JP2016190255A - 接合体、接合方法、及び、接合装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 接合体50は、第一部材51、第一部材51に当接するよう設けられる第二部材52、及び、第一部材51の端部に設けられる接合部55を有する。接合部55は、第二部材52が有する端面521と接合している。接合部55の外壁56は、端面511の第一延長面VP51と端面521との交線L50に対して垂直な平面であって接合部55の中心C55を通る平面を仮想平面とすると、当該仮想平面上の断面形状が端面521に垂直な方向における端面511の長さt51の二倍以下の半径R50を有する仮想円VC5の円弧形状となるよう形成されている。また、接合部55の外壁56は、端面521上の外壁56の当該仮想平面上の断面形状に接する接線L51と端面521の当該仮想平面上の断面形状線L52とがなす角度が90度以上となるよう形成されている。
【選択図】 図3
Description
第一部材は、第一端面を有する。
第二部材は、第一部材と当接するよう設けられ、第一端面に非平行に形成されている第二端面を有する。
接合部は、第一部材の第一端面を有する端部に設けられ、第二端面と接合する。
本発明の接合体は、第一端面の第一延長面と第二端面との交線、または、第一端面と第二端面の第二延長面との交線に対して垂直な平面であって接合部の中心を通る平面を仮想平面とすると、接合部が有する外壁の仮想平面上の断面形状は、第二端面または第二延長面に垂直な方向における第一端面の長さの二倍以下の半径を有する仮想円の円弧形状であることを特徴とする。また、本発明の接合体は、第二端面上の外壁の仮想平面上の断面形状に接する第一接線と第二端面の仮想平面上の断面形状に接する第二接線とがなす角度は、90度以上であることを特徴とする。
また、接合部の外壁は、第二端面に接する接合部の外壁の仮想平面上の断面形状に接する第一接線と第二端面の仮想平面上の断面形状に接する第二接線とがなす角度が90度以上となるよう形成されている。これにより、接合部と第二端面との接合部分に繰り返し作用する応力によって接合部と第二部材との接合が解除されにくくなる。
このように、本発明の接合体は、クラックの発生を防止し、かつ、繰り返し作用する応力によって接合部と第二部材との接合が解除されにくくなるよう接合部の外壁が形成されている。これにより、応力の繰り返し作用による疲労破壊が起こりにくく、接合体の疲労強度を向上することができる。
本発明の第一実施形態による接合体、接合方法、及び、接合装置を図1〜3に基づいて説明する。
第二支持部12は、第二部材52の第一部材51とは反対側の端面に当接可能に設けられている。第二支持部12は、第二部材52を第一部材51の方向に付勢可能である。
第一支持部11及び第二支持部12は、図1に示すように、第一部材51と第二部材52とが当接している状態を維持するよう挟み込みつつ、レーザ発振部13が発振するレーザが所望の位置に照射されるよう第一部材51及び第二部材52を支持する。
最初に、「当接工程」として、端面511の第一延長面VP51と第二部材52の端面521とが略垂直に交わるよう第二部材52の端面521上に第一部材51の端部512を載置する。
次に、「溶融工程」として、第一部材51の端部512の一部にレーザを照射し、端部512の一部を溶融する。溶融によって流動性を有するようになった端部512の一部は、変形しつつ端面521上を移動する。このとき、端部512の一部が有する熱などによって端面521に窪み522が形成される(図3参照)。
次に、「接合工程」として、溶融している端部512の一部を凝固させると、図3に示す断面形状を有する接合部55が形成される。第一実施形態による第一部材51と第二部材52とを接合する接合方法では、このようにして、接合部55を介して第一部材51と第二部材52とが接合する接合体50が形成される。
図3に示す第一部材51、第二部材52、及び、接合部55の断面図は、図2のIII−III線断面図である。具体的には、図3は、端面511の第一延長面VP51(図3参照)と端面521との交線L50に対して垂直な平面であって、接合部55の中心C55を通る平面である仮想平面VP1における断面図である。
また、外壁56は、端面521上の外壁56の断面形状に接する「第一接線」として接線L51と端面521の「第二接線」としての断面形状線L52とがなす角度αが90度以上になるよう形成されている。
また、外壁56は、端面521上の外壁56の断面形状に接する接線L51と端面521の断面形状線L52とがなす角度αが90度以上になるよう形成されている。これにより、第一部材51の一部が溶融されて形成される接合部55と第二部材52との接合部分に繰り返し作用する応力によって接合部55と第二部材52との接合が解除されにくくなる。
このように、接合体50は、クラックの発生を防止し、かつ、繰り返し作用する応力によって接合部55と第二部材52との接合が解除されにくくなるよう、接合部55の外壁56が形成されている。これにより、応力の繰り返し作用による疲労破壊が起こりにくく、接合体50の疲労強度を向上することができる。
次に、本発明の第二実施形態による接合体を図4に基づいて説明する。第二実施形態は、接合体の形状が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
次に、「凝固工程」として、溶融した端部612を凝固させると、図4(b)に示す断面形状を有する接合部65が形成される。これにより、接合体60が形成される。
次に、本発明の第三実施形態による接合体を図5に基づいて説明する。第三実施形態は、接合体の形状が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
次に、「凝固工程」として、溶融した端部712を凝固させると、図5(b)に示す形状の接合部75が形成される。これにより、接合体70が形成される。
次に、本発明の第四実施形態による接合体を図6に基づいて説明する。第四実施形態は、接合体の形状が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第四実施形態では、接合部55の両側に位置する第一部材81の二つの角部813、814が面取りされているため、面取りされた部分での第二部材52に対する第一部材81の拘束力が小さくなるため、当該拘束力に起因する接合部55への作用力が小さくなる。したがって、接合体80の疲労強度を向上することができる。
次に、本発明の第五実施形態による接合方法及び接合装置を図7、8に基づいて説明する。第五実施形態は、接合方法及び接合装置が第四実施形態と異なる。なお、第四実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
「溶融工程」の後、「接合工程」として、溶融している端部812の一部を凝固させると、接合部55が形成される。
次に、本発明の第六実施形態による接合装置を図9に基づいて説明する。第六実施形態は、接合装置が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
次に、本発明の第七実施形態による接合装置を図10、11に基づいて説明する。第七実施形態は、接合装置が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
「第一端面」の第一延長面と「第二端面」、または、「第一端面」と「第二端面」の第二延長面とは略垂直に交わるとした。しかしながら、「第一端面」と「第二端面」との関係はこれに限定されない。「第一端面」の第一延長面と「第二端面」、または、「第一端面」と「第二端面」の第二延長面とが交わるよう第一部材と第二部材とが設けられればよい。
51、61、71、81・・・第一部材
52、62、72 ・・・第二部材
55、65、75、85・・・接合部
56、66、76 ・・・外壁
511、611、711、811・・・端面(第一端面)
521、621、721・・・端面(第二端面)
L50、L60、L70、L80・・・交線
L51、L61、L71・・・接線(第一接線)
L52、L62、L72・・・接線(第二接線)
VP1 ・・・仮想平面
VP51、VP61 ・・・第一延長面
VP72 ・・・第二延長面
VC5、VC6、VC7・・・仮想円
Claims (13)
- 第一端面(511、611、711、811)を有する第一部材(51、61、71、81)と、
前記第一部材に当接するよう設けられ、前記第一端面に非平行に形成されている第二端面(521、621、721)を有する第二部材(52、62、72)と、
前記第一部材の前記第一端面を有する端部(512、612、712、712)に設けられ、前記第二端面と接合する接合部(55、65、75、85)と、
を備え、
前記第一端面の第一延長面(VP51、VP61)と前記第二端面との交線(L50、L60、L80)、または、前記第一端面と前記第二端面の第二延長面(VP72)との交線(L70)に対して垂直な平面であって前記接合部の中心(C55)を通る平面を仮想平面(VP1)とすると、
前記接合部が有する外壁(56、66、76)の前記仮想平面上の断面形状は、前記第二端面または前記第二延長面に垂直な方向における前記第一端面の長さ(t51、t61、t71)の二倍以下の半径(R50、R60、R70)を有する仮想円(VC5、VC6、VC7)の円弧形状であり、かつ、前記第二端面上の前記外壁の前記仮想平面上の断面形状に接する第一接線(L51、L61、L71)と前記第二端面の前記仮想平面上の断面形状に接する第二接線(L52、L62、L72)とがなす角度は、90度以上であることを特徴とする接合体。 - 前記第一部材は、筒状に形成され、
前記第二部材は、前記第一部材の内径と同じ外径を有する筒状または柱状に形成され、
前記第二部材は、前記第一部材の内側に挿入されるよう設けられることを特徴とする請求項1に記載の接合体。 - 前記第一部材は、柱状に形成され、
前記第二部材は、前記第一部材の外径より小さい外径を有する柱状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の接合体。 - 前記接合部は、前記第二部材の径方向外側の周方向に延びるよう形成されることを特徴とする請求項2または3に記載の接合体。
- 前記第一部材及び前記第二部材は、板状に形成され、
前記端部は、前記第二部材の前記第二端面上に載置され、
前記接合部は、前記端部の中央寄りに設けられ、
前記端部の角部(813、814)の少なくとも一つは、前記交線の延長線(L83)に沿って前記接合部から離れるに従って前記交線から離れるよう形成されていることを特徴とする請求項1に記載の接合体。 - 前記第一部材及び前記第二部材は、炭素鋼、ステンレス鋼、または、アルミから形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の接合体。
- 前記第一部材及び前記第二部材は、銅から形成され、
前記第一端面及び前記第二端面の少なくとも一方には、ニッケル−リンめっきが設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の接合体。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の接合体を形成する接合方法であって、
前記第一端面と前記第二端面とを当接させる当接工程と、
前記第一端面と前記第二端面とに接合可能な材料を前記第一端面と前記第二端面との間で溶融する溶融工程と、
前記第一端面と前記第二端面との間で溶融した材料を凝固させて前記接合部を形成し、前記第一部材と前記第二部材とを接合する接合工程と、
を含むことを特徴とする接合方法。 - 前記溶融工程において、前記第一部材と前記第二部材とを交互に加熱することを特徴とする請求項8に記載の接合方法。
- 請求項8または9に記載の接合方法に用いる接合装置(1、2、3、4)であって、
前記第一部材を支持する第一支持部(11)と、
前記第二部材を支持する第二支持部(12)と、
前記第一部材と前記第二部材とを接合可能な材料を加熱可能な加熱手段(13)と、
を備えることを特徴とする接合装置。 - 前記加熱手段は、レーザ、電子ビーム、または、アークであることを特徴とする請求項10に記載の接合装置。
- 前記第二部材の前記接合部と接合する部位の近傍の少なくとも二箇所以上の温度を検出し、当該検出した温度に応じた電気信号を出力する複数の温度検出手段(361、362、471、472)と、
前記加熱手段及び前記温度検出手段と電気的に接続し、前記温度検出手段が出力する電気信号に基づいて前記加熱手段を制御する制御部(14)と、
をさらに備えることを特徴とする請求項10または11に記載の接合装置。 - 前記温度検出手段は、放射温度計であることを特徴とする請求項12に記載の接合装置。
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