JP2016188001A - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

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【課題】入口弁の上流液圧を精度良く推定することを目的とする。【解決手段】制御部100は、入口弁13および出口弁14を制御してアンチロックブレーキ制御を実行するアンチロックブレーキ制御手段150と、少なくともアンチロックブレーキ制御の開始後に、ポンプ17を所定の出力で駆動させて上流液圧を昇圧させる昇圧制御を実行する昇圧手段160と、昇圧制御の開始後に、上流液圧を、所定の出力に応じた値に推定する上流液圧推定手段140を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
従来、アンチロックブレーキ制御(以下、「ABS制御」ともいう。)を実行可能な車両用ブレーキ液圧制御装置として、ABS制御中のマスタシリンダ圧(入口弁の上流液圧)を推定するものが知られている(特許文献1参照)。具体的に、この技術では、増圧制御量の今回値と前回値の差分等を用いてマスタシリンダ圧を推定している。
特開2007−237951号公報
しかしながら、実際のマスタシリンダ圧は、ドライバーのブレーキペダルの踏み込み具合によって変化するものであり、取り得る範囲が広い。そのため、従来技術では、毎回精度良くマスタシリンダ圧を推定することが難しいという問題があった。
そこで、本発明は、入口弁の上流液圧を精度良く推定することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車両用ブレーキ液圧制御装置は、液圧源から車輪ブレーキへの液圧路に介装された入口弁と、前記車輪ブレーキからリザーバへの液圧路に介装された出口弁と、前記入口弁の上流液圧を昇圧するポンプと、前記入口弁、前記出口弁および前記ポンプを制御する制御部とを有する。
前記制御部は、前記入口弁および前記出口弁を制御してブレーキ液圧制御を実行するブレーキ液圧制御手段と、少なくとも前記ブレーキ液圧制御の開始後に、前記ポンプを所定の出力で駆動させて前記上流液圧を昇圧させる昇圧制御を実行する昇圧手段と、前記昇圧制御の開始後に、前記上流液圧を、前記所定の出力に応じた値に推定する上流液圧推定手段と、を備える。
この構成によれば、昇圧制御により上流液圧が昇圧されるので、上流液圧が取り得る範囲を小さくすることができ、容易かつ高精度に上流液圧を推定することができる。
また、前記した構成において、前記所定の出力は、前記上流液圧を最大値に昇圧するのに必要な値に設定することができる。
これによれば、昇圧制御により上流液圧を必ず最大値、つまり一定の値とすることができるので、上流液圧をより高精度に推定することができる。
また、前記した構成において、前記昇圧手段は、前記ブレーキ液圧制御の開始前から前記昇圧制御を実行するように構成することができる。
これによれば、ブレーキ液圧制御の開始前からポンプを駆動するので、このポンプの駆動により制動力の補助も兼ねることができる。
また、前記した構成において、前記液圧源から前記入口弁への液圧路に介装された、常開型比例電磁弁である調圧弁と、前記調圧弁の上流側の液圧路と前記ポンプの上流側の液圧路とを繋ぐ液圧路に介装された、常閉型電磁弁である吸入弁とを有し、前記昇圧手段は、前記昇圧制御の間、前記吸入弁および前記調圧弁に駆動電流を供給して、前記吸入弁を開くとともに、前記調圧弁を閉じるように構成され、前記昇圧制御の間、前記調圧弁に流す駆動電流が、前記ポンプの駆動により前記調圧弁の上下流に発生する差圧で前記調圧弁が開くことがないような値に設定されていてもよい。
これによれば、より良好に、上流液圧を所定の出力に応じた値にすることができる。
本発明によれば、入口弁の上流液圧を精度良く推定することができる。
本発明の一実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を備えた車両の構成図である。 液圧ユニットの構成を示す構成図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 制御部の動作を示すフローチャートである。 昇圧制御が実行された場合の上流液圧の推定方法を示すタイムチャートである。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、車両用ブレーキ液圧制御装置1は、車両2の各車輪3に付与する制動力を適宜制御する装置である。車両用ブレーキ液圧制御装置1は、油路や各種部品が設けられる液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御部100とを主に備えている。
各車輪3には、それぞれ車輪ブレーキFL,RR,RL,FRが備えられ、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRには、液圧源としてのマスタシリンダ5から供給される液圧により制動力を発生するホイールシリンダ4が備えられている。マスタシリンダ5とホイールシリンダ4とは、それぞれ液圧ユニット10に接続されている。そして、ブレーキペダル6の踏力(運転者の制動操作)に応じてマスタシリンダ5で発生したブレーキ液圧が、制御部100および液圧ユニット10で制御された上でホイールシリンダ4に供給される。
制御部100には、各車輪3の車輪速度を検出する車輪速センサ91が接続されている。そして、この制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)および入出力回路を備えており、車輪速センサ91などからの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各種演算処理を行うことによって、制御を実行する。なお、制御部100の詳細は、後述することとする。
図2に示すように、液圧ユニット10は、運転者がブレーキペダル6に加える踏力に応じたブレーキ液圧を発生する液圧源であるマスタシリンダ5と、車輪ブレーキFR,FL,RR,RLとの間に配置されている。
液圧ユニット10は、ブレーキ液が流通する油路(液圧路)を有する基体であるポンプボディ11に油路と各種の電磁バルブが配置されることで構成されている。マスタシリンダ5の出力ポート5a,5bは、ポンプボディ11の入力ポート11aに接続され、ポンプボディ11の出力ポート11bは、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに接続されている。そして、通常時はポンプボディ11内の入力ポート11aから出力ポート11bまでが連通した油路となっていることで、ブレーキペダル6の踏力が各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達されるようになっている。なお、マスタシリンダ5の出力ポート5aに接続された液圧系統は、車輪ブレーキFL,RRに接続され、マスタシリンダ5の出力ポート5bに接続された液圧系統は、車輪ブレーキRL,FRに接続され、これらの各系統は、略同様の構成を有している。
各液圧系統には、入力ポート11aと出力ポート11bを繋ぐ液圧路上に、供給する電流に応じてその上下流の液圧の差を調整可能な常開型比例電磁弁である調圧弁12が設けられている。調圧弁12には、並列して、出力ポート11b側へのみの流れを許容するチェック弁12aが設けられている。
調圧弁12よりも車輪ブレーキRL,FR,RL,FR側の液圧路は途中で分岐して、それぞれが出力ポート11bに接続されている。そして、各出力ポート11bに対応する各液圧路上には、それぞれ常開型比例電磁弁である入口弁13が配設されている。各入口弁13には、並列して、調圧弁12側へのみの流れを許容するチェック弁13aが設けられている。
各出力ポート11bとこれに対応する入口弁13との間の液圧路からは、それぞれ、常閉型電磁弁からなる出口弁14を介して調圧弁12と入口弁13の間に繋がる還流液圧路19Bが設けられている。
この還流液圧路19B上には、出口弁14側から順に、過剰なブレーキ液を一時的に吸収するリザーバ16、チェック弁16a、ポンプ17およびオリフィス17aが配設されている。チェック弁16aは、調圧弁12と入口弁13の間へ向けての流れのみを許容するように配置されている。ポンプ17は、モータ21により駆動され、調圧弁12と入口弁13の間へ向けての圧力を発生するように設けられている。オリフィス17aは、ポンプ17から吐出されたブレーキ液の圧力の脈動および調圧弁12が作動することにより発生する脈動を減衰させている。
入力ポート11aと調圧弁12を繋ぐ導入液圧路19Aと、還流液圧路19Bにおけるチェック弁16aとポンプ17の間の部分とは、吸入液圧路19Cにより接続されている。そして、吸入液圧路19Cには、常閉型電磁弁である吸入弁15が配設されている。
以上のような構成の液圧ユニット10は、通常時には、各電磁弁に通電がなされず、入力ポート11aから導入されたブレーキ液圧は、調圧弁12、入口弁13を通って出力ポート11bに出力され、各ホイールシリンダ4にそのまま付与される。そして、アンチロックブレーキ制御を行う場合など、ホイールシリンダ4の過剰なブレーキ液圧を減圧する場合には、対応する入口弁13を閉じ、出口弁14を開くことで還流液圧路19Bを通してブレーキ液をリザーバ16へと流し、ホイールシリンダ4のブレーキ液を抜くことができる。また、ポンプ17によりホイールシリンダ4の加圧を行う場合には、吸入弁15を開き、モータ21を駆動することで、ポンプ17の加圧力により積極的にホイールシリンダ4へブレーキ液を供給することができる。さらに、ホイールシリンダ4の加圧の程度を調整したい場合には、調圧弁12に流す電流を調整することで調整することができる。
次に、制御部100の詳細について説明する。
図3に示すように、制御部100は、車輪速度取得手段110と、上流液圧推定手段140と、ブレーキ液圧制御手段の一例としてのアンチロックブレーキ制御手段150と、昇圧手段160と、制御実行手段170と、記憶手段190とを備えている。
車輪速度取得手段110は、各車輪速センサ91から各車輪3の車輪速度を取得する手段である。車輪速度取得手段110は、各車輪3の車輪速度を取得すると、取得した各車輪速度をアンチロックブレーキ制御手段150および上流液圧推定手段140に出力する。
アンチロックブレーキ制御手段150は、車輪速センサ91で検出される車輪速度と、各車輪速度に基づいて推定される車体速度とに基づいて、ABS制御を実行するか否かを車輪3ごとに判定し、実行すると判定した場合には、ABS制御時の液圧制御の指示(減圧制御、保持制御および増圧制御のいずれにするかの指示)を車輪3ごとに決定する機能を有している。具体的には、例えば、アンチロックブレーキ制御手段150は、車輪速度と車体速度とに基づいて定まるスリップ率が、所定値以上になり、かつ、車輪加速度が0以下であるとき(車輪3の減速中)に車輪3がロックしそうになったと判定して、液圧制御の指示を減圧制御に決定する。ここで、車輪加速度は、例えば車輪速度から算出される。
アンチロックブレーキ制御手段150は、車輪加速度が0よりも大きいときに、液圧制御の指示を保持制御に決定する。アンチロックブレーキ制御手段150は、スリップ率が所定値未満となり、かつ、車輪加速度が0以下であるときに、液圧制御の指示を増圧制御に決定する。
そして、アンチロックブレーキ制御手段150は、液圧制御の指示を決定すると、その指示を制御実行手段170に出力する。また、アンチロックブレーキ制御手段150は、増圧制御の指示を制御実行手段170に出力する場合には、入口弁13の駆動電流の値を決めるための要求圧も制御実行手段170に出力するようになっている。この要求圧を算出するために、アンチロックブレーキ制御手段150は、下流液圧算出部151と、制御量算出部152と、要求圧算出部153とを備えている。
下流液圧算出部151は、上流液圧推定手段140から出力されてくる上流液圧と、入口弁13および出口弁14の制御の履歴とに基づいて、入口弁13の下流液圧、つまりホイールシリンダ圧を算出する機能を有している。下流液圧算出部151は、下流液圧を算出すると、算出した下流液圧を要求圧算出部153に出力する。
制御量算出部152は、ABS制御の状態に基づいて、下流液圧の増減量を制御量として算出する機能を有している。制御量算出部152は、制御量を算出すると、算出した制御量を要求圧算出部153に出力する。
要求圧算出部153は、下流液圧算出部151から出力されてくる下流液圧と、制御量算出部152から出力されてくる制御量とに基づいて、下流液圧の目標値である要求圧を算出する機能を有している。具体的に、要求圧算出部153は、下流液圧に制御量を加算することで要求圧を算出する。要求圧算出部153は、要求圧を算出すると、算出した要求圧を制御実行手段170に出力する。
また、アンチロックブレーキ制御手段150は、ABS制御を開始する場合には、そのことを示す開始信号を昇圧手段160に出力し、ABS制御を終了する場合には、そのことを示す終了信号を昇圧手段160に出力する。
昇圧手段160は、所定の昇圧条件が満たされたことを条件として、ポンプ17、詳しくはモータ21を最大の出力で駆動させることで、入口弁13の上流液圧を昇圧させる昇圧制御を実行する機能を有している。なお、本実施形態では、所定の昇圧条件を、アンチロックブレーキ制御手段150から開始信号を受けたこととする。
また、昇圧手段160は、昇圧制御の間、吸入弁15を開くとともに、調圧弁12を閉じるべく、吸入弁15および調圧弁12に駆動電流を供給している。特に、昇圧手段160は、昇圧制御の間、調圧弁12が閉じた状態で保たれるように、調圧弁12に流す駆動電流を、ポンプ17の駆動により調圧弁12の上下流に発生する最大の差圧で調圧弁12が開くことがないような大きな値に設定している。これにより、上流液圧が、モータ21およびポンプ17の能力に応じた最大値となるようになっている。
つまり、ポンプ17を最大出力で稼働させると、入口弁13の上流液圧が徐々に大きくなっていくが、この上流液圧が、ポンプ17の能力に応じた所定の値まで上昇すると、それ以上ポンプ17によって上流液圧を加圧することができなくなる。この間、調圧弁12が開かなければ、上流液圧は、ポンプ17の能力に応じた所定の値となるので、前述したように調圧弁12の駆動電流を大きな値に設定することで、上流液圧は、ポンプ17を稼働させている間、所定の値、つまり最大値に維持されるようになっている。
そして、昇圧手段160は、昇圧制御を開始すると、そのことを示す昇圧開始信号を上流液圧推定手段140に出力する。また、昇圧手段160は、アンチロックブレーキ制御手段150から終了信号を受けると、モータ21の駆動を停止するとともに、吸入弁15および調圧弁12への駆動電流の供給を停止する。
上流液圧推定手段140は、ABS制御が実行されていない場合に、車輪速度から車輪3の減速度を算出し、この減速度に基づいて、入口弁13の上流液圧を推定する機能を有している。具体的には、上流液圧推定手段140は、例えば、減速度と上流液圧とを対応づけたマップに基づいて、上流液圧を推定する。ここで、上流液圧は、ポンプ17や調圧弁12が作動していない状態においては、マスタシリンダ圧と同じ値となっている。なお、マップは、実験やシミュレーション等によって予め作成しておけばよい。
また、上流液圧推定手段140は、昇圧手段160から昇圧開始信号を受けると、この昇圧開始信号を受けた時点から所定時間経過したときに、上流液圧を最大値に推定する機能を有している。なお、所定時間は、実験やシミュレーション等により適宜設定される。上流液圧推定手段140は、上流液圧を推定すると、推定した上流液圧をアンチロックブレーキ制御手段150および制御実行手段170に出力する。
制御実行手段170は、アンチロックブレーキ制御手段150から出力されてくる液圧制御の指示や要求圧に基づいて、入口弁13および出口弁14等を制御することで、下流液圧を制御する機能を有している。具体的に、制御実行手段170は、液圧制御の指示が減圧制御である場合には、入口弁13および出口弁14に電流を流すことで、入口弁13を閉じ、出口弁14を開けるように制御する。また、制御実行手段170は、液圧制御の指示が保持制御である場合には、入口弁13に電流を流し、出口弁14に電流を流さないことで、入口弁13および出口弁14を両方とも閉じるように制御する。
そして、制御実行手段170は、液圧制御の指示が増圧制御である場合には、出口弁14に電流を流さないことで出口弁14を閉じ、入口弁13に要求圧に対応した駆動電流を流すことで、入口弁13の上下流の差圧をコントロールして、下流液圧を意図した増圧レートで増圧するようになっている。このような増圧制御を実現すべく、制御実行手段170は、主に、目標差圧設定手段171と、駆動電流設定手段172とを備えている。
目標差圧設定手段171は、アンチロックブレーキ制御手段150から出力されてくる要求圧と、上流液圧推定手段140から出力されてくる上流液圧とに基づいて、入口弁13の上下流の差圧の目標値である目標差圧を算出して設定する機能を有している。具体的に、目標差圧設定手段171は、上流液圧から要求圧を減算することで、目標差圧を算出する。目標差圧設定手段171は、目標差圧を算出すると、算出した目標差圧を駆動電流設定手段172に出力する。
駆動電流設定手段172は、目標差圧設定手段171から出力されてくる目標差圧に基づいて入口弁13を駆動するための駆動電流の値を設定する機能を有している。具体的に、駆動電流設定手段172は、目標差圧と駆動電流とを対応づけたマップに基づいて、駆動電流を設定する。なお、マップは、実験やシミュレーション等によって予め作成しておけばよい。
詳しくは、駆動電流設定手段172は、入口弁13が現在の上下流の差圧に対して開き始めることが可能な駆動電流の初期値を目標差圧に基づいて設定している。なお、駆動電流の初期値を設定した後は、制御実行手段170は、駆動電流を、初期値から徐々に下げていくように制御する。
記憶手段190は、前述したマップや、車輪速度、車体減速度、上流液圧などの各パラメータなどを記憶している。
次に、制御部100の動作について図4に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
図4に示すように、制御部100は、まず、昇圧条件を満たすか否か、つまり本実施形態ではABS制御が開始されたか否かを判断する(S1)。ステップS1において昇圧条件を満たすと判断した場合には(Yes)、制御部100は、モータ21に電流を供給して、ポンプ17を駆動させる(S2)。
ステップS2の後、制御部100は、昇圧条件が満たされてから、つまりABS制御が開始されてから所定時間が経過したか否かを判断する(S3)。ステップS3において所定時間が経過したと判断した場合には(Yes)、制御部100は、上流液圧を最大値に推定する(S4)。
ステップS4の後、または、ステップS3においてNoと判断した場合には、制御部100は、ABS制御が終了したか否かを判断する(S5)。ステップS5においてABS制御が終了したと判断した場合には(Yes)、制御部100は、ポンプ17を停止して(S6)、本制御を終了する。
次に、制御部100による駆動電流の設定方法の一例について、図5を参照して詳細に説明する。図5は、車輪3について、ブレーキ液圧制御の一つであるABS制御が実行される際に昇圧制御が実行された場合における各パラメータを示す図である。なお、図5において、Vは車輪速度、PMは上流液圧、PHはホイールシリンダ圧、Aは入口弁13の駆動電流を示す。
図5に示すように、ドライバーがブレーキペダル6を踏むと(時刻t0)、車輪3が徐々に減速していく。車輪3のスリップ率が所定値以上になると(時刻t1)、制御部100は、ABS制御を開始するとともに、昇圧制御を実行する。
ABS制御の開始から所定時間が経過すると(時刻t2)、制御部100は、上流液圧PMを最大値PMmaxに推定する。その後、制御部100は、各増圧制御を開始する際に、推定した上流液圧PM(PMmax)と要求圧とに基づいて、入口弁13の駆動電流A1,A2,A3を設定して(時刻t3,t4,t5)、各増圧制御を実行する。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
昇圧制御により上流液圧PMが昇圧されるので、上流液圧PMが取り得る範囲を小さくすることができ、容易かつ高精度に上流液圧PMを推定することができる。
昇圧制御においてポンプ17の出力を最大出力、つまり上流液圧PMを最大値PMmaxに昇圧するのに必要な値に設定することで、昇圧制御によって上流液圧PMを必ず最大値PMmaxとすることができるので、上流液圧PMをより高精度に推定することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、ABS制御の開始時に昇圧制御を開始したが、本発明はこれに限定されず、昇圧制御は、少なくともABS制御の開始後に実行されていれば、どのようなタイミングで開始してもよい。例えば、昇圧制御を、ABS制御の開始前から実行してもよい。
ABS制御の開始前からポンプを駆動するので、このポンプの駆動により制動力の補助も兼ねることができる。なお、このときの昇圧条件は、昇圧制御の開始後にABS制御が実行される可能性が高い条件に設定することができる。例えば、昇圧条件は、スリップ率が、ABS制御の減圧制御を開始するための第1閾値よりも僅かに小さな第2閾値以上になったという第1条件にしてもよいし、当該第1条件と、ブレーキペダルの踏み込みを検知するセンサがONになってから前記第1条件を満たすまでの時間が比較的短い規定時間以下であるという第2条件との2つの条件にしてもよい。
前記実施形態では、昇圧制御におけるポンプ17の出力を最大出力としたが、本発明はこれに限定されず、最大出力よりも小さな出力としてもよい。この場合であっても、昇圧後の上流液圧を、所定の範囲内に収めることができるので、上流液圧をポンプ17の出力に応じた値に推定することで、容易かつ高精度に上流液圧を推定することができる。
前記実施形態では、ブレーキ液圧制御の一つであるABS制御を実行可能な車両用ブレーキ液圧制御装置に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、例えば、車両の挙動安定化制御等を実行可能な車両用ブレーキ液圧制御装置に本発明を適用してもよい。
13 入口弁
14 出口弁
17 ポンプ
100 制御部
140 上流液圧推定手段
150 アンチロックブレーキ制御手段
160 昇圧手段

Claims (4)

  1. 液圧源から車輪ブレーキへの液圧路に介装された入口弁と、前記車輪ブレーキからリザーバへの液圧路に介装された出口弁と、前記入口弁の上流液圧を昇圧するポンプと、前記入口弁、前記出口弁および前記ポンプを制御する制御部とを有する車両用ブレーキ液圧制御装置であって、
    前記制御部は、
    前記入口弁および前記出口弁を制御してブレーキ液圧制御を実行するブレーキ液圧制御手段と、
    少なくとも前記ブレーキ液圧制御の開始後に、前記ポンプを所定の出力で駆動させて前記上流液圧を昇圧させる昇圧制御を実行する昇圧手段と、
    前記昇圧制御の開始後に、前記上流液圧を、前記所定の出力に応じた値に推定する上流液圧推定手段と、を備えたことを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
  2. 前記所定の出力は、前記上流液圧を最大値に昇圧するのに必要な値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  3. 前記昇圧手段は、前記ブレーキ液圧制御の開始前から前記昇圧制御を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  4. 前記液圧源から前記入口弁への液圧路に介装された、常開型比例電磁弁である調圧弁と、前記調圧弁の上流側の液圧路と前記ポンプの上流側の液圧路とを繋ぐ液圧路に介装された、常閉型電磁弁である吸入弁とを有し、
    前記昇圧手段は、前記昇圧制御の間、前記吸入弁および前記調圧弁に駆動電流を供給して、前記吸入弁を開くとともに、前記調圧弁を閉じるように構成され、
    前記昇圧制御の間、前記調圧弁に流す駆動電流が、前記ポンプの駆動により前記調圧弁の上下流に発生する差圧で前記調圧弁が開くことがないような値に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
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