JP4076197B2 - 磁性素子、記憶装置、磁気再生ヘッド、3端子素子、及び磁気ディスク装置 - Google Patents

磁性素子、記憶装置、磁気再生ヘッド、3端子素子、及び磁気ディスク装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、強磁性トンネル効果を利用した磁気素子に関わり、特に、島状の非磁性あるいは強磁性の半導体を用いてそのスピン蓄積効果を利用した磁性素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁性を利用したスピン依存伝導素子として、磁性金属層と非磁性金属層との界面でのスピン依存散乱に起因した巨大磁気抵抗(GMR)効果素子が知られている。これは、磁性金属層と非磁性金属層を数オングストロームから数十オングストロームのオーダで交互に積層した構造の人工格子膜であり、非磁性層を介して相対する磁性金属層の磁気モーメントが零磁場で磁気的に反平行状態で結合している。この人工格子膜に外部磁場を印加して磁性金属層の磁気モーメントを一方向に揃えると抵抗が大きく低下し、数十%という巨大磁気抵抗効果を示す。しかし、このような人工格子膜は、大きな磁気抵抗効果を得るためには積層数を多くする必要があるという問題や、飽和磁場が数テスラ以上と大きく、実用にはそぐわないという問題を有している。
金属人工格子膜に比べて積層数が少なく、飽和磁場が小さい膜として、磁性金属層/非磁性金属層/磁性金属層のサンドイッチ構造の積層膜を有し、一方の磁性金属層の磁化を固定し、他方の磁性金属層のみを外部磁場で磁化反転させることにより、2つの磁性金属層の磁化方向の相対角度を変化させる、いわゆるスピンバルブGMR膜が開発されている。上記3層からなるスピンバルブ膜の磁気抵抗効果は10%以下程度である。
【0003】
一方、スピン依存散乱とはメカニズムの異なる、強磁性トンネル効果に基づくトンネル磁気抵抗(TMR)効果素子もスピン依存伝導素子として知られている。これは磁性金属層/誘電体層/磁性金属層の3層積層膜からなり、一方の磁性金属層の保磁力が他方の磁性金属層の保磁力よりも小さい構造で、両磁性金属層間に電圧を印加してトンネル電流を発生させるものである。このとき、保磁力の小さい磁性金属層のスピンのみを反転させると、二つの磁性金属層のスピンが互いに平行なときと反平行なときとでトンネル電流量が大きく異なるため、室温で10%以上の大きな磁気抵抗効果が得られる。
誘電体層を二つ備えた磁性金属層/誘電体層/磁性金属層/誘電体層/磁性金属層の5層からなる強磁性2重トンネル効果素子も知られている。また、中央の強磁性金属層を微粒子状の強磁性体により構成した強磁性2重トンネル効果素子が本発明者らによって提案されている(Jpn. J. Appl. Phys. 36, L1380(1997),特開平10−308313号)。ここに、論文発表番号や、特許出願番号等を追記して下さい。)。これらの強磁性2重トンネル効果素子はバイアスによるTMRの低下が少ないという特徴がある。
【0004】
このようなGMR素子やTMR素子を磁気ヘッドや磁気記憶素子に応用する研究もなされており、スピンバルブGMR素子を用いた磁気ヘッドは既に実用化に到っている。
スピン依存トンネル効果素子を磁気記憶素子へ応用する場合にはこれらの素子をアレイ状に配置し、別に設けた配線に電流を流すことで素子へ電流磁界を印加し、二つの磁性金属層を互いに平行、反平行に制御することにより、“1”、“0”のいずれかを記録させる。読み出しはGMR効果やTMR効果を用いて行う。従来のTMR素子を記憶素子として用いた磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の回路では、半導体電界効果トランジスタ(FET)とTMR記憶素子が直列につながれており、ワード線とビット線に電流を流し交叉した位置の記憶素子を選択する構成である。ワード線で選択されたFETのゲートを開いてビット線からドレイン電圧を付与することでソースードレイン間電流をメモリ素子に流し、メモリ素子の両電極間の電圧を測定することでその大きさからメモリの“1”、“0”を判定するものである。従来のTMR素子では臨界電圧が存在せず、そのためビット線とワード線間に直接記憶素子を配置するとわずかな電圧を印加しただけでトンネル電流が流れてしまう為、これを阻止するためのスイッチ用の半導体FET等が必須である。しかし、FETによるセル面積への影響は大きく、記憶素子の高集積化の流れと逆行することになる。
【0005】
一方、最近、金属粒子を用いた2重トンネル接合におけるスピン蓄積効果が理論的に研究されている(J. Barns et al. Phys. Rev. Lett. 80, 1058(1998))。以下、このスピン蓄積効果について簡単に説明する。
強磁性電極/誘電体層/非磁性金属粒子/誘電体層/強磁性電極からなる2重トンネル接合を考える。誘電体層の厚さが十分に薄い場合、二つの強磁性電極間に電圧を印加するとスピン分極したトンネル電子が流れる。非磁性金属粒子の大きさが帯電効果が現れる程度に十分小さく、かつ二つのトンネル障壁(両誘電体層)のコンダクタンスが互いに非対称である場合、スピン偏極したトンネル電子は非平衡的に非磁性金属粒子内に蓄積され、非磁性金属粒子の化学ポテンシャルΔμがスピンに依存してシフトするため非平衡的にスピン分極する。その結果、TMR効果が発現することが期待される。その大きさはスピン緩和時間や金属微粒子の大きさに依存し、強磁性電極のスピン分極率をPとすると、非磁性金属微粒子内でのスピン緩和時間が十分長い場合、TMR効果は最大P2で与えられることが知られている(A. Brataas et. al. Phys. Rev. B59, 93(1998))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスピン依存トンネル効果素子には、GMR素子やTMR素子があり、なかでも非磁性金属粒子を用いた2重トンネル接合素子では、理論上、スピン蓄積効果により、最大で強磁性電極のスピン分極率の2乗のトンネル磁気抵抗が得られることが知られている。
本発明では、従来の非磁性金属微粒子を用いた2重トンネル接合素子に比して高いスピン蓄積効果を期待できる磁性素子を提供すること、あるいは、スピン蓄積効果を室温にて得られる磁性素子、及びこれらの磁性素子を用いた記憶装置、磁気再生ヘッド、及び磁気ディスク装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一は、第一及び第二の強磁性層と、第一の強磁性層と第一のトンネル障壁を介して隣接し、かつ第一のトンネル障壁とはコンダクタンスの異なる第二のトンネル障壁を介して第二の強磁性層と隣接する半導体粒子を備えることを特徴とする磁性素子を提供する。
また、本発明の第二は、強磁性電極と、非磁性電極と、強磁性電極と第一のトンネル障壁を介して隣接し、かつ前記第一のトンネル障壁とはコンダクタンスの異なる第二のトンネル障壁を介して非磁性電極と隣接する強磁性半導体粒子を備えることを特徴とする磁性素子を提供する。
本発明は、誘電体層に囲まれた島状の非磁性あるいは強磁性の半導体粒子を用いることで高いスピン蓄積効果を期待できるスピン依存トンネル効果の磁性素子に係り、記憶素子や磁気ディスク素子への応用に関するものである。
2つのトンネル障壁に挟まれた粒子においてスピン蓄積効果が観測されるためには、▲1▼半導体の帯電エネルギーEcより動作温度が低いこと、かつ、▲2▼トンネル電子のスピン緩和時間τsfがトンネル時間よりも長くなければならない。▲2▼は、接合の抵抗と容量をそれぞれR、Cとすればトンネル時間はRCで与えられるので、
τsf>RC (1)
を要求する。一方、微小なトンネル接合における▲1▼の帯電エネルギーEcは電子の電荷e、及び誘電体に囲まれた半導体粒子のキャパシタンスCを用いて、
Ec=e2/2C (2)
で与えられるので、(1)、(2)から
τsf>R×(e2/2Ec) (3)
を満たさなければならないことがわかる。τsfは物質の選択により決まるので(3)式はEcが大きい値であることを要求しており、そのためには半導体は小さな島状となる。
【0008】
一般に半導体中のスピン緩和時間は長く、また、島状半導体中の電子数は同じ大きさの金属中の電子数に比べて圧倒的に少ないので帯電エネルギーが大きく、比較的容易に(3)式を満たすことができ、スピン蓄積効果を室温でも観測することが可能になる。
さらに、島状の半導体を用いて多重トンネル接合を構成すると、島状半導体中の量子論による離散的エネルギー準位の間隔δが大きくなる。化学ポテンシャルのシフト量Δμはδに比例するので、結果としてTMRを増大させることができる。また、半導体として、強磁性半導体を用いればTMRは2P2で与えられ、金属微粒子の場合に比してTMRが2倍に増大し、さらに好ましい。
上記の島状半導体粒子を用いた接合は上述の2重トンネル接合に限らず、3重以上のトンネル接合においても同様に構成することで、上記効果と同等、もしくはそれ以上のTMRが得られるものである。
上記のような島状の半導体を用いたスピン依存トンネル効果素子を電子素子、たとえば記憶素子に応用した場合、素子を選択するためのトランジスタが不要になり、高集積化、低消費電力等において優れた不揮発性記憶素子を提供することができる。
【0009】
このような本願発明に対し、従来の技術で説明した、強磁性層(電極)/絶縁層/非磁性金属微粒子/絶縁層/強磁性層(電極)からなる2重トンネル接合の金属微粒子では、単位体積当たりの伝導電子数が多いため量子論による離散的エネルギー準位の間隔δは小さく、そのためケミカルポテンシャルのシフト量Δμが小さく、大きなスピン蓄積効果は期待できない。また、スピンの蓄積効果を得るために、微粒子の帯電エネルギーEcより環境温度が低くなければならないが、金属微粒子の場合、Ecが小さいのでnmオーダ以下にしないと室温でのスピン蓄積効果が期待できない。従って、スピン蓄積効果を利用したスピン依存トンネル効果素子をメモリ素子などに適用した場合、素子を選択するためのトランジスタが欠かせないこととなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第一の実施の形態) 以下に、本発明の基本となる半導体粒子を用いたスピン依存多重トンネル効果について説明する。ここでは、半導体に非磁性粒子を用いた2重トンネル接合について、説明するが、その結果は3重以上のトンネル接合、及び強磁性半導体粒子を用いた構成に拡張できることは容易に考察できる。
まず、図1(a)の断面概念図に示すように、強磁性層1/誘電体層2/非磁性半導体粒子3/誘電体層4/強磁性層5からなる2重トンネル接合素子について説明する。強磁性層1,5は2重トンネル接合に電圧Vを印加するための一対の電極であり、また、強磁性層1は図1(a)中矢印で示される方向の磁化M1↑を、強磁性層5はM5↑あるいは反転したM5↓を持つことができる。これら強磁性層1,5の間に、二つの薄い誘電体層2,4と、誘電体層2,4により挟まれる非磁性半導体微粒子3が備えられている。二つの誘電体層2,4はトンネルコンダクタンスに非対称性を持たせるために、厚さを互いに異ならしめた。この2重トンネル接合素子において、強磁性層1の磁化M1は↑方向に固定させ、強磁性層5の磁化M5は↑、↓のいずれかとすることで、互いの磁化を平行、あるいは反平行とすることができる。互いの磁化が平行状態での2重トンネル接合を流れるトンネル電流量は、反平行状態でのトンネル電流量に比して大きく、平行状態と反平行状態の電流量に差が大きい程、磁気抵抗変化率が大きくなる。尚、強磁性層1の磁化を固定し、強磁性層5の磁化を自由磁化とするためには、強磁性層1の保磁力を強磁性層5のそれよりも大きく設定すればよい。具体的には、反強磁性膜を強磁性層1に隣接配置して交換結合力により強磁性層1の保磁力を大きくする、あるいは、強磁性層1の材料と強磁性層5のそれとを異ならしめる等の方法がある。
【0011】
次に、図1(a)に示す構造におけるスピン蓄積効果について説明する。半導体微粒子3の直径が十分小さければ、量子効果により図1(b)のエネルギーポテンシャルの概念図に示すような離散的なエネルギー準位Ern(n=1,2,3,…n)が形成される。ここで、離散的エネルギー準位Ernの間隔δは微粒子に含まれる電子数に反比例するので、微粒子の直径で制御することが可能である。つまり、粒子の直径が小さい程間隔δは大きくなる。
半導体粒子の帯電エネルギーは大きく、スピン緩和時間はトンネル時間よりも十分長く、半導体中のスピン緩和時間は金属中のそれよりも長いので、スピン蓄積効果を備えるトンネル接合を容易に作ることができる。
このようなトンネル接合において、強磁性層1,5の間に電圧Vを印加すると、図1(b)の誘電体層2を介して強磁性層1と半導体粒子3間をスピン偏極した電子がトンネルする。このトンネル電子はさらに隣の誘電体層4を介して強磁性層5にトンネルして行くが、図1(b)に示すように、誘電体層2の厚さを誘電体層4の厚さよりも薄くすることでトンネル接合2,4に非対称性を持たせており、また、半導体中におけるトンネル電子のスピン緩和時間が誘電体層2をトンネルする時間に比して長いことから、トンネルしたスピン偏極電子はスピン緩和時間内で半導体粒子3中に蓄積される。図1(b)の半導体粒子3中では、↑方向のスピン偏極電子が↓方向のスピン偏極電子よりも過剰となり、その結果、ケミカルポテンシャルのシフトΔμ=(過剰電子s×離散的エネルギー間隔δ)が生じて半導体粒子は↑方向にスピン偏極する。つまり、半導体微粒子3はあたかもM1↑と同じ方向の磁化を備えるようになる。このスピン偏極した電子が半導体微粒子3から誘電体層4を介して強磁性層5へトンネルしていくので、半導体が非磁性であるにも拘わらず、素子としてTMRが発現することになる。すなわち、図1(a)に示すように、二つの強磁性層のうち強磁性層1の磁化を固定M1↑し、強磁性層5の磁化をスイッチさせることで、両強磁性層1,5の磁化方向を平行状態M5↑あるいは反平行状態M5↓の関係にでき、両状態における抵抗変化の変化によりTMRを得ることができる。その大きさは前述のように磁性体のスピン分極率をPとすると、最大P2である。半導体では離散的エネルギーの間隔δが大きく、スピン緩和時間が長いので、金属微粒子に比べて、最大のP2に近いTMRを得易く、しかもそれが室温で得られる。これが半導体を用いた場合の特徴の一つである。
【0012】
(第二の実施の形態)
次に、第一の実施の形態で説明した2重トンネル接合素子にゲート電極を付加した3端子素子に関する第二の実施の形態について説明する。
図2(a)の断面概略図に示すように、第一の実施の形態で説明した2重トンネル接合素子の半導体微粒子3に誘電体層6を介してゲート電極7を設けた構造とする。このゲート電極7による制御電圧VGにより、半導体微粒子3中のエネルギー準位を強磁性電極1,5のフェルミ準位EFに対して制御することでスピン蓄積効果の発現を制御することができる。通常、強磁性層1,5間に電圧Vを印加しない状態(V=0)では、図2(b)のエネルギーポテンシャル図に示すように、強磁性電極1,5のフェルミ準位EFは半導体のバンドギャップEg内にある。
強磁性層1,5の間に弱い電圧V=V0を印加しても、強磁性層1,5のフェルミ準位EFが、依然として半導体のバンドギャップEg内にある場合、トンネル電流は流れない。しかし、ゲート電圧VGを印加し、半導体の伝導帯VBの下端が強磁性層のフェルミ準位に一致する程度の臨界値VG=VCまで大きくすると、薄い誘電体層2を介して強磁性層1と半導体微粒子3の間にスピン偏極トンネル電流が流れる。トンネルしたスピン偏極電子が半導体粒子3中に蓄積されると、第一の実施形態において説明したように半導体粒子3が磁化を持つかのような振る舞いを示すため、強磁性層1,5間を流れるトンネル電流を測定することで、その大小関係により強磁性層1,5の磁化の向きが互いに平行か反平行かを検出できる。つまり、強磁性層1,5の磁化の向きが互いに平行状態であるのに比べて、反平行状態では電流量が低くなり、その差を電流計により測定することで、磁化状態を検出することができる。VGが臨界電圧VC以下の場合はトンネル電流が流れず、 VGがVCより大きいとスピン偏極トンネル電流が流れるようになることは、半導体粒子を用いた場合の、金属粒子とは大きく異なる第2の特徴である。VGは半導体を用いた電界効果型トランジスタ(FET)におけるゲート電圧に、トンネル電流はソース−ドレイン間電流に相当する。FETと異なるのはトンネル電流がスピン偏極電流であることであり、その大きさによって磁性電極の相対的スピンの向きを検出できることである。
【0013】
(第三の実施の形態)
次に、第二の実施の形態において説明した3端子素子を用いたメモリ装置に関する実施形態を説明する。
図3に、この3端子素子を単一のメモリセルとして用いた記憶装置の回路図を示す。各3端子素子8のゲート電極7は対応するワード線WLに、強磁性電極1,5は夫々一対のビット線BL,プレート電極線PLに接続される。つまり、3端子素子8k,lを例に説明すると、ゲート電極7はワード線WLkに接続され、強磁性電極1,5は夫々BLl,PLlに接続されている。ここで、ワード線WLは、列方向にアレイ状に配置され、一対のビット線BLとプレート電極線PLは行方向にアレイ状に配置される。そして、各ワード線WLと各ビット線BL,各プレート電極線PLの交叉部に3端子素子8が配置されることで、集積化された記憶装置が提供できる。
3端子素子8には、第二の実施形態において説明したように、臨界電圧VG=VCが存在するので、ビット線とプレート間に電圧を印加しただけではトンネル電流は流れず、電流を流すためにはVC以上の電圧をゲート電極7に加えればよい。このようにすれば、充分に高いTMR効果が得られることから、従来のように各メモリセルにおいてスイッチング用の半導体FETを用いる必要がなくなり、より高集積化し、また、低消費電力の記憶素子を提供することができる。尚、図3において図1に示した2端子素子を用いることも可能である。その際、各素子の強磁性電極1,5の一方をビット線に接続し、他方をワード線に接続する。
【0014】
本発明の半導体粒子は誘電体層に取り囲まれることで、誘電体層を介して隣接する電極との間にトンネル障壁が形成されたものである。半導体粒子は丸い粒状に限らず、微細加工で人工的に作られた島、半導体で良く研究されている、半導体ヘテロ構造により2次元電子ガスを閉じ込めた構造によっても実現できる。
本発明に用いる半導体としてはSi、Geやその合金の半導体から、GaAs、InGaP、GaN、InGaAlAsなどの化合物半導体、FeSiなどの狭ギャップ半導体など種々のものを用いることができる。また、これらの半導体はエネルギ−ギャップを制御するために不純物を含んでいてもよい。
トンネル接合障壁を形成する材料としては、Al2O3、SiO2、MgO、MgF2、Bi2O3、AlN、CaF2などの種々の誘電体を用いることができる。なお、これらの酸化膜、窒化膜、フッ化膜などではそれぞれの元素の欠損が一般に存在するが、トンネル障壁としての働きを備えれば多少の欠損は許容できる。
強磁性層を構成する磁性膜としては、パーマロイに代表されるFeーNi合金、強磁性を示すFe、Co、Niおよびその合金、NiMnSb、PtMnSb、Co2MnGeなどのホイスラー合金系のハーフメタル、CrO2、マグネタイト、Mnペロブスカイトなどの酸化物系のハーフメタル、アモルファス合金など種々の磁性材料を用いることができる。ハーフメタルは一方のスピンバンドにエネルギーギャップが存在するので、一方向のスピンをもつ電子しか伝導に寄与せず、これを用いるとより大きな磁気抵抗効果を得ることができる。
【0015】
各強磁性層は膜面内に一軸磁気異方性を有することが望ましい。これによって急峻な磁化反転を起こすことができるとともに、磁化状態を安定に保持できるためである。尚、磁性材料または非磁性材料からなる下地層、または非磁性体のオーバーコートなどを設けて、各層の結晶性を制御したり、耐食性を向上させることができる。
本発明の強磁性層の膜厚は0.1〜100nmが好ましい。本発明のスピン依存トンネル効果素子は典型的には薄膜状であり、分子線エピタキシー(MBE)法、各種スパッタ法、蒸着法など通常の薄膜形成素子を用いて作製することができる。
本発明に係わる積層膜を成膜するための基板は、セラミック、金属、半導体などの単結晶および多結晶体およびガラスなど、任意のものを用いることができる。導電性のある基板を用いる場合にはその主表面に絶縁性の下地を設ければ良い。
本発明の磁性素子は、論理素子など従来の半導体が使われてきたあらゆる電子素子に利用できることは特に第二、及び第三の実施形態の説明から明らかである。記憶装置のセルとして用いれば従来必要であった半導体FETが不要となり、記憶装置の著しい高集積化が期待でき、DRAMやフラッシュメモリに代わる不揮発メモリ素子としてICカードやRFIDカード、大容量モバイルファイル等に使用することができる。
【0016】
図4は、ICカードの基本構成を示す模式図である。
このICカード11は、図4に示すように、本発明の磁気記憶装置12を搭載したICチップ13をICカード11本体に設置されてなる。このようなICカードやRFIDカード、大容量モバイルファイル、あるいはその他のシステムに本発明の磁気記憶装置12を用いることで、従来のMRAMに比して、高集積化及び低消費電力のシステムを提供することが可能となる。
また、このような磁気記憶装置の他に、本発明の磁性素子は、磁気再生ヘッドや磁気センサーとして用いることができ、ハードデイスクドライブ(HDD)や磁界検出素子など、種々の磁気素子に適用できる。
磁気再生ヘッドは、ヘッドスライダとなる基板主面に形成され、浮上量制御のための加工をヘッドスライダに施した後、図5の斜視図にあるような磁気ヘッドアッセンブリに搭載される。図5の磁気ヘッドアッセンブリ20は、例えば駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム21を有し、アクチュエータアーム21の一端にはサスペンション22が接続されている。サスペンション22の先端には、上述した実施形態の磁性素子を具備するヘッドスライダ23が取り付けられている。サスペンション22は信号の書き込みおよび読み取り用のリード線24が形成されており、このリード線24とヘッドスライダ23に組み込まれた磁気再生ヘッドの各電極とが電気的に接続されている。図中25は磁気ヘッドアッセンブリ20の電極パッドである。
【0017】
このような磁気ヘッドアッセンブリ20は、図6に示す磁気ディスクドライブ等の磁気記録素子に搭載される。図6はロータリーアクチュエータを用いた磁気ディスク素子の概略構成を示す斜視図である。
図6において、磁気ディスク26はスピンドル27に装着され、図示せぬ駆動素子制御源からの制御信号に応答する図示せぬモータにより回転する。磁気ディスク26が回転し、ヘッドスライダ23が磁気ディスク26から浮上した状態で情報の記録再生を行なう。
磁気ヘッドアッセンブリ20は、図示せぬ駆動コイルを保持するボビン部等を有するアクチュエータアーム21の一端に接続されている。アクチュエータアーム21の他端にはリニアモータの1種であるボイスコイルモータ28が設けられている。ボイスコイルモータ28はアクチュエータアーム21のボビン部に巻き上げられた図示せぬ駆動コイルと、このコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークからなる磁気回路とから構成される。
アクチュエータアーム21は固定軸29の上下2ヶ所に設けられた図示せぬボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ28により回転摺動が自在にできるようになっている。
【0018】
【実施例】
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
図1(a)の概略構造図に示した、半導体微粒子3を用いた2重トンネル接合素子の構造とその製造方法について、図1、及び図7の素子断面図を用いて説明する。
本実施例の2重トンネル接合素子は、図7に示すように、表面に熱酸化膜30を備えるSi基板31の主表面上に順に形成された、強磁性電極1としての約10nm厚のNiFe層33、誘電体層(トンネル障壁層)2としての約1.5nm厚のAl2O3層35、半導体粒子3に相当する直径が約8nmのSi粒子36、誘電体層(トンネル障壁層)4としての約2nm厚のAl2O3層38、強磁性電極5としての約10nm厚のCo層39を備え、トンネル接合面積は約4μm2である。
次に、この素子の製造方法について簡単に説明する。各層33,35,36,38,39は、すべてスパッタ法を用いて作製した。
まず、図7に示すように、主表面に熱酸化膜30の付いたSi基板31を準備し、熱酸化膜30上に厚さ10nmのNiFe層33を作製し、引き続き約1.5nm厚のAl2O3層35を形成する。次に、 Al2O3層35の表面に、約2nm厚の非磁性半導体であるSiを成膜する。実際に作成したSiは直径が約8nmの粒子状に成長していることを透過型電子顕微鏡で確認した。さらに、図7に示すように、このSi粒子36の側面、及び上面を覆い、かつ厚さが2nmとなるようにAl2O3層38を形成し、続いて10nmのCo層39を形成する。次に、この多層膜を光リソグラフィを用いて微細加工し、接合面積4μm2の2重トンネル接合素子(4端子)を製造する。
【0019】
図7のNiFe層33とCo層39間に電圧を印加し外部磁場を加えながら、強磁性電極の磁化方向を平行状態と反平行状態とにして、電流計Iにより夫々の磁化状態における抵抗を測定した結果、約10%の磁気抵抗変化率を観測した。2つのトンネル障壁に挟まれた金属非磁性微粒子による2重トンネル接合では比較例にて説明するように磁気抵抗変化は観測されないが、本実施例において磁気抵抗変化が観測されたということは、非磁性Si粒子16内におけるスピン蓄積効果が生じたことを表している。
(比較例)
実施例1の構成のうち、Si粒子を金属のAl粒子に代えた2重トンネル接合素子を、実施例1と同様の方法を用いて作製した。Al粒子の大きさは約8nmであった。この多層膜を光リソグラフィを用いて微細加工し、接合面積4μm2の2重トンネル接合からなる4端子素子を作製した。従って、この比較例は、Al粒子を用いている以外、構造は実施例1のそれと同様である。強磁性電極間に電圧を印加し外部磁場を加えながら抵抗を測定した結果、磁気抵抗は観測できなかった。これは、半導体粒子に比してAl粒子の帯電エネルギーが室温より小さく、またスピン緩和時間が短いことによるものと思われる。
【0020】
(実施例2)
本実施例では、第二の実施の形態において説明した、3端子素子の具体的構造と製造方法を説明する。
まず、実施例2の3端子素子の構造を図2、及び図8の断面図を用いて説明する。表面に熱酸化膜30を備えるSi基板31の主表面上には、誘電体層2に相当するAl2O3層45、半導体粒子3に相当するSi粒子46、誘電体層4に相当するAl2O3層48を備える。そして、図8に示すように、半導体粒子3が並ぶ水平方向に、強磁性層1、5に夫々相当するCo層49a、及びNiFe層49bを備え、Al2O3層48上に制御用電極7に相当するゲート電極50を備える。Co層49a,NiFe層49bのように、互いに保磁力差を有する材料を選択することで、保磁力の小さい層(NiFe層49b)の磁化は外部磁場を受けることにより回転できる。従って、この実施例ではNiFe層49bが磁化を書き込まれる層とし、Co層49aを磁化を保持する層とできる。図2の説明では、半導体粒子3には絶縁膜6を介して制御用電極7が付与されると説明したが、図8の素子では、誘電体層48を介してゲート電極50が付与されており、このような構造を選択することも可能である。
【0021】
次に、この素子の製造方法を図8を用いて説明する。実施例1にて説明した製造方法により、誘電体層45、Si粒子46、及び誘電体層48からなる多層膜を熱酸化膜30上に形成した後、光リソグラフィを用いて微細加工して約4μm2の矩形状にし、続いて、Co層49a、NiFe層49bを順次成膜し、夫々、光リソグラフィを用いて図8に示すように形成した。二つの強磁性層49a,49bに同じ材料を用いる場合には、一度の光リソグラフィにより形状を加工可能である。このように同一の材料を用いる場合には、上述のように、両層に保磁力差を設けるべく一方に反強磁性膜等を隣接配置する等を行う。ゲート電極50は、強磁性層49a,49bの形成に先立って、あるいは後にCVD等の成膜技術、及び光リソグラフィを用いて形成する。この素子には、層間絶縁膜として酸化膜、窒化膜を付与することができる。
次に、この素子の特性について説明する。強磁性層49a,49b間に一定の電圧V=0.1[V]を印加するとともに、ゲート電極に電圧VGを印加しながらVGの大きさを変え、変える前後に磁場中にてそのトンネル抵抗を測定した。VG=0の場合は電流が流れなかったが、VGが0.5V以上で電流がながれ、約10%の磁気抵抗変化率を観測した。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の磁性素子ではスピン蓄積効果による大きな磁気抵抗変化率を得ることができる。また、本発明の記憶素子では素子選択用の半導体トランジスタの総数を減らすことが可能となる高集積化が達成可能となる。また、本発明の磁気ヘッドによれば、小さな磁場で大きい磁気抵抗変化率を容易に得ることができ、高感度の磁気ヘッドを提供でき、また、これを搭載した磁気ディスク装置の小型化、高性能化に寄与可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る2重トンネル接合素子の断面概略図と、そのスピン蓄積効果を説明するためのエネルギーポテンシャル図。
【図2】 本発明の第二の実施の形態に係る2重トンネル接合にゲート電極を設けた3端子素子の断面概略図その動作を説明するためのエネルギーポテンシャル図。
【図3】本発明の第三の実施の形態に係る記憶装置を説明するための回路図。
【図4】本発明の記憶装置を用いたICカードを説明するための概略図。
【図5】本発明の素子を用いた磁気再生ヘッドを組み込んだヘッドジンバルアッセンブリとハードディスクドライブを説明するための斜視図。
【図6】図5に示すヘッドジンバルアッセンブリを組み込んだハードディスクドライブを説明するための斜視図。
【図7】本発明の第一の実施例の4端子素子の断面図。
【図8】本発明の第二の実施例の3端子素子の断面図。
【符号の説明】
1、5…強磁性電極
2、4…トンネル障壁
3、 …半導体粒子
6…絶縁膜
7…制御用電極
8…3端子素子
10…磁気ヘッドアッセンブリ
11…アクチュエータアーム
12…サスペンション
13…ヘッドスライダ
14…リード線
15…電極パッド
16…磁気ディスク
17…スピンドル
18…アクチュエータアーム
19…ボイスコイルモータ
20…固定軸
21…ICカード
22…磁気記憶装置
23…ICチップ
33、49b…NiFe層
35、 38…Al2O3層
36、 46…Si粒子
37、 49a…Co層

Claims (16)

  1. 第一及び第二の強磁性層と、
    前記第一の強磁性層と第一のトンネル障壁を介して隣接し、かつ前記第一のトンネル障壁とはコンダクタンスの異なる第二のトンネル障壁を介して前記第二の強磁性層と隣接する半導体粒子を備え
    前記半導体粒子の大きさは帯電効果が現れるように小さいことを特徴とする磁性素子。
  2. 前記半導体粒子における電子のスピン緩和時間が第一及び第二のトンネル障壁における電子のトンネル時間よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の磁性素子。
  3. 前記半導体粒子に、誘電体層を介して隣接する電極をさらに備えることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の磁性素子。
  4. 前記第一及び第二のトンネル障壁はコンダクタンスが互いに異なるように膜厚、あるいは材料において相違することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁性素子。
  5. 第一及び第二の強磁性層と、前記第一の強磁性層と第一のトンネル障壁を介して隣接し、かつ前記第一のトンネル障壁とはコンダクタンスの異なる第二のトンネル障壁を介して前記第二の強磁性層と隣接する半導体粒子を備える磁性記憶セルをアレイ状に備え、前記半導体粒子の大きさは帯電効果が現れるように小さいことを特徴とする記憶装置。
  6. 第一及び第二の強磁性層と、前記第一の強磁性層と第一のトンネル障壁を介して隣接し、かつ前記第一のトンネル障壁とはコンダクタンスの異なる第二のトンネル障壁を介して前記第二の強磁性層と隣接する半導体粒子を備え、前記半導体粒子の大きさは帯電効果が現れるように小さいことを特徴とする3端子素子。
  7. 第一及び第二の強磁性層と、前記第一の強磁性層と第一のトンネル障壁を介して隣接し、かつ前記第一のトンネル障壁とはコンダクタンスの異なる第二のトンネル障壁を介して前記第二の強磁性層と隣接する半導体粒子を備え、前記半導体粒子の大きさは帯電効果が現れるように小さいことを特徴とする磁気再生ヘッド。
  8. 第一及び第二の強磁性層と、前記第一の強磁性層と第一のトンネル障壁を介して隣接し、かつ前記第一のトンネル障壁とはコンダクタンスの異なる第二のトンネル障壁を介して前記第二の強磁性層と隣接する半導体粒子を備え、前記半導体粒子の大きさは帯電効果が現れるように小さい磁気再生ヘッドを用いたことを特徴とする磁気ディスク装置。
  9. 第一及び第二の強磁性層と、
    前記第一の強磁性層と第一のトンネル障壁を介して隣接し、かつ前記第一のトンネル障壁とはコンダクタンスの異なる第二のトンネル障壁を介して前記第二の強磁性層と隣接する半導体粒子を備え、
    前記半導体粒子の大きさは8nm以下であることを特徴とする磁性素子。
  10. 前記半導体粒子における電子のスピン緩和時間が第一及び第二のトンネル障壁における電子のトンネル時間よりも長いことを特徴とする請求項9に記載の磁性素子。
  11. 前記半導体粒子に、誘電体層を介して隣接する電極をさらに備えることを特徴とする請求項9、10のいずれかに記載の磁性素子。
  12. 前記第一及び第二のトンネル障壁はコンダクタンスが互いに異なるように膜厚、あるい は材料において相違することを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の磁性素子。
  13. 第一及び第二の強磁性層と、前記第一の強磁性層と第一のトンネル障壁を介して隣接し、かつ前記第一のトンネル障壁とはコンダクタンスの異なる第二のトンネル障壁を介して前記第二の強磁性層と隣接する半導体粒子を備える磁性記憶セルをアレイ状に備え、前記半導体粒子の大きさは8nm以下であることを特徴とする記憶装置。
  14. 第一及び第二の強磁性層と、前記第一の強磁性層と第一のトンネル障壁を介して隣接し、かつ前記第一のトンネル障壁とはコンダクタンスの異なる第二のトンネル障壁を介して前記第二の強磁性層と隣接する半導体粒子を備え、前記半導体粒子の大きさは8nm以下であることを特徴とする3端子素子。
  15. 第一及び第二の強磁性層と、前記第一の強磁性層と第一のトンネル障壁を介して隣接し、かつ前記第一のトンネル障壁とはコンダクタンスの異なる第二のトンネル障壁を介して前記第二の強磁性層と隣接する半導体粒子を備え、前記半導体粒子の大きさは8nm以下であることを特徴とする磁気再生ヘッド。
  16. 第一及び第二の強磁性層と、前記第一の強磁性層と第一のトンネル障壁を介して隣接し、かつ前記第一のトンネル障壁とはコンダクタンスの異なる第二のトンネル障壁を介して前記第二の強磁性層と隣接する半導体粒子を備え、前記半導体粒子の大きさが8nm以下である磁気再生ヘッドを用いたことを特徴とする磁気ディスク装置。
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