JP2016188126A - エレベータのロープ清掃治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤロープの振動を抑制することが可能なエレベータのロープ清掃治具を提供することにある。
【解決手段】本実施形態に係るエレベータのロープ清掃治具は、一対の土台と、複数の回転部材と、一対のローラ部材とを具備する。前記一対の土台は、清掃対象となる複数本のワイヤロープの両側から当該複数本のワイヤロープをまとめて挟み込むように設置される。前記複数の回転部材は、前記各ワイヤロープが通過可能な孔部を有し、当該ワイヤロープが前記孔部を通過する際に前記一対の土台に当接して回転する。前記一対のローラ部材は、前記一対の土台に取り付けられ、前記各回転部材が有する孔部を通過した各ワイヤロープの振動を抑制するように当該各ワイヤロープを挟み込むとともに、当該各ワイヤロープに接して回転する。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、ワイヤロープの清掃に用いられるエレベータのロープ清掃治具に関する。
一般的に、エレベータでは、例えば乗りかごとカウンタウエイトとを連結するメインロープが巻き架けられた巻上機を駆動することによって、当該乗りかご及びカウンタウエイトを互いに反対方向に昇降動作させる。
このようなエレベータにおけるメインロープとしては、ワイヤロープが用いられる。ワイヤロープは、素線と称される細い鋼線が撚り合わされて形成される複数のストランドを、中央部の繊維心の周囲に撚り合わせて構成されたロープである。
ところで、ワイヤロープが長期間使用されると、ワイヤロープに含有されるグリスが析出し、その析出したグリスが硬化するまたはゴミが付着する等によりエレベータの運行に支障を来す場合がある。
このため、グリスの硬化またはゴミの付着を防止するために、定期的にワイヤロープを清掃する等のメンテナンスが必要となる。
ワイヤロープの清掃は、スクレーパまたはブラシを用いた作業員の人手によって行われる場合が多い。しかしながら、このような人手による清掃作業には、多大な労力及び時間がかかる。また、人手によってワイヤロープの谷部(ストランド間)に詰まったグリスを削ぎ取ることは困難である。
そこで、ワイヤロープの清掃を自動化するためのロープ清掃治具が考えられている。例えばワイヤロープの外周形状に型抜いた孔を有する部材をワイヤロープに装着して、当該部材をワイヤロープの軸周りに回転させることによってグリスを削ぎ取るロープ清掃治具が開発されている。
特許第5427918号公報
エレベータにおけるメインロープは、一般的に、複数のワイヤロープから構成される。このようなメインロープを上記したロープ清掃治具を使用して清掃する場合、当該メインロープを構成する各ワイヤロープの軸周りに部材を回転させることになる。
しかしながら、各ワイヤロープの軸周りに部材を回転させた場合、当該回転によってワイヤロープが異常振動を起こし、当該ワイヤロープ同士が絡まる場合がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ワイヤロープの振動を抑制することが可能なエレベータのロープ清掃治具を提供することにある。
本実施形態に係るエレベータのロープ清掃治具は、一対の土台と、複数の回転部材と、一対のローラ部材とを具備する。前記一対の土台は、清掃対象となる複数本のワイヤロープの両側から当該複数本のワイヤロープをまとめて挟み込むように設置される。前記複数の回転部材は、前記各ワイヤロープが通過可能な孔部を有し、当該ワイヤロープが前記孔部を通過する際に前記一対の土台に当接して回転する。前記一対のローラ部材は、前記一対の土台に取り付けられ、前記各回転部材が有する孔部を通過した各ワイヤロープの振動を抑制するように当該各ワイヤロープを挟み込むとともに、当該各ワイヤロープに接して回転する。
実施形態に係るエレベータのロープ清掃治具の設置位置の一例について説明するための図。 ロープ清掃治具の構造の一例を示す斜視図。 回転部材の構造の一例について説明するための図。 回転部材とヘラ部材との関係を示す図。 ロープ清掃治具の断面図。 制振ローラの構造の一例について説明するための図。 前部治具及び後部治具を連結した状態を示す図。 ロープ清掃治具がマシンビームに設置された状態を示す図。 ロープ清掃治具を通過したワイヤロープが振動した状態を表す図。 制振ローラによってワイヤロープの振動が抑制された状態を表す図。 ヘラ部材の上部に拡散防止部材が取り付けられた状態を表す図。 ロープドローについて説明するための図。 土台を連結することによって形成される孔部にワイヤロープが適合しない状態を概念的に表す図。 巻上機及びカウンタウエイト間でメインロープを清掃する場合のロープ清掃治具の設置位置を示す図。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。
本実施形態に係るエレベータのロープ清掃治具(以下、単にロープ清掃治具と表記)は、例えば複数本のワイヤロープから構成されるメインロープの清掃に使用される治具である。なお、メインロープを構成する各ワイヤロープは、素線と称される細い鋼線が撚り合わされて形成される複数のストランドを、中央部の繊維心の周囲に撚り合わせて構成されたロープである。
まず、図1を参照して、本実施形態に係るエレベータのロープ清掃治具の設置位置について簡単に説明する。
エレベータにおいて、エレベータ制御装置11は、例えば図示しない機械室内に設置され、巻上機12の駆動制御を含むエレベータ全体の運行制御を行う。巻上機12は、マシンビーム13上に支持されており、エレベータ制御装置11とともに機械室内に併設されている。巻上機12の駆動軸にはメインシーブ(トラクションシーブ)14が取り付けられており、当該メインシーブ14の外周部にはメインロープ15が巻き架けられている。メインロープ15の一端は乗りかご16に連結され、他端はカウンタウエイト(C/W)17に連結されている。
なお、図1においては、便宜的にメインロープ15は1本のロープであるように示されているが、当該メインロープ15は、上記したように複数本のワイヤロープから構成されている。この複数本のワイヤロープには、潤滑または防錆のためにグリスが塗付されている。
エレベータ制御装置11の制御に基づいて巻上機12が駆動されると、メインロープ15が巻き架けられているメインシーブ14が回転し、当該メインロープ15に連結されている乗りかご16及びカウンタウエイト17がつるべ式に昇降動作する。
乗りかご16及びカウンタウエイト17の底部には、コンペンロープ18がコンペンシーブ19を介して繋がれている。コンペンロープ18は、メインロープ15の自重によるアンバランスを解消するためのロープである。
図1に示すように、本実施形態に係るロープ清掃治具20は、巻上機12直下のマシンビーム13に設置して使用される。図1に示す例では、ロープ清掃治具20は、巻上機12及び乗りかご16間に設置され、例えば乗りかご16が降下するようにエレベータを動作させた場合にロープ清掃治具20を上側から下側に通過するメインロープ15を清掃する。
次に、図2〜図6を参照して、ロープ清掃治具20の構造について説明する。図2は、ロープ清掃治具20の構造を示す斜視図である。
図2に示すように、ロープ清掃治具20は、清掃対象となる複数本のワイヤロープ15a〜15g(から構成されるメインロープ15)の両側から当該複数本のワイヤロープ15a〜15gをまとめて挟み込むように配置される一対の土台201a及び201bを備える。土台201a及び201bは、互いに連結されることによってワイヤロープ15a〜15gの各々をロープ清掃治具20の上側から下側に通過させるための孔部を形成する。土台201a及び201bは、当該土台201a及び201bに設けられている留め金具202で連結される。
土台201a及び201b上には、ワイヤロープ15a〜15gの各々に装着された複数の回転部材203a〜203gが配置される。回転部材203a〜203gは、ワイヤロープ15a〜15gから上記したグリスを除去するためのグリス除去部材として用いられるものである。
ここで、図3を参照して、回転部材203a〜203gの構造について説明する。図3においては、便宜的に回転部材203aの構造について説明するが、他の回転部材203b〜203gについても同様の構造である。
図3に示すように、回転部材203aは、円筒形状をなし、ワイヤロープ15aの外周の凹凸形状に合わせて型抜きされた係合孔(孔部)301を中心部に有する。
回転部材203aは例えばウレタン樹脂等の弾性体で製造されており、当該回転部材203aが有する係合孔301と外周との間には切り込み302が形成されている。この切り込み302の部分を開くことによって、回転部材203aは、ワイヤロープ15aに対して回転自在に装着される。
回転部材203aがワイヤロープ15aに装着された状態で上記したように巻上機12が駆動されると、当該ワイヤロープ15aは、回転部材203aの係合孔301を通過することができる。ワイヤロープ15aに対して回転部材203aが装着された後に、切り込み302が開いてワイヤロープ15aから回転部材203aが外れてしまうことを防止するために、当該切り込み302を図示しないボルト等で固定しておくようにしてもよい。
係合孔301の径dは、ワイヤロープ15aの径と略同一であり、回転部材203aがワイヤロープ15aに装着された場合に係合孔301がワイヤロープ15aの外周に密着するように設計されている。このような構造によれば、回転部材203aは、ワイヤロープ15aが係合孔301を通過する際に、当該ワイヤロープ15aの撚りに沿って回転し、当該ワイヤロープ15aに付着したグリスを削ぎ取る(除去する)ことができる。
図2に示すように、回転部材203a〜203gは、ワイヤロープ15a〜15gの配列に従って横並びで配置される。このため、図3に示す回転部材203aの径Dは、ワイヤロープ15a〜15g間の間隔に合わせて設計されているものとする。具体的には、回転部材203aの径Dは、隣接する回転部材203b(つまり、回転部材203aが装着されるワイヤロープ15aの隣のワイヤロープ15bに装着される回転部材203b)と接触しない程度に間隔(例えば、数ミリ)を空けて装着可能なように設計されている。
再び図2に戻ると、土台201aの上面の回転部材203a〜203gの各々の近傍には、当該回転部材203a〜203gによって削ぎ取られたグリスを当該回転部材203a〜203gから取り除く(除去する)ためのヘラ部材(スクレーパ)204a〜204gが例えば固定用ボルト等を用いて取り付けられている。
土台201aの側面には例えば断面がコの字形状のグリス回収部材205が固定用ボルト等を用いて取り付けられており、ヘラ部材204a〜204gは、回転部材203a〜203gとグリス回収部材205との間に取り付けられる。これにより、ヘラ部材204a〜204gは、各回転部材203a〜203gの回転に応じて当該回転部材203a〜203g(の上面)からグリスを取り除き、当該グリスをグリス回収部材205に流し込む。
図4は、ロープ清掃治具20における回転部材203a〜203gとヘラ部材204a〜204gとの関係を示す。図4においては、便宜的に回転部材203aとヘラ部材204aとの関係について説明するが、他の回転部材203b〜203gの各々と他のヘラ部材204b〜204gの各々との関係についても同様である。
図4に示すように、ヘラ部材204aは、回転部材203aとグリス回収部材205との間に介在し、回転部材203aに溜まったグリスを取り除いてグリス回収部材205へ送り込む。ヘラ部材204aは、回転部材203aの回転を妨害しないように、回転部材203aと多少の間隔(数ミリ)を空けるように取り付けられる。
再び図2に戻ると、回転部材203a〜203gによって削ぎ取られたグリスがロープ清掃治具20の近辺に飛び散ることを防止するために、ロープ清掃治具20においては、例えば回転部材203a〜203gを囲うように囲い板206が土台202bに取り付けられている。
図5は、図2に示すロープ清掃治具20のV−V線に沿った断面図である。図5に示すように、ロープ清掃治具20においては、回転部材203a〜203g(土台201a及び201bによって形成される孔部)の直下に位置するように、制振ローラ(ローラ部材)207a及び207bが土台201a及び201bに取り付けられている。制振ローラ207a及び207bは、各回転部材203a〜203gが有する係合孔301を通過した各ワイヤロープ15a〜15gの振動を抑制するように当該各ワイヤロープ15a〜15gを挟み込むとともに、当該各ワイヤロープ15a〜15gに接して回転する。制振ローラ207a及び207bは、例えばウレタン樹脂等で製造されているものとする。また、制振ローラ207a及び207bは、図5に示すようにそれぞれ異なる高さで土台201a及び201bに取り付けられている。
また、図6に示すように、制振ローラ207a及び207bは、それぞれ各ワイヤロープ15a〜15gを安定して挟み込むための複数の溝部208を有する。
なお、図6は制振ローラ207a及び207bの説明に用いるものであるので、図6においては、便宜的に上述したロープ清掃治具20の構造の一部が省略されている。
以下の説明において、土台201a、ヘラ部材204a〜204g及びグリス回収部材205等は、ロープ清掃治具20の前部治具と称する。一方、土台201b及び囲い板206等は、ロープ清掃治具20の後部治具と称する。
次に、本実施形態に係るロープ清掃治具20を使用してメインロープ15を清掃する場合の動作について説明する。
メインロープ15(を構成する複数本のワイヤロープ15a〜15g)を清掃する場合、乗りかご16を最上階に移動させておき、ロープ清掃治具20をマシンビーム13に設置する。
この場合、例えば図7に示すように、上記した前部治具及び後部治具(土台201a及び201b)によって形成される孔部にワイヤロープ15a〜15gが位置するように、当該前部治具及び後部治具をワイヤロープ15a〜15gの両側から挟み込むようにマシンビーム13に載置して、当該前部治具及び後部治具を留め金具202で連結する。また、ワイヤロープ15a〜15gの各々には、回転部材203a〜203gが装着される。例えばヘラ部材204a〜204gによって回転部材203a〜203gをワイヤロープ15a〜15gに装着することが困難である場合には、前部治具及び後部治具を連結する前に回転部材203a〜203gを装着していてもよい。これにより、ロープ清掃治具20は上述した図2に示すような状態となり、ロープ清掃治具20の設置が完了する。なお、図8は、ロープ清掃治具20がマシンビーム13に設置された状態を示す図である。
このようにロープ清掃治具20が設置された後、エレベータの乗りかご16を動作させる。具体的には、ワイヤロープ15a〜15gに装着された回転部材203a〜203gがロープ清掃治具20の土台201a及び201bに押し付けられる方向(すなわち、最上階から最下階の方向)に乗りかご16を移動させる。
図8に示すようにロープ清掃治具20がマシンビーム13に設置(載置)されているため、乗りかご16の最上階から最下階への移動に応じて、ワイヤロープ15a〜15gの各々は、ワイヤロープ15a〜15gに対して装着された回転部材203a〜203gの各々が有する係合孔301を通過する。この際、回転部材203a〜203gは、ロープ清掃治具20の土台201a及び201bに当接した(押し付けられた)状態で回転する。回転部材203a〜203gの各々は、上記したようにワイヤロープ15a〜15gの外周に密着した状態で回転するため、当該回転しながら当該ワイヤロープ15a〜15gに付着したグリスを掻き出す(削ぎ取る)ことができる。
回転部材203a〜203gによって掻き出されたグリスは、当該回転部材203a〜203gの上面に堆積する。上述したように回転部材203a〜203gの近傍にはヘラ部材204a〜204gが取り付けられているため、回転部材203a〜203gの上面に堆積したグリスは、当該回転部材203a〜203gの回転に応じて当該ヘラ部材204a〜204gによって取り除かれる。ヘラ部材204a〜204gによって除去されたグリスは、グリス回収部材205において回収される。
ここで、図9に示すように、ロープ清掃治具20(の回転部材203a〜203gが有する係合孔301)を通過したワイヤロープ15a〜15gは、当該通過時の回転部材203a〜203gの回転に応じて異常振動を起こす。このようなワイヤロープ15a〜15gの異常振動は、特にたわみ量の大きい箇所での当該ワイヤロープ15a〜15g同士の絡まりの原因となる。
これに対して、本実施形態においては、回転部材203a〜203gの直下に位置する制振ローラ207a及び207bが回転部材203a〜203gが有する係合孔301を通過したワイヤロープ15a〜15gを挟み込むとともに、当該各ワイヤロープ15a〜15gに接して回転する。
これによれば、図10に示すように、回転部材203a〜203gが有する係合孔301を通過した直後のワイヤロープ15a〜15gは振動しているものの、当該ワイヤロープ15a〜15gは、制振ローラ207a及び207bによって振動が抑制された状態で制振ローラ207a及び207bから送り出される。
上記したような動作をするロープ清掃治具20が設置された状態で乗りかご16が最上階から最下階まで移動した後、回転部材203a〜203gをワイヤロープ15a〜15gから取り外し、前部治具及び後部治具の連結を解除することによって、ロープ清掃治具20をマシンビーム13から撤去する。これにより、メインロープ15の清掃は完了する。なお、グリス回収部材205において回収されたグリスは廃棄すればよい。
上記したように本実施形態に係るロープ清掃治具20は、清掃対象となる複数本のワイヤロープ15a〜15gの両側からワイヤロープ15a〜15gをまとめて挟み込むように配置される一対の土台201a及び201bと、当該各ワイヤロープ15a〜15gが通過可能な係合孔(孔部)301を有し、当該ワイヤロープ15a〜15gが当該係合孔301を通過する際に土台201a及び201bに当接して回転する複数の回転部材203a〜203gと、土台201a及び201bに取り付けられ、各回転部材203a〜203gが有する係合孔301を通過した各ワイヤロープ15a〜15gの振動を抑制するように当該各ワイヤロープ15a〜15gを挟み込むとともに、当該各ワイヤロープ15a〜15gに接して回転する一対の制振ローラ(ローラ部材)207a及び207bとを備える。本実施形態においては、このような構成により、回転部材203a〜203gの回転に伴うワイヤロープ15a〜15gの振動を抑制し、当該振動が制振ローラ207a及び207bより下部のワイヤロープ15a〜15gに伝わることを防止することが可能となる。したがって、本実施形態においては、ロープ清掃治具20を使用している際にワイヤロープ15a〜15g同士が絡まることを防止することが可能となる。
また、本実施形態においては、制振ローラ207a及び207bがワイヤロープ15a〜15gを挟み込むための複数の溝部208を有することにより、当該ワイヤロープ15a〜15gを安定して挟み込むことが可能となり、よりワイヤロープ15a〜15gの振動を抑制することが可能となる。更に、制振ローラ207a及び207bは、それぞれ異なる高さで土台201a及び201bに取り付けられている構成により、ワイヤロープ15a〜15gの各々が当該制振ローラ207a及び207bに接する領域を増加させて、より当該ワイヤロープ15a〜15gの振動を抑制することが可能となる。
また、本実施形態においては、ワイヤロープ15a〜15gが係合孔301を通過する際に回転部材203a〜203gが回転することによって当該ワイヤロープ15a〜15gに付着したグリスを除去する(削ぎ取る)構成により、乗りかご16を例えば最上階から最下階に移動させるのみで複数本のワイヤロープ15a〜15gを容易に清掃することが可能となり、作業員の負担を大幅に軽減し、当該ワイヤロープ15a〜15gの短時間での清掃を可能とする。
また、本実施形態においては、回転部材203a〜203gによって除去されたグリスを当該回転部材203a〜203gから取り除くためのヘラ部材204a〜204gと、当該ヘラ部材204a〜204gによって取り除かれたグリスを回収するグリス回収部材205とを備える。本実施形態においては、このような構成により、メインロープ15(を構成する複数本のワイヤロープ15a〜15g)の清掃後はグリス回収部材205において回収されたグリスを廃棄するのみでよいため、当該メインロープ15の清掃後の作業負担をも軽減することが可能となる。
なお、本実施形態においては、上記したヘラ部材204a〜204gによって各回転部材203a〜203gからグリスを取り除くことが可能であるが、当該回転部材203a〜203gによって除去されたグリスの量が多い場合には、当該回転部材203a〜203gの上面に堆積したグリスがヘラ部材203a〜203gを超えて拡散し、他のワイヤロープに付着する等の弊害が生じる可能性がある。このため、図11に示すように、ヘラ部材204a〜204gの上部に拡散防止部材209を取り付けることによって、回転部材203a〜203gによって除去されたグリスの拡散を防止する構成とすることも可能である。
ここで、メインシーブ14に巻き架けられた部分における複数本のワイヤロープ15a〜15gの並びの向き(方向)を第1の向きとし、乗りかご16に連結された部分における複数本のワイヤロープ15a〜15gの並びの向きを第2の向きとした場合、エレベータによっては、第2の向きが第1の向きに対して垂直となっている場合がある。この場合、メインシーブ14から乗りかご16に至る部分のワイヤロープ15a〜15gは、図12に示すように、捩れた状態となる。乗りかご16が最下階にあるときにはワイヤロープ15a〜15gの捩れ(傾き角)は小さいが、乗りかご16が最上階に移動するに従って当該ワイヤロープ15a〜15gの捩れ(傾き角)は大きくなる。なお、図12に示すワイヤロープ15a〜15gに捩れが生じる現象は、ロープドローと称される。
上述したようにメインロープ15を清掃する場合には乗りかご16を最上階に移動させておくため、ロープドローによるワイヤロープ15a〜15gの捩れは最も大きくなる。
このような場合において、例えば制振ローラ207a及び207bを備えていないロープ清掃治具を使用しようすると、図13に示すように、ロープドロー(捩れ)によるワイヤロープ15a〜15gの変位(水平移動)によって、上述した土台201a及び201bを連結することによって形成される孔部にワイヤロープ15a〜15gが適合せず、ロープ清掃治具を設置することができない。なお、図13は、土台201a及び201bによって形成される孔部にワイヤロープ15a〜15gが適合しない状態を概念的に表す図である。この場合、例えば乗りかご16の位置を最上階よりも下位の階床に降ろして、ワイヤロープ15a〜15gの捩れを緩くしなければ、ロープ清掃治具を使用することができず、清掃可能なメインロープ15の区間が制限される。
これに対して、本実施形態に係るロープ清掃治具20によれば、土台201a及び201bによって形成される孔部の直下に位置する制振ローラ207a及び207bによってワイヤロープ15a〜15gを挟み込む構造のため、当該土台201a及び201bを連結することによって形成される孔部の位置におけるロープドローによるワイヤロープ15a〜15gの変位をなくすことができる。すなわち、本実施形態においては、ロープ清掃治具20の設置位置におけるロープドローの影響を緩和し、清掃区間の制限をなくすという効果を達成することも可能となる。
なお、本実施形態においては、図1に示すようにロープ清掃治具20が巻上機12及び乗りかご16間でメインロープ15を清掃するものとして説明したが、ロープ清掃治具20は、例えば図14に示すように巻上機12及びカウンタウエイト17間でメインロープ15を清掃するように設置されてもよい。この場合には、乗りかご16を最下階から最上階に移動させることによって同様にメインロープ15を清掃することができる。
更に、本実施形態においては、ロープ清掃治具20を使用してメインロープ15を清掃するものとして説明したが、当該ロープ清掃治具20を使用してコンペンロープ18を清掃しても構わない。
また、本実施形態に係るロープ清掃治具20においては、複数の回転部材203a〜203gの回転を補助するための回転補助機構が設けられていてもよい。回転補助機構は、例えばボール及び当該ボールを回転自在に支持する支持部材とから構成される。このような回転補助機構を、ワイヤロープ15a〜15gに装着された回転部材203a〜203gの各々を支持するように、土台201a及び201bに設けることによって、当該回転部材203a〜203gを回転補助機構のボールの上でスムーズに回転させることが可能となる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…エレベータ制御装置、12…巻上機、13…マシンビーム、14…メインシーブ、15…メインロープ、15a〜15g…ワイヤロープ、16…乗りかご、17…カウンタウエイト、18…コンペンロープ、19…コンペンシーブ、20…ロープ清掃治具、201a,201b…土台、202…留め金具、203a〜203g…回転部材、204a〜204g…ヘラ部材、205…グリス回収部材、206…囲い板、207a,207b…制振ローラ、208…溝部、209…拡散防止部材、301…係合孔、302…切り込み。
本実施形態に係るエレベータのロープ清掃治具は、一対の土台と、複数の回転部材と、一対のローラ部材とを具備する。前記一対の土台は、清掃対象となる複数本のワイヤロープの両側から当該複数本のワイヤロープをまとめて挟み込むように設置される。前記複数の回転部材は、前記各ワイヤロープが通過可能な孔部を有し、当該ワイヤロープが前記孔部を通過する際に前記一対の土台に当接して回転する。前記一対のローラ部材は、前記複数の回転部材の下部に位置するように前記一対の土台に取り付けられ、前記各回転部材が有する孔部を通過した各ワイヤロープの振動を抑制するように当該各ワイヤロープを挟み込むとともに、当該各ワイヤロープに接して回転する。

Claims (6)

  1. 清掃対象となる複数本のワイヤロープの両側から当該複数本のワイヤロープをまとめて挟み込むように配置される一対の土台と、
    前記各ワイヤロープが通過可能な孔部を有し、当該ワイヤロープが前記孔部を通過する際に前記一対の土台に当接して回転する複数の回転部材と、
    前記一対の土台に取り付けられ、前記各回転部材が有する孔部を通過した各ワイヤロープの振動を抑制するように当該各ワイヤロープを挟み込むとともに、当該各ワイヤロープに接して回転する一対のローラ部材と
    を具備することを特徴とするエレベータのロープ清掃治具。
  2. 前記一対のローラ部材は、前記各ワイヤロープを挟み込むための複数の溝部を有することを特徴とする請求項1記載のエレベータのロープ清掃治具。
  3. 前記一対のローラ部材は、異なる高さで前記一対の土台に取り付けられていることを特徴とする請求項2記載のエレベータのロープ清掃治具。
  4. 前記各回転部材が有する孔部は、前記各ワイヤロープの外周の凹凸形状に合わせて型抜きされた形状を有し、
    前記各回転部材は、前記各ワイヤロープが当該回転部材が有する孔部を通過する際に回転することによって当該ワイヤロープに付着したグリスを除去する
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータのロープ清掃治具。
  5. 前記各回転部材によって除去されたグリスを当該回転部材から取り除くためのヘラ部材と、
    前記ヘラ部材によって取り除かれたグリスを回収するグリス回収部材と
    を更に具備することを特徴とする請求項4記載のエレベータのロープ清掃治具。
  6. 前記ヘラ部材に取り付けられ、前記各回転部材によって除去されたグリスの拡散を防止するための拡散防止部材を更に具備することを特徴とする請求項5記載のエレベータのロープ清掃治具。
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