JP2016185739A - 車体の後部構造 - Google Patents

車体の後部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2016185739A
JP2016185739A JP2015066253A JP2015066253A JP2016185739A JP 2016185739 A JP2016185739 A JP 2016185739A JP 2015066253 A JP2015066253 A JP 2015066253A JP 2015066253 A JP2015066253 A JP 2015066253A JP 2016185739 A JP2016185739 A JP 2016185739A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
joined
vehicle body
panel
box
intermediate member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015066253A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6411932B2 (ja
Inventor
淳 三井
Atsushi Mitsui
淳 三井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2015066253A priority Critical patent/JP6411932B2/ja
Publication of JP2016185739A publication Critical patent/JP2016185739A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6411932B2 publication Critical patent/JP6411932B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】IPUが後突によって損傷を受けることがなく、スペアタイヤハウス相当部分にIPUを配置することを可能にすること。
【解決手段】リヤセンタメンバ52を、リヤフロアミドルクロスメンバ26との接合部から駆動用バッテリユニット100の配置部に対応する前後方向位置より後方の位置まで延在する前側部材54と、前端を前側部材54の後端に接合されて前側部材54からリヤパネル28に取り付けられているボックス部材38の近傍まで延在し、前側部材54より低強度で且つ中間部に上下方向に屈曲し易い脆弱部を備えた中間部材56と、前端を中間部材56の後端に接合されて中間部材56からボックス部材38との接合部まで延在し、中間部材56より高強度の後側部材58とにより構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車体の後部構造に関し、更に詳細には、ハイブリッド車等において駆動用バッテリユニットを搭載される車体後部の下部構造に関する。
自動車等の車両に用いられる車体の後部構造として、スペアタイヤハウスを形成されたリヤフロアパネルと、前後方向に延在してリヤフロアパネルの左右両側に接合される左右のリヤサイドフレームと、スペアタイヤハウスの前方に配設されて左右のリヤサイドフレームを連結するリヤクロスメンバと、リヤクロスメンバから車幅方向中央をスペアタイヤハウスの下底面に沿って後方に延在し、後端に牽引フックを接合されたフック補強部材(リヤセンタメンバ)とを有し、リヤサイドフレームはリヤクロスメンバから後方の部分を前部フレームと後部フレームとに2分割されていると共に、フック補強部材が前部補強部材と後部補強部材とに2分割されているものが知られている(特許文献1)。
この車体後部構造では、車両後方からの荷重が車体後部にかかるとき(後突時)、リヤサイドフレームが前部フレームと後部フレームとの分割位置で上方の凸形状に折れる或いは下方の凸形状に折れる変形を生じると共に、リヤフロアパネル及びフック補強部材が前部補強部材と後部補強部材との分割位置で下方の凸形状に折れる或いは上方の凸形状に折れる変形を生じることにより、リヤクロスメンバ、リヤサイドフレームおよびリヤフロアパネルのスペアタイヤハウス部分が前方へ移動することが阻止され、これらがリヤクロスメンバの前方に配置されている燃料タンク等に衝突することが防止される。
特許第5435347号公報
しかしながら、上述の車体後部構造では、後突時にスペアタイヤハウス部分が大きく潰れるため、ハイブリッド車において、を、IPUの保護の観点から、スペアタイヤハウス相当部分に配置することができない。
本発明が解決しようとする課題は、リヤフロアパネルのスペアタイヤハウス相当部分に、駆動用バッテリユニットが配置されても、駆動用バッテリユニットが後突によって損傷を受けることがなく、スペアタイヤハウス相当部分に、駆動用バッテリユニットを配置することを可能にすることである。
本発明による車体の後部構造は、凹部(12)を有し、当該凹部(12)の前部に駆動用バッテリユニット(100)を配置されるリヤフロアパネル(10)と、前後方向に延在して前記リヤフロアパネル(10)の左右両側に接合された左右のリヤサイドフレーム(14)と、前記駆動用バッテリユニット(100)の配置部とオーバーラップする前後方向の位置を前記凹部(12)の下底面に沿って車幅方向に延在し、左右端を前記リヤサイドフレーム(14)に接合されたリヤフロアミドルクロスメンバ(26)と、前記リヤフロアパネル(10)の後端に沿って車幅方向に延在し、左右両側を前記リヤサイドフレーム(14)の後端に接合されたリヤパネル(28)と、前記リヤパネル(28)の車幅方向の中央部に接合されたボックス部材(38)と、車幅方向の中央部を前記凹部(12)に沿って前後方向に延在し、前端を前記リヤフロアミドルクロスメンバ(26)に接合され且つ後端を前記ボックス部材(38)に接合されたリヤセンタメンバ(52)とを有し、前記リヤセンタメンバ(52)は、前記リヤフロアミドルクロスメンバ(26)との接合部から前記駆動用バッテリユニット(100)の配置部に対応する前後方向位置より後方の位置まで延在する前側部材(54)と、前端を前記前側部材(54)の後端に接合され、前記前側部材(54)から前記ボックス部材(38)の近傍まで延在し、前記前側部材(54)より低強度であり、且つ中間部に上下方向に屈曲し易い脆弱部(第2脆弱部X2)を備えた中間部材(56)と、前端を前記中間部材(56)の後端に接合され、前記中間部材(56)から前記ボックス部材(38)との接合部まで延在し、前記中間部材(56)より高強度の後側部材(58)とを含む。
この構成によれば、リヤセンタメンバ(52)には、中間部材(56)の中間部の脆弱部(第2脆弱部X2)に加えて、後側部材(58)に対する中間部材(56)の接合部近傍および前側部材(54)に対する中間部材(56)の接合部近傍に、上下方向に屈曲し易い部分(第1脆弱部X1、第3脆弱部X3)ができる。後突時には、リヤセンタメンバ(52)が、駆動用バッテリユニット(100)の配置部より後方に位置する上下方向に屈曲し易い3箇所で上下方向に屈曲するから、凹部(12)の前部のスペアタイヤハウス相当部分に駆動用バッテリユニット(100)が配置されても、駆動用バッテリユニット(100)が後突によって損傷を受けることがなく、スペアタイヤハウス相当部分に駆動用バッテリユニット(100)を配置することが可能になる。
本発明による車体の後部構造は、好ましくは、前記中間部材(56)には、更に、前記前側部材(54)との接合部近傍および前記後側部材(58)との接合部近傍の各々に、上下方向に屈曲し易い脆弱部(第1脆弱部X1、第3脆弱部X3)が設けられている。
この構成によれば、後突時のリヤセンタメンバ(52)の中間部材(56)と後側部材(58)との接合部近傍(第1脆弱部X1)および前側部材(54)と中間部材(56)との接合部近傍(第3脆弱部X3)における上下方向の屈曲が各々確実に行われ、駆動用バッテリユニット(100)の保護が確実に行われる。
本発明による車体の後部構造は、好ましくは、前記脆弱部(第1脆弱部X1、第3脆弱部X3)は車幅方向に長いビード(60、68)あるいは開口(66)を含んでいる。
この構成によれば、後突時のリヤセンタメンバ(52)の中間部材(56)と後側部材(58)との接合部近傍(第1脆弱部X1)および前側部材(54)と中間部材(56)との接合部近傍(第3脆弱部X3)における上下方向の屈曲が各々確実に行われ、駆動用バッテリユニット(100)の保護が確実に行われる。ビード(60、68)あるいは開口(66)は、中間部材(56)を加工する際に他の部分の加工と同時に形成することができる。
本発明による車体の後部構造は、好ましくは、前記凹部(12)は前記中間部材(56)の中間部の前記脆弱部(第2脆弱部X2)に対応する前後方向の位置にて屈曲して後方に向けて上方に傾斜した傾斜底部(12B)を含む。
この構成によれば、脆弱部(第2脆弱部X2)が凹部(12)の屈曲部(屈曲線C)に位置することにより、リヤセンタメンバ(52)はリヤフロアパネル(10)と共に脆弱部(第2脆弱部X2)にて上下方向に屈曲し易くなる。
本発明による車体の後部構造は、好ましくは、前記凹部(12)は、前記傾斜底部(12B)の前側が深底部(12A)に、後側が浅底部(12C)になっており、前記凹部(12)内には前記浅底部(12C)の底面の高さに水平に延在して前記凹部(12)を上側の上部収納室(72)と下側の下部収納室(74)とに仕切る仕切りプレート(70)が取り外し可能に設けられている。
この構成によれば、駆動用バッテリユニット(100)の配置部より後方の凹部(12)の全体が収納室として利便性よく使用され、併せて車体後部の縦メンバの変形を阻害することがない。
本発明による車体の後部構造は、好ましくは、前記中間部材(56)は、前記前側部材(54)および前記後側部材(58)より板厚が薄い。
この構成によれば、板厚の違いによって中間部材(56)が前側部材(54)および後側部材(58)より低強度になり、併せて中間部材(56)の軽量化が図られる。
本発明による車体の後部構造は、好ましくは、前記リヤセンタメンバ(52)は、ハット形断面形状を有し、前記凹部(12)の下底面に接合されてリヤフロアパネル(10)と協働して閉じ断面構造をなしている。
この構成によれば、リヤセンタメンバ(52)の曲げ剛性が適度に向上し、リヤセンタメンバ(52)の小型化および軽量化が図られると共に、凹部(12)の曲げ剛性が適度に向上し、リヤフロアパネル(10)の制振性が改善される。
本発明による車体の後部構造は、好ましくは、前記ボックス部材(38)は前記リヤフロアパネル(28)の後端より垂下してジャッキアップ部(44)およびタイダウンフックの係合孔(46、48)を有するタイダウンフック取付部の少なくとも何れか一方をなしている。
この構成によれば、ボックス部材(38)がジャッキアップ部(44)およびタイダウンフック取付部の少なくとも何れか一方として有用に用いられ、ボックス部材(38)はジャッキアップやタイダウンの荷重を良好に支持することができる。
本発明による車体の後部構造は、好ましくは、前記リヤサイドフレーム(14)は、前記リヤフロアミドルクロスメンバ(26)より前方の前部部材(20)と前記リヤフロアミドルクロスメンバ(26)より後方の後部部材(22)とを含み前記後部部材(22)が前記前部部材(20)より低強度である。
この構成によれば、後突時のリヤサイドフレーム(14)の屈曲が、駆動用バッテリユニット(100)の配置部より後方にある継ぎ目(A)で生じ、後突エネルギは後部部材22の変形によって吸収され、前部部材(20)が変形することがないから、凹部(12)の前部のスペアタイヤハウス相当部分に駆動用バッテリユニット(100)が配置されても、駆動用バッテリユニット(100)が後突によって損傷を受けることがない。
本発明による車体の後部構造によれば、後突によって車両後方から荷重が車体後部に作用しても、駆動用バッテリユニットの配置部より車体後方においてリヤセンタメンバやリヤフロアパネルが折れ曲がるので、リヤフロアパネルのスペアタイヤハウス相当部分に駆動用バッテリユニットが配置されても、駆動用バッテリユニットが後突によって損傷を受けることがなく、スペアタイヤハウス相当部分に駆動用バッテリユニットを配置することが可能になる。
本発明による車体の後部構造の一つの実施形態を示す底面図 本実施形態による車体の後部構造の下から見た斜視図(左のガータアウタパネル及びリヤインナパネルを透視して示す車体の後部構造を斜め下後方から見た斜視図) 図1の線III−IIIに沿った断面図 本実施形態による車体の後部構造のリヤフロアパネル後部の拡大断面図。 本実施形態による車体の後部構造の後突時の変形モデル図
以下に、本発明による車体の後部構造の実施形態を、図1〜図4を参照して説明する。
なお、以下の説明において、「接合」は、特にことわりがない限り、スポット溶接等の溶接による接合である。各部材は、一般鋼板製で、必要に応じて一部の部材が高張力鋼板製であってよく、その多くはプレス成形品である。「ハット形断面形状」は、溝形断面形状部を含み、溝形断面形状部の両側に外方に延出した鍔部(溶接代)を有する横断面形状である。
リヤフロアパネル10は、車体後部の床を構成するものであり、開放されたバスタブ状の凹部12をプレス形成されている。凹部12は、図3に示されているように、前方の深底部12Aと、深底部12Aの後方において上側に屈曲して後方に向けて上方に傾斜した傾斜底部12Bと、傾斜底部12Bより後方の浅底部12Cを有する。つまり、傾斜底部12Bの前側が深底部12Aに、後側が浅底部12Cになっている。
スペアタイヤハウスに相当する深底部12Aの前部には、スペアタイヤに代えてIPU100が配置されている。IPU100の配置部より後方には、浅底部12Cの底面の高さに水平に延在する仕切りプレート70(図3参照)が取り外し可能に設けられている。仕切りプレート70は、凹部12内を、仕切りプレート70より上側の上部収納室72と、仕切りプレート70より下側の下部収納室74とに仕切っている。例えば、上部収納室72は工具やジャッキ等の収納室として用いられ、下部収納室74はパンク修理キッド等の収納室として用いられる。この構造は、IPU100の配置部より後方の凹部12の全体を収納室として利便性よく使用されるようにし、併せて車体後部の縦メンバの変形を阻害しない。
左右のリヤサイドフレーム14は車体後部の左右両側を前後方向に延在している。リヤサイドフレーム14は、ハット形断面形状をしていて、両鍔部を凹部12のリヤフロアパネル10に接合されることにより、リヤフロアパネル10と協働して閉じ断面形状を形成する。左右のリヤサイドフレーム14は、図1に示されているように、前端を対応する側のサイドシル18の後端に接合されており、サイドシル18との接合部より後方において互いに近付く側に湾曲し、湾曲部分14Aより後方において互いに平行に延在し、各々の外側に左右のリヤタイヤハウスを構成する領域を画定している。
リヤサイドフレーム14は、図1および図2に示されているように、後述するリヤフロアミドルクロスメンバ26より前方の前部部材20と、リヤフロアミドルクロスメンバ26より後方の後部部材22との接合体によって構成されている。前部部材20と後部部材22との継ぎ目Aはリヤフロアミドルクロスメンバ26の前後方向位置とほぼ同じ位置にある。後部部材22は前部部材20より低い曲げ強度に構成されている。換言すると、前部部材20は後部部材22より高い曲げ強度を有する。この強度差は、前部部材20と後部部材22との板厚の違いあるいは鋼材の違いによって設定することができる。
リヤサイドフレーム14の湾曲部分14Aには、凹部12の前縁を、凹部12の前面に沿って車幅方向に延在するリヤフロアクロスメンバ24の端部が接合されている。リヤフロアクロスメンバ24は左右のリヤサイドフレーム14間に掛け渡されて左右のリヤサイドフレーム14を互いに連結している。
左右のリヤサイドフレーム14の互いに平行な平行部分14Bにおける前部部材20と後部部材22との接合部近傍には、車幅方向(左右方向)に延在するリヤフロアミドルクロスメンバ26の端部が接合されている。リヤフロアミドルクロスメンバ26は左右のリヤサイドフレーム14間に掛け渡されて左右のリヤサイドフレーム14を互いに連結している。リヤフロアミドルクロスメンバ26は、リヤフロアクロスメンバ24より後方で、IPU100の配置部とオーバーラップする前後方向の位置にある。つまり、リヤフロアミドルクロスメンバ26はIPU100の配置部の下方をリヤフロアパネル10の下底面に沿って車幅方向に延在して左右のリヤサイドフレーム14に互い連結している。
リヤフロアクロスメンバ24およびリヤフロアミドルクロスメンバ26は、各々、ハット形断面形状をしていて、両鍔部をリヤフロアパネル10の下底面に接合されることにより、リヤフロアパネル10と協働して閉じ断面形状を形成する。なお、リヤフロアミドルクロスメンバ26は凹部12の外形に倣ったステープル形状をしている。
リヤフロアパネル10の後端には、当該後端に沿って車幅方向に延在し、左右両側をリヤサイドフレーム14の後端に接合されたリヤパネル(リヤフロアエンドクロスメンバ)28が設けられている。リヤパネル28は、互いに接合されたリヤアウタパネル30およびリヤインナパネル32(図4参照)と、リヤアウタパネル30およびリヤインナパネル32の左右両側に接合され且つ互いに接合された左右のガータアウタパネル34およびガータインナパネル36の水平部とによって構成されている。リヤパネル28は、これらによって閉じ断面形状をなし、テールゲート開口の下部骨格をなす。
リヤパネル28の車幅方向の中央部にはボックス部材38が設けられている。ボックス部材38は、図4に示されているように、リヤアウタパネル30の縦壁部30Aおよび縦壁部30Aの上端にて後方へ延出するように折曲された底壁部30Bとの隅角部に接合されたボックスアウタ部材40と、上側を縦壁部30Aに接合され且つ下側をボックスアウタ部材40の下側に重ね合わされて接合されたボックスインナ部材42とにより構成され、リヤアウタパネル30と協働してボックス構造をなす。
ボックス部材38は、リヤフロアパネル10の後端より垂下している。ボックスアウタ部材40とボックスインナ部材42との重ね合わせ接合部が、リヤフロアパネル10の後端よりも下方へ突出した位置でボックス部材38の底部をなし、当該底部がジャッキアップ部44をなす。また、ボックス部材38は、上述の重ね合わせ接合部およびボックスアウタ部材40の縦壁部にタイダウンフックの係合孔46、48を形成され、タイダウンフック取付部をなす。なお、リヤアウタパネル30およびリヤインナパネル32による閉じ断面の内部には、ボックス部材38に対応する位置に当該部分の補強のためにバルクヘッド部材50が接合されている。
凹部12の車幅方向の中央部には、図1および図2に示されているように、凹部12の下底面に沿って前後方向に延在して前端をリヤフロアミドルクロスメンバ26に接合され且つ後端をボックス部材38に接合されたリヤセンタメンバ52が設けられている。リヤセンタメンバ52は、リヤフロアミドルクロスメンバ26との接合部からIPU100の配置部に対応する前後方向位置より後方位置まで延在する前側部材54と、前端を前側部材54の後端に接合され、前側部材54から凹部12の底形状(深底部12A、傾斜底部12B、浅底部12C)に倣って屈曲してボックス部材38の近傍まで延在した中間部材56と、前端を中間部材56の後端に接合され、中間部材56からボックス部材38との接合部まで延在した後側部材58とにより構成されている。
前側部材54および後側部材58は中間部材56より高い曲げ強度を有し、中間部材56は前側部材54および後側部材58より曲げ強度が低い。この強度差は、これら部材の板厚の違いあるいは鋼材の違いによって設定することができる。
これにより、リヤセンタメンバ52には、IPU100の配置部に対応する前後方向位置より後方において、後側部材58に対する中間部材56の接合部近傍に上下に屈曲し易い第1脆弱部X1ができると共に、前側部材54に対する中間部材56の接合部近傍に上下に屈曲し易い第3脆弱部X3ができる。中間部材56が深底部12Aと傾斜底部12Bとの屈曲線Cに対応して屈曲している部位(中間部)には、窪み部62と窪み部62の底部を貫通する貫通孔(開口)64が形成されている。これにより、リヤセンタメンバ52には中間部材56の中間部に上下に屈曲し易い第2脆弱部X2ができる。
中間部材56には、図3に示されているように、後側部材58との接合部の近傍、詳しくは、浅底部12Cと傾斜底部12Bとの屈曲線Bに対応して屈曲している部位に、車幅方向に長いビード60を形成されていると共に、前側部材54との接合部近傍に、貫通孔66および車幅方向に長いビード68が形成されている。これにより、第1脆弱部X1および第3脆弱部X3がより一層上下に屈曲し易くなる。
ビード60、68および貫通孔66は、中間部材56のプレス成形と同時にプレス加工することができ、ビード60、68および貫通孔66が中間部材56の加工工程を増やすことがない。
前側部材54、中間部材56および後側部材58は、全てハット形断面形状を有し、両鍔部を凹部12の下底面に接合されることにより、リヤフロアパネル10と協働して閉じ断面構造をなす。後側部材58は、図4に示されているように、後端を下側に折曲された垂下片58Aを有しており、垂下片58Aはボックスインナ部材42に接合されている。
上述の構成によれば、後突によって車両後方から所定値以上の荷重(後突荷重)Fがリヤパネル28およびボックス部材38に作用すると、図5に示されているように、リヤセンタメンバ52は、IPU100の配置部より後方にある第1脆弱部X1と第2脆弱部X2と第3脆弱部X3との各々において上下方向に屈曲する。これにより、IPU100の配置部より後方において、中間部材56が狙い通りに蛇腹(横転Z状)のように屈曲する。中間部材56より高い曲げ強度を有する前側部材54および後側部材58は変形することがない。
第1脆弱部X1および第2脆弱部X2が各々中間部材56の屈曲部位に設定されていること、更には、第1脆弱部X1にはビード60が、第2脆弱部X2には貫通孔64が、第3脆弱部X3には貫通孔66およびビード68が各々形成されて脆弱化が図られていることにより、中間部材56、換言すると、リヤセンタメンバ52は、後突時には、第1脆弱部X1〜第3脆弱部X3において確実に狙い通りに変形する。そして、この変形に従ってリヤフロアパネル10が変形する。
後突エネルギの大部分はリヤフロアパネル10および中間部材56の変形によって吸収され、残余の後突エネルギが生じた場合には、当該後突エネルギは、前側部材54、リヤフロアミドルクロスメンバ26、リヤサイドフレーム14の前部部材20によってサイドシル18に伝達され、後突エネルギがIPU100の配置部に影響を与えることがない。中間部材56が前側部材54および後側部材58より板厚が薄いと、中間部材56が前側部材54および後側部材58よりも低強度になるから、後突エネルギの吸収は、主として中間部材56の変形によって良好に行われる効果が得られ、併せて中間部材56の軽量化が図られる。
後突時のリヤサイドフレーム14の屈曲は、IPU100の配置部より後方にある前部部材20と後部部材22との継ぎ目Aで生じ、前部部材20は後部部材22より高い曲げ強度を有するから、後突エネルギは、後部部材22の変形によって吸収され、前部部材20が変形することがない。
これらのことにより、IPU100の配置部が潰れることも、IPU100に後突荷重Fが作用することもなく、IPU100の保護が図られる。この結果、凹部12の前部のスペアタイヤハウス相当部分にIPU100が配置されても、IPU100が後突による損傷を受けることがなく、大きいスペースを確保できるスペアタイヤハウス相当部分に大型のIPUを配置することが可能になる。
また、凹部12の下底面には、前側部材54、中間部材56および後側部材58によって構成されたリヤセンタメンバ52が接合されていることにより、リヤセンタメンバ52の曲げ剛性が適度に向上し、リヤセンタメンバ52の小型化および軽量化が図られる。併せて凹部12の曲げ剛性が適度に向上し、リヤフロアパネル10の制振性が改善される。
また、リヤセンタメンバ52の後側部材58は、ジャッキアップ部44およびタイダウンフック取付部をなすボックス部材38に接合されているから、リヤセンタメンバ52とリヤパネル28との接続がボックス部材38によって剛固に確実に行われる。ボックス部材38は、ジャッキアップ部44およびタイダウンフック取付部として有用に利用され、ジャッキアップやタイダウンの荷重を良好に支持することができる。
凹部12は、傾斜底部12Bによって後方が浅底部12Cになっているから、大型のIPU100の配置のために、深底部12Aが深くても最低地上高を確保し、且つ上り坂で凹部12の後部が地面に接触することを回避できる。
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、リヤフロアパネル10も、屈曲線B、Cで上下方向に折曲し易いように、屈曲線B、Cに沿ってビードが形成されていてもよい。図4では屈曲線Bに沿って形成されたビード80が示されているリヤセンタメンバ52の後端はボックス部材38に代えてリヤパネル28に接合されていてもよい。リヤサイドフレーム14の前部部材20と後部部材22との継ぎ目Aは第3脆弱部X3と同じ前後方向の位置に設定されていてもよい。
また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
10 リヤフロアパネル
12 凹部
12A 深底部
12B 傾斜底部
12C 浅底部
14 リヤサイドフレーム
18 サイドシル
20 前部部材
22 後部部材
24 リヤフロアクロスメンバ
26 リヤフロアミドルクロスメンバ
28 リヤパネル
30 リヤアウタパネル
32 リヤインナパネル
34 ガータアウタパネル
36 ガータインナパネル
38 ボックス部材
40 ボックスアウタ部材
42 ボックスインナ部材
44 ジャッキアップ部
46 係合孔
48 係合孔
52 リヤセンタメンバ
54 前側部材
56 中間部材
58 後側部材
60 ビード
64 貫通孔
66 貫通孔
68 ビード
70 仕切りプレート
72 上部収納室
74 下部収納室
100 駆動用バッテリユニット(IPU)
A 継ぎ目
B 屈曲線
C 屈曲線
X1 第1脆弱部
X2 第2脆弱部
X3 第3脆弱部

Claims (9)

  1. 凹部を有し、当該凹部の前部に駆動用バッテリユニットを配置されるリヤフロアパネルと、
    前後方向に延在して前記リヤフロアパネルの左右両側に接合された左右のリヤサイドフレームと、
    前記駆動用バッテリユニットの配置部とオーバーラップする前後方向の位置を前記凹部の下底面に沿って車幅方向に延在し、左右端を前記リヤサイドフレームに接合されたリヤフロアミドルクロスメンバと、
    前記リヤフロアパネルの後端に沿って車幅方向に延在し、左右両側を前記リヤサイドフレームの後端に接合されたリヤパネルと、
    前記リヤパネルの車幅方向の中央部に接合されたボックス部材と、
    車幅方向の中央部を前記凹部に沿って前後方向に延在し、前端を前記リヤフロアミドルクロスメンバに接合され且つ後端を前記ボックス部材に接合されたリヤセンタメンバとを有し、
    前記リヤセンタメンバは、
    前記リヤフロアミドルクロスメンバとの接合部から前記駆動用バッテリユニットの配置部に対応する前後方向位置より後方の位置まで延在する前側部材と、
    前端を前記前側部材の後端に接合され、前記前側部材から前記ボックス部材の近傍まで延在し、前記前側部材より低強度であり、且つ中間部に上下方向に屈曲し易い脆弱部を備えた中間部材と、
    前端を前記中間部材の後端に接合され、前記中間部材から前記ボックス部材との接合部まで延在し、前記中間部材より高強度の後側部材とを含むことを特徴とする車体の後部構造。
  2. 前記中間部材には、更に、前記前側部材との接合部近傍および前記後側部材との接合部近傍の各々に、上下方向に屈曲し易い脆弱部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車体の後部構造。
  3. 前記脆弱部は車幅方向に長いビードあるいは開口を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の車体の後部構造。
  4. 前記凹部は前記中間部材の中間部の前記脆弱部に対応する前後方向の位置にて屈曲して後方に向けて上方に傾斜した傾斜底部を含む請求項1から3の何れか一項に記載の車体の後部構造。
  5. 前記凹部は、前記傾斜底部の前側が深底部に、後側が浅底部になっており、
    前記凹部内には前記浅底部の底面の高さに水平に延在して前記凹部を上側の上部収納室と下側の下部収納室とに仕切る仕切りプレートが取り外し可能に設けられている請求項4に記載の車体の後部構造。
  6. 前記中間部材は、前記前側部材および前記後側部材より板厚が薄いことを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の車体の後部構造。
  7. 前記リヤセンタメンバは、ハット形断面形状を有し、前記凹部の下底面に接合されてリヤフロアパネルと協働して閉じ断面構造をなすことを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の車体の後部構造。
  8. 前記ボックス部材は前記リヤフロアパネルの後端より垂下してジャッキアップ部およびタイダウンフックの係合孔を有するタイダウンフック取付部の少なくとも何れか一方をなす請求項1から7の何れか一項に記載の車体の後部構造。
  9. 前記リヤサイドフレームは、前記リヤフロアミドルクロスメンバより前方の前部部材と前記リヤフロアミドルクロスメンバより後方の後部部材とを含み、前記後部部材が前記前部部材より低強度である請求項1から8の何れか一項に記載の車体の後部構造。
JP2015066253A 2015-03-27 2015-03-27 車体の後部構造 Active JP6411932B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015066253A JP6411932B2 (ja) 2015-03-27 2015-03-27 車体の後部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015066253A JP6411932B2 (ja) 2015-03-27 2015-03-27 車体の後部構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016185739A true JP2016185739A (ja) 2016-10-27
JP6411932B2 JP6411932B2 (ja) 2018-10-24

Family

ID=57202873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015066253A Active JP6411932B2 (ja) 2015-03-27 2015-03-27 車体の後部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6411932B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019108099A (ja) * 2017-12-20 2019-07-04 株式会社Subaru 車両用電池パック保護構造およびそれを備えた車両
JP2019131006A (ja) * 2018-01-30 2019-08-08 本田技研工業株式会社 車体後部構造
CN110239628A (zh) * 2018-03-09 2019-09-17 本田技研工业株式会社 车辆后部构造
JP2020019296A (ja) * 2018-07-30 2020-02-06 ダイハツ工業株式会社 車両後部構造
JP2020050144A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 ダイハツ工業株式会社 車両構造

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002321642A (ja) * 2001-04-25 2002-11-05 Fuji Heavy Ind Ltd 自動車の後部車体構造
JP2008062781A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Honda Motor Co Ltd 車両における電気機器の冷却構造
JP2011195029A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Honda Motor Co Ltd 車体後部構造体

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002321642A (ja) * 2001-04-25 2002-11-05 Fuji Heavy Ind Ltd 自動車の後部車体構造
JP2008062781A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Honda Motor Co Ltd 車両における電気機器の冷却構造
JP2011195029A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Honda Motor Co Ltd 車体後部構造体

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019108099A (ja) * 2017-12-20 2019-07-04 株式会社Subaru 車両用電池パック保護構造およびそれを備えた車両
US10632847B2 (en) 2017-12-20 2020-04-28 Subaru Corporation Vehicle battery pack protective structure and vehicle having the vehicle battery pack protective structure
JP2019131006A (ja) * 2018-01-30 2019-08-08 本田技研工業株式会社 車体後部構造
US10737566B2 (en) 2018-01-30 2020-08-11 Honda Motor Co. Ltd. Vehicle body rear structure
CN110239628A (zh) * 2018-03-09 2019-09-17 本田技研工业株式会社 车辆后部构造
JP2019156063A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 本田技研工業株式会社 車両後部構造
US10889334B2 (en) 2018-03-09 2021-01-12 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle rear structure
CN110239628B (zh) * 2018-03-09 2021-10-22 本田技研工业株式会社 车辆后部构造
JP2020019296A (ja) * 2018-07-30 2020-02-06 ダイハツ工業株式会社 車両後部構造
JP2020050144A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 ダイハツ工業株式会社 車両構造
JP7131881B2 (ja) 2018-09-27 2022-09-06 ダイハツ工業株式会社 車両構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP6411932B2 (ja) 2018-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11077881B2 (en) Lower vehicle body structure for vehicle
US9487236B2 (en) Vehicle body front section structure
JP6411932B2 (ja) 車体の後部構造
JP5703388B2 (ja) 車体上部構造
JP2019202747A (ja) 車体下部構造体
JP2015209111A (ja) 車両前部構造
JP6232453B2 (ja) 車体前部構造
JP6181099B2 (ja) 車体の後部構造
JP2019131007A (ja) 車体後部構造
US10322753B2 (en) Vehicle body front structure
JP2012030689A (ja) 自動車のサイドシル構造
JP5957721B2 (ja) 車両構造
JP2021075089A (ja) 車両下部構造
JP6147789B2 (ja) 車体の後部構造
JP2018135080A (ja) 車両の前部車体構造
JP6450234B2 (ja) 車体の後部構造
JP5858365B2 (ja) 自動車のフロア構造
JP7213224B2 (ja) 車体構造
JP6269758B1 (ja) 車両の前部車体構造
JP5888560B2 (ja) 自動車のフロア構造
JP6044795B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP2022089486A (ja) 車体前部構造
JP6585689B2 (ja) 車体後部構造
JP6052231B2 (ja) 車両の車体構造
JP6028675B2 (ja) 車体後部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180918

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180927

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6411932

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150