JP2016172617A - 給紙装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】経時にわたりシートを良好に被帯電部材に静電吸着させることができる給紙装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】給紙装置は、積載されたシート束1の上面に対向配置される被帯電ベルト2などの被帯電部材と、被帯電部材表面を帯電させる帯電部材3および帯電電源4などを有する帯電手段とを備えている。そして、帯電手段により帯電した被帯電部材でシート束の最上位シートを静電吸着して、最上位シートを給紙する。この給紙装置200には、被帯電部材に水などの放電生成物が溶ける液体を供給する噴霧装置131などの液体供給手段と、被帯電部材から液体を除去する送風機132などの液体除去手段とを備えている。【選択図】図11

Description

本発明は、給紙装置および画像形成装置に関するものである。
画像形成装置に用いられる給紙装置として、被帯電ベルトに電界を形成し、これをシート束の最上位シートに接触させて吸着し分離する静電吸着分離方式の給紙装置が知られている。
特許文献1に記載の静電吸着分離方式の給紙装置は、二本のローラに巻き掛けられた被帯電部材たる誘電体の誘電体ベルトと、この誘電体ベルトに当接する帯電部材とを有し、帯電部材に交番電圧を印加して誘電体ベルトに交番電荷を付与する電荷付与手段とを備えている。
給紙の前段階においては、誘電体ベルトは、シート束から離間した位置に位置している。シート束の最上位シートを分離して搬送するときは、まず、誘電体ベルトを回転させて、誘電体ベルトに帯電ブレードを介して交番電荷を付与する。誘電体ベルトに交番電荷を付与したら、誘電体ベルトの回転を停止し、誘電体ベルトをシート束側へ移動させ、誘電体ベルトをシート束の最上位シートに接触させ、シート束の最上位シートを誘電体ベルトに吸着させる。
シート束上面に接触させた誘電体ベルトの表面部分に、シート束の最上位シートが誘電体ベルトに吸着したら、誘電体ベルトをシート束から離間する方向へ移動させ、誘電体ベルトに吸着した最上位シートをシート束から分離する。そして、誘電体ベルトを回転駆動させ、誘電体ベルトに吸着した最上位シートを狭持搬送手段たる搬送ローラ対へ向けて搬送する。
通常、誘電体ベルトへの交番電荷の付与は、帯電部材と誘電体ベルトとの間で近接放電を発生させて行う。このときの近接放電により窒素酸化物などの放電生成物が発生し、この放電生成物が誘電体ベルトに付着していく。そして、経時の使用により誘電体ベルトの表面に放電生成物が堆積していくと、誘電体ベルトが帯電しにくくなり、シートが誘電体ベルトに静電吸着し難くなるという課題があった。
上述した課題を解決するために、本発明は、積載されたシート束の上面に対向配置される被帯電部材と、前記被帯電部材表面を帯電させる帯電手段とを備え前記帯電手段により帯電した被帯電部材で前記シート束の最上位シートを静電吸着して、前記最上位シートを給紙する給紙装置において、前記被帯電部材に放電生成物が溶ける液体を供給する液体供給手段と、前記被帯電部材に供給された前記液体を除去する液体除去手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、経時にわたりシートを良好に被帯電部材に静電吸着させることができる。
本実施形態に係る複写機を示す模式図。 給紙部の概略構成を示す斜視図。 給紙部を示す模式図。 吸着分離ユニットの要部構成を示す図。 吸着分離ユニットが備える押圧部材を示す図。 被帯電ベルトを回転駆動する駆動機構の概略構成図。 吸着分離ユニットの要部構成を示す斜視図。 給紙動作について説明する図。 給紙動作時の押圧部材の挙動について説明する図。 本実施形態の特徴部を示す概略斜視図。 本実施形態の特徴部を示す正面図。 図10のA方向から見た給紙部52の概略構成図。 液体除去手段の別の例を示す概略斜視図。 液体供給手段の別の例を示す概略斜視図。 液体供給手段のさらに別の例を示す概略斜視図。 給紙に関するブロック図。 放電生成物の除去のフローチャートの一例を示す図。 液体供給手段および液体除去手段が被帯電ベルトに接触する構成の場合の放電生成物の除去動作について説明する図。 放電生成物の除去のフローチャートの他の例を示す図。
以下、本発明を、電子写真方式の画像形成装置である複写機に適用した一実施形態について説明する。なお、本発明は、本実施形態の画像形成装置に限らず、例えばインクジェット方式の画像形成装置などにも適用することができることは言うまでもない。
図1は、本実施形態に係る複写機100を示す模式図である。
この複写機100は、自動原稿搬送装置59や、原稿読取部58や画像形成部50や給紙部52などを備えている。自動原稿搬送装置59は、原稿トレイ59aに載置された原稿束から原稿を1枚ずつ分離して原稿読取部58上のコンタクトガラスに自動給紙するものである。原稿読取部58は、自動原稿搬送装置59によってコンタクトガラス上に搬送された原稿を読み取るものである。画像形成部50は、給紙部52から給紙された記録材であるシートに対して、原稿読取部58によって読み取った原稿画像に基づいて画像を形成する画像形成手段である。給紙部52は、複数枚のシートが積層されたシート束1を収容していて、このシート束1からその最上位に位置する最上位シート1aを画像形成部50に給紙する。
画像形成部50は、潜像担持体として感光体61のまわりに、帯電装置62、現像装置64、転写装置54、感光体クリーニング装置65等を備えている。また、画像形成部50は、感光体61にレーザー光63を照射するための光書込ユニット、シート上のトナー画像を定着する定着装置55等を備えている。
上記構成の画像形成部50では、感光体61の回転とともに、まず帯電装置62で感光体61の表面を一様に帯電する。次いで、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等から入力される画像データや、原稿読取部58によって読み取った原稿の画像データに基づく光書込ユニットからのレーザー光63を照射して感光体61上に静電潜像を形成する。その後、現像装置64によりトナーを付着させ静電潜像を可視像化することで感光体61上にトナー画像を形成する。
一方、給紙部52は、シートを1枚づつ分離して搬送して、レジストローラ53に突き当てて止める。そして、画像形成部50のトナー画像形成のタイミングに合わせて、レジストローラ53に突き当てて止めたシートを、感光体61と転写装置54とが対向する転写部に送り出す。転写部では、感光体61上のトナー画像が供給されたシートに転写される。トナー画像が転写されたシートは、定着装置55によりトナー画像を定着後、排紙ローラ対56により排紙トレイ57へ排出される。一方、トナー画像転写後の感光体61の表面は、感光体クリーニング装置65で残留トナーを除去して清掃して再度の画像形成に備える。
図2は、給紙部52の概略構成を示す斜視図であり、図3は、給紙部52を示す模式図である。
給紙部52は、複数枚のシートを積載して収容するシート材収容部としての給紙カセット11と、給紙カセット11上の複数枚のシートからなるシート束1から最上位に位置する最上位シート1aを分離して搬送する給紙装置200とを含んで構成されている。
図3に示すように、給紙カセット11には、積層された複数枚のシート束1を積載する底板7を有している。給紙カセット11の底部と底板7との間には、底板7を支持する支持部材8が回動自在に取り付けられている。また、図2に示すように、給紙部52には、シート束1の最上位シート1aが、所定の位置に到達したことを検知するシート検知手段40が設けられている。
シート検知手段40は、装置本体に設けられた軸42に回転自在に支持されたフィラー44と、透過型光学センサ43とで構成されている。支持部材8を駆動モータMにより回動させ、底板7を上昇させると、底板7に積載されたシート束1が上昇し、最上位シート1aがフィラー44と当接する。このとき、透過型光学センサ43の受光部43aは、発光部43bからの光を受光している。さらに、底板7を上昇させると、フィラー44が、発光部43bの光を遮り、受光部43aが光を受光しなくなる。これにより、シート束1の最上位シート1aが、所定の位置に到達したことが検知され、支持部材8の回転を停止する。
給紙装置200は、被帯電部材たる被帯電ベルト2を備える吸着分離ユニット110、この吸着分離ユニット110を揺動させる揺動手段たる揺動機構120、及び、被帯電部材たる被帯電ベルト2を無端移動させる駆動機構130などを備えている。
図4は、吸着分離ユニット110の要部構成を示す図である。
被帯電ベルト2は、下流側張架ローラ5と上流側張架ローラ6とに張架されている。
被帯電ベルト2は、10[Ω・cm]以上の抵抗を有する15[μm]程度の厚さのポリエチレンテレフタレートからなる絶縁性の表層と、アルミ蒸着により形成された10[Ω・cm]以下の抵抗を有する導電層とを有する2層構造となっている。被帯電ベルト2を上記のような2層構造とすることで、導電層を接地された対向電極として使用することができ、被帯電ベルト2に電荷を与える帯電手段としての帯電部材3を、被帯電ベルト2の表層に接した位置であればどこでも設けることができる。また、被帯電ベルト2の幅方向両側端縁の内側には、寄止め用のリブ23が設けられており、下流側張架ローラ5や上流側張架ローラ6の両側端面とリブ23とが係合し、被帯電ベルト2の寄りを防止している。
下流側張架ローラ5は、抵抗値が10[Ω・cm]の導電性ゴム層が表面に設けられ、上流側張架ローラ6は金属ローラである。下流側張架ローラ5及び上流側張架ローラ6は、ともに接地されている。下流側張架ローラ5は、被帯電ベルト2からシートを曲率により分離するのに適した小径にされている。すなわち、下流側張架ローラ5の径を小さく設定して曲率を大きくすることにより、被帯電ベルト2に吸着されて搬送されたシートが、下流側張架ローラ5から離れて搬送方向下流側のガイド部材10により形成される搬送路Hに入ることができるようになっている。
また、下流側張架ローラ5の軸5aは、ハウジング20に回転自在に支持されている。上流側張架ローラ6の軸6aは、ハウジング20のハウジング本体部20aに対してシート搬送方向に摺動可能に保持された軸受22に回転支持されている。軸受22は、スプリング21によりシート搬送方向上流側へ付勢されている。これにより、上流側張架ローラ6が、シート搬送方向上流側に付勢され、被帯電ベルト2に張力を付与している。
図2、図3に示すように、吸着分離ユニット110は、被帯電ベルト2を揺動自在に保持するためのブラケット12がベルト幅方向両端に設けられている。各ブラケット12は、上流側張架ローラ6よりもシート搬送方向上流側に設けられた支持軸14に回転自在に支持されている。これにより、吸着分離ユニット110は、後述する揺動機構120により、吸着位置と搬送位置との間を、支持軸14を支点にして揺動することができる。なお、吸着位置とはシート束1の最上位シート1aを被帯電ベルト2に吸着させる位置であり、搬送位置とは被帯電ベルト2に吸着した最上位シート1aを搬送する位置である。
各ブラケット12には、長孔12aが設けられており、この長孔12aに上流側張架ローラ6の軸6aが貫通している。これにより、上流側張架ローラ6は、ブラケット12に対して移動可能に保持される。一方、下流側張架ローラ5の軸5aは、ブラケット12に設けられた穴12c(図3参照)に貫通し、下流側張架ローラ5は、ブラケット12に対して移動不能に保持される。図4に示すように、吸着分離ユニット110が搬送位置にあるとき、上流側張架ローラ6の軸6aは、長孔12aの下端面41aに突き当たっている。
ブラケット12に設けられた長孔12aは、上流側張架ローラ6の軸6aが長孔12a内を移動しても、上流側張架ローラ6の回転中心と下流側張架ローラ5の回転中心との距離が変化しないように、下流側張架ローラ5の回転中心を中心とする円弧形状となっている。その結果、上流側張架ローラ6が、長孔12a内を移動しても、被帯電ベルト2の張力が変化することがない。通常、被帯電ベルト2の張力は、5[N]以下でも各張架ローラ5,6と被帯電ベルト2との間でスリップすることなく、被帯電ベルト2を回転駆動して、被帯電ベルト2に吸着した最上位シート1aを搬送することが可能である。一方で、密着力の高いシートなど、特殊な条件のシートを搬送する場合には、各張架ローラ5,6と被帯電ベルト2との間にてスリップが起こることが考えられる。そのため、上流側張架ローラ6の表面や下流側張架ローラ5の表面の被帯電ベルト2に対する摩擦係数を高くして、スリップを生じにくくしておくことが好ましい。
また、図5に示すように吸着分離ユニット110は、押圧部材35を備えている。
押圧部材35は、板状形状をしており、その軸方向両端には、図5(c)に示すように、ブラケット12の長孔12bで保持される保持部35bを有している。また、この長孔12bには、弾性部材である圧縮スプリング36が設置されており、上記保持部35bをシート束側に付勢している。また、押圧部材35は、軸支持部35dが設けられており、この軸支持部35dの孔部に、上流側張架ローラ6の軸6aが貫通している。これにより、押圧部材35が、回転自在に上流側張架ローラ6の軸に支持される。押圧部材35の先端は、所定の曲率で湾曲している。
図6は、被帯電ベルト2を回転駆動する駆動機構130の概略構成図である。
各ブラケット12を回転自在に支持する支持軸14の一端には、従動第1プーリ26aと、駆動第2プーリ26bとが固定されている。下流側張架ローラ5の一端には従動第2プーリ25が固定されており、従動第1プーリ26aと従動第2プーリ25とには、従動タイミングベルト28が巻き掛けられている。また、支持軸14よりもシート搬送方向上流側には、駆動モータ24が設けられており、駆動モータ24のモータ軸24aには、駆動第1プーリ27が固定されている。駆動第1プーリ27と駆動第2プーリ26bとには、駆動タイミングベルト29が巻き掛けられている。
駆動モータ24が駆動すると、駆動タイミングベルト29及び従動タイミングベルト28を介して下流側張架ローラ5が回転駆動する。これにより、被帯電ベルト2が回転駆動し、上流側張架ローラ6が、被帯電ベルト2の内周面の摩擦により従動回転する。
また、本実施形態においては、ブラケット12を支持する支持軸14を中継して、下流側張架ローラ5に駆動モータ24の駆動力が伝達されるようになっている。このように構成することにより、後述するように、吸着分離ユニット110は、支持軸14を支点にして揺動するため、吸着分離ユニット110が揺動しても、下流側張架ローラ5と支持軸14との距離が変動しない。よって、従動タイミングベルト28の張りは維持されて良好に下流側張架ローラ5に駆動力を伝達することができる。
なお、駆動モータ24から上流側張架ローラ6に駆動力が伝達されるように駆動機構130を構成し、被帯電ベルト2を回転させる駆動ローラとして上流側張架ローラ6を用いても良い。
また、図2、図3に示すように、給紙部52のシート搬送方向下流側には、ブラケット12を揺動させる揺動手段としての揺動機構120が設けられている。揺動機構120は、各ブラケット12のシート搬送方向下流側端部に形成された第1駆動伝達部としてのラックギヤ部13と、回転軸16に固定され、ラックギヤ部13にそれぞれ噛み合う第2駆動伝達部材たるピニオンギヤ15とを有している。また、揺動機構120は、揺動モータ30を備えている。回転軸16の一端には、揺動モータ30のモータ軸30aに固定されたモータギヤ31と噛み合う従動ギヤ32が設けられている。
また、各ブラケット12に対応させて設けられた各ピニオンギヤ15を、同一の軸部材である回転軸16に固定することにより、揺動モータ30で回転軸16を回転させることで、各ピニオンギヤ15を回転させることができる。これにより、一つの揺動モータ30で、ベルト幅方向両端に設けられた2つのピニオンギヤ15を回転駆動することができ、部品点数を削減することができ、装置を安価にすることができる。また、簡単な構成で、ベルト幅方向両端に設けられたラックアンドピニオンの駆動を同期することができる。
ラックギヤ部13は、支持軸14を中心としたR形状となっている。ブラケット12に形成されたラックギヤ部13は、吸着分離ユニット110の揺動時、支持軸14を中心にして揺動する。よって、ラックギヤ部13を、支持軸14を中心としたR形状とすることにより、吸着分離ユニット110の揺動時もラックギヤ部13とピニオンギヤ15との噛み合いを維持することができる。また、ブラケット12のシート搬送方向下流側端部にラックギヤ部を形成することにより、ブラケット12と別体のラックギヤをブラケット12に取り付ける場合に比べて、部品点数を削減でき、構成を簡素化することができる。また、揺動機構120のラックアンドピニオンのうち、装置側にピニオンを設けることにより、ピニオンへ駆動を伝達するための構成を、ピニオンを吸着分離ユニット110に設けた場合に比べて、簡単にすることができる。
このような構成の揺動機構120では、揺動モータ30を駆動することにより、各ピニオンギヤ15が回転し、ラックギヤ部13が、シート束1に対して接離する方向へ移動する。これにより、各ブラケット12が、支持軸14を支点にして揺動する。
また、各ブラケット12は、補強部材70により連結固定されている。各ブラケット12を、補強部材70により連結固定することにより、一方のブラケット12と他方のブラケット12とを一体的に揺動させることができる。これにより、ブラケット揺動時に各ブラケット12に保持された被帯電ベルト2が、捩れてしまうのを抑えて、被帯電ベルト2に吸着した最上位シート1aが、被帯電ベルト2から分離するのを抑制することができる。
図7に示すように、被帯電ベルト2の表面には、被帯電ベルト2の表面を帯電させる帯電手段としてのローラ状の帯電部材3が当接している。帯電部材3は吸着分離ユニット110に回転可能に設けられており、被帯電ベルト2に対する位置は一意的に決定している。また、帯電部材3は、交流を発生する帯電電源4に接続されている。なお、本実施形態では、帯電手段としてローラ状の帯電部材3を用いているが、ブレード状の帯電部材を用いてもよい。ローラ状の帯電部材3を用いることで、帯電部材3を被帯電ベルト2に連れ回りさせることができ、ブレード状の帯電部材を用いる場合に比べて、被帯電ベルト2の磨耗を抑制することができる。
次に、本実施形態の給紙動作について、図8、図9を用いて説明する。
図8(a)に示すように、通常、底板7は下降位置にあり、吸着分離ユニット110は吸着位置にある。まず、給紙信号が入ると、揺動モータ30(図2参照)を駆動して、ピニオンギヤ15を図中時計回りに回転駆動させ、支持軸14を支点して図中反時計回り(シート束1から離れる方向)に吸着分離ユニット110を揺動させる。そして、吸着分離ユニット110が搬送位置まで揺動したら、揺動モータ30の駆動を停止する。
図8(b)に示すように、吸着分離ユニット110が搬送位置で停止したら、駆動モータ24(図2参照)を駆動させて、被帯電ベルト2を無端移動させる。次に、無端移動する被帯電ベルト2に帯電部材3を介して帯電電源4により交番電圧を印加し、被帯電ベルト2の表面に交流電源周波数と被帯電ベルト2の周動速度に応じたピッチ(ピッチは5[mm]〜15[mm]程度とするのがよい)で交番する電荷パターンを形成する。帯電電源4は交流の他、直流を高低交互の電位に変化させたものでもよく、矩形波、正弦波などが考えられる。本実施形態では、被帯電ベルト2の表面に対して4[kV]の振幅を持った矩形波を印加している。
被帯電ベルト2への帯電が完了したら、図8(c)に示すように、被帯電ベルト2の回転を停止するとともに、下降位置で待機していた底板7の上昇を開始する。また、これと前後して、揺動モータ30を逆回転させ、ピニオンギヤ15を図中反時計回りに回転させて、支持軸14を支点にして図中時計回り(シート束1に近接する方向)に吸着分離ユニット110を揺動させる。
底板7が上昇し、吸着分離ユニット110が下降していくと、シート束1の最上位シート1aが、被帯電ベルト2を介して上流側張架ローラ6に当接する。さらに、底板7を上昇させ、吸着分離ユニット110を下降させていくと、上流側張架ローラ6が、シート束1により押し上げられ、長孔12aの下端面41aに突き当たっていた上流側張架ローラ6は、長孔12aに案内されながら、上方へ移動していく。また、底板7の上昇に伴い、フィラー44が図中反時計回りに回転する。そして、シート束1の最上位シート1aが所定の位置にくると、このフィラー44が、透過型光学センサ43の発光部43bの光を遮り、透過型光学センサ43がシート束1の最上位シート1aが所定の位置に到達したことを検知し、底板7の上昇を停止する。
また、吸着分離ユニット110が、吸着位置に到達したら、揺動モータ30の回転を停止する。揺動モータ30がステッピングモータの場合は、回転角度(パルス数)に基づいて揺動モータ30を制御することにより、吸着分離ユニット110を吸着位置に精度よく停止することができる。揺動モータ30がDCモータの場合は、駆動時間に基づいて揺動モータ30を制御することにより、吸着分離ユニット110を吸着位置に精度よく停止することができる。
図8(d)に示すように、底板7の上昇が停止し、吸着分離ユニット110の下降(揺動)が停止すると、被帯電ベルト2のシート束1と対向する領域が、シート束1の最上位シート1aと当接する。また、図9(a)に示すように、吸着位置では、押圧部材35によって被帯電ベルト2が最上位シート1aに押し当てられている。このとき、上流側張架ローラ6の軸6a及び押圧部材35の保持部35bは、ブラケット12に設けられた長孔12a及び長孔12bそれぞれの下端面41a,41bから離間している。
被帯電ベルト2が最上位シート1aと当接すると、誘電体であるシートには被帯電ベルト2の表面の電荷パターンにより形成される不平等電界により、Maxwellの応力が働き、シート束1の最上位シート1aが被帯電ベルト2に吸着する。
図8(d)に示す状態にて所定時間待機し、被帯電ベルト2に最上位シート1aが吸着したら、揺動モータ30を駆動して、ピニオンギヤ15を時計回りに回転駆動させ、吸着分離ユニット110を、支持軸14を支点にして図中反時計回りに揺動させる。すると、下流側張架ローラ5は、ブラケット12とともにシート束1から離間する方向へ移動する。
一方、上流側張架ローラ6の軸6aと押圧部材35の保持部35bがそれぞれが、長孔12a,12b内を下方に移動していく。そのため、図9(b)に示すように、被帯電ベルト2は、押圧部材35によりシート束側へ押し込まれ、押圧部材35の押し位置よりもシート搬送方向上流側は、シート束の上面に接触した状態が維持される。一方、被帯電ベルト2の押圧部材35の押し位置よりも下流側は、シート束上面から浮き上がる。これにより、被帯電ベルト2に吸着したシートは、押圧部材35の押し位置より上流側が被帯電ベルト2に押さえられながら、押圧部材35の押し位置より下流側(シート先端側)が被帯電ベルト2の吸着力により持ち上げられる。
吸着分離ユニット110をさらに搬送位置へ揺動させていくと、上流側張架ローラ6の軸6aと押圧部材35の保持部35bが長孔12bの下端面41bに突き当たる。このとき、被帯電ベルト2が押圧部材35の先端に接触し、先端の曲率に倣って屈曲する。これにより、被帯電ベルト2に吸着したシートが、押圧部材35の先端の曲率で曲がる。この曲率は、最上位シートは、被帯電ベルト2から離間しないような曲率に設定されている。従って、図9(c)に示すように、被帯電ベルト2に吸着した最上位シート1aが被帯電ベルト2から剥がれることなく、2番目のシート1bは、最上位シート1aから分離する。
さらに、吸着分離ユニット110を搬送位置に向けて揺動させ、吸着分離ユニット110が上昇すると、それとともに押圧部材35が圧縮スプリング36の付勢力に抗して上方に移動する。また、このような押圧部材35の移動とともに、上流側張架ローラ6の軸6aが、長孔12a内を下方に移動する。これにより、押圧部材35による被帯電ベルト2の屈曲が徐々になくなっていく。そして、上流側張架ローラ6の軸6aが、長孔12aの下端面41aに突き当たるとき、押圧部材35は、被帯電ベルト2から離間しており、被帯電ベルト2のシート束と対向する面の屈曲がなくなっている。
上流側張架ローラ6が、長孔12aの下端面41aに突き当たった状態から、さらに吸着分離ユニット110を回動させると、上流側張架ローラ6もブラケット12とともに移動し、上流側張架ローラ6が、シート束1の上面から離間する。
図8(e)に示すように、吸着分離ユニット110がシートを搬送する搬送位置に到達すると、揺動モータ30の駆動を停止する。そして、駆動モータ24を駆動して、被帯電ベルト2を無端移動させて、被帯電ベルト2に吸着している最上位シート1aを、搬送ローラ対9へ向けて搬送する。被帯電ベルト2に静電吸着した最上位シート1aの先端が、被帯電ベルト2の下流側張架ローラ5の巻き回し部分に到達すると、曲率分離により被帯電ベルト2から分離し、ガイド部材10に案内されながら、搬送ローラ対9へ向けて移動する(図8(e)参照)。
搬送ローラ対9と被帯電ベルト2との線速は同一にされており、搬送ローラ対9がタイミングを取って間欠駆動されているような場合は、被帯電ベルト2も間欠駆動されるように駆動モータ24を制御する。また、駆動機構130に電磁クラッチを設け、電磁クラッチを制御することにより、被帯電ベルト2の駆動を制御してもよい。
電荷パターンによる用紙吸着力は最上位シート1aにのみ作用し、2番目のシート1b以下の紙には作用しない。本給紙方式ではピックアップ手段と用紙との間の摩擦力を利用しないので、被帯電ベルト2とシート束1との接触圧は充分小さくすることができるので、摩擦による重送を起こさない。
被帯電ベルト2は、最上位シート1aの後端が上流側張架ローラ6の対向位置に達する前に、シート束1より離間され2番目のシート1bが被帯電ベルト2に吸着されないようにしている。
次に、本実施形態の特徴部について説明する。
本実施形態では、ローラ状の帯電部材3と被帯電ベルト2の表面との微小隙間で近接放電を発生させ、その放電により被帯電ベルト2の表面に交番する電荷パターンを形成している。帯電部材3と被帯電ベルト2の表面との近接放電により、窒素酸化物などの放電生成物が発生し、この放電生成物が被帯電ベルト2に付着していく。そして、経時の使用により被帯電ベルト2の表面に放電生成物が堆積していくと、被帯電ベルト2の表面が帯電しにくくなり、シートが被帯電ベルト2に静電吸着し難くなる。
そのため、クリーニングブレードを設け、被帯電ベルト2の表面に付着した放電生成物をクリーニングブレードで掻き取って除去することも考えられる。しかしながら、クリーニングブレードで被帯電ベルト2の表面に付着した放電生成物を除去する場合、クリーニングブレードを高い当接圧で被帯電ベルト2に当接させる必要がある。このように、クリーニングブレードを高い当接圧で被帯電ベルト2に当接させるため、被帯電ベルト2の表層がクリーニングブレードにより削られていく。上述したように、被帯電ベルト2の表層は、数十[μm](本実施形態では、15[μm])程度の厚さしかなく、早期に表層がなくなり、導電層が露出してしまう。導電層が露出してしまうと、被帯電ベルト2の表面に電荷を保持することができなくなり、シートを静電吸着することができなくなる。特に、大量の枚数を連続で給紙するようなプロダクトプリンティングの画像形成装置においては、被帯電ベルト2の寿命が早期に到達し頻繁に被帯電ベルト交換が生じてしまう。従って、そのようなことが生じないよう、プロダクトプリンティングの画像形成装置に使用される被帯電ベルト2は、9000K枚以上の耐久性が要求される。しかしながら、現状の構成では、長時間の連続帯電を行うと、放電生成物によるシート吸着力の低下が起こり、9000K枚以上の耐久性を達成できなかった。
そこで、本出願人は、窒化酸化物などの放電生成物が水溶性であるという事実に着目し、被帯電ベルト2に対して放電生成物除去手段として水を噴霧して、被帯電ベルト2に付着した水をふき取った実験を行った。その結果、被帯電ベルト2上の放電生成物を良好に除去できていることが確認された。これは、水溶性の放電生成物が、被帯電ベルトに噴霧した水に溶け込む。そして、被帯電ベルト2に供給された水をふき取ることにより、水に溶け込んだ放電生成物が除去されたと考えられる。
そこで、本実施形態では、被帯電ベルト2に付着した放電生成物を除去するために、被帯電ベルト2に水を供給する液体供給手段と、被帯電ベルト2に供給された水を除去する液体除去手段とを設けた。以下、図面を用いて具体的に説明する。
図10は、本実施形態の特徴部を示す概略斜視図であり、図11は、本実施形態の特徴部を示す正面図であり、図12は、図10のA方向から見た給紙部52の概略構成図である。
本実施形態では、被帯電ベルト2に水を供給する液体供給手段としての噴霧手段たる噴霧装置131と、被帯電ベルト2に付着した水を吹き飛ばして被帯電ベルト2から水を除去する液体除去手段としての送風機132とを備えている。噴霧装置131は、被帯電ベルト2の上流側張架ローラ6と下流側張架ローラ5とに架け渡された2つの領域にうち上側の領域、すなわち、シート束と対向する領域ではない方に配置している。送風機132は、噴霧装置131と帯電部材3との間に配置されており、被帯電ベルト2の幅方向一端側に設けられている。また、この実施例では、帯電部材3を上流側張架ローラ6に対向配置させているが、先の図7に示すように、帯電部材3を下流側張架ローラ5に対向配置させてもよい。
また、本実施形態では、送風手段たる送風機132よって吹き飛ばされた被帯電ベルト2上の水を回収する回収部材133と、回収部材133により回収された水を蒸発させるための加熱手段たるヒータ134とを備えている。また、図12に示すように、給紙部52の本体構造部52aには、給紙部52周辺の湿気を取り除く除湿部材135が設けられている。除湿部材135としては、ゼオライトなどの乾燥剤を用いることができる。
また、図12に示すように、給紙カセット11には、シート束の幅方向の位置を規制する一対のサイドフェンス11aと、給紙カセット11を引き出すときにユーザーが掴むための取っ手11bとが設けられている。
噴霧装置131により被帯電ベルト2の表面に吹き付けられた水滴Rに被帯電ベルト2に付着した窒化酸化物などの放電生成物が溶け出す。噴霧装置131よりも被帯電ベルト2の表面移動方向下流側に配置された送風機132により発生した気流は、被帯電ベルトの表面に沿ってベルト幅方向一端側から他端側に向けて流れている。被帯電ベルト2の表面は、撥水性が高くなっており、この気流により放電生成物を含んだ水滴Rが、図10の矢印Bに示すように、ベルト幅方向他端側に向けて流れる。ベルト幅方向他端側には、回収部材133が設けられており、送風機132によりベルト幅方向他端まで流れてきた放電生成物を含有する水滴Rが回収部材133に落下する。これにより、被帯電ベルト2から水滴Rとともに放電生成物が除去される。その結果、被帯電ベルト2に放電生成物が堆積して、被帯電ベルト2が帯電しくくなるのを防止することができる。これにより、経時にわたり良好なシートを被帯電ベルト2に吸着させることができ、9000K枚以上画像形成後でも、シートを良好に静電吸着することができ、9000K枚以上の耐久性を達成することができた。
送風機132により被帯電ベルト2上の水滴Rを良好に移動させるためには、水滴Rの被帯電ベルト2との接触角を90度以上とするのが好ましい。従って、被帯電ベルト2の表層は、水滴Rの被帯電ベルト2との接触角が90度以上となる撥水性が高く、かつ、絶縁性の材質で構成するのが好ましい。
また、送風機132による気流で、被帯電ベルト2表面の放電生成物が溶け込んだ水滴を吹き飛ばすことにより、非接触で、被帯電ベルト表面の水滴Rを除去することができる。これにより、被帯電ベルト2の表層が磨耗するのを抑制することができ、経時に亘り良好にシートを静電吸着させることができる。
また、水滴Rが付着した被帯電ベルト2が、シート束と対向する領域を移動しているときに水滴Rが被帯電ベルト2からシート束に落下し、シート束を濡らすおそれがある。そのため、本実施形態では、水滴が付着した被帯電ベルト2がシート束と対向する領域に到達する前に、被帯電ベルト2から水滴Rを除去している。これにより、水滴Rが被帯電ベルト2からシート束に落下するのを防止することができ、シート束を濡らてしまうのを抑制することができる。
回収部材133底部には、図11、図12に示すように、ヒータ134が設けられており、回収部材133に回収された水が、ヒータ134により加熱され、蒸発する。このように、ヒータ134により回収部材133に回収された水滴を蒸発させることで、定期的に回収部材133を装置から取り出して、回収部材133に溜まった水を捨てるなどのメンテナンス作業を不要できる。もちろん、回収部材133を装置から取り外し可能に構成し、定期的に回収部材133を装置から取り出して、回収部材133に溜まった水を捨てる構成としてもよい。この場合は、ヒータ134などの加熱手段が不要となり、装置のコストダウン、省電力化を図ることができる。また、回収部材133で回収した水を、再度、噴霧装置131に戻すようにしてもよい。また、装置の構成や、装置の使用環境によっては、放電生成物の被帯電ベルトへの堆積の進行が遅い場合もある。この場合は、水を付着させて放電生成物を除去する動作を十分に間を開けることができ、その間に回収部材133に回収された水が自然蒸発する。このような装置においては、ヒータ134を設けなくてもよい。
また、回収部材133に回収された水が蒸発することにより、給紙部52の湿度が上昇する。給紙部52の湿度が上昇すると、被帯電ベルト2の表面の電荷パターンを維持することができず、シートが被帯電ベルトに吸着し難くなるおそれがある。このため、本実施形態では、給紙部52の本体構造部52aに除湿部材135を設けて、給紙部周辺雰囲気の湿気を取り除いている。これにより、給紙部52の周辺雰囲気が高湿になるのを抑制することができる。その結果、被帯電ベルト2の表面の電荷パターンを良好に維持することができ、シートを被帯電ベルトに良好に吸着させることができる。
また、本実施形態では、除湿部材135を、回収部材133の上方に配置することにより、回収部材133から蒸発した水蒸気を、効率よく除湿部材135に吸湿することができる。ヒータ134で回収部材133に回収された水を蒸発させない構成でも、噴霧装置131により水を噴霧したりすることにより、給紙部52の周辺雰囲気が高湿になるおそれがある。従って、ヒータ134で回収部材133に回収された水を蒸発させない構成でも、除湿部材135を設けて、給紙部周辺雰囲気の湿気を取り除くのが好ましい。
噴霧装置131は、少なくともベルト幅方向における電荷パターンが形成される領域(帯電部材3により電荷が付与される領域)全体に水を噴霧できるように構成する。図では、ベルト幅方向中央に設けた噴霧装置131で、ベルト幅方向全体に水を噴霧しているが、ベルト幅方向に複数の噴霧装置を並べて配置して、複数の噴霧装置によりベルト幅方向全体に水を噴霧してもよい。また、被帯電ベルトに水を噴霧することにより、ベルト表面に小さい水滴を、ベルト幅方向全体に付着させることができ、被帯電ベルトに付着した放電生成物を良好に取り除くことができる。また、非接触で、被帯電ベルト表面に水を付着させることができ、被帯電ベルト2の表層の磨耗を抑制することができる。
また、図13に示すように、吸液部材132aを被帯電ベルト2の表面に接触させて、吸液部材132aで被帯電ベルト2上の水滴Rを除去するようにしてもよい。吸液部材132aとして、ウェブやスポンジなどの多孔質部材を用いることができる。先の図10〜図12に示すように、気流で水滴Rを吹き飛ばす場合、水滴同士がぶつかるなどして、被帯電ベルト上の水が飛沫してシート束に落下するおそれがある。一方で、被帯電ベルト2上の水滴Rを、吸液部材132aで吸水して除去する場合は、被帯電ベルト2の表面に接触させるため、被帯電ベルト2の表面が磨耗するおそれがある。しかし、水が飛沫することがなく、シート束が濡れるなどの不具合が生じるのを抑制することができる。
また、被帯電ベルト2への水の供給は、図14に示すような水を含有する水含有部材131aを被帯電ベルト2に接触させて、水含有部材131aから被帯電ベルト2の表面に水を染み出させて、被帯電ベルトの表面に水を供給してもよい。この水含有部材131aとしては、スポンジなどの多孔質材からなり、水を含ませた内層と、水を含ませてゲル状となった高吸水性高分子材などの高吸水材からなる表層とで構成されている。ゲル状の高吸水材から染み出した水を、被帯電ベルト2の表面に供給することができる。噴霧装置131で被帯電ベルト2の表面に水を供給する場合は、霧状の水が給紙部52の周辺を漂うことになるため、給紙部52周囲が高湿度になりやすい。これに対し、図14に示した構成は、水含有部材131aを被帯電ベルト2の表面に接触させるため、被帯電ベルト2の表面が磨耗するおそれがあるが、噴霧装置131にした場合に比べて、給紙部52周囲が高湿度となるのを抑制することができる。なお、水含有部材131aを被帯電ベルト2の表面に軽く接触させるだけで、十分に水を被帯電ベルト2に供給することができるので、クリーニングブレードで被帯電ベルトに付着した放電生成物を掻き取る構成に比べて、被帯電ベルト2の磨耗を抑制することができる。
また、図15に示すように、液滴吐出装置131bで、被帯電ベルト2に水滴を吐出して被帯電ベルト2の表面に水を供給してもよい。また、図15では、液滴吐出装置131bが、被帯電ベルト2の幅方向全域に対向しており、ベルト幅方向全域に亘り水滴を吐出できるように構成しているが、被帯電ベルトの幅方向の送風機132配置側にのみ水滴を吐出させてもよい。かかる構成としても次のようにして、被帯電ベルト2の幅方向全域で放電生成物を除去することができる。すなわち、被帯電ベルトの幅方向の送風機132配置側に付着した水滴が、送風機132の気流により送風機132側から、回収部材133へ被帯電ベルトの表面を移動する。この水滴の移動により、放電生成物が水滴に溶け込んでいきベルト幅方向全域に亘り放電生成物を除去することができる。
図16は、給紙装置に関するブロック図である。
図16に示すように、給紙や放電生成物の除去動作を制御する制御部140を備えており、制御部140は、CPU、記憶部及び通信インターフェース等を有するコンピュータである。制御部140には、時計装置141、被帯電ベルト2を回転駆動するための駆動モータ24、吸着分離ユニット110を揺動させる揺動モータ30、帯電部材3に交番電圧を印加する帯電電源4、噴霧装置131などの液体供給手段、送風機132など液体除去手段等が接続されている。制御部140のCPUは、記憶部に記憶されているプログラムに従って、給紙動作や、放電生成物の除去動作を制御する。
図17は、放電生成物の除去のフローチャートの一例である。
制御部140は、給紙信号を受信したら、制御部140の記憶部に記憶されているシート給紙枚数のカウント値をインクリメントする(S1)。本実施形態では、シート給紙枚数をカウントして、被帯電ベルト2の放電生成物の付着状況を推定しているが、例えば、被帯電ベルト2の積算走行距離や、帯電電源4のON時間の積算値などを用いて被帯電ベルト2の放電生成物の付着状況を推定してもよい。
シート給紙枚数が閾値(例えば、10K枚)以上となったら(S2のYES)、制御部140は、時計装置141の時刻をチェックする(S3)。時刻が、一般的にユーザーが使用しない時間帯である深夜(例えば、午前2時〜午前4時の間の任意の時刻)となったら(S3のYes)、放電生成物の除去動作を開始する(S4)。具体的には、制御部140は、駆動モータ24を制御して被帯電ベルト2を回転駆動させる。次に、噴霧装置131などの液体供給手段を制御して、被帯電ベルト2に水を供給し、送風機132などの液体除去手段を制御して、被帯電ベルト2上の水を除去する。被帯電ベルト2を一回転以上させて、被帯電ベルト2一周に亘り放電生成物を除去したら、噴霧装置131などの液体供給手段の水供給動作を停止、次に、送風機132などの液体除去手段の動作を停止した後、被帯電ベルト2の回転駆動を停止する。放電生成物の除去動作が終了したら、制御部140の記憶部に記憶されているシート給紙枚数のカウント値をリセットする(S5)。
また、液体供給手段が先の図14に示すように、被帯電ベルト2に接触して被帯電ベルト2に水を供給する水含有部材131aであったり、液体除去手段が先の図13に示すように被帯電ベルト2に接触して水を除去する吸液部材132aであったりする場合は、図18の矢印に示すように、それらを被帯電ベルト2に対して接離可能に設ける。放電生成物除去動作以外のときは、水含有部材131a、吸液部材132aは、被帯電ベルト2から離間させておく。放電生成物の除去動作を実行するとき、水含有部材131a、吸液部材132aを被帯電ベルト2に接触させる。このように、放電生成物の除去動作を実行するときのみ、水含有部材131a、吸液部材132aを被帯電ベルト2に接触させるようにすることで、被帯電ベルト2の磨耗を抑制することができる。
放電生成物除去動作が実行されている間は、給紙動作を実行できず、装置のダウンタイムが生じる。また、水などを噴霧するため、どうしても給紙部周辺の湿度が上昇してしまう。また、装置にユーザーがぶつかるなどして装置に衝撃が加わり、被帯電ベルト2に付着した水がシート束に落下してシート束を濡らすおそれもある。そのため、本実施形態では、シート給紙枚数が閾値となっても、放電生成物除去動作を直ぐに実行せず、一般的にユーザーが使用しない時間帯である深夜を待って放電生成物除去動作を実行するようにした。これにより、放電生成物除去動作により給紙動作が実行できない状態が生じるのを抑制することができる。また、深夜に放電生成物除去動作を行うことで、放電生成物除去動作で給紙部周辺の湿度が上昇してもユーザーが使用を始める朝には、給紙部周辺の湿度が低下している。よって、給紙部周辺の湿度上昇によるシートの被帯電ベルトへの吸着不良が生じるのを抑制することができる。また、一般的にオフィスに人がいない深夜に放電生成物除去動作を行うことで、装置にユーザーがぶつかるなどして装置に衝撃などが加わることが生じ難い状態のときに、放電生成物除去動作を行うことができる。これにより、被帯電ベルト2に付着した水が、衝撃などによりシート束に落下してシート束を濡らしてしまうのを抑制することができる。
また、深夜になるのを待ってから放電生成物除去動作を実行するので、シート給紙枚数の閾値は、放電生成物の付着によりシートの吸着に影響が出るシート給紙枚数に対してかなりの余裕度を持って設定している。また、例えば、画像形成装置がプロダクトプリンティングなど、一日で大量に画像形成を行うものの場合は、シート給紙枚数のカウントを行わずに、毎日、深夜に放電生成物除去動作を行うようにしてもよい。もちろん、深夜になるのを待たずに、シート給紙枚数が閾値となったら、放電生成物除去動作を実行してもよい。
図19は、放電生成物の除去の制御フローチャートの他の例である。
この図19に示す制御では、シート給紙枚数が閾値となって(S12のYes)、電源スイッチがONからOFFに切り替わるなどして、電源OFF指示があったら(S13のYes)、放電生成物除去動作を実行する(S14)。そして、放電生成物除去動作が終了したら、シート給紙枚数のカウント値をリセットし(S15)、電源をOFF(シャットダウン)にする(S16)。
このように、電源をOFFにした場合は、通常、それ以降、しばらくの間は装置を使用しない。よって、電源のOFF指示がなされたタイミングで放電生成物除去動作を実行することで、放電生成物除去動作により給紙動作が実行できない状態が生じるのを抑制することができる。また、放電生成物除去動作で給紙部周辺の湿度が上昇してもユーザーが、装置の電源をONにして使用を再開するまでは、ある程度の期間が空くので、使用を再開するときは給紙部周辺の湿度が低下している。よって、給紙部周辺の湿度上昇によるシートの被帯電ベルトへの吸着不良が生じるのを抑制することができる。また、オフィスで使用されている場合、一般的に装置の電源をOFFにするときは、オフィス内の最後の一人が帰宅するときである。よって、装置の電源をOFFにした後は、通常、装置の周りに人がいない。よって、被帯電ベルト2に付着した水が、装置に加わった衝撃などによりシート束に落下してシート束を濡らしてしまうのを抑制することができる。また、画像形成装置がプロダクトプリンティングなどの連続で大量に画像形成を行うものの場合は、装置の電源のOFFにする指示がある度に放電生成物除去動作を実行してもよい。
また、放電生成物除去動作は、被帯電ベルト2が搬送位置にある状態で行われる。このとき、上流側張架ローラ6が下流側張架ローラ5よりも下方に位置しているため、被帯電ベルト2に付着した水が上流側張架ローラに向けて流れ落ちるおそれがある。従って、上流側張架ローラ6を持ち上げる手段を設け、この持ち上げ手段により上流側張架ローラを持ち上げて、被帯電ベルトの上面を水平にして、放電生成物除去動作を行うようにしてもよい。
また、図10〜図15に示すように、帯電部材3を液体除去手段および液体供給手段よりもシート搬送方向上流側に配置することにより、被帯電ベルト2のシート分離位置から、電荷付与位置の間に、液体供給手段と液体除去手段とを配置することができる。被帯電ベルト2に水が付着すると、帯電部材3により被帯電ベルト2表面に形成した電荷パターンが消えてしまう。しかし、帯電部材3を液体除去手段および液体供給手段よりもシート搬送方向上流側に配置した場合、帯電部材3で形成した被帯電ベルト2表面の電荷パターンは、シート束との対向領域を経て、液体除去手段および液体供給手段を通過することになる。従って、給紙動作中に液体供給手段で被帯電ベルト2に水を付着させて、放電生成物除去動作を行っても、シート束との対向領域にある被帯電ベルト2には、規定の電荷パターンが形成されている。よって、良好にシート束の最上位シートを吸着させることができ、最上位シートを搬送することができる。このように、帯電部材3を液体除去手段および液体供給手段よりもシート搬送方向上流側に配置することにより、給紙動作中でも放電生成物除去動作を実行することができ、装置のダウンタイムが生じないようにすることが可能となる。
また、上述では、被帯電ベルト2の放電生成物を除去する放電生成物除去手段たる放電生成物除去液として、水を用いているが、水分を含む液体であればよい。また、放電生成物除去液としては、被帯電ベルト2上の放電生成物が溶ける液体であれば、水や水分を含む液体でなくても構わない。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
積載されたシート束の上面に対向配置される被帯電ベルト2などの被帯電部材と、被帯電部材表面を帯電させる帯電手段(本実施形態では、帯電部材3と帯電電源4とで構成)とを備え、帯電手段により帯電した被帯電部材でシート束の最上位シートを静電吸着して、最上位シートを給紙する給紙装置200において、被帯電部材に水などの放電生成物が溶ける液体を供給する噴霧装置131などの液体供給手段と、被帯電部材に供給された液体を除去する送風機132などの液体除去手段とを備えた。
これによれば、実施形態で説明したように、噴霧装置131などの液体供給手段により被帯電ベルト2などの被帯電部材に水などの放電生成物が溶ける液体を供給することで、被帯電部材表面に付着した窒素酸化物などの放電生成物が上記液体に溶け込む。この放電生成物が溶け込んだ液体は、送風機132などの液体除去手段により被帯電部材から除去される。これにより、被帯電部材から放電生成物を除去することができる。その結果、経時に亘り被帯電部材を良好に帯電させることができ、経時にわたりシートを良好に被帯電部材に静電吸着させることができる。
(態様2)
(態様1)において、前記液体は、水分を含む液体である。
これによれば、被帯電部材表面に付着した水溶性の窒素酸化物などの放電生成物を液体に溶け込ませることができ、良好に被帯電部材から放電生成物を除去することができる。
(態様3)
(態様1)または(態様2)において、噴霧装置131などの液体供給手段は、被帯電ベルト2などの被帯電部材に対して非接触で水などの液体を供給する。
これによれば、実施形態で説明したように、被帯電ベルト2などの被帯電部材に接触して水などの放電生成物が溶ける液体を供給する場合に比べて、被帯電部材の磨耗を抑制することができる。
(態様4)
(態様3)において、噴霧装置131などの液体供給手段は、被帯電ベルト2などの被帯電部材に対して水などの放電生成物が溶ける液体を噴霧する。
これによれば、実施形態で説明したように、被帯電ベルト2などの被帯電部材に対して非接触で水などの放電生成物が溶ける液体を供給することができ、被帯電部材の磨耗を抑制することができる。また、被帯電部材の表面が撥水性が高くても、細かい水滴をベルト幅方向に全体に付着させることができ、被帯電部材に付着した放電生成物を良好に除去することができる。
(態様5)
(態様1)乃至(態様4)いずれかにおいて、送風機132などの液体除去手段は、被帯電部材に供給された水などの放電生成物が溶ける液体を非接触で除去する。
これによれば、実施形態で説明したように、被帯電ベルト2などの被帯電部材に接触して水などの放電生成物が溶ける液体を除去する場合に比べて、被帯電部材の磨耗を抑制することができる。
(態様5)
(態様4)において、送風機132などの液体除去手段は、被帯電ベルト2などの被帯電部材に付着した水などの放電生成物が溶ける液体を吹き飛ばして除去する。
これによれば、被帯電ベルト2などの被帯電部材に対して非接触で水などの放電生成物が溶ける液体を除去することができ、被帯電部材の磨耗を抑制することができる。
(態様6)
(態様1)乃至(態様3)いずれかにおいて、液体除去手段は、少なくとも表面が多孔質部材などの吸液部材からなり、吸液部材に被帯電ベルトなどの被帯電部材に付着した水などの放電生成物が溶ける液体を吸液させて、被帯電部材に付着した液体を除去する。
これによれば、図13を用いて説明したように、被帯電部材の水滴などの液滴を吹き飛ばして除去する場合に比べて、被帯電部材上の水などの放電生成物が溶ける液体がシート束へ飛沫することがなく、シート束が濡れるなどの不具合が生じるのを抑制することができる。
(態様7)
(態様1)乃至(態様3)、(態様6)いずれかに記載の給紙装置において、液体除去手段は、前記被帯電部材に接触して水などの放電生成物が溶ける液体を除去するものであって、液体除去手段により被帯電部材に付着した液体を除去するときのみ、液体除去手段を被帯電部材に接触させる。
これによれば、図18を用いて説明したように、液体除去手段との摩擦による被帯電ベルト2などの被帯電部材の磨耗を抑制することができる。
(態様8)
(態様1)乃至(態様7)いずれかにおいて、周辺雰囲気の湿気を取り除く除湿部材135などの除湿手段を設けた。
これによれば、図12を用いて説明したように、被帯電ベルトなどの被帯電部材から除去した水などの放電生成物が溶ける液体が蒸発しても、その蒸発した蒸気を除湿部材135などの除湿手段に吸着させることができる。これにより、給紙装置周辺が高湿となるのを抑制することができる。
(態様9)
(態様1)乃至(態様8)いずれかにおいて、送風機132などの液体除去手段により除去した水などの放電生成物が溶ける液体を回収する回収部材133を備えた。
これによれば、送風機132などの液体除去手段により被帯電ベルト2などの被帯電部材から除去した水などの放電生成物が溶ける液体が、シート束に付着してシート束が濡れてしまうのを抑制することができる。
(態様10)
(態様1)乃至(態様9)いずれかにおいて、被帯電ベルト2などの被帯電部材への放電生成物の付着状態を推定(本実施形態では、シート給紙枚数から推定)し、被帯電部材への放電生成物の付着量が閾値以上と推定されたとき、液体供給手段による液体供給動作と、液体除去手段による液体除去動作とを実行する制御部140などの制御手段を備えた。
これによれば、常に液体供給手段で液体を供給し、液体除去手段で液体を除去する場合に比べて、効率よく被帯電ベルトの放電生成物を除去できる。
(態様11)
(態様1)乃至(態様10)いずれかにおいて、深夜の時間帯に液体供給手段による液体供給動作と、液体除去手段による液体除去動作とを実行する。
これによれば、図17を用いて説明したように、一般的に装置が使用されていない深夜の時間帯に液体供給手段による液体供給動作と、液体除去手段による液体除去動作とを実行することにより、放電生成物除去動作により給紙動作が実行できない状態が生じるのを抑制することができる。また、放電生成物除去動作で給紙装置周辺の湿度が上昇してもユーザーが使用を始める朝には、給紙装置周辺の湿度が低下している。よって、給紙装置周辺の湿度上昇によるシートの被帯電ベルトへの吸着不良が生じるのを抑制することができる。また、一般的にオフィスに人がいない深夜の時間帯に放電生成物除去動作を行うことで、装置にユーザーがぶつかるなどして装置に衝撃などが加わることが生じ難い状態のときに、放電生成物除去動作を行うことができる。これにより、被帯電ベルト2に付着した液体が、衝撃などによりシート束に落下してシート束を濡らしてしまうのを抑制することができる。
(態様12)
(態様1)乃至(態様10)において、装置の電源OFF時に、液体供給手段による液体供給動作と、前記液体除去手段による液体除去動作とを実行する制御部140などの制御手段を備えた。
これによれば、図18を用いて説明したように、通常、それ以降、しばらくの間は装置を使用しない電源をOFFにしたときに液体供給手段による液体供給動作と、前記液体除去手段による液体除去動作とを実行することにより、放電生成物除去動作により給紙動作が実行できない状態が生じるのを抑制することができる。また、放電生成物除去動作で給紙装置周辺の湿度が上昇してもユーザーが、装置の電源をONにして使用を再開するまでは、ある程度の期間が空くので、使用を再開するときは給紙装置周辺の湿度が低下している。よって、給紙装置周辺の湿度上昇によるシートの被帯電ベルトへの吸着不良が生じるのを抑制することができる。また、オフィスで使用されている場合、一般的にユーザが装置の電源をOFFにするときは、オフィスに残った最後のユーザーが帰宅するときである。よって、装置の電源をOFFにした後は、通常、装置の周りに人がいない。これにより、被帯電ベルト2に付着した液体が、装置に加わった衝撃などによりシート束に落下してシート束を濡らしてしまうのを抑制することができる。
(態様13)
シートに画像を形成する画像形成部50などの画像形成手段と、積載されたシート束から最上位シートを分離し、前記画像形成手段へ最上位シートを給紙する給紙手段とを備えた複写機100などの画像形成装置において、給紙手段として、(態様1)乃至(態様12)いずれかの給紙装置を有する。
これによれば、上記実施形態で説明したように、経時に亘り良好に画像形成手段にシートを給紙することができる。
1:シート束
1a:最上位シート
2:被帯電ベルト
3:帯電部材
4:帯電電源
5:下流側張架ローラ
6:上流側張架ローラ
11:給紙カセット
12:ブラケット
12a,12b:長孔
13:ラックギヤ部
15:ピニオンギヤ
20:ハウジング
20a:ハウジング本体部
24:駆動モータ
30:揺動モータ
35:押圧部材
35b:保持部
35d:軸支持部
36:圧縮スプリング
40:シート検知手段
50:画像形成部
52:給紙部
52a:本体構造部
100:複写機
110:吸着分離ユニット
120:揺動機構
130:駆動機構
131:噴霧装置
131a:水含有部材
131b:液滴吐出装置
132:送風機
132a:吸液部材
133:回収部材
134:ヒータ
135:除湿部材
140:制御部
141:時計装置
200:給紙装置
R:水滴
特開2011−63391号公報

Claims (14)

  1. 積載されたシート束の上面に対向配置される被帯電部材と、
    前記被帯電部材表面を帯電させる帯電手段とを備え
    前記帯電手段により帯電した被帯電部材で前記シート束の最上位シートを静電吸着して、前記最上位シートを給紙する給紙装置において、
    前記被帯電部材に放電生成物が溶ける液体を供給する液体供給手段と、前記被帯電部材に供給された前記液体を除去する液体除去手段とを備えたことを特徴とする給紙装置。
  2. 請求項1に記載の給紙装置において、
    前記液体は、水分を含む液体であることを特徴とする給紙装置。
  3. 請求項1または2に記載の給紙装置において、
    前記液体供給手段は、前記被帯電部材に対して非接触で前記液体を供給することを特徴とする給紙装置。
  4. 請求項3に記載の給紙装置において、
    前記液体供給手段は、前記被帯電部材に対して前記液体を噴霧することを特徴とする給紙装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の給紙装置において、
    前記液体除去手段は、前記被帯電部材に供給された前記液体を非接触で除去することを特徴とする給紙装置。
  6. 請求項5に記載の給紙装置において、
    前記液体除去手段は、前記被帯電部材に供給された前記液体を吹き飛ばして除去することを特徴とする給紙装置。
  7. 請求項1乃至4いずれかに記載の給紙装置において、
    前記液体除去手段は、少なくとも表面が吸液部材からなり、前記吸液部材に前記被帯電部材上の前記液体を吸液して、前記被帯電部材に供給された前記液体を除去することを特徴とする給紙装置。
  8. 請求項1乃至4、7いずれかに記載の給紙装置において、
    前記液体除去手段は、前記被帯電部材に接触して前記液体を除去するものであって、
    前記液体除去手段により前記被帯電部材に供給された前記液体を除去するときのみ、前記液体除去手段を前記被帯電部材に接触させることを特徴とする給紙装置。
  9. 請求項1乃至8いずれかに記載の給紙装置において、
    周辺雰囲気の湿気を取り除く除湿手段を設けたことを特徴とする給紙装置。
  10. 請求項1乃至9いずれかに記載の給紙装置において、
    前記液体除去手段により除去した前記液体を回収する回収部材を備えたことを特徴とする給紙装置。
  11. 請求項1乃至10いずれかに記載の給紙装置において、
    前記被帯電部材への放電生成物の付着状態を推定し、前記被帯電部材への放電生成物の付着が閾値以上と推定されたとき、前記液体供給手段による液体供給動作と、前記液体除去手段による液体除去動作とを実行する制御手段を備えたことを特徴とする給紙装置。
  12. 請求項1乃至11いずれかに記載の給紙装置において、
    深夜の時間帯に前記液体供給手段による液体供給動作と、前記液体除去手段による液体除去動作とを実行する制御手段を備えたことを特徴とする給紙装置。
  13. 請求項1乃至11いずれかに記載の給紙装置において、
    装置の電源OFF指示に応じて、前記液体供給手段による液体供給動作と、前記液体除去手段による液体除去動作とを実行する制御手段を備えたことを特徴とする給紙装置。
  14. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    積載されたシート束から最上位シートを分離し、前記画像形成手段へ前記最上位シートを給紙する給紙手段とを備えた画像形成装置において、
    前記給紙手段として、請求項1乃至13いずれかに記載の給紙装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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