JP6601721B2 - シート送出装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、シート送出装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、積載された原稿や記録紙等のシート束から最上位シートを分離して送り出すシート送出装置として、所定の帯電パターンで帯電させた吸着ベルトにシートに静電吸着させて送り出す静電吸着方式が知られている。
例えば、特許文献1には、2つのローラに張架された誘電体の吸着ベルトの表面に当接する帯電用電極ローラ(帯電部材)に交番電圧を印加することによって、吸着ベルトの表面を所定の帯電パターンで帯電させる静電吸着方式のシート送出装置が開示されている。このシート送出装置では、所定の帯電パターンで帯電させた吸着ベルトのベルト平坦部をシート束の上面に接触させた後、当該ベルト平坦部のシート搬送方向上流側に位置する駆動ローラを駆動させて吸着ベルトを表面移動させる。この駆動ローラの駆動に伴い、当該ベルト平坦部のシート搬送方向下流側に位置する従動ローラがシート束から離間する位置へ移動する。これにより、当該ベルト平坦部に静電吸着した最上位シートがシート束から分離するとともに、吸着ベルトの表面移動に伴って最上位シートが搬送ローラ対(狭持搬送手段)へ搬送される。
静電吸着方式のシート送出装置において、適切なシート搬送を実現するために必要となるシート吸着力は、シートの種類や使用環境(温度や湿度など)などのシート吸着力変動条件によって変動する。そのため、従来のシート送出装置では、一般に、想定され得る範囲内で当該シート吸着力変動条件が変わっても適切なシート搬送を実現できるように、その範囲内で必要となる最大のシート吸着力が得られるような大きい帯電量、広い帯電面積等の帯電パターンで、吸着シートを帯電させる。
一方、静電吸着方式のシート送出装置には、吸着ベルトを帯電させるため、空気中の窒素が酸化した窒素酸化物等の帯電生成物が吸着ベルトの表面に付着し、吸着ベルトに対するシートの吸着力が低下する結果、適切なシート搬送ができなくなる。したがって、帯電生成物の付着量を抑制するには、吸着ベルトを帯電させる帯電パターンにおける帯電量や帯電面積など、帯電生成物の付着を促進させ得る帯電パラメータをできるだけ小さくすることが望ましい。
しかしながら、帯電生成物の付着量を少なくするために帯電パラメータを小さくすると、帯電生成物の付着量が少ない平常時において、シートの種類や使用環境などのシート吸着力変動条件が変動することでシート吸着力が不足する場合が生じ、適切なシート搬送を実現できないおそれがある。
上述した課題を解決するために、本発明は、複数のローラに張架された吸着ベルトの表面を帯電手段により所定の帯電パターンで帯電させ、帯電した吸着ベルトの表面にシート束の最上位シートを静電吸着させ、該吸着ベルトの表面を移動させることにより該最上位シートを挟持搬送手段に向けて送り出すシート送出装置において、前記最上位シートの種類情報を含むシート吸着力変動情報に応じて、前記帯電手段により帯電される帯電パターンを変更する帯電制御手段を有し、前記帯電制御手段は、前記最上位シートの種類がシート幅の広いものであるほど、吸着ベルト表面移動方向における前記帯電パターンの長さを短くして、シート幅の狭いものより、前記帯電パターンの帯電面積を狭くすることを特徴とする。
本発明によれば、適切なシート搬送を実現しつつ、帯電生成物の付着量を少なくしてシート吸着力の低下を抑制できるという優れた効果が奏される。
実施形態に係る複写機を示す模式図である。 同複写機における給紙部の概略構成を示す斜視図である。 同給紙部を示す模式図である。 同給紙部における吸着分離ユニットの要部構成を示す図である。 同吸着分離ユニットにおける吸着ベルトを回転駆動する駆動機構の概略構成図である。 同吸着分離ユニットの要部構成を示す斜視図である。 (a)〜(e)は、シート送出装置を用いたシート送出動作について説明する図である。 実施形態のシート送出装置における制御系を示す模式図である。 制御例1における帯電パターンの変更制御の一例を示すフローチャートである。 制御例2における帯電パターンの変更制御の一例を示すフローチャートである。 制御例3における帯電パターンの変更制御の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るシート送出装置を、電子写真方式の画像形成装置である複写機に適用した一実施形態について説明する。
なお、本発明に係るシート送出装置は、本実施形態の画像形成装置に限らず、例えばインクジェット方式の画像形成装置など、シートに画像を形成するあらゆる画像形成装置にも広く適用できることは言うまでもない。また、本発明に係るシート送出装置は、シート上の画像を読み取る画像読取装置など、画像形成装置以外の装置にも適用可能である。
図1は、本実施形態に係る複写機100を示す模式図である。
この複写機100は、自動原稿搬送装置59や、原稿読取部58や画像形成部50や給紙部52などを備えている。自動原稿搬送装置59は、原稿トレイ59aに載置された原稿束から原稿を1枚ずつ分離して原稿読取部58上のコンタクトガラスに自動給紙するものである。原稿読取部58は、自動原稿搬送装置59によってコンタクトガラス上に搬送された原稿を読み取るものである。画像形成部50は、給紙部52から給紙された記録材であるシートに対して、原稿読取部58によって読み取った原稿画像に基づいて画像を形成する画像形成手段である。給紙部52は、複数枚のシートが積層されたシート束1を収容していて、このシート束1からその最上位に位置する最上位シート1aを画像形成部50に給紙する。
画像形成部50は、潜像担持体として感光体61のまわりに、帯電装置62、現像装置64、転写装置54、感光体クリーニング装置65等を備えている。また、画像形成部50は、感光体61にレーザー光63を照射するための光書込ユニット、シート上のトナー画像を定着する定着装置55等を備えている。
前記構成の画像形成部50では、感光体61の回転とともに、まず帯電装置62で感光体61の表面を一様に帯電する。次いで、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等から入力される画像データや、原稿読取部58によって読み取った原稿の画像データに基づく光書込ユニットからのレーザー光63を照射して、感光体61上に静電潜像を形成する。その後、現像装置64によりトナーを付着させて静電潜像を可視像化することで、感光体61上にトナー画像を形成する。
一方、給紙部52は、シートを1枚ずつ分離して送り出し、そのシートを搬送して、レジストローラ53に突き当てて止める。そして、画像形成部50におけるトナー画像形成のタイミングに合わせて、レジストローラ53に突き当てて止めたシートを、感光体61と転写装置54とが対向する転写部に送り出す。転写部では、レジストローラ53から送り出されたシート上に感光体61上のトナー画像が転写される。トナー画像が転写されたシートは、定着装置55によってトナー画像が定着された後、排紙ローラ対56により排紙トレイ57へ排出される。一方、トナー画像転写後における感光体61の表面は、感光体クリーニング装置65で残留トナーを除去して清掃され、再度の画像形成に備える。
図2は、給紙部52の概略構成を示す斜視図である。
図3は、給紙部52を示す模式図である。
図4は、吸着分離ユニット110の要部構成を示す図である。
給紙部52は、複数枚のシートを積載して収容するシート収容部としての給紙カセット11と、給紙カセット11上の複数枚のシートからなるシート束1から最上位に位置する最上位シート1aを分離して送り出すシート送出装置200とを含んで構成されている。
図3に示すように、給紙カセット11には、積層された複数枚のシート束1を積載する底板7を有している。給紙カセット11の底部と底板7との間には、底板7を支持する支持部材8が回動自在に取り付けられている。また、図2に示すように、給紙部52には、シート束1の最上位シート1aが、所定の位置に到達したことを検知するシート検知手段140が設けられている。
シート検知手段140は、装置本体に設けられた軸142に回転自在に支持されたフィラー144と、透過型光学センサ143とで構成されている。支持部材8を駆動モータにより回動させ、底板7を上昇させると、底板7に積載されたシート束1が上昇し、最上位シート1aがフィラー144と当接する。このとき、透過型光学センサ143の受光部143aは、発光部143bからの光を受光している。さらに、底板7を上昇させると、フィラー144が、発光部143bの光を遮り、受光部143aが光を受光しなくなる。これにより、シート束1の最上位シート1aが、所定の位置に到達したことが検知され、支持部材8の回転を停止する。
シート送出装置200は、吸着分離ユニット110、この吸着分離ユニット110を揺動させる揺動手段としての揺動機構120、及び、吸着ベルト2を表面移動させる駆動機構130などを備えている。吸着分離ユニット110は、図4に示すように、下流側張架ローラ5と上流側張架ローラ6とに張架される吸着ベルト2を備えている。
吸着ベルト2は、1×10[Ω・cm]以上の体積抵抗率を有する50[μm]程度の厚さのポリエチレンテレフタレートからなる表層と、アルミニウム蒸着によって形成された1×10[Ω・cm]以下の体積抵抗率を有する導電層とを有する2層構造となっている。吸着ベルト2をこのような2層構造とすることで、接地された対向電極として導電層を使用することができるので、吸着ベルト2に電荷を与える帯電部材としての電極ローラ3を、吸着ベルト2の表層に接した位置であればどこでも設けることができるようになる。また、吸着ベルト2の幅方向両側端縁の内側には、寄止め用のリブ23が設けられており、下流側張架ローラ5や上流側張架ローラ6の両側端面がリブ23に接触することにより、吸着ベルト2の寄りが防止される構成となっている。
下流側張架ローラ5は、体積抵抗率が1×10[Ω・cm]の導電性ゴム層が表面に設けられ、上流側張架ローラ6は金属ローラである。下流側張架ローラ5及び上流側張架ローラ6は、ともに接地されている。
下流側張架ローラ5は、吸着ベルト2からシートを曲率によって分離するのに適した小径のローラである。すなわち、下流側張架ローラ5の径を小さく設定して曲率を大きくすることにより、吸着ベルト2に吸着されて送り出されるシートが、下流側張架ローラ5から離れてシート搬送方向下流側のガイド部材10により形成される搬送路Hに入ることができるようになっている。
また、図4に示すように、下流側張架ローラ5の軸5aは、ハウジング20に回転自在に支持されている。上流側張架ローラ6の軸6aは、ハウジング20のハウジング本体部20aに対してシート搬送方向に摺動可能に保持された軸受22に回転支持されている。軸受22は、スプリング21によりシート搬送方向上流側へ付勢されている。これにより、上流側張架ローラ6がシート搬送方向上流側に付勢され、吸着ベルト2に張力を付与している。
吸着ベルト2の張りは、吸着ベルト2と駆動ローラである下流側張架ローラ5とが空回りしない程度に、吸着ベルト2のシート束1と対向する面が弛められている。このように、吸着ベルト2のシート束1と対向する面を弛めることで、シート束の最上位シートに波打ちがあった場合でも、吸着ベルト2を最上位シートの波打ちに追随させることができ、吸着ベルト2と最上位シートとの接触面積を確保することができる。その結果、最上位シートに波打ちがあっても、最上位シートを良好に吸着ベルト2に吸着させることができる。
通常、吸着ベルト2の張力は、5[N]以下でも下流側張架ローラ5及び上流側張架ローラ6と吸着ベルト2との間でスリップすることなく、吸着ベルト2を回転駆動して、吸着ベルト2に吸着した最上位シート1aを搬送することが可能である。一方で、密着力の高いシートなど、特殊な条件のシートを搬送する場合には、下流側張架ローラ5及び上流側張架ローラ6と吸着ベルト2との間にてスリップが起こることが考えられる。そのため、上流側張架ローラ6の表面や下流側張架ローラ5の表面の吸着ベルト2に対する摩擦係数を高くして、スリップを生じにくくしておくことが好ましい。
図5は、吸着ベルト2を回転駆動する駆動機構130の概略構成図である。
吸着分離ユニット110のブラケット12を回転自在に支持する支持軸14の一端には、従動第1プーリ26aと、駆動第2プーリ26bとが固定されている。下流側張架ローラ5の一端には従動第2プーリ25が固定されており、従動第1プーリ26aと従動第2プーリ25とには、従動タイミングベルト28が巻き掛けられている。また、支持軸14よりもシート搬送方向上流側には、駆動モータ24が設けられており、駆動モータ24のモータ軸24aには、駆動第1プーリ27が固定されている。駆動第1プーリ27と駆動第2プーリ26bとには、駆動タイミングベルト29が巻き掛けられている。
駆動モータ24が駆動すると、駆動タイミングベルト29及び従動タイミングベルト28を介して下流側張架ローラ5が回転駆動する。これにより、吸着ベルト2が表面移動し、上流側張架ローラ6が吸着ベルト2の内周面の摩擦により従動回転する。
また、本実施形態においては、ブラケット12を支持する支持軸14を中継して、下流側張架ローラ5に駆動モータ24の駆動力が伝達されるようになっている。このように構成することにより、吸着分離ユニット110が後述するように支持軸14を支点にして揺動するときに、下流側張架ローラ5と支持軸14との距離が変動しない。よって、従動タイミングベルト28の張りは維持されて良好に下流側張架ローラ5に駆動力を伝達することができる。
なお、駆動モータ24から上流側張架ローラ6に駆動力が伝達されるように駆動機構130を構成し、吸着ベルト2を回転させる駆動ローラとして上流側張架ローラ6を用いても良い。
また、図2及び図3に示すように、給紙部52のシート搬送方向下流側には、ブラケット12を揺動させる揺動手段としての揺動機構120が設けられている。揺動機構120は、各ブラケット12のシート搬送方向下流側端部に形成されたラックギヤ部13と、回転軸16に固定され、ラックギヤ部13にそれぞれ噛み合うピニオンギヤ15とを有している。また、揺動機構120は、揺動モータ30を備えている。回転軸16の一端には、揺動モータ30のモータ軸30aに固定されたモータギヤ31と噛み合う従動ギヤ32が設けられている。
また、各ブラケット12に対応させて設けられた各ピニオンギヤ15を、同一の回転軸16に固定することにより、揺動モータ30で回転軸16を回転させることで、各ピニオンギヤ15を回転させることができる。これにより、一つの揺動モータ30で、ベルト幅方向両端に設けられた2つのピニオンギヤ15を回転駆動することができ、部品点数を削減することができ、装置を安価にすることができる。また、簡単な構成で、ベルト幅方向両端に設けられたラックアンドピニオンの駆動を同期することができる。
ラックギヤ部13は、支持軸14を中心としたR形状(円弧状)となっている。ブラケット12に形成されたラックギヤ部13は、吸着分離ユニット110の揺動時、支持軸14を中心にして揺動する。よって、ラックギヤ部13を、支持軸14を中心としたR形状とすることにより、吸着分離ユニット110の揺動時もラックギヤ部13とピニオンギヤ15との噛み合いを維持することができる。また、ブラケット12のシート搬送方向下流側端部にラックギヤ部を形成することにより、ブラケット12と別体のラックギヤをブラケット12に取り付ける場合に比べて、部品点数を削減でき、構成を簡素化することができる。また、揺動機構120のラックアンドピニオンのうち、装置側にピニオンを設けることにより、ピニオンへ駆動を伝達するための構成を、ピニオンを吸着分離ユニット110に設けた場合に比べて、簡単にすることができる。
このような構成の揺動機構120では、揺動モータ30を駆動することにより、各ピニオンギヤ15が回転し、ラックギヤ部13がシート束1に対して接離する方向へ移動する。これにより、各ブラケット12が、支持軸14を支点にして揺動する。
また、各ブラケット12は、補強部材70により連結固定されている。各ブラケット12を、補強部材70により連結固定することにより、一方のブラケット12と他方のブラケット12とを一体的に揺動させることができる。これにより、ブラケット揺動時に各ブラケット12に保持された吸着ベルト2が、捩れてしまうのを抑えて、吸着ベルト2に吸着した最上位シート1aが吸着ベルト2から分離するのを抑制することができる。
図6に示すように、吸着ベルト2の表面には、吸着ベルト2の表面を帯電させるための帯電部材としての電極ローラ3が当接している。また、電極ローラ3は、交流電圧を発生する電圧印加手段としての帯電電源4に接続されている。なお、帯電部材は、ローラ状のものに限らず、例えばブレード状のものであってもよい。
次に、本実施形態のシート送出装置200を用いた基本的なシート送出動作について、図7(a)〜(e)を用いて説明する。
図7(a)に示すように、通常、底板7は下降位置にあり、吸着分離ユニット110は吸着位置にある。まず、給紙信号が入ると、揺動モータ30を駆動して、ピニオンギヤ15を図中時計回りに回転駆動させ、支持軸14を支点して図中反時計回り(シート束1から離れる方向)に吸着分離ユニット110を揺動させる。そして、吸着分離ユニット110が図7(b)に示す搬送位置まで揺動したら、揺動モータ30の駆動を停止する。
図7(b)に示すように、吸着分離ユニット110が搬送位置で停止したら、駆動モータ24を駆動させて、吸着ベルト2を表面移動させる。次に、表面移動する吸着ベルト2に電極ローラ3を介して帯電電源4により交番電圧を印加する。これにより、吸着ベルト2の表面には、交流電源周波数と吸着ベルト2の周動速度に応じたピッチ(ピッチは2[mm]〜16[mm]程度とするのがよい)で、プラス極性の帯電部とマイナス極性の帯電部とがベルト周方向に交互に配置された帯電パターンが形成される。帯電電源4は、交流のほか、直流を高低交互の電位に変化させたものでもよく、矩形波、正弦波などが考えられる。本実施形態では、吸着ベルト2の表面に対して4[kV]の振幅を持った矩形波を印加している。
吸着ベルト2への帯電が完了したら、図7(c)に示すように、吸着ベルト2の表面移動を停止するとともに、下降位置で待機していた底板7の上昇を開始する。また、これと前後して、揺動モータ30を逆回転させ、ピニオンギヤ15を図中反時計回りに回転させて、支持軸14を支点にして図中時計回り(シート束1に近接する方向)に吸着分離ユニット110を揺動させる。
底板7が上昇し、吸着分離ユニット110が下降していくと、シート束1の最上位シート1aが、吸着ベルト2を介して上流側張架ローラ6に当接する。さらに、底板7を上昇させ、吸着分離ユニット110を下降させていくと、上流側張架ローラ6が、シート束1により押し上げられ、長穴12aの下端面41aに突き当たっていた上流側張架ローラ6は、長穴12aに案内されながら、上方へ移動していく。また、底板7の上昇に伴い、フィラー144が図中反時計回りに回転する。シート束1の最上位シート1aが所定の位置にくると、このフィラー144が、透過型光学センサ143の発光部143bの光を遮る。これにより、透過型光学センサ143がシート束1の最上位シート1aが所定の位置に到達したことを検知し、底板7の上昇を停止する。
また、吸着分離ユニット110が、吸着位置に到達したら、揺動モータ30の回転を停止する。揺動モータ30がステッピングモータの場合は、回転角度(パルス数)に基づいて揺動モータ30を制御することにより、吸着分離ユニット110を吸着位置に精度よく停止することができる。揺動モータ30がDCモータの場合は、駆動時間に基づいて揺動モータ30を制御することにより、吸着分離ユニット110を吸着位置に精度よく停止することができる。
図7(d)に示すように、底板7の上昇が停止し、吸着分離ユニット110の下降(揺動)が停止すると、シート束1と対向する吸着ベルト2のベルト平坦部が、シート束1の最上位シート1aに当接する。吸着ベルト2が最上位シート1aと当接すると、誘電体であるシートには、吸着ベルト2の表面の帯電パターンにより形成される不平等電界によってMaxwellの応力が働き、シート束1の最上位シート1aが吸着ベルト2に吸着する。
図7(d)に示す状態にて所定時間待機し、吸着ベルト2に最上位シート1aが吸着したら、揺動モータ30を駆動して、ピニオンギヤ15を時計回りに回転駆動させ、吸着分離ユニット110を、支持軸14を支点にして図中反時計回りに揺動させる。すると、下流側張架ローラ5は、ブラケット12とともにシート束1から離間する方向へ移動する。
一方、上流側張架ローラ6は、自重により、シート束1の上面から動かず、ブラケット12に対して相対的にシート束方向へ移動する。これにより、シート束上面に接触させた吸着ベルト2の表面部分(ベルト平坦部)がシート束上面に対して傾斜するように、そのベルト平坦部がシート束上面から離間する。これにより、シートが曲げられて、吸着ベルト2のベルト平坦部に吸着している最上位シート1aの部分が、吸着ベルト2の揺動動作に伴ってシート束上面からめくられる。この際、吸着ベルト2に吸着したシートに復元力が働き、最上位シート1aのみを吸着ベルト2に吸着させ、二番目のシート1bをシートの復元力により分離させることができる。
吸着分離ユニット110が、支持軸14を支点にしてさらに図中反時計回りに回動すると、上流側張架ローラ6の軸6aが、長穴12aの下端面41aに突き当たる。このように、上流側張架ローラ6が、長穴12aの下端面41aに突き当たった状態から、さらに吸着分離ユニット110を回動させると、上流側張架ローラ6もブラケット12とともに移動し、上流側張架ローラ6が、シート束1の上面から離間する。
図7(e)に示すように、吸着分離ユニット110がシートを搬送する搬送位置に到達すると、揺動モータ30の駆動を停止する。そして、駆動モータ24を駆動して、吸着ベルト2を表面移動させて、吸着ベルト2に吸着している最上位シート1aを、狭持搬送手段としての搬送ローラ対9に向けて搬送する。吸着ベルト2に静電吸着した最上位シート1aの先端が、吸着ベルト2の下流側張架ローラ5の巻き回し部分に到達すると、曲率分離により吸着ベルト2から分離し、ガイド部材10に案内されながら、搬送ローラ対9へ向けて移動する(図7(e)参照)。
搬送ローラ対9と吸着ベルト2との線速は略同一に設定されており、搬送ローラ対9がタイミングを取って間欠駆動されているような場合は、吸着ベルト2も間欠駆動されるように駆動モータ24を制御する。また、駆動機構130に電磁クラッチを設け、電磁クラッチを制御することにより、吸着ベルト2の駆動を制御してもよい。
また、本実施形態においては、ブラケット12に長穴12aを設けて、この長穴12aに上流側張架ローラ6の軸6aを保持しているが、以下の構成であればよい。すなわち、上流側張架ローラ6が、ブラケット12に対して、下流側張架ローラ5を中心にして揺動可能に保持されている構成であること、また、吸着分離ユニット110が給送位置にあるとき、吸着ベルト2のシート束の上面に対する傾斜角度が、所定の角度となるよう、上流側張架ローラ6を支持する構成であること、という2つの構成を備えていればよい。
帯電パターンによるシート吸着力は最上位シート1aにのみ作用し、二番目のシート1b以下の紙には作用しない。本給紙方式ではピックアップ手段とシートとの間の摩擦力を利用しないので、吸着ベルト2とシート束1との接触圧は十分に小さくすることができ、摩擦による重送を起こさない。吸着ベルト2は、最上位シート1aの後端が上流側張架ローラ6の対向位置に達する前に、シート束1より離間され二番目のシート1bが吸着ベルト2に吸着されないようにしている。
また、本実施形態においては、ピニオンギヤ15とラックギヤ部13とのギヤの噛み合いにより、吸着分離ユニット110を揺動させる。よって、吸着位置から給送位置への揺動および給送位置から吸着位置の揺動のいずれも、揺動モータ30の駆動力により行うことができる。これにより、吸着分離ユニット110の自由落下の速度よりも早く、吸着分離ユニットを、吸着位置まで下降させることができる。よって、1枚目のシート搬送後、すばやく、次のシートの吸着動作を開始することができ、シート間隔を短くすることができるので、生産性を高めることができる。
また、本実施形態においては、揺動機構120を、吸着分離ユニット110の揺動の支点である支持軸14から離れたシート搬送方向下流側に設けている。よって、吸着分離ユニット110のシート搬送方向下流側を、ピニオンギヤ15とラックギヤ部13との噛み合いにより支持することができる。その結果、吸着分離ユニット110が、支持軸14と、揺動機構120とにより両持ち支持され、吸着分離ユニット110を片持ち支持する場合に比べて、吸着分離ユニット110の振動を抑制することができる。これにより、吸着ベルト2に吸着した最上位シート1aが、吸着分離ユニット110の振動により、吸着ベルト2から分離してしまうのを抑制することができる。また、吸着分離ユニット110の揺動の支点である支持軸14から最も離れたシート搬送方向下流側端部で、吸着分離ユニット110に駆動力を伝達して、吸着分離ユニット110を揺動させている。このように、駆動力を伝達する箇所を、支持軸14から離すことで、てこの原理により支持軸側(吸着分離ユニット110のシート搬送方向上流側)で駆動力を伝達する場合に比べて、小さい負荷で、吸着分離ユニット110の揺動を行うことができる。これにより、揺動モータ30の大型化を回避することができ、装置の大型化を抑制することができる。また、ピニオンギヤ15とラックギヤ部13との噛み合い部の磨耗を抑制することができる。
また、本実施形態においては、電極ローラ3で吸着ベルト2を帯電させる構成であるため、電極ローラ3と吸着ベルト2との微小隙間で放電が起こり、窒素酸化物をはじめとする帯電生成物が発生し、この帯電発生物が吸着ベルト2に付着する。この帯電生成物がベルトに付着すると、吸着ベルトの帯電能力を減少させ、シートを吸着ベルト2に吸着させる静電的なシート吸着力が低下する。よって、帯電生成物が吸着ベルト2に付着してシート吸着力が低下すると、吸着ベルト2によるシート搬送を適切に行うことができなくなり、吸着ベルト2は寿命を迎える。そのため、吸着ベルト2を帯電させる帯電量や帯電面積など、帯電生成物の付着を促進させ得る帯電パラメータが大きいほど、より早く寿命を迎えてしまうことになる。
そこで、本実施形態においては、次のようにして帯電電源4を制御している。
図8は、本実施形態のシート送出装置における制御系を示す模式図である。
制御部18は、CPU、RAM、各種プログラムを記憶したROMなどを有しており、帯電電源4を制御する帯電制御手段として機能する。制御部18は、給紙信号が入り、図7(a)に示す位置から揺動モータ30を駆動して図7(b)に示す搬送位置へ吸着分離ユニット110を揺動させたら、駆動モータ24を駆動させて吸着ベルト2を表面移動させる。その後、帯電電源4をONにして、表面移動する吸着ベルト2に対し、電極ローラ3から交番電圧を印加することで、吸着ベルト2の表面に帯電パターンを形成する。そして、図8に示すように、この帯電パターンの先端が、電極ローラ3による帯電位置P1からシート束の先端位置P2までのベルト周方向距離L1に、帯電マージン分αを加算した地点P3に達するタイミングで、駆動モータ24を停止させるとともに帯電電源4をOFFにする。
その後、揺動モータ30を駆動して吸着分離ユニット110を図7(d)に示す吸着位置まで揺動させ、所定時間待機し、吸着ベルト2のベルト平坦部に最上位シート1aが吸着したら、揺動モータ30を駆動して吸着分離ユニット110を図7(e)に示す搬送位置へ揺動させ、最上位シート1aをシート束上面からめくりあげる。本実施形態では、シート束1の最上位シート1aに対向するベルト平坦部のシート搬送方向全長にわたって帯電パターンが形成されるため、最上位シート1aをシート束上面からめくりあげる際に十分なシート吸着力を発揮でき、安定しためくり動作を実現できる。
次に、駆動モータ24を駆動させて吸着ベルト2を表面移動させてシート送り出しを開始するとともに、帯電電源4をONにして吸着ベルト2の表面に帯電パターンを形成する。そして、その最上位シート1aの先端が搬送ローラ対9に突き当たる時に帯電パターンの後端がベルト平坦部のベルト表面移動方向上流端に位置することになるタイミングで、帯電電源4をOFFにする。
具体的には、シート束の先端位置P2から搬送ローラ対9のニップ位置P4までのシート搬送距離L2とし、ベルト平坦部のベルト周方向長さをXとしたとき、シート送り出しを開始してから、L2+(X−L1)分の距離を吸着ベルト2が表面移動したら、帯電電源4をOFFにする。これにより、最上位シート1aの先端が搬送ローラ対9に突き当たって搬送ローラ対9のニップに進入した後に最上位シート1aと対向することになる吸着ベルト2の表面部分には帯電パターンが形成されない。最上位シート1aの先端が搬送ローラ対9のニップに進入した後は、搬送ローラ対9の搬送力によって最上位シート1aが送り出されることになるので、吸着ベルトによるシート搬送が不要となる。よって、最上位シート1aの先端が搬送ローラ対9に突き当たる時に帯電パターンの後端がベルト平坦部のベルト表面移動方向上流端に位置することになるタイミングで帯電電源4をOFFにしても、それ以降のシート搬送は安定して行われる。
このようなタイミングで帯電電源4をOFFにすることで、それ以降も帯電電源4をONし続ける場合と比べて、帯電生成物の発生が抑制される。よって、帯電生成物による吸着ベルト2のシート吸着力の低下を抑制でき、吸着ベルト2の寿命向上を図ることができる。
なお、次のシート搬送を連続して行う場合には、先の最上位シート1aの後端がベルト平坦部のベルト表面移動方向下流端を通過する時に帯電パターンの先端がベルト平坦部のベルト表面移動方向下流端に到達することになるタイミングで、帯電電源4をONにする。このとき、シート間マージンを考慮することが好ましい。帯電電源4をONにする具体的なタイミングは、例えば、先の最上位シート1aのシート搬送方向長さをYとしたとき、先の最上位シート1aの送り出しを開始してから、例えば、Y−(L2+X)の距離を吸着ベルト2が表面移動したら、帯電電源4をONにする。そして、先の最上位シート1aの後端がベルト平坦部のベルト表面移動方向下流端を通過したタイミングで駆動モータ24を停止させることで、次の最上位シートに対向する吸着ベルト2のベルト平坦部はそのシート搬送方向全長にわたって帯電パターンが形成された状態になる。よって、先の最上位シート1aの後端がベルト平坦部のベルト表面移動方向下流端を通過してすぐのタイミングで揺動モータ30を駆動し、吸着分離ユニット110を図7(d)に示す吸着位置へ揺動させ、次の最上位シートをベルト平坦部に吸着させることができる。その結果、シート間隔を短くすることができるので、生産性を高めることができる。
ここで、帯電生成物の発生を更に抑制して吸着ベルト2の寿命向上を図るうえでは、最上位シート1aを送り出す際に形成する帯電パターンの帯電量を少なくしたり帯電面積を小さくしたりすることが有効である。このとき、適切なシート搬送を実現するために必要となるシート吸着力は、シートの種類(シートの寸法、重量(坪量)、材質等の違い)や、温度や湿度等の使用環境などのシート吸着力変動条件によって変動する。そのため、シート吸着力変動条件に応じて、必要となるシート吸着力が得られる必要十分な帯電量、帯電面積等の帯電パターンを形成するように帯電パターンを変更すれば、必要となるシート吸着力が比較的低いシート吸着力変動条件のときに、帯電生成物の発生を抑制でき、吸着ベルト2の寿命向上を図ることができる。
シート吸着力変動条件に応じて帯電パターンを変更する方法としては、例えば、シート吸着力変動条件に応じ、帯電電源4が印加する交番電圧の振幅を変更するなどして、吸着ベルト2における各帯電部分の帯電量を変更する方法が挙げられる。また、例えば、シート吸着力変動条件に応じ、帯電電源4が印加する交番電圧の周波数を変更するなどして、吸着ベルト2における単位面積当たりの帯電面積を変更する方法が挙げられる。また、例えば、シート吸着力変動条件に応じ、電極ローラ3により帯電されるベルト幅方向領域を変更するなどして、吸着ベルト2におけるベルト周方向単位長さ当たりの帯電面積を変更する方法が挙げられる。また、例えば、シート吸着力変動条件に応じ、帯電電源4のON又はOFFのタイミングを変更するなどして、吸着ベルト2に形成される帯電パターンのベルト周方向長さ(帯電パターンの帯電面積)を変更する方法が挙げられる。
本実施形態においては、最も制御が簡易となる最後に挙げた方法、詳しくは、シート吸着力変動条件に応じ、帯電電源4のOFFのタイミングを変更して、吸着ベルト2に形成される帯電パターンのベルト周方向長さ(帯電パターンの帯電面積)を変更する方法を採用する。具体的には、シート送り出しを開始した後に帯電電源4をOFFにするタイミングを変更する。これにより、最上位シート1aの先端が搬送ローラ対9に突き当たる時に最上位シート1aと対向する吸着ベルト2のベルト平坦部に形成される帯電パターンの後端位置が変わり、当該帯電パターンの帯電面積が変わる。
〔制御例1〕
最上位シート1aの先端が搬送ローラ対9に突き当たった時の衝撃が大きいほど、吸着ベルト2のベルト平坦部からその最上位シート1aが剥がれてやすい。よって、その衝撃が大きいシートの種類ほど、最上位シート1aの先端が搬送ローラ対9に突き当たる時に最上位シート1aと対向する吸着ベルト2のベルト平坦部に形成される帯電パターンの帯電面積を広く設定することが必要となる。逆に、その衝撃が小さいシートの種類であれば、最上位シート1aの先端が搬送ローラ対9に突き当たる時に最上位シート1aと対向する吸着ベルト2のベルト平坦部に形成される帯電パターンの帯電面積は狭く設定することができる。
図9は、本制御例1における帯電パターンの変更制御の一例を示すフローチャートである。
本制御例1において、制御部18は、給紙信号が入ったら、給紙カセット11に収容されている搬送対象となるシートの種類情報を取得する(S1)。シート種類情報は、ユーザーの入力操作に基づいて、あるいは、給紙カセット11内のセンサの検知結果に基づいて、RAMに記憶されている。本制御例1のシート種類情報は、シートの厚みあるいは重量を示すシートの坪量の情報を用いる。センサでシートの坪量を検出したり、シートの坪量と相関のある情報を検出したりする方法には特に限定はない。
シート種類情報を取得したら、制御部18は、シート種類情報に応じて、シート送り出しを開始した後に帯電電源4をOFFにするタイミングを設定する(S2)。具体的には、シートの坪量が大きいほど、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たった時の衝撃が大きいので、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時にそのシートと対向する吸着ベルト2のベルト平坦部に形成される帯電パターンの帯電面積を広く設定する必要がある。そのため、シートの坪量が大きいほど、シート送り出しを開始した後に帯電電源4をOFFにするタイミングが遅くなるように、帯電電源4のOFFタイミングを設定する。逆に、シートの坪量が小さいほど、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たった時の衝撃が小さいので、当該帯電パターンの帯電面積を狭く設定して、吸着ベルト2の寿命向上を図ることができる。そのため、シートの坪量が小さいほど、シート送り出しを開始した後に帯電電源4をOFFにするタイミングが早くなるように、帯電電源4のOFFタイミングを設定する。
その後、制御部18は、上述したシート送り動作を実行し(S3)、最上位シート1aをシート束上面からめくりあげ、駆動モータ24を駆動させて吸着ベルト2を表面移動させてシート送り出しを開始するとともに、帯電電源4をONにして吸着ベルト2の表面に帯電パターンを形成する。そして、前記処理ステップS2で設定した帯電電源4のOFFタイミングが到来したら(S4のYes)、帯電電源4をOFFにする(S5)。
その結果、本実施形態では、シートの坪量が最も大きいシート種類情報を取得した場合には、そのシート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時に帯電パターンの後端がベルト平坦部のベルト表面移動方向上流端に位置することになるタイミングで、帯電電源4がOFFになる。この場合、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時のベルト平坦部にはそのシート搬送方向全長にわたって帯電パターンが形成された状態になる。これにより、最大のシート吸着力が得られるので、坪量が最も大きいシートの先端が搬送ローラ対9に突き当たって大きな衝撃が発生しても、吸着ベルト2のベルト平坦部からシートが剥がれず、適切なシート搬送が実現される。
一方、シートの坪量が小さいシート種類情報を取得した場合には、そのシート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時に帯電パターンの後端がベルト平坦部のベルト表面移動方向上流端よりも下流側に位置することになるタイミングで、帯電電源4がOFFになる。この場合、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時のベルト平坦部には、そのシート搬送方向の一部分に帯電パターンが形成された状態になる。このときのシート吸着力は、最大のシート吸着力よりも小さいものとなるが、坪量が小さいシートの先端が搬送ローラ対9に突き当たったときの衝撃は比較的小さいため、吸着ベルト2のベルト平坦部からシートが剥がれず、適切なシート搬送が実現される。また、この場合、形成される帯電パターンの帯電面積が小さいので、帯電生成物の発生を抑制して吸着ベルト2の寿命向上を図ることができる。
その後、続いて送り出すシートがあれば(S6のYes)、再び、処理ステップS3に戻ってシート送り出し動作を行い、続いて送り出すシートがなければ(S6のNo)、処理を終了する。
本制御例1によれば、坪量が小さいシートを送り出す際には、帯電パターンの帯電面積を狭くして、帯電生成物の発生を抑制し、吸着ベルト2の寿命向上を図ることができる。
なお、本制御例1におけるシート種類情報は、シートの坪量を示す情報であるが、シートの厚みを示す情報、シートの剛性を示す情報(シートの材質を示す情報)など、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たった時の衝撃の大きさを判断可能なシート種類情報であればよい。
〔制御例2〕
搬送対象のシートの幅が狭いものほど、吸着ベルト2とシートとの接触面積が狭いため、シート吸着力が小さく、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たった時に吸着ベルト2のベルト平坦部からそのシートが剥がれてやすい。よって、シート幅が狭いシートほど、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時にそのシートと対向する吸着ベルト2のベルト平坦部に形成される帯電パターンの帯電面積を広く設定することが好ましい。逆に、シート幅が広いシートほど、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時にそのシートと対向する吸着ベルト2のベルト平坦部に形成される帯電パターンの帯電面積は狭く設定することができる。
図10は、本制御例2における帯電パターンの変更制御の一例を示すフローチャートである。
本制御例2においても、制御部18は、給紙信号が入ったら、給紙カセット11に収容されている搬送対象となるシートの種類情報を取得する(S11)。ただし、本制御例2のシート種類情報は、シートの幅(シート搬送方向に対して直交する方向の長さ)を示す情報を用いる。このシート種類情報も、ユーザーの入力操作に基づいて、あるいは、給紙カセット11内のセンサの検知結果に基づいて、RAMに記憶されている。センサでシート幅を検出する方法には特に限定はない。
シート種類情報を取得したら、制御部18は、シート種類情報に応じて、シート送り出しを開始した後に帯電電源4をOFFにするタイミングを設定する(S12)。具体的には、シート幅が狭いほどシート吸着力が小さいので、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時にそのシートと対向する吸着ベルト2のベルト平坦部に形成される帯電パターンの帯電面積を広く設定する必要がある。そのため、シート幅が狭いほど、シート送り出しを開始した後に帯電電源4をOFFにするタイミングが遅くなるように、帯電電源4のOFFタイミングを設定する。逆に、シート幅が広いほどシート吸着力が大きいので、当該帯電パターンの帯電面積を狭く設定して、吸着ベルト2の寿命向上を図ることができる。そのため、シート幅が広いほど、シート送り出しを開始した後に帯電電源4をOFFにするタイミングが早くなるように、帯電電源4のOFFタイミングを設定する。
その後、制御部18は、上述したシート送り動作を実行し(S13)、最上位シート1aをシート束上面からめくりあげ、駆動モータ24を駆動させて吸着ベルト2を表面移動させてシート送り出しを開始するとともに、帯電電源4をONにして吸着ベルト2の表面に帯電パターンを形成する。そして、前記処理ステップS12で設定した帯電電源4のOFFタイミングが到来したら(S14のYes)、帯電電源4をOFFにする(S15)。
その結果、本実施形態では、シート幅が最も狭いシート種類情報を取得した場合には、そのシート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時に帯電パターンの後端がベルト平坦部のベルト表面移動方向上流端に位置することになるタイミングで、帯電電源4がOFFになる。この場合、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時のベルト平坦部にはそのシート搬送方向全長にわたって帯電パターンが形成された状態になる。これにより、最大のシート吸着力が得られるので、シート幅が最も狭いシートの先端が搬送ローラ対9に突き当たった時でも、吸着ベルト2のベルト平坦部からシートが剥がれず、適切なシート搬送が実現される。
一方、シート幅が広いシート種類情報を取得した場合には、そのシート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時に帯電パターンの後端がベルト平坦部のベルト表面移動方向上流端よりも下流側に位置することになるタイミングで、帯電電源4がOFFになる。この場合、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時のベルト平坦部には、そのシート搬送方向の一部分に帯電パターンが形成された状態になる。このときのシート吸着力は、最大のシート吸着力よりも小さいものとなるが、シート幅の広いシートの吸着力は比較的大きいため、吸着ベルト2のベルト平坦部からシートが剥がれず、適切なシート搬送が実現される。また、この場合、形成される帯電パターンの帯電面積が小さいので、帯電生成物の発生を抑制して吸着ベルト2の寿命向上を図ることができる。
その後、続いて送り出すシートがあれば(S16のYes)、再び、処理ステップS13に戻ってシート送り出し動作を行い、続いて送り出すシートがなければ(S16のNo)、処理を終了する。
本制御例2によれば、シート幅の広いシートを送り出す際には、帯電パターンの帯電面積を狭くして、帯電生成物の発生を抑制し、吸着ベルト2の寿命向上を図ることができる。
なお、本制御例2におけるシート種類情報は、シート幅を示す情報であるが、シートの材質を示す情報など、シートの吸着力を判断可能なシート種類情報であればよい。
〔制御例3〕
同じシートであっても、温度や湿度などの使用環境が異なればシート吸着力が変わってくる。具体的には、通常、低温低湿環境ほどシート吸着力が小さく、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たった時に吸着ベルト2のベルト平坦部からそのシートが剥がれてやすい。よって、低温低湿環境ほど、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時にそのシートと対向する吸着ベルト2のベルト平坦部に形成される帯電パターンの帯電面積を広く設定することが好ましい。逆に、高温高湿環境ほど、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時にそのシートと対向する吸着ベルト2のベルト平坦部に形成される帯電パターンの帯電面積は狭く設定することができる。
図11は、本制御例3における帯電パターンの変更制御の一例を示すフローチャートである。
本制御例3において、制御部18は、給紙信号が入ったら、複写機100に搭載されている環境情報取得手段としての温湿度センサから、環境情報(温度、湿度の情報)を取得する(S21)。環境情報を取得したら、制御部18は、環境情報に応じて、シート送り出しを開始した後に帯電電源4をOFFにするタイミングを設定する(S22)。具体的には、低温低湿環境ほどシート吸着力が小さいので、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時にそのシートと対向する吸着ベルト2のベルト平坦部に形成される帯電パターンの帯電面積を広く設定する必要がある。そのため、低温低湿環境ほど、シート送り出しを開始した後に帯電電源4をOFFにするタイミングが遅くなるように、帯電電源4のOFFタイミングを設定する。逆に、高温高湿環境ほどシート吸着力が大きいので、当該帯電パターンの帯電面積を狭く設定して、吸着ベルト2の寿命向上を図ることができる。そのため、シート幅が広いほど、シート送り出しを開始した後に帯電電源4をOFFにするタイミングが早くなるように、帯電電源4のOFFタイミングを設定する。
その後、制御部18は、上述したシート送り動作を実行し(S23)、最上位シート1aをシート束上面からめくりあげ、駆動モータ24を駆動させて吸着ベルト2を表面移動させてシート送り出しを開始するとともに、帯電電源4をONにして吸着ベルト2の表面に帯電パターンを形成する。そして、前記処理ステップS22で設定した帯電電源4のOFFタイミングが到来したら(S24のYes)、帯電電源4をOFFにする(S25)。
その結果、本実施形態では、最も低温、低湿である環境情報を取得した場合には、そのシート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時に帯電パターンの後端がベルト平坦部のベルト表面移動方向上流端に位置することになるタイミングで、帯電電源4がOFFになる。この場合、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時のベルト平坦部にはそのシート搬送方向全長にわたって帯電パターンが形成された状態になる。これにより、最大のシート吸着力が得られるので、低温低湿環境であっても、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たった時に吸着ベルト2のベルト平坦部からシートが剥がれず、適切なシート搬送が実現される。
一方、高温、高湿の環境情報を取得した場合には、そのシート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時に帯電パターンの後端がベルト平坦部のベルト表面移動方向上流端よりも下流側に位置することになるタイミングで、帯電電源4がOFFになる。この場合、シート先端が搬送ローラ対9に突き当たる時のベルト平坦部には、そのシート搬送方向の一部分に帯電パターンが形成された状態になる。このときのシート吸着力は、最大のシート吸着力よりも小さいものとなるが、高温高湿環境でのシート吸着力は比較的大きいため、吸着ベルト2のベルト平坦部からシートが剥がれず、適切なシート搬送が実現される。また、この場合、形成される帯電パターンの帯電面積が小さいので、帯電生成物の発生を抑制して吸着ベルト2の寿命向上を図ることができる。
その後、続いて送り出すシートがあれば(S26のYes)、再び、処理ステップS23に戻ってシート送り出し動作を行い、続いて送り出すシートがなければ(S26のNo)、処理を終了する。
本制御例3によれば、高温高湿環境においてシートを送り出す際には、帯電パターンの帯電面積を狭くして、帯電生成物の発生を抑制し、吸着ベルト2の寿命向上を図ることができる。
なお、本制御例3におけるシート種類情報は、温度と湿度を示す情報であるが、温度又は湿度のいずれか一方の情報のみであってもよいし、シート吸着力に影響を与える他の環境情報であってもよい。
上述した実施形態の説明では、吸着分離ユニット110を揺動させることで、シート束1の最上位シート1aと接触する吸着位置とシート束1から離間した搬送位置との間を、吸着ベルト2が移動するように構成している。しかし、シート束1を昇降させて、吸着位置と搬送位置とを吸着ベルト2がシート束1に対して相対的に移動するように構成してもよい。この場合は、通常、シート束1を積載する底板7は、シート束1が吸着ベルト2から離間した下降位置にある。給紙信号が入り、吸着ベルト2の表面に帯電パターンを形成したら、底板7を上昇させ、シート束1の最上位シート1aを吸着ベルト2に接触させる。吸着ベルト2に最上位シート1aが吸着したら、底板7を下降させ、シート束1と吸着ベルト2に吸着した最上位シート1aとを離間させる。シート束1と吸着ベルト2に吸着した最上位シート1aとが離間したら、吸着ベルト2を表面移動させて、吸着ベルト2に吸着した最上位シート1aを搬送ローラ対9へ向けて搬送する。このように、シート束1を積載する底板7を昇降させることにより、吸着ベルト2とシート束とが離間した位置関係の搬送位置関係と、吸着ベルト2がシート束1の最上位シートと接触する位置関係の吸着位置関係をとらせることができる。また、吸着分離ユニット110を揺動させながら、底板7を下降させることで、シート束と吸着ベルト2とが離間した搬送位置関係をとらせてもよい。
以上に説明したものは一例であり、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
下流側張架ローラ5及び上流側張架ローラ6等の複数のローラに張架された吸着ベルト2の表面を電極ローラ3及び帯電電源4等の帯電手段により所定の帯電パターンで帯電させ、帯電した吸着ベルトの表面にシート束1の最上位シート1aを静電吸着させ、該吸着ベルトの表面を移動させることにより該最上位シートを搬送ローラ対9等の挟持搬送手段に向けて送り出すシート送出装置において、前記帯電手段により帯電される帯電パターンを変更可能に構成したことを特徴とする。
吸着ベルトに対するシートの吸着力は、帯電パターンを変更することにより変化させることができる。よって、本態様によれば、帯電パターンの変更により、シート吸着力を変化させる。適切なシート搬送を実現するために必要なシート吸着力が小さい場合には、比較的低いシート吸着力でも適切なシート搬送を実現できる。この場合には、帯電パターンを変更して比較的低いシート吸着力とすることで、適切なシート搬送を実現しつつ、帯電パターンにおける帯電量や帯電面積などの帯電パラメータを小さく抑えて帯電生成物の付着を抑制することができる。一方、適切なシート搬送を実現するために必要なシート吸着力が大きい場合には、帯電パターンを変更して比較的高いシート吸着力とすることで、適切なシート搬送を実現できる。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記最上位シートの先端が前記挟持搬送手段に突き当たる時に該最上位シートと対向する前記吸着ベルトの表面部分(ベルト平坦部等)の帯電パターンを変更可能に構成したことを特徴とする。
最上位シートの先端が挟持搬送手段に突き当たる時の衝撃を受けてもその最上位シートが吸着ベルトの表面部分から剥がれないようにするために必要なシート吸着力は、シートの種類や使用環境などに応じて、比較的大きく変わってくる。したがって、最上位シートの先端が挟持搬送手段に突き当たる時にその最上位シートと対向する吸着ベルトの表面部分の帯電パターンを比較的大きく変更することが可能である。よって、帯電生成物の付着抑制効果を効果的に得ることが可能である。
(態様C)
前記態様A又はBにおいて、所定のシート吸着力変動情報に応じて、前記帯電パターンを変更する帯電制御手段を有することを特徴とする。
本態様によれば、必要なシート吸着力が変動したか否かを判断するためのシート吸着力変動情報に応じ、帯電パターンを変更してシート吸着力を変化させることができる。適切なシート搬送を実現するために必要なシート吸着力が小さい場合には、比較的低いシート吸着力でも適切なシート搬送を実現できる。この場合には、帯電パターンを変更して比較的低いシート吸着力とすることで、適切なシート搬送を実現しつつ、帯電パターンにおける帯電量や帯電面積などの帯電パラメータを小さく抑えて帯電生成物の付着を抑制することができる。一方、適切なシート搬送を実現するために必要なシート吸着力が大きい場合には、帯電パターンを変更して比較的高いシート吸着力とすることで、適切なシート搬送を実現できる。
(態様D)
前記態様Cにおいて、前記シート吸着力変動情報は、温度や湿度等の使用環境情報を含むことを特徴とする。
これによれば、使用環境に応じて必要なシート吸着力が変わってくることを利用し、必要なシート吸着力が小さい使用環境では、帯電パターンにおける帯電量や帯電面積などの帯電パラメータを小さく抑え、帯電生成物の付着を抑制することができる。
(態様E)
前記態様C又はDにおいて、前記シート吸着力変動情報は、前記最上位シートの種類情報を含むことを特徴とする。
これによれば、シートの寸法(シート幅等)、材質、厚み、坪量、剛性などの違いに応じて必要なシート吸着力が変わってくることを利用し、必要なシート吸着力が小さい種類のシートを送り出すときには、帯電パターンにおける帯電量や帯電面積などの帯電パラメータを小さく抑え、帯電生成物の付着を抑制することができる。
(態様F)
前記態様Eにおいて、前記帯電制御手段は、前記最上位シートの種類が重量の少ないものであるほど前記帯電パターンの帯電面積を狭くすることを特徴とする。
これによれば、必要なシート吸着力が少なくて済む重量の少ないシートを送り出すときには、帯電パターンにおける帯電量や帯電面積などの帯電パラメータを小さく抑え、帯電生成物の付着を抑制することができる。
(態様G)
前記態様E又はFにおいて、前記帯電制御手段は、前記最上位シートの種類がシート幅の広いものであるほど前記帯電パターンの帯電面積を狭くすることを特徴とする。
これによれば、必要なシート吸着力が少なくて済むシート幅の広いシートを送り出すときには、帯電パターンにおける帯電量や帯電面積などの帯電パラメータを小さく抑え、帯電生成物の付着を抑制することができる。
(態様H)
前記態様A〜Eのいずれかの態様において、前記帯電パターンの帯電面積を変更可能に構成したことを特徴とする。
これによれば、吸着ベルトに対する帯電手段の帯電処理動作を制御するという比較的簡易な制御で、帯電パターンを変更することができる。
(態様I)
前記態様F〜Hのいずれかの態様において、前記帯電手段は、前記吸着ベルトの表面に対向配置される電極ローラ3等の帯電部材へ電圧を印加することにより、表面移動する吸着ベルトの表面を所定の帯電パターンで帯電させるものであり、前記帯電手段により帯電される帯電パターンの帯電面積の変更は、前記帯電部材への電圧印加を停止させるタイミングを変更することにより行われることを特徴とする。
これによれば、簡易な制御で帯電パターンを変更することができる。
(態様J)
前記態様A〜Iのいずれかの態様において、前記吸着ベルトのベルト平坦部を前記シート束の最上位シートに接触させた状態から該ベルト平坦部の少なくともシート搬送方向下流側部分を該シート束から離間させ、該吸着ベルトの表面を移動させることにより該シート搬送方向下流側部分の表面に静電吸着している最上位シートを送り出すものであることを特徴とする。
これによれば、安定した分離性能を得ることが可能となる。
(態様K)
積載されたシート束1から最上位シート1aを送り出すシート送出手段と、前記シート送出手段により送り出された最上位シートに画像を形成する画像形成部50等の画像形成手段とを有する複写機100等の画像形成装置において、前記シート送出手段として、前記態様A〜Jのいずれかの態様に係るシート送出装置を用いることを特徴とする。
これによれば、適切なシート搬送により安定した画像形成動作を実現できる。
1 シート束
1a 最上位シート
2 吸着ベルト
3 電極ローラ
4 帯電電源
5 下流側張架ローラ
6 上流側張架ローラ
7 底板
8 支持部材
9 搬送ローラ対
10 ガイド部材
11 給紙カセット
12 ブラケット
20 ハウジング
24 駆動モータ
30 揺動モータ
50 画像形成部
52 給紙部
53 レジストローラ
100 複写機
110 吸着分離ユニット
120 揺動機構
130 駆動機構
140 シート検知手段
200 シート送出装置
特開2011−63391号公報

Claims (7)

  1. 複数のローラに張架された吸着ベルトの表面を帯電手段により所定の帯電パターンで帯電させ、帯電した吸着ベルトの表面にシート束の最上位シートを静電吸着させ、該吸着ベルトの表面を移動させることにより該最上位シートを挟持搬送手段に向けて送り出すシート送出装置において、
    前記最上位シートの種類情報を含むシート吸着力変動情報に応じて、前記帯電手段により帯電される帯電パターンを変更する帯電制御手段を有し、
    前記帯電制御手段は、前記最上位シートの種類がシート幅の広いものであるほど、吸着ベルト表面移動方向における前記帯電パターンの長さを短くして、シート幅の狭いものより前記帯電パターンの帯電面積を狭くすることを特徴とするシート送出装置。
  2. 請求項1に記載のシート送出装置において、
    前記帯電制御手段は、前記最上位シートの先端が前記挟持搬送手段に突き当たる時に該最上位シートと対向する前記吸着ベルトの表面部分の帯電パターンを変更することを特徴とするシート送出装置。
  3. 請求項1又は2に記載のシート送出装置において、
    前記シート吸着力変動情報は、使用環境情報を含むことを特徴とするシート送出装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート送出装置において、
    前記帯電制御手段は、前記最上位シートの種類が重量の少ないものであるほど前記帯電パターンの帯電面積を狭くすることを特徴とするシート送出装置。
  5. 請求項1至4のいずれか1項に記載のシート送出装置において、
    前記帯電手段は、前記吸着ベルトの表面に対向配置される帯電部材へ電圧を印加することにより、表面移動する吸着ベルトの表面を所定の帯電パターンで帯電させるものであり、
    前記帯電手段により帯電される帯電パターンの帯電面積の変更は、前記帯電部材への電圧印加を停止させるタイミングを変更することにより行われることを特徴とするシート送出装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート送出装置において、
    前記吸着ベルトのベルト平坦部を前記シート束の最上位シートに接触させた状態から該ベルト平坦部の少なくともシート搬送方向下流側部分を該シート束から離間させ、該吸着ベルトの表面を移動させることにより該シート搬送方向下流側部分の表面に静電吸着している最上位シートを送り出すものであることを特徴とするシート送出装置。
  7. 積載されたシート束から最上位シートを送り出すシート送出手段と、
    前記シート送出手段により送り出された最上位シートに画像を形成する画像形成手段とを有する画像形成装置において、
    前記シート送出手段として、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート送出装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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