JP2016172524A - 鞍乗型車両用内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動チェーンスプロケットが設けられるクランクケースの一方の側壁にクラッチレリーズ駆動機構がコンパクトに配置されて、内燃機関の小型化および軽量化が図れる鞍乗型車両用内燃機関を供する。
【解決手段】駆動チェーンスプロケット(45)の前方と上下を覆う放物線状に湾曲した板状のチェーンガイドプレート(65)が、前部をレリーズロッド(60)に挿通されてクランクケース(21)の一方の側壁(21L)に取り付けられ、駆動チェーンスプロケット(45)を側方から覆うスプロケットカバー(70)が、チェーンガイドプレート(65)を挟んでクランクケース(21)の一方の側壁(21L)に取り付けられ、スプロケットカバー(70)にクラッチレリーズ駆動機構(80)が設けられ、レリーズロッド(60)に挿通される筒状のカラー部材(66)が、オイルシール(63)とチェーンガイドプレート(65)との間に介装される鞍乗型車両用内燃機関である。
【選択図】図5

Description

本発明は、鞍乗型車両に搭載される内燃機関に関する。
鞍乗型車両に搭載され、クランク軸を軸支するクランクケースに変速機が収容されて、変速機の出力軸に嵌着された駆動チェーンスプロケットに巻き掛けられた駆動チェーンにより後輪に動力が伝達されるチェーン駆動の鞍乗型車両用内燃機関がある。
この内燃機関においては、通常、変速機の互いに噛み合う変速ギアをそれぞれ軸支するメイン軸とカウンタ軸のうちカウンタ軸が出力軸となって、同カウンタ軸のクランクケースの左側壁を貫通して外部に突出した端部に駆動チェーンスプロケットが嵌着されて、車体左側に駆動チェーンが配設される。
そして、メイン軸のクランクケースの右側壁を貫通した端部に摩擦クラッチが設けられ、この摩擦クラッチの接続を解除するレリーズロッドが、メイン軸の軸孔を摺動可能に挿通して、同レリーズロッドの左端に作用するクラッチレリーズ駆動機構が、クランクケースの駆動チェーンスプロケットが設けられる同じ左側壁の外側に設けられる例(例えば、特許文献1参照)が一般的に知られている。
特開2014−162269号公報
特許文献1に開示された鞍乗型車両用内燃機関は、クランク軸のクランクケースの左側壁を貫通して突出した端部に、ACジェネレータが設けられており、同ACジェネレータをACGカバーが側方から覆っている。
メイン軸の軸孔を挿通するレリーズロッドの左端に作用するクラッチレリーズ駆動機構は、前方にACジェネレータが近接して位置し、後方にはカウンタ軸に嵌着される駆動チェーンスプロケットが位置しているため、配置するスペースに余裕がない。
そこで、特許文献1では、ACジェネレータを覆うACGカバーを後方に延出してクラッチレリーズ駆動機構を保持するように構成されている。
ACジェネレータは大型の機器であり、これを覆うACGカバーも大きいものであるが、さらにクラッチレリーズ駆動機構を保持するために、ACGカバーは後方に延出して、益々大きくなり重量も増すことになり、よって内燃機関の大型化および重量増を招いていた。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、駆動チェーンスプロケットが設けられるクランクケースの一方の側壁にクラッチレリーズ駆動機構がコンパクトに配置されて、内燃機関の小型化および軽量化が図れる鞍乗型車両用内燃機関を供する点にある。
上記目的を達成するために、本発明に係る鞍乗型車両用内燃機関は、
鞍乗型車両にクランク軸を車体の左右幅方向に指向させて搭載される内燃機関における該クランク軸を左右軸受により回転自在に軸支するクランクケースの互いに対向する左右側壁に、変速機の互いに噛み合う変速ギアをそれぞれ軸支する互いに平行なメイン軸とカウンタ軸が、前後にそれぞれ左右軸受により回転自在に軸支され、
前記カウンタ軸の前記クランクケースの一方の側壁から外側に突出した端部に駆動チェーンスプロケットが設けられ、
前記メイン軸の前記クランクケースの他方の側壁から外側に突出した端部にクラッチが設けられ、
前記クラッチに作用して前記クラッチの接続を解除するレリーズロッドが、前記メイン軸の軸孔を摺動可能に挿通して前記クランクケースの一方の側壁の挿通孔に圧入されたオイルシールを貫通して外側に端部を突出させて設けられ、
前記レリーズロッドの前記オイルシールを貫通して突出した端部に作用して前記レリーズロッドを摺動させるクラッチレリーズ駆動機構が前記クランクケースの一方の側壁の外側に設けられる鞍乗型車両用内燃機関において、
前記駆動チェーンスプロケットの前方と上下を覆う放物線状に湾曲した板状のチェーンガイドプレートが、前部を前記レリーズロッドに挿通されて前記クランクケースの一方の側壁に取り付けられ、
前記駆動チェーンスプロケットを側方から覆うスプロケットカバーが、前記チェーンガイドプレートを挟んで前記クランクケースの一方の側壁に取り付けられ、
前記スプロケットカバーに前記クラッチレリーズ駆動機構が設けられ、
前記レリーズロッドに挿通される筒状のカラー部材が、前記オイルシールと前記チェーンガイドプレートとの間に介装されることを特徴とする。
この構成によれば、前部をレリーズロッドに挿通されるチェーンガイドプレートを挟んでクランクケースの一方の側壁に取り付けられるスプロケットカバーに、クラッチレリーズ駆動機構が設けられるので、クランク軸の端部に設けられるACジェネレータなどの機器を覆う機器カバーを大きく延出した部分にクラッチレリーズ駆動機構を設けることによる機器カバーの大型化を回避して、クラッチレリーズ駆動機構をコンパクトに設けることができ、内燃機関の小型化および軽量化を図ることができる。
また、レリーズロッドに挿通される筒状のカラー部材が、オイルシールとチェーンガイドプレートとの間に介装されるので、スプロケットカバーの前方に形成される空隙に外部から飛散する泥や砂などが浸入してもカラー部材がレリーズロッドを保護することができる。
さらに、レリーズロッドが摺動する際に、オイルシールがともに移動して挿通孔から抜けるようなことを、カラー部材が阻止することができる。
前記構成において、前記カラー部材は、前記チェーンガイドプレートに一体化されてもよい。
この構成によれば、チェーンガイドプレートにカラー部材を一体化することで、誤組を防止し、組付けを容易にすることができる。
前記構成において、前記カラー部材は、一端が前記チェーンガイドプレートに溶接されるようにしてもよい。
この構成によれば、チェーンガイドプレートにカラー部材の一端を溶接して一体化することで、誤組を防止し、部品点数を削減して組付けを容易にすることができる。
前記構成において、前記チェーンガイドプレートの前部の前記レリーズロッドが挿通するロッド挿通孔が、前方に突出した前端凸部に形成されるようにしてもよい。
この構成によれば、チェーンガイドプレートの前部のレリーズロッドが挿通するロッド挿通孔が、前方に突出した前端凸部に形成されるので、レリーズロッドが挿通するロッド挿通孔が形成される前端凸部より後方の駆動チェーン側にチェーンガイドプレート本体があって、駆動チェーンが切れた場合などに、駆動チェーンは、チェーンガイドプレート本体に衝接し、レリーズロッドが挿通するロッド挿通孔が形成される前端凸部およびカラー部材には直接衝接しないため、レリーズロッドを保護することができるとともに、切断された駆動チェーンをチェーンガイドプレート本体が案内するように吐き出す際に、前端凸部が妨げとならない。
前記構成において、
前記クラッチレリーズ駆動機構は、
前記レリーズロッドの端部に当接して作用するカム部から前記レリーズロッドと直角方向に延びるカムシャフトと、
前記カムシャフトの他端に基端部を嵌着されて前記カムシャフトと直角方向に延びるクラッチ作動レバーとを備え、
クラッチ操作により進退するクラッチケーブルの端部が前記クラッチ作動レバーの先端に結合され、
前記カムシャフトが側面視で前記駆動チェーンスプロケットと重なるように、前記スプロケットカバーに回動自在に支持されるようにしてもよい。
この構成によれば、レリーズロッドの端部に当接して作用するカム部からレリーズロッドと直角方向に延びるカムシャフトが、側面視で駆動チェーンスプロケットと重なるように、スプロケットカバーに回動自在に支持されるので、スプロケットカバーの側壁にカムシャフトが小さく組み込まれ、簡単な機械式のクラッチレリーズ駆動機構をスプロケットカバーにコンパクトに設け、内燃機関の小型軽量化およびコストの低減を図ることができる。
前記構成において、
前記カムシャフトは、前記レリーズロッドの端部に当接する前記カム部から斜め上後方に延び、
前記カムシャフトの上端に基端部を嵌着された前記クラッチ作動レバーが前記カムシャフトよりも斜め上方に延びて先端を左右に揺動可能とするようにしてもよい。
この構成によれば、レリーズロッドの端部に当接するカム部から斜め上後方に延びるカムシャフトの上端に基端部を嵌着されたクラッチ作動レバーがカムシャフトよりも斜め上方に延びるので、クラッチケーブルの端部が結合されるクラッチ作動レバーの先端が、クランクケースの変速機の上方の上壁より上方に突き出るように構成することができ、クラッチケーブルをクランクケースの上壁の上の空間を利用して配設することができる。
前記構成において、
前記クランクケースにおけるクランク軸の斜め上後方の上壁の上方にスタータモータが配置され、
前記クラッチ作動レバーの先端に結合される前記クラッチケーブルが、前記スタータモータと前記クランクケースの変速機の上方の上壁との間の空間を略水平に通るようにしてもよい。
この構成によれば、クラッチ作動レバーの先端に結合されるクラッチケーブルが、クランク軸の斜め上後方の上壁の上方に配置されるスタータモータとクランクケースの変速機の上方の上壁との間の空間を略水平に通るようにするので、クラッチケーブルは、内燃機関の略左右幅内にスタータモータに干渉することなくコンパクトに配設できる。
また、スタータモータとクランクケースの上壁との間の空間を略水平に通ったクラッチケーブルは、車両前方に向かって緩やかなカーブを描いて配設することができるため、クラッチ操作のフィーリングを悪化させない。
前記構成において、
前記クラッチケーブルが、前記クランクケースの変速機の上方の上壁に取り付けられるスピードセンサよりも上方を通るようにしてもよい。
この構成によれば、クラッチケーブルがクランクケースの変速機の上方の上壁に取り付けられるスピードセンサよりも上方を通るので、クラッチケーブルは、クランクケースの上壁の上を、スピードセンサおよびスタータモータに干渉することなく効率的に配設できる。
本発明は、前部をレリーズロッドに貫通されるチェーンガイドプレートを挟んでクランクケースの一方の側壁に取り付けられるスプロケットカバーに、クラッチレリーズ駆動機構が設けられるので、機器カバーの大型化を回避して、クラッチレリーズ駆動機構をコンパクトに設けることができ、内燃機関の小型化および軽量化を図ることができる。
また、カラー部材が外部から飛散する泥や砂などからレリーズロッドを保護することができ、さらに、カラー部材がオイルシールの抜け止めとなる。
本発明の一実施の形態に係る内燃機関を搭載した自動二輪車の全体側面図である。 図1の内燃機関部分を拡大した左側面図である。 同内燃機関を左斜め上方から視た斜視図である。 図2のIV−IV矢視断面図である。 図4の要部拡大断面図である。 同内燃機関のクランクケース部分の左側面図である。 図6の内燃機関にチェーンガイドプレートと駆動チェーンを配設した図である。 図7の内燃機関にACGカバーとスプロケットカバーを取り付けた図である。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図8に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した一実施の形態に係る鞍乗型車両である自動二輪車1の側面図である。
なお、本明細書および特許請求の範囲において、前後左右の向きは、本実施の形態に係る自動二輪車1の直進方向を前方とする通常の基準に従うものとし、図面において、矢印FRは前方を,矢印RRは後方を、矢印LHは左方を,矢印RHは右方を、それぞれ示すものとする。
図1に示されるように、自動二輪車1の車体フレーム2は、ヘッドパイプ3からそれぞれ左右一対の上側メインフレーム4aと下側メインフレーム4bが、後方斜め下向きに、延びており、上側メインフレーム4aと下側メインフレーム4bの後端はセンタフレーム5に結合している。
そして、上側メインフレーム4aと下側メインフレーム4bの後部からは、後方に斜め上向きにシートレール6が延びており、シートレール6とセンタフレーム5とを補助フレーム7が連結している。
下側メインフレーム4bの前部からは、下方に分岐してダウンフレーム8が下方に斜め後方に延びている。
ヘッドパイプ3には、下方へ延びるフロントフォーク9が転舵可能に支承されている。フロントフォーク9の下端には前輪10が回転自在に支持されている。
フロントフォーク9の上端には、操向ハンドル11が一体に結合されている。
本自動二輪車1に搭載される内燃機関20は、水冷式二気筒の4ストローク内燃機関であり、車体フレーム2のセンタフレーム5に突設された支持ブラケット5aやダウンフレーム8の下端8aに支持されて懸架される。
内燃機関20は、クランクケース21に回転自在に軸支されるクランク軸30を車体の左右幅方向に指向させて所謂横置きに車体フレーム2に搭載される。
本内燃機関20のクランクケース21は、クランク軸30の後方に変速機40を収容する構造であり、該変速機40の互いに噛み合う変速ギアをそれぞれ軸支するメイン軸41とカウンタ軸42のうちカウンタ軸42が出力軸となり、同カウンタ軸42のクランクケース21の左側壁21Lを貫通して外部に突出した端部に駆動チェーンスプロケット45が嵌着されている(図4,図5参照)。
一方で、車体フレーム2のセンタフレーム5に前端をピボット軸12により軸支されたスイングアーム13が上下に揺動可能に後方に延びており、スイングアーム13の後端には後輪15が後車軸14により軸支されて設けられている。
この後車軸14に嵌着される被動チェーンスプロケット16と前記駆動チェーンスプロケット45との間に、無端状の駆動チェーン46が架渡されている(図1参照)。
クランクケース21は、上下割りの上クランクケース半体21Uと下クランクケース半体21Dを合体したものであり、上クランクケース半体21Uと下クランクケース半体21Dの互いの割り面に、前方から順に、クランク軸30,メイン軸41,カウンタ軸42が平行に配列される。
上クランクケース半体21Uの上部には、二つのシリンダボア22b,22bが左右方向に直列に配列されるシリンダブロック22が、前方に傾いて重ねられ、シリンダブロック22の上にはシリンダヘッド23が重ねられて一体に締結されている。
シリンダヘッド23の上にはヘッドカバー24が被せられている。
下クランクケース半体21Dの下部には、オイルパン25が取付けられている。
図4に示されるように、シリンダブロック22の二つのシリンダボア22b,22bには、それぞれピストン26,26が往復摺動可能に嵌合されている。
ピストン26は、コネクティングロッド27を介してクランク軸30に連結されている。
図2および図3を参照して、上クランクケース半体21Uから前傾して上方に突出するシリンダブロック22の付け根部分の後方に付け根部分に近接してスタータモータ35が配設される。
図4を参照して、クランク軸30は、クランクケース21の互いに対向する左右側壁21L,21Rとその中間の中央壁21Cに、それぞれ軸受30b,30b,30bを介して回転自在に軸支され、クランク軸30の後方の変速機40のメイン軸41とカウンタ軸42は、クランクケース21の左右側壁21L,21Rに、それぞれ左右軸受41b,41b、左右軸受42b,42bを介して回転自在に軸支される。
なお、クランクケース21の左側壁21Lは、上クランクケース半体21Uの左側壁と下クランクケース半体21Dの左側壁とが割り面で合わされて形成されるものであり、同様に、クランクケース21の右側壁21Rも、上クランクケース半体21Uの右側壁と下クランクケース半体21Dの右側壁とが割り面で合わされて形成されるものである。
クランク軸30は、クランクケース21の左側壁21Lから左軸受30bを貫通して左外側に左側軸部を突出しており、この突出した左側軸部に始動用被動ギア31、ACジェネレータ32が順次設けられている。
ACジェネレータ32には、左側からACGカバー33が被せられている。
始動用被動ギア31は、クランク軸30に軸受30bを介して回転自在に支持されるとともに、クランク軸30に嵌着されているACジェネレータ32のアウタロータ32rに一方向クラッチ34を介して連結されている。
始動用被動ギア31は、前記スタータモータ35の駆動軸35aに形成された駆動ギア35g(図6参照)との間に介装される図示されない中間ギアを介してスタータモータ35の駆動が伝達される。
ACジェネレータ32におけるアウタロータ32rの内側に配置されるインナステータ32sは、ACGカバー33に固定支持される。
また、クランク軸30は、クランクケース21の右側壁21Rから右軸受30bを貫通して右外側に右側軸部を突出しており、この突出した右側軸部にプライマリ駆動ギア36、カムチェーン駆動スプロケット37が順次嵌着されている。
カムチェーン駆動スプロケット37には、図示されない動弁系のカム軸に嵌着されるカムチェーン被動スプロケットとの間にタイミングチェーン38が架け渡される。
内燃機関20の駆動力を所定の変速段に変速する変速機40は、常時噛合い式の変速機であり、メイン軸41に軸支された1速から6速までの駆動ギア群Gmとカウンタ軸に軸支された1速から6速までの被動ギア群Gcとが、各速ごと対応して噛合している。
メイン軸41は、クランクケース21の右側壁21Rから右軸受41bを貫通して右外側に右側軸部を突出しており、この突出した右側軸部に多板式の摩擦クラッチ50が設けられている。
摩擦クラッチ50のクラッチアウタ51は、底部51bと円筒部51cとで有底円筒体をなし、底部51bの中央に穿設された円孔がプライマリ被動ギア39の円筒基部に回転自在に嵌合してメイン軸41を中心に回転自在に支持されるとともに、プライマリ被動ギア39に対してダンパスプリング39dを介して周方向に連結されている。
クラッチアウタ51の円筒部51cの内側に配設されるクラッチインナ52は、メイン軸41にスプライン嵌合されて、メイン軸41と一体的に回転する。
クラッチインナ52は、クラッチアウタ51の底部51bに対面する受圧部52bと円筒部51cに対向する同心の円筒部52cとを有し、クラッチアウタ51の円筒部51cの内側でクラッチインナ52の円筒532cの外側の環状空間に複数のフリクションディスク53とクラッチディスク54が交互に嵌挿される。
フリクションディスク53は、クラッチアウタ51の円筒部51cに軸方向に摺動自在に嵌合し、クラッチアウタ51と一体に回転する。
また、フリクションディスク53と交互に嵌挿されるクラッチディスク54は、クラッチインナ52の円筒部52cに軸方向に摺動自在に嵌合し、クラッチインナ52と一体に回転する。
プレッシャプレート55は、メイン軸41に形成された軸孔に摺動自在に挿通されるレリーズロッド60の右端に嵌着された有底円筒状のキャップ部材61のメイン軸41より右方に突出した拡径底部61bにベアリング62を介して回転自在に軸支されており、クラッチスプリング56のバネ力によりプレッシャプレート55は最外側のフリクションディスク53を外側(右側)から押圧し、クラッチインナ52の受圧部52bとの間で交互に嵌挿されたフリクションディスク53とクラッチディスク54を両側から挟むようにして押し合わせ、フリクションディスク53とクラッチディスク54の間の摩擦により摩擦クラッチ50は接続状態となっている。
レリーズロッド60が右方に押されると、ベアリング62を介してプレッシャプレート55がクラッチスプリング56のバネ力に抗して右方に移動するので、フリクションディスク53とクラッチディスク54の押圧が解除され、両者間に隙間が形成されて摩擦クラッチ50は接続解除状態となる。
図5を参照して、メイン軸41は、左端部がクランクケース21の左側壁21Lに左軸受41bにより軸支されており、メイン軸41の軸孔に挿通されるレリーズロッド60は、メイン軸41の左端部より左方に突出して、クランクケース21の左側壁21Lの挿通孔21hに圧入されたオイルシール63を貫通して外側に左端部を突出させている。
このレリーズロッド60の左端部に作用してレリーズロッド60を右方に押して摩擦クラッチ50の接続を解除するクラッチレリーズ駆動機構80が、クランクケース21の左側壁21Lの外側に設けられる。
図6に示されるように、クランクケース21の左側壁21Lの左側面には、クランク軸30の突出した左側軸部に嵌着されるACジェネレータ32のアウタロータ32rの周囲に、左方に突出する無端状の突条である環状リブ21cが形成されるとともに、カウンタ軸42の突出した左端部に嵌着される駆動チェーンスプロケット45の周囲に、後方を開放した放物線状に湾曲した湾曲リブ21pが頂点部分を切り欠かれて上下に分かれて形成されている。
上下の湾曲リブ21p,21pの左端面は同一鉛直面をなしている。
ACジェネレータ32のアウタロータ32rの周囲の環状リブ21cは、後方斜め上向きに膨出しており、この環状リブ21cの膨出部分に、前記スタータモータ35が右側から取り付けられ、駆動軸35aを環状リブ21c内に突出させる(図6参照)。
この環状リブ21cの左端面がACGカバー33との合せ面となる。
図6を参照して、互いに平行なクランク軸30とメイン軸41とカウンタ軸42は、この順番に前後に並んで、上クランクケース半体21Uと下クランクケース半体21Dの割り面上に、配列されており、クランク軸30とカウンタ軸42との間に位置するメイン軸41およびレリーズロッド60は、環状リブ21cの外側で、環状リブ21cに沿った後方位置にある。
駆動チェーンスプロケット45の上下に形成された上下の湾曲リブ21p,21pが形成する放物線の頂点にメイン軸41が位置してレリーズロッド60がオイルシール63を貫通して突出している。
上下の湾曲リブ21p,21pが分かれた切欠き部分に、レリーズロッド60は突出している。
上下の湾曲リブ21p,21pには、それぞれ外側に膨出した取付ボス部21pbが2つずつ形成されている。
各取付ボス部21pbには、ねじ穴が形成されている。
この上下の湾曲リブ21p,21pの同一鉛直端面に、駆動チェーンスプロケット45の前方と上下を覆う放物線状に湾曲した板状のチェーンガイドプレート65が当接される(図7参照)。
図7に示されるように、チェーンガイドプレート65は、上下の湾曲リブ21p,21pが形成する放物線状の湾曲形状と同じ形状をしており、上下の湾曲リブ21p,21pを分ける切り欠かれた空間(放物線状の湾曲形状の頂点部分)を跨ぐようにして上下の湾曲リブ21p,21pに当接される。
図5および図7を参照して、上下の湾曲リブ21p,21pを跨ぐチェーンガイドプレート65の放物線状の湾曲形状の頂点部分には、前方に突出した前端凸部65aが形成されていて、前端凸部65aにロッド挿通孔65hがクランクケース21の左側壁21Lの挿通孔21hに対応して形成されており、クランクケース21の挿通孔21hに圧入されたオイルシール63を貫通したレリーズロッド60がチェーンガイドプレート65のロッド挿通孔65hを挿通して突出する。
図7に示されるように、チェーンガイドプレート65は、上下部分が上下の湾曲リブ21p,21pと同じ形状をしており、湾曲リブ21pの取付ボス部21pbに対向して取付凸部65bが外側に突出して形成されている。
チェーンガイドプレート65の取付凸部65bには、湾曲リブ21pのねじ穴に対応する取付孔が形成されている。
図5に示されるように、レリーズロッド60が挿通するチェーンガイドプレート65は、左右軸方向位置がカウンタ軸42の左端に嵌着される駆動チェーンスプロケット45すなわち駆動チェーンスプロケット45に巻き掛けられる駆動チェーン46と同じ左右方向位置にあり、図7に示されるように、チェーンガイドプレート65は、前部から後方へ駆動チェーン46の外周縁に沿って上下に拡がって延びている。
チェーンガイドプレート65と駆動チェーン46は、前部で最も接近し、後方にいくに従い徐々に間隔が拡がっている。
したがって、駆動チェーン46が回動中に切れた場合などには、チェーンガイドプレート65の前端凸部65aや取付凸部65bを除くチェーンガイドプレート本体に、切れた駆動チェーン46が衝接する。
また、放物線状の湾曲形状したチェーンガイドプレート本体は、切断された駆動チェーン46を案内して外部に吐き出させることができる。
図5に示されるように、クランクケース21の左側壁21Lの挿通孔21hに圧入されたオイルシール63を貫通して突出したレリーズロッド60は、チェーンガイドプレート65のロッド挿通孔65hを挿通するが、駆動チェーン46と同じ左右方向位置にあるチェーンガイドプレート65は、オイルシール63から左方に離れおり、このチェーンガイドプレート65とオイルシール63との間で露出するレリーズロッド60の部分を円筒状のカラー部材66が覆っている。
このカラー部材66は、左端部がチェーンガイドプレート65のロッド挿通孔65hの開口縁に溶接されて、チェーンガイドプレート65と一体化されており、カラー部材66の右端部はオイルシール63に近接している。
なお、カラー部材66は、左端部をチェーンガイドプレート65のロッド挿通孔65hに圧入して一体化されるようにしてもよい。
図5および図8に示されるように、駆動チェーン46が巻き掛けられた駆動チェーンスプロケット45は、側方からスプロケットカバー70により覆われる。
スプロケットカバー70は、チェーンガイドプレート65と同じく放物線状に湾曲して駆動チェーンスプロケット45の前方と上下を覆うカバー周壁71と、同カバー周壁71の左側端部から内側に延出して側面視で三角形状に形成されて駆動チェーンスプロケット45に対向して左側を覆うカバー側壁72とからなる。
スプロケットカバー70のカバー周壁71には、チェーンガイドプレート65の取付凸部65bに対応して取付ボス部71bが外側に膨出している。
スプロケットカバー70の取付ボス部71bには、チェーンガイドプレート65の取付凸部65bの取付孔およびクランクケース21の湾曲リブ21pのねじ穴と同軸の取付孔が形成されている。
スプロケットカバー70のカバー周壁71のうちチェーンガイドプレート65のロッド挿通孔65hに対応する前端部には、図5に示されるように、左右方向に指向した周壁円筒部71sが左側を閉塞し右側を開口してロッド挿通孔65hと同軸に形成されている。
また、スプロケットカバー70のカバー側壁72には、図8に示されるように、周壁円筒部71sの左端部から斜め上後方に指向して側壁円筒部72sが形成されている。
周壁円筒部71sと側壁円筒部72sは、互いの中心軸が幾らか離れて、互いに直角方向に指向して立体交差している。
この駆動チェーンスプロケット45を側方から覆うスプロケットカバー70に、前記レリーズロッド60を摺動させるクラッチレリーズ駆動機構80が組み込まれる。
図5に示されるように、スプロケットカバー70のカバー周壁71に形成された周壁円筒部71s内には、左右方向に摺動可能に摺動押圧部材81が嵌挿されており、摺動押圧部材81の右円筒部にレリーズロッド60の左端部が嵌入する。
そして、図5および図8を参照して、スプロケットカバー70のカバー側壁72に形成された側壁円筒部72sには、円筒状のカムシャフト82が挿入される。
カムシャフト82は、先端部分に円環状の断面を中心から90度の角度部分を切り欠いたカム部82cが形成されていて、この切り欠かれたカム部82cに摺動押圧部材81の左端面が当接している。
周壁円筒部71sと側壁円筒部72sが交差する箇所で、カムシャフト82の先端のカム部82cが摺動押圧部材81の左端面に当接しており、カムシャフト82が回動することで、カムシャフト82のカム部82cに当接する摺動押圧部材81をレリーズロッド60とともに右方に摺動させることができる。
図3を参照して、側壁円筒部72sに挿入されるカムシャフト82は、カム部82cと反対側の端部を側壁円筒部72sより外部に突出させており、この突出した端部にクラッチ作動レバー83の基端部が嵌着されている。
クラッチ作動レバー83は、カムシャフト82に嵌着される基端部からカムシャフト82に直角方向に延びている。
カムシャフト82の側壁円筒部72sより外部に露出した部分には捩りコイルばね84が巻回されて、その一端が側壁円筒部72sに固定され、他端がクラッチ作動レバー83に係止されてクラッチ作動レバー83とともにカムシャフト82は一方向に回動付勢されている。
このように、摺動押圧部材81とカムシャフト82とクラッチ作動レバー83等からなるクラッチレリーズ駆動機構80が、駆動チェーンスプロケット45を側方から覆うスプロケットカバー70に設けられる。
このクラッチレリーズ駆動機構80が組み込まれたスプロケットカバー70は、クランクケース21の左側壁21Lの上下の湾曲リブ21p,21pに当接されたチェーンガイドプレート65を、左側からカバー周壁71が挟みつけるように当接され、スプロケットカバー70の取付ボス部71bとチェーンガイドプレート65の取付凸部65bの一致した取付孔に締結ボルト75を挿入してクランクケース21の取付ボス部21pbのねじ穴に螺入して締結し、クランクケース21の左側壁21Lにスプロケットカバー70を、チェーンガイドプレート65とともに共締めして取り付ける。
スプロケットカバー70のカバー周壁71をチェーンガイドプレート65に当接した状態では、チェーンガイドプレート65のロッド挿通孔65hより突出したレリーズロッドの左端部が周壁円筒部71s内の摺動押圧部材81の右円筒部に嵌入しているようにする。
こうしてスプロケットカバー70がチェーンガイドプレート65を挟んでクランクケース21の左側壁21Lに取り付けられると、図5に示されるように、スプロケットカバー70の周壁円筒部71sは、チェーンガイドプレート65に接する。
そして、チェーンガイドプレート65に溶接されたカラー部材66は、オイルシール63に近接しているので、レリーズロッド60は略完全に覆われているため、スプロケットカバー70の前方のACGカバー33との間に形成される空隙に外部から飛散する泥や砂などが浸入しても、カラー部材66がレリーズロッド60を保護することができる。
クランクケース21の左側壁21Lにスプロケットカバー70が取り付けられると、図8に示されるように、スプロケットカバー70のカバー側壁72に形成される側壁円筒部72sが周壁円筒部71sの左端部から斜め上後方に指向して形成されているので、側壁円筒部72s内に挿入されるカムシャフト82は、周壁円筒部71s内に嵌挿される摺動押圧部材81の左端部から斜め上後方に延びており、そのカムシャフト82の側壁円筒部72sから突出した上端に基端部を嵌着したクラッチ作動レバー83がカムシャフト82に直角方向で斜め上前方に延びて
いる。
したがって、図2および図3に示されるように、クラッチ作動レバー83の先端(上端)は、クランクケース21の変速機40の上方の上壁21Uuよりも上方に位置して左右に揺動可能としている。
このクラッチ作動レバー83の先端(上端)にはクラッチケーブル85の端部が結合される。
クラッチケーブル85はクラッチ作動レバー83の先端との結合端部から右方向に延びた後に、車体前方に向かって緩やかなカーブを描いて配設され、操向ハンドル11の図示しないクラッチ操作レバーに繋がっている。
クラッチ操作レバーが操作されてクラッチケーブル85が引かれると、クラッチ作動レバー83が右方に揺動してカムシャフト82を回動し、カム部82cを介してレリーズロッド60を右方に押し、摩擦クラッチ50の接続を解除する。
図3に示されるように、クラッチケーブル85におけるクラッチ作動レバー83の先端との結合端部から右方向に略水平に延びる部分は、クランクケース21の変速機40の上方の上壁21Uuと上クランクケース半体21Uから前傾して上方に突出するシリンダブロック22の付け根部分に近接して設けられるスタータモータ35とで挟まれる空間を、クランクケース21の上壁21Uuに沿って左右水平に延びて配設されている。
また、クランクケース21の変速機40の上方の上壁21Uuには、変速機40のメイン軸41に軸支された駆動ギア群Gmのうちの1つの駆動ギアの回転速度を検出するスピードセンサ90が突設されており、クラッチケーブル85はこのスピードセンサ90の上方を近接して左右水平方向に延びている(図3参照)。
なお、図3に示されるように、クラッチ作動レバー83の先端から右方に延びるクラッチケーブル85を保持するケーブルホルダ86が、上クランクケース半体21Uの突出部21Ubに固着されて設けられている。
なお、クラッチケーブル85は図示されないケーブルアウタにより被覆されており、ケーブルホルダ86はケーブルアウタを掴んでクラッチケーブル85を保持する。
以上、詳細に説明した本発明に係る鞍乗型車両用内燃機関の一実施の形態では、以下に記す効果を奏する。
図5に示されるように、前部をレリーズロッド60に挿通されるチェーンガイドプレート65を挟んでクランクケース21の左側壁21Lに取り付けられるスプロケットカバー70に、クラッチレリーズ駆動機構80が設けられるので、ACGカバー33を大きく後方に延出した部分にクラッチレリーズ駆動機構80を設けることによるACGカバー33の大型化を回避して、クラッチレリーズ駆動機構80をコンパクトに設けることができ、内燃機関20の小型化および軽量化を図ることができる。
また、図5に示されるように、レリーズロッド60に挿通されるカラー部材66が、オイルシール63とチェーンガイドプレート65との間に介装されるので、スプロケットカバー70の前方に形成される空隙に外部から飛散する泥や砂などが浸入してもカラー部材66がレリーズロッド60を保護することができる。
さらに、レリーズロッド60が摺動する際に、オイルシール63がともに移動して左側壁21Lの挿通孔21hから抜けるようなことを、カラー部材66が阻止することができる。
チェーンガイドプレート65にカラー部材66を一体化することで、誤組を防止し、組付けを容易にすることができる。
チェーンガイドプレート65にカラー部材66の一端を溶接して一体化することで、誤組を防止し、部品点数を削減して組付けを容易にすることができる。
図7に示されるように、チェーンガイドプレート65の前部のレリーズロッド60が挿通するロッド挿通孔65hが、前方に突出した前端凸部65aに形成されるので、レリーズロッドが挿通するロッド挿通孔65hが形成される前端凸部65aより後方の駆動チェーン46側にチェーンガイドプレート本体があって、駆動チェーン46が切れた場合などに、駆動チェーン46は、チェーンガイドプレート本体に衝接し、レリーズロッド60が挿通するロッド挿通孔65hが形成される前端凸部65aおよびカラー部材66には直接衝接しないため、レリーズロッド60を保護することができるとともに、切断された駆動チェーン46をチェーンガイドプレート本体が案内するように吐き出す際に、前端凸部65aが妨げとならない。
図8に示されるように、レリーズロッド60の端部に当接して作用するカム部82cからレリーズロッド60と直角方向に延びるカムシャフト82が、側面視で駆動チェーンスプロケット45と重なるように、スプロケットカバー70に回動自在に支持されるので、スプロケットカバー70のカバー側壁72にカムシャフト82が小さく組み込まれ、簡単な機械式のクラッチレリーズ駆動機構80をスプロケットカバー70にコンパクトに設け、内燃機関20の小型軽量化およびコストの低減を図ることができる。
図3および図8に示されるように、レリーズロッド60の端部に当接するカム部82cから斜め上後方に延びるカムシャフト82の上端に基端部を嵌着されたクラッチ作動レバー83がカムシャフト82よりも斜め上方に延びるので、クラッチケーブル85の端部が結合されるクラッチ作動レバー83の先端が、クランクケース21の変速機40の上方の上壁21Uuより上方に突き出るように構成することができ、クラッチケーブル85をクランクケース21の上壁21Uuの上の空間を利用して配設することができる。
図3に示されるように、クラッチ作動レバー83の先端に結合されるクラッチケーブル85が、クランク軸30の斜め上後方の上壁21Uuの上方に配置されるスタータモータ35とクランクケース21の変速機40の上方の上壁21Uuとの間の空間を略水平に通るようにするので、クラッチケーブル85は、内燃機関20の略左右幅内にスタータモータ35に干渉することなくコンパクトに配設できる。
また、スタータモータ35とクランクケース21の上壁21Uuとの間の空間を略水平に通ったクラッチケーブル85は、車両前方に向かって緩やかなカーブを描いて配設することができるため、クラッチ操作のフィーリングを悪化させない。
図3に示されるように、クラッチケーブル85がクランクケース21の変速機40の上方の上壁21Uuに取り付けられるスピードセンサ90よりも上方を通るので、クラッチケーブル85は、クランクケース21の上壁21Uuの上を、スピードセンサ90およびスタータモータ35に干渉することなく効率的に配設できる。
以上、本発明に係る一実施の形態に係る鞍乗型車両用内燃機関について説明したが、本発明の態様は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むものである。
例えば、本発明の車両は、実施形態の鞍乗型の自動二輪車1に限らず、スクータ型および3輪、4輪のバギー車等、多様な鞍乗型車両であってよく、請求項1の要件を備える車両であればよい。
また、実施の形態に係る鞍乗型車両用内燃機関で内燃機関の左右に配置される機器を、全て一斉に左右反対側に配置することも可能である。
1…自動二輪車、20…内燃機関、21…クランクケース、21L…左側壁、21p…湾曲リブ、30…クランク軸、32…ACジェネレータ、33…ACGカバー、35…スタータモータ、
40…変速機、41…メイン軸、42…カウンタ軸、45…駆動チェーンスプロケット、46…駆動チェーン、50…摩擦クラッチ、
60…レリーズロッド、63…オイルシール、65…チェーンガイドプレート、65h…ロッド挿通孔、66…カラー部材、
70…スプロケットカバー、71…カバー周壁、72…カバー側壁、
80…クラッチレリーズ駆動機構、81…摺動押圧部材、82…カムシャフト、83…クラッチ作動レバー、85…クラッチケーブル、90…スピードセンサ。

Claims (8)

  1. 鞍乗型車両にクランク軸(30)を車体の左右幅方向に指向させて搭載される内燃機関における該クランク軸(30)を左右軸受により回転自在に軸支するクランクケース(21)の互いに対向する左右側壁(21L,21R)に、変速機(40)の互いに噛み合う変速ギアをそれぞれ軸支する互いに平行なメイン軸(41)とカウンタ軸(42)が、前後にそれぞれ左右軸受により回転自在に軸支され、
    前記カウンタ軸(42)の前記クランクケース(21)の一方の側壁(21L)から外側に突出した端部に駆動チェーンスプロケット(45)が設けられ、
    前記メイン軸(41)の前記クランクケース(21)の他方の側壁(21R)から外側に突出した端部にクラッチ(50)が設けられ、
    前記クラッチ(50)に作用して前記クラッチ(50)の接続を解除するレリーズロッド(60)が、前記メイン軸(41)の軸孔を摺動可能に挿通して前記クランクケース(21)の一方の側壁(21L)の挿通孔に圧入されたオイルシール(63)を貫通して外側に端部を突出させて設けられ、
    前記レリーズロッド(60)の前記オイルシール(63)を貫通して突出した端部に作用して前記レリーズロッド(60)を摺動させるクラッチレリーズ駆動機構(80)が前記クランクケース(21)の一方の側壁(21L)の外側に設けられる鞍乗型車両用内燃機関において、
    前記駆動チェーンスプロケット(45)の前方と上下を覆う放物線状に湾曲した板状のチェーンガイドプレート(65)が、前部を前記レリーズロッド(60)に挿通されて前記クランクケース(21)の一方の側壁(21L)に取り付けられ、
    前記駆動チェーンスプロケット(45)を側方から覆うスプロケットカバー(70)が、前記チェーンガイドプレート(65)を挟んで前記クランクケース(21)の一方の側壁(21L)に取り付けられ、
    前記スプロケットカバー(70)に前記クラッチレリーズ駆動機構(80)が設けられ、
    前記レリーズロッド(60)に挿通される筒状のカラー部材(66)が、前記オイルシール(63)と前記チェーンガイドプレート(65)との間に介装されることを特徴とする鞍乗型車両用内燃機関。
  2. 前記カラー部材(66)は、前記チェーンガイドプレート(65)に一体化されていることを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両用内燃機関。
  3. 前記カラー部材(66)は、一端が前記チェーンガイドプレート(65)に溶接されることを特徴とする請求項2記載の鞍乗型車両用内燃機関。
  4. 前記チェーンガイドプレート(65)の前部の前記レリーズロッド(60)が挿通するロッド挿通孔(65h)が、前方に突出した前端凸部(65a)に形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の鞍乗型車両用内燃機関。
  5. 前記クラッチレリーズ駆動機構(80)は、
    前記レリーズロッド(60)の端部に当接して作用するカム部(82c)から前記レリーズロッドと直角方向に延びるカムシャフト(82)と、
    前記カムシャフト(82)の他端に基端部を嵌着されて前記カムシャフト((2)と直角方向に延びるクラッチ作動レバー(83)とを備え、
    クラッチ操作により進退するクラッチケーブル(85)の端部が前記クラッチ作動レバー(83)の先端に結合され、
    前記カムシャフト(82)が側面視で前記駆動チェーンスプロケット(45)と重なるように、前記スプロケットカバー(70)に回動自在に支持されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の鞍乗型車両用内燃機関。
  6. 前記カムシャフト(82)は、前記レリーズロッド(60)の端部に当接する前記カム部(82c)から斜め上後方に延び、
    前記カムシャフト(82)の上端に基端部を嵌着された前記クラッチ作動レバー(83)が前記カムシャフト(82)よりも斜め上方に延びて先端を左右に揺動可能とすることを特徴とする請求項5記載の鞍乗型車両用内燃機関。
  7. 前記クランクケース(21)におけるクランク軸(30)の斜め上後方の上壁の上方にスタータモータ(35)が配置され、
    前記クラッチ作動レバー(83)の先端に結合される前記クラッチケーブル(85)が、前記スタータモータ(35)と前記クランクケース(21)の変速機(40)の上方の上壁(21Uu)との間の空間を略水平に通ることを特徴とする請求項6記載の鞍乗型車両用内燃機関。
  8. 前記クラッチケーブル(85)が、前記クランクケース(21)の変速機(40)の上方の上壁(21Uu)に取り付けられるスピードセンサ(90)よりも上方を通ることを特徴とする請求項7記載の鞍乗型車両用内燃機関。
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