JP2016176695A - 気密性試験治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラックアンドピニオン式ステアリングの気密性試験において、小型で作業性のよい気密性試験治具を提供する。
【解決手段】
一方端が開かれ他方端が閉じられて内部空間18を有し外周の一部に雄ねじ6が形成され略円筒状の治具内筒1と、治具内筒1の雄ねじ6に係合する雌ねじ7を内周に有する略円筒状の治具外筒2と、内筒外周8上で治具外筒2より開口端側に配置される略円筒状の弾性密封部材3と、を備えた気密性試験治具20であって、弾性密封部材3が軸方向に圧縮され半径方向に膨張することによって、ラックハウジング端部内周16及び内筒外周8との間を密封する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ラックアンドピニオン式ステアリングの製造工程で使用する気密性試験治具に関するものである。
特許文献1には、本発明とは試験部位が異なるが、電動パワーステアリング用モータハウジングの気密性試験に使用する試験治具についての記載がある。この事例は、モータハウジングから導出された被覆電線の端末及びそれに連結されたコネクタの全体を覆うカバー状の試験治具を用いて密封し、モータハウジングの内部に空気を導入して気密性を試験するものである。
ラックアンドピニオン式ステアリングの製造工程において、ラックアンドピニオン式ステアリングの気密性を確認する気密性試験が実施される。その際、ラックハウジングの内部と外部との間を遮断し内部に試験用気体を導入して試験を行う。ラックアンドピニオン式ステアリングは、ラックハウジングの両端が開口状態のため、ラックハウジング端において密封するための試験治具が必要である。
図3に示すように、試験治具60は一端を開口し他端を閉口した略円筒状の治具本体51を有しており、治具本体51の開口端側外周に密封弾性部材53が配置され、閉口端側軸心にボルト52が回転可能に装着されている。気密性試験時に試験治具60がラックハウジング4に装着される際、試験治具60の開口部からその内部空間にラック軸5のラックハウジング4からの突出部分を収容しつつ、ラック軸端軸心に設けられたねじ穴57に、ボルト52をねじ込むことにより、試験治具60がラック軸5に装着される。ボルト52を更にねじ込むことによって治具本体51がラックハウジング4側に移動し、弾性密封部材53がラックハウジング端面59に圧接されてラックハウジング4の内部と外部が遮断される。
特開2007−220478号公報
上記のように、ラック軸端のねじ穴を利用して気密性試験治具を軸方向に移動させラックハウジング端面を密封する試験治具では、ラック軸のラックハウジング端からの突出長さ或いはラックハウジング長さのばらつきにより、製品毎に気密性試験治具のねじ込み量が異なることに加え、場合によっては複数の試験治具を用意する必要もあるため、作業性が悪い。本発明の目的は、ラックアンドピニオン式ステアリングの気密性試験において、どの製品においてもねじ込み量がほぼ一定である作業性のよい気密性試験治具を提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、ラックハウジング端から突出した内蔵ラック軸の一部を内部空間に収容し、前記ラックハウジング端を密封する気密性試験治具であって、外周の一部に雄ねじが形成され、一方端が閉じられた閉口端と、他方端が開かれた開口端と、前記閉口端と前記開口端と間に前記内部空間を有する略円筒状の治具内筒と、前記治具内筒の前記雄ねじに係合する雌ねじを内周に有する略円筒状の治具外筒と、前記治具内筒の外周上で前記治具外筒より開口端側に配置される略円筒状の弾性密封部材とを備え、前記治具内筒は、前記開口端の外周に段部を有し前記段部の外周がラックハウジングの内周に嵌合しており、前記弾性密封部材は、外周を前記ラックハウジングの内周に、両端を前記治具内筒の前記段部の段面及び前記治具外筒の端面に当接しており、前記治具外筒の回転による前記開口端側への移動に伴い、前記弾性密封部材が軸方向に圧縮され半径方向に膨張することによって、前記ラックハウジングの内周と前記治具内筒の外周との間を密封することである。
上記のように構成した本発明によれば、螺合する治具内筒及び治具外筒を相対回転させることにより、弾性密封部材を治具内筒と治具外筒との間で軸方向に圧縮変形させ半径方向に膨張させてラックハウジングの内周と試験治具の外周との間を密封するため、ラック軸心のねじ穴を利用してラックハウジング端面を密封する従来技術における気密性試験治具の様に、試験治具のねじ込み量がラック軸の突出長さ或いはラックハウジング長のばらつきに影響されることがない。すなわちどの製品の気密性試験においても、治具外筒を治具内筒に対してほぼ一定量を相対回転させるだけで、弾性密封治具を圧縮膨張変形させてラックハウジングの内部を密封或いは開封することができるため、気密性試験の作業性が大幅に向上する。
上記の課題を解決するため、請求項2に係る発明の構成上の特徴は、前記治具内筒及び前記治具外筒は、外周に半径方向に延伸した把手を有することである。
上記のように構成した本発明によれば、弾性密封部材を圧縮膨張させてラックハウジングの内部を密封する際に、治具外周を握り回転させることに比べて、より少ない力で容易に治具外筒を治具内筒に対して相対回転させることができるため、作業性が向上する。
上記の課題を解決するため、請求項3に係る発明の構成上の特徴は、前記治具内筒は、前記内部空間への気体導入用の空気穴を閉口端に有することである。
上記のように構成した本発明によれば、治具内部閉口端に穴を設け、その穴の外部口に気体導入配管部品を装着しておくことで、気密性試験治具をラックハウジング端に装着後直ちに試験気体を導入し気密性試験を開始することができるため、作業性が向上する。
上記の課題を解決するため、請求項4に係る発明の構成上の特徴は、ラックハウジング端から突出した内蔵ラック軸の一部を内部空間に収容し、前記ラックハウジング端を密封する気密性試験治具であって、外周の一部に雄ねじが形成され、一方端が閉じられた閉口端と、他方端が開かれた開口端と、前記閉口端と前記開口端と間に前記内部空間を有する略円筒状の治具内筒と、前記治具内筒の前記雄ねじに係合する雌ねじを内周に有する略円筒状の治具外筒と、前記治具内筒の外周上で前記治具外筒より開口端側に配置される略円筒状の弾性密封部材とを備え、前記治具内筒は、前記開口端の外周に段部を有し前記段部の外周がラックハウジングの内周に嵌合しており、前記弾性密封部材は、内周面の少なくとも一部に略円錐面状の内周傾斜面を有しており、前記治具内筒の外周は、外周面の一部に前記弾性密封部材の前記内周傾斜面に対応する略円錐面状の外周傾斜面を有しており、
前記弾性密封部材は、外周を前記ラックハウジングの内周に、一端を前記治具内筒の前記段部の段面に、前記内周傾斜面を前記治具外筒の前記外周傾斜面に、それぞれ当接しており、前記治具外筒の回転による前記開口端側への移動に伴い、前記弾性密封部材は、前記内周傾斜面が軸方向及び外周方向に押圧変形されることによって、前記ラックハウジングの内周と前記治具内筒の前記段部の段面との間を密封することである。
上記のように構成した本発明によれば、弾性密封部材の内周傾斜面及び治具外筒の外周傾斜面により、治具外筒の軸方向押圧力を弾性密封部材の軸方向の圧縮変形だけでなく、半径方向(外周方向)への圧縮変形にも活用できるため、ラックハウジング内周及び治具内筒の段部段面の密封或いは開封を効果的、効率的に行うことができる。
上記の課題を解決するため、請求項5に係る発明の構成上の特徴は、前記治具内筒及び前記治具外筒は、外周に半径方向に延伸した把手を有することである。
上記のように構成した本発明によれば、弾性密封部材を圧縮膨張させてラックハウジングの内部を密封する際に、治具外周を握り回転させることに比べて、より少ない力で容易に治具外筒を治具内筒に対して相対回転させることができるため、作業性が向上する。
上記の課題を解決するため、請求項6に係る発明の構成上の特徴は、前記治具内筒は、前記内部空間への気体導入用の空気穴を閉口端に有することである。
上記のように構成した本発明によれば、治具内部閉口端に空気穴を設け、その空気穴の外部口に気体導入配管部品を装着しておくことで、気密性試験治具をラックハウジング端に装着後直ちに試験気体を導入し気密性試験を開始することができるため、作業性が向上する。
上述した本発明によれば、ラックアンドピニオン式ステアリングの気密性試験において、どの製品についても、治具外筒を治具内筒に対してほぼ一定量を相対回転させるだけで、弾性密封部材を圧縮膨張変形させてラックハウジングの内部を密封或いは開封することができ、作業性を大幅に向上させた気密性試験治具を提供することができる。
本発明の第1の実施形態における気密性試験治具のラックハウジング端への装着状態のラック軸方向断面図である。 本発明の第2の実施形態における気密性試験治具のラックハウジング端への装着状態のラック軸方向断面の弾性密封部材周辺拡大図である。 背景技術である気密性試験治具のラックハウジング端への装着状態のラック軸方向断面図である。 ラックアンドピニオン式ステアリングの概略図である。
本発明の実施形態を、以下図面を参照して説明する。
まず第1の実施形態における気密性試験治具の構成を、図4及び図1を参照して説明する。図4はラックアンドピニオン式ステアリングの概略図である。ラックアンドピニオン式ステアリング30は、ラックハウジング4の内部にラック軸5及びピニオン軸29を収容している。
ラックハウジング4は、軸方向に長く両端が開口した略円筒状であり、ラックハウジング4の軸方向中央からやや偏倚した位置に、ピニオン軸29を収容する収容口が開口している。開口したラックハウジング4の端部のやや肉薄の部分は、ラックハウジング端部内周16が形成され、それに連なる部分は半径方向平面であるラックハウジング端部段面17が形成されている。(図1参照)
ラック軸5は、軸方向の往復運動が可能にラックハウジング4に支持されており、その全長はラックハウジング4の全長よりも長い。従って、ラック軸5の両端は、ラックハウジング4の開口端より外側に突出している。またラック軸端軸心部には、タイロッド(図なし)を装着するためのねじ穴57が設けられている。
ピニオン軸29は、ラック軸5と相対角度を有して噛合し、回転可能にラックハウジング4に支持されている。ピニオン軸29の一端はラックハウジング4から突出しており、この部分が中間軸(図なし)に結合され、さらにステアリングシャフト(図なし)及びステアリングホイール(図なし)へと繋がる。
図1は、本発明の第1の実施形態における気密性試験治具のラックハウジング端への装着状態のラック軸方向断面図である。気密性試験治具20は、治具内筒1、治具外筒2、弾性密封部材3、把手24,25及び配管部材26を含み構成されている。気密性試験治具20は、ラックハウジング4の開口端に装着して使用される。
治具内筒1は、一方に開口端を有し他方に閉口端を有する略円筒状の部材であり、外周の一部に雄ねじ6が形成されている。開口端側の外周8上に半径方向外側に展伸する内筒段部9が設けられており、内筒段部9は側方に半径方向平面である段部段面10が形成され、外周に軸方向円筒面である段部外周11が形成されている。段部外周11は、気密性試験治具20がラックハウジング4に装着される際、ラックハウジング端部内周16にすきま嵌合する。
治具内筒1の開口端から軸方向内側には最奥部が閉口端で閉じられた内部空間18が形成されている。閉口端側の外周には、ねじ穴21が設けられており、半径方向に延伸した把手24が螺合装着されている。閉口端の軸心部には、内部空間18から外部に貫通する空気穴19が設けられており、その外部口に配管部材26が装着されている。配管部材26は、パイプ或いはホース(図なし)により試験気体の供給源(図なし)に接続されている。
治具外筒2は、両端が開口する略円筒状の部材であり、治具内筒1の外周側に装着されている。治具外筒2の内周の一部に雌ねじ7が設けられており、雌ねじ7は治具内筒1の外周に設けられた雄ねじ6に螺合する。雌ねじ7が設けられた部分の外周にフランジ部23が設けられ、ねじ穴22が形成され半径方向に延伸した把手25が螺合装着されている。治具外筒2の反フランジ側(治具内筒1の開口部側)の外筒内周27は内筒外周8にすきま嵌合している。気密性試験治具20がラックハウジング4に装着される際、外筒外周28は、ラックハウジング端部内周16にすきま嵌合が可能である。
弾性密封部材3は、伸縮性に富むゴム材料からなる略円筒状の部材で、内筒外周8上にあって、両端面を治具内筒1の段部段面10及び外筒端面13に挟まれている。気密性試験治具20がラックハウジング4に装着される際、弾性密封部材内周14は、内筒外周8とすきま嵌合しており、弾性密封部材外周15はラックハウジング端部内周16とすきま嵌合する。
次に、第1の実施形態における気密性試験治具の作用について説明する。
ラックアンドピニオン式ステアリングの気密性試験において、ラックハウジング4の固定後、気密性試験治具20はラックハウジング4から突出したラック軸5を治具内筒1の内部空間18に収容しつつ、治具内筒1の段部外周11をラックハウジング端部内周16に嵌合挿入される。治具内筒1の開口端の内筒端面12がラックハウジング端部段面17に当接して嵌合挿入は終了する。
次に、治具内筒1は把手24を作業者が掴むことにより固定保持され、治具外筒2は把手25を作業者が掴んで治具内筒1に対して相対回転させられることにより、治具外筒2が治具内筒1の外周上を開口部側へ軸方向移動する。治具外筒2の軸方向移動により治具外筒端面13が弾性密封部材3の端面に当接する。
弾性密封部材3は、当接する外筒端面13及び治具内筒1の段部段面10の間で押圧圧縮されて、軸方向に収縮し半径方向に膨張する。この膨張により、弾性密封部材外周15はラックハウジング端部内周16に当接押圧され、弾性密封部材内周14は内筒外周8に当接押圧される。その結果、ラックハウジング端部内周16と内筒外周8との間が弾性密封部材3により密封され、ラックハウジング4の内部は外部と遮断密封される。
他方、ラック軸5を収容した治具内筒1の内部空間18は、ラックハウジング4の内部と接続しているが、内部空間18の先端は閉じられており、閉口部に設けられた空気穴19の外部口には配管部材26が装着され、パイプ或いはホースにより試験気体供給源に接続されているため、外部とは遮断されている。
こうしてラックハウジング4の内部と外部が遮断された状態で、試験気体供給源からパイプ或いはホース、配管部材26、空気穴19、内部空間18を経由して、試験気体がラックハウジング4の内部に導入加圧され、ラックアンドピニオン式ステアリングの気密性試験が実施される。気密性の評価は導入加圧された試験気体の漏れに基づいて判断評価される。
試験後の気密性試験治具20の離脱は次のように行われる。試験気体の排気後、作業者の一方の手で把手24を掴むことにより固定保持した治具内筒1に対して、作業者の他方の手で把手25を掴むことにより治具外筒2が気密性試験治具20装着時と逆方向に回転され、治具外筒2が治具内筒1の閉口端側に移動する。治具内筒1の段部段面10及び外筒端面13により両端面から軸方向に押圧されていた弾性密封部材3は、押圧力を開放されることにより、軸方向に膨張し半径方向に収縮して押圧前の自然状態の形状に戻る。
このため、弾性密封部材外周15とラックハウジング端面内周16との間、及び弾性密封部材内周14と内筒外周8との間に隙間が生じて、ラックハウジング4の内部と外部との間の密封が解除されると同時に、密封性試験治具20は軸方向閉口端側に移動可能となり、ラックハウジング4の端部から容易に離脱できる。
上述した本発明の第1の実施形態により、ラックアンドピニオン式ステアリングの気密性試験において、気密性試験治具20が着脱時に直接ラック軸端部軸心に設けられたねじ穴を利用しないため、弾性密封部材3を密封変形させるために必要となる治具外筒2の軸方向移動量すなわち治具外筒2のねじ込み量が、ラック軸5の突出量或いはラックハウジング4の寸法精度に影響されることなく、治具内筒1、治具外筒2及び弾性密封部材3との位置関係だけで決まるため、治具外筒2のねじ込み量が少なくて済み、効率性及び作業性のよい気密性試験治具20を提供することができる。また、ラック軸端部軸心に設けられたねじ穴57を利用しないため、製品であるラック軸を傷つける恐れもない。
次に、本発明の第2の実施形態について、図2を参照して構成及び作用を説明する。
図2は、本発明の第2の実施形態における気密性試験治具のラックハウジング端への装着状態のラック軸方向断面の弾性密封部材周辺拡大図である。気密性試験治具50は、治具内筒31、治具外筒32、弾性密封部材33を含んで構成されている。気密性試験治具50を装着するラックハウジング4及びラック軸5の構成は、第1の実施形態の場合と同様であるため説明を省略する。
治具内筒31は、一方に開口端を有し他方に閉口端を有する略円筒状の部材である。外周の一部に雄ねじ36が形成されている。開口端側の外周45に半径方向外側に展伸する内筒段部38を有し、その側方に半径方向に広がる段部段面39が形成されており、開口端側に内筒端面35を有している。気密性試験治具50のラックハウジング4への装着時に、内筒端面35がラックハウジング端部段面17に当接し、段部外周34は、ラックハウジング端部内周16にすきま嵌合する。
治具外筒32は、両端が開口する略円筒状の部材であり、治具内筒31の外側に装着されている。治具外筒32の内周の一部に雌ねじ37が設けられており、雌ねじ37は治具内筒31の外周に設けられた雄ねじ36に螺合する。治具内筒31の開口端側にある治具外筒外周の一部が開口端側に向けて外径が縮小する略円錐面状の外周傾斜面41を成しており、その先端は外筒端面47を形成している。
弾性密封部材33は、伸縮性に富むゴム材料からなる略円筒状の部材で、内筒外周45上に配置されており、内周側に内筒外周45にすきま嵌合する略円筒面状の弾性密封部材内周43及び略円錐面状の内周傾斜面42を有している。弾性密封部材33は、弾性密封部材端面40及び治具内筒31の段部段面39、弾性密封部材外周44及びラックハウジング端部内周16、弾性密封部材33の内周傾斜面42及び治具外筒32の外周傾斜面41は、それぞれすきまを有して相対している。
ラックアンドピニオン式ステアリングの気密性試験の実施時の各構成部分の作用について説明する。気密性試験治具50をラックハウジング4に装着後、治具外筒32の外周に装着された把手49を用いて治具外筒32を治具内筒31に対して相対回転させることにより、治具外筒32は気密性試験治具50の開口端に向かって移動する。この結果、治具外筒32の外周傾斜面41が弾性密封部材33の内周傾斜面42に、治具内筒31の段部段面39が弾性密封部材端面40に、それぞれ当接する。
治具外筒32の更なる回転・軸方向移動により弾性密封部材33は軸方向に押圧されて、弾性密封部材端面40及び治具内筒31の段部段面39の間を密封する。また、内周傾斜面42及び外周傾斜面41が持つ傾斜角により発生する分力により、弾性密封部材33は半径方向外周側に弾性変形して押圧され、弾性密封部材外周44及びラックハウジング端部内周16の間を密封する。これにより、ラックハウジング4の内部が外部と遮断密封される。
その後、第1の実施形態の場合と同様に、ラックハウジング34の内部に導入加圧された試験気体の漏れに基づいて、気密性が判断評価される。
試験後の気密性試験治具50の離脱は、第1の実施形態の場合と同様に行う。試験気体の排気後、試験治具外筒32は試験治具内筒31に対して押圧時と逆に回転させることで閉口端側へ移動し、弾性密封部材33に対する軸方向の押圧力を除去する。それにより、弾性密封部材33は、軸方向に膨張し半径方向に圧縮して気密性試験前の自然状態の形状に戻る。これに伴い弾性密封部材外周44及びラックハウジング端部内周16、弾性密封部材端面40及び治具内筒31の段部段面39がそれぞれ離間しラックハウジング4の密封が解除される。気密性試験治具50は、閉口端側へ移動が可能となりラックハウジング4から容易に離脱できる。
上述のように、治具外筒32の外周の一部に外周傾斜面41を設け、弾性密封部材33の内周の少なくとも一部に内周傾斜面42を設けることで、軸方向押圧力を弾性密封部材端面40及び治具内筒31の段部段面39の間の密封に直接利用することに加えて、傾斜面による半径方向分力を、弾性密封部材外周44及びラックハウジング端部内周16の間の密封に活用することができるため、より効果的、効率的にラックハウジング4内部の密封或いは開封を行うことができる。内周傾斜面42は、弾性密封部材33の内周の一部ではなく全部を傾斜面としてもよい。
図2では、弾性密封部材外周44の軸方向長さがラックハウジング端部内周16の軸方向長さの範囲内に収まっているが、弾性密封部材外周44の軸方向長さがラックハウジング端部内周16の軸方向長さの範囲を超えてラックハウジング端から一部はみ出すことがあっても本発明による効果は十分発揮される。
本発明は、上述の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる様態で実施しうることは勿論である。
1:治具内筒、 2:治具外筒、 3:弾性密封部材、 4:ラックハウジング、
5:ラック軸、 6:雄ねじ、 7:雌ねじ、 8:治具内筒外周、
9:内筒段部、 10:段部段面、 11:段部外周、 12:内筒端面、
13:外筒端面、 14:弾性密封部材内周、 15:弾性密封部材外周、
16:ラックハウジング端部内周、 17:ラックハウジング端部段面、
18:内部空間、 19:空気穴、 20:気密性試験治具、 21、22:ねじ穴、
23:フランジ部、 24、25:把手、 26:配管部材、 27:外筒内周、
28:外筒外周、 29:ピニオン軸、 30:ラックアンドピニオン式ステアリング、
31:治具内筒、 32:治具外筒、 33:弾性密封部材、 34:段部外周
35:内筒端面、 38:内筒段部、 39:段部段面、
40:弾性密封部材端面、 41:外周傾斜面、 42:内周傾斜面、
43:弾性密封部材内周、 44:弾性密封部材外周、 45:内筒外周、
46:外筒内周、 47:外筒端面、 50:気密性試験治具、
51:治具本体、 52:ボルト、 53:弾性密封部材、 57:ねじ穴
59:ラックハウジング端面、 60:気密性試験治具

Claims (6)

  1. ラックハウジング端から突出した内蔵ラック軸の一部を内部空間に収容し、前記ラックハウジング端を密封する気密性試験治具であって、
    外周の一部に雄ねじが形成され、一方端が閉じられた閉口端と、他方端が開かれた開口端と、前記閉口端と前記開口端と間に前記内部空間を有する略円筒状の治具内筒と、前記治具内筒の前記雄ねじに係合する雌ねじを内周に有する略円筒状の治具外筒と、前記治具内筒の外周上で前記治具外筒より開口端側に配置される略円筒状の弾性密封部材とを備え、
    前記治具内筒は、前記開口端の外周に段部を有し前記段部の外周がラックハウジングの内周に嵌合しており、前記弾性密封部材は、外周を前記ラックハウジングの内周に、両端を前記治具内筒の前記段部の段面及び前記治具外筒の端面に当接しており、
    前記治具外筒の回転による前記開口端側への移動に伴い、前記弾性密封部材が軸方向に圧縮され半径方向に膨張することによって、前記ラックハウジングの内周と前記治具内筒の外周との間を密封することを特徴とする気密性試験治具。
  2. 前記治具内筒及び前記治具外筒は、外周に半径方向に延伸した把手を有することを特徴とする請求項1に記載の気密性試験治具。
  3. 前記治具内筒は、前記内部空間への気体導入用の穴を閉口端に有することを特徴とする請求項1または2に記載の気密性試験治具。
  4. ラックハウジング端から突出した内蔵ラック軸の一部を内部空間に収容し、前記ラックハウジング端を密封する気密性試験治具であって、
    外周の一部に雄ねじが形成され、一方端が閉じられた閉口端と、他方端が開かれた開口端と、前記閉口端と前記開口端と間に前記内部空間を有する略円筒状の治具内筒と、前記治具内筒の前記雄ねじに係合する雌ねじを内周に有する略円筒状の治具外筒と、前記治具内筒の外周上で前記治具外筒より開口端側に配置される略円筒状の弾性密封部材とを備え、
    前記治具内筒は、前記開口端の外周に段部を有し前記段部の外周がラックハウジングの内周に嵌合しており、前記弾性密封部材は、内周面の少なくとも一部に略円錐面状の内周傾斜面を有しており、前記治具内筒の外周は、外周面の一部に前記弾性密封部材の前記内周傾斜面に対応する略円錐面状の外周傾斜面を有しており、
    前記弾性密封部材は、外周を前記ラックハウジングの内周に、一端を前記治具内筒の前記段部の段面に、前記内周傾斜面を前記治具外筒の前記外周傾斜面に、それぞれ当接しており、
    前記治具外筒の回転による前記開口端側への移動に伴い、前記弾性密封部材は、前記内周傾斜面が軸方向及び外周方向に押圧変形されることによって、前記ラックハウジングの内周と前記治具内筒の前記段部の段面との間を密封することを特徴とする気密性試験治具。
  5. 前記治具内筒及び前記治具外筒は、外周に半径方向に延伸した把手を有することを特徴とする請求項4に記載の気密性試験治具。
  6. 前記治具内筒は、前記内部空間への気体導入用の穴を閉口端に有することを特徴とする請求項4または5に記載の気密性試験治具。
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