JP6464405B2 - フィルタ装置 - Google Patents

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本発明は、集塵フィルタ表面に堆積した塵埃を吸引除去することにより、フィルタを長時間使用可能とするためのフィルタ装置に関する。
例えば事務所ビル、地下街、工場等の種々の建築物や、電車などの構造物では、空気を浄化して塵埃を除去するフィルタ装置が備えられている。近年では、極めて微細な塵埃が増加し、一般家庭のエアコンも含め、空気浄化への関心は高まるばかりである。
このような空調設備として、特開2010−201364号公報(特許文献1)には、集塵フィルタに付着した塵埃を除去する装置技術が提案されている。以下、当該特許文献1を例示して、この種の装置における動作機構につき図1を参照して説明する。図1は、装置の動作原理を説明するため、装置の一部構成成分を破線によって透視的に示す概略的な線図である。まず、矩形のケーシング11には集塵フィルタ13が装着される。尚、実際の装置構成では、ケーシング11は天板及び底板、並びに左右の側板に加え、背面板で筐体が構成され、前記集塵フィルタ13は背面板に形成された矩形開口に気密に取り付けられるが、本明細書では要部のみを示し、詳細を省略する場合がある。この集塵フィルタ13の一方の濾過面、即ち、集塵を行うための通風方向上流面側には、塵埃を吸込み口から吸引除去する吸引ノズル15と、当該吸引ノズル15を左右方向に移動自在に保持し、且つ前記ケーシング11の上下方向に移動自在に保持される横梁部材17と、この吸引ノズル15を左右方向に移動操作する左右移動用駆動手段が備えられている。この左右移動用駆動手段は、横梁部材17内に収められた横送りモータ19と左右移動用ローラチェーン21(二点鎖線により示す)で構成され、当該ローラチェーンは、横送りモータ19に取り付けられた駆動スプロケット(図示省略)と当該スプロケットと所定の軸間距離を隔てて左方に配置された従動スプロケット23とに巻き掛けられる。この横送りモータ19を一定方向に回転駆動することで、吸引ノズル15、これに取り付けられたガイド部材25が左右移動用ローラチェーン21と協働して、左右方向に往復動作する構成となっている。
ここで、図2を参照し、前述した横梁部材17において、吸引ノズルが左右に往復運動する細部機構について説明する。図2は前述した従動スプロケット23と、吸引ノズル15と一体的に取り付けられたガイド部材25、及びこのガイド部材25に設けられた長孔27、並びに当該長孔27に嵌め込まれた支承ピン29と左右移動用ローラチェーン21との協働状態を説明するための線図である。まず、不図示の吸引ノズル15とガイド部材25とは、吸引ノズルに設けられた溝(不図示)とガイド部材25に開口された長穴27との間に、支承ピン29が上下に移動可能な状態で嵌め込まれている。この支承ピン29は左右移動用ローラチェーン21の1点に固定され、横送りモータ19の回転によって当該ローラチェーン21が矢印Aの方向に送られる際、長孔27の規制によってガイド部材25(及び不図示の吸引ノズル)を左方向に移動させる。この間、左右移動用ローラチェーン21の周回運動において、支承ピン29は長孔27の上端に留まった状態で左方向の動きを生じた後、従動スプロケット23の周面を上から下に旋回移動し、右方向への移動に転じる。この間、左右移動用ローラチェーン21に固定された支承ピン29は従動スプロケット23の略直径に相当する距離並びに長孔27の延在方向に相当する距離だけ上から下に変位するが、吸引ノズル15とガイド部材25とは支承ピンの左右方向の移動にのみ影響を受けて動作する。このように、前述した図1の装置で、横送りモータ19の同一方向への回動によって、左右移動用ローラチェーン21を1周回転させることで、ガイド部材25と、これに取り付けられた吸引ノズル15とは、横梁部材17の延在方向である左右一直線上を、実質的に往復動作する。尚、以下の説明の理解を容易とするため、本出願明細書では、前述したローラチェーンに固定された支承ピン並びに長孔を用い、ローラチェーンの回転運動を実質的な往復運動に変化させる伝達機構を支承機構と称する。
一方、図1に示す装置構成のうち、上昇移動用駆動手段31には、電動機と減速機とが一体的に組み合わされ、且つブレーキ機能を備える駆動源としての縦送りモータ33が備えられる。当該モータ33は、その回転軸と直接的に一体回転する2本のローラチェーン、即ち、ケーシング11の右側部に設けられ、スプロケット35aとの間に巻き掛けられた昇降移動用ローラチェーン37a(一点鎖線で示す)と、ケーシング11の左側部に設けられたスプロケット35bとの間で巻き掛けられた伝動用ローラチェーン37b(一点鎖線で示す)と、間接的に駆動される、前記スプロケット35bと左側下方部に設けられたスプロケット35cとに巻き掛けられた昇降移動用ローラチェーン37c(一点鎖線で示す)の、合計3本のローラチェーンと連携するように構成されている。このような上昇移動用駆動手段31でも、縦送りモータ33の同一方向への回転を行うことにより、横梁部材17が上下方向に往復移動するよう、昇降移動用チェーン37a、37cの各1点に図2と同様な支承ピン29a、29bが設けられ、横梁部材17の両端に開設された長孔39a、39bとの連動が図られている。これら一連の構成とすることで、縦送りモータ33の回動を直接受ける昇降移動用ローラチェーン37aは支承ピン29aによって横梁部材17の上下往復運動を装置の右側で担い、同モータ33の回動は、伝動用ローラチェーン37b、スプロケット35bを介して昇降移動用チェーン37cに伝達されると同時に、当該ローラチェーン37cが支承ピン29bによって横梁部材17の上下往復運動を装置左側で担うことになる。
この特許文献1の技術では、横梁部材に備えた吸引ノズルを横送りモータで左右方向に走査させ、吸引ノズルが起点に戻った後、縦送りモータで横梁部材を上方移動させ、これを順次繰り返えすことで、最上部に到達するまで集塵フィルタ全面の清掃を行い、当該フィルタの最下部に横梁部材の自重によって下降移動して初期状態に戻るとの開示がある(同文献1の図4参照)。
さらに、実用新案登録第3021210号公報(特許文献2)では、この種の装置における吸引ノズルの上下、並びに、左右方向での往復移動に関わる機構が詳細に述べられている。当該特許文献2の技術は、上下方向の被駆動体(特許文献1に云う「横梁部材」に相当)の重量が駆動用モータの負荷荷重となる点に着目し、種々の駆動方式を比較検討している(当該文献2の公報添付の図1並びに図2)。従前の駆動方式では、左右方向の水平駆動と上下方向の垂直駆動にそれぞれ別個の可逆転モータを用い、それぞれのモータを正逆転させる方式(当該公報の図1)、そして、1つのモータを一方向にのみ回転させ、特許文献1の説明に供した本出願明細書の図2に示す支承機構を利用する方式が記載されている。これら従前の2つの方式では、何れも被駆動体の重量がモータの負荷に成り、定格の大きなモータを要すること、及び被駆動体を上昇させる際と下方に降下させる際との負荷が著しく相違し、故障発生の原因となっていた点を指摘、開示している。
特許文献2の技術では、このような被駆動体の上下方向への移動に関わる重量平衡を採るため、上部のスプロケット又は滑車に懸架したチェーン又はロープで当該被駆動体の左右両端に所定重量の錘をそれぞれ配し、モータの負荷低減と故障低減を図り得ると開示している([0010]、[0019]、[図3]〜[図5]参照)。
特開2010−201364号公報(特許請求の範囲、[0023]〜[0036]、[0046]、[0054]、[図1]〜[図3]、[図5]など) 実用新案登録第3030990号公報(実用新案登録請求の範囲、[0003]、[0005]〜[0011]、[0019]、[図1]〜[図5]など)
背景技術に述べたとおり、フィルタ装置内で塵埃が捕集されたフィルタを装置稼働時に清浄化する技術は種々に知られている。清浄化に当たって吸引ノズルをフィルタの濾過面内で2方向に各々走査させるが、従来は駆動モータの回転をローラチェーンで伝達する機構が主流であった。このため、未だ解決されてない課題が、種々、残っていた。一例として、特許文献2にも指摘されるとおり、チェーンによる伝達機構はチェーン自体に経時的な伸びが生じ、ローラチェーンの撓みが他の装置部品の損傷、あるいは異音発生に繋がる場合がある。この撓みを軽減するため、例えば特許文献1の技術では、図1にBの符号を付した点線内に複数のスプロケットを配するが、部品点数が多く、メンテナンスに長時間を要する。
また、特許文献1に開示される横梁部材には第2の駆動モータや吸引ノズル等の重量が負荷となり、横梁部材に設けた長孔39a、39b近傍の母材劣化や、3本のローラチェーン(図1の37a、37b並びに37c)の撓み調整の頻度が比較的高くなる。この点に関し、各々の背景技術に示唆されているカウンターバランスの採用により負荷軽減が可能だが、横梁部材乃至は被駆動体(以下、本発明では、吸引ノズルを備える構成成分を包括的に昇降部材と称する場合がある)を昇降させるための駆動伝達にはローラチェーンを欠かすことができず、当該無端形状のチェーン解消は極めて難しいという課題がある。このローラチェーンの代替手段として、各文献技術では金属製ワイヤ(以下、ワイヤと略記)の使用が示唆されているが、少なくとも無端形状の駆動伝達機構を必要とする装置構成ではワイヤ自体の伸びに対処することは不可能であるという課題が有った。
本発明は上述した背景技術に鑑みなされたものであり、集塵フィルタの濾過面に堆積した塵埃を除去するためのフィルタ装置であって、吸引ノズルを走査するための駆動系部品の点数低減を図ることが可能であり、メンテナンス頻度を下げても、より安価で長期にわたって高い信頼性を実現し得る装置を提供することを目的とする。
この目的の達成を図るため、本出願に係るフィルタ装置の構成によれば、左右の側板と天板及び底板とで構成される矩形のケーシングに立設装着された集塵フィルタの濾過面で塵埃を捕集し、この濾過面の塵埃を除去するため、駆動モータにより上下方向に往復移動する昇降部材と、この昇降部材に備えられた駆動機構によって左右方向に往復移動する吸引ノズルとを備えたフィルタ装置であって、前述した矩形ケーシングの天板と前述の駆動モータとをつなぐワイヤが前述の昇降部材に設けられたガイドシーブを支点として備えられ、この駆動モータがワイヤを巻き取り又は巻き戻すことによって前述した昇降部材が上下方向に往復移動することを特徴としている。
この発明の実施に当たり、前述したガイドシーブが前述の昇降部材の両端近傍に、各々、設けられている構成とするのが好適である。
本発明のフィルタ装置によれば、このような装置構成を採ることにより、集塵フィルタの濾過面に堆積した塵埃を除去するためのフィルタ装置であって、吸引ノズルを上下方向に走査するための駆動系の部品点数の低減を図ることが可能であり、メンテナンスの頻度を下げ、より安価で長期にわたって高い信頼性を実現し得る装置を提供することができる。
また、ガイドシーブが昇降部材の両端近傍に、各々、設けられている前記好適態様では、左右の側板等にガードレール等を配設することなく、安定した上下方向での往復運動を図ることができる。
背景技術を説明するため、従来のフィルタ装置を一部透視的に示す模式的な説明図である。 背景技術及び本発明を説明するため、図1の横梁部材、並びに、図3の昇降部材が左右往復運動する支承機構について示す説明図である。 本出願に係る一形態を説明するため、図1と同様に示す模式的な説明図である。 本出願に係る別の形態を説明するため、図3と同様に示す模式的な説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態につき説明する。尚、以下の説明では、背景技術として説明した各構成成分と同様な機能を有するものには同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図3は、図1と同様に、本発明のフィルタ装置の通風方向上流から見た説明図である。この装置形態では、背景技術と同様に、右側の側板11a、左側の側板11b並びに天板11c及び底板11d、及び不図示の背面板で構成された矩形のケーシング11に集塵フィルタ13が立設装着されている。一般に、この種の集塵フィルタは風圧等で変形しないように平面性が保てる構造であって、開口率が比較的大きい金網、パンチングメタルなどの素材が用いられ、集塵効率を向上させる目的で種々の合成繊維を植毛したものが知られている。
この集塵フィルタ13の濾過面を清浄化するため、吸引ノズル15を従来と同様なガイド部材25と共に収めた昇降手段41の両端近傍には、各々、ガイドシーブ43a及びガイドシーブ43bが設けられている。このガイドシーブは周知の部品を用いることができるが、ワイヤの支点とする上で、糸巻き状若しくはドラム状の概形を有し、その回転円周面に溝や窪みを設けたものが好ましい。係る形状のガイドシーブの採用によって、ワイヤとの接触部分が円周面内で大きな変位を生じず、かつワイヤの脱落防止を図る上で好適である。また、ワイヤの材質として、耐久性、防錆性に優れたステンレス鋼製の材料を用いるのが良い。
図3の装置形態では、矩形のケーシング13の左上方にある天板11cの内面に取り付けたワイヤ固定治具45を一端としたワイヤ47(一点鎖線で示す)が取り付けられ、当該ワイヤ47が、支点となるガイドシーブ43b並びにガイドシーブ43aを経由して、ケーシング11の右上方に配設した駆動モータ49の回転軸にワイヤの他端が取付固定されている。同図例示の駆動モータ49の取付位置は、昇降手段41に取り付けられた吸引ノズル15(詳細には吸引力が及ぶ吸引口の上端)が集塵フィルタ13の上端部に達する位置(上端位置と称する)にまで、当該手段41に設けたガイドシーブ43a、43bを巻上げて上昇移動させることができるように、集塵フィルタ13の上端位置よりも上方に固定配置する。また、この上端位置、及び、集塵フィルタ13の下端に吸引ノズル15(詳細には吸引力が及ぶ吸引口の下端)が達した際の下端位置では、各々の端部位置を検出するためのセンサーを配設する方式によって、駆動モータ49の駆動停止並びに反転を行う構成とする(以下、単に検出制御機構と称する場合がある)。
これら図3に例示した各構成成分を設けることより、駆動モータ49を動作させてワイヤ47を巻き取り、ガイドシーブ43a、43bを支点としてワイヤ固定治具45に至るワイヤ長を減少させ、所謂、動滑車の原理によって、従来に比べて小さなトルクで昇降部材41を上昇させる。この後、前述した検出制御機構で昇降部材41が上端位置に達したことを検知し、当該モータを反転駆動することで、昇降部材41が増加するワイヤ長に従って下方に降下移動し始める。然る後、再度、下端位置における検出制御機構の作用により、駆動モータ49によるワイヤ47の巻き取りに転じ、昇降部材41が再上昇し、順次、このような動作を繰り返すことによって上下方向に往復移動する構成となっている。この間、昇降部材41が懸架されているワイヤ47の伸びなど、装置稼働に伴う経時的な寸法変化を生じた場合であっても、ガイドシーブ43a並びに43bとの接触が保たれている限り、当該部材41の上下方向内での往復移動を正常に維持することができる。
次いで、昇降部材41に配設された吸引ノズル15が左右方向に往復移動する機構につき、図3で説明する。この装置形態では、前述した特許文献2に従前技術として開示された支承機構技術(同公報の図2参照)と同様に、左右方向への往復移動に固有の駆動モータを配設する必要がない装置構成を例示する。まず、図3に示すとおり、昇降部材41の内部には、本出願図2を参照して説明した支承機構と同様に、従動スプロケット51a、吸引ノズル15と一体に取り付けられ長孔27を開口したガイド部材25、左右移動用ローラチェーン53(二点鎖線)の一点に固定取付された支承ピン(不図示)、並びに、前記従動スプロケット51aとは昇降部材41の反対側の位置に従動スプロケット51bが配設されている。ここで、従動スプロケット51aと同軸には、比較的小径のスプロケット55が設けられ、昇降部材41の左端に固定配置されたラチェット機構付スプロケット57と当該スプロケット55との間にはローラチェーン59(二点鎖線)が巻回されている。このラチェット機構付スプロケット57は、一例として左側の側板11bの左上方に設けたラック61と噛み合って図示反時計回りにのみ回転し、時計回りには空転するものを採用する。尚、ここに言う「ラック」とは、例えば金属製の平板の一面に等間隔の歯を刻んだものであり、この「歯」とラチェット機構付スプロケット57の歯と噛み合うことで当該スプロケットが回転する構成を例示している。本出願明細書では、ラックとラチェット機構付スプロケットとの組合せを利用して、昇降部材が上下方向に一往復する間に、昇降部材を所定の距離だけ一回、左右移動させる機構を、横送り機構と称する。
以下、前述した昇降部材41の上下方向における往復移動と、当該部材41に設けた吸引ノズル15の左右方向における往復移動との関係を詳述する。この説明では、図3に示す吸引ノズル15が集塵フィルタ13の左下方の隅に位置した時点を起点とする。この起点から駆動モータ49がワイヤ47を巻き取ることによって昇降部材41は上方に移動を始める。この際、ラチェット機構付スプロケット57が駆動を受けない無回転のため、吸引ノズル15は左右方向の位置を変えることなく昇降部材41の上昇移動によって上方に向かい、帯状領域内で塵埃を吸引除去する。やがて、ラチェット機能付スプロケット57がラック61に噛み合う位置まで上昇すると、当該スプロケット57が反時計回りに回転することでローラチェーン59を反時計回りに駆動し、同軸に設けられたスプロケット55並びに従動スプロケット51aを反時計方向に回転させる。この回転が左右移動用ローラチェーン53を反時計回りに回し、これに固定支持され、長孔27に嵌め込まれた不図示の支承ピンを左右方向内で移動させ、さらに、ガイド部材25と吸引ノズル15を右方向に移動せしめる。
この際、前述の図2を参照した支承機構に基づく左右方向内での吸引ノズル15の移動は、ラック61の下方から上方への距離領域だけラチェット機構付スプロケット57が噛み合う間、上昇移動と同時に生じる。この後、上端位置に達した時点で検出機構が働き、駆動モータ49の逆回転とワイヤ47の巻き戻しが始まり、昇降部材41が下降を始める。この駆動モータ49の巻き戻しが始まり、ラチェット機構付スプロケット57とラック61との噛み合いが維持されている間、当該スプロケット57は空転し、支承機構系の各部材への作用、即ち、吸引ノズルの左右方向内での移動は生じないように設計されている。
次いで、前述した下端位置に達した時点で検知機構が駆動モータ49を逆転させ、ワイヤ47が巻き取られることで昇降部材41が上昇を始める。この上昇時にも吸引ノズル15は左右位置を変えずに前記帯状の領域を吸引清掃する。続いて、昇降部材41の端部に設けたラチェット機構付スプロケット57がラック61と噛み合う位置にまで上昇した時点で、前述した起点から見て、上下方向の往復移動が少なくとも1回完了し、吸引ノズル15の右方向への移動が1回完了する。
このような1回の上下方向における往復移動の間に、吸引ノズル15が左右方向内で移動する距離は、ラチェット機構付スプロケット57とラック61、及び、これらとはローラチェーン59で連携する従動スプロケット51aとスプロケット55の各ギヤ比、支承機構に組み込まれた各構成成分の数値的条件で任意好適に設計し得る。しかしながら、吸引ノズル15の吸引口の左右方向の寸法に相当する移動距離とすることで、一連の動作連携による集塵フィルタ13表面の吸引漏れを回避し得る。加えて、以上の動作を繰り返し吸引ノズルの吸引口の右側端部が集塵フィルタ13の右側端部に達した後、前述した支承機構によって支承ピンが長孔27内で上方に動くように、従動スプロケット51a並びに従動スプロケット51b、及び左右移動用ローラチェーン53の構成を種々に選択する。係る設計とすることで、前述した一連の構成成分の連動により、吸引ノズル15が上下往復運動を繰り返しながら左方に移動し、集塵フィルタ13の左端部に復帰することで、当該フィルタ全面の清掃が完了する。
以上、図3に基づく本発明の一形態としての装置構成例を説明したが、本発明は前述した形態にのみ限定されるものではない。例えば、本発明の適用例として、ワイヤ47の支点となる2つのガイドシーブ43a及び43bを昇降部材41の両端近傍に設けた場合を説明した。この装置形態では、図2の支承機構と、図3に示す横送り機構を吸引ノズルの左右方向での移動に適用することによって、図1に示す背景技術に云う横送りモータ19を実質的に用いる必要がなくなる。これによって昇降部材の軽量化を図り、本発明を適用した装置のワイヤへの負荷は小さくなる。このため、前述した2つのガイドシーブの代わりに、昇降部材の中央にのみガイドシーブを配設し、左右の側板等に配設したガードレール等で昇降部材の安定した上下方向での往復移動を図ることもできる。
また、図3の装置形態では、駆動モータの巻き取り方向を図示紙面内として例示した。しかしながら、この駆動モータの巻き取り方向を図示紙面に垂直な面内として配置することもできる。
さらに、駆動モータの回転軸に、所謂、ウインチ等に言う「フリートアングル」(ワイヤロープが、ドラムに巻き込まれるときのドラムに対する角度)を安定させる構成として、例えばスプロケット51a等で説明した回転円周面内の溝や窪みなどを設けても良い。
さらに、図3に示す横送り機構に関して、図3では、ラチェット機構付スプロケット57と従動スプロケット51aとを、従動スプロケット51aと同軸の小径スプロケット55と、ローラチェーン59とを介して、連動させているが、これに替えて、例えば、従動スプロケット51aの回転軸に直接、連結したラチェット機構付スプロケット57を用いることもできる。
これに加えて、図3の装置形態では、本発明の原理の理解を容易とする目的で、この種の装置に通常備えられる他の構成成分を一部省略している。例えば、側板11a、及び側板11bの内壁側には、昇降手段41の上下往復移動の左右位置を規制するためのガイドレール機構を設けることができる。当該ガイドレール機構は、昇降手段41の両端面に車輪を取付け、側板に当接させる手段、或いは、前述した特許文献2の公報に添付された図4に開示されるように、本発明装置で言う天板11cと底板11dとの双方にわたる構成成分を別途設け、上記車輪と協働させることで、昇降手段41の左右位置を規制するガイドレール機構とすることができる。
次に、本発明を適用した他の装置形態に関し、図1、並びに図3と同様に示す図4を参照して説明する。
図4に示す本発明を適用した他の装置形態では、図3の装置構成におけるワイヤ47がガイドシーブ43aを介して駆動モータ49で巻き取り又は巻き戻されるのに対して、当該ワイヤ47は、ケーシング11に配設したガイドシーブ63a並びに63bを経由して駆動モータ49に引き取られる構成としている。これは、ワイヤ47が駆動モータ49に巻き取られる際、上下方向に往復移動する昇降部材41によって、少なくとも「動滑車」の支点となるガイドシーブ43aと駆動モータ49との相対的配置関係が変化する。このような装置稼働に伴う位置変化による巻き乱れの防止、即ち、前述のフリートアングルを維持するため、駆動モータ49に対して固定配置された一対のガイドシーブ63a、63bを設けるのが好ましい。さらに、同様な巻き乱れを防止する上で、図4に示す下方のガイドシーブ63bの位置に駆動モータ49を配設し、ガイドシーブ63aからワイヤ47を直接巻き取る構成としても良い。ここで、この種の装置は屋外等の風雨に曝される環境で稼働せしめることが多い。係る稼働環境に配慮し、ケーシングの下方に駆動モータを配置する場合は、防水を考慮するなど、他の部材と同様に任意好適に設計し得る。
以上、本発明を適用した実施形態につき、具体的な装置構成を参照して説明した。本発明の適用に当たり、昇降部材における吸引ノズルを公知の支承機構によって左右方向の往復移動を行う場合を例示した。しかしながら、これに限定されるものではない。このような支承機構の代替手段として、図3及び図4に示した昇降部材41の内部に収められる従動スプロケット51a、51b並びに左右移動用ローラチェーン53を廃止し、比較的小径なスプロケット55と連動するギヤ機構により当該昇降部材の左右方向に渡るトラバースカム(棒状の素材に螺旋状のねじ切りを施し、このねじ切りに他の棒状物を押し当て、回転運動を直線運動に変える方式)を用いる駆動機構でも良い。本発明はこれら形態にのみ限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で種々の変形並びに変更を任意好適に行い得ることは明らかである。
本発明のフィルタ装置は、空気を浄化して塵埃を除去するフィルタ装置として利用できる。
11:(矩形の)ケーシング、
11a:(右側の)側板、11b:(左側の)側板、11c:天板、11d:底板、
13:集塵フィルタ、15:吸引ノズル、17:横梁部材、
19:横送りモータ(第2の駆動モータ)、
21,53:左右移動用ローラチェーン、
23:従動スプロケット、25:ガイド部材、
27:(ガイド部材の)長孔、
29,29a,29b:支承機構、
31:上昇移動用駆動手段、33:縦送りモータ、
35a,35b,35c:スプロケット、
37a,37c:昇降移動用ローラチェーン、37b:伝動用ローラチェーン、
39a,39b:長孔、
41:昇降部材、
43a,43b:(支点となる)ガイドシーブ、45:ワイヤ固定治具、
47:ワイヤ、49:駆動モータ、51a,51b:従動スプロケット、
55:(比較的小径の)スプロケット、57:ラチェット機構付スプロケット、
59:ローラチェーン、61:ラック、63a,63b:ガイドシーブ、
A:左右移動用ローラチェーンの回転方向、
B:撓み軽減のためのスプロケット。

Claims (1)

  1. 左右の側板と天板及び底板とで構成される矩形のケーシングに立設装着された集塵フィルタの濾過面で塵埃を捕集し、該濾過面の塵埃を除去するため、駆動モータにより上下方向に往復移動する昇降部材と、該昇降部材に備えられた駆動機構によって左右方向に往復移動する吸引ノズルとを備えたフィルタ装置であって、前記矩形ケーシングの天板と前記駆動モータとをつなぐワイヤが前記昇降部材に設けられたガイドシーブを支点として備えられ、該駆動モータがワイヤを巻き取り又は巻き戻すことによって前記昇降部材が上下方向に往復移動し、かつ該昇降部材はラチェット機構付スプロケットを備え、該ラチェット機構付スプロケットと側板に取り付けられたラックとから構成される横送り機構を有すると共に、前記ガイドシーブが前記昇降部材の両端近傍に、各々、設けられてなることを特徴とする、フィルタ装置。
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