JP2016161512A - 光ファイバ振動測定方法及びシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】被試験光ファイバ中における振動の発生、その発生位置または振動発生位置の分布を測定する際にファイバ長や振動周波数に対する制限を緩和して、測定範囲の長距離化と測定時間の短縮化を可能とした光ファイバ振動測定方法及び装置を提供する。
【解決手段】光SSB変調器2にて光源1からのコヒーレンス光を周波数変調し時間間隔Tごとに周波数がステップ状に変化する連続光を生成する。その後、該連続光を試験光OA−1と参照光OA−2に分波し、試験光OA−1が被試験光ファイバ7の各点より反射して生成された反射光OA−1’と参照光OA−2を光合波器9−1にて合波し、試験ビート信号OA−3を取得する。さらに上記試験ビート信号OA−3の位相雑音をサンプリングの際に除去し、計算処理部13において、得られた信号に対しN点FFTを行い、任意のビート周波数における振幅の時間的変化の波形を取得する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば光ファイバ線路の保守や、様々なインフラ構造物に発生する振動を光ファイバを用いてセンシングするために使用される光ファイバ振動測定方法及びシステムに関する。
光ファイバを用いた応用技術のひとつに干渉型センサがある。この種のセンサは光の位相変化を測定し、温度や歪など様々な物理量を高感度に測定することができる。例えば、構造物を測定対象とする場合には、当該構造物で発生する振動を測定することができ、その結果は構造物の保全や異常検知等に利用することができる。その際、光ファイバ内部の各点からの反射光を測定すれば、振動が発生した位置の分布も測定することが可能である。
光ファイバ干渉型センサを用いた具体的な振動測定方法のひとつとして、リング型ファイバを用いた振動測定方法が知られている(例えば非特許文献1を参照)。この方法は、リング型ファイバの両端から光を入射し、それぞれの振動等における位相変化の変化量の違いをもとに振動位置を検知するものである。
また、振動の発生分布を測定する技術としては、光ファイバにおける光反射時間領域測定法(OTDR:Optical Time Domain Reflectometry)を用いた測定方法が検討されている(例えば非特許文献2を参照)。この方法では、光ファイバ内部の各点においてフレネル反射やレイリー散乱等によって生じた反射光を受光し、それぞれの反射光を受光した時刻により反射位置を特定し、その反射光の位相から振動を検知する。また、振動の分布を測定する他の方法として、光周波数領域測定方法(OFDR:Optical Frequency Domain Reflectometry)も知られている。この方法は、周波数掃引光源からの出力光を2分岐してその一方を光ファイバに入射し、当該入射光の測定対象による反射光と、上記2分岐された他方の光との干渉により生じる試験ビート信号を解析することにより、測定対象における後方反射光強度の光伝播方向に対する分布を測定するものである。
P.R.Hoffman, et al, "Position determination of an acoustic burst along a Sagnac Interferometer," Journal of Lightwave Technology, vol.22, No.2, February, 2004 Y. Lu, et al, "Distributed vibration sensor based on coherent detection of phase-OTDR," Journal of Lightwave Technology, vol. 28, No. 22, November, 2010
ところが、非特許文献1に記載された方法では、振動の発生位置は特定できるが、両端から光を入射する必要があり、また振動の発生位置を見つける方式のため、本質的に振動発生位置の分布を測定することができない。また、非特許文献2に記載された方法では、試験光パルスを被試験光ファイバに入射する際に、最初に入射した試験光パルスがファイバ遠端で反射されて戻ってくるまで次の試験光パルスを入射することができないため、測定時間が長くなり、その入射間隔よりも高速な状態変化を測定することができない。また、光周波数領域測定方法では、光ファイバの両端から試験光パルスを入射する必要はないが、試験光パルスを連続で入射するためには被試験ファイバの1往復分の時間間隔を必要とするため、測定できる振動の最大の周波数が数百m程度の比較的短い被試験ファイバでも最大数百kHz程度に限られてしまう。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、被試験光ファイバ中における振動の発生、その発生位置または振動発生位置の分布を測定する際にファイバ長や振動周波数に対する制限を緩和して、測定範囲の長距離化と測定時間の短縮化を可能とした光ファイバ振動測定方法及びシステムを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の第1の態様は、被試験光ファイバに発生または印加された振動を測定する光ファイバ振動測定方法であって、光源よりコヒーレント光を発生するコヒーレント光発生過程と、前記コヒーレント光発生過程において発生された前記コヒーレント光の周波数を予め設定された第1の時間間隔でステップ状に変化させることにより試験光を生成する光周波数制御過程と、前記光周波数制御過程により生成された前記試験光を第1の試験光と第2の試験光に分岐する試験光分岐過程と、前記試験光分岐過程により分岐された前記第1の試験光を前記被試験光ファイバに入射する試験光入射過程と、前記第1の試験光の前記被試験光ファイバ内部による反射光と前記第2の試験光とを合波して合波試験光を生成する光合波過程と、前記光合波過程により生成された前記合波試験光を受光してその受光信号を出力する受光過程と、前記受光過程から出力された受光信号を、前記第1の時間間隔と関連して設定された第2の時間ごとに複数の周波数成分に分離し、当該複数の周波数成分のそれぞれにおける振幅の時間的な変化を算出する第1の周波数分離過程と、前記第1の周波数分離過程により算出された前記各周波数成分における振幅の時間的な変化から、前記被試験光ファイバ内部による前記第1の試験光の反射位置と、当該反射位置において発生または印加された前記振動の振幅または振動周波数のうち少なくとも1つを表す情報を出力する第1の出力制御過程とを具備するようにしたものである。
この発明の第2の態様は、前記受光過程から出力された受光信号から周波数フィルタにより予め設定した周波数範囲の信号を抽出し、当該抽出された信号を前記第1の周波数分離過程に供する特定周波数信号抽出過程をさらに具備するようにしたものである。
この発明の第3の態様は、前記第1の周波数分離過程から出力された前記反射位置における振動の振幅の時間的な変化を、予め設定した第3の時間ごとに複数の周波数成分にさらに分離し、当該周波数成分ごとの振幅を算出する第2の周波数分離過程と、前記第2の周波数分離過程により算出された複数の周波数成分ごとの振幅をもとに、前記反射位置における振動周波数の時間的な変化を算出し、その算出結果を出力する第2の出力制御過程とをさらに具備するようにしたものである。
この発明の第4の態様は、前記光周波数制御過程において生成された前記試験光を2分岐してその一方をモニタリング光とし、前記モニタリング光をさらに2分岐して第1のモニタリング光と第2のモニタリング光を生成し、当該第1および第2のモニタリング光の少なくとも一方に予め設定した遅延量を与えた後、当該第1および第2のモニタリング光を合波してモニタリングビート信号を生成するモニタリングビート信号生成過程と、前記生成されたモニタリングビート信号から、前記光源のコヒーレンス性に依存する位相雑音による周波数のずれを測定する位相雑音測定過程と、前記受光過程から出力された前記受光信号を前記第1の周波数分離過程に供給する前に、前記受光信号を量子化するためのサンプリングのタイミングを、前記位相雑音測定過程によって測定された前記周波数のずれに基づき制御し、前記光源から発生される前記コヒーレント光に含まれる位相雑音を補償する位相雑音補償過程とをさらに具備するようにしたものである。
この発明の第1の態様によれば、コヒーレント光が所定の時間間隔ごとにステップ状に変化するように周波数変調され、このように周波数変調された試験光の反射光および参照光から試験ビート信号が検出され、当該試験ビート信号に対して、所定時間ごとに複数の周波数成分に分離される。したがって、任意のビート周波数における振幅の時間波形を取得することが可能となる。
この発明の第2の態様によれば、上記試験ビート信号をA/D変換器でサンプリング等する前に、サンプリング対象となるビート信号のビート周波数を予め必要な範囲に限定することができる。したがって、用いる測定機器の周波数に関する制約を事前に排除することが可能となる。
この発明の第3の態様によれば、上記第1の周波数分離過程の出力として得られたビート周波数成分毎の時間波形が、予め設定した第3の時間ごとに複数の周波数成分にさらに分離され、ビート周波数に対応する反射位置における振動周波数の時間的な変化が算出される。したがって、あるビート周波数、すなわち被試験光ファイバ内のある反射位置に加わっている振動を定量的に計算でき、いくつの振動数で振動しているか、いつから振動が加わったか等の動的な振動の検知が可能となる。
この発明の第4の態様によれば、上記受光過程から出力された上記受光信号を前記第1の周波数分離過程に供給する前に、上記受光信号を量子化するためのサンプリングのタイミングが、前記位相雑音測定過程によって測定された前記周波数のずれに基づき制御され、これにより光源のコヒーレンスに依存する位相雑音が補償される。したがって、光源のコヒーレンス長を超えた距離からの反射光を測定することが可能となり、これによりコヒーレンス長を超えた距離における光ファイバ振動位置とその振幅の時間的変化を検出することが可能となる。
すなわちこの発明によれば、被試験光ファイバ中における振動の発生、その発生位置または振動発生位置の分布を測定する際にファイバ長や振動周波数に対する制限を緩和して、測定範囲の長距離化と測定時間の短縮化を可能とした光ファイバ振動測定方法及びシステムを提供することができる。
第1の実施形態に係る光ファイバ振動測定システムの構成を示す図。 図1に示した光ファイバ振動測定システムによる測定方法を説明するためのフローチャート。 図1に示した光ファイバ振動測定システムによる測定方法のうち位相雑音を補償したデータ処理を説明するためのフローチャート。 ビート信号を生成するための試験光および参照光の周波数の時間的変化を表す図。 被試験光ファイバの各点からの反射光の参照光に対する遅延時間τとビート周波数との関係を表す図。 反射光の被試験光ファイバにおける反射位置とビート周波数の関係を説明するための図。 数式(4)のグラフを示す図であり、(a)はモニタリングビート信号の位相が−πから+πまでの場合、(b)はモニタリングビート信号の位相に2πの整数倍を加算した場合をそれぞれ示す図。 数式(7)を利用して新しい位相情報を取り出すことが可能であることを示す図。 ビート信号をLc/2の距離の倍数毎にサンプリングする処理を説明するためのイメージを示す図である。 N点FFT処理後のビート周波数の個数(a)及び変調周波数の間隔(Δf)の関係を説明するための図。 あるビート周波数f0+nΔfの周波数近辺のスペクトルと時間波形の関係を示す図。 被試験光ファイバ上であるビート周波数に対応する反射位置に加わる振動による周波数の時間的変化をM点FFT処理する様子を説明するための図。 第2の実施形態のA/D変換器における受信周波数低減を実現する構成の要部を説明するための図。 第2の実施形態のA/D変換器における受信周波数低減を実現する構成における主な処理を説明するための図。 第3の実施形態のA/D変換器における受信周波数低減を実現する構成の要部を説明するための図。 第3の実施形態のA/D変換器における受信周波数低減を実現する構成における主な処理を説明するための図。 第4の実施形態のA/D変換器における受信周波数低減を実現する仕組みを説明するための図。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(構成)
図1は、この発明の第1の実施形態に係る光ファイバ振動測定システムの構成を示す図である。光ファイバ振動測定システムは、被試験光ファイバ7の長手方向の振動分布を測定するもので、光源1と、SSB変調器2と、信号発生器3と、光増幅器4と、光分波器5、5−1、5−2と、光サーキュレータ6と、光周波数シフタ8と、光合波器9−1、9−2と、受光部10−1、10−2と、遅延光ファイバ11と、A/D変換器12と、計算処理部13とを備えている。
光源1としては、線幅の狭い高コヒーレンスな連続光を発生するものが用いられる。但し、第1の実施形態では、後に詳述するように光源1から発生される連続光に含まれる位相雑音を遅延光ファイバ11を用いた干渉計により補償するようにしているため、コヒーレンス性はそれほど高いものでなくてもよい。
光SSB変調器2は、光源1から発生された連続光を信号発生器3により生成される局部発振信号により周波数変調し、これにより一定の時間間隔で周波数が一定量ずつステップ的に変化する周波数変調光を生成する。光増幅器4は、上記周波数変調光を増幅する。
光分波器5は、光増幅器4で増幅された周波数変調光を2分岐して、その一方を試験光Oとし、他方をモニタリング光Oとして出力する。光分波器5−1は、上記試験光Oをさらに2分岐し、その一方OA−1を光サーキュレータ6へ、他方OA−2をAO変調器などの光周波数シフタ8へそれぞれ送出する。
光分波器5−2は、上記モニタリング光Oを2分岐し、その一方OB−1(以降第1モニタリング光と称する)を遅延光ファイバ11を介して光合波器9−2へ、他方OB−2(以降第2モニタリング光と称する)を直接上記光合波器9−2へそれぞれ送出する。遅延光ファイバ11は、光源1から発生される連続光に含まれる位相雑音を消去するためのモニタリングビート信号を生成するもので、第1モニタリング光OB−1に一定の遅延量を与える。なお、光分波器5,5−1,5−2は、いずれも例えば光カプラにより構成される。
光サーキュレータ6は、光分波器5−1で分波された試験光OA−1を被試験光ファイバ7へ送出し、上記試験光OA−1の上記被試験光ファイバ7内部の各点による反射光OA−1’を光合波器9−1へ伝搬させる。なお、光サーキュレータ6は1方向性を有しており、進行方向が前述した方向以外の信号を遮断する役割を有している。
光合波器9−1は、光サーキュレータ6により伝搬された反射光OA−1’と、光周波数シフタ8で周波数シフトされた参照光OA−2とを合波して干渉させ、その干渉光を出力する。一方、光合波器9−2は、上記光遅延ファイバ11により一定の遅延量が与えられた第1モニタリング光OB−1と、光分波器5−2から直接伝搬された第2モニタリング光OB−2とを合波して干渉させ、その干渉光を出力する。
受光部10−1は、光合波器9−1から出力された干渉光を受光し検波することで、上記反射光OA−1’と参照光OA−2との干渉により発生した試験ビート信号OA−3を出力する。一方、受光部10−2は、上記光合波器9−2から出力された干渉光を受光し検波することで、上記第1および第2モニタリング光OB−1、OB−2同士の干渉により発生したモニタリングビート信号OB−3を出力する。
なお、受光部10−1および10−2は、1つのバランスPD(Photo Diode)により、試験ビート信号OA−3およびモニタリングビート信号OB−3のI成分またはQ成分を取り出し、後の信号処理で他方を計算することで交流成分の複素数の位相を計算するものであってもよいし、それぞれの受光部内に90°光ハイブリッドと複数のバランスPDで試験ビート信号OA−3およびモニタリングビート信号OB−3のI成分およびQ成分を測定するものであってもよい。
A/D変換器12は、上記信号発生器3から発生される局部発振信号と同期をとりつつ、上記試験ビート信号OA−3およびモニタリングビート信号OB−3をそれぞれサンプリングし、デジタル信号に変換する。
計算処理部13は、中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)、メモリ及び処理結果を表示するモニタを有し、以下の処理機能を有する。
(1) 上記A/D変換器12によりデジタル信号に変換された試験ビート信号OA−3およびモニタリングビート信号OB−3を取り込む処理。
(2) 上記取り込まれたモニタリングビート信号OB−3から、光源1のコヒーレンス性に依存する位相雑音による周波数のずれを検出し、当該検出された周波数のずれに基づいて上記A/D変換器12のサンプリングタイミングを可変制御することにより、光源1から発生されるコヒーレント光に含まれる位相雑音を補償する処理。
(3) 上記サンプリングタイミングが可変制御された後にA/D変換器12から取り込んだ試験ビート信号OA−3を、一定の時間ごとに高速フーリエ変換(FFT: Fast Fourier Transform)(以後N点FFTと称する)処理を行って複数の周波数成分の信号に変換する。そして、この変換された複数の周波数成分の信号のそれぞれにおける振幅の時間的な変化を算出し、当該算出された周波数成分ごとの振幅の時間的な変化から、被試験光ファイバ7内部による試験光OA−1の反射位置と、当該反射位置において発生または印加された振動の振幅および振動周波数を表す情報を生成し、当該情報を被試験光ファイバ7の振動分布測定結果を表す情報としてモニタに表示させる処理。
(4) 上記算出された周波数成分ごとの振幅の時間的な変化のうち、上記反射位置に対応する周波数成分の振幅の時間的な変化をさらにFFT(以後M点FFTと称する)処理し、このM点FFT処理により得られた複数の周波数成分ごとの振幅を算出する。そして、当該算出された複数の周波数成分ごとの振幅をもとに、上記反射位置における振動周波数の時間的な変化を算出し、その算出結果をモニタに表示させる処理。
なお、上記各処理はいずれも、不図示のプログラムメモリに格納された光ファイバ振動測定プログラムを上記CPUに実行させることにより実現される。
(動作)
次に、以上のように構成されたシステムによる光ファイバ振動測定方法を図2および図3に示すフローチャートを用いて説明する。
(1)周波数がステップ状に変化する試験光の生成
まず、ステップS1において光源1よりコヒーレンス光を出射し、同時にステップS2において、信号発生器3にて周波数変調用の信号を発生させる。次に、ステップS3において、光SSB変調器2にて上記光源1からのコヒーレンス光を周波数変調して試験光を生成する。該試験光は、時間間隔Tごとに周波数をf、f、・・・のようにステップ状に変化させたものである。その様子を図4(a)に示す。続いて、ステップS4において、増幅器4にて上記周波数変調された試験光を増幅させる。
(2)試験光の分波
次に、ステップS5において、上記光分波器5により増幅された試験光を2分岐し、一方をそのまま試験光Oとし、他方をモニタリング光Oとしてそれぞれ出力する。さらに、ステップS6において、光分波器5−1により上記試験光Oをさらに2分岐して試験光OA−1と参照光OA−2を出力する。同時に、ステップS7において、光分波器5−2よりモニタリング光Oを第1モニタリング光OB−1と第2モニタリング光OB−2に分波する。
(3)試験ビート信号の生成
上記ステップS6において分波された試験光OA−1は、ステップS60において光サーキュレータ6を通じて被試験光ファイバ7へ入射され伝搬される。この試験光OA−1は、被試験光ファイバ7内の各点において反射されるが、振動が発生または印加されている位置において特に強く反射される。その反射光OA−1’は、ステップS61において、被試験光ファイバ7により反対方向に伝搬されて光サーキュレータ6に戻り、この光サーキュレータ6により進行方法が変えられて光合波器9−1に導かれる。
一方、ステップS62において、光周波数シフタ8により図4(b)のように参照光OA−2をヘテロダイン検波用にさらにf0だけ周波数シフトさせる。これは、ヘテロダイン検波する際のビート信号の中心周波数を直流からずらすことで直流成分の雑音を排除するためである。そして、ステップS63において、反射光OA−1’と参照光OA−2とを合波して干渉させ、ステップS64において、上記合波により生成された干渉光を受光部10−1で受光する。
上記反射光OA−1’と参照光OA−2との干渉光にはビート信号が含まれる。いま、図4(a)(b)のfi(iは整数)をi×Δfとする。このようにすると各変調周波数の間隔は一定となる。反射光OA−1’は被試験光ファイバ7内の各点からの反射光であるため、参照光OA−2に対してある一定の遅延(以下遅延時間をτとする)を持つ。
以下、図5を用いて遅延時間τを場合分けし、ビート信号の周波数の特徴について説明をする。
(a)τ=nTの場合(nは整数)
この場合は、ビート信号の周波数は一定となり、f0+n×Δfとなる(図5(a)を参照)。
(b)nT<τ<(n+1)Tの場合(nは整数)
この場合は、τ<t<(n+1)Tの時間ではビート周波数がf0+n×Δfとなり、(n+1)T<t<τ+Tの時間ではf0+(n+1)×Δfとなる。したがって、ある地点からの反射光が2種類のビート周波数を持つことになる。
一方、上記の2パターンを、今度はあるビート周波数一定のスペクトルから考察すると、ビート周波数がf0+n×Δfであった場合、その周波数は(n−1)T<τ<(n+1)Tの各点からの反射光が混ざっていることになる。第1の実施形態ではでは、反射光OA−1’の反射位置をビート周波数により識別するため、その距離分解能は測定の精度に大きく影響する。第1の実施形態における測定上の距離分解能は、(n+1)T−(n−1)T=2Tの遅延幅を持つ距離、つまりv×2T/2=vTとなる。また、ある1つのビート周波数は2vTの範囲を示すが、その隣のビート周波数とは半分のvTの範囲が重なっている。つまり、ビート周波数列はvT/2ずつ対応している位置がずれていき、それぞれの範囲はvTとなる。よって、反射位置の距離分解能ΔzはvT/2と表せる(例えば図6を参照)。
(4)干渉計によるモニタリングビート信号の生成
ステップS70において、上記ステップS7で分波された第1モニタリング光OB−1は、遅延光ファイバ11を経由して、つまり一定の遅延量が付与された後合波器9−2へ伝搬される。一方、第2モニタリング光OB−2はそのまま合波器9−2へ伝搬される。ステップS71においては、上記第1モニタリング光OB−1と第2モニタリング光OB−2とを合波して干渉を発生させ、ステップS72においては、当該干渉により生成された干渉光よりモニタリングビート信号OB−3を抽出する。
(5)位相雑音補償およびN点FFT
(a)位相雑音補償の基本的な考え方
位相雑音補償の基本的な考え方を以下に説明する。すなわち、第1モニタリング光OB−1と第2モニタリング光OB−2の合波により生成されるモニタリングビート信号OB−3は、第1モニタリング光OB−1が遅延光ファイバ11を通過する際に与えられた遅延量に依存した、光源1が持つ位相雑音に由来する位相雑音を持つ。この位相雑音を測定することで、遅延光ファイバ11を通過することにより与えられた遅延量のみによる位相雑音を計算可能であり、この雑音の計算結果を用いて被試験光ファイバ7からの反射光OA−1’を測定するときの位相に対して位相雑音を補償することができる。該補償により、試験ビート信号OA−3の位相は、被試験光ファイバ7に加わっている振動等に起因する外乱による位相の揺らぎのみを持たせることが可能となる。ただし、該方法では、遅延光ファイバ11の長さによる遅延のみしか補償できない。
そこで、以下に任意の長さの遅延での位相雑音の補償方法の考え方を説明する。
すなわち、光源1から発生されるコヒーレンス光の電界振幅は次の式で与えられる。
Figure 2016161512
式(1)においてAは振幅(常数)、f(t)は光源1より掃引される光周波数、θ(t)は変動する位相項、Φ(t)はトータルの位相である。
遅延光ファイバ11の長さが光源1のコヒーレンス長と同じLcであるとすると、その遅延時間τcは光ファイバ中の光速をvとして以下の式で与えられる。
Figure 2016161512
そして、式(2)で得られた遅延光ファイバ11での遅延時間τcにより、計算処理部13に入力されるモニタリングビート信号OB−3は次の数式で与えられる。
Figure 2016161512
したがって、モニタリングビート信号OB−3の位相は次の式で与えられる。
Figure 2016161512
式(4)のY1(t)は時間tに対して−πから+πまでの値をとるが(例えば図7(a)を参照)、最初の+πから−π折り返す点から次の+πから−πに折り返す点までの区間に順次2πの整数倍を加算することにより、Y1(t)を断続点のない滑らかな関数として表すことができる(例えば図7の(b)を参照)。
計算処理部13は、この連続関数Y1(t)を参照信号として、0から3Lc/4までの測定距離に対する補正を行う。
次に、連続関数Y1(t)がBI1を取る時刻を数列tB1として求める。ただしBは自然数(M=1,2,3、・・・)である。なお後述するように、I1は試験ビート信号OA−3よりサンプリングデータXnをサンプリングする際に必要となる十分なナイキストサンプリングレートを持つように設定しなければならない。このため、まずXnにアンチエイリアシングフィルタ処理を施してFFT処理時のエイリアシングを防止する。具体的には、Xnに対してローパスフィルタ処理を施す。このフィルタの通過上限周波数は必要な測定距離に応じて決まる。処理後のXnを、XnAnti−aliasing1と表記する。Xnは等間隔でサンプリングしたデータであるので、XnAnti−aliasing1も等間隔の離散データである。この間隔を1/W(秒)とする。
X(t)を時間tの関数であるとし、これが0からW/2までの範囲の周波数成分を持ち、W/2以上の周波数成分を含まないとすると、標本化定理によって関数全体が一つに決まる。すなわち、X(t)は次の式で与えられる。
Figure 2016161512
式(5)に時刻の数列tB1を代入することにより、X(tB1)を求めることができる。最後に、X(tB1)にN点FFT処理を施すことにより時間軸を空間軸に変換し、伝播距離に応じた各位置の振動による振幅情報を得ることができる。
式(3)および式(4)に示されるモニタリングビート信号を用いれば、光源1から被試験光ファイバ7における反射点までの距離がLc/2以内であれば、つまり被試験光ファイバ7内において、光源1からLc/2以内の点から後方散乱される信号光に対しては、測定結果を最適に補正できるが、この距離より長い距離を持つ被測定回路に対しては補正の誤差が大きくなる。
そこで、被試験光ファイバ7内においてLc/2のA倍(Aは整数)の点から後方散乱を含む反射光により生じるビート信号に対しては、次の数式に示す位相情報を用いることで最適な補正を実現する。なお、光伝播距離の片道分がLc/2であるので、往復ではこれを2倍してコヒーレンス長はLcとなる。
Figure 2016161512
式(6)は次の式を用いて作り出すことができる。
Figure 2016161512
図8は式(7)を利用して位相情報を新しく作り出すことが可能であることを示す図であり、式(7)の根拠をイメージ的に示したものである。図8の曲線bはモニタリングビート信号の位相Y(t)であり、曲線aはτc時間遅延処理をした位相Y(t−τc)を表す。この手法、すなわち連結生成方法を利用して生成したY(t)は、図8の曲線cに示すように、Y(t)=Y(t)+Y(t−τc)で表される。
次に、連続関数YA(t)がB・Iをとる時刻を数列tBAとして求める。ただしBは自然数(M=1,2,3、…)である。なお後述するように、Iは試験ビート信号OA−3よりサンプリングデータXnをサンプリングする際に必要となる十分なナイキストサンプリングレートを持つように設定しなければならない。このため、まずXnにアンチエイリアシングフィルタ処理を施してFFT処理時のエイリアシングを防止する。具体的には、Xnに対してローパスフィルタ処理を施す。通過上限周波数をfmとすると、以下のように表される。
Figure 2016161512
式(8)においてMax[dYn(t)/dt]は、(2A−1)Lc/4から(2A+1)/4までの最大値を示す。フィルタ後のXnを、XnAnti−aliasingAと表記する。式(5)のXnAnti−aliasing1をXnAnti−aliasingAに置き換え、時刻の数列tBAを代入することによりY(tBA)を求めることができる。さらに、このY(tBA)にN点FFT処理を施せば、伝搬距離に応じた各位置の振動による振幅情報を得ることができる。しかも、距離NLc/2にある点の近傍の測定結果の補正は最適になる。以下試験ビート信号OA−3をLc/2の倍数毎にサンプリングする処理を説明する。
図9は、ビート信号をLc/2の距離の整数倍でサンプリングする処理を説明するためのイメージを示す図である。0から3Lc/4までの測定距離は、位相情報Y(t)から補正できる。3Lc/4から5Lc/4までの測定距離は、位相情報Y(t)から補正できる。以下同様にして(2A−1)Lc/4から(2A+1)Lc/4までの測定距離は、位相情報Y(t)から補正することができる。補正処理はA回必要になるが、必要なデータを取得する処理自体は1回だけで済む。
位相情報Y(t)、Y(t)、…、Y(t)から時間数列tB1、tB2、…tBAを求めるにあたり、必要となる間隔I、I、…、Iは試験ビート信号OA−3よりサンプリングデータXnをサンプリングする際のナイキストサンプリングレートに制限される。位相情報Y(t)は、長さALcの遅延光ファイバ11を挿入した経路を通過したモニタリング光と、遅延光ファイバ11を含まない経路を伝搬したモニタリング光との干渉により発生するビート信号から求めることに相当し、X(t)は往復で(2A+1)Lc/2の長さのファイバを測定することになる。ナイキストサンプリングレートを満足する間隔IAは次の数式で表される。
Figure 2016161512
なお、以上述べた位相雑音補償方法の考え方は、例えば特許第4917640号公報に詳しく記載されている。
次に、上記位相雑音補償を組み入れた具体的処理の流れを説明する。
(b)位相雑音補償を組み入れた具体的処理の流れ
まず、ステップS81において受光部10−1からの試験ビート信号OA−3をA/D変換器12で信号発生器3との同期をとりつつサンプリングし、サンプリングデータXn(nは自然数)を計算処理部13の内部メモリ(図示せず)などに記録する。一方、同時にステップS82において受光部10−2からのモニタリングビート信号OB−3をA/D変換器12で信号発生器3との同期をとりつつサンプリングし、サンプリングデータYn(nは自然数)を計算処理部13の内部メモリ(図示せず)などに記録する。
次に、ステップS83において計算処理部13は、このサンプリングデータYnの位相を求める上で、断続点の無い関数(連続関数)Y(t)を計算する(例えば図7(b)を参照)。
さらに、計算処理部13はこのサンプリングデータXnと連続関数Y(t)を利用して、ステップS84においてサンプリング処理とFFT処理とを含むデータ処理を、A回にわたり繰り返す。以下繰り返し処理部分を図3に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS840においてステップS81で得られたXnにつきAに対応するアンチエイリアシングフィルタの係数を求め、このフィルタ係数を用いてXnにフィルタリング処理を施す。すなわち、Xnに、式(8)に示すAに対応する通過上限周波数(2A+1/2A)・Max[dYn(t)/dt]を持つローパスフィルタ(アンチエイリアシングフィルタ)によりフィルタリングを行う。これにより、XnAnti−aliasingAを得る。
一方、ステップS842において、ステップS83で得られたY(t)に式(7)を当てはめてY(t)を計算する。なおA=1であればそのままのY(t)となる。並行してステップS841において計算処理部13は式(9)を用いてサンプリング間隔Iを計算する。そして、ステップS843において連続関数Y(t)からBIに等しい時間数列tBAを求める。
そして計算処理部13は、ステップS844においてステップS843で求めた時間数列tBAを利用して、フィルタ処理後のXnに基づくX(tBA)を計算する。このステップではXnAnti−aliasingAに(5)を当てはめてtBAを代入し、X(tBA)を求める。
続いてステップS845においては、参照光OA−2に施した周波数のシフト量f0の相殺処理を不図示のデジタルフィルタ等を用いて行う。このf0の相殺処理は、A/D変換器12の前にフィルタやミキサ、信号変換器などにより、アナログ的に相殺してもよい。
ステップS846においては、X(tBA)に対してFFT処理を実施する。以下FFT処理を実施するための制約条件について説明する。
FFT処理をするポイント数をNとした場合、スペクトルにピークをとるべきすべてのビート周波数を計算するためには、時間間隔Tでステップ状にΔfずつ増加する各周波数を持つ周波数変調光が被試験光ファイバ7の測定したい反射位置にすべて対応している必要がある。このため、変調周波数のステップ数をm、ビート周波数の数をaとすると、
m>a=2L/(vT)=L/Δz(L:被試験光ファイバ7の長さ)
を満たす必要がある。
また、FFT処理を行った後のスペクトルの点の数はN/2となるので、N≧2aを満たす必要がある。このときFFT処理によって得られたスペクトルのデジタルデータは、最大周波数S/2、周波数間隔S/Nとなる。そして、FFT処理によってこの周波数全てを計算するためには、当該デジタルデータの周波数とビート周波数とを一致させてやればよい。したがって、変調周波数の間隔Δfは、
Δf=k×S/N(kは正の整数)
となるようにすればよい。逆にΔfとSは測定する段階で決定されるものであるため、この2つのパラメータより、
N=k×S/Δf>2a=4L/(vT)
となるNでFFT処理を実施すればよい。
一方、ビート周波数の最大値について、
Δf×a=Δf×2L/(vT)(=Δf×L/Δz)
であり、その最大値がサンプリングできる最大周波数S/2以下である必要がある。このため、
Δf×2L/(vT)<S/2
より、サンプリング周波数Sは
Δf×4L/(vT)<S
を満たす必要がある。
このように、変調周波数間隔Δf、被試験光ファイバ長L、距離分解能Tがそれぞれ定まっている場合、サンプリング周波数S>Δf×4L/(vT)、FFT処理時のサンプル数N>4L/(vT)を満たせば、FFT処理時にピークをとるすべてのビート周波数が計算でき、変調周波数の各値で被試験光ファイバの各点の識別を行うことが可能となる。以上説明してきたような制約条件を満たす例を参考として図10に示す。
次に、上記条件を満たすように受光された時間信号に対しサンプル数N点でFFT処理(以下N点FFTと呼ぶ)を繰り返し行う処理について説明する。
N点FFT処理を、受光信号に対して繰り返し行った場合、各FFT処理後のスペクトルは、各周波数が反射位置を示すとともに、その信号の各時間における値は振幅を示すものとなる。ある特定の位置を示すある特定のビート周波数を含む受光信号に対して繰り返し計算して横軸を時間として並べると、被試験光ファイバ7のある特定の位置からの反射光の時間変化波形となる。
このとき、FFT処理におけるサンプル数Nは変調周波数幅Δfとの間にΔf=k×S/Nという関係がある。このため、Nを大きくすればするほど、見たいビート周波数をf0+n×Δf(nはある整数)としたときに、その周辺に位置するビート周波数f0+n×Δf±S/N、f0+n×Δf±2S/N、・・・、f0+n×Δf±[k/2]S/N([x]はxを超えない最大の整数)の周波数の点においても、この見たいビート周波数の示す位置の反射光が、振動等によって信号を持つ可能性が高くなる。したがって、Nを大きくとるようにした場合は、各ビート周波数付近の周波数の時間波形も計算することが可能となる。このとき、測定できる振動の周波数範囲はΔf/2となる。
しかし、時間軸で最初のFFT処理をする点数Nを決定するkは、いくら大きくしても、同じ場所を示す時間波形の数が増えるのみで、測定したい振動の分解能の向上には寄与しない。むしろ振動を計算する計算量が増えるのみなので、k=1が好適であると考えられる。以下の記載はk=1を前提とする。
また、これらの時間波形の点の間隔は、Sで受信した信号をN点でFFT処理するごとに計算される数値のため、N/Sの時間間隔を持つ。つまり、S/Nのサンプリング周波数で受信していることになる。この値は、従来のOTDRのような、被試験光ファイバの往復を待つための時間間隔よりも大幅に小さくすることができる。したがって、各ファイバ内の各点で反射した反射光の時間変化についてより高速に測定することが可能となる。
なお、各点からの時間波形はサンプリング周波数S/Nのため、最大S/(2N)の周波数の信号を含んでいる。つまり、S/(2N)までの振動を受けていることを識別可能である。これはN点FFTによるスペクトル分解によって計算される周波数間隔の半分に一致する(Nが大きく上記の係数kがある場合はその付近の周波数での時間波形ついて同様のことが言える)。あるビート周波数f0+n×Δfの周波数近辺のスペクトルと時間波形の関係を図11に示す。この各時間におけるスペクトル波形はFFT処理によって算出された結果であるため、入力されるデータ量に対して、出力されるデータ量は半分に減る。
繰り返し処理の最後のステップS847においては、ステップS846で算出されたデータのうち、(2A−1)Lc/4から(2A+1)Lc/4までの測定距離(A>1)に対応するデータのみを、データFFTとして記録する。
ステップS84(ステップS840からステップS847まで)をA回繰り返すことによりデータFFT、FFT、…、FFTを取得することができる。これらのデータをグラフ上の横軸で繋げることによって、0から(2A+1)Lc/4までの距離での測定を全て実施することができる。
上記のような光源位相雑音補償により、受信される反射光OA−1’には被試験光ファイバ7の各点からの反射光が混ざったものになり、それらは距離により一定のビート周波数をもつことになるため、受信した時間波形をFFT処理などの数値計算やデジタルフィルタなどのデジタル信号処理によりスペクトル信号に変換することが可能である。このビート信号スペクトルは、光源1に由来する位相雑音は補償されているため、ある一定の値の鋭いピークを持つ形状となる。なお、N点FFT処理による処理結果は、不図示の処理結果を表示するモニタに表示して監視運用等に利用できる。
(6)M点FFT
ステップS84で得られた、N点FFT処理を繰り返して算出された結果は、任意の周波数における振幅の時間的変化表す波形であり、その波形を観察することにより振動周波数を算出することが可能である。しかし、この振動周波数は定量的に算出されるものではない。そこで、ステップS9において、上記N点FFT処理によってN/Sごとに計算された点をM点使ってFFT(M点FFT)処理を実行し、これにより定量的な評価を可能とする。この時の分解能は、S/(NM)であり、FFT処理のサンプル数Mは、測定した各ビート周波数での時間波形を元に任意に決定可能である。
M点FFT処理を行うことにより、例えばその測定時間の途中から振動が加わっている場合には、その時間波形の途中から振動が現れるはずで、その境目から振動が加わり始めた時間を特定することが可能となる。また、その振動が加わっているであろう時間範囲の点を切り出してFFT処理することで、その振動の振動周波数を定量的に計算することが可能となる。
ここで、仮に定常的な振動が加わっている場合を想定して測定時間全体でFFT処理を行おうとすると、そのときのサンプル数Mは、N点FFT処理時の被試験光ファイバ7全体の反射光時間波形測定での測定時間によって決まるが、変調周波数の幅によって制限される。例えば、変調周波数を100GHzとして計算されても、実際のSSB変調器2ではそのような高速度の変調を行うことは困難である。したがって、まず測定に利用できる変調周波数の幅をFと固定することが重要である。そして、測定しようとする振動の最大周波数をFとすると、変調周波数間隔Δfは2Fで、その数はF/(2F)となる。そして、それぞれの変調周波数はTの時間だけ続くため、測定時間全体はFT/(2F)となる。この測定時間全体において、N/Sごとの点が計算できるため、測定時間全体の点の数は、
FT/(2F)/(N/S)=FTS/(2NF)=Δf×FT/(2F)=FT
となる。以上により、測定できる振動の分解能は、
S/(MN)=2F/(FT)
となる。
図12に、被試験光ファイバ7の振動による、ある反射位置からの周波数の時間変化をM点FFT処理する流れを示す。
各散乱地点からの反射光をビート周波数により区別し、その振幅の時間的な変動から、その地点からの反射光の振幅がどれくらいの振動数で振動しているかを、N点FFT処理を繰り返した結果である任意のビート周波数における振幅の時間波形からM点を切り出した波形をFFT処理し、その反射地点を示すビート周波数からのずれを計測することで計算が可能である。
また、このM点を切り出した波形のFFT処理によるスペクトル計算を、時間的に順次繰り返し行っていくと、その地点からの反射光の周波数の時間的な変動を測定することも可能である。この周波数の時間変化により、その散乱地点にいつから振動が加わったかという、動的な振動の検知が可能となる。なお、M点FFT処理による処理結果は、処理結果を表示するモニタ(不図示)に表示して監視運用等に利用できるようにする。
(第1の実施形態の効果)
以上詳述したように第1の実施形態では、光源1から発生されたコヒーレント光の周波数を時間間隔Tごとにステップ状に変化させた周波数変調光をSSB変調器2で生成し、当該周波数変調光を光分波器5で2分岐し、一方を試験光として被試験光ファイバ7に入射すると共に、他方を一定周波数シフトしてこれを参照光とする。そして、この参照光と、上記試験光の入射により被試験光ファイバ7内部の各点で発生した後方散乱を含む反射光とを光合波器9−1で合波して干渉光を生成し、当該干渉光を受光部10−1で受光してその受光信号からビート信号を検出する。そして、当該ビート信号の周波数が被試験光ファイバ7で反射光が発生した長手方向の位置に対応していることに着目し、上記ビート信号を時間軸に沿って繰り返しN点FFT処理することで、所望の位置に対応するビート周波数を有する信号成分の時間的な変化を測定し、当該時間的変化から上記所望位置における被試験光ファイバ7の振動の周波数および振幅を算出し、その結果を表示するようにしている。
したがって、被試験光ファイバ7の振動位置とその振動の大きさを検出することが可能となる。また、参照光の周波数を一定周波数シフトしているので、直流成分雑音の影響を排除してビート信号の測定精度を高めることができる。
また、第1の実施形態では、上記周波数変調光を分岐することで生成したモニタリング光と、当該モニタリング光を一定量遅延させた信号とを光合波器9−2に合波し、その合波光から検出されるビート信号から上記コヒーレンス光に含まれる位相雑音による周波数のずれを算出し、当該算出された周波数のずれに基づいて、上記受光信号をデジタル信号に変換する際のサンプリングタイミングを可変制御するようにしている。
このようにすることで、光源1のコヒーレンスに依存する位相雑音を消去することができ、光源1のコヒーレンス長を超えた距離における被試験光ファイバ7の振動位置とその振動の大きさを検出することが可能となる。
さらに、第1の実施形態では、上記N点FFT処理により算出された周波数成分ごとの振幅の時間的な変化のうち、上記反射位置に対応する周波数成分の振幅の時間的な変化をさらにM点FFT処理し、このM点FFT処理により得られた複数の周波数成分ごと振幅を算出する。そして、当該算出された複数の周波数成分ごとの振幅をもとに、上記反射位置における振動周波数の時間的な変化を算出し、その算出結果をモニタに表示させるようにしている。
このようにすることで、例えばその測定時間の途中から振動が加わっている場合には、その時間波形の途中から振動が現れるはずで、その境目から振動が加わり始めた時間を特定することが可能となる。また、振動が加わっているであろう時間範囲を切り出してM点FFT処理することで、その振動の振動周波数を定量的に計算することが可能となり、これによりいくつの振動数で振動しているか、いつから振動が加わったか等の動的な振動の検知が可能となる。
ここで、様々なパラメータの依存関係を考慮することで、kmオーダまでの光ファイバに発生したMHzオーダまでの振動の周波数および振幅の分布測定を高速に行うことが可能なことを以下に説明する。
すなわち、いま例えば前提となるファイバ長及び距離分解能をL,Tとそれぞれ固定し、利用する変調周波数幅をF、測定したい最大の振動周波数をF、受信サンプリング周波数をS、光ファイバ中の光速をvとすると、
S>Δf×4L/(vT)
N>4L/(vT)
の2つの関係が制約条件となり、
N=S/Δf、変調周波数間隔はΔf=2F、各反射点の測定時間はM/(2F)、各反射点の振動周波数分解能は2F/M、振動スペクトルの点の数はM/2、Mの最大値はFTと計算できる。測定ファイバ長Lと測定したい振動の規模であるFと距離分解能Tが決まれば他のパラメータが決定される。例えば、10GHzの変調が可能であり(F=10GHz)、1kmのファイバ(L=1km)を10m分解能(vT=10m)で測定するとすれば、S>2F×400、N>400、T=50ns(v=2×108(m/s)とする)、N=S/(2F)、最大測定時間M/(2F)、最小振動周波数分解能2F/M、振動スペクトルの点の数M/2、Mの最大値500となる。ここで、利用するA/D変換器のサンプリング周波数Sを1GS/sとすると、Fの最大値は1.25MHzで、最大測定時間が0.2msecで、N=400、振動周波数分解能が5kHzとなる。
このように、第1の実施形態によれば、kmオーダまでの光ファイバに発生したMHzオーダまでの振動の周波数および振幅の分布測定を高速に行うことができる。なお、この周波数の変化の大きさは、測定するときの変調周波数の大きさを調節することにより、最大振動周波数とその分解能を調整して測定が可能である。さらに、連続光で測定しているため受光パワーの低下もない。
なお、測定したい振動の周波数の最大値や分解能は、FFT処理するサンプル数Nに全く依存しない。これは、サンプル数Nを大きくするとビート周波数分解能がよくなるが、その分、その各周波数の時間変化の分解能が劣化し、逆にサンプル数Nを小さくするとビート周波数の時間変化の分解能はよくなるが、ビート周波数の分解能が劣化するということであり、いわゆる不確定性原理に基づくトレードオフの関係になっているからである。今回測定したい振動周波数は、N点FFT処理の結果をさらにM点FFT処理した結果として定量的な形で測定でき、最初のN点FFT処理のサンプル数Nにより、M点FFT処理を行う回数は変化するが、計算する振動の周波数や分解能には影響しない。
M点FFT処理を行う回数は、詳細な振動周波数を計算したいかどうかによるが、最大でN/2となる。例えば、高速な振動スペクトルの時間変化を追跡する目的で、距離分解能Tがある程度大きな値で測定を繰り返し行い、常時監視する運用が可能である。このような運用をすれば、まずは瞬間的な振動などの外乱が「起きたかどうか」を監視し、その後要注意な箇所を探す場合等にはTを小さい値にし、振動が起きたかどうかではなく、今起きている詳細な振動数の大きさを識別したいという場合にΔfを大きくして測定する、などというように、利用したい目的に応じてパラメータを変化させて測定することが可能となる。したがって、詳細なデータ解析から簡易な現象検知までさまざまな用途に応じたセンシングを実現できる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態においては、測定の制約条件として、
S>Δf×4L/(vT)
N>4L/(vT)
があるため、利用するA/D変換器の最大サンプリング周波数によって制約を受けてしまう。そこで、この制約を受けないようにするため、第2の実施形態ではA/D変換器でデジタルデータへ変換する前に受信するデータの周波数を低減させる方法を組み入れる。以下、干渉光を受光してからサンプリングするまでの流れに絞って説明する。
(構成)
図13は、第2の実施形態に係る光ファイバ振動測定システムの、光合波器9−1により生成された干渉光を受光したのちサンプリングするまで干渉光受光系の構成を示すものである。なお、図13において、システムを構成する他の構成要素については前記図1と同一なので、図示は省略している。
本実施形態の干渉光受光系は、光合波器9−1により生成された干渉光を受信する受光部10−1と、その受光信号をサンプリングしてデジタル信号に変換するA/D変換器12と、予め設定した周波数以上の信号のみを通過させるハイパスフィルタ14と、アナログ乗算器からなる周波数ミキサ15と、信号発生器16aとを備えている。
(動作)
いま、例えばデジタル化された受光信号からある最大周波数fmのビート信号を測定する場合(例えば図14(a)を参照)に、周波数f0からf0+S/2までの範囲のみが測定対象であるとする。
このとき、まずハイパスフィルタ14によりf0以下の信号をカットする(例えば図14(b)を参照)。次に、f0以下の信号をカットした受光信号に対して、振動数をf0に設定した正弦波信号を信号発生器16aより発生し、周波数ミキサ15にて、上記受光信号と上記正弦波信号とを乗算する。その結果、上記受光信号と正弦波信号との和と差の信号が生成される(例えば図14(c)を参照)。これら和と差の信号をA/D変換器12に入力する。A/D変換器12には、一般的にアンチエイリアシングフィルタとして、サンプリング周波数Sに対して、S/2以上の信号をカットローパスフィルタが内蔵されている。このローパスフィルタを利用してS/2より高い周波数の信号をカットし、受信したい信号のみを残すことができる(例えば図14(d)を参照)。
(第2の実施形態の効果)
以上詳述したように第2の実施形態によれば、ハイパスフィルタ14と信号発生器16aの発振周波数とを一致させることにより、受光信号から任意の範囲の周波数の信号を取り出すことができる。したがって、受光信号の周波数をA/D変換器12のサンプリング周波数で測定できる範囲まで低減することが可能となる。また、ファイバ長と振動周波数、サンプリング周波数の条件に対して、ファイバの測定する範囲を絞ることで、サンプリング周波数以下のビート周波数に変換することができる。
なお、ハイパスフィルタ14の代わりにバンドパスフィルタを使用してもよい。バンドパスフィルタを使用する場合は、実際にサンプリングするビート信号の周波数はA/D変換器12に内蔵されているローパスフィルタの周波数とバンドパスフィルタの上限周波数のうち小さい方となるため、両フィルタの設定周波数を調整すればよい。
[第3の実施形態]
前記第2の実施形態では、サンプリング対象となる受光信号周波数を低減することが可能となるが、ハイパスフィルタ14の遮断周波数がビート信号の周波数そのものの値となるため、非常に広帯域なフィルタが必要になる。そこで、第3の実施形態では、ハイパスフィルタ14の必要帯域を低減する方法を検討する。以下、第2の実施形態と同様に光信号を受信してからサンプリングするまでの流れに絞って説明する。
(構成)
図15は、第3の実施形態に係る光ファイバ信号測定システムの光周波数シフタ8aを含む干渉光受光系の構成を示すものである。なお、図15においても、システムを構成する他の構成要素については前記図1と同一なので、図示は省略している。
第3の実施形態の光周波数シフタ8aを含む干渉光受光系は、光周波数シフタ8aと、光合波器9−1と、光合波器9−1により生成された干渉光を受信する受光部10−1と、その受光信号をサンプリングしてデジタル信号に変換するA/D変換器12と、予め設定した周波数以上の信号のみを通過させるハイパスフィルタ14と、アナログ乗算器からなる周波数ミキサ15と、信号発生器16bとを備えている。
(動作)
第1の実施形態または第2の実施形態とは異なり、予め参照光OA−2に対してAO変調器等の光周波数シフタ8aで周波数シフトさせる際に、逆の符号の周波数シフト(周波数シフト量はfaとする)を与える(例えば図16(a)を参照)。
このようにすると、ビート信号の周波数はある地点まで小さくなっていき、その大きくなっていくV字型の変化をし、そのV字の範囲内ではあるビート周波数が2つの地点を表し、V字の範囲の外では、第1の実施形態や第2の実施形態と同じように反射位置に応じて1対1対応でビート周波数が増加する(例えば図16(b)を参照)。そのため、ハイパスフィルタ14におけるカットの対象となる周波数が第2の実施形態の半分になる。
その後、第2の実施形態と同様に信号発生器16bと周波数ミキサ15により、受信したい周波数範囲を0付近にすれば、A/D変換器12のサンプリング周波数をS/2以下に抑えることができる。
(第3の実施形態の効果)
以上詳述したように第3の実施形態では、予め参照光OA−2に対して、逆の符号のシフトを与えることで、その後生成されるビート信号の周波数と反射位置にV字型の関係が現れるようになる。したがって、本実施形態により、ハイパスフィルタ14の必要帯域が第2の実施形態と比較したときに半分に低減することが可能となる(例えば図16(d)を参照)。
また、被試験光ファイバの後ろ半分については、図1のSSB変調器2で変調する際に周波数変調をする方向を増える方向ではなく、減らす方向にすることで、遠い地点ほどビート周波数を小さくすることが可能である。この結果、被試験光ファイバの長手方向後半部分を低周波数に収めることが可能となり、反射位置によっては、後半部分のある反射位置をzとすると、図1のSSB変調器2における周波数変調を周波数が増える方向に行った場合に対しておおよそ(L−z)/(2L)まで下げることが可能となる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、A/D変換器12でサンプリングする際のサンプリング周波数を低減する方法のうち、第2および第3の実施形態とは異なる処理を行う方法について説明する。以下、光信号を受信するところまでは第1の実施形態と同じであるため、その後の処理に絞って説明する。
(構成)
図17は、第4の実施形態に係る光ファイバ信号測定システム干渉光受光系の構成を示すものである。なお、図17においても、システムを構成する他の構成要素については前記図1と同一なので、図示は省略している。
第4の実施形態の干渉光受光系は、測定する光信号を受信する受光部10−1、受信信号を最終的にサンプリングするA/D変換器12、一定の周波数以下の信号のみを通過させるローパスフィルタ17、アナログ乗算器である周波数ミキサ15、信号発生器16cから構成される。
(動作)
まず、受光部10で受信した信号に対して、信号発生器16cおよび周波数ミキサ15により、測定したい地点に対応したビート周波数が直流になるようにビート周波数に正弦波を乗算する。この乗算後の信号をローパスフィルタ17に通し、高周波成分を除去する。このときの設定周波数は、測定したい各地点の波形が持つ振動の最大値F以下とする。このようにすれば、ローパスフィルタ17を通過した信号は、信号発生器16cで設定したビート周波数に対応した、被試験光ファイバ7内のある地点からの波形の振動周波数がF以下で振動を受けた反射光のみを受信するようになる。その後、ローパスフィルタ17を通過した信号はA/D変換器12でデジタル変換されたのち、信号処理部13に入力される。
(第4の実施形態の効果)
以上詳述したように第4の実施形態では、予め受光部10で受信した信号に対して、信号発生器16cおよび周波数ミキサ15により、測定したい地点に対応したビート周波数が直流になるようにビート周波数に正弦波を乗算し、得られた信号を測定したい各地点の波形が持つ振動の最大値F以下になるように設定周波数が設定されたローパスフィルタ17により高周波数成分を除去する。したがって、A/D変換器12のサンプリング周波数は2Fv以上であればよく、第1乃至第3の実施形態で必要なサンプリング周波数よりも非常に小さくすることが可能である。そして、M点FFT処理に必要なサンプル数M分だけ時間波形が受光された後は、信号発生器16cの設定周波数を変化させれば測定地点を変えることができ、この測定地点を変える測定を順次行うことで、被試験光ファイバ内の各地点からの時間変化を測定することが可能となる。
なお、第4の実施形態では、被試験光ファイバ7内すべての点からの反射光を同時に処理するわけではないため、ある測定位置xについて得られた波形と、他の測定位置yについて得られた波形について、M/S×(x−y)/(vT/2)だけ時間が異なることになる。このため、ある瞬間についての別々の地点の波形の比較はできない。また、被試験光ファイバ7全体を測定するためには、L/(vT/2)×M/Sだけの時間がかかるため、測定時間が第1乃至第3の実施形態に比べて長くなる可能性がある。ただし、測定する点の数Mは測定する振動の分解能にのみ影響するため、まずは振動があることだけを測定する場合などは小さい値にし、測定時間を短くするなどの対応が可能である。また、測定する地点を信号発生器16cで調整するため、ある程度の範囲や地点を絞った測定が可能である。そして、サンプリング周波数を非常に小さくすることが可能なため、第1乃至第3の実施形態に比べてより長いファイバで、より高速な信号に対しても、測定可能となる。
すなわち、第1の実施形態での制約条件であるサンプリング周波数S>Δf×4L/(vT)およびFFT処理時のサンプル数N>4L/(vT)は全く不要あり、変調周波数間隔Δf=2F、各反射点の測定時間はMN/S、各反射点の振動周波数分解能はS/(NM)、振動スペクトルの点の数はM/2、Mの最大値はFTとなり、各地点で計算される時間が異なるという点以外にパラメータに関する制限がほとんどなくなる。唯一影響するのは、変調に用いることができる周波数幅Fと、受信した後に周波数を変換する信号発生器16cの最大周波数のみである。
このように第4の実施形態によれば、サンプリング周波数を非常に小さくした状態で被試験光ファイバ7内の各点からの反射光の周波数の変化を定量的に測定し、計算することが可能である。また、この周波数の変化の大きさは、測定するときの図1の光SSB変調器2における変調周波数のステップ幅を調節することにより、最大振動周波数を調整して測定が可能であり、分解能はその調整に依存しない。さらに、いずれの調整にもファイバ長が依存しない。
また、距離分解能を向上する目的でTを小さくしたとしても、信号発生器16cの周波数にのみ影響があるだけであり、また連続光で測定しているため、受信パワーの低下もない。高速な振動を測定する目的でFを大きい値にしたとしても、信号発生器16cでの必要な周波数にのみ影響するだけであり、ファイバ長や距離の分解能には影響せず、またサンプリング周波数には影響するものの、第1乃至第3の実施形態のように受信するビート周波数に合わせる必要はないためそれほど大きな値になることはない。図1の光SSB変調器2における変調の周波数幅は変調器の性能に依存するが、これは高性能な変調器が開発されればある程度自由に調整ができる。
したがって、測定したい振動の状態に合わせて、パラメータを自由に設定でき、測定するファイバの長さやサンプリング周波数など測定機器側の値に依存せずに測定が可能である。
[その他の実施形態]
なお本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…光源、2…光SSB変調器、3…信号発生器、4…光増幅器、5、5−1、5−2…光分波器、6…光サーキュレータ、7…被試験光ファイバ、8、8a…光周波数シフタ、9−1、9−2…光合波器、10−1、10−2…受光部、11…遅延光ファイバ、12…A/D変換器、13…計算処理部、14…ハイパスフィルタ、15…周波数ミキサ、16a、16b、16c…信号発生器、17…ローパスフィルタ。

Claims (8)

  1. 被試験光ファイバに発生または印加された振動を測定する光ファイバ振動測定方法であって、
    光源よりコヒーレント光を発生するコヒーレント光発生過程と、
    前記コヒーレント光発生過程において発生された前記コヒーレント光の周波数を予め設定された第1の時間間隔でステップ状に変化させることにより試験光を生成する光周波数制御過程と、
    前記光周波数制御過程により生成された前記試験光を第1の試験光と第2の試験光に分岐する試験光分岐過程と、
    前記試験光分岐過程により分岐された前記第1の試験光を前記被試験光ファイバに入射する試験光入射過程と、
    前記第1の試験光の前記被試験光ファイバの内部による反射光と前記第2の試験光とを合波して合波試験光を生成する光合波過程と、
    前記光合波過程により生成された前記合波試験光を受光してその受光信号を出力する受光過程と、
    前記受光過程から出力された受光信号を、前記第1の時間間隔と関連して設定された第2の時間ごとに複数の周波数成分に分離し、当該複数の周波数成分のそれぞれにおける振幅の時間的な変化を算出する第1の周波数分離過程と、
    前記第1の周波数分離過程により算出された前記各周波数成分における振幅の時間的な変化から、前記被試験光ファイバの内部による前記第1の試験光の反射位置と、当該反射位置において発生または印加された前記振動の振幅または振動周波数のうち少なくとも1つを表す情報を出力する第1の出力制御過程と
    を具備することを特徴とする光ファイバ振動測定方法。
  2. 前記受光過程から出力された受光信号から周波数フィルタにより予め設定した周波数範囲の信号を抽出し、当該抽出された信号を前記第1の周波数分離過程に供する特定周波数信号抽出過程
    を、さらに具備することを特徴とする請求項1記載の光ファイバ振動測定方法。
  3. 前記第1の周波数分離過程から出力された前記反射位置における振動の振幅の時間的な変化を、予め設定した第3の時間ごとに複数の周波数成分にさらに分離し、当該周波数成分ごとの振幅を算出する第2の周波数分離過程と、
    前記第2の周波数分離過程により算出された複数の周波数成分ごとの振幅をもとに、前記反射位置における振動周波数の時間的な変化を算出し、その算出結果を出力する第2の出力制御過程と
    を、さらに具備することを特徴とする請求項1又は2記載の光ファイバ振動測定方法。
  4. 前記光周波数制御過程において生成された前記試験光を2分岐してその一方をモニタリング光とし、前記モニタリング光をさらに2分岐して第1のモニタリング光と第2のモニタリング光を生成し、当該第1および第2のモニタリング光の少なくとも一方に予め設定した遅延量を与えた後、当該第1および第2のモニタリング光を合波してモニタリングビート信号を生成するモニタリングビート信号生成過程と、
    前記生成されたモニタリングビート信号から、前記光源のコヒーレンス性に依存する位相雑音による周波数のずれを測定する位相雑音測定過程と、
    前記受光過程から出力された前記受光信号を前記第1の周波数分離過程に供給する前に、前記受光信号を量子化するためのサンプリングのタイミングを、前記位相雑音測定過程によって測定された前記周波数のずれに基づき制御し、前記光源から発生される前記コヒーレント光に含まれる位相雑音を補償する位相雑音補償過程と
    を、さらに具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ファイバ振動測定方法。
  5. 被試験光ファイバに発生または印加された振動を測定する光ファイバ振動測定システムであって、
    コヒーレント光を発する光源と、
    前記光源により発生された前記コヒーレント光の周波数を予め設定された第1の時間間隔でステップ状に変化させることにより試験光を生成する光周波数制御手段と、
    前記光周波数制御手段により生成された前記試験光を第1の試験光と第2の試験光に分岐する試験光分岐手段と、
    前記試験光分岐手段により分岐された前記第1の試験光を前記被試験光ファイバに入射する試験光入射手段と、
    前記第1の試験光の前記被試験光ファイバの内部による反射光と前記第2の試験光とを合波して合波試験光を生成する光合波手段と、
    前記光合波手段により生成された前記合波試験光を受光してその受光信号を出力する受光手段と、
    前記受光手段から出力された受光信号を、前記第1の時間間隔と関連して設定された第2の時間ごとに複数の周波数成分に分離し、当該複数の周波数成分のそれぞれにおける振幅の時間的な変化を算出する第1の周波数分離手段と、
    前記第1の周波数分離手段により算出された前記各周波数成分における振幅の時間的な変化から、前記被試験光ファイバの内部による前記第1の試験光の反射位置と、当該反射位置において発生または印加された前記振動の振幅または振動周波数のうち少なくとも1つを表す情報を出力する第1の出力制御手段と
    を具備することを特徴とする光ファイバ振動測定システム。
  6. 前記受光手段から出力された受光信号から周波数フィルタにより予め設定した周波数範囲の信号を抽出し、当該抽出された信号を前記第1の周波数分離手段に供する特定周波数信号抽出手段と
    を、さらに具備することを特徴とする請求項5記載の光ファイバ振動測定システム。
  7. 前記第1の周波数分離手段から出力された前記反射位置における振動の振幅の時間的な変化を、予め設定した第3の時間ごとに複数の周波数成分にさらに分離し、当該周波数成分ごとの振幅を算出する第2の周波数分離手段と、
    前記第2の周波数分離手段により算出された複数の周波数成分ごとの振幅をもとに、前記反射位置における振動周波数の時間的な変化を算出し、その算出結果を出力する第2の出力制御手段と
    を、さらに具備することを特徴とする請求項5又は6記載の光ファイバ振動測定システム。
  8. 前記光周波数制御手段において生成された前記試験光を2分岐してその一方をモニタリング光とし、前記モニタリング光をさらに2分岐して第1のモニタリング光と第2のモニタリング光を生成し、当該第1および第2のモニタリング光の少なくとも一方に予め設定した遅延量を与えた後、当該第1および第2のモニタリング光を合波してモニタリングビート信号を生成するモニタリングビート信号生成手段と、
    前記生成されたモニタリングビート信号から、前記光源のコヒーレンス性に依存する位相雑音による周波数のずれを測定する位相雑音測定手段と、
    前記受光手段から出力された前記受光信号を前記第1の周波数分離手段に供給する前に、前記受光信号を量子化するためのサンプリングのタイミングを、前記位相雑音測定手段によって測定された前記周波数のずれに基づき制御し、前記光源から発生される前記コヒーレント光に含まれる位相雑音を補償する位相雑音補償手段と
    を、さらに具備することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の光ファイバ振動測定システム。
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