用いたMRAMを概略的に示す斜視図。
【図4】図1の磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッドを有する磁気ヘッドアセンブリを概略的に示す斜視図。
【図5】図4に示す磁気ヘッドアセンブリを搭載した磁気記録再生装置を概略的に示す斜視図。
【図6】本発明の実施例1に係る磁気抵抗効果素子を概略的に示す断面図。
【図7】実施例1並びに比較例1及び比較例2に係る磁気抵抗効果素子のスイッチング磁場を示すグラフ。
【図8】実施例2に係る磁気抵抗効果素子のスイッチング磁場を示すグラフ。
【図9】本発明の実施例3に係る磁気抵抗効果素子を概略的に示す断面図。
【図10】実施例3に係る磁気抵抗効果素子のスイッチング磁場を示すグラフ。
【図11】実施例3に係る磁気抵抗効果素子のMR比を示すグラフ。
【図12】本発明の実施例4に係る磁気抵抗効果素子を概略的に示す断面図。
【図13】実施例4に係る磁気抵抗効果素子のスイッチング磁場を示すグラフ。
【符号の説明】
1…磁気抵抗効果素子
11…フリー層
12,12−1,12−2…ピン層
13,13−1,13−2…非磁性層
14,14−1,14−2…反強磁性層
16…下部電極
17,17−1,17−2…下地層
18…保護層
11a…強磁性層
11b…非磁性膜
21…MRAM
22…ビット線
23…ワード線
24…トランジスタ
25…ワード線
41…磁気ヘッドアセンブリ
42…アクチュエータアーム
43…サスペンション
44…ヘッドスライダ
45…リード線
51…磁気記録再生装置
52…磁気ディスク
53…スピンドル
54…固定軸
55…ボイスコイルモータ
101…曲線
102…直線

Claims (5)

  1. 互いに対向し且つ磁化の向きが互いに等しい一対の強磁性層とそれらの間に介在した非磁性膜とを備えるとともに磁場印加の際に前記磁化の向きが変化し得るフリー層と、前記フリー層に対向した強磁性層を備えるとともに前記磁場印加の際に磁化の向きが維持される第1ピン層と、前記フリー層と前記第1ピン層との間に介在した第1非磁性層とを具備し、
    前記非磁性膜の材料は、チタン、バナジウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ハフニウム、タングステン、レニウム、及びそれらの合金からなる群より選択されることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  2. 互いに対向し且つ磁化の向きが互いに等しい一対の強磁性層とそれらの間に介在した非磁性膜とを備えるとともに磁場印加の際に前記磁化の向きが変化し得るフリー層と、前記フリー層に対向した強磁性層を備えるとともに前記磁場印加の際に磁化の向きが維持される第1ピン層と、前記フリー層と前記第1ピン層との間に介在した第1非磁性層とを具備し、
    前記非磁性膜の材料は半導体または絶縁体であることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  3. 前記フリー層を挟んで前記第1ピン層に対向した強磁性層を備えるとともに前記磁場印加の際に磁化の向きが維持される第2ピン層と、前記フリー層と前記第2ピン層との間に介在した第2非磁性層とをさらに具備したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気抵抗効果素子。
  4. ワード線と、前記ワード線に交差したビット線と、前記ワード線と前記ビット線との交差部またはその近傍に位置したメモリセルとを具備し、前記メモリセルは請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の磁気抵抗効果素子を含んだことを特徴とする磁気メモリ。
  5. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子を支持した支持体とを具備したことを特徴とする磁気ヘッド。
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