JP5013815B2 - 車両用パワーユニット - Google Patents

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Description

本発明は、車両の前後方向に沿う軸線を有してクランクケースに回転自在に支承されるクランクシャフトの回転動力を駆動輪に伝達する動力伝達経路の途中に、動力伝達の断・接を切換可能としたクラッチが介設され、前記クランクケースを含むエンジン本体に、前記クラッチの断・接切換を制御するクラッチアクチュエータが取付けられる車両用パワーユニットに関する。
このような車両用パワーユニットは、たとえば特許文献1等で既に知られている。
特開平11−222043号公報
ところが、上記特許文献1で開示されたものでは、エンジン本体の最後部にクラッチアクチュエータが配設されており、エンジンの前後長が長くなり、それに伴って車体の前後長も長くなる傾向にある。特に上記特許文献1で開示されるようにクランクシャフトを車両の前後方向に沿わせた縦型の多気筒のエンジンでは、エンジンの前後長がより長くなってしまう。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、クラッチアクチュエータの配設によってエンジンおよび車体の前後長が長くなるのを回避し得るようにした車両用パワーユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、車両の前後方向に沿う軸線を有してクランクケースに回転自在に支承されるクランクシャフトの回転動力を駆動輪に伝達する動力伝達経路の途中に、動力伝達の断・接を切換可能としたクラッチが介設され、前記クランクケース及びその上部に結合されるシリンダブロックを含むエンジン本体に、前記クラッチの断・接切換を制御するクラッチアクチュエータが取付けられる車両用パワーユニットにおいて、前記クラッチアクチュエータが、車両側面視で該クラッチアクチュエータの後部を前記シリンダブロックよりも後方に位置させるようにして前記エンジン本体の上面に取付けら、前記クラッチおよび前記駆動輪間に設けられる変速機の一部を構成する歯車変速機構の変速動作を制御する変速アクチュエータが、車両側面視で前記シリンダブロックよりも下方で且つ該シリンダブロックの前端よりも後方側に位置するように、前記エンジン本体前面の、前記シリンダブロック前端より後方に後退した部分に取付けられることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記エンジン本体の上部に接続される吸気系を避けた位置に前記クラッチアクチュエータが配置されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の発明の構成に加えて、前記エンジン本体の上面に、前記クラッチアクチュエータに設けられた支持板が、複数の締結部材で固定されることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記エンジン本体の一部を構成して前記クランクケースの後部に結合されるリヤケースと、該リヤケースに結合されるクラッチカバーとで形成されるクラッチ室に前記クラッチが収容され、前記クラッチアクチュエータが前記リヤケースの上面に取付けられることを特徴とする
求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記エンジン本体が水平対向型に構成されることを特徴とする。
求項記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加えて、前記吸気系が、前記エンジン本体に設けられる複数の吸気ポートに通じて前記エンジン本体に下流端が接続される複数の個別吸気管と、それらの個別吸気管の上流端を共通に接続せしめるスロットルボディとを含むことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記エンジン本体の前面は、その下側部分が車両側面視でその上側部分よりも後方に後退しており、該下側部分に前記変速アクチュエータが取付けられることを特徴とする。
さらに請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記変速アクチュエータが、車両正面視で前記クランクシャフトの真下に配設されることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、クラッチアクチュエータが、車両側面視で該クラッチアクチュエータの後部をシリンダブロックよりも後方に位置させるようにしてエンジン本体の上面に取付けられるので、エンジンおよび車体の前後長が長くなることを回避しつつ、エンジン本体の上方のスペースを有効に利用してクラッチアクチュエータを配置することができ、特に車両の前後方向にクランクシャフトを沿わせた縦型の多気筒エンジンの前後長が長くなることを回避することができる。また、変速アクチュエータが、車両側面視でシリンダブロックよりも下方で且つ該シリンダブロックの前端よりも後方側に位置するように、エンジン本体前面の、シリンダブロック前端より後方に後退した部分に取付けられるので、エンジン本体前面のシリンダブロック下方部分のスペースを有効活用して変速アクチュエータを配置することができる。
また請求項2記載の発明によれば、吸気系を避けてクラッチアクチュエータを配置することにより、エンジン本体の上方のスペースの有効活用が可能となるのに加えて、クラッチアクチュエータの近傍に他の部品が配置されないようにしてクラッチアクチュエータに車両走行時の走行風が当たりやすくし、クラッチアクチュエータの冷却性向上を図ることができる。
請求項記載の発明によれば、クラッチを収納するクラッチ室をクラッチカバーとの間に形成してクランクケースの後部に結合されるリヤケースの上面にクラッチアクチュエータが取付けられるので、クラッチおよびクラッチアクチュエータ間の距離を短くし、クラッチアクチュエータからクラッチまでの制御力の伝達経路をコンパクト化することができる
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例及び参考例に基づいて説明する。
図1〜図12は本発明の実施例を示すものであり、図1は自動二輪車の側面図、図2は自動二輪車のパワーユニット付近の拡大側面図、図3は図2の3矢視正面図、図4はパワーユニットの平面図、図5は図4の5−5線に沿う切欠き断面図、図6は図4の6−6線矢視図、図7は図5の7−7線拡大断面図、図8は図7の要部拡大図、図9は図4の9矢視図、図10は図6の10矢視図、図11は変速アクチュエータの構成を示す縦断面図、図12は図11の12−12線断面図である。
先ず図1において、車両である自動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを軸支するフロントフォーク180を操向可能に支承するヘッドパイプ181と、該ヘッドパイプ181から後ろ下がりに延びるメインフレーム182と、メインフレーム182の後端上部から後ろ上がりに延びるシートレール183と、メインフレーム182の後端下部およびシートレール183の後部寄り間を結ぶバックステイ184とを備える。
前記フロントフォーク180の上部には操向ハンドル185が連結される。またメインフレーム182の後端部にはスイングアーム186の前端部が上下に揺動可能に支承されており、該スイングアーム186の後端部には駆動輪である後輪WRが軸支される。さらにメインフレーム182の後端上部および前記スイングアーム186間にはリヤクッションユニット187が設けられ、前記シートレール183上には、乗車用シート188が取付けられる。
前記メインフレーム182の下方空間には、後輪WRを駆動するパワーユニットPが配置されており、このパワーユニットPは、明確には図示されていない複数のハンガ部材を介して前記メインフレーム182に支持される。
図2〜図6において、前記パワーユニットPは、4サイクルである多気筒たとえば6気筒の水平対向型のエンジンEと、該エンジンEの動力を変速する変速機Tとで構成されており、前記エンジンEのエンジン本体11は、自動二輪車の走行方向前方を向いた状態で左側に配置される左エンジンブロック12Lと、前記走行方向前方を向いた状態で右側に配置される右エンジンブロック12Rと、左および右エンジンブロック12L,12Rの両外端にそれぞれ結合される左および右シリンダヘッド13L,13Rと、左および右エンジンブロック12L,12Rに結合されるリヤケース14とを備える。
左エンジンブロック12Lは、複数たとえば3つのシリンダボア17L…が並列して設けられる左シリンダブロック15Lと、左シリンダブロック15Lに一体に形成される左クランクケース部16Lとを備え、前記シリンダボア17L…にそれぞれ摺動自在に嵌合されるピストン18L…との間に燃焼室20L…をそれぞれ形成するようにして左シリンダヘッド13Lが左シリンダブロック15Lに結合される。また右エンジンブロック12Rは、複数たとえば3つのシリンダボア17R…が並列して設けられる右シリンダブロック15Rと、右シリンダブロック15Rに一体に形成される右クランクケース部16Rとを備え、前記シリンダボア17R…にそれぞれ摺動自在に嵌合されるピストン18R…との間に燃焼室20R…をそれぞれ形成するようにして右シリンダヘッド13Rが右シリンダブロック15Rに結合される。
両エンジンブロック12L,12Rは、各シリンダボア17L…,17R…の軸線を略水平として対向配置されるものであり、左、右クランクケース部16L,16Rがクランクケース21を協働して構成するようにして相互に結合され、前記リヤケース14は自動二輪車の走行方向に沿うクランクケース21の後部に結合される。
両エンジンブロック12L,12Rの各ピストン18L…,18R…は、一端側を自動二輪車の前後方向に沿う前方側に配置して自動二輪車の前後方向に軸線を沿わせたクランクシャフト22に、コンロッド23L…,23R…を介して共通に連結されるものであり、該クランクシャフト22は、クランクケース21で回転自在に支持される。
左、右シリンダヘッド13L,13Rの上部側壁には各燃焼室20L…,20R…に通じ得る吸気ポート24…が設けられ、左、右シリンダヘッド13L,13Rの下部側壁には各燃焼室20L…,20R…に通じ得る排気ポート25…が設けられる。また各吸気ポート24…を開閉する吸気弁26…ならびに各排気ポート25…を開閉する排気弁27…が左、右シリンダヘッド13L,13Rに開閉作動可能に配設される。
前記吸気ポート24…に通じるようにして左、右シリンダヘッド13L,13Rの上部側壁には吸気系28が接続されるものであり、この吸気系28は、左、右シリンダヘッド13L,13Rに個別に対応した一対の吸気路29L,29Rを有するとともにそれらの吸気路29L,29Rの通路面積を変化させ得る一対のスロットル弁30L,30Rを有して左、右シリンダブロック15L,15Rの上方に配置されるスロットルボディ31と、左シリンダヘッド13Lに対応した一方の吸気路29Lに上流端が共通に通じるとともに左シリンダヘッド13Lの吸気ポート24…に個別に通じるようにして左シリンダヘッド13Lの上部側壁に下流端が接続される個別吸気管32L…と、右シリンダヘッド13Rに対応した一方の吸気路29Rに上流端が共通に通じるとともに右シリンダヘッド13Rの吸気ポート24…に個別に通じるようにして右シリンダヘッド13Rの上部側壁に下流端が接続される個別吸気管32R…と、前記両吸気路29L,29Rに共通に通じるようにして前記スロットルボディ31の上部に接続されるエアクリーナ34とを備え、前記各個別吸気管32L…,32R…の上流端は一体に連設されて前記スロットルボディ31に連結される。
左、右シリンダヘッド13L,13Rの下部側壁には、図1〜図3で示すように、排気系190が接続されるものであり、この排気系190は、左、右シリンダヘッド13L,13Rの排気ポート25…に個別に通じるようにして左、右シリンダヘッド13L,13Rの下部側壁に個別に接続されるとともにクランクケース21の側方を後方に延びる個別排気管191…と、それらの個別排気管191…に接続されて前記後輪WRの両側に配置される排気マフラー192…とを備える。
また車体フレームFには、図2および図3で示すように、乗員の左、右両足を載せるためのステップ193L,193Rが、エンジン本体11における左、右シリンダヘッド13L,13Rの後方下部で左、右両側に張出すようにして取付けられる。而して自動二輪車のバンク角αは、前記エンジン本体11の両側の個別排気管191…もしくは前記両ステップ193L,193Rによって定まることになる。
図7において、前記変速機Tは、歯車変速機構35と、歯車変速機構35およびクランクシャフト22間に設けられる第1および第2クラッチ36,37とで構成されるものであり、油圧の作用・解放に応じて動力伝達の断・接を切換える第1および第2クラッチ36,37は、クランクシャフト22の回転動力を後輪WRに伝達する動力伝達経路の途中に介設される。
歯車変速機構35は、選択的に確立可能な複数変速段の歯車列たとえば第1〜第6速用歯車列G1,G2,G3,G4,G5,G6を備えてクランクケース21内に収納されており、該歯車変速機構35は、第1メインシャフト38およびカウンタシャフト40間に第2、第4および第6速用歯車列G2,G4,G6が設けられるとともに、第1メインシャフト38を同軸にかつ相対回転自在に貫通する第2メインシャフト39および前記カウンタシャフト40間に第1、第3および第5速用歯車列G1,G3,G5が設けられて成る。
前記クランクケース21は、クランクシャフト22の軸線に沿う方向すなわち自動二輪車の前後方向に間隔をあけて相互に対向する一対の前部および後部側壁21a,21bを含むものであり、クランクシャフト22と平行な軸線を有して円筒状に形成される第1メインシャフト38の中間部は前記後部側壁21bを回転自在に貫通し、後部側壁21bおよび第1メインシャフト38間にはボールベアリング41が介装される。またクランクシャフト22と平行な軸線を有する第2メインシャフト39は、第1メインシャフト38との軸方向相対位置を一定としつつ第1メインシャフト38を相対回転可能に貫通するものであり、第1メインシャフト38および第2メインシャフト39間には複数のニードルベアリング42…が介装される。また第2メインシャフト39の一端部はクランクケース21の前部側壁21aにボールベアリング43を介して回転自在に支承される。
クランクシャフト22と平行な軸線を有するカウンタシャフト40の一端部はボールベアリング44を介して前記前部側壁21aに回転自在に支承され、カウンタシャフト40の他端部は、ボールベアリング45を前記後部側壁21bとの間に介在させて該後部側壁21bを回転自在に貫通し、後部側壁21bからのカウンタシャフト40の突出端部にはダンパスプリング46を介して歯車47が装着される。
前記カウンタシャフト40と平行な軸線を有するドライブシャフト48(図5参照)が図示しない後輪WR側に動力を伝達すべく、前記リヤケース14を回転自在に貫通して後方に延出されており、前記歯車47を含む歯車伝動機構が前記カウンタシャフト40および前記ドライブシャフト48間に設けられる。
図8を併せて参照して、前記リヤケース14には、前方側に向けて皿状に凹んだ収容筒部14aが一体に設けられており、この収容筒部14aの後端開口を塞ぐようにしてクラッチカバー50がリヤケース14に結合され、リヤケース14およびクラッチカバー50間に形成されるクラッチ室51に第1および第2クラッチ36,37が収容される。
第1クラッチ36は第1メインシャフト38の後部に設けられ、第2クラッチ37は第2メインシャフト39の後部に設けられる。而して前記クランクシャフト22からの動力は、第1および第2クラッチ36,37に共通であるクラッチアウタ52に、一次減速装置53およびダンパスプリング54を介して入力される。一次減速装置53は、前記クランクシャフト22に設けられる駆動歯車55と、該駆動歯車55に噛合する被動歯車56とから成り、被動歯車56が、前記クラッチアウタ52にダンパスプリング54を介して連結される。
前記リヤケース14における収容筒部14aの前端には、第1および第2メインシャフト38,39を同軸に挿通せしめるとともに第1メインシャフト38を同軸に囲繞する伝動筒軸57を挿通せしめる支持孔58が設けられており、伝動筒軸57に相対回転不能に結合される前記被動歯車56および前記支持孔58の内周間にボールベアリング59が介装され、また伝動筒軸57および第1メインシャフト38間には複数のニードルベアリング60…が介装される。また前記伝動筒軸57には伝動部材61が相対回転不能に結合され、この伝動部材61がダンパスプリング54を介して前記クラッチアウタ52に連結される。
第1クラッチ36は、前記クラッチアウタ52と、該クラッチアウタ52で同軸に囲繞されるとともに第1メインシャフト38に相対回転不能に結合される第1クラッチインナ62と、前記クラッチアウタ52に相対回転不能に係合される複数枚の第1摩擦板63…と、第1クラッチインナ62に相対回転不能に係合されるとともに第1摩擦板63…と交互に配置される複数枚の第2摩擦板64…と、相互に重なって配置される第1および第2摩擦板63…,64…に対向して第1クラッチインナ62に設けられる第1受圧板65と、第1および第2摩擦板63…,64…を第1受圧板65との間に挟む第1ピストン66と、第1ピストン66を付勢する第1ばね67とを備える。
第1ピストン66の背面を臨ませる第1油圧室68を第1ピストン66との間に形成する端壁部材69が第1クラッチインナ62に固定的に配設されており、第1油圧室68の油圧増大に応じて第1ピストン66は、第1および第2摩擦板63…,64…を第1受圧板65との間に挟圧するように作動し、それにより第1クラッチ36がクラッチアウタ52にクランクシャフト22から伝達される動力を第1メインシャフト38に伝達する接続状態となる。また第1クラッチインナ62および第1ピストン66間には第1ピストン66の前面を臨ませる第1キャンセラー室70が形成されており、前記第1ばね67は、第1油圧室68の容積を減少する側にばね力を発揮するようにして第1キャンセラー室70に収容される。
しかも第1キャンセラー室70には、歯車変速機構35の各潤滑部ならびに第1および第2メインシャフト38,39間に潤滑用オイルを供給するために第2メインシャフト39に同軸に設けられた第1オイル通路71に連通される。したがって減圧状態での第1油圧室68のオイルに回転に伴う遠心力が作用して第1ピストン66を押圧する力が生じても、第1キャンセラー室70のオイルにも同様に遠心力が作用するので、第1ピストン66が、第1および第2摩擦板63…,64…を第1受圧板65との間に挟む側に不所望に移動してしまう状態が生じることが回避される。
第2クラッチ37は、前記第1クラッチ36を前記一次減速装置53との間に挟むようにして、第2メインシャフト39の軸線に沿う方向で第1クラッチ36と並ぶように配置されるものであり、前記クラッチアウタ52と、該クラッチアウタ52で同軸に囲繞されるとともに第2メインシャフト39に相対回転不能に結合される第2クラッチインナ72と、前記クラッチアウタ52に相対回転不能に係合される複数枚の第3摩擦板73…と、第2クラッチインナ72に相対回転不能に係合されるとともに第3摩擦板73…と交互に配置される複数枚の第4摩擦板74…と、相互に重なって配置される第3および第4摩擦板73…,74…に対向して第2クラッチインナ72に設けられる第2受圧板75と、第3および第4摩擦板73…,74…を第2受圧板75との間に挟む第2ピストン76と、第2ピストン76を付勢する第2ばね77とを備える。
第2ピストン76の背面を臨ませる第2油圧室78を第2ピストン76との間に形成する端壁部材79が第2クラッチインナ72に固定的に配設されており、第2油圧室78の油圧増大に応じて第2ピストン76は、第3および第4摩擦板73…,74…を第2受圧板75との間に挟圧するように作動し、それにより第2クラッチ37がクラッチアウタ52にクランクシャフト22から伝達される動力を第2メインシャフト39に伝達する接続状態となる。また第2クラッチインナ72および第2ピストン76間には第2ピストン76の前面を臨ませる第2キャンセラー室80が形成されており、前記第2ばね77は、第2油圧室78の容積を減少する側にばね力を発揮するようにして第2キャンセラー室80に収容される。
前記第2キャンセラー室80には、後述の第2オイル通路92が連通されており、減圧状態での第2油圧室78のオイルに回転に伴う遠心力が作用して第2ピストン76を押圧する力が生じても、第2キャンセラー室80のオイルにも同様に遠心力が作用するので、第2ピストン76が、第3および第4摩擦板73…,74…を第2受圧板75との間に挟む側に不所望に移動してしまう状態が生じることが回避される。
図9において、前記リヤケース14の外面には、前記クラッチカバー50が取付けられるとともに、自動二輪車の進行方向前方を向いた状態で前記クラッチカバー50の左上方に配置される発電機81、前記クラッチカバー50の右上方に配置される始動用モータ82、ならびに前記クラッチカバー50の上方に配置される冷却水ポンプ83が取付けられ、さらにクラッチカバー50には、オイルフィルタ84が取付けられる。
図8に注目して、前記クラッチカバー50の内面側には、第1、第2および第3隔壁部材87,88,89が取付けられる。而して第2メインシャフト39および第1隔壁部材87間には、第1クラッチ36の第1油圧室68に通じる第1油路90を形成する第1筒部材91が設けられ、第2メインシャフト39および第2隔壁部材88間には、第2クラッチ37の第2キャンセラー室80に通じる環状の第2オイル通路92を第1筒部材91との間に形成して第1筒部材91を同軸に囲繞する第2筒部材93が設けられ、第2メインシャフト39および第3隔壁部材89間には、第2油圧室78に通じる環状の第2油路94を第2筒部材93との間に形成して第2筒部材93を同軸に囲繞する第3筒部材95が設けられる。
第1および第2油路90,94は、クラッチアクチュエータ96に接続されるものであり、該クラッチアクチュエータ96によって第1および第2油路90,94すなわち第1および第2油圧室68,78の油圧を制御することにより、第1および第2クラッチ36,37の断・接が切換え制御される。
前記クラッチアクチュエータ96は、第1クラッチ36における第1油圧室68への油圧の作用・解放を切換える第1電磁制御弁97と、第2クラッチ37における第2油圧室78への油圧の作用・解放を切換える第2電磁制御弁98とで構成され、第1および第2電磁制御弁97,98に共通に設けられる支持板99が、クランクケース21およびリヤケース14に跨がって設けられるのではなく、複数のボルト100…で前記リヤケース14の上面に取付けられる。しかも図4、図6で明示するように、前記クラッチアクチュエータ96は、それの後部をシリンダブロック15L,15Rよりも後方に位置させるようにして、且つ左および右シリンダヘッド13L,13Rの上部側壁に接続される吸気系28を避けた位置でリヤケース14の上部に取付けられるものであり、この実施例では、平面視で吸気系28と重ならないようにして該吸気系28の後方に前記クラッチアクチュエータ96が配置される。
図5に注目して、クランクケース21内の下部にはオイルポンプ101が収容されており、該オイルポンプ101には、クランクシャフト22からの動力が一次減速装置53を介して伝達される前記伝動筒軸57に一体に設けられた駆動スプロケット102(図7参照)と、前記オイルポンプ101のポンプ軸103に設けられた被動スプロケット(図示せず)と、駆動スプロケット102および被動スプロケットに巻き掛けられる無端状のチェーン104とで動力が伝達される。
このオイルポンプ101から吐出されるオイルは、前記クランクケース21、前記リヤケース14および前記クラッチカバー50に設けられた第3油路105を経てオイルフィルタ84に導かれ、オイルフィルタ84で浄化されたオイルは、クラッチカバー50に形成された第4油路106、ならびに第4油路106に通じるようにしてリヤケース14に設けられた第5油路107を経て第1および第2電磁制御弁97,98側に導かれる。
また第1クラッチ36の第1油圧室68に通じる第1油路90および第1電磁制御弁97間を結ぶ第6油路108がリヤケース14およびクラッチカバー50に設けられ、第2クラッチ37の第2油圧室78に通じる第2油路94および第2電磁制御弁98間を結ぶ第7油路109がリヤケース14およびクラッチカバー50に設けられる。
再び図7において、第1メインシャフト38およびカウンタシャフト40間には、第1および第2クラッチ36,37側から順に第6速用歯車列G6、第4速用歯車列G4および第2速用歯車列G2が並ぶようにして設けられる。第6速用歯車列G6は、第1メインシャフト38に相対回転自在に支承される第6速用駆動歯車111と、カウンタシャフト40に一体に設けられて第6速用駆動歯車111に噛合する第6速用被動歯車112とから成り、第4速用歯車列G4は、第1メインシャフト38に軸方向の移動を可能としつつ相対回転不能に支承される第4速用駆動歯車113と、カウンタシャフト40に相対回転自在に支承されて第4速用駆動歯車113に噛合する第4速用被動歯車114とから成り、第2速用歯車列G2は、第1メインシャフト38に相対回転自在に支承される第2速用駆動歯車115と、カウンタシャフト40に軸方向の移動を可能としつつ相対回転不能に支承されて第2速用駆動歯車115に噛合する第2速用被動歯車116とから成る。
第1メインシャフト38の一端部からの第2メインシャフト39の突出部およびカウンタシャフト40間には、第1および第2クラッチ36,37側から順に第3速用歯車列G2、第5速用歯車列G5および第1速用歯車列G1が並ぶようにして設けられる。第3速用歯車列G3は、第2メインシャフト39に軸方向の移動を可能としつつ相対回転不能に支承される第3速用駆動歯車117と、カウンタシャフト40に相対回転自在に支承されて第3速用駆動歯車117に噛合する第3速用被動歯車118とから成り、第5速用歯車列G5は、第2メインシャフト39に相対回転自在に支承される第5速用駆動歯車119と、カウンタシャフト40に軸方向の移動を可能としつつ相対回転不能に支承されて第5速用駆動歯車119に噛合する第5速用被動歯車120とから成り、第1速用歯車列G1は、第2メインシャフト39に相対回転不能に結合される第1速用駆動歯車121と、カウンタシャフト40に相対回転自在に支承されて第1速用駆動歯車121に噛合する第1速用被動歯車122とから成る。
第6速用駆動歯車111および第2速用駆動歯車115間で第1メインシャフト38には、第6速用駆動歯車111に係合する状態、第2速用駆動歯車115に係合する状態、ならびに第6速用駆動歯車111および第2速用駆動歯車115のいずれにも係合しない状態を切換え可能とした第1シフタ123が相対回転不能かつ軸方向移動可能に支承されており、この第1シフタ123に第4速用駆動歯車113が一体に設けられる。また第2速用駆動歯車115および第5速用駆動歯車119間で第2メインシャフト39には、第5速用駆動歯車119との係合および係合解除を切換え可能とした第2シフタ124が相対回転不能かつ軸方向移動可能に支承されており、この第2シフタ124に第3速用駆動歯車117が一体に設けられる。
第4速用被動歯車114および第3速用被動歯車118間でカウンタシャフト40には、第4速用被動歯車114との係合および係合解除を切換え可能とした第3シフタ125が相対回転不能かつ軸方向移動可能に支承されており、この第3シフタ125に第2速用被動歯車116が一体に設けられる。また第3速用被動歯車118および第1速用被動歯車122間でカウンタシャフト40には、第3速用被動歯車118に係合する状態、第1速用被動歯車122に係合する状態、ならびに第3速用被動歯車118および第1速用被動歯車122のいずれにも係合しない状態を切換え可能とした第4シフタ126が相対回転不能かつ軸方向移動可能に支承されており、この第4シフタ126に第5速用被動歯車120が一体に設けられる。
而して第4シフタ126を第1速用被動歯車122に係合することによって第1速用歯車列G1が確立し、第3シフタ125を第4速用被動歯車114に係合しない状態で第1シフタ123を第2速用駆動歯車115に係合することによって第2速用歯車列G2が確立し、第2シフタ124を第5速用駆動歯車119に係合しない状態で第4シフタ126を第3速用被動歯車118に係合することによって第3速用歯車列G3が確立し、第1シフタ123を第6および第2速用駆動歯車115に係合しない状態で第3シフタ125を第4速用被動歯車114に係合することによって第4速用歯車列G4が確立し、第4シフタ126を第1および第3速用被動歯車118に係合しない状態で第2シフタ124を第5速用駆動歯車119に係合することによって第5速用歯車列G5が確立し、第1シフタ123を第6速用駆動歯車111に係合することによって第6速用歯車列G6が確立する。
第1〜第4シフタ123〜126は、第1〜第4シフトフォーク127,128,129,130で回転自在に保持されており、それらのシフトフォーク127〜130が、両メインシャフト38,39およびカウンタシャフト40の軸線方向に駆動されることにより、第1〜第4シフタ123〜126が軸方向に作動することになる。
図10〜図12において、第1〜第4シフトフォーク127〜130は、クランクシャフト22の軸線と平行な軸線を有して両端部がクランクケース21に支持されるシフト軸131,132にスライド可能に支承される。またクランクケース21に回転自在に支承されるシフトドラム134の外周に前記各シフトフォーク127〜130に設けられたピン127a,128a,129a,130aが係合されており、シフトドラム134の回動に応じて前記各シフトフォーク127〜130がスライド作動することになる。
前記シフトドラム134は、電動モータ135を有する変速アクチュエータ136で回動駆動されるものであり、この変速アクチュエータ136は、車両側面視でシリンダブロックよりも下方で且つ該シリンダブロックの前端よりも後方側に位置するように、自動二輪車の進行方向に沿うエンジン本体11の前面、この実施例ではクランクケース21の前面の、シリンダブロック15L,15Rの前端より後方に後退した部分取付けら、車両正面視でクランクシャフト22の真下に配設される。即ち、エンジン本体11の前面は、その下側部分が車両側面視でその上側部分よりも後方に後退しており、該下側部分に変速アクチュエータ136が配置される。しかも変速アクチュエータ136は、図3で示すように、ステップ193L,193Rの先端部の高さよりも下方にあってバンク角α内にあるので、自動二輪車のバンク角αに影響を及ぼさないようにして前記クランクケース21の前面に取付けることができる。
この変速アクチュエータ136は、前記電動モータ135と、該電動モータ135の出力を減速する減速歯車機構137と、減速歯車機構137で減速された電動モータ135の出力が伝達されるバレルカム138と、シフトドラム134を同軸にかつ相対回転自在に貫通する伝動軸139と、バレルカム138の回転に応じて回動するようにして前記伝動軸139の一端に固定される伝動回転部材140と、伝動軸139の他端およびシフトドラム134間に設けられるロストモーション機構141とを備える。
クランクケース21における前部側壁21aの外面には、前記減速歯車機構137、バレルカム138および伝動回転部材140を収容する作動室142を前部側壁21aとの間に形成するケース部材143が締結されており、そのケース部材143の開口端を塞ぐようにして該ケース部材143に取付けられる蓋部材144に、モータ軸145を作動室142内に突入するようにして前記電動モータ135が取付けられる。
前記歯車減速機構137は、前記電動モータ135のモータ軸145に設けられる駆動歯車146と、該駆動歯車146に噛合する第1中間歯車147と、第1中間歯車147とともに回転する第2中間歯車148と、前記バレルカム138に設けられて第2中間歯車148に噛合する被動歯車149とから成る。
第1および第2中間歯車147,148は前記ケース部材143および蓋部材144で両端部が回転自在に支承された回転軸150に設けられており、前記バレルカム138の両端部は、ケース部材143および蓋部材144にボールベアリング151,152を介して回転自在に支承される。
前記バレルカム138の外周には螺旋状のカム溝154が設けられる。一方、伝動回転部材140は、シフトドラム134と同一軸線まわりに回転することを可能としてバレルカム138の外周に対向配置されており、この伝動回転部材140に、前記カム溝154に選択的に係合することを可能とした複数の係合ピン155,155…が周方向に等間隔をあけて設けられる。而してバレルカム138の回転に応じて複数の前記係合ピン155,155…が順次カム溝154に係合して送られることにより、伝動回転部材140に回転動力が伝達されることになる。
前記伝動回転部材140には、シフトドラム134を同軸かつ相対回転自在に貫通する伝動軸139の一端部がボルト156で同軸にかつ相対回転不能に結合されており、この伝動軸139の他端部およびシフトドラム134の他端部間にロストモーション機構141が設けられる。
ロストモーション機構141は、伝動軸139の他端側にその回転軸線からオフセットして設けられるピン157と、前記シフトドラム134の他端に締結されるとともにシフトドラム134の軸線からオフセットして前記ピン157の内方に配置される伝動突起158が設けられる伝動部材159と、伝動軸139に装着される挟みばね160とを備えるものであり、前記ピン157および前記伝動突起158が挟みばね160の両端間に配置される。
而して伝動軸139の回動によって前記ピン157が挟みばね160の一端側を回動方向に押すと、挟みばね160の他端が前記伝動突起158を押すことになり、伝動軸139の回動による回動力が遊びを生じるロストモーション機構141を介してシフトドラム134に伝達されることになる。
ところで、変速アクチュエータ136は、バレルカム138の一回転で変速段を1段だけ変化させるように前記シフトドラム134を回動駆動するように構成されるものであり、電動モータ135の作動によってバレルカム138が正しく回転しているか否かを確認するために、第1および第2スイッチ161,162がケース部材143に取付けられる。
図12で示すように、第1スイッチ161に対応する部分でバレルカム138には第1スイッチ161への当接によって第1スイッチ161をオン状態とする第1スイッチカム163が設けられ、第2スイッチ162に対応する部分でバレルカム138には第2スイッチ162への当接によって第2スイッチ162をオン状態とする第2スイッチカム164が設けられる。
而して第1および第2スイッチカム163,164は、バレルカム138の回転によって両スイッチ161,162がオン状態となる領域と、第1スイッチ161がオン状態となるものの第2スイッチ162がオフ状態となる領域と、第2スイッチ162がオン状態となるものの第1スイッチ161がオフ状態となる領域と、両スイッチ161,162がともにオフ状態となる領域とが分かれるようにして、同一形状を有するものの位相を異ならせてバレルカム138に設けられるものであり、第1および第2スイッチ161,162のオン・オフ状態を検出することでバレルカム138の作動状況を確認することができる。
さらに前記ケース部材143には、シフトドラム134の回動位置を検出するシフトセンサ165が取付けられており、このシフトセンサ165の検出軸166は、クランクケース21の前部側壁21aおよびケース部材143で回転自在に支承される。
而して前記シフトドラム134とともに回転する駆動歯車167に第3中間歯車168が噛合され、第3中間歯車168とともに回転する第4中間歯車169に、前記検出軸166に設けられる被動歯車170が噛合される。
次にこの第1実施例の作用について説明すると、エンジン本体11の上面にクラッチアクチュエータ96が取付けられるので、エンジン本体11および車体の前後長が長くなることを回避しつつ、エンジン本体11の上方のスペースを有効に利用してクラッチアクチュエータ96を配置することができる。
またクラッチアクチュエータ96は、吸気系28を避けてエンジン本体11の上面に取付けられるものであり、エンジン本体11の上方のスペースの有効活用が可能となるのに加えて、クラッチアクチュエータ96の近傍に他の部品が配置されないようにしてクラッチアクチュエータ96に車両走行時の走行風が当たりやすくし、クラッチアクチュエータ96の冷却性向上を図ることができる。
また第1および第2クラッチ36,37を収納するクラッチ室51をクラッチカバー50との間に形成してクランクケース21の後部に結合されるリヤケース14上にクラッチアクチュエータ96が取付けられるので、第1および第2クラッチ36,37と、クラッチアクチュエータ96との間の距離を短くし、クラッチアクチュエータ96から第1および第2クラッチ36,37までの制御力の伝達経路をコンパクト化することができる。しかもクラッチアクチュエータ96は、クランクケース21およびリヤケース14に跨がって設けられるのではなく、リヤケース14だけに設けられるので、クラッチアクチュエータ96の取付けが容易となる。
さらに第1および第2クラッチ36,37と、後輪WRとの間に設けられる歯車変速機構35の変速動作を制御する変速アクチュエータ136が、エンジン本体11の前面、この実施例ではクランクケース21の前面に取付けられるので、エンジン本体の周囲にあるスペースを有効活用して、クラッチアクチュエータ96および変速アクチュエータ136を配置することができる。
図13および図14は本発明の参考例を示すものであり、図13はパワーユニットの簡略化した平面図、図14は図13の14矢視図である。
自動二輪車に搭載されるパワーユニットP′は、複数気筒たとえば2気筒のエンジンE′と、該エンジンE′の動力を変速する変速機(図示せず)とで構成されており、前記エンジンE′のエンジン本体195は、クランクケース196と、シリンダ軸線を直立させて車両の前後方向に並ぶ複数たとえば2つのシリンダボア200,200を有して前記クランクケース196の上部に結合されるシリンダブロック197と、該シリンダブロック197の上部に結合されるシリンダヘッド198と、自動二輪車の前後方向に沿う前記クランクケース196の後部に結合されるリヤケース199とを備え、前記クランクケース196には、図示しないクランクシャフトが自動二輪車の前後方向に沿う軸線を有するクランクシャフトが回転自在に支承される。
自動二輪車の進行方向に沿って前記シリンダヘッド198の右側面には、各気筒毎に対応した個別吸気管201,201と、それらの個別吸気管201…が共通に接続されるスロットルボディ202と、該スロットルボディ202に接続されるエアクリーナ203とを有する吸気系204が接続され、自動二輪車の進行方向に沿って前記シリンダヘッド198の左側面には、各気筒毎に対応した個別排気管205,205を有する排気系206が接続される。
而して前記エンジン本体195の上面、この参考例では、前記リヤケース199の上面にクラッチアクチュエータ96が取付けられ、しかもエンジン本体195のシリンダヘッド198に接続される吸気系204を避けた位置に前記クラッチアクチュエータ96が配置される。
この参考例によっても、上記実施例と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の実施例及び参考例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえばリヤケースをクランクケースに一体に形成することも可能であり、そうすれば、クランクケースと別体であるリヤケースが不要となり、部品点数を低減することができる。
施例の自動二輪車の側面図である。 自動二輪車のパワーユニット付近の拡大側面図である。 図2の3矢視正面図である。 パワーユニットの平面図である。 図4の5−5線に沿う切欠き断面図である。 の6−6線矢視図である。 の7−7線拡大断面図である。 図7の要部拡大図である。 図4の9矢視図である。 図6の10矢視図である。 変速アクチュエータの構成を示す縦断面図である。 図11の12−12線断面図である。 参考例のパワーユニットの簡略化した平面図である。 図13の14矢視図である。
1・・・エンジン本体
15L,15R・・・シリンダブロック
4・・・リヤケース
1・・・クランクケース
22・・・クランクシャフト
8・・・吸気系
1・・・スロットルボディ
32L,32R・・・個別吸気管
35・・・歯車変速機構
36,37・・・クラッチ
50・・・クラッチカバー
51・・・クラッチ室
96・・・クラッチアクチュエータ
136・・・変速アクチュエータ
P・・・パワーユニット
T・・・変速機
WR・・・駆動輪である後輪

Claims (8)

  1. 車両の前後方向に沿う軸線を有してクランクケース(21)に回転自在に支承されるクランクシャフト(22)の回転動力を駆動輪(WR)に伝達する動力伝達経路の途中に、動力伝達の断・接を切換可能としたクラッチ(36,37)が介設され、前記クランクケース(21)及びその上部に結合されるシリンダブロック(15L,15R)を含むエンジン本体(11)に、前記クラッチ(36,37)の断・接切換を制御するクラッチアクチュエータ(96)が取付けられる車両用パワーユニットにおいて、
    前記クラッチアクチュエータ(96)が、車両側面視で該クラッチアクチュエータ(96)の後部を前記シリンダブロック(15L,15R)よりも後方に位置させるようにして前記エンジン本体(11)の上面に取付けら
    前記クラッチ(36,37)および前記駆動輪(WR)間に設けられる変速機(T)の一部を構成する歯車変速機構(35)の変速動作を制御する変速アクチュエータ(136)が、車両側面視で前記シリンダブロック(15L,15R)よりも下方で且つ該シリンダブロック(15L,15R)の前端よりも後方側に位置するように、前記エンジン本体(11)前面の、前記シリンダブロック(15L,15R)前端より後方に後退した部分に取付けられることを特徴とする車両用パワーユニット。
  2. 前記エンジン本体(11)に接続される吸気系(28)を避けた位置に前記クラッチアクチュエータ(96)が配置されることを特徴とする請求項1記載の車両用パワーユニット。
  3. 前記エンジン本体(11)の上面に、前記クラッチアクチュエータ(76)に設けられた支持板(79)が、複数の締結部材(80)で固定されることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用パワーユニット。
  4. 記エンジン本体(11)の一部を構成して前記クランクケース(21)の後部に結合されるリヤケース(14)と、該リヤケース(14)に結合されるクラッチカバー(50)とで形成されるクラッチ室(51)に前記クラッチ(36,37)が収容され、前記クラッチアクチュエータ(96)が前記リヤケース(14)の上面に取付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用パワーユニット。
  5. 前記エンジン本体(11)が水平対向型に構成されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の車両用パワーユニット。
  6. 前記吸気系(28)が、前記エンジン本体(11)に設けられる複数の吸気ポート(24)に通じて前記エンジン本体(11)に下流端が接続される複数の個別吸気管(32L,32R)と、それらの個別吸気管(32L,32R)の上流端を共通に接続せしめるスロットルボディ(31)とを含むことを特徴とする請求項2記載の車両用パワーユニット。
  7. 前記エンジン本体(11)の前面は、その下側部分が車両側面視でその上側部分よりも後方に後退しており、該下側部分に前記変速アクチュエータ(136)が取付けられることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の車両用パワーユニット。
  8. 前記変速アクチュエータ(136)が、車両正面視で前記クランクシャフト(22)の真下に配設されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の車両用パワーユニット。
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