JP2016166462A - 防水シート固定具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】防水下地1の上に沿って設けられる防水シート2を、防水下地1に固定する防水シート固定具であって、防水下地1に固定自在な第1部材4と、防水シート2に固定自在な第2部材5と、第1部材4に備えた第1係止部7と第2部材5に備えた第2係止部5Aとを係合させることで第1部材4と第2部材5とを相対移動自在に連結する連結部Jと、第1部材4と第2部材5との相対位置を初期連結状態に付勢する復帰機構6とを備え、復帰機構6は、防水下地1表面に沿う方向における連結部Jより外周側に配置してある。
【選択図】図2
Description
その後、防水シート2を防水シート固定具Lの上に被せて、接着面21aにおいて防水シート2を防水シート固定具Lに接着することで、防水シート2を防水下地1に固定することができるものである。
また、防水シートの上面側は、外環境に曝されているから、防水シートの上面近傍部分に沿って風が吹くこともあり、それに伴って、防水シートの上面側に発生する負圧領域の影響で、防水シートに揚力が作用することがある。
これによって、防水シートから防水シート固定具に伝わる前記振動や回転力が、固定ネジ部材に伝わり難くなる。
その結果、防水シートが損傷・劣化し易くなり、耐久性が低下する問題点がある。
従って、風圧等の影響で防水シートから防水シート固定具に伝わる前記振動や回転力を、第1部材と第2部材との相対移動によって緩衝することができ、第1部材を防水下地に固定している例えば固定ネジ部材が緩むのを防止できるようになる。
その結果、風が吹いても、防水シートを防水下地に確実な固定状態を維持した状態に固定でき、且つ、防水シートの耐久性の低下を防止できるようになる。
従って、例えば、復帰機構を構成する部材の断面積を大きくして第1部材と第2部材との相対位置を初期連結状態に復帰させる復帰性能を高めることができながら、防水シート固定具の全体厚みは薄く保つことが可能となる。
また、膨出部の下方空間を有効に利用して復帰機構を納めることができ、薄型設計が可能となる。
従って、防水シート固定具そのものの厚みを大きくしなくても、復帰機構の性能を、目的の復帰力を発揮できるように構成することができる。
尚、当該シート固定具Kの設置対象は、表層に断熱パネル1aを備えた屋根下地1のみに限るものではない。
また、屋根下地1へのシート固定具Kの配置は、横間隔をあけて点在配置としてある。
各シート固定具Kは、それぞれ、円形の中央部に挿通させた固定部材3で屋根下地1に固定されている。
また、シート固定具Kの上面には、防水シート2の下面が接着してある。
従って、屋根下地1上に載置したシート固定具Kの中央部に筒部材3Bを挿通させて断熱パネル1aの厚み内に下降させ、筒部材3Bの筒内空部にネジ部材3Aを挿入して屋根下地1に螺着させることで、鍔状部3Baが、シート固定具Kの中央筒部4A(後述)の上に位置し、シート固定具Kを抜け止め状態に支持することができる。
また、張出部7の外周部には、下方側に折れ曲がった突条部7aが設けてある。この張出部7の下方に、後述する第2部材5の内周部が重なることで、互いは相対移動自在に連結される。その際、突状部7aによって相対移動の範囲を規制することが可能となる。
従って、張出部7は、第1部材4と第2部材5との連結部Jの一部を構成している。
また、円板部分には、放射線に沿った複数のリブ11が、周方向に間隔をあけて形成してあり、ベース部材4Bの剛性を高めている。周方向に隣接する各リブ11の間には、前記板バネ6を支持する支持部12が設けてある。
尚、第1部材4における径方向での支持部12の位置は、前記連結部Jより外方側に寄った位置に設定してある(図2参照)。
また、挿通孔5aの周縁部は上方側に折れ曲がった突状部5bが設けてある。
従って、この挿通孔5aの中に、中央筒部材4Aが貫通する状態に第2部材5を配置することで、第1部材4と第2部材5とは、遊嵌状態に連結される。
張出部7と被重なり部5Aとは、上下に重なった状態で相対移動が許容される。また、横方向における相対移動においては、張出部の突状部7aと、被重なり部5Aの突状部5bとが径方向に当接することで、それ以上の移動は規制される。
前記張出部7と被重なり部5Aとで前記連結部Jが構成されている。
第2部材5は、図2に示すような設置状態において、延出部5Cbが、ベース部材4Bの外周縁部上に重なる状態に寸法設定されている。
板バネ6の螺旋形状は、下方側ほど螺旋径が大径となるように設定されている。
板バネ6の途中の複数個所では、厚み方向にジグザグ状の屈曲部6bを設けてあり(図3参照)、上下に重なる板バネ部間に隙間を確保できるように構成されている。この隙間によって、板バネ6は、上下方向の何れにも弾性変形が可能となっている。
また、板バネ6の上端部は、第2部材5の膨出部5Bの下面における内径側部分に固定してあると共に、下端部は、ベース部材4Bの載置部12aの内の一つに固定してある。
シート固定具Kの固定は、中央筒部材4Bの筒内空部に挿通した固定部材3を、屋根下地1にねじ込むことで行う。
[2]各シート固定具Kの上から防水シート2を被せ、防水シート2の上方から、電磁誘導加熱装置等によってシート固定具Kを加熱することでホットメルト接着層13を溶かして接着固定する。
即ち、シート固定具Kの薄型設計を叶えながら、第1部材4と第2部材5との相対位置を初期連結状態に付勢する復帰機能を充分に発揮することが可能となる。
以下に他の実施の形態を説明する。
また、防水下地1の構造は、鉄筋コンクリートをはじめ、例えば、木造や、鉄骨、折板、デッキプレート等、特に限定されるものではない。
また、復帰機構6を板バネで構成する場合であっても、その幅寸法や、長さ寸法や、厚み寸法や、螺旋巻き数や、変形特性等は、適宜設定することができる。
固定部材3としてネジ部材3Aのみで構成した防水シート固定具Kの一例としては、図5に示すものが挙げられる。この実施形態においては、表面に断熱パネル1aを設けてない防水下地1に防水シート固定具Kが設置してある例を示している。
この防水シート固定具Kは、第1部材4の中央筒部材4Aの内周面に、ネジ部材3Aの拡径頭部3Aaが当接する状態で防水下地1に固定されている。
また、中央筒部材4Aの張出部7や、第2部材5の被重なり部5Aには、先の実施形態で説明した突状部7a,5bは設けられていない。
また、板バネ6は、その上端部を、第2部材5の膨出部5Bにおける径方向中間部に固定してある。下端部は、先の実施形態と同様に、ベース部材4Bに固定してある。
ベース部材4Bには、放射線に沿った複数のリブ11が、周方向に間隔をあけて形成してある。また、ベース部材4Bの中央に形成された取付孔10の周り部分は、ベース部材4Bの外周部より高くなった環状平面部14として構成されている。この環状平面部14は、各リブ11の上面と同じ高さとなるように形成してあり、各リブ11の端部が連続して繋がるように構成されている。従って、ベース部材4Bの断面二次モーメントが大きくなり、更に剛性が高まっている。
従って、切欠き部15に板バネ6を内嵌状態に位置させることで、切欠き部15に面するリブ箇所11aが板バネ6の縁部に当接し、横方向にずれるのを防止できる。よって、切欠き部15と、それに面するリブ箇所11aとで支持部12が構成される。
このように、リブ11の一部を支持部12として兼用化でき、製作手間を軽減することができる。
2 防水シート
4 第1部材
5 第2部材
5A 被重なり部(第2係止部の一例)
5B 膨出部
6 板バネ(復帰機構の一例)
6a 板面
7 張出部(第1係止部の一例)
13 ホットメルト接着層(接着部の一例)
J 連結部
V 下方空間
Claims (4)
- 防水下地の上に沿って設けられる防水シートを、前記防水下地に固定する防水シート固定具であって、
前記防水下地に固定自在な第1部材と、
前記防水シートに固定自在な第2部材と、
前記第1部材に備えた第1係止部と前記第2部材に備えた第2係止部とを係合させることで前記第1部材と前記第2部材とを相対移動自在に連結する連結部と、
前記第1部材と前記第2部材との相対位置を初期連結状態に付勢する復帰機構とを備え、
前記復帰機構は、前記防水下地表面に沿う方向における前記連結部より外周側に配置してある防水シート固定具。 - 前記第2部材は、平面視での中央部側を前記連結部で連結され、その外周側に、前記防水下地表面の垂線方向に膨出させた膨出部を備え、前記膨出部の上面に前記防水シートとの接着部を備え、前記膨出部の下方空間に前記復帰機構を備えている請求項1に記載の防水シート固定具。
- 前記復帰機構は、前記膨出部の下面と前記第1部材とにわたって設けられたバネ部材である請求項2に記載の防水シート固定具。
- 前記復帰機構は、板面を前記防水下地表面の垂線方向に向けた状態で、周方向に沿う環状に形成された板バネで構成してある請求項1〜3の何れか1項に記載の防水シート固定具。
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