JP6218017B2 - シート搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、シート搬送装置、及び、そのシート搬送装置を備えた画像形成装置に関するものである。
プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に用いられるシート搬送装置において、積載された原稿や記録紙等のシートを分離して搬送する方法として、吸着ベルトに電界を形成し、これをシートに接触させて吸着し分離する静電吸着分離方式が提案されている。
特許文献1に記載の静電吸着分離方式のシート搬送装置は、二本のローラに巻き掛けられた誘電体の吸着ベルトと、この吸着ベルトに交番電荷を付与する吸着手段としての電荷付与手段と、これらを保持するホルダとで構成された吸着分離ユニットを備えている。ホルダは、前記二本のローラを回転自在に支持しており、その二本のローラよりもシート搬送方向上流側に設けられた回転軸に固定されている。また、吸着位置と搬送位置との間を吸着ベルトが往復移動するように、上記回転軸を支点にして吸着分離ユニットを揺動させる揺動手段が設けられている。前記吸着位置は、用紙トレイの底板に積載されたシート束の最上位シートを、吸着ベルトに接触させ吸着させる位置である。また、前記搬送位置は、吸着位置よりもシート束から離れ、吸着ベルトに吸着した最上位シートを搬送する位置である。
二本のローラのうち、シート搬送方向上流側に配置された上流側ローラは、以下のようにホルダに支持されている。すなわち、吸着分離ユニットを上記吸着位置から上記搬送位置へ移動させるとき、吸着分離ユニットが所定角度揺動するまで、シート束の上面に接触しつづけ、所定角度以上揺動するとホルダとともにシート束から離間するように、所定の範囲で移動可能にホルダに支持されている。一方、シート搬送方向下流側に配置された下流側ローラは、以下のようにホルダに支持されている。すなわち、吸着分離ユニットを上記吸着位置から上記搬送位置へ吸着分離ユニットを移動させるとき、その移動の当初から、ホルダとともにシート束から離間し始めるように、ホルダに支持されている。
給紙の前段階においては、二本のローラを介してホルダに保持された吸着ベルトは、シート束から離間した位置に位置している。シート束の最上位シートを分離して搬送するときは、まず、吸着ベルトを回転させて、吸着ベルトに交番電荷を付与する。吸着ベルトに交番電荷を付与したら、吸着ベルトの回転を停止し、揺動機構を駆動して吸着分離ユニットをシート束側へ揺動させ、吸着ベルトをシート束の最上位シートに接触させ、シート束の最上位シートを吸着ベルトに吸着させる。このとき、上流側張架ローラは、ホルダとの支持が解除され、シート束の上面に載置された状態となっている。
シート束上面に接触させた吸着ベルトの表面部分に、シート束の最上位シートが吸着ベルトに吸着したら、揺動機構を駆動して吸着分離ユニットを吸着位置から搬送位置に向けて揺動させる。吸着位置から搬送位置への揺動を開始すると、下流側ローラがホルダとともにシート束から離間する方向へ移動する。一方、上流側ローラは自重により、吸着ベルトを挟んでシート束の上面から動かない。これにより、上流側ローラよりもシート搬送方向下流側の吸着ベルトの前記表面部分がシート束上面に対して傾斜し、吸着ベルトを挟んで上流側ローラにより押えられた部分を支点にして、前記表面部分に吸着した最上位シートの部分が曲げられながら持ち上げられる。密着力により最上位シートに密着した2番目のシートは、吸着ベルトを挟んで上流側ローラにより押えられた部分を支点にして、曲げられることで、自らのコシにより分離する。
その後、上流側ローラが、ホルダに持ち上げられ、上流側ローラがホルダとともに移動し、シート束の上面から離間し、搬送位置に到達する。吸着分離ユニットが搬送位置に到達したら、吸着ベルトを回転駆動させ、吸着ベルトに吸着した最上位シートを搬送する。吸着ベルトに吸着した最上位シートは、下流側ローラの曲率により分離し、シート搬送方向下流側の搬送ローラ対へ向けて搬送される。
特許文献1に記載のシート搬送装置においては、最上位シートが下流側ローラの曲率で分離せずに、吸着ベルトに巻き付いて紙ジャムが発生する場合がある。この場合、ユーザーは、吸着ベルトに巻き付いたシートを除去する必要が生じる。しかし、吸着ベルトに巻き付いたシートをユーザーが剥がし取ることは容易ではなく、ジャム処理作業が煩雑となるという課題があった。また、ユーザーが、吸着ベルトに巻き付いたシートを剥がし取る際に、吸着ベルトに触れて、吸着ベルトを傷つけてしまうおそれもあった。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、ジャム処理作業を簡素化することができ、かつ、吸着ベルトの傷つきを抑制することができるシート搬送装置および画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の張架ローラにより張架され、積載されたシート束の上面に対向配置された回転可能な無端状の吸着ベルトと、前記シート束の最上位シートを前記吸着ベルトに吸着させる吸着手段とを備え、前記吸着ベルトを無端移動させて、該吸着ベルトに吸着した前記最上位シートを搬送し、シート搬送方向最下流の張架ローラの曲率により最上位シートを前記吸着ベルトから分離するシート搬送装置において、前記最上位シートの前記吸着ベルトへの巻き付きを検知する巻き付き検知手段と、前記巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、前記吸着ベルトに巻き付いた最上位シートを吸着ベルトから剥がす剥がし手段とを備え、前記剥がし手段は、前記巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、前記吸着ベルトを、最上位シートを搬送するときの無端移動方向と逆方向に無端移動させるよう制御する制御手段を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、ユーザーは、剥がし手段により吸着ベルトから剥がされたシートを取り除けばよく、吸着ベルトに巻き付いたシートを剥がし取る場合に比べて、ジャム処理作業を簡素化することができる。また、吸着ベルトから剥がれ落ちたシートを取り除くので、吸着ベルトに巻き付いたシートを取り除く場合に比べて、ユーザーが吸着ベルトに触れるのを抑制することができる。これにより、吸着ベルトの傷つきを抑制することができる。
本実施形態に係る複写機を示す模式図。 給紙部の概略構成を示す斜視図。 給紙部を示す模式図。 吸着分離ユニットの要部構成を示す図。 ハウジングの分解図。 吸着ベルトを回転駆動する駆動機構の概略構成図。 吸着分離ユニットの要部構成を示す斜視図。 吸着分離ユニットの変形例を示す斜視図。 シート搬送装置を用いたシート搬送動作について説明する図。 揺動機構の変形例を給紙部とともに示す図。 図10の斜視図。 本実施形態の特徴部を有するシート搬送装置の概略構成図。 図12のA1方向から見た図。 図12のB1方向から見た図。 本実施形態のシート搬送装置の動作フロー図。 本実施形態のシート搬送装置の動作を説明する説明図。 巻き付き検知センサの配置位置について説明する図。 変形例1のシート搬送装置の概略構成図。 図18のA2方向から見た図。 図18のB2方向から見た図。 変形例1のシート搬送装置の動作を説明する説明図。 変形例2のシート搬送装置の概略構成図。 図22のA3方向から見た図。 図22のB3方向から見た図。 変形例2のシート搬送装置の動作を説明する説明図。 シート搬送装置における吸着ベルトに巻き付いたシートを剥がす制御を行う制御系の主要部の一構成例を示すブロック図。
以下、本発明を、電子写真方式の画像形成装置である複写機に適用した一実施形態について説明する。なお、本発明は、本実施形態の画像形成装置に限らず、例えばインクジェット方式の画像形成装置などにも適用することができることは言うまでもない。
図1は、本実施形態に係る複写機100を示す模式図である。
この複写機100は、自動原稿搬送装置59や、原稿読取部58や画像形成部50や給紙部52などを備えている。自動原稿搬送装置59は、原稿トレイ59aに載置された原稿束から原稿を1枚ずつ分離して原稿読取部58上のコンタクトガラスに自動給紙するものである。原稿読取部58は、自動原稿搬送装置59によってコンタクトガラス上に搬送された原稿を読み取るものである。画像形成部50は、給紙部52から給紙された記録材であるシートに対して、原稿読取部58によって読み取った原稿画像に基づいて画像を形成する画像形成手段である。給紙部52は、複数枚のシートが積層されたシート束1を収容していて、このシート束1からその最上位に位置する最上位シート1aを画像形成部50に給紙する。
画像形成部50は、潜像担持体として感光体61のまわりに、帯電装置62、現像装置64、転写装置54、感光体クリーニング装置65等を備えている。また、画像形成部50は、感光体61にレーザー光63を照射するための光書込ユニット(不図示)、シート上のトナー画像を定着する定着装置55等を備えている。
上記構成の画像形成部50では、感光体61の回転とともに、まず帯電装置62で感光体61の表面を一様に帯電する。次いで、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等から入力される画像データや、原稿読取部58によって読み取った原稿の画像データに基づく光書込ユニット(不図示)からのレーザー光63を照射して感光体61上に静電潜像を形成する。その後、現像装置64によりトナーを付着させ静電潜像を可視像化することで感光体61上にトナー画像を形成する。
一方、給紙部52は、シートを1枚づつ分離して搬送して、レジストローラ53に突き当てて止める。そして、画像形成部50のトナー画像形成のタイミングに合わせて、レジストローラ53に突き当てて止めたシートを、感光体61と転写装置54とが対向する転写部に送り出す。転写部では、感光体61上のトナー画像が供給されたシートに転写される。トナー画像が転写されたシートは、定着装置55によりトナー画像を定着後、排紙ローラ対56により排紙トレイ57へ排出される。一方、トナー画像転写後の感光体61の表面は、感光体クリーニング装置65で残留トナーを除去して清掃して再度の画像形成に備える。
図2は、給紙部52の概略構成を示す斜視図であり、図3は、給紙部52を示す模式図であり、図4は、吸着分離ユニット110の要部構成を示す図である。
給紙部52は、複数枚のシートを積載して収容するシート材収容部としての給紙カセット11と、給紙カセット11上の複数枚のシートからなるシート束1から最上位に位置する最上位シート1aを分離して搬送するシート搬送装置200とを含んで構成されている。
図3に示すように、給紙カセット11には、積層された複数枚のシート束1を積載する底板7を有している。給紙カセット11の底部と底板7との間には、底板7を支持する支持部材8が回動自在に取り付けられている。また、図2に示すように、給紙部52には、シート束1の最上位シート1aが、所定の位置に到達したことを検知するシート検知手段140が設けられている。
シート検知手段140は、装置本体に設けられた軸142に回転自在に支持されたフィラー144と、透過型光学センサ143とで構成されている。支持部材8を不図示の駆動モータにより回動させ、底板7を上昇させると、底板7に積載されたシート束1が上昇し、最上位シート1aがフィラー144と当接する。このとき、透過型光学センサ143の受光部143aは、発光部143bからの光を受光している。さらに、底板7を上昇させると、フィラー144が、発光部143bの光を遮り、受光部143aが光を受光しなくなる。これにより、シート束1の最上位シート1aが、所定の位置に到達したことが検知され、支持部材8の回転を停止する。
シート搬送装置200は、吸着分離ユニット110、この吸着分離ユニット110を揺動させる揺動手段たる揺動機構120、及び、吸着ベルト2を無端移動させる駆動機構130などを備えている。吸着分離ユニット110は、図4に示すように、下流側張架ローラ5と上流側張架ローラ6とに張架される吸着ベルト2を備えている。
吸着ベルト2は、10[Ω・cm]以上の抵抗を有する50[μm]程度の厚さのポリエチレンテレフタレートからなる表層と、アルミ蒸着により形成された10[Ω・cm]以下の抵抗を有する導電層とを有する2層構造となっている。
吸着ベルト2を上記のような2層構造とすることで、導電層を接地された対向電極として使用することができ、吸着ベルト2に電荷を与える帯電手段としての帯電部材3を、吸着ベルト2の表層に接した位置であればどこでも設けることができる。また、吸着ベルト2の幅方向両側端縁の内側には、寄止め用のリブ23が設けられており、下流側張架ローラ5や上流側張架ローラ6の両側端面とリブ23とが係合し、吸着ベルト2の寄りを防止している。
下流側張架ローラ5は、抵抗値が10[Ω・cm]の導電性ゴム層が表面に設けられ、上流側張架ローラ6は金属ローラである。下流側張架ローラ5及び上流側張架ローラ6は、ともに接地されている。
下流側張架ローラ5は、吸着ベルト2からシートを曲率により分離するのに適した小径にされている。すなわち、下流側張架ローラ5の径を小さく設定して曲率を大きくすることにより、吸着ベルト2に吸着されて搬送されたシートが、下流側張架ローラ5から離れて搬送方向下流側のガイド部材10により形成される搬送路Hに入ることができるようになっている。
また、図4に示すように、下流側張架ローラ5の軸5aは、ハウジング20に回転自在に支持されている。上流側張架ローラ6の軸6aは、ハウジング20のハウジング本体部20aに対してシート搬送方向に摺動可能に保持された軸受22に回転支持されている。軸受22は、スプリング21によりシート搬送方向上流側へ付勢されている。これにより、上流側張架ローラ6が、シート搬送方向上流側に付勢され、吸着ベルト2に張力を付与している。
図5は、ハウジング20の分解図である。ハウジング20に設けられた下流側張架ローラ5の軸5aを軸支する軸孔を有する2つの軸孔部20bのうち一方は、ハウジング20のハウジング本体部20aとは別体で設けられている。この別体の軸孔部20bは、固定用ビス20cによって、その一方の軸孔部20bをハウジング本体部に取り付けている。
下流側張架ローラ5の軸5aにハウジング20を組み付け時には、ハウジング本体部に対して一方の軸孔部20bを取り外し、他方の軸孔部20bに下流側張架ローラ5の軸5aを軸支させる。その後、取り外している一方の軸孔部20bに下流側張架ローラ5の軸5aを軸支させつつ、前記一方の軸孔部20bをハウジング本体部20aに固定用ビス20cで取り付け固定する。
図2、図3に示すように、吸着分離ユニット110は、吸着ベルト2を揺動自在に保持するためのブラケット12がベルト幅方向両端に設けられている。各ブラケット12は、上流側張架ローラ6よりもシート搬送方向上流側に設けられた支持軸14に回転自在に支持されている。これにより、吸着分離ユニット110は、後述する揺動機構120により、吸着位置と搬送位置との間を、支持軸14を支点にして揺動することができる。
なお、吸着位置とはシート束1の最上位シート1aを吸着ベルト2に吸着させる位置であり、搬送位置とは吸着ベルト2に吸着した最上位シート1aを搬送する位置である。
各ブラケット12には、長穴12aが設けられており、この長穴12aに上流側張架ローラ6の軸6aが貫通している。これにより、上流側張架ローラ6は、ブラケット12に対して移動可能に保持される。一方、下流側張架ローラ5の軸5aは、ブラケット12に設けられた不図示の孔に貫通し、下流側張架ローラ5は、ブラケット12に対して移動不能に保持される。図3に示すように、吸着分離ユニット110が搬送位置にあるとき、上流側張架ローラ6の軸6aは、長穴12aの下端面41aに突き当たっている。
ブラケット12に設けられた長穴12aは、上流側張架ローラ6の軸6aが長穴12a内を移動しても、上流側張架ローラ6の回転中心と下流側張架ローラ5の回転中心との距離が変化しないように、下流側張架ローラ5の回転中心を中心とする円弧形状となっている。その結果、上流側張架ローラ6が、長穴12a内を移動しても、吸着ベルト2の張力が変化することがない。
通常、吸着ベルト2の張力は、5[N]以下でも下流側張架ローラ5及び上流側張架ローラ6と吸着ベルト2との間でスリップすることなく、吸着ベルト2を回転駆動して、吸着ベルト2に吸着した最上位シート1aを搬送することが可能である。
一方で、密着力の高いシートなど、特殊な条件のシートを搬送する場合には、下流側張架ローラ5及び上流側張架ローラ6と吸着ベルト2との間にてスリップが起こることが考えられる。そのため、上流側張架ローラ6の表面や下流側張架ローラ5の表面の吸着ベルト2に対する摩擦係数を高くして、スリップを生じにくくしておくことが好ましい。
図6は、吸着ベルト2を回転駆動する駆動機構130の概略構成図である。
各ブラケット12を回転自在に支持する支持軸14の一端には、従動第1プーリ26aと、駆動第2プーリ26bとが固定されている。下流側張架ローラ5の一端には従動第2プーリ25が固定されており、従動第1プーリ26aと従動第2プーリ25とには、従動タイミングベルト28が巻き掛けられている。
また、支持軸14よりもシート搬送方向上流側には、駆動モータ24が設けられており、駆動モータ24のモータ軸24aには、駆動第1プーリ27が固定されている。駆動第1プーリ27と駆動第2プーリ26bとには、駆動タイミングベルト29が巻き掛けられている。
駆動モータ24が駆動すると、駆動タイミングベルト29及び従動タイミングベルト28を介して下流側張架ローラ5が回転駆動する。これにより、吸着ベルト2が回転駆動し、上流側張架ローラ6が、吸着ベルト2の内周面の摩擦により従動回転する。
また、本実施形態においては、ブラケット12を支持する支持軸14を中継して、下流側張架ローラ5に駆動モータ24の駆動力が伝達されるようになっている。このように構成することにより、後述するように、吸着分離ユニット110は、支持軸14を支点にして揺動するため、吸着分離ユニット110が揺動しても、下流側張架ローラ5と支持軸14との距離が変動しない。よって、従動タイミングベルト28の張りは維持されて良好に下流側張架ローラ5に駆動力を伝達することができる。
なお、駆動モータ24から上流側張架ローラ6に駆動力が伝達されるように駆動機構130を構成し、吸着ベルト2を回転させる駆動ローラとして上流側張架ローラ6を用いても良い。
また、図2、図3に示すように、給紙部52のシート搬送方向下流側には、ブラケット12を揺動させる揺動手段としての揺動機構120が設けられている。揺動機構120は、各ブラケット12のシート搬送方向下流側端部に形成された第1駆動伝達部としてのラックギヤ部13と、回転軸16に固定され、ラックギヤ部13にそれぞれ噛み合う第2駆動伝達部材たるピニオンギヤ15とを有している。また、揺動機構120は、揺動モータ30を備えている。回転軸16の一端には、揺動モータ30のモータ軸30aに固定されたモータギヤ31と噛み合う従動ギヤ32が設けられている。
また、各ブラケット12に対応させて設けられた各ピニオンギヤ15を、同一の軸部材である回転軸16に固定することにより、揺動モータ30で回転軸16を回転させることで、各ピニオンギヤ15を回転させることができる。これにより、一つの揺動モータ30で、ベルト幅方向両端に設けられた2つのピニオンギヤ15を回転駆動することができ、部品点数を削減することができ、装置を安価にすることができる。また、簡単な構成で、ベルト幅方向両端に設けられたラックアンドピニオンの駆動を同期することができる。
ラックギヤ部13は、支持軸14を中心としたR形状となっている。ブラケット12に形成されたラックギヤ部13は、吸着分離ユニット110の揺動時、支持軸14を中心にして揺動する。よって、ラックギヤ部13を、支持軸14を中心としたR形状とすることにより、吸着分離ユニット110の揺動時もラックギヤ部13とピニオンギヤ15との噛み合いを維持することができる。また、ブラケット12のシート搬送方向下流側端部にラックギヤ部を形成することにより、ブラケット12と別体のラックギヤをブラケット12に取り付ける場合に比べて、部品点数を削減でき、構成を簡素化することができる。また、揺動機構120のラックアンドピニオンのうち、装置側にピニオンを設けることにより、ピニオンへ駆動を伝達するための構成を、ピニオンを吸着分離ユニット110に設けた場合に比べて、簡単にすることができる。
このような構成の揺動機構120では、揺動モータ30を駆動することにより、各ピニオンギヤ15が回転し、ラックギヤ部13が、シート束1に対して接離する方向へ移動する。これにより、各ブラケット12が、支持軸14を支点にして揺動する。
また、各ブラケット12は、補強部材70により連結固定されている。各ブラケット12を、補強部材70により連結固定することにより、一方のブラケット12と他方のブラケット12とを一体的に揺動させることができる。これにより、ブラケット揺動時に各ブラケット12に保持された吸着ベルト2が、捩れてしまうのを抑えて、吸着ベルト2に吸着した最上位シート1aが、吸着ベルト2から分離するのを抑制することができる。
図7に示すように、吸着ベルト2の表面には、吸着ベルト2の表面を帯電させる帯電手段としてのローラ状の帯電部材3が当接している。帯電部材3は吸着分離ユニット110に回転可能に設けられており、吸着ベルト2に対する位置は一意的に決定している。また、帯電部材3は、交流を発生する帯電電源4に接続されている。
なお、本実施形態では、帯電手段としてローラ状の帯電部材3を用いているが、図8に示すようなブレード状の電極部材103を用いてもよい。電極部材103をブレード状にすることで、ローラ状の帯電部材3に比べ、ピッチ幅の小さい電荷パターンを形成することが可能となる。これにより、積載されたシート束の最上位シート1aに対する吸着力増加が早く、また、2枚目以降のシートに作用する吸着力の減少が早くなる。そのため、分離動作に要する時間の短縮が図れる点で有利である。また、交番した帯電間隔を小ピッチ化しやすく、吸着ベルト2に微小な波うちなどがあっても、安定した帯電を行えなうことができる。
次に、本実施形態のシート搬送装置200を用いた基本的なシート搬送動作について、図9を用いて説明する。
図9(a)に示すように、通常、底板7は下降位置にあり、吸着分離ユニット110は吸着位置にある。まず、給紙信号が入ると、揺動モータ30(図2参照)を駆動して、ピニオンギヤ15を図中時計回りに回転駆動させ、支持軸14を支点して図中反時計回り(シート束1から離れる方向)に吸着分離ユニット110を揺動させる。そして、吸着分離ユニット110が搬送位置まで揺動したら、揺動モータ30の駆動を停止する。
図9(b)に示すように、吸着分離ユニット110が搬送位置で停止したら、駆動モータ24(図2参照)を駆動させて、吸着ベルト2を無端移動させる。次に、無端移動する吸着ベルト2に帯電部材3を介して帯電電源4により交番電圧を印加する。そして、吸着ベルト2の表面に交流電源周波数と吸着ベルト2の周動速度に応じたピッチ(ピッチは5[mm]〜15[mm]程度とするのがよい)で交番する電荷パターンを形成する。帯電電源4は交流の他、直流を高低交互の電位に変化させたものでもよく、矩形波、正弦波などが考えられる。本実施形態では、吸着ベルト2の表面に対して4[kV]の振幅を持った矩形波を印加している。
吸着ベルト2への帯電が完了したら、図9(c)に示すように、吸着ベルト2の回転を停止するとともに、下降位置で待機していた底板7の上昇を開始する。また、これと前後して、揺動モータ30を逆回転させ、ピニオンギヤ15を図中反時計回りに回転させて、支持軸14を支点にして図中時計回り(シート束1に近接する方向)に吸着分離ユニット110を揺動させる。
底板7が上昇し、吸着分離ユニット110が下降していくと、シート束1の最上位シート1aが、吸着ベルト2を介して上流側張架ローラ6に当接する。さらに、底板7を上昇させ、吸着分離ユニット110を下降させていくと、上流側張架ローラ6が、シート束1により押し上げられ、長穴12aの下端面41aに突き当たっていた上流側張架ローラ6は、長穴12aに案内されながら、上方へ移動していく。また、底板7の上昇に伴い、フィラー144が図中反時計回りに回転する。シート束1の最上位シート1aが所定の位置にくると、このフィラー144が、透過型光学センサ143の発光部143bの光を遮る。これにより、透過型光学センサ143がシート束1の最上位シート1aが所定の位置に到達したことを検知し、底板7の上昇を停止する。
また、吸着分離ユニット110が、吸着位置に到達したら、揺動モータ30の回転を停止する。揺動モータ30がステッピングモータの場合は、回転角度(パルス数)に基づいて揺動モータ30を制御することにより、吸着分離ユニット110を吸着位置に精度よく停止することができる。揺動モータ30がDCモータの場合は、駆動時間に基づいて揺動モータ30を制御することにより、吸着分離ユニット110を吸着位置に精度よく停止することができる。
図9(d)に示すように、底板7の上昇が停止し、吸着分離ユニット110の下降(揺動)が停止すると、吸着ベルト2のシート束1と対向する領域が、シート束1の最上位シート1aと当接する。吸着ベルト2が最上位シート1aと当接すると、誘電体であるシートには吸着ベルト2の表面の電荷パターンにより形成される不平等電界により、Maxwellの応力が働き、シート束1の最上位シート1aが吸着ベルト2に吸着する。
図9(d)に示す状態にて所定時間待機し、吸着ベルト2に最上位シート1aが吸着したら、揺動モータ30を駆動して、ピニオンギヤ15を時計回りに回転駆動させ、吸着分離ユニット110を、支持軸14を支点にして図中反時計回りに揺動させる。すると、下流側張架ローラ5は、ブラケット12とともにシート束1から離間する方向へ移動する。
一方、上流側張架ローラ6は、自重により、シート束1の上面から動かず、ブラケット12に対して相対的にシート束方向へ移動する。これにより、シート束上面に接触させた吸着ベルト2の表面部分がシート束上面に対して傾斜するように、その表面部分がシート束上面から離間する。これにより、シートが曲げられて、吸着ベルト2の表面部分に吸着している最上位シート1aの部分が、吸着ベルト2の揺動動作に伴ってシート束上面からめくられる。この際、吸着ベルト2に吸着したシートに復元力が働き、最上位シート1aのみを吸着ベルト2に吸着させ、二番目のシート1bをシートの復元力により分離させることができる。
吸着分離ユニット110が、支持軸14を支点にしてさらに図中反時計回りに回動すると、上流側張架ローラ6の軸6aが、長穴12aの下端面41aに突き当たる。このように、上流側張架ローラ6が、長穴12aの下端面41aに突き当たった状態から、さらに吸着分離ユニット110を回動させると、上流側張架ローラ6もブラケット12とともに移動し、上流側張架ローラ6が、シート束1の上面から離間する。
図9(e)に示すように、吸着分離ユニット110がシートを搬送する搬送位置に到達すると、揺動モータ30の駆動を停止する。そして、駆動モータ24を駆動して、吸着ベルト2を無端移動させて、吸着ベルト2に吸着している最上位シート1aを、搬送ローラ対9へ向けて搬送する。吸着ベルト2に静電吸着した最上位シート1aの先端が、吸着ベルト2の下流側張架ローラ5の巻き回し部分に到達すると、曲率分離により吸着ベルト2から分離し、ガイド部材10に案内されながら、搬送ローラ対9へ向けて移動する(図9(e)参照)。
搬送ローラ対9と吸着ベルト2との線速は同一にされており、搬送ローラ対9がタイミングを取って間欠駆動されているような場合は、吸着ベルト2も間欠駆動されるように駆動モータ24を制御する。また、駆動機構130に電磁クラッチを設け、電磁クラッチを制御することにより、吸着ベルト2の駆動を制御してもよい。
また、吸着ベルト2の帯電は、吸着ベルト2のシートの分離位置から、搬送ローラ対9の長さ分だけ行うようにして、それ以降は、帯電部材3で吸着ベルト2を除電するようにしてもよい。これによりシートは、搬送ローラ対9へ搬送された後は吸着ベルト2の影響を受けずに、搬送ローラ対9の搬送力のみによって搬送される。また、吸着ベルト2を除電することによって、2番目のシート1bが、離間した吸着ベルト2に静電吸着するのを抑制することができる。
また、本実施形態においては、ブラケット12に長穴12aを設けて、この長穴12aに上流側張架ローラ6の軸6aを保持しているが、以下の構成であればよい。すなわち、上流側張架ローラ6が、ブラケット12に対して、下流側張架ローラ5を中心にして揺動可能に保持されている構成であること。また、吸着分離ユニット110が給送位置にあるとき、吸着ベルト2のシート束の上面に対する傾斜角度が、所定の角度となるよう、上流側張架ローラ6を支持する構成であること。この2つの構成を備えていればよい。
電荷パターンによる用紙吸着力は最上位シート1aにのみ作用し、二番目のシート1b以下の紙には作用しない。本給紙方式ではピックアップ手段と用紙との間の摩擦力を利用しないので、吸着ベルト2とシート束1との接触圧は充分小さくすることができるので、摩擦による重送を起こさない。
吸着ベルト2は、最上位シート1aの後端が上流側張架ローラ6の対向位置に達する前に、シート束1より離間され二番目のシート1bが吸着ベルト2に吸着されないようにしている。
また、本実施形態においては、ピニオンギヤ15とラックギヤ部13とのギヤの噛み合いにより、吸着分離ユニット110を揺動させる。よって、吸着位置から給送位置への揺動および給送位置から吸着位置の揺動いずれも、揺動モータ30の駆動力により行うことができる。これにより、吸着分離ユニット110の自由落下の速度よりも早く、吸着分離ユニットを、吸着位置まで下降させることができる。よって、1枚目のシート搬送後、すばやく、次のシートの吸着動作を開始することができ、シート間隔を短くすることができる。これにより、生産性を高めることができる。
また、本実施形態においては、揺動機構120を、吸着分離ユニット110の揺動の支点である支持軸14から離れたシート搬送方向下流側に設けている。よって、吸着分離ユニット110のシート搬送方向下流側を、ピニオンギヤ15とラックギヤ部13との噛み合いにより支持することができる。その結果、吸着分離ユニット110が、支持軸14と、揺動機構120とにより両持ち支持され、吸着分離ユニット110を片持ち支持する場合に比べて、吸着分離ユニット110の振動を抑制することができる。これにより、吸着ベルト2に吸着した最上位シート1aが、吸着分離ユニット110の振動により、吸着ベルト2から分離してしまうのを抑制することができる。また、吸着分離ユニット110の揺動の支点である支持軸14から最も離れたシート搬送方向下流側端部で、吸着分離ユニット110に駆動力を伝達して、吸着分離ユニット110を揺動させている。このように、駆動力を伝達する箇所を、支持軸14から離すことで、てこの原理により支持軸側(吸着分離ユニット110のシート搬送方向上流側)で駆動力を伝達する場合に比べて、小さい負荷で、吸着分離ユニット110の揺動を行うことができる。これにより、揺動モータ30の大型化を回避することができ、装置の大型化を抑制することができる。また、ピニオンギヤ15とラックギヤ部13との噛み合い部の磨耗を抑制することができる。
また、揺動機構を、図10や図11に示すような構成を採用してもよい。
図10、図11において、吸着分離ユニット110を揺動させる揺動機構は、ブラケット112、回転ギヤ113、回動軸114、回転ギヤ115及び回転モータ117などを有している。
下流側張架ローラ5と上流側張架ローラ6とのローラ軸と平行で、且つ、繰り出し方向とは反対側の位置に回動軸114を設ける。そして、下流側張架ローラ5と上流側張架ローラ6との両端部を回転可能に支持するブラケット112により、吸着分離ユニット110を上下に揺動させる。回動軸114の軸方向一端側には、回転モータ117のモータ軸116に設けられた回転ギヤ115と噛み合う、回転ギヤ113が設けられている。そして、回転モータ117の回転駆動方向に応じてブラケット112を上下方向に回動させる。
次に、本実施形態に係る複写機100に設けられたシート搬送装置200の特徴部について説明する。
本実施形態においては、上述したように、吸着ベルト2に吸着した最上位シートは、下流側張架ローラ5の曲率により吸着ベルト2から分離し、搬送ローラ対9へ向けて移動する。最上位シートの吸着ベルト2からの分離条件は「ベルトとシート間の吸着力<シート曲げ変形に対するシートの反発力」である。極端にコシが小さい積載シートを吸着させた場合、何らかの要因により、ベルトシート間の吸着力>シート曲げ変形にたいするシートの反発力」となる場合がある。この場合、下流側張架ローラ5の曲率では分離できずに、シートがベルト上面まで到達し、ベルトに巻き付いた状態になってしまい、巻き付きジャムが発生する場合があった。
従来、このような巻き付きジャムが発生した場合、ユーザーが、吸着ベルト2に吸着したシートを剥がし取ることで、ジャム処理を行っていた。しかし、吸着ベルト2に吸着しているシートを吸着ベルト2から剥がすのは非常に困難である。また、吸着ベルト2に吸着したシートを剥がし取るとき、ユーザーが吸着ベルト2に触れて、吸着ベルト2にダメージを与えてしまい、ベルト吸着力の低下が懸念される。
そこで、本実施形態においては、このような巻き付きジャムが発生したときに、吸着ベルト2から、吸着ベルト2に巻き付いているシートを剥がすようにした。以下に、具体的に説明する。
図12は、本実施形態の特徴部を有するシート搬送装置200の概略構成図である。図13は、図12のA1方向から見た図であり、図14は、図12のB1方向から見た図である。
本実施形態のシート搬送装置200は、シートの吸着ベルト2への巻き付きを検知する巻き付き検知センサ73を有している。巻き付き検知センサ73は、吸着ベルト2の上面と対向するように、ブラケット12に締結されたセンサ支持部材72に取り付けられている。巻き付き検知センサ73は、どのシート幅にも対応できるようにベルト幅に対し、中央に配置されている。巻き付き検知センサ73は、シートの有無を検知するセンサであり、反射型光学センサなどを用いることができる。巻き付き検知センサ73はベルトのある1点を計測するものでも、ある一定の幅を計測するものでもどちらでも良い。
図26は、シート搬送装置200における吸着ベルト2に巻き付いたシートを剥がす制御を行う制御系の主要部の一構成例を示すブロック図である。制御手段としての制御部90は例えばCPU、RAM、ROM、I/Oインターフェースなどで構成されている。また、制御部90は、不図示のI/Oインターフェースを介して、吸着ベルト2を駆動する駆動モータ24、巻き付き検知センサ73、揺動モータ30、操作表示部91等が接続されている。
次に、本実施形態のシート搬送装置200の動作について説明する。
図15は、本実施形態のシート搬送装置200の動作フロー図であり、図16は、本実施形態のシート搬送装置200の動作を説明する説明図である。
上述と同様にして、吸着ベルト2を無端移動させながら、帯電部材3を介して交番電圧を印加して、吸着ベルト2を帯電させる(S1)。吸着ベルト2への帯電が完了したら、吸着ベルト2の無端移動を停止して吸着分離ユニット110の下降を開始(S2)する。図16(a)に示すように、吸着ベルト2のシート束1と対向する対向面である吸着ベルト2の下面がシート束の最上位シートと接触したら、吸着分離ユニット110の下降を停止する(S3)。吸着ベルト2にシート束1の最上位シーが吸着したら、吸着分離ユニットの上昇を開始(S4)し、吸着ベルト2が搬送位置に到達したら、上昇を停止する(S5)。そして、図16(b)に示すように、搬送ローラ対9、吸着ベルト2を回転駆動させて、最上位シート1aの搬送を開始する(S6)。
図16(c1)に示すように、最上位シート1aの先端が、下流側張架ローラ5の曲率により分離したときは、シート巻き付き検知センサ73によりシートが検知されず、シート巻き付きが検知されない(S7のNo)。このときは、吸着ベルト2よりも搬送方向下流側に配置された不図示のシート検知センサが、シートの後端を検知したか否かを監視する(S13)。そして、シート検知センサが、シートの後端を検知したら(S13のYES)、さらに給紙が必要か否かをチェックする(S14)。給紙が必要なとき(S14のYES)は、S1のステップに戻り、給紙が必要でないとき(S14のNo)は、給紙動作を終了する。
一方、図16(c2)に示すように、最上位シート1aが、下流側張架ローラ5の曲率で分離せず、シート巻き付き検知センサ73により最上位シート1aの先端が検知され、シート巻き付きが検知される。シート巻き付きが検知されると、(S7のYES)、不図示の制御部は、ジャム発生と判断し、吸着ベルト2および搬送ローラ対9の回動を停止する(S8)。
次に、制御部は、図16(d)に示すように、吸着ベルト2を逆回転させる(S9)。吸着ベルト2を逆回転させると、図16(e)に示すように、シートが吸着ベルト2から剥がれていく。具体的に説明すると、吸着ベルト2を逆回転させたとき、シートの吸着ベルト2に吸着した部分が上流側張架ローラ6の曲率では分離しない場合がある。しかし、シートの搬送方向上流側の部分は、吸着ベルト2に吸着していない。よって、シートの吸着ベルト2に吸着した部分が上流側張架ローラの曲率で分離せず、巻き付いていくと、シートが屈曲していき、シートのコシ(復元力)が増加していく。その結果、最終的には、シートのコシにより、シートの吸着ベルト2に吸着した部分が吸着ベルト2から分離する。そして、図16(f)に示すように、最上位シート1aの先端が、吸着ベルト2から分離したら、制御部は、吸着ベルト2の逆回転駆動を停止する(S10)。本実施形態では、実験などにより予めシートの先端が吸着ベルト2から分離するまでの時間や、吸着ベルト2の回転量を計測しておき、予め実験で求めた計測時間や回転量となったら、吸着ベルト2の逆回転駆動を停止している。少なくとも、シートの先端が、吸着ベルト2の上流側張架ローラ6に巻き付いている部分まで搬送すれば、最上位シート1aを吸着ベルト2から完全に剥がすことができる。
このように、本実施形態においては、吸着ベルト2を逆回転させる制御部90が、吸着ベルト2に巻き付いた最上位シートを吸着ベルト2から剥がす剥がし手段として機能している。
吸着ベルト2の逆回転駆動が停止したら、制御部90は、操作表示部91などに、ジャム発生を報知して、給紙カセット11を引き出して、シート束上の最上位シート1aを除去する旨を報知する。また、制御部90は、給紙カセット11の開閉が行われた否かを監視する(S11)。ユーザが、給紙カセット11を引き出して、最上位シートを除去し、給紙カセット11を閉めると、給紙カセット11の開閉が行われたことが検知され(S11)、ステップ1から、給紙動作が再開される。
本実施形態においては、ユーザは、給紙カセット11を開いて給紙カセット11のシート束上に落下した最上位シートを取り除くことで、シートのジャム処理が行われる。これにより、吸着ベルト2に巻き付いたシートを取り除く場合に比べて、簡単に、シートを除去することができる。また、吸着ベルト2に巻き付いたシートをユーザが剥がし取る場合に比べて、ユーザが吸着ベルト2に触れるリスクを減らすことができ、吸着ベルト2が傷つくのを抑制することができる。
巻き付き検知センサ73は、図17に示すように、最上位シートが吸着する吸着ベルト2の吸着領域X(シート束と対向する対向面)以外の領域Y1に設ければよい。しかし、早期に巻き付きを検知するには、吸着ベルト2の下流側張架ローラ5に巻き付いている箇所のシート搬送時の吸着ベルト移動方向上流側端部近傍を巻き付き検知センサ73で検知するのが好ましい。しかし、この場合は、何かの拍子にシートが撓むなどした場合、シートが吸着ベルト2に巻きつかずに正常に搬送されているにもかかわらず、巻き付き検知センサ73がシートを検知して、誤検知してしまうおそれがある。このようなことから、本実施形態においては、吸着ベルト2の下流側張架ローラ5に巻き付いている箇所のシート搬送時の吸着ベルト移動方向下流側端部(図中のZ1の箇所)を、巻き付き検知センサ73で検知するようにしている。かかる箇所で、巻き付き検知センサ73によりシートを検知することで、巻き付きの誤検知を防止し、かつ、早期に巻き付きを検知することができ、好ましい。
次に、本実施形態のシート搬送装置の変形例について、説明する。
[変形例1]
図18は、変形例1のシート搬送装置200Aの概略構成図であり、図19は、図18のA2方向から見た図であり、図20は、図18のB2方向から見た図である。
この変形例1のシート搬送装置200Aは、吸着ベルト2に巻き付いたシートを剥がすための分離爪75を設けている。分離爪75は、吸着ベルト2の搬送位置よりも上方の位置に配置されている。また、分離爪は、吸着ベルト2の上流側張架ローラ6に巻き付いている箇所に接触するように、配置されている。
図19、図20に示すように分離爪75は、給紙カセット11の両側板80に締結された爪支持部材74に締結されている。
図21は、変形例1のシート搬送装置200Aの動作を説明する説明図である。
図21(a)に示すように、上述と同様に、吸着ベルト2を吸着位置まで下降させて、吸着ベルトに最上位シートを吸着させた後、吸着ベルト2を、図21(b)に示す搬送位置まで上昇させる。吸着ベルト2を、搬送位置まで上昇させたら、吸着ベルト2、搬送ローラ対9を回転駆動させて、吸着ベルト2に吸着したシート1aを搬送する。図21(c1)に示すように、吸着ベルト2に吸着したシート1aの先端が、下流側張架ローラ5の曲率により分離した場合、巻き付き検知センサ73により巻き付きが検知されることなく正常に搬送される。
一方、図21(c2)に示すように、何らかの要因によりシート1aが下流側張架ローラ5の曲率で分離せず、巻き付いた場合は、巻き付き検知センサ73によりシート1aの先端が検知され、巻き付きが検知される。巻き付き検知センサ73が、巻き付きを検知したら、吸着ベルト2、搬送ローラ対9の回転を停止する。次に、図21(d)に示すように、吸着分離ユニット110をシート束から離間する方向にさらに揺動させ、吸着ベルト2を搬送位置から分離爪75と接触する分離位置へ移動させる。吸着ベルト2が分離位置に到達したら、図21(e)に示すように、吸着ベルト2をシート搬送時とは逆方向に回転駆動させる。
図21(e)に示すように、吸着ベルト2に吸着したシート1aが、上流側張架ローラ6の曲率で分離しないで、吸着ベルト2に巻き付いた場合でも、図21(f)に示すように、分離爪75により、分離させることができる。吸着ベルト2を所定時間、または、一定量回転させて、図21(g)に示すように、吸着ベルト2に巻き付いたシート1aが、吸着ベルト2から剥がされ、シート束1に落下したら、吸着ベルト2の逆回転を停止する。そして、上述と同様に、ユーザにジャムを報知し、ユーザが給紙カセット11を開けてシート束上のシートを除去し、給紙カセット11を閉じたら、搬送動作を再開する。
この変形例1のシート搬送装置200Aにおいては、分離爪75を設けることにより、吸着ベルト2に巻き付いたシートを確実に除去することができる。特に、図21(d)に示すように、シート搬送方向に短く、吸着ベルト2に吸着していない部分が少ないシートのような上述したシートのコシによる分離が期待できない場合でも、分離爪75により確実にシートを分離することができる。
また、変形例1では、吸着ベルト2を移動させて、分離爪75を吸着ベルト2に接触させているが、分離爪75を移動させて吸着ベルト2に接触させるようにしてもよい。すなわち、巻き付き検知センサ73が、シートの巻き付きを検知していないとき、分離爪75は、吸着ベルト2から離間した離間位置に位置している。そして、巻き付き検知センサ73が、シートの巻きつきを検知したら、分離爪75を移動させて吸着ベルト2に接触する分離位置へ移動させるのである。かかる構成とすることで、吸着分離ユニットの揺動量を抑えることができ、吸着分離ユニットの揺動するためのスペースを、狭めることができ、装置の小型化を図ることができる。一方、吸着ベルト2を移動させて、分離爪75に接触させる構成においては、分離爪75を移動させる装置が不要であり、部品点数を削減することができる。これにより、装置のコストアップを抑制することができるというメリットがある。
[変形例2]
図22は、変形例2のシート搬送装置200Bの概略構成図であり、図23は、図22のA3方向から見た図であり、図24は、図22のB3方向から見た図である。
先の変形例1のシート搬送装置200Aにおいては、吸着ベルト2の分離位置を精度よく制御しないと、分離爪75が吸着ベルト2に接触しなかったり、分離爪75が吸着ベルト2に強く当ったりしてしまう。分離爪75が吸着ベルト2に接触しなかった場合は、分離爪75で巻き付いたシートを分離できないおそれがある。また、分離爪75が強く吸着ベルト2に当ると、吸着ベルト2が分離爪75により傷ついてしまう場合もある。
そこで、この変形例2のシート搬送装置200Bでは、分離爪75を確実に吸着ベルト2に接触させ、かつ、吸着ベルト2に分離爪75が強く当らないように構成した。具体的には、分離爪75を吸着ベルト2に対して接離可能に保持するホルダ82を設け、ホルダ82に保持される分離爪75を、ホルダ82に設けた付勢手段としてのバネ84により、吸着ベルト2側に付勢した。ホルダ82は、給紙カセット11の両側板80に締結されたホルダ支持部材81に締結されている。
また、図23、図24に示すように、この変形例2のシート搬送装置200Bは、上記ホルダ82に保持された分離爪75を、吸着ベルト2の幅方向に複数設けられている。
図25は、変形例2のシート搬送装置200Bの動作を説明する説明図である。
この変形例2においても、図25(c2)に示すように、巻き付き検知センサ73が、シート1aの巻き付きを検知したら、吸着ベルト2、搬送ローラ対9の回転駆動を停止し、図25(d)に示すように、吸着ベルト2を搬送位置から分離位置へ移動させる。この変形例2では、吸着ベルト2が分離位置に到達する前に、分離爪75が吸着ベルト2に当接する。そして、分離爪75が、バネ84の付勢力に抗して持ち上げられた後、吸着ベルト2が、分離位置で停止する。これにより、分離爪75を、確実に吸着ベルト2に接触させることができる。また、分離爪75が固定されている場合に比べて、吸着ベルト2に対する接触圧の増加を抑えることができ、吸着ベルト2に傷がつくのを抑制することができる。
次に、図25(e)に示すように吸着ベルト2を逆回転させ、分離爪75により、吸着ベルト2に巻き付いたシートを分離させる(図25(f))。この変形例2のシート搬送装置200Bにおいては、先の図23,図24に示すように、分離爪75を幅方向に複数備えている。吸着ベルト2の幅方向中央部にひとつ、分離爪75を設けた構成の場合、コシが弱く吸着ベルト2から分離し難いシートの場合、シートの幅方向両端付近が、分離爪75が接触する位置で吸着ベルト2から分離しない場合がある。この場合、シート1aにシワが生じるなどの不具合が生じるおそれがある。一方、変形例2においては、分離爪75を吸着ベルト2の幅方向に複数備えているので、分離爪75が接触する位置で、シート1aの幅方向全体を吸着ベルト2から分離させることができる。これにより、吸着ベルト2から分離したシート1aにシワなどが生じず、再利用することができる。
吸着ベルト2を所定時間、または、一定量回転させて、図25(g)に示すように、吸着ベルト2に巻き付いたシート1aが、吸着ベルト2から剥がされ、シート束1に落下したら、吸着ベルト2の逆回転を停止する。そして、上述と同様に、ユーザにジャムを報知し、ユーザが給紙カセット11を開けてシート束上のシートを除去し、給紙カセット11を閉じたら、搬送動作を再開する。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
複数の張架ローラにより張架され、積載されたシート束1の上面に対向配置された回転可能な無端状の吸着ベルト2と、シート束1の最上位シート1aを吸着ベルト2に吸着させる帯電部材3などの吸着手段とを備え、吸着ベルト2を無端移動させて、吸着ベルト2に吸着した最上位シートを搬送し、下流側張架ローラ5などのシート搬送方向最下流の張架ローラの曲率により最上位シート1aを吸着ベルト2から分離するシート搬送装置200において、最上位シート1aの吸着ベルト2への巻き付きを検知する巻き付き検知センサ73などの巻き付き検知手段と、巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、吸着ベルト2に巻き付いた最上位シート1aを吸着ベルト2から剥がす剥がし手段とを備えた。
態様1によれば、本実施形態で説明したように、吸着ベルト2の巻き付きによる紙ジャムが発生した際、ユーザーは、剥がし手段により吸着ベルト2から剥がされたシートを取り除けばよい。よって、吸着ベルト2に巻き付いたシートを剥がし取る場合に比べて、ジャム処理作業を簡素化することができる。また、吸着ベルト2から剥がれたシートを取り除くので、吸着ベルト2に巻き付いたシートを取り除く場合に比べて、ユーザーが吸着ベルト2に触れるのを抑制することができる。これにより、吸着ベルト2の傷つきを抑制することができる。
(態様2)
(態様1)において、剥がし手段は、巻き付き検知センサ73などの巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、吸着ベルト2を、最上位シート1aを搬送するときの無端移動方向と逆方向に無端移動させるよう制御する制御部90などの制御手段を備える。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、シートの吸着ベルト2に吸着した部分が、シート搬送方向とは逆方向に搬送される。そして、シートの吸着ベルト2に吸着している部分は、上流側張架ローラ6の曲率によりシートを吸着ベルト2から剥がされていく。また、上流側張架ローラ6の曲率で剥がれずに、上流側張架ローラに巻き付いた場合でも、次のようにして、シートは吸着ベルト2から剥がれる。すなわち、吸着ベルト2は、シートのシート搬送方向全域にわたってシートを吸着しているわけではなく、シートのシート搬送方向下流側の部分のみを吸着している。従って、シートの上流側の部分は、吸着ベルト2には吸着しておらず、シート束に載った状態となっている。ここで、シートの吸着ベルト2に吸着した部分が、上流側張架ローラ6の曲率で分離せず、上流側張架ローラ6に巻き付いた場合、その巻き付いた部分が、シート束から離間する方向に持ち上げられるような形となり、シートが屈曲した状態となる。その結果、シートに吸着ベルト2から剥がれる方向に復元力が働き、シートを吸着ベルト2から剥がすことができる。このように、吸着ベルト2を、最上位シート1aを搬送するときの無端移動方向と逆方向に無端移動させることで、最上位シート1aの吸着ベルト2に吸着した部分を吸着ベルト2から剥がすことができる。これにより、ユーザーは、吸着ベルト2から剥がれたシートを除去すればよく、吸着ベルト2に吸着したシートを剥がす場合に比べて、容易にジャム処理を行うことができる。
(態様3)
また、(態様2)において、剥がし手段は、巻き付き検知センサ73などの巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、吸着ベルト2に接触して吸着した最上位シート1aを分離させる分離爪75を備える。
かかる構成を備えることで、変形例1で説明したように、吸着ベルト2を無端移動させると、吸着ベルト2に吸着したシートが、分離爪75の吸着ベルト2との接触位置へ搬送される。これにより、吸着ベルト2に吸着したシートが分離爪75により吸着ベルト2から剥がされる。ユーザーは、吸着ベルト2から剥がれたシートを除去すればよく、吸着ベルト2に吸着したシートを剥がす場合に比べて、容易にジャム処理を行うことができる。
なお、(態様2)のように、吸着ベルト2を、最上位シート1aを搬送するときの無端移動方向と逆方向に無端移動させた場合は、上流側張架ローラの曲率やシートの屈曲によりはがれなかったシートを分離爪75で剥がすことができる。特に、変形例1で、説明したように、シート搬送方向に短く、吸着ベルト2に吸着していない部分が少ないシートで、シートの屈曲による分離力が期待できない場合でも、上記分離爪75を設けた構成とすることで、確実に、吸着ベルト2からシートを剥がすことができる。
(態様4)
また、(態様3)において、シート束1と吸着ベルト2とが接触関係にあり、シート束1の最上位シート1aを吸着ベルト2に吸着させる吸着位置関係と、シート束1と吸着ベルト2とが離間関係にあり、吸着ベルト2に吸着した最上位シート1aを搬送する搬送位置関係とを選択的に取りうるように、吸着ベルト2およびシート束1の少なくとも一方を移動させる揺動機構120などの移動手段を備え、剥がし手段は、巻き付き検知センサ73などの巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、移動手段を制御して、吸着ベルト2とシート束1とが搬送位置関係よりもさらにシート束1から離間する関係にあり、分離爪75が吸着ベルト2に接触する剥がし位置関係へ吸着ベルト2を移動させる。
かかる構成を備えることで、巻き付いたシートを吸着ベルト2から剥がすときにのみ、分離爪75を、吸着ベルト2に接触させることができ、分離爪75による吸着ベルト2の傷つきや磨耗を抑えることができる。また、分離爪75を移動させて、吸着ベルト2に接触させるように構成する場合に比べて、部品点数を削減でき、装置のコストダウンを図ることができる。
(態様5)
(態様3)または(態様4)において、分離爪75を吸着ベルト2に対して接離する方向に移動可能に保持するホルダ82と、ホルダ82に保持された分離爪75を吸着ベルト2に向けて付勢するバネ84などの付勢手段とを設けた。
かかる構成を備えることで、変形例2で説明したように、分離爪75が吸着ベルト2に接触してからさらに吸着ベルトを移動させて、分離爪75が確実に吸着ベルトに接触するようにしても、分離爪75と吸着ベルト2との接触圧が過剰に高まるのを抑制することができる。これにより、吸着ベルト2が分離爪75により傷つけられるのを抑制することができる。
(態様6)
また、(態様3)乃至(態様5)いずれかにおいて、分離爪75を吸着ベルト2の幅方向に複数設けた。
かかる構成を備えることで、変形例2で説明したように、分離爪75が接触する位置で、シート1aの幅方向全体を吸着ベルト2から分離させることができる。これにより、吸着ベルト2から分離したシート1aにシワなどが生じず、再利用することができる。
(態様7)
また、(態様1)乃至(態様6)いずれかにおいて、巻き付き検知センサ73などの巻き付き検知手段は、シートの有無を検知するものであって、吸着ベルト2のシート束と対向する対向面以外の箇所と対向するように配置した。
このように、巻き付き検知手段を、吸着ベルト2のシート束と対向する対向面以外の箇所と対向するように配置することで、実施形態で説明したように、シートの巻き付きを検知することができる。
(態様8)
また、シートに画像を形成する画像形成部50などの画像形成手段と、積載されたシート束から最上位シートを分離し、画像形成手段へ最上位シートを搬送するシート搬送装置200などのシート搬送手段とを備えた複写機100などの画像形成装置において、シート搬送手段として、(態様1)乃至(態様7)いずれかのシート搬送装置を有する。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、ユーザのジャム処理作業を簡素化することができる。
1 シート束
1a 最上位シート
1b 2番目のシート
2 吸着ベルト
3 帯電部材
4 帯電電源
5 下流側張架ローラ
6 上流側張架ローラ
7 底板
8 支持部材
9 搬送ローラ対
10 ガイド部材
11 給紙カセット
12 ブラケット
12a 上流側長穴
12b 押し部材用長穴
13 ラックギヤ部
14 支持軸
15 ピニオンギヤ
16 回転軸
20 ハウジング
20a ハウジング本体部
20b 軸孔部
20c 固定用ビス
21 スプリング
22 軸受
23 リブ
24a モータ軸
24 駆動モータ
25 従動第2プーリ
26a 従動第1プーリ
26b 駆動第2プーリ
27 駆動第1プーリ
28 従動タイミングベルト
29 駆動タイミングベルト
30 揺動モータ
30a モータ軸
31 モータギヤ
32 従動ギヤ
35 剥がし部材
36 シート検知センサ
41 下端
41a 下端面
45 下流側長穴
46 バネ
47 従動プーリ
48 第1タイミングベルト
49 第2タイミングベルト
50 画像形成部
52 給紙部
53 レジストローラ
54 転写装置
55 定着装置
56 排紙ローラ対
57 排紙トレイ
58 原稿読取部
59a 原稿トレイ
59 自動原稿搬送装置
61 感光体
62 帯電装置
63 レーザー光
64 現像装置
65 感光体クリーニング装置
70 補強部材
72 支持部材
73 巻き付き検知センサ
75 分離爪
80 両側板
82 ホルダ
84 バネ
90 制御部
91 操作表示部
100 複写機
103 電極部材
110 吸着分離ユニット
112 ブラケット
113 回転ギヤ
114 回動軸
115 回転ギヤ
116 モータ軸
117 回転モータ
120 揺動機構
130 駆動機構
140 シート検知手段
142 軸
143 透過型光学センサ
143a 受光部
143b 発光部
144 フィラー
200 シート搬送装置
特開2010−126317号公報

Claims (8)

  1. 複数の張架ローラにより張架され、積載されたシート束の上面に対向配置された回転可能な無端状の吸着ベルトと、
    前記シート束の最上位シートを前記吸着ベルトに吸着させる吸着手段とを備え、
    前記吸着ベルトを無端移動させて、該吸着ベルトに吸着した前記最上位シートを搬送し、シート搬送方向最下流の張架ローラの曲率により最上位シートを前記吸着ベルトから分離するシート搬送装置において、
    前記最上位シートの前記吸着ベルトへの巻き付きを検知する巻き付き検知手段と、
    前記巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、前記吸着ベルトに巻き付いた最上位シートを吸着ベルトから剥がす剥がし手段とを備え
    前記剥がし手段は、前記巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、前記吸着ベルトを、最上位シートを搬送するときの無端移動方向と逆方向に無端移動させるよう制御する制御手段を備えることを特徴とするシート搬送装置。
  2. 請求項1に記載のシート搬送装置において、
    前記剥がし手段は、前記巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、前記吸着ベルトに接触して吸着した最上位シートを分離させる分離爪を備えることを特徴とするシート搬送装置。
  3. 請求項に記載のシート搬送装置において、
    前記シート束と前記吸着ベルトとが接触関係にあり、前記シート束の最上位シートを前記吸着ベルトに吸着させる吸着位置関係と、前記シート束と前記吸着ベルトとが離間関係にあり、前記吸着ベルトに吸着した最上位シートを搬送する搬送位置関係とを選択的に取りうるように、前記吸着ベルトおよび前記シート束の少なくとも一方を移動させる移動手段を備え、
    前記剥がし手段は、前記巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、前記移動手段を制御して、前記吸着ベルトと前記シート束とが前記搬送位置関係よりもさらにシート束から離間する関係にあり、前記分離爪が前記吸着ベルトに接触する剥がし位置関係へ前記吸着ベルトを移動させることを特徴とするシート搬送装置。
  4. 複数の張架ローラにより張架され、積載されたシート束の上面に対向配置された回転可能な無端状の吸着ベルトと、
    前記シート束の最上位シートを前記吸着ベルトに吸着させる吸着手段とを備え、
    前記吸着ベルトを無端移動させて、該吸着ベルトに吸着した前記最上位シートを搬送し、シート搬送方向最下流の張架ローラの曲率により最上位シートを前記吸着ベルトから分離するシート搬送装置において、
    前記最上位シートの前記吸着ベルトへの巻き付きを検知する巻き付き検知手段と、
    前記巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、前記吸着ベルトに巻き付いた最上位シートを吸着ベルトから剥がす剥がし手段と、
    前記シート束と前記吸着ベルトとが接触関係にあり、前記シート束の最上位シートを前記吸着ベルトに吸着させる吸着位置関係と、前記シート束と前記吸着ベルトとが離間関係にあり、前記吸着ベルトに吸着した最上位シートを搬送する搬送位置関係とを選択的に取りうるように、前記吸着ベルトおよび前記シート束の少なくとも一方を移動させる移動手段とを備え、
    前記剥がし手段は、前記巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、前記吸着ベルトに接触して吸着した最上位シートを分離させる分離爪を備え、前記巻き付き検知手段が巻き付きを検知したとき、前記移動手段を制御して、前記吸着ベルトと前記シート束とが前記搬送位置関係よりもさらにシート束から離間する関係にあり、前記分離爪が前記吸着ベルトに接触する剥がし位置関係へ前記吸着ベルトを移動させることを特徴とするシート搬送装置。
  5. 請求項2乃至4いずれかに記載のシート搬送装置において、
    前記分離爪を前記吸着ベルトに対して接離する方向に移動可能に保持するホルダと、
    前記ホルダに保持された分離爪を前記吸着ベルトに向けて付勢する付勢手段とを設けたことを特徴とするシート搬送装置。
  6. 請求項乃至5いずれかに記載のシート搬送装置において、
    前記分離爪を前記吸着ベルトの幅方向に複数設けたことを特徴とするシート搬送装置。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載のシート搬送装置において、
    前記巻き付き検知手段は、シートの有無を検知するものであって、前記吸着ベルトの前記シート束と対向する対向面以外の箇所と対向するように配置したことを特徴とするシート搬送装置。
  8. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    積載されたシート束から最上位シートを分離し、前記画像形成手段へ該最上位シートを搬送するシート搬送手段とを備えた画像形成装置において、
    前記シート搬送手段として、請求項1乃至7いずれかに記載のシート搬送装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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