JPH01238769A - 内燃機関の変速機における潤滑構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野Ｊ 本発明は、内燃機関の変速機における潤滑装置に係り、
特に、クラッチ機構を断続する操作ロッドがメインシャ
フト内に貫挿されるとともに両者間の空間が潤滑油の供
給路とされた潤滑構造に関するものである。

［従来の技術］ 上記のようにして潤滑油を供給する構造は、たとえば特
開昭６２−２０６１１号公報に示されている。ここでは
、変速機を構成するメインシャフトに形成した貫通孔内
に、クラッチ機構を操作する丸棒状の操作ロッドが貫挿
されるとともに、メインシャフトと操作ロッドとの間の
空間が潤滑油の供給路とされており、この供給路の一端
へオイルポンプによって供給される潤滑油を他端へ向け
て導くとともに、メインシャフトに半径方向に沿って設
けられた複数の油孔から、変速機の回転部分あるいは摺
動部分に供給するようになっている。

［発明が解決しようとする課題］ ところでこの場合、上記供給路へ潤滑油を供給する給油
口がオリアイスとなって供給路内の潤滑油の圧力が低く
なり、メインシャフトの各油孔に対する潤滑油の供給が
不均一になることが想定される。これに対処するために
は、給油口を大きくして潤滑油の供給量を多くすること
が考えられるが、これにおいても、オイルポンプの駆動
損失が大きくなってしまうといった不具合が生しる。

［課題を解決するための手段］ 本発明は上記課題を解決するためになされたものであっ
て、内燃機関の変速機を構成するメインシャフトに、そ
の長さ方向に貫通する貫通孔を形成し、この貫通孔内に
、前記メインシャフトの一端部に設けられたクラッチ機
構の断続を行なう操作ロッドを、移動可能に、かつ、メ
インシャフトに対し相対回転可能に貫挿し、この操作ロ
ッドの外周面とメインシャフトの内周面との間に潤滑油
の供給路を形成してなる潤滑装置において、前記メイン
シャフトの内周面あるいは操作ロッドの外周面の少なく
とも一方に、螺旋状の凸条を形成してなることを特徴と
している。

［作用　］ 本発明の内燃機関の変速機における潤滑構造によれば、
メインシャフトとこのメインシャフト内−３＝ に貫挿されたクラッチ機構の操作ロッドとの相対回転と
、これら両者の少なくとも一方Ｊこ形成された螺旋状の
凸条との相互作用により、メインシャフトと操作ロッド
との間の供給路内の潤滑油は、メインシャフトの長さ方
向への流動が促進される。

したがって、前記供給路内の潤滑油の圧力が低い場合で
も潤滑油はメインシャツ１−の油孔に均一に送り込まれ
る。この結果、潤滑油を圧送するオイルポンプの容量を
軽減することができる。

〔実施例］ 以下、第１図を参照して本発明の一実施例を説明する。

図中符号１は自動二輪車に搭載される内燃機関の変速機
を示しており、この変速機１は、変速機ケースＭに、互
いに平行にかつ回転可能に配設されたメインシャフト２
およびカウンタシャフト３（いずれもスプライン軸）と
、これら両シャフト２．３にそれぞれ設けられ相互に噛
み合う変速ギヤ群４ａ〜４ｆおよび５ａ〜５ｆと、メイ
ンシャフト２の一端部に設けられ、図示せぬクランクシ
ャフトと一体に回転する駆動ギヤ６ａに噛み合うドリブ
ンギヤ６と、同じくメインシャフト２の一端部に設けら
れたクラッチ機構７と、このクラッチ機構７を断続する
操作ロッド８とから構成されている。

そしてこの変速機１によれば、内燃機関の動力は、ドリ
ブンギヤ６およびクラッチ供給７を介してメインシャフ
ト２に伝達され、続いて、各変速ギヤ群４ａ〜４ｆ、５
ａ〜５ｆの噛み合いを介してカウンタシャフト３に伝達
され、さらに、カウンタシャフト３の一端に固定された
出力スプロケット９よりチェーンｌＯを介して、図示せ
ぬ駆動輪に伝達されるようになっている。

前記メインシャフト２は、変速機ケースＭの凹所１１に
装着されたローラベアリング１２と、クラッチ供給７側
の開口１３に装着されたポールベアリング１４によって
回転可能に支持されている。

前記ドリブンギヤ６は、スリーブ１５および軸受メタル
１６を介してメインシャフト２に遊嵌されており、また
、スリーブ１６には、ドリブンギヤ６と一体に回転する
スズロケット１７が遊嵌されている。このスプロケット
１７には、図示せぬオイルポンプを駆動するチェーン１
８が巻回されている。

メインシャフト２内には、貫通孔１９が同軸的に形成さ
れており、この貫通孔１９内には、前記操作ロッド８が
、メインシャフト２に対し同軸的で、かつ軸線方向に移
動可能に貫挿されている。

この操作ロッド８は、一端部（図中左側）がケーシング
２０に設けられたクラッチレリーズ２１に装着され、他
端部がメインシャフト２の端部に嵌合された円筒状のエ
ンドピース２２に嵌合されており、軸回りの回転がほと
んど拘束されている。

この操作ロッド８の、前記凹所１１から前記エンドピー
ス２２にわたる外周には、断面が略台形状の凸条２３が
、適宜なピンチをもって螺旋状に形成され、この結果、
凸条２３間には溝２３ａが形成されている。そして、メ
インシャフト２の貫通孔１９に貫挿された操作ロッド８
の外周面と、メインシャフト２の内周面との間の空間は
、変速機ｌを潤滑する潤滑油の供給路１９ａとされてい
る。

そして、この供給路１９ａには、前記オイルポンプによ
って圧送される潤滑油の一部が供給され、この潤滑油が
、変速機ｌの回転部分や両変速ギヤ群４ａ〜４ｆ、５ａ
〜５ｆの噛み合い部分の潤滑を行なうようになっている
。

すなわち、上記メインシャフト２を支持するローラベア
リング１２が装着された前記凹所１１には、空洞１１ａ
が残され、ここに、変速機ケースＭに形成された潤滑油
の油路２４の給油口２５が開口している。そして、前記
空洞１１ａは、前記ローラベアリング１２の、操作ロッ
ド８が貫通する孔１２ａを介してメインシャフト２内の
前記供給路１９ａに連通しており、前記給油口２５から
供給される潤滑油は、空洞１１ａから前記孔１２ａを経
て供給路１９ａ内に送り込まれるようになっている。な
お、この供給路１９ａの両端は、前記エンドピース２２
と、変速機ケースＭに設けらレタオイルシール２６によ
り閉じられている。

また、メインシャフト２には、上記供給路１９ａに連通
して変速機ｌを潤滑する複数の油孔が形成されている。

すなわち、これら油孔は、前記ローラベアリング１１の
内周面に通じる油孔２７、前記変速ギヤ群４８〜４ｆの
うちメインシャフト２に対して回転可能に設けられた変
速ギヤ４ｂ。

４ｅの内周面に通じる油孔２８．２９、変速ギヤ４ｃ、
４ｄ間に形成された油孔３０ａに連通する油孔３０．前
記スリーブ１５に形成された油孔１５ａを介してドリブ
ンギヤ６の軸受メタル１６内周面に通じる油孔３１であ
る。

次に、前記クラッチ機構７について説明すると、このク
ラッチ機構７は、前記ドリブンギヤ６に取り付けられた
クラッチアウタ３２と、メインシャフト２と一体に回転
するクラッチセンタ３３と、クラッチアウタ３２側およ
びクラッチセンタ３３側の摩擦板３４・・・、３５・・
・と、これら両摩擦板３４・・・、３５・・・を相互に
圧接させるクラッチブレラシャプレート３６等から構成
されている。

前記クラッチプレッシャプレート３６は、前記操作ロッ
ド８の一端を支持する前記エンドピース２２に対し、ポ
ールベアリング３７を介すことに−７〜 よりメインシャフト２の軸回りに回転可能に設けられ、
かつクラッチスプリング３８により図中左方に付勢され
ており、このとき、前記両摩擦板３４・・・、３５・・
・が相互に圧接してクラッチ機構７が接続状態となる。

そして、このクラッチプレッシャグレート３６は、前記
操作ロッド８が図中右方へ移動と一体的に同方向に移動
し、このときクラッチ機構７は断となる。

前記操作口、・ラド８の軸方向の移動は、前記クラッチ
レリーズ２１により行われる。このクラッチレリーズ２
１は、ケーシング２０に固定された外筒３９と、この外
筒３９内にポールねじ結合され、操作ロッド８が摺動可
能に挿入された内筒４０と、この内筒４０にねじ込まれ
操作ロッド８の挿入端部に当接するねじ４１とからなっ
ている。前記内筒４０には、タラソチレバーによって操
作されるフランチワイヤ（何れも図示路）が連結された
レバー４２が固定されている。そして、クラッチワイヤ
が操作されると、レバー４２を介して内筒４０が回動さ
せられるとと同時にこの内筒４−〇がその軸線に沿って
図中右方に移動し、これによって、操作ロッド８は、ね
じ４１とともに図中右方に移動するようになっている。

なお、４３はレバー４２の戻しバネである。

次いで、上記構成の変速機１および潤滑構造の作用を、
クラッチ機構７が接続状態であることを前提として説明
する。

内燃機関の作動にともないドリブンギヤ６が回転すると
、スプロケット１７が回転し、チェーン１８を介して前
記オイルポンプが作動するとともに、メインシャフト２
が回転する。前記オイルポンプによって圧送される潤滑
油の一部は、前記油路２４を経由して給油口２５から空
洞１１ａ、ローラベアリング１２の孔１２ａを経てメイ
ンシャフト２内の供給路１９ａに供給され、メインシャ
フト２の前記各油孔２７〜３１に入っていく。

油孔２７に入った。潤滑油は、メインシャフト２とロー
ラベアリング１２に供給されその潤滑を行ない、油孔２
８．２９に入った潤滑油は、それぞれメインシャツｌ−
２と変速ギヤ４ｂ、４ｅとの摺動面間に侵入してこれら
変速ギヤ４ｂ、４ｅの回転部分を潤滑する。また、油孔
３ｏに入った潤滑油は、変速ギヤ４ｃ、４ｄ間の油孔３
０ａから変速機ケース１内に飛散し、メインシャフト２
の変速ギヤ群４ａ〜４ｒとカウンタシャフト３の変速ギ
ヤ群３８〜３ｆとの噛み合い部分を潤滑する。

さらに、油孔３１に入った潤滑油は、スリーブ１５０油
孔１５ａを通り、メインシャフト２とドリブンギヤ６の
軸受メタル１６との摺動面間に侵入してドリブンギヤ２
１の回転部分を潤滑する。

上記のようにクラッチ機構７が接続されてメインシャフ
ト２が回転した状態であると、このメインシャフト２と
操作ロッド８は相対的に回転した状態となる。すなわち
、操作ロッド８が回転したかのようになり、この結果、
メインシャフト２内の潤滑油の供給路１９ａ内に供給さ
れて充満する潤滑油Ｃま、操作ロッド８の外周に形成さ
れた螺旋状の凸条２３の作用により、給油口２５がもエ
ンドピース２２方向への供給方向に向がって流動させら
れる。

また、クラッチ機構７が断の状態であってメインシャフ
ト２が回転していない場合は、自動二輪車の走行中には
短時間と考えられ、変速機１はその大部分の時間が上記
のようにして潤滑油の供給を受ける。

このように、本実施例においては、メインシャフト２と
操作ロッド８との相対回転と、操作ロッド８外周の螺旋
状の凸条２３の相互作用により、メインシャフト２の供
給路１９ａ内に供給される潤滑油の流動が促進される。

したがって、供給路１９ａ内の潤滑油の油圧が低い場合
でも、常に潤滑油は供給路１９ａ内を流動することがで
き、したがって、メインシャフト２に形成された各油孔
２７〜３１に対して均一に潤滑油が供給される。

この結果、供給路１９ａへ供給される潤滑油の圧力を小
さくすることができ、オイルポンプの圧送力、すなわち
容量をその分小さくすることができるとともに、オイル
ポンプを駆動するための内燃機関の動力損失を軽減させ
ることができる。

第２図は、本発明の他の実施例を示しており、−１１〜 ここでは、上の実施例のメインシャフト２の内周面に、
軸線方向に延びるリブ５ｏを互いに対向するよう形成し
ている。このリブ５０は、メインシャフト２および操作
ロッド８を側面がら見た場合、少なくとも隣合う凸条２
３間にわたるものを多数設けてもよく、また、メインシ
ャフト２の全長にわたって形成してもよい。

この実施例によれば、リブ５０によって、凸条２３間の
溝２３ａを流れる潤滑油の圧力が増すことにより、この
潤滑油の流動をさらに促進することができ、もって潤滑
油の供給能力が向上する。

なお、上記各実施例では、操作ロッド８に凸条２３を形
成したが、操作ロッド８は丸棒状で、メインシャフト２
の内周面にらせん状の凸状あるいは溝を形成したり、メ
インシャフト２内周面と操作ロッド８双方に、潤滑油の
流動を促進させるようならせん状の凸条あるいは溝を形
成しても同様の効果が得られる。

［発明の効果〕 以上説明したように、本発明の内燃機関の変速機におけ
る潤滑構造によれば、メインシャフトおよびこのメイン
シャフト内に貫挿されたクラッチ機構の操作ロッドの相
対回転と、これら両者の少なくとも一方に形成された螺
旋状の凸条との相互作用により、メインシャフトと操作
ロッドとの間の供給路内の潤滑油は、メインシャフトの
長さ方向への流動が促進される。したがって、前記供給
路内の潤滑油の圧力が低い場合でも潤滑油はメインシャ
フトの油孔に均一に送り込まれ、この結果、潤滑油を圧
送するオイルポンプの容量を大きくする必要がなく、か
つオイルポンプの駆動損失を軽減させることができると
いった効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す縦断面図、第２図は本
発明の他の実施例を示すメインシャフトおよび操作ロッ
ドの断面図である。 ■・・・・・・変速機、２・・・・・・メインシャフト
、７・・・・クラッチ機構、８・・−操作ロッド、１９
・・・・・・貫通孔、１９ａ・・・・・−供給路、　２
３・・凸条。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　内燃機関の変速機を構成するメインシャフトに、その
   長さ方向に貫通する貫通孔を形成し、この貫通孔内に、
   前記メインシャフトの一端部に設けられたクラッチ機構
   の断続を行なう操作ロッドを、移動可能に、かつ、メイ
   ンシャフトに対し相対回転可能に貫挿し、この操作ロッ
   ドの外周面とメインシャフトの内周面との間に潤滑油の
   供給路を形成してなる潤滑装置において、前記メインシ
   ャフトの内周面あるいは操作ロッドの外周面の少なくと
   も一方に、螺旋状の凸条を形成してなることを特徴とす
   る内燃機関の変速機における潤滑構造。