JP2016191937A - 基板処理装置、基板処理方法、及び円筒状マスク - Google Patents

基板処理装置、基板処理方法、及び円筒状マスク Download PDF

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Abstract

【課題】基板の光感応層に悪影響を及ぼすことなく、前記光感応層にマスクのパターンを形成できる基板処理装置を提供する。【解決手段】所定の厚みの光透過性の可撓性を有する基板の表面に形成された光感応層にマスクのパターンを形成する。円筒状に形成され円筒面に沿ってマスクのパターンを保持して所定の軸線周りに回転可能なマスク保持部と、マスク保持部の内部からマスクのパターンの所定の照明領域に照明光を照射する照明部と、基板の裏面をマスク保持部の円筒面に巻き付けた状態で送る送り装置と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、長尺のフレキシブル基板(フィルム、ウェブ、フォイル等)に電子回路等の微細パターンを転写する為の基板処理装置、基板処理方法、及び円筒状マスクに関する。
本願は、2012年1月12日に出願された特願2012−004307号及び2012年1月12日に出願された特願2012−004308号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
液晶表示素子等の大画面表示素子においては、平面状のガラス基板上にITO等の透明電極やSi等の半導体物質を堆積した上に金属材料を蒸着し、フォトレジストを塗布して回路パターンを転写し、転写後にフォトレジストを現像後、エッチングすることで回路パターン等を形成している。ところが、表示素子の大画面化に伴ってガラス基板が大型化するため、基板搬送も困難になってきている。そこで、可撓性を有する基板(例えば、ポリイミド等のフィルム部材など)上に表示素子を形成するロール・トゥ・ロール方式(以下、単に「ロール方式」と表記する)と呼ばれる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、特許文献2には、ロール状のフィルムマスクに紫外線を照射し、フィルムマスクに形成された転写パターンをガラス基板に転写させる露光機が記載されている。
ところが、特許文献2に記載された技術では、フィルムマスクを2つの巻取り用ロール間で張力を伴って平面化した状態で送りつつ、プロキシミティ方式でマスクパターンをガラス基板に露光する構成なので、フィルムマスクやガラス基板の送りに伴う振動の影響を受けやすく、プロキシミティ方式で問題となるマスク面とガラス基板の表面との間隔(ギャップ)を、高精度に一定に保つことが困難である。
そこで、特許文献3には、画像パターンが描画された円筒体(回転マスク)の外周に、光感応層を有するフレキシブルな基板を巻き付けるコンタクト方式の露光処理によって、マスクや基板の振動等に伴う問題を回避可能な技術が開示されている。
国際公開第2008/129819号 特開2005−215686号公報 特開2008−116514号公報
しかしながら、上述した特許文献3の技術では、露光処理が連続して行われた場合や不測の事態が生じた場合、マスクと基板との相対位置関係がずれる可能性がある。
特に、基板が薄くて可撓性の高い長尺基板(PET,PEN等のフィルム)の場合、露光処理の際のシワ発生を防止する為に、所定の張力(テンション)を与えつつ長尺基板を送ることになる。その張力は、長尺基板の材質、短尺方向の幅、厚み等によっても異なるが、数N(ニュートン)〜数百Nになる。その為、張力が掛かっている間、フィルムは長尺方向に伸張し、幅方向には収縮して送られることになる。このような状態で露光処理(所謂、走査露光)が行なわれると、マスクのパターンを基板に高精度に形成できなくなる可能性がある。特に、既にパターン層が形成された基板にパターンを重ね合わせ露光する場合には、重ね合わせ誤差が生じる。
また、上述した特許文献3の技術では、基板に加わる張力でマスクである円筒体と基板の光感応層とが圧接状態となるため、基板の光感応層に悪影響を及ぼす可能性がある。
本発明の態様は、基板の光感応層にマスクのパターンを高精度に形成できる基板処理装置、基板処理方法、及びマスクを提供することを目的とする。
本発明の態様の別の目的は、基板の光感応層に悪影響を及ぼすことなく、前記光感応層にマスクのパターンを形成できる基板処理装置及び基板処理方法を提供することにある。
本発明の一態様に従えば、所定の厚みの光透過性の可撓性を有する基板の表面に形成された光感応層にマスクのパターンを形成する基板処理装置であって、円筒状に形成され円筒面に沿って前記マスクのパターンを保持して所定の軸線周りに回転可能なマスク保持部と、前記マスク保持部の内部から前記マスクのパターンの所定の照明領域に照明光を照射する照明部と、前記基板の裏面を前記マスク保持部の円筒面に巻き付けた状態で送る送り装置と、を備える基板処理装置が提供される。
本発明の他の態様に従えば、所定の厚みの光透過性の基板の表面に形成された光感応層にマスクのパターンを形成する基板処理方法であって、所定の軸線から一定半径の円筒体の周面に沿って、透過部と遮光部によるパターンが形成されるパターン領域を備え、前記パターンを照明する為の照明装置を内部に設置可能な円筒状マスクを用意する段階と、前記円筒状マスクの周面に、前記基板の裏面の一部分を所定の長さで巻き付けた状態で、前記円筒状マスクを前記軸線周りに回転させると共に、前記円筒状マスクの周面の周速度に対応した速度で前記基板を長尺方向に送る段階と、前記照明装置からの照明光を前記円筒状マスクの前記パターン領域に向けて照射することにより、前記パターンを透過した照明光を前記基板の裏面から前記表面の光感応層に導く段階と、を含む基板処理方法が提供される。
本発明の他の態様に従えば、基板にパターンを転写する為の回転可能な円筒状マスクであって、所定の軸線から所定半径を持つ円筒面状の外周面に沿って設けられ、前記外周面の周方向に沿って前記外周面の全周長よりも小さい所定長の範囲に前記パターンが形成され、転写期間中に前記基板に転写されるパターン領域と、前記外周面の周方向に関して前記パターン領域と区画して設けられ、前記周方向又は前記軸線の方向に関する前記パターン領域と前記基板との相対的な位置誤差を非転写期間中に補正する為に使われるアライメント領域と、を備える円筒状マスクが提供される。
本発明の態様によれば、マスク保持部と基板との相対位置が調整されるため、基板の光感応層にマスクのパターンを高精度に形成することが可能になる。
また、本発明の態様によれば、円筒状マスクの外周面が、光感応層の形成されていない基板の裏面を接触支持するので、基板の光感応層に悪影響を及ぼすことなく、光感応層にマスクのパターンを形成することが可能になる。
基板処理装置の概略的な構成図である。 感光層形成部の概略的な構成図である。 露光部の概略的な構成図である。 マスク保持部におけるYZ断面図である。 (a)は基板の展開図、(b)はマスクの展開図である。 基板処理装置に係る制御ブロック図である。 第2実施形態に係る露光部の概略的な構成図である。 (a)は基板の展開図、(b)はマスクの展開図である。 マスクのパターン面のθY方向の周速度Vmをどのように変化させるかを示したグラフである。
(第1実施形態)
以下、本発明の基板処理装置及び円筒状マスクの第1実施形態を、図1ないし図6を参照して説明する。
図1に示すように、基板処理装置100は、帯状の長尺基板(例えば、帯状のフィルム部材)Sを供給する基板供給部2と、基板Sの表面(被処理面)Saに対して光感光層を形成する感光層形成部3と、基板Sに対して露光処理を行う露光部4と、基板Sを回収する基板回収部5と、これらの各部を制御する制御部CONT(図6参照)とが接続部JT1〜JT3を介してインライン接続された構成を有している。
なお、以下の説明では、鉛直方向をZ方向とし、基板Sの主たる搬送方向をX方向とし、これらZ方向及びX方向と直交する方向(基板Sの幅方向)をY方向として適宜説明する。
基板供給部2は、基板Sの表面Saに保護シート10が一体的に貼設された供給ロール11が装着される供給ローラ12、基板Sから剥離された保護シート10を回収する回収ロール13を備えている。保護シート10が剥離された基板Sは、表面Saを上方に向けて接続部JT1を介して感光層形成部3に送られる。
基板回収部5は、露光部4で露光処理が行われ接続部JT3から送られる基板Sに対して、表面Saを保護する保護シート14が巻回された供給ロール15、保護シート14が表面Saに貼設された状態で基板Sを巻き取って回収する回収ロール16を備えている。
基板供給部2と基板回収部5のユニット構成は、基本的に同じ構造で良く、基板S用の供給ロール11と回収ロール16、保護シート14用の回収ロール13と供給ロール15は、それぞれ同じ構造の駆動系(ローラやモータ等)で制御できる。
なお、これらの基板供給部2、基板回収部5の各ユニットは他の製造装置にも利用できるように、ユニット内の案内ローラや接続部JT1,JT3につながる開口部等の位置をXZ面内で移動できる構成とし、基板Sの搬出・搬入の高さ位置等が調整可能となっている。
図2は、感光層形成部3の概略的な構成図である。
感光層形成部3は、前処理部21、アライメントセンサー22、印刷ユニット23、回転ドラム(搬送支持部)24、温調部25、加熱処理ユニット26を主体に構成されている。
前処理部21は、例えば、除電ブロワー部21aを備えており、基板供給部2から搬送ローラ27を介して送られる基板Sの表面Saに対して帯電除去処理及び異物除去処理を行うものである。アライメントセンサー22は、基板Sに形成された指標マークMS(アライメントマーク;図5(a)参照)を検出し、検出信号を制御部CONTに出力するものであり、回転ドラム24の外周面と対向して配置されている。基板Sの搬送経路における前処理部21とアライメントセンサー22との間には、エアターンバーAB1、テンションローラーTR1、エアターンバーAB2が順次配置されている。エアターンバーAB1、AB2は、基板Sの表面Saに対して気体の圧力により非接触で搬送方向を折り曲げて、張力を付与するものである。
印刷ユニット23は、基板Sに塗布される光感応層形成材料である感光剤インクが供給され貯溜するインクポット30と、インクポット30から感光剤インクが供給されるインクローラ31と、インクローラ31を介して表面に供給された感光剤インクを回転ドラム24に巻き付けられた基板Sに転写する転写ローラ32と、転写ローラ32が回転ドラム24から離間したときに、転写ローラ32上の感光剤インクを移し取るダミーローラ(回収用ローラ)33と、揺動軸34を揺動中心として、可動とする可動ユニット(駆動装置)35とを備えている。
その可動ユニット35には、インクポット30、インクローラ31及び転写ローラ32が一体的に取り付けられているので、可動ユニット35の回動により、転写ローラ32が回転ドラム24上の基板Sと圧接する状態(第1位置)と、ダミーローラ33と圧接する状態(第2位置)とに切り替えられる。
ダミーローラ33の周面近傍には、転写ローラ32から移された感光剤インクを除去するブレード36と、除去された感光剤インクを回収する回収部37とが設けられている。
可動ユニット35の揺動動作は、転写制御部としての制御部CONTによって制御される。また、制御部CONTは、転写ローラ32の回転駆動及びダミーローラ33の回転駆動も制御する。
温調部25は、基板Sに塗布された感光剤インクに含まれる溶剤を飛ばすための放出空間38、基板Sに塗布された感光剤インクを乾燥させる乾燥空間39、加熱処理された基板Sの温度を調整するための温調空間40を備えている。放出空間38で溶剤が飛ばされた基板Sは、エアターンバーAB3で搬送方向をZ方向に非接触で変更され、乾燥空間39で感光剤インクを乾燥させた後に加熱処理ユニット26で加熱される。加熱された基板S上の感光剤インクは、硬化して光感応層RSを形成する。光感応層が形成された基板Sは、排出ローラ41を介して接続部JT2から露光部4に送られる。
尚、加熱処理ユニット26は、感光剤インクの種類によっては必ずしも必要ではない。
図3は、露光部4の概略的な構成図である。
露光部4は、照明部50、マスク保持部52、アライメントセンサー(計測部)54、送り装置TFを備えている。送り装置TFは、基板Sの搬送経路に沿って順次配置されたニップローラ(ゴム製)NR1、駆動ローラDR1、エアターンバーAB11、テンションローラTR11、エアターンバーAB13、AB14、テンションローラTR12、エアターンバーAB12、ニップローラ(ゴム製)NR2、駆動ローラDR2を備えている。
照明部50は、基板SがマスクMに巻き付けられた露光領域EAに向けて照明光を照射するものであって、蛍光灯と同様に直管型で放射状に露光用の照明光(紫外線)を発光するもの、円筒状の石英の棒の両端から照明光を導入し円筒内周面側に拡散部材を設けたもの、紫外線ランプからの光を複数本の光ファイバーを束ねたファイバー束の入射端に入射させ、各光ファイバーの射出端を図3中のY方向に一列(又は数列)にして並べたもの等が用いられ、マスク保持部52の内部から上記マスクMを内側からY方向に延びる矩形の照明領域IL(図3、図5参照)で照明する。照明光の光源としては、紫外線ランプの他に、紫外線域(440nm以下)に発光スペクトルを有するLDやLED等が用いられる。照明領域ILへの照明光の照射/照射停止は、照射制御部56により制御される。照射制御部56としては、照明光の光路を遮光/遮光解除するシャッターや、照明光がレーザ光の場合にはトリガー信号制御部が用いられる。
マスク保持部52は、照明光を透過可能な、例えば石英等で円筒状に形成されており、図4のYZ断面図に示すように、円筒面52aに沿って形成されたマスクMのパターンを保持して、回転制御部としての制御部CONTの制御下で回転駆動部57の作動により回転軸線(所定の軸線)AX周り(及び微少量、回転軸線AX方向)に回転可能である。これら制御部CONT及びアライメントセンサー54により、マスク保持部52と基板Sとの相対位置を調整する調整装置が構成される。
尚、図4において、マスクMのパターンは石英製のマスク保持部52の円筒面52aに対して埋め込まれるように図示されているが、実際の(透過部と遮光部による)パターンはクロム等の遮光性の金属膜を円筒面52a(外周面)に厚さ1μm以下で蒸着して形成される。
基板Sとの接触によるマスクMのパターン損傷や基板S自身の損傷を考慮して、遮光性金属膜によるパターンが形成された円筒面52aの全面に、光透過性の高硬度の薄膜(厚さ数μm以下)を保護層として堆積すると良い。
アライメントセンサー54は、基板Sに設けられた指標マークMSと、基板Sの光透過部(窓部等)を介してマスクMに設けられた指標マークMMとを観測することにより、基板SとマスクMとの相対位置関係を検出するものである。より詳細には、図5(a)の基板Sの展開図、及び図5(b)のマスクM(マスク保持部52)の展開図に示すように、マスクMは、所定範囲にパターン領域PAMと、パターン領域PAMの範囲外に非パターン領域(特定領域)NAMとを備えており、非パターン領域NAMにおけるパターン領域PAMの回転方向(θY方向または周長方向とも呼ぶ)の一方側に指標マークMMを備えている。また、パターン領域PAMのθY方向の両側にはY方向に延在する遮光帯SBがそれぞれ設けられている。
同様に、基板Sは、マスクMのパターン領域PAMと対応する(略同一)大きさの印刷領域PASと、パターン領域PASの範囲外に非印刷領域NASとを備えており、非印刷領域NASにおける印刷領域PASの回転方向(θY方向)の一方側で、光透過部(窓部等)には指標マークMSを備えている。従って、アライメントセンサー54により、指標マークMSと指標マークMMとを観測し、これらの相対位置関係を検出することにより、基板SとマスクMとの相対位置関係が検出される。基板Sに形成される光感応層RSは、パターン領域PASを覆い、且つ指標マークMSを覆わない範囲に形成される。
なお、図5において、マスクM上に示した照明領域ILは、θY方向(周長方向)の幅がDのスリット状であり、Y方向の長さはパターン領域PAMを覆うように定められる。
そして照明領域ILの幅Dは非パターン領域NAMのθY方向の長さGよりも小さく設定される。
さて、図3に示すように、送り装置TFにおける駆動ローラDR1には駆動モータDM1が接続され、駆動ローラDR2には駆動モータDM2が接続されている。駆動モータDM1、DM2の駆動は制御部CONTにより制御され(図6参照)、基板Sの送り方向のテンションが調整される。
エアターンバーAB11は、基板Sの表面Saに対して非接触でテンションを付与するものであり、圧力制御部としての制御部CONTの制御下で駆動源(圧力調整部)DA1の駆動によりZ方向に移動可能となっている。エアターンバーAB11の+Z側に作用する力は、センサーTS1で検出され制御部CONTに出力される。同様に、エアターンバーAB12は、圧力制御部としての制御部CONTの制御下で駆動源(圧力調整部)DA2の駆動によりZ方向に移動可能となっている。エアターンバーAB12の+Z側に作用する力は、センサーTS2で検出され制御部CONTに出力される。制御部CONTは、センサーTS1、TS2からの出力に基づいて、基板SからエアターンバーAB11,AB12に加わる+Z側への力、すなわち基板Sのテンション(張力)を検出する。
テンションローラTR11、TR12は、裏面SbでマスクMに巻き付けられる基板Sに対するテンションを保持するものであって、マスク保持部52を挟んだX方向の両側に配置されている。
エアターンバーAB13、AB14は、基板Sの表面Saに対して非接触でテンションを調整するものであり、テンションローラTR11、12の間で、露光領域EAを挟んだX方向の両側に配置されている。各エアターンバーAB13、AB14は、制御部CONTの制御下でこのエアターンバーAB13、AB14を、例えば露光処理時に基板Sに送り方向に所定のテンションを付与する第1位置(図3に示す位置)と、露光処理時以外で例えば基板SとマスクMとのθY方向の相対位置を調整する際に、基板Sに付与するテンションを低下(またはゼロに)させる第2位置(例えば、第1位置に対して+Z側の位置)との間でZ方向に移動させる駆動源DA3、DA4にそれぞれ接続されている。
また、エアターンバーAB13、AB14の第1位置(張力付与位置)は、マスク保持部52に巻き付けられる基板Sの長さ、θY方向の照明領域ILの幅D、θY方向の非パターン領域NAMの長さGが所定の関係を有するように設定される。
より詳細には、図5(b)に示したように、θY方向の照明領域ILの幅D、θY方向の非パターン領域NAMの長さGに対して、マスク保持部52に巻き付けられる基板SのθY方向(周長方向)の長さN(図3参照)が以下の式(1)を満足するように、エアターンバーAB13、AB14の第1位置は設定されている。
D<N<G …(1)
さらに、マスク保持部52の外周面の全周長をCLとすると、マスク保持部52に巻き付けられる基板SのθY方向の長さNが以下の式(2)を満足するように、エアターンバーAB13、AB14の第1位置は設定されている。
D<N<(CL/2) …(2)
ここで、基板Sのマスク保持部52への巻付け長(接触長)Nを、マスク保持部52の全周長CLの半分以下に抑えたのは、基板Sとマスク保持部52のY方向の相対的な位置誤差を補正する為に、テンションローラTR11、12、或いはマスク保持部52を図3中のY方向に微動させる場合の応答性や補正精度を確保する為である。
基板Sは、照明光に対して透過性を有しており、比較的高温(例えば200℃程度)の熱を受けても寸法が実質的に変わらない(熱変形が小さい)ように熱膨張係数を小さくすることができる。例えば、無機フィラーを樹脂フィルムに混合して熱膨張係数を小さくすることができる。無機フィラーの例としては、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、酸化ケイ素などが挙げられる。
基板Sは、湾曲可能な可撓性を有するように形成されている。ここで可撓性とは、基板に自重程度の力を加えても線断したり破断したりすることはなく、その基板を撓めることが可能な性質をいう。また、自重程度の力によって屈曲する性質も可撓性に含まれる。また、上記可撓性は、その基板の材質、大きさ、厚さ、又は温度や湿度などの環境、等に応じて変わる。なお、基板Sとしては、1枚の帯状の基板を用いても構わないが、複数の単位基板を接続して帯状に形成される構成としても構わない。
図6は、基板処理装置100に係る制御ブロック図である。
図6に示すように、制御部CONTは、図2に示した感光層形成部3において、アライメントセンサー22から基板Sのマーク検出信号が入力し、入力した信号に応じて可動ユニット35の動作を制御する。また、制御部CONTは、感光層形成部3において、転写ローラ32、ダミーローラ33の駆動を制御する。
また、制御部CONTは、図3に示した露光部4において、アライメントセンサー54及びセンサーTS1、TS2の検出信号が入力するとともに、駆動モータDM1〜DM2、駆動源DA1〜DA4、回転駆動部57、照射制御部56の動作を制御する。
続いて、上記構成の基板処理装置100の動作について説明する。
図1の基板供給部2の供給ローラ12にセットされた供給ロール11は、保護シート10が剥離された後に接続部JT1を介して感光層形成部3に送られる。
図3の感光層形成部3に送られた基板Sは、前処理部21で帯電除去処理及び異物除去処理が施された後に、エアターンバーAB1、AB2間で所定のテンションで回転ドラム24の外周面に裏面Sbが密着して巻き付いたまま所定速度で送られる。基板Sが回転ドラム24に巻き付く範囲内でアライメントセンサー22によって指標マークMSが検出される(図5(a)参照)。制御部CONTは、アライメントセンサー22の検出信号に基づいて、基板Sにおける印刷領域PASの位置を認識し、この印刷領域PASが覆われるように光感応層RSを形成させる。
具体的には、制御部CONTは、印刷領域PASに対して所定量の余白部を加えた範囲(図5(a)に実線で示す範囲)に光感応層RSが形成されるように可動ユニット35を制御して転写ローラ32を基板Sの表面Sa(回転ドラム24)と圧接する位置に移動させる。これにより、インクポット30の感光剤インク(フォトレジスト、光硬化性インク、感光性SAM、等)は、インクローラ31及び転写ローラ32を介して基板Sの表面Saに塗布される。
制御部CONTは、アライメントセンサー22の検出信号に基づいて、感光剤インクの塗布位置が非印刷領域NASに達すると、可動ユニット35を制御して転写ローラ32をダミーローラ33と圧接する位置に移動させる。これにより、インクポット30の感光剤インクは、インクローラ31及び転写ローラ32を介してダミーローラ33に塗布される。ダミーローラ33に塗布された感光剤インクは、ブレード36によって除去されて回収部37に回収される。このとき、制御部CONTは、転写ローラ32及びダミーローラ33の周速度を基板Sの送り速度に同期させ、感光剤インクが安定して転写されるように制御する。
このように、基板Sに感光剤インクを塗布しない間も感光剤インクをインクポット30から連続的に供給することにより、感光剤インクの供給を一時的に停止した場合のようにインクポット30やインクローラ31、転写ローラ32において、滞留する感光剤インクの溶媒が蒸発して感光剤インクの特性が変動(変質)してしまうことを防止できる。
印刷領域PAS(及び余白部)に感光剤インクが塗布された基板Sは、温調部25における放出空間38で感光剤インクに含まれる溶剤が飛ばされ、乾燥空間39で感光剤インクが乾燥された後に、加熱処理ユニット26で加熱されて硬化することにより光感応層RSが形成される。加熱処理ユニット26で加熱された基板Sは、温調空間40で温度が調整された後に接続部JT2から露光部4に送られる。
図3に示すように、ニップローラNR1、駆動ローラDR1により露光部4内部に送られた基板Sは、センサーTS1、TS2からの出力に基づいて検出され駆動モータDM1、DM2の駆動により制御される送り方向のテンションで裏面Sbがマスク保持部52に巻き付けられた状態で送られる。
テンションローラTR12が第1位置にある状態で基板Sの印刷領域PASが露光領域EAに達する前に、制御部CONTは照射制御部56を介して照明部50からスリット状の照明光を照射させる。照明領域ILで照明光に照射されたマスクMからの透過光(パターンの影像)は、図4に示すように、基板Sの裏面Sb側から表面Sa側に透過して、その表面Saに形成された光感応層RSに達する。
このとき、マスクM(マスク保持部52)及び基板Sは、同一の周速度で移動しており、照明領域IL内においてマスクMのパターンの影像が、基板Sの裏面Sb側から光感応層RSに、周速度Vs、照明領域ILの幅D、光感光層RSに達する照明光の照度Ipで規定される露光量(Dose量)で投射される。このとき、マスクMと光感光層RSとの間には基板Sが介在するため、基板Sの厚さによるギャップが形成される。
この種の光透過性の基板Sの厚みは、その用途や仕様により、数十μm〜数百μmと多岐に及ぶが、PETやPENのような樹脂性フィルムの場合は、その製造方法にもよるが、比較的に厚みムラが少なく、均一なフィルム厚となっている。
その為、マスクMのパターンは、厚みが均一なフィルム厚をギャップとするプロキシミティ方式によって光感応層RSに露光される。即ち、バック露光が行なわれる。
例えば、基板Sとして公称100μm厚のPETフィルムで、その厚みムラが±10%のものを使う場合、パターン影像のプロキシミティ露光時のギャップが90〜110μmの間で変動することになるので、最大ギャップ(110μm)の場合でも、マスクMの線条パターンの線幅が所定の誤差範囲内で光感応層RSに転写されるように、マスクMに形成すべきパターンの形状、寸法、線幅等を設計しておくことができる。
また、マスクM(マスク保持部52)の円筒状の外周面(パターン面)の半径をRmとし、基板Sの厚みをFtとすると、マスクMの照明領域ILに向かう照明光の角度特性によっては、光感応層RSに転写されるマスクMのパターン像は、周長方向に関して(1+Ft/Rm)倍に拡大される倍率誤差を持つこともある。
従って、マスクMの外周面の半径Rm、基板Sの厚みFtによって決まる倍率誤差が無視できない場合は、マスクM上に形成するパターン領域PAM全体のθY方向(周長方向)の寸法を、設計上の寸法に対して一様に縮小させることができる。
マスクMのパターン領域PAM及び基板Sの印刷領域PASが露光領域EA(照明領域IL)を通過した後で、次のマスクMのパターン領域PAM及び基板Sの印刷領域PASが露光領域EA(照明領域IL)に到達する前には、マスク保持部52と基板Sとの相対位置を調整することができる。
具体的には、まず、予めアライメントセンサー54により、基板S上の指標マークMSとマスク保持部52上の指標マークMMを同時に観察して基板Sとマスク保持部52の相対位置関係、すなわち、次に露光処理を行うべき印刷領域PASとパターン領域PAMとの相対位置関係(重ね合わせや位置ずれ等の誤差量等)を検出しておく。
次に、基板Sの非印刷領域NASが露光領域EA(照明領域IL)に達すると、制御部CONTは、駆動源DA3、DA4を作動させて、エアターンバーAB13、AB14を第2位置に移動させ、基板Sに付与するテンションを一時的(瞬間的)に低下させ、マスク保持部52(マスクM)と基板Sとの接触圧を低下させる。
そして、制御部CONTは、検出しておいた相対位置関係に応じて位置誤差を補正すべく、回転駆動部57を制御して、マスク保持部52が基板Sに対してθY方向(周長方向)における所定方向(正方向または負方向)に所定量相対的に回転するように、マスク保持部52の回転速度を瞬時的に増加または減少させる。これにより、基板Sとマスク保持部52とのθY方向の相対位置が調整される。また、基板Sとマスク保持部52とのY方向の位置を調整する際には、回転駆動部57を制御してマスク保持部52をY方向に移動させることにより、基板Sとマスク保持部52とのY方向の位置を補正することができる。
上記の相対位置調整は、基板Sの印刷領域PAS毎に行ってもよいし、相対位置関係(ずれの誤差量)が所定のしきい値を超えた場合のみに行ってもよい。
回転方向の位置を調整する場合、回転駆動部57としては、例えば一つの駆動源により露光時の回転駆動及び位置調整時の回転駆動を行ってもよいし、第1の駆動源に露光時の回転駆動を担当させ、第2の駆動源に位置調整時の回転駆動を担当させてもよい。第1、第2の駆動源を用いる場合には、同軸で配置することが効率的に回転駆動を行う点で好適である。
マスクMのパターンが露光された基板Sは、駆動ローラDR2とニップローラNR2により、露光部4から接続部JT3を介して、図1に示した基板回収部5に送られる。基板回収部5においては、露光処理が施されて送られた基板Sが表面Saを保護シート14で保護された状態で回収ローラ16に巻かれて回収される。
以上、説明したように、本実施形態では、マスクMと基板Sとの相対位置関係がずれている場合でも、計測したマスク保持部52と基板Sとの相対位置誤差に基づいて、この相対位置誤差を調整するため、マスクMのパターンを基板Sの光感応層RSに高精度に形成することが可能になる。特に、本実施形態では、マスク保持部52の回転速度を調整することにより、上述した相対位置誤差を調整するため、別途位置調整用のアクチュエータを設ける必要がなくなり、装置の小型化・低価格化に寄与することになる。
しかも、本実施形態では、相対位置関係の調整前に基板Sの張力を調整してマスク保持部52との接触圧を調整しているため、マスク保持部52と基板Sとの接触により、これらに損傷が生じることを回避、或いは低減できる。
また、本実施形態では、円筒状に形成されたマスク保持部52に、光感応層RSが形成された基板Sの表面Saとは逆側の裏面Sbを巻き付けて露光処理を行うため、光感応層RSをマスク保持部52に接触させることをなく露光処理を実施できる。
そのため、本実施形態では、光感応層RSに悪影響を及ぼさず、また、マスクMや基板Sの平面度を高めるために装置が複雑化する等の問題を回避することが可能になる。
また、本実施形態では、マスク保持部52に巻き付けられる基板SのθY方向の長さNがD(照明領域ILの幅)<N<G(非パターン領域NAMの長さ)の関係を満たしているため、マスク保持部52における非パターン領域NAMでマスク保持部52と基板Sとの相対位置を調整できることになり、マスク保持部52と基板Sとの相対移動によりマスクMのパターンに摩耗を生じさせる等の不具合が生じることも防止できる。
しかも、本実施形態では、マスク保持部52の回転速度を一時的に調整することにより、マスク保持部52と基板Sとの相対位置関係を調整するため、別途位置調整用のアクチュエータを設ける必要がなくなり、装置の大型化、高価格化を防止できる。
さらに、本実施形態では、マスク保持部52に巻き付けられる基板SのθY方向の長さNがD<N<(CL(マスク保持部52の外周面の全周長)/2)の関係を満たすように設定されるが、基板Sの裏面Sbのすべり特性によっては、マスク保持部52と基板Sとの巻き付け長をその範囲内で長めに調整して露光中はマスク保持部52と基板Sとの相対位置関係をずれ難くすることも可能になる。
(第2実施形態)
続いて、基板処理装置の第2実施形態について、図7を参照して説明する。
第2実施形態では、第1実施形態に対して、基板Sの厚さを計測する計測装置と、照明部50において照明条件可変部が設けられる点が異なっているため、以下、これらの点について説明する。なお、図7においては、マスクMの図示を省略しマスク保持部52と一体的に図示する等、露光部4の構成を簡略的に図示している。また、図7では、図1乃至図6に示す第1実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
図7に示すように、マスク保持部52よりも搬送方向の上流側には、基板Sを挟んで配置され、基板Sの厚さ(基板Sの裏面Sbから表面Saまでの厚さ)を計測する計測部60が設けられている。また、照明部50は、照明条件可変部としての光源部61、光学特性設定部62、照明領域設定部63を備えており、これら光源部61、光学特性設定部62、照明領域設定部63の動作は、制御部CONTにより制御される。
より詳細には、制御部CONTは計測部60で計測された基板Sの厚さに応じて、LED等で構成される光源部61の強度を可変に制御したり、光学特性設定部62を制御して照明のσ値(NA値)や2次光源像の形状等に基づく角度特性を微調整したり、あるいは照明領域設定部63を制御して照明領域ILの幅Dを調整する。
上述した基板Sの裏面Sb側から照明光を入射させ、表面Saに形成された光感応層RSにマスクMのパターンを露光する場合、基板SがマスクM(マスク保持部52)と光感応層RSとの間にギャップを形成する。換言すると、基板Sの厚さFtがマスクM(マスク保持部52)と光感応層RSとの間のギャップ量となる。そのため、基板Sの厚さFtが変動した場合には、マスクM(マスク保持部52)と光感応層RSとの間のギャップ量が変動することになるので、パターンの線幅誤差を生じさせる可能性がある。
そこで、制御部CONTは、計測部60で計測された基板Sの厚さFtが許容範囲以上である場合には、例えば光源部61を介して、照明条件として照明光の強度Ipを調整するか、照明領域設定部63を介して照明領域ILの幅D(大きさ)を調整することで、光感応層RSに照射される露光量(DOSE量)を変えて(補正して)パターンの線幅を制御する。或いは、制御部CONTにより、計測部60で計測された基板Sの厚さFtが許容範囲以上であると判断された場合には、例えば光学特性設定部62を介して、照明のσ値(NA値)や2次光源像の形状等に基づく角度特性(配向特性)を調整して照明光の光学特性を変える(補正する)ことにより、半影ぼけや干渉等の像質補正によりパターンの線幅を制御する。
このように、本実施形態では、上記第1実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、基板Sの厚さ変化に起因してマスクMと感応層RSとのギャップ量にばらつきが生じる場合でも、基板Sの厚さを計測し、計測結果に応じて照明光の照明条件を可変とすることで、線幅誤差等を補正して高精度のパターンを形成することが可能になる。
また、ある厚みの基板Sが巻かれた供給ロール11(図1)が空になり、新たな供給ロール11をセットして露光処理を続ける場合、ロール間における基板(フィルム)の平均厚みの差、厚みムラ変動幅の差などがあったとしても、その変化に直ちに対応可能になり、ロール交換後も安定したパターニング精度を維持できると言う利点もある。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、基板Sの裏面SbがマスクMに巻き付けられる構成を例示したが、これに限定されるものではなく、表面Sa(すなわち、光感応層RS)がマスクMに巻き付けられる構成に対しても本発明は適用可能である。
また、上記実施形態では、マスクMと基板Sとの相対位置関係を調整する際に、マスク保持部52の回転速度を調整する構成としたが、これに限られるものではなく、基板Sの送り速度を一時的に増減制御する構成や、マスク保持部52の回転速度及び基板Sの送り速度の双方を一時的に増減制御する構成であってもよい。これらの構成においても、マスクMと基板Sとの相対位置関係を調整する際には、相対位置関係の調整前に基板Sの張力を調整してマスク保持部52との接触圧を調整することができる。
また、例えば、上記実施形態では、基板Sとマスク保持部52との相対位置を調整する例を用いて説明したが、これに加えて、又は代替的に、例えば倍率を微調整することも可能である。倍率微調整を行う際には、例えば、照明装置50の照明光射出部(照明装置50)を回転軸線AXとマスク保持部52の内周面との間に配置(位置)し、その照明光射出部(照明装置50)をY方向に延びる回転軸線周りに所定角度回転させて傾けることにより、光感応層RSまでの照明光の光路長が照明光射出部(照明装置50)の傾き角度に応じて長くなる。そのため、調整したい倍率に応じた角度に照明装置50の照明光射出部(照明装置50)を傾けることで、基板Sとマスク保持部52との間でθY方向の倍率を微調整することが可能になる。この場合、照明装置50の照明光射出部(照明装置50)を傾けない場合に対して、パターン影像の投射位置がX方向に少しずれるため、上述した相対位置調整を行って、予め基板Sとマスク保持部52とのX方向の相対位置を調整する必要がある。
また、θY方向(X方向)の倍率調整のみならず、Y方向(基板Sの幅方向)の倍率調整も行うことができる。例えば、図3における露光領域EAとエアターンバーAB14との間に、基板Sの裏面Sbが巻き付けられるエキスパンダーローラをX方向に移動自在に配置する。エキスパンダーローラは、円筒部及び回転軸が搬送方向の後方側(+X側)に膨出するように配置することで、エキスパンダーローラを介して搬送される基板Sは、湾曲するエキスパンダーローラの曲率に応じて伸張する。ここで基板Sとマスク保持部52とが接触していない場合を考えると、基板Sは、エキスパンダーローラにおいて最大伸張量で伸張した最大幅となり、エアターンバーAB13で保持された位置を起点として最大幅まで漸次幅が変化(増加)する。換言すると、基板Sは、エアターンバーAB13で保持された位置(相対倍率=1の初期幅)を起点として、エキスパンダーローラで伸張した位置の最大幅まで送り方向の位置に応じて漸次幅が大きくなる。そのため、露光領域EAでの拡幅量が所定値となるようにエキスパンダーローラの位置を調整することで、露光領域EAでマスク保持部52に巻き付けられた基板Sは、所定倍率で伸張した状態となり、幅方向についてもマスクMのパターン領域PAMとの間の相対倍率を調整することができる。
以上の実施態様では、図5(a)、(b)で説明したように、円筒状のマスクM(マスク保持部52)の外周面(パターン面)の全周長CLと、基板S上に形成される印刷領域PASと非印刷領域NASの回転方向(θY方向)の合計の長さ(以下、ショット長Pssとする)とが同じになることを前提にしている。しかしながら、マスクMの全周長CLと基板S上のショット長Pssとを、例えば、重ね合せ露光時に要求されるマスクMと基板Sとの相対位置合せ精度(例えば±1μm)以下に揃えておくことが容易でない場合がある。
これは、マスクMのパターン領域PAMを基板S上の印刷領域PASに初めて転写する第1層の露光(First Exposure)の際に、その第1層の露光用のマスクMの規格(マスクパターン面の半径Rm等)によって、ショット長Pssが一義的に決まるからである。もちろん、第1層用の露光の際に、マスクMの外周面上の非パターン領域NAMが基板Sと接触している期間(非露光期間)毎に、マスク保持部52の回転速度や基板Sの搬送速度を一時的に変えたりして、マスクMと基板Sとの間にすべりを与えれば、マスクMの全周長CLと基板S上のショット長Pssとの関係を意図的に変えることは可能である。
第1層の露光の際に、第1層用のマスクMと基板Sとの間にすべりを発生させることなく、マスク保持部52を等速で回転させて、基板S上に、ショット長Pss=全周長CLの関係で、次々に印刷領域PASを形成したとしても、第2層以降の重ね合せ露光(Second Exposure)のときには、基板Sの長尺方向(θY方向)の伸縮により、第1層用のマスクMの全周長CL=ショット長Pssの関係は崩れる可能性がある。
そこで、重ね合せ露光時に生じ得る基板Sの長尺方向の伸縮量が予め判っている場合には、第2層以降用のマスクMの全周長CLを、その伸縮量に応じて、第1層用のマスクMの全周長CLに対して僅かに長め、又は短めに設定しても良い。この場合、第2層以降用のマスクMの外周面に形成するパターンも全体的に周長方向に伸縮して描画される。
また、重ね合せ露光時には、第1層用のマスクMと第2層以降用のマスクMとの製造誤差も考慮する必要がある。例えば、第1層用マスクMと第2層以降用マスクMとして、同一半径のものを使うことを前提とした場合に、第1層用マスクMのパターン面の半径Rmに対して、第2層以降用マスクMのパターン面の半径がΔHだけ誤差を持っていたとする。
第1層用マスクMのパターン面の全周長をCL1、第2層以降用マスクMのパターン面の全周長をCL2とすると、
CL1=2π・Rm
CL2=2π・(Rm+ΔH)
となる。一例として、基板S上に長尺方向(θY方向)の長さが100cm程度の4k×2kの高精細ディスプレーパネルを製造する場合、基板S上の各印刷領域PASのθY方向の長さは、周辺の駆動回路部等の領域も考慮すると、110cm程度必要となる。
その為、マスクMの全周長CL1、CL2は、非パターン領域NAMの周長も含めて140cm以上が望ましく、第1層用のマスクMと第2層以降用のマスクMの各パターン面の半径Rmとして、23.000cmの円筒マスクを用意すれば良いことになる。しかしながら、製造誤差ΔHとして、±3μm程度のばらつきが生じるものとすると、全周長CL1と全周長CL2の周長誤差ΔCLは、ΔCL=CL1−CL2≒±18.8μmとなり、高精細ディスプレーパネル製造の為の重ね合せ露光では問題となる場合がある。
先の実施形態によれば、このようなマスクM間の製造誤差に対しても、マスク保持部52の1回転毎の非露光期間中にマスクMと基板Sとの間にすべりを与えることで、マスク間の周長誤差ΔCLを解消することができる。特に、基板Sとして、厚さが100μm以下の極薄ガラスシートやステンレス等の金属箔シートが使われる場合、基板自体の伸縮は極めて少なくなる為、マスク間の周長誤差ΔCLの問題が顕在化する場合がある。
このことから、円筒状のマスクMと基板Sとの間にすべりを与えて、マスクMと基板Sの長尺方向(θY方向)に関する相対位置を調整する手法は、基板Sの長尺方向の伸縮による誤差要因を改善すると言う目的に限られず、マスクM(マスク保持部52)の製造誤差、或いは基板Sの搬送速度誤差(速度ムラ)等による重ね合せ露光の精度劣化を防止すると言う目的に対しても有効である。
また、マスクMの回転中に、マスクMと基板Sとの間にすべりを与えることができると、マスクM(マスク保持部52)の製造規格を比較的に緩くすることが可能である。そのことを図8(a)、(b)により簡単に説明する。図8は図5に対応したものであるが、図8(a)では、基板S上のθY方向に配列して形成される長さSzの印刷領域(例えばディスプレーパネル形成領域)をPAS1、PAS2、PAS3とし、各印刷領域PAS1〜PAS3の間には長さSgの非印刷領域NASが設定される。従って、基板S上のショット長Pssは、Pss=Sz+Sgとなる。
図8(b)は、全周長CLのマスクMのパターン面を平面展開して、θY方向に繰り返し並べた状態を表したものであり、マスクMのパターン面には、θY方向に長さSzのパターン領域PAMと、θY方向に長さGの非パターン領域NAMとが形成されている。従って、マスクMのパターン面の全周長CLは、CL=Sz+Gとなる。
図8の実施形態では、マスクMの全周長CLと基板S上のショット長Pssとが、CL>Pssの関係になっている為、通常にマスクMを回転させつつ基板Sを同期して送った場合、基板S上の最初の印刷領域PAS1に対しては、マスクMのパターン領域PAMを精密に重ね合せ露光できたとしても、次の印刷領域PAS2に対しては、全周長CLとショット長Pssとの差分長ΔU1だけ、マスクMのパターン領域PAMが全体的に−θY方向にずれる。さらに、その次の印刷領域PAS3に対しては、全周長CLとショット長Pssとの差分長ΔU1の2倍の長さΔU2だけ、マスクMのパターン領域PAMが全体的に−θY方向にずれる。
これは、主に、基板S上の非印刷領域NASの長さSgと、マスクM上の非パターン領域NAMの長さGの違いによるものである。
そこで、巻付け領域N内にあるスリット状の照明光ILによって、印刷領域PAS1に対するマスクMのパターン領域PAMの露光が完了した直後の非露光期間中に、マスクM(マスク保持部52)の回転速度を短い時間だけ高めて、差分長ΔU1だけ、マスクMのパターン面を基板Sに対して+θY方向にすべらせる。これにより、次の印刷領域PAS2とマスクMのパターン領域PAMとのθY方向の差分長ΔU1が解消され、次の印刷領域PAS2に対してもパターン領域PAMを精密に重ね合せ露光することができる。
このように、1つの印刷領域PASが露光された後の非露光期間毎に、マスクM(マスク保持部52)の回転速度を一時的に高めて、マスクMと基板Sをすべらせることによって、差分長ΔU1の相対位置ずれを解消することができる。
図9は、図8のようにマスクMの全周長CLが基板S上のショット長Pssよりも長い場合に、マスクMのパターン面のθY方向の周速度Vmをどのように変化させるかを示したグラフである。図9の横軸は時間(秒)を表し、その原点(ゼロ点)は、図8中の最初の印刷領域PAS1の露光が完了した時点、即ち、照明光ILが印刷領域PAS1とマスクMのパターン領域PAMの左端を照射し終わった瞬間、である。また、図9の縦軸はθY方向の距離(mm)を表し、その原点は基板S上の最初の印刷領域PAS1の左端位置とする。
基板Sの速度(実際は周速度)Vsは、露光期間中も非露光期間中も一定(等速)に設定されるものとすると、ゼロ点からの時間T1は、基板Sが非印刷領域NASの長さSg分だけ移動するのにかかる時間(非露光期間の時間)であり、T1=Sg/Vsで表される。
一方、マスクMのパターン面は、その非露光期間(時間T1)中に、基板Sの非印刷領域NASの長さSgよりも、差分長ΔU1だけ大きい長さG分だけ周方向に送られている(図9中の点k1に達している)必要がある為、露光期間中に基板Sの速度Vsと一致していたマスクMの周速度Vmは、非露光期間の開始時(ゼロ点)から加速され、非露光期間の中間付近で最高速になった後、非露光期間の終了時までに、再び、基板Sの速度Vsと一致するように減速される。
図9のグラフにおいて、基板Sの速度Vsの特性は一定の傾きであるが、マスクMの周速度Vmの特性は、非露光期間中は加減速が行なわれるので、基板Sの速度Vsの傾きよりも大きくなる。これにより、非露光期間中のマスクMの回転速度(周速度)をどの程度増加させれば良いかが判断できる。実際の制御では、基板Sの速度Vs、マスクM(マスク保持部52)を回転駆動するモータ等の加減速特性(トルク特性)、スリット状の照明光ILのθY方向の幅D、非印刷領域NASの長さSg、差分長ΔU1等を勘案すると共に、基板SのθY方向の伸縮量(伸縮率)、マスク間の相対周長誤差ΔCL等も考慮して、最適な駆動が行なわれる。
ここで、画面縦横比が16:9の50インチクラスの有機ELディスプレーパネル(表示部の横寸法110.7cm、縦寸法62.3cm)を製造する場合の具体的な一例を挙げる。
印刷領域PASの長さSz … 120.7cm
非印刷領域NASの長さSg … 12.0cm
(∴Pss=132.7cm)
マスクMの半径Rm … 24.5cm(∴CL≒153.94cm)
基板SのθY方向の速度Vs … 5.0cm/s
このような条件の場合、差分長ΔU1は21.24mmであり、時間T1はSg/Vsより2.4秒となる。この時間T1の間に、マスクMのパターン面を、θY方向に距離(Sg+ΔU1)だけ進める必要があるから、時間T1中のマスクMのパターン面の平均的な周速度Vm’(図9中のゼロ点と点k1を直線的に結んだ線の傾きに相当)は、
Vm’=(Sg+ΔU1)/T1≒5.89cm/s
となる。
露光期間中のマスクMの周速度Vmは、基板Sの速度Vs(5.0cm/s)であるから、非露光期間(時間T1)中におけるマスクMの平均的な周速度Vm’への増加率は、(Vm’−Vm)/Vm=17.8% となる。実際は、周速度VmからVm’への加速時間、周速度Vm’からVmへの減速時間が必要なので、非露光期間(時間T1)中のマスクMの周速度の最大値は、その増加率17.8%よりも大きな値になる。しかしながら、その最大値は、マスクM(マスク保持部52)を回転駆動するモータのトルク制御(駆動電流の増加)で容易に実現できる範囲である。
ところで、極端な条件の場合には、以上のような手法が適用できないこともある。一例としては、基板S上の非印刷領域NASの長さSgに対して、マスクMのパターン面上の非パターン領域NAMの長さGが相対的に極端に長い場合(例えば、G>2Sg)や、非印刷領域NASの長さSgの実長が極端に短い場合である。
そのような場合、マスクM(マスク保持部52)の半径Rmを極端に大きくして、パターン領域PAMをθY方向に2面分入れたり、基板S上の印刷領域PASとマスクM上のパターン領域PAMとを90度回転させて、基板Sの送り方向と直交した幅方向に、ディスプレーパネルの長手方向を合わせることで、上記の手法(マスクMと基板Sの相対的な位置ずらし)を適用できることもある。
いずれにしても、基板S上の各印刷領域PAS(PAS1〜3)を露光するたびに、非印刷領域NASにおいて、マスクMと基板SのθY方向に関する相対位置をずらす手法を適用することにより、マスクM(マスク保持部52)の規格(特に半径Rmの製造誤差)が極めて緩和される為、マスクMの全周長CLと基板S上のショット長Pssとを正確に一致させる労力が不要となり、マスク作成費用を抑えることができる。
以上、図8、図9では、マスクMの全周長CLが基板S上のショット長Pssよりも大きい場合としたが、逆の関係(CL<Pss)であっても良い。そのような場合は、基板S上の非印刷領域NASの長さSgに対して、マスクM上の非パターン領域NAMの長さGが相対的に短い(G<Sg)ので、マスクMの周速度Vmを、非露光期間中に一時的に低下させるように制御すれば良い。
3…感光層形成部(光感光層形成部)、 24…回転ドラム(搬送支持部)、 32…転写ローラ、 33…ダミーローラ(回収用ローラ)、 35…可動ユニット(駆動装置)、 37…回収部、 50…照明部、 52…マスク保持部、 52a…円筒面、 54…アライメントセンサー(計測部、調整装置)、 60…計測部(厚み計測部)、 61…光源部(照明条件可変部)、 62…光学特性設定部(照明条件可変部)、 63…照明領域設定部(照明条件可変部)、 100…基板処理装置、 AX…回転軸線(所定の軸線)、 CONT…制御部(回転制御部、圧力制御部、転写制御部、調整装置)、 DA1、DA2…駆動源(圧力調整部)、 IL…照明領域、 M…マスク、 NAM…非パターン領域(特定領域)、 RS…光感応層、 S…基板、 Sa…表面、 TF…送り装置。

Claims (15)

  1. 所定の厚みの光透過性の可撓性を有する基板の表面に形成された光感応層にマスクのパターンを形成する基板処理装置であって、
    円筒状に形成され円筒面に沿って前記マスクのパターンを保持して所定の軸線周りに回転可能なマスク保持部と、
    前記マスク保持部の内部から前記マスクのパターンの所定の照明領域に照明光を照射する照明部と、
    前記基板の裏面を前記マスク保持部の円筒面に巻き付けた状態で送る送り装置と、
    を備える基板処理装置。
  2. 前記マスク保持部は、前記円筒面の前記軸線周り方向に所定の長さで前記マスクのパターンが形成されるパターン領域と、前記円筒面上の前記軸線周り方向の前記照明領域の幅よりも長く設定される非パターン領域とを、前記円筒面の周方向に並べた、
    請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記マスクのパターンを前記基板の前記光感応層に露光する為に、前記パターン領域が前記照明領域内を通る間の露光期間が完了した後であって、前記非パターン領域が前記照明領域内を通る間の非露光期間中に、前記マスク保持部と前記基板との相対位置を調整する調整装置を備える、
    請求項2記載の基板処理装置。
  4. 前記調整装置は、前記マスクと前記基板との相対位置関係を計測する計測部と、前記計測部の計測結果に基づいて前記マスク保持部の回転速度を制御する回転制御部と、を備える
    請求項3記載の基板処理装置。
  5. 前記回転制御部は、前記基板が前記非露光期間中であって、前記マスク保持部の前記非パターン領域に巻き付けられたときに、前記マスク保持部の回転速度を制御する
    請求項4記載の基板処理装置。
  6. 前記軸線周り方向に前記基板が前記マスク保持部に巻き付けられる長さをN、前記軸線周り方向の前記照明領域の長さをD、前記軸線周り方向の前記非パターン領域の長さをGとしたときに、
    前記送り装置は、D<N<Gの式を満足する長さで前記基板を前記マスクの外周面に巻き付ける、
    請求項2〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  7. 前記マスク保持部の外周面の全周長をCLとしたときに、
    前記送り装置は、D<N<(CL/2)の式を満足する長さで前記基板を前記マスクの外周面に巻き付ける、
    請求項6記載の基板処理装置。
  8. 前記照明部からの照明光によって前記マスクのパターンが前記光感応層に露光される前に、前記送り装置による前記基板の送り方向に関して、前記基板の裏面から表面の光感応層までの厚みの変化に関する情報を計測する厚み計測部を備える、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記照明部は、前記マスクのパターンを照射する照明光の照明領域の大きさ、前記照明光の光学特性、又は前記照明光の強度の少なくとも1つの条件を可変にする照明条件可変部を備える、
    請求項8記載の基板処理装置。
  10. 前記照明条件可変部は、前記厚み計測部で計測される厚みの変化に関する情報に応じて調整される、
    請求項9に記載の基板処理装置。
  11. 所定の厚みの光透過性の基板の表面に形成された光感応層にマスクのパターンを形成する基板処理方法であって、
    所定の軸線から一定半径の円筒体の周面に沿って、透過部と遮光部によるパターンが形成されるパターン領域を備え、前記パターンを照明する為の照明装置を内部に設置可能な円筒状マスクを用意する段階と、
    前記円筒状マスクの周面に、前記基板の裏面の一部分を所定の長さで巻き付けた状態で、前記円筒状マスクを前記軸線周りに回転させると共に、前記円筒状マスクの周面の周速度に対応した速度で前記基板を長尺方向に送る段階と、
    前記照明装置からの照明光を前記円筒状マスクの前記パターン領域に向けて照射することにより、前記パターンを透過した照明光を前記基板の裏面から前記表面の光感応層に導く段階と、
    を含む基板処理方法。
  12. 前記円筒状マスクは、前記円筒体の周面の周方向に前記パターン領域と区画して設けられ、前記照明装置による前記周方向に関する照明領域の幅よりも長く設定され、前記光感応層に形成すべきパターンの無い非パターン領域を有する、
    請求項11記載の基板処理方法。
  13. 前記円筒状マスクの前記パターン領域を前記基板の前記光感応層に形成する為に、前記パターン領域が前記照明領域内を通る期間が完了した後であって、前記非パターン領域が前記照明領域内を通っている間に、前記円筒状マスクの周面と前記基板の裏面との間にすべりを与える、
    請求項12記載の基板処理方法。
  14. 基板にパターンを転写する為の回転可能な円筒状マスクであって、
    所定の軸線から所定半径を持つ円筒面状の外周面に沿って設けられ、前記外周面の周方向に沿って前記外周面の全周長よりも小さい所定長の範囲に前記パターンが形成され、転写期間中に前記基板に転写されるパターン領域と、前記外周面の周方向に関して前記パターン領域と区画して設けられ、前記周方向又は前記軸線の方向に関する前記パターン領域と前記基板との相対的な位置誤差を非転写期間中に補正する為に使われるアライメント領域と、
    を備える円筒状マスク。
  15. 前記円筒の周面の全周長をCL、前記パターン領域の周方向長をSz、前記アライメント領域の周方向長をGとしたとき、
    CL=Sz+Gであって、G<(CL/2)に設定される、
    請求項14記載の円筒状マスク。
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