JP2009115509A - 光周波数領域反射測定方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コヒーレント光源11から出力されるコヒーレント光の変調側波帯周波数をDSB−SC変調器12を用いて掃引し、かつ信号光中の参照光の光路中の少なくとも一方に遅延時間を付加し(17,18)、その遅延時間を調節することで測定される強反射点の反射光強度を減衰させて、位相雑音レベルを低下させ、この状態で再度測定を実施する(20,21)。
【選択図】 図1
Description
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、測定される任意の位置からの反射光強度を調節することができ、強反射点近傍においても高分解能な測定を行うことのできる光周波数領域反射測定方法および装置を提供することを目的とする。
(1)コヒーレント光に光変調を施して変調側波帯を発生させ、この変調側波帯を時間に対して線形に周波数掃引した伝送光を2分岐して一方を参照光、他方を信号光とし、前記信号光を被測定物に入射し、当該被測定物内の任意の位置で反射または後方散乱された信号光と前記参照光を合波させて干渉ビート信号を生じさせ、これを受光して周波数解析することで、前記被測定物内の任意の位置における反射率、損失の少なくともいずれかを測定する光周波数領域測定方法において、前記光変調として両側波帯変調を施し、前記信号光及び参照光の少なくともいずれか一方の光路中で遅延時間を調節することを特徴とする。
(3)コヒーレント光源と、前記コヒーレント光源から出力されるコヒーレント光を入射してその両側に変調側波帯を発生させる光変調手段と、前記光変調手段に対して前記両側変調側波帯を時間軸上で線形に周波数掃引する周波数掃引手段と、前記光変調手段の出力光を2分岐して一方を参照光、他方を信号光とする光分岐器と、前記信号光を被測定部に入射し当該被測定物の任意の位置で反射または後方散乱された信号光を被測定光として取り出す被測定光抽出手段と、前記被測定光と前記参照光を合波させて干渉ビート信号光を生じさせる光合波器と、前記光合波器で得られる干渉ビート信号光を受光して電気信号として出力する光受信器と、前記光受信器で得られる干渉ビート信号を周波数解析して前記被測定物内の任意の位置における反射率、損失の少なくともいずれかを測定する周波数解析装置と、前記参照光、信号光の少なくともいずれか一方の遅延時間を調整する可変遅延手段とを具備することを特徴とする。
(6)(3)において、前記光変調手段は、前記コヒーレント光に両側波帯変調を施す両側波帯変調器(DSB変調器)と、前記被測定物の直前に配置される遅延ファイバとを備えることを特徴とする。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る光周波数領域反射測定方法に基づく測定装置の第1の実施形態を示すブロック構成図である。図1において、コヒーレント光源11から出力されるコヒーレント光はDSB−SC(搬送波抑圧型両側波帯)変調器12に入力される。このDSB−SC変調器12は、図2に示すように、駆動回路13から出力されるRF信号によって、コヒーレント光の両側に+N次と−N次変調側波帯(Nは自然数)を生じさせるもので、駆動回路13においてRF信号周波数を掃引することで、DSB−SC変調器12から出力される変調側波帯の光周波数が掃引される。
このDSB−SC変調器12の出力光は第1の光方向性結合器14によって2分岐され、一方は信号光として第2の光方向性結合器15を介して被測定物16に入射され、他方は参照光として出力される。上記被測定物16内で反射または後方散乱された信号光は第2の光方向性結合器15により取り出され、参照光と共にそれぞれ可変遅延器17,18を介して第3の光方向性結合器19に送られ、ここで参照光と合波された後、光受信器20によって受信検波される。
DSB−SC変調後の光源スペクトルを図4に示すようなモデルで考える。図4において、+1次側波帯及び−1次側波帯の周波数f1(t)、f2(t)は以下のように表される。
(1)式を用いると、+1次および−1次側波帯の電場E1(t)、E2(t)はそれぞれ以下のようになる。
一方、参照光の光路中に挿入した可変遅延器17によって新たに付与される遅延時間をτ2とすると、同様にして、振幅項が0となる条件は、
信号光の光路及び参照光の光路の両方に挿入した可変遅延器17,18によって新たに付与される遅延時間をそれぞれτ1,τ2とすると、
一例として、(5)式の振幅項についてf0=200THzとした場合の計算結果を図5に示す。図5より、時間に依らず遅延時間τが0.25×10-14秒変化する毎に振幅が0となる点が生じることがわかる。これは参照光の光路及び信号光の光路間に0.5μmの光路長差が生じる毎に振幅が0となることを示している。
(第2の実施形態)
図7は、本発明に係る光周波数領域反射測定方法に基づく測定装置の第2の実施形態を示すブロック構成図である。但し、図7において、図1と同一部分には同一符号を付して示し、ここでは異なる部分を中心に説明する。
Claims (6)
- コヒーレント光に光変調を施して変調側波帯を発生させ、この変調側波帯を時間に対して線形に周波数掃引した伝送光を2分岐して一方を参照光、他方を信号光とし、前記信号光を被測定物に入射し、当該被測定物内の任意の位置で反射または後方散乱された信号光と前記参照光を合波させて干渉ビート信号を生じさせ、これを受光して周波数解析することで、前記被測定物内の任意の位置における反射率、損失の少なくともいずれかを測定する光周波数領域測定方法において、
前記光変調として両側波帯変調を施し、前記信号光及び参照光の少なくともいずれか一方の光路中で遅延時間を調節することを特徴とする光周波数領域反射測定方法。 - 前記遅延時間の調節は、前記両側波帯変調にて生じた+N次と−N次変調側波帯(Nは自然数)のビート信号波形間の重ね合わせ状態を変化させることで、前記被測定物内の任意の位置からの反射光強度を変化させることを特徴とする請求項1記載の光周波数反射測定方法。
- コヒーレント光源と、
前記コヒーレント光源から出力されるコヒーレント光を入射してその両側に変調側波帯を発生させる光変調手段と、
前記光変調手段に対して前記両側変調側波帯を時間軸上で線形に周波数掃引する周波数掃引手段と、
前記光変調手段の出力光を2分岐して一方を参照光、他方を信号光とする光分岐器と、
前記信号光を被測定部に入射し当該被測定物の任意の位置で反射または後方散乱された信号光を被測定光として取り出す被測定光抽出手段と、
前記被測定光と前記参照光を合波させて干渉ビート信号光を生じさせる光合波器と、
前記光合波器で得られる干渉ビート信号光を受光して電気信号として出力する光受信器と、
前記光受信器で得られる干渉ビート信号を周波数解析して前記被測定物内の任意の位置における反射率、損失の少なくともいずれかを測定する周波数解析装置と、
前記参照光、信号光の少なくともいずれか一方の遅延時間を調整する可変遅延手段と
を具備することを特徴とする光周波数領域反射測定装置。 - 前記可変遅延手段は、前記両側波帯変調にて生じた+N次と−N次変調側波帯(Nは自然数)の前記光合成器における干渉ビート信号波形間の重ね合わせ状態を変化させることで、前記被測定物内の任意の位置からの反射光強度を変化させることを特徴とする請求項3記載の光周波数反射測定装置。
- 前記光変調手段は、搬送波抑圧型の両側波帯変調器(DSB−SC変調器)であることを特徴とする請求項3記載の光周波数領域反射測定装置。
- 前記光変調手段は、前記コヒーレント光に両側波帯変調を施す両側波帯変調器(DSB変調器)と、前記被測定物の直前に配置される遅延ファイバとを備えることを特徴とする請求項3記載の光周波数領域反射測定装置。
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