JP5907907B2 - 光線路特性解析装置及びその解析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばPON(Passive Optical Network)型の光線路において、光スプリッタで分岐された各光分岐線路の特性を個別に測定する光線路特性解析装置とその解析方法に関する。
光ファイバなどの光線路を使用する光通信システムでは、光線路の破断を検出し、または破断位置を特定するために、光パルス線路監視装置が用いられる。この光パルス線路監視装置は、光が光線路内を伝搬するに伴い、その光と同じ波長の後方散乱光が生じて逆方向に伝搬することを利用する。
すなわち、光線路に試験光として光パルスを入射すると、この光パルスが破断点に到達するまで後方散乱光を発生し続け、試験光と同じ波長の戻り光が光パルスを入射した光線路の端面から出射される。この後方散乱光の継続時間を測定することにより、光線路の破断位置を特定することができる。この原理に基づく監視装置としては、OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)が代表的である。
しかしながら、PON(Passive Optical Network)型の光分岐線路については、光スプリッタからユーザ装置側に位置する分岐光ファイバに対して、あるいは光デバイス(反射型フィルタ)、光スプリッタや光ファイバ接続部品など光線路に接続されている光装置の状態に対して、光パルス線路監視装置で個別に識別することは困難である。
例えば、通信事業者設備ビルから延設される幹線光ファイバでは、光スプリッタにより複数の光ファイバに分岐されており、試験光も光スプリッタによって分岐された各光ファイバ(以下、「分岐光ファイバ」)に一様に分配される。この場合、各分岐光ファイバ心線からの戻り光が幹線光ファイバの入射端に戻る際に光スプリッタで重なり合ってしまう。このため、入射端で観測されるOTDR波形からは、どの分岐光ファイバに破断が生じているかを識別できなくなる。
このように、既存の光パルス線路監視装置は基本的に1本の光線路に対してのみ有効であり、光分岐線路に対してはそのまま適用することができない。そこで、光分岐線路に対する光パルス線路監視装置の適用を可能とするための技術が提案されている(非特許文献1、特許文献1、非特許文献2参照)。
非特許文献1では、試験光を反射する光フィルタをターミネーションフィルタとしてユーザ装置の手前に設置し、各ユーザ装置からの反射光の強度を高分解能なOTDR装置により測定するという手法が提案されている。しかしながら、この手法では、故障心線の特定と、ユーザ装置か光線路のどちらが故障しているかといった故障位置の切り分けが可能であるというレベルにとどまっており、分岐光ファイバのどの位置で故障が発生しているかを特定することができない。
一方、特許文献1では、光スプリッタとして、光の多光束干渉を利用するアレイ導波路による回折格子型の波長合分波器を用い、波長可変光源により試験光の波長を切り替えて被試験光線路を選択するという提案がなされている。この提案の方法によれば、波長可変光源の波長を掃引し、反射光の波長を光反射処理部で検出し、その波長を基準に試験光の波長を設定することで、試験光の波長に対応付けて各光線路の個別監視を実現することができる。しかしながら、アレイ導波路の回折格子型の波長合分波器に代表される、波長ルーティング機能を持つ光分岐装置は一般的に高価であり、多くの加入者を収容するアクセス系光システムに用いることはコスト面で難しい。さらには、このような光部品は温度依存性が大きく、温度調整機能を付加する必要もあるため、システムを構築する際に必要となるコストが多大になってしまう。
また、非特許文献2では、遠端に反射がある分岐光ファイバにポンプ光パルスとプローブ光パルスの二つの試験光パルスを入射し、両試験光の衝突位置でのブリルアン利得をブリルアン利得解析装置で解析することにより、スプリッタ下部の心線個別の損失分布を得るという提案がなされている。しかしながら、この手法では、分岐光ファイバが断線し、断線した光ファイバ端面の反射量が低い場合には、反射プローブパルスを検出することができないため、断線した光ファイバの損失分布が得られない。そのため、この手法でPON型の光分岐線路を測定した場合には、光スプリッタに接続されている全ての分岐光ファイバの損失分布を得られているかどうかを判別することができない。また、断線による分岐光ファイバの故障がある場合には、その断線位置を特定することができない。
特開平7-87017号公報
Y. Enomoto et al., "Over 31.5dB dynamic range optical fiber line testing system with optical fiber fault isolation function 32dB-branched PON", OFC2003 Technical Digest, paper ThAA3(2003), pp. 608-610 H. Takahashi et al., "Individual Fault Location in 4-branched PON Using Pulsed Pump-Probe Brillouin Analysis," Conference of Optical Fiber Communications 2012.
以上述べたように、従来のOTDRによる解析方法をPON型光分岐線路の測定に用いた場合には、光スプリッタからユーザ装置側の分岐下部光ファイバ、および光スプリッタなどの光デバイスを監視するにあたり、光線路特性を個別に測定し、光分岐線路の正常性の確認および断線による故障が1本のみ発生した場合の断線位置の特定を行うためには、光デバイスや光線路構成の既設設備の変更を実施しなければならず、コスト増が問題となる。
本発明は、上記の事情に着目してなされたもので、PON型光分岐線路において、所内既設設備の光デバイスや光線路構成を変更せずに光線路特性を個別に測定することができ、PON型光分岐線路の正常性の確認および断線による故障が1本のみ発生した場合の断線位置の特定を実現することのできる光線路特性解析装置及びその解析方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光線路特性解析装置は、以下のような態様の構成とする。
(1)基幹光ファイバの一方端を光分岐器によって複数系統に分岐し、前記光分岐器の分岐端部それぞれに分岐光ファイバの一方端を光結合してなる被試験光線路の特性を解析する光線路特性解析装置であって、波長の異なる第1及び第2試験光を発生し、当該第1及び第2試験光から互いに任意の時間差をもって第1及び第2試験光パルスを生成し合成する試験光パルス生成手段と、前記被試験光線路の複数の分岐光ファイバそれぞれの他方端に配置され、前記第1及び第2試験光の波長の光を反射し、それ以外の波長の光を透過する複数の光反射フィルタと、前記試験光パルス生成手段で生成される試験光パルスを前記被試験光線路の基幹光ファイバに入射し、当該基幹光ファイバの入射端から出射される戻り光を抽出する光サーキュレータと、前記戻り光から前記第1試験光パルスの誘導ブリルアン(Brillouin)後方散乱光、及び前記第1試験光パルスのレイリー散乱光又は前記第2試験光パルスの自然ブリルアン散乱光を抽出する光フィルタと、前記光フィルタで抽出された散乱光を受光して電気信号に変換する光受信器と、前記電気信号をデジタル信号に変換する変換手段と、前記デジタル信号から前記誘導ブリルアン後方散乱光、及び前記レイリー散乱光又は前記自然ブリルアン散乱光を測定して前記被試験光線路の特性を解析する演算処理装置とを具備し、前記演算処理装置は、前記第1及び第2試験光パルスの双方を前記基幹光ファイバに入射したときの該第1及び第2試験光パルスの時間差の変化に対応する前記誘導ブリルアン後方散乱光を測定することで、前記基幹光ファイバ側から分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性を測定し前記第1及び第2試験光パルスのいずれか一方を前記基幹光ファイバに入射したときの前記レイリー散乱光又は前記自然ブリルアン散乱光を測定することで、前記基幹光ファイバ側から前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせを測定し、前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性の測定結果を重ね合わせる演算を実行し、前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性の重ね合わせ演算結果と前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせ測定結果との差分を解析し、前記解析した差分解析により、前記被試験光線路の個別の損失分布のうち1つの分岐光ファイバが測定できなかった場合に、測定できなかった分岐光ファイバの損失分布特性を取得し、前記被試験光線路の個別の損失分布の全てが測定できていた場合には、全て測定できていると判別する態様とする。
(2)(1)において、前記演算処理装置は、前記試験光パルス生成手段にて、前記第1試験パルスと前記第2試験パルスの光周波数差が前記ブリルアン後方散乱光の周波数シフト量に相当するようにそれぞれの波長が選定されるとき、前記被試験光線路内で前記第2試験パルスと前記分岐光ファイバの終端で反射した前記第1試験パルスとがインタラクションを起こしたときに生じる誘導ブリルアン散乱を解析することで前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性を取得し、前記第1試験光パルスと前記第2試験光パルスの入射時間差の変化から距離情報を取得し、前記分岐光ファイバそれぞれの終端で反射した第1試験パルスの光受信器到達時間から前記複数の分岐光ファイバのどの分岐光ファイバの情報であるかを特定する態様とする。
(3)(1)または(2)において、前記演算処理装置は、前第1試験光パルスが前記基幹光ファイバに入射されたときの前記レイリー後方散乱光の時間から距離情報を取得し、前記レイリー後方散乱光の強度から損失情報を取得することで、前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせを取得する態様とする。
(4)(1)または(2)において、前記演算処理装置は、前記第2試験光パルスが前記基幹光ファイバに入射されたときの前記自然ブリルアン後方散乱光の時間から距離情報を取得し、前記自然ブリルアン後方散乱光の強度から損失情報を取得することで、前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせを取得する態様とする。
(5)(1)乃至(4)のいずれかにおいて、前記演算処理装置は、前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性の重ね合わせ演算結果と前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせ測定結果との差分がゼロの場合は、前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性が全て測定できていると判別し、差分がゼロでない場合は、測定できていない分岐光ファイバの個別の損失分布特性の和を出力する態様とする。
また、本発明に係る光線路特性解析方法は、以下のような態様の構成とする。
(6)基幹光ファイバの一方端を光分岐器によって複数系統に分岐し、前記光分岐器の分岐端部それぞれに分岐光ファイバの一方端を光結合してなる被試験光線路の特性を解析する光線路特性解析方法であって、互いに波長の異なる第1及び第2試験光パルスが任意の時間差をもって合成された試験光パルス、及び前記第1及び記第2試験光パルスのいずれか一方を前記基幹光ファイバに入射し、前記被試験光線路の複数の分岐光ファイバそれぞれの他方端で前記第1及び第2試験光の波長の光のみを反射させ、この反射による戻り光を前記基幹光ファイバの入射端から抽出し、前記戻り光から前記第1試験光パルスの誘導ブリルアン(Brillouin)後方散乱光、及び前記第1試験光パルスのレイリー散乱光又は前記第2試験光パルスの自然ブリルアン散乱光を抽出し、前記抽出された散乱光を受光して電気信号に変換し、前記電気信号をデジタル信号に変換し、前記デジタル信号から前記誘導ブリルアン後方散乱光、及び前記レイリー散乱光又は前記自然ブリルアン散乱光を測定して前記被試験光線路の特性を解析するものとし、前記第1及び第2試験光パルスの双方を前記基幹光ファイバに入射したときの該第1及び第2試験光パルスの時間差の変化に対応する前記誘導ブリルアン後方散乱光を測定することで、前記基幹光ファイバ側から分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性を測定し前記第1及び第2試験光パルスのいずれか一方を前記基幹光ファイバに入射したときの前記レイリー散乱光又は前記自然ブリルアン散乱光を測定することで、前記基幹光ファイバ側から前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせを測定し、前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性の測定結果重ね合わせを演算し、前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性の重ね合わせ演算結果と前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせ測定結果との差分を解析し、前記解析した差分解析により、前記被試験光線路の個別の損失分布のうち1つの分岐光ファイバが測定できなかった場合に、測定できなかった分岐光ファイバの損失分布特性を取得し、前記被試験光線路の個別の損失分布の全てが測定できていた場合には、全て測定できていると判別する態様とする。
以上のように、本発明では、PON型光分岐線路において、光スプリッタで分岐された各光分岐線路の特性を解析する場合に、基幹光線路側から、分岐光線路毎の個別の損失分布特性と、分岐光線路全ての損失分布特性の重ね合わせとを測定する。そして、測定された分岐光線路毎の個別の損失分布特性を用いて全ての損失分布特性の重ね合わせを算出する。次に、算出された全ての損失分布特性の重ね合わせと、測定された分岐光線路全ての損失分布測定の重ね合わせとの差分分布を算出し、算出された差分分布(またはその差分分布の反射点を除いた部分)が所定の閾値未満である場合に、分岐光線路の全てが正常であると判定する。また、算出された差分分布(またはその差分分布の反射点を除いた部分)が所定の閾値以上である場合に、分岐光線路のいずれかに故障が発生していると判定する。分岐光線路のいずれかに故障が発生していると判定された場合には、算出された差分分布に基づいて、1つの分岐光線路のみに故障が発生していると仮定した場合における当該分岐光線路の損失分布特性を算出する。
以上のことから、本発明によれば、分岐光線路の全てが正常であるか否かを判定することができ、1つの分岐光線路のみに故障が発生している場合には、当該分岐光線路の故障位置を特定することができる。よって、PON型光分岐線路において、所内既設設備の光デバイスや光線路構成を変更せず、所外既設設備を使用するのみで光線路特性を個別に測定することができ、PON型光分岐線路の正常性の確認および断線による故障が1本のみ発生した場合の断線位置の特定を実現することのできる光線路特性解析装置及びその解析方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る光線路特性解析装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す解析装置の動作を説明するためにケース1の故障発生例を示す配線図である。 図2に示すケース1の場合の距離−損失分布を示す特性図である。 図1に示す解析装置の動作を説明するためにケース2の故障発生例を示す配線図である。 図4に示すケース2の場合の距離−損失分布を示す特性図である。
添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る光線路特性解析装置の構成を示すブロック図である。図1に示す分岐光線路特性解析装置は、第1試験光の被測定光ファイバからの誘導ブリルアン後方散乱光の特性分布および第1試験光のレイリー散乱光分布または第2試験光の自然ブリルアン散乱光分布を求めることができるものである。
図1において、11は光周波数f0の連続光を発生する光源であり、この光源11から出力された連続光は光分岐素子12により2系統に分岐される。分岐された連続光の一方を第1試験光(プローブ光)、他方を第2試験光(ポンプ光)とする。第1試験光は、光周波数変更装置13に入射され、光周波数f0が一定周波数fBだけシフトされる。この光周波数変更装置13は、具体的には、正弦波発生器14で発生される正弦波の信号周波数に応じて変調側波帯の周波数を変化させる機能を持つ外部変調器を用いることができる。また、LiNbO3を用いた位相変調器、振幅変調器やSSB変調器でもよい。
第1試験光及び第2試験光は、いずれも光パルス化装置15,16により2nΔL/c以下でパルス化される。ここで、ΔLは後述のN分岐光ファイバそれぞれの長さの差の最小値であり、cは真空中の光伝送速度(光速)、nは光ファイバの屈折率である。このように2nΔL/c以下でパルス化することにより、後述するN分岐光ファイバを識別することが可能になる。光パルス化装置15,16は、具体的には音響光学素子をパルス駆動するようにした音響光学スイッチによる音響光学変調器、またはLiNbO3を用いた電気光学素子をパルス駆動するようにした導波路スイッチによるLiNbO3変調器で構成される。
ここで、光パルス化装置15,16に対し、入射時間制御装置17,18により、それぞれ第1試験光パルスと第2試験光パルスを後段の被測定光回路23に入射する時間に時間差を与える。具体的には、入射時間制御装置17,18は、第1試験光と第2試験光を光パルス化する光パルス化装置15,16において、駆動する電気パルスの変調時間を任意に可変制御する構成とする。すなわち、光パルスを得るために、上記音響光学変調器またはLiNbO3変調器による光デバイス(光パルス化装置)を電気パルスで変調し、この電気パルスで変調した時間で入射された連続光をパルス化する。そして、光デバイスを変調するタイミングを変化させることで、光パルスになるタイミングを制御するようにしている。このように光パルスになるタイミングを制御して、その二つを合波すれば、入射時間の違う2つのパルス(第1試験光・第2試験光)を生成することが可能となる。また、この電気パルスのうち一方の電圧を常にゼロにすることにより、第1試験光または第2試験光の一方のみを入射することも可能となる。
上記のようにしてタイミング制御された第1試験光と第2試験光の光パルスは、それぞれ光増幅器19,20により増幅された後、光合波素子19で合波され、これによって入射時間、光周波数(波長)の異なる2つの光パルスによる試験光が生成される。この試験光は、光サーキュレータ22を通過して被測定光回路23に入射される。
この被測定光回路23は、光サーキュレータ22からの試験光が入射される基幹光ファイバ230と、この基幹光ファイバ230の出力光をN系統に分岐する光スプリッタ231と、N本の分岐光ファイバ2321〜232Nと分岐光ファイバ終端に設置された光反射フィルタ2331〜233Nにより構成される。光スプリッタ231でN分岐された第1試験光の光パルスと第2試験光の光パルスは、分岐光ファイバ2321〜232Nの中でインタラクションを引き起こす。このとき、誘導ブリルアン散乱が生じて後方散乱光が発生する。この誘導ブリルアン後方散乱光は、第1試験光と第2試験光の光パルスそれぞれが入力された光サーキュレータ231により受信系に導出される。
この受信系では、光フィルタ24により誘導ブリルアン後方散乱光のみが抽出され、光受信器25で受信されて電流信号となって出力される。光受信器25から出力される電流信号は、A/D変換器26でデジタル信号に変換されて演算処理装置27に入力され、距離に対する損失分布が求められる。
また、第1試験光または第2試験光のいずれか一方のみを被測定光回路23に入射した場合、光スプリッタ231でN分岐された第1試験光または第2試験光が分岐光ファイバ2321〜232N中でインタラクションを起こし、これによってレイリー散乱(第1試験光)または自然ブリルアン散乱(第2試験光)が発生して、後方散乱光となって入射側へ戻ってくる。このレイリー後方散乱光または自然ブリルアン後方散乱光はN分岐光スプリッタ231で全ての分岐光ファイバ2321〜232Nからの光が合波されて基幹光ファイバ230に戻り、光サーキュレータ231を介して受信系に入力され、光フィルタ24により第1試験光のレイリー散乱光または第2試験光の自然ブリルアン散乱光のみが抽出され、光受信器25で受信されて電流信号となって出力される。光受信器25から出力される電流信号は、A/D変換器26でデジタル信号に変換されて演算処理装置27に入力され、距離に対する損失分布が求められる。
次に、上述したように構成される本実施形態の分岐光線路特性解析装置の動作について説明する。
まず、光周波数変更装置13、光パルス化装置15,16、光受信器25、A/D変換器26については、次の条件を満足する必要がある。
(条件1) 光周波数変更装置13による周波数シフトは、ブリルアン周波数シフトと等しいこと。
(条件2) 光パルス化装置15,16のパルス幅τは、分岐光ファイバ232iの終端からの戻り光の時間差2nΔL/cの最小値より狭いこと。
(条件3) 光受信器25及びA/D変換器26の帯域は、パルス幅τを受光可能な帯域であること。
ここで、条件1〜3は次のような意味を持っている。
条件1は、第1試験光と第2試験光が誘導ブリルアン散乱を起こすために必要となる条件である。
条件2は、光パルス化装置15,16のパルス幅τが各分岐光ファイバ232iの終端からの戻り光の時間差の最小値2nΔL/cより広いとき、心線毎の誘導ブリルアン散乱光が重なり、時間的に切り分けることができなくなるために必要となる条件である。ここで、ΔLは上記の各分岐光ファイバ232iの長さの差の最小値である。
条件3は、パルス幅τの光パルスを精確に測定するために必要となる条件であり、光受信器25の帯域、A/D変換器26の帯域は1/τより広いことが必要となる。
これらの条件を満足する場合において、以下に本実施形態を用いた被測定光線路23の特性解析方法についてする説明する。
本実施形態では、波長の異なる二つの試験光(第1試験光、第2試験光)を用いる。第1試験光はプローブ光であり、光周波数f0-fBとし、第2試験光はポンプ光であり、光周波数f0とする。ここで、f0はポンプ光の光周波数、fBはブリルアン後方散乱による光周波数シフト量とする。
まず、プローブ光を被測定光回路23に入射し、プローブ光を入射してからt1秒後にポンプ光を被測定光回路23に入射する。被測定光回路23に入射されたプローブ光とポンプ光は、いずれも光スプリッタ231によりN分岐され、N本の分岐光ファイバ2321〜232Nに入射される。
(i)プローブ光とポンプ光による誘導ブリルアン散乱の測定
プローブ光とポンプ光の周波数がfBだけ差がある場合、プローブ光とポンプ光との間でインタラクションが起こると、誘導ブリルアン散乱が発生し、プローブ光は式(1)で表される増幅を受ける。
Figure 0005907907
ここで、αB(z)は被測定光回路23の入射端(以下、単に入射端と称する)からzの位置でインタラクションが生じたときの誘導ブリルアンによる増幅率、gBは誘導ブリルアン散乱係数、zは入射端からプローブ光とポンプ光がインタラクションを生じた位置までの距離、Ipump(z)は入射端から距離zだけ離れた位置におけるポンプ光の強度、τpumpはポンプパルスのパルス幅である。
i(1≦i≦Nの整数)番目の分岐光ファイバ232iにおける心線#iの損失係数をαi、ファイバ心線#iを往復する場合の全損失をLとする。この場合、プローブ光はファイバ終端の光反射フィルタ233iで反射された後、入射端から距離zの位置でポンプ光と衝突する。この場合、入射端でのプローブ光の強度Iprobe(2Li,z)は、式(2)で表される。
Figure 0005907907
式(2)より、入射端での第1試験光の強度Iprobe(2Li)は、Ipump(z)のみの関数となる。ここで、Ipump(z)は、式(3)で表される。
Figure 0005907907
また、プローブ光のみを入射した場合の入射端へ戻ってくる反射プローブ光強度Iref(2Li)は、式(4)で表される。
Figure 0005907907
よって、式(2)は、式(3)及び式(4)を用いると式(5)として表される。
Figure 0005907907
上記(5)式を用いてブリルアン散乱光の増幅率を解析することにより、インタラクションを生じた場所までの損失をポンプパルス幅で積分した値の関数を取得することが可能であり、以下の演算を行うことで、ある地点z0からの損失分布を取得することができる。
Figure 0005907907
よって、誘導ブリルアン散乱光の特性を解析すれば、ある地点z0を基準にした分岐光ファイバ232iの線路損失を測定することができる。
(ii)分岐下部の分岐光ファイバ中の距離に対するブリルアン散乱光分布の測定
被測定光回路23の入射端から分岐下部のa(1≦a≦Nの整数)番目の分岐光ファイバ232aにおける心線#aの終端までの長さをLaとする。第1試験光は、分岐光ファイバ232aの終端に設置された光反射フィルタ233aにより反射される。
ここで、分岐光ファイバ終端からの距離をl、被測定光回路23に用いられるファイバの屈折率をn、真空中の光速をcとする。この場合、反射された第1試験光はt1/2秒後にl=c/n×t1/2だけ進むので、入射端からの距離をlx1とすると、
Figure 0005907907
となる。また、第1試験光が被測定光線路23に入射されてから光スプリッタ231により分岐され、分岐光ファイバ232aの終端の反射型光フィルタ233aで反射されて、入射端からの距離lx1に到達する時間tは、
Figure 0005907907
である。
一方、第2試験光を光線路に入射する時刻は、第1試験光を入射してからt1秒後とする。第2試験光がt秒後に到達する入射端からの距離をlx2とすると、式(9)で表される。
Figure 0005907907
式(7)、式(9)より、lx1=lx2の位置でプローブ光とポンプ光はインタラクションを生じる。また、インタラクションを生じる時間は、ファイバ終端の光フィルタで反射された時間からt1/2秒後である。つまり、プローブ光とポンプ光を被測定光回路に入射する時間差t1を変化させることにより、第1試験光と第2試験光がインタラクションを生じる位置を制御できるため、距離に対する誘導ブリルアン散乱の特性分布を求めることができる。
(iii)分岐下部心線#aの誘導ブリルアン散乱光が光受信器25に到達する時間の測定
第1試験光が光受信器25に到達する時間をtdaとする。第1試験光は、分岐下部の光ファイバ終端の光フィルタにより反射され、光受信器25へ戻ってくるので、到達時間は、式(10)で表される。
Figure 0005907907
ここで、他の分岐光ファイバ232bの心線#b(1≦b≦Nの整数)から戻ってきた第1試験パルスが光受信器25に到達する時間tdbは、式(11)で表される。
Figure 0005907907
よって、光受信器25に戻る時間差は、式(12)で表される。
Figure 0005907907
La ≠ Lbのとき、光受信器25に到達する時間が異なる。
ここで、第1試験光のパルス幅をτとすると、
Figure 0005907907
のとき(条件2)、各分岐光ファイバ232iから戻った第1試験光は光スプリッタ231で重ならず、光受信器25の到達時間を測定することで、どの心線からの第1試験光であるかを時間的に切り分けることができる。
上記(i)〜(iii)により、誘導ブリルアン散乱を利用した測定法では、分岐光ファイバ個別の損失分布を測定可能である。そこで、光スプリッタ23の分岐上部(z=z0)を基準にした分岐光ファイバ個別の損失分布Li(z-z0)の重ね合わせLB_total(z-z0)は、
Figure 0005907907
となる。ここで、Kは終端に反射があり、誘導ブリルアン散乱が測定できた分岐光ファイバの数である。以上より、往復の分岐光ファイバの損失分布の重ね合わせは、
Figure 0005907907
となる。
(iv)第1試験パルスのみによるレイリー散乱光測定
第1試験パルスを被測定光線路23に入射すると、レイリー散乱光が発生する。このレイリー後方散乱光は、分岐光ファイバ毎で発生し、N分岐光スプリッタ231により各分岐光ファイバ232iで発生したレイリー後方散乱光が重なって入射端へ戻ってくる。そのため、光スプリッタ231の分岐下部の地点zから入射端へ戻ってきた強度IOTDR(z)は、
Figure 0005907907
である。ここで、Rrはレイリー後方散乱係数である。そのため、光スプリッタ231の上部(z=z0)で規格化したスプリッタ下部ファイバの損失分布は、
Figure 0005907907
となる。以上より、レイリー後方散乱光による測定は、レイリー後方散乱光強度の和の分布となるため、各分岐光ファイバ232iの損失分布の全てが重なったものが得られる。
(v)第2試験パルスのみによる自然ブリルアン散乱光測定
第2試験パルスを被測定光線路23に入射すると、自然ブリルアン散乱光が発生する。この自然ブリルアン後方散乱光は、分岐光ファイバ毎で発生し、N分岐光スプリッタ231により各分岐光ファイバ232iで発生した自然ブリルアン後方散乱光が重なって入射端へ戻ってくる。そのため、光スプリッタ231の分岐下部のz地点から入射端へ戻ってきた自然ブリルアン散乱強度IBOTDR(z)は、
Figure 0005907907
である。ここで、RBは自然ブリルアン後方散乱係数である。そのため、光スプリッタ231の上部(z=z0)で規格化したスプリッタ下部ファイバの損失分布は、
Figure 0005907907
となる。そのため、自然ブリルアン後方散乱光による測定は、自然ブリルアン後方散乱光強度の和の分布となるため、各分岐光ファイバ232iの損失分布の全てが重なったものが得られる。
上記より、N分岐下部の分岐光ファイバ(以下、N分岐光ファイバ)232iにおいて、以下のケースを考える。
[ケース1] 誘導ブリルアン散乱測定により、N分岐光ファイバ全ての個別損失分布を測定できた場合
[ケース2] 断線故障が発生し、誘導ブリルアン散乱測定でN分岐光ファイバのうちの1本が測定できなかった場合
[ケース3] 誘導ブリルアン散乱測定でN分岐光ファイバのうちの2本以上が測定できなかった場合
上記ケースにおいて、式(17)と式(15)の差分、または式(19)と式(15)の差分を解析することで、誘導ブリルアン散乱測定において、全ての分岐光ファイバが測定できているかの判別、および測定できなかった分岐光ファイバが1本である場合の測定できなかったファイバの損失分布を得ることができる。その方法について説明する。
[ケース1]
誘導ブリルアン散乱測定により、N分岐光ファイバ全ての個別損失分布測定できた場合は、K=Nとなる。そのため、式(17)または式(19)と式(15)の差はゼロになる。
図2にケース1の例を示す。ここでは、N=8として、8分岐光スプリッタを用いるものとし、各心線を#1〜#8と表記し、誘導ブリルアン散乱測定により8分岐光ファイバ全ての個別損失分布を取得可能な被測定ファイバの構成例を示す。また、誘導ブリルアン散乱による個別損失分布測定結果の和とレイリー散乱による損失の和の分布の測定結果の差分を図3に示す。図3のように、全ての損失分布を取得できれば、反射点を除いて、分岐光ファイバの差分はゼロとなり、ノイズしか残らない。
[ケース2]
誘導ブリルアン散乱測定により、断線した分岐光ファイバが1本測定できなかった場合は、K=N-1となる。そのため、式(17)または式(19)と式(15)の差は、
Figure 0005907907
となり、測定できなかった1本の分岐光ファイバの損失分布を得ることができる。
また、式(17)または式(19)と式(15)の差により得た損失分布を解析することで、断線の位置を特定することが可能である。
図4に、誘導ブリルアン散乱測定により8分岐光ファイバのうち、1本が測定できないような被測定光回路の構成例を示す。なお、#1の故障位置は2550mとした。また、誘導ブリルアン散乱による個別損失分布測定結果の和とレイリー散乱による損失の和の分布の測定結果の差分を図5に示す。図5のように、誘導ブリルアン散乱による個別損失分布測定により、1本の損失分布を取得できなければ、分岐光ファイバの差分として、測定できなかった1本の損失分布が残る。この差分によって得られた損失分布により、故障位置が2550m地点であると特定することができる。
[ケース3]
誘導ブリルアン散乱測定により、断線した分岐光ファイバが2本以上測定できなかった場合は、式(17)または式(19)と式(15)の差は、
Figure 0005907907
となり、測定できなかった複数本の分岐光ファイバの損失分布を得ることができる。
以上より、本実施形態では、レイリー後方散乱光強度または自然ブリルアン散乱光強度の和の分布から得られる損失分布1および誘導ブリルアン散乱光による分岐光ファイバの個別の損失分布2を取得し、個別の損失分布2の重ね合わせにより得られた損失分布3を演算により取得する。そして、損失分布1と損失分布3の差分を解析することにより、誘導ブリルアン散乱光による分岐光ファイバの個別損失分布が、分岐光ファイバ全ての損失分布を測定できているか(ケース1であるか否か)の判別と、1本のみ測定できなかった場合(ケース2)の測定できていない分岐光ファイバの損失分布を取得することが可能となる。
なお、ケース2とケース3とは、得られた波形の光スプリッタ231における段差の大きさによって判別が可能である。例えば、8分岐光スプリッタで1本のみが測定できていなかった場合(ケース2)には、差分の波形の光スプリッタ231における段差は、図5(ケース2)に示される通り、9〜10dBになる。これに対し、8分岐光スプリッタで2本が測定できなかった場合(ケース3)には、差分の波形の光スプリッタ231における段差は6〜7dBになる。これは、光スプリッタ231の先に2本ファイバが残っていた場合には、1本の時に比べて2倍(3dB)のレイリー散乱・自然ブリルアン散乱が戻ってくるためである。このように、差分波形の光スプリッタ231における段差の大きさを判別基準にすることで、ケース2とケース3とを区別することが可能になる。
本実施形態の測定手順は、以下のようになる。
(1)第1及び第2試験光パルスを分岐光ファイバに入射し、誘導ブリルアン散乱測定により分岐光ファイバ個別の損失分布を取得する。
(2)第1または第2試験光パルスを分岐光ファイバに入射し、全ての分岐光ファイバが重なった損失分布を取得する。
(3)測定手順1で得た分岐光ファイバ個別の損失の重ね合わせの分布を取得する。
(4)測定手順2で得た全ての分岐光ファイバが重なった損失分布と測定手順3で得た分岐光ファイバ個別の損失分布の重ね合わせの差分を取得する。
上記の測定手順1〜5の処理は全てコンピュータで制御する。
このように、本実施形態によれば、PON型光分岐線路において、光スプリッタで分岐された各光分岐線路の特性を解析する場合に、基幹光線路側から、分岐光線路毎の個別の損失分布特性と、分岐光線路全ての損失分布特性の重ね合わせとを測定する。そして、測定された分岐光線路毎の個別の損失分布特性を用いて全ての損失分布特性の重ね合わせを算出する。次に、算出された全ての損失分布特性の重ね合わせと、測定された分岐光線路全ての損失分布測定の重ね合わせとの差分分布を算出し、算出された差分分布(またはその差分分布の反射点を除いた部分)が所定の閾値未満である場合に、分岐光線路の全てが正常であると判定する。また、算出された差分分布(またはその差分分布の反射点を除いた部分)が所定の閾値以上である場合に、分岐光線路のいずれかに故障が発生していると判定する。分岐光線路のいずれかに故障が発生していると判定された場合には、算出された差分分布に基づいて、1つの分岐光線路のみに故障が発生していると仮定した場合における当該分岐光線路の損失分布特性を算出する。
以上のことから、本発明によれば、被測定光線路の全ての分岐光ファイバが正常であるか否かを判定することができ、1つの分岐光ファイバのみに故障が発生している場合には、当該分岐光ファイバの故障位置を特定することができる。よって、PON型光分岐ファイバにおいて、所内既設設備の光デバイスや光線路構成を変更せず、所外既設設備を使用するのみで光線路特性を個別に測定することができ、これによって全分岐光ファイバの正常性を確認することができる。また、断線による故障が1本のみ発生した場合の断線位置を特定することもできる。
上記誘導ブリルアン散乱は、光媒質内の光減衰・温度・曲げなどによる歪みを測定することが可能であり、ここでの光線路特性とは距離に対する光減衰量、反射ピークの位置、曲げ障害の位置、曲げの程度、断線障害の位置、距離に対する温度変化量である。
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成を削除してもよい。さらに、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
11…光源、12…光分岐素子、13…光周波数変更装置、14…正弦波発生器、15,16…光パルス化装置、17,18…入射時間制御装置、19,20…光増幅器、21…光合波素子、23…被測定光回路、230…基幹光ファイバ、231…N分岐光スプリッタ、2321〜232N…分岐光ファイバ、2331〜233N…光反射フィルタ、24…光フィルタ、25…光受信器、26…A/D変換器、27…演算処理装置。

Claims (6)

  1. 基幹光ファイバの一方端を光分岐器によって複数系統に分岐し、前記光分岐器の分岐端部それぞれに分岐光ファイバの一方端を光結合してなる被試験光線路の特性を解析する光線路特性解析装置であって、
    波長の異なる第1及び第2試験光を発生し、当該第1及び第2試験光から互いに任意の時間差をもって第1及び第2試験光パルスを生成し合成する試験光パルス生成手段と、
    前記被試験光線路の複数の分岐光ファイバそれぞれの他方端に配置され、前記第1及び第2試験光の波長の光を反射し、それ以外の波長の光を透過する複数の光反射フィルタと、
    前記試験光パルス生成手段で生成される試験光パルスを前記被試験光線路の基幹光ファイバに入射し、当該基幹光ファイバの入射端から出射される戻り光を抽出する光サーキュレータと、
    前記戻り光から前記第1試験光パルスの誘導ブリルアン(Brillouin)後方散乱光、及び前記第1試験光パルスのレイリー散乱光又は前記第2試験光パルスの自然ブリルアン散乱光を抽出する光フィルタと、
    前記光フィルタで抽出された散乱光を受光して電気信号に変換する光受信器と、
    前記電気信号をデジタル信号に変換する変換手段と、
    前記デジタル信号から前記誘導ブリルアン後方散乱光、及び前記レイリー散乱光又は前記自然ブリルアン散乱光を測定して前記被試験光線路の特性を解析する演算処理装置と
    を具備し、
    前記演算処理装置は、
    前記第1及び第2試験光パルスの双方を前記基幹光ファイバに入射したときの該第1及び第2試験光パルスの時間差の変化に対応する前記誘導ブリルアン後方散乱光を測定することで、前記基幹光ファイバ側から分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性を測定し
    前記第1及び第2試験光パルスのいずれか一方を前記基幹光ファイバに入射したときの前記レイリー散乱光又は前記自然ブリルアン散乱光を測定することで、前記基幹光ファイバ側から前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせを測定し、
    前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性の測定結果を重ね合わせる演算を実行し、前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性の重ね合わせ演算結果と前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせ測定結果との差分を解析し、
    前記解析した差分解析により、前記被試験光線路の個別の損失分布のうち1つの分岐光ファイバが測定できなかった場合に、測定できなかった分岐光ファイバの損失分布特性を取得し、前記被試験光線路の個別の損失分布の全てが測定できていた場合には、全て測定できていると判別する
    ことを特徴とする光線路特性解析装置。
  2. 前記演算処理装置は、前記試験光パルス生成手段にて、前記第1試験パルスと前記第2試験パルスの光周波数差が前記ブリルアン後方散乱光の周波数シフト量に相当するようにそれぞれの波長が選定されるとき、前記被試験光線路内で前記第2試験パルスと前記分岐光ファイバの終端で反射した前記第1試験パルスとがインタラクションを起こしたときに生じる誘導ブリルアン散乱を解析することで前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性を取得し、前記第1試験光パルスと前記第2試験光パルスの入射時間差の変化から距離情報を取得し、前記分岐光ファイバそれぞれの終端で反射した第1試験パルスの光受信器到達時間から前記複数の分岐光ファイバのどの分岐光ファイバの情報であるかを特定することを特徴とする請求項1記載の光線路特性解析装置。
  3. 前記演算処理装置は、前第1試験光パルスが前記基幹光ファイバに入射されたときの前記レイリー後方散乱光の時間から距離情報を取得し、前記レイリー後方散乱光の強度から損失情報を取得することで、前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせを取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の光線路特性解析装置。
  4. 前記演算処理装置は、前記第2試験光パルスが前記基幹光ファイバに入射されたときの前記自然ブリルアン後方散乱光の時間から距離情報を取得し、前記自然ブリルアン後方散乱光の強度から損失情報を取得することで、前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせを取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の光線路特性解析装置。
  5. 前記演算処理装置は、前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性の重ね合わせ演算結果と前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせ測定結果との差分がゼロの場合は、前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性が全て測定できていると判別し、差分がゼロでない場合は、測定できていない分岐光ファイバの個別の損失分布特性の和を出力することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光線路特性解析装置。
  6. 基幹光ファイバの一方端を光分岐器によって複数系統に分岐し、前記光分岐器の分岐端部それぞれに分岐光ファイバの一方端を光結合してなる被試験光線路の特性を解析する光線路特性解析方法であって、
    互いに波長の異なる第1及び第2試験光パルスが任意の時間差をもって合成された試験光パルス、及び前記第1及び記第2試験光パルスのいずれか一方を前記基幹光ファイバに入射し、
    前記被試験光線路の複数の分岐光ファイバそれぞれの他方端で前記第1及び第2試験光の波長の光のみを反射させ、この反射による戻り光を前記基幹光ファイバの入射端から抽出し、
    前記戻り光から前記第1試験光パルスの誘導ブリルアン(Brillouin)後方散乱光、及び前記第1試験光パルスのレイリー散乱光又は前記第2試験光パルスの自然ブリルアン散乱光を抽出し、
    前記抽出された散乱光を受光して電気信号に変換し、
    前記電気信号をデジタル信号に変換し、
    前記デジタル信号から前記誘導ブリルアン後方散乱光、及び前記レイリー散乱光又は前記自然ブリルアン散乱光を測定して前記被試験光線路の特性を解析するものとし、
    前記第1及び第2試験光パルスの双方を前記基幹光ファイバに入射したときの該第1及び第2試験光パルスの時間差の変化に対応する前記誘導ブリルアン後方散乱光を測定することで、前記基幹光ファイバ側から分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性を測定し
    前記第1及び第2試験光パルスのいずれか一方を前記基幹光ファイバに入射したときの前記レイリー散乱光又は前記自然ブリルアン散乱光を測定することで、前記基幹光ファイバ側から前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせを測定し、
    前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性の測定結果重ね合わせを演算し、
    前記分岐光ファイバ毎の個別の損失分布特性の重ね合わせ演算結果と前記複数系統の分岐光ファイバの全ての損失分布特性の重ね合わせ測定結果との差分を解析し、
    前記解析した差分解析により、前記被試験光線路の個別の損失分布のうち1つの分岐光ファイバが測定できなかった場合に、測定できなかった分岐光ファイバの損失分布特性を取得し、前記被試験光線路の個別の損失分布の全てが測定できていた場合には、全て測定できていると判別する
    ことを特徴とする光線路特性解析方法。
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