JP5202485B2 - 光線路反射分布測定方法と装置及び光線路設備監視システム - Google Patents

光線路反射分布測定方法と装置及び光線路設備監視システム Download PDF

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本発明は、光ファイバ等の光線路内の反射分布を測定する測定方法及び測定装置と、光線路上の設備構造を遠隔からの測定で識別する光線路設備監視システムに関する。
従来の光ファイバ内の散乱の強度と位置を測定する方法として、C−OTDR(Coherent - Optical Time Domain Reflectometry:コヒーレント光時間領域反射率測定法)という方法がある(非特許文献1参照)。この方法では、パルス化した光を試験光として被測定光ファイバに入射して当該被測定光ファイバ内で散乱された光を抽出し、試験光の一部である参照光と合波してコヒーレント検波をする。このとき、参照光と散乱光のビート信号が受信される時間から、その反射光の光ファイバ内で反射された位置を特定する。
この場合、距離分解能Δzは、入射する試験光パルスの幅wに依存し、Δz = V・w/2(V:光ファイバ中の光速 2×108 [m/s])で与えられる。一例として、w = 1[ns]であれば、10[cm]となる。
OTDRでは、パルス幅で決まる距離分解能で測定するために、それに相当する時間分解能で測定しなければならない。前述のw = 1[ns]の例では、1/w = 1[GHz]のサンプリング周波数で測定しなければならず、距離分解能を上げようとすると、それに比例して、受信するフォトディテクタの帯域とサンプリング周波数が大きくなってしまう。このため、現在一般的な受光系の帯域やサンプリング周波数が1[GHz]程度であるので、距離分解能は1[ns]パルスの10[cm]が限界となる。
また、たとえサンプリング周波数がそれ以上に大きいものとなったとしても、1[ns]以下のパルスでは、スペクトルが0.01[nm]程度以上の波長の広がりを持つため、被測定光ファイバの波長分散の影響を受けてパルス幅が広がってしまう。このため、入射パルス幅で決まる距離分解能よりも劣化してしまい、かつ、パルス波形も歪むため、反射波形を正しく測定することができない。
従来の光伝送路の光識別方法として、特許文献1や非特許文献1のように、ファイバを切断する、切り込みを入れるなどの加工を施すことによって反射を起こし、この反射で符号化を行う方法などが考えられている。このとき、反射波形による符号列の長さは、上記のOTDRでは10[cm]の分解能が限界であるため、識別反射部もそれ以上の長さが必要である。
上記のように識別にのみ反射を用いるため、本来ならば、この反射部は1[cm]程度以下の小さな部分に収納させることが望ましい。そのような長さの反射列を測定するためには、非特許文献2に記載されているような、低コヒーレンス光を用いたOLCR(On Line Class Registration)の方法しかない。この方法では光伝送路などの長距離光ファイバ上の反射を測定することは不可能である。
特開平5−288940号公報
電子情報通信学会技術研究報告OQE Vol.93,No.329,p61-66 電子情報通信学会 1991年秋季大会講演集C-259
以上述べたように、従来のOTDR等の光線路反射分布測定方法及び測定装置では、距離分解能を上げようとすると、それに比例して、受信系の帯域が拡大し、その分サンプリング周波数を大きくなってしまうため、もはや距離分解能の向上は望めない状況にある。この結果、狭帯域な受信系で1cm以下の距離分解能で光線路内の反射分布を測定することができず、光線路設備識別システムにあっては、識別デバイスの大きさを1cm以下にすることができなかった。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたもので、被測定光ファイバの波長分散の影響を補償しながら、1cm以下の距離分解能で光線路内の反射分布を測定することのできる測定方法及び装置と、1cm以下のデバイスを識別することのできる光線路設備識別システムを提供することを目的とする。
本発明に係る光線路反射分布測定方法は以下のような態様の構成とする。
(1)光伝送路に入射されたレーザ光を2分岐し、該2分岐したレーザ光をそれぞれパルス変調し、パルス変調された一方のパルス光を試験光として被測定光線路に入射し、パルス変調された他方のパルス光を参照光として前記被測定光線路からの反射光に合波し、該合波した光信号をコヒーレント検波し、該検波された信号を用いてサンプリングよるOTDR(Optical Time Domain Reflectometry:光時間領域反射率測定)波形を求める光線路反射分布測定方法であって、前記被測定光線路からの反射光の帯域を前記参照光のパルス列の周波数に落とし、前記参照光パルス列の周期を、前記試験光パルスの送出周期の周波数からずらすことにより、前記反射光と参照光パルスが合波されるタイミングを、試験光パルスごとにずらしながら、測定を繰り返すこととし、前記測定の手順として、前記被測定光ファイバ全体の反射波形として、前記試験光パルスの送出周期の時間に対応する長さに分けた反射光分布の重ね合わせ波形を測定し、次に、前記試験光パルスの送出周期と前記参照光パルスの送出周期をずらし、前記重ね合わせ波形の周期をずらすことで反射位置をずらし、2種類の重ね合わせ波形での反射位置のずれから、反射が存在する位置を特定することによって反射光分布を測定する態様とする。
(2)(1)の構成において、前記試験光と参照光の合波させる際に、合波した信号を位相がπ/2ずれた2チャンネルに分離してそれぞれを2回測定し、一方のチャンネルには前記反射光のみに前記レーザ光のコヒーレンス時間以内の遅延を与えて前記反射波形の光振幅と位相を同時に測定し、前記反射波形の光振幅と位相の測定結果波形から、前記反射波形が存在する部分を抽出し、前記反射波形から抽出した部分の光振幅と位相をまとめてフーリエ変換して周波数領域のデータに変換し、前記変換したデータの位相部分から、前記被測定線路の波長分散と反射位置によって決まる試験パルスと反射光の光線路通過時間に対応した位相変化量を引くことによって波長分散による位相の変化を打ち消し、その位相変化を引いた周波数領域の反射波形データを逆フーリエ変換して時間領域の反射波形に戻し、波長分散による位相変化を打ち消したことによって前記試験光パルスの広がりを補償する態様とする。
本発明に係る光線路反射分布測定装置は以下のような態様の構成とする。
(3)光伝送路に入射されたレーザ光を2分岐する分岐手段と、前記分岐手段で2分岐されたレーザ光をそれぞれパルス変調するパルス変調手段と、前記パルス変調された一方のパルス光を試験光として被測定光線路に入射し、パルス変調された他方のパルス光を参照光として前記被測定光線路からの反射光に合波する合波手段と、前記合波した光信号をコヒーレント検波する検波手段と、前記検波手段で検波された信号を用いてサンプリングよるOTDR(Optical Time Domain Reflectometry:光時間領域反射率測定)波形を求める波形算出手段と、前記被測定光線路からの反射光の帯域を前記参照光のパルス列の周波数に落とし、前記参照光パルス列の周期を、前記試験光パルスの送出周期の周波数からずらすことにより、前記反射光と参照光パルスが合波されるタイミングを、試験光パルスごとにずらしながら、測定を繰り返す解析手段とを具備し、前記解析手段は、前記被測定光ファイバ全体の反射波形として、前記試験光パルスの送出周期の時間に対応する長さに分けた反射光分布の重ね合わせ波形を測定し、次に、前記試験光パルスの送出周期と前記参照光パルスの送出周期をずらし、前記重ね合わせ波形の周期をずらすことで反射位置をずらし、2種類の重ね合わせ波形での反射位置のずれから、反射が存在する位置を特定することによって反射光分布を測定する態様とする。
(4)(3)の構成において、前記解析手段は、前記試験光と参照光の合波させる際に、合波した信号を位相がπ/2ずれた2チャンネルに分離してそれぞれを2回測定し、一方のチャンネルには前記反射光のみに前記レーザ光のコヒーレンス時間以内の遅延を与えて前記反射波形の光振幅と位相を同時に測定し、前記反射波形の光振幅と位相の測定結果波形から、前記反射波形が存在する部分を抽出し、前記反射波形から抽出した部分の光振幅と位相をまとめてフーリエ変換して周波数領域のデータに変換し、前記変換したデータの位相部分から、前記被測定線路の波長分散と反射位置によって決まる試験パルスと反射光の光線路通過時間に対応した位相変化量を引くことによって波長分散による位相の変化を打ち消し、その位相変化を引いた周波数領域の反射波形データを逆フーリエ変換して時間領域の反射波形に戻し、波長分散による位相変化を打ち消したことによって前記試験光パルスの広がりを補償する対応とする。
本発明に係る光線路設備監視システムは以下のような態様の構成とする。
(5)光線路に入射された光を光反射部で反射させ、その反射光を測定し光線路反射分布測定装置によって反射分布を解析することにより、当該光線路上の設備を識別せしめる光線路設備監視システムにおいて、前記光線路内の識別すべき位置に、特定波長の入射光を反射させる光反射部を設置し、1つの光反射部から複数の光反射波を起こし、光反射波の有無によって符号化することで、光反射部に光線路上の設備の識別情報を埋め込んでおき、前記光線路反射分布測定装置として、(2)の構成、すなわち、光伝送路に入射されたレーザ光を2分岐する分岐手段と、前記分岐手段で2分岐されたレーザ光をそれぞれパルス変調するパルス変調手段と、前記パルス変調された一方のパルス光を試験光として被測定光線路に入射し、パルス変調された他方のパルス光を参照光として前記被測定光線路からの反射光に合波する合波手段と、前記合波した光信号をコヒーレント検波する検波手段と、前記検波手段で検波された信号を用いてサンプリングよるOTDR(Optical Time Domain Reflectometry:光時間領域反射率測定)波形を求める波形算出手段と、前記被測定光線路からの反射光の帯域を前記参照光のパルス列の周波数に落とし、前記参照光パルス列の周期を、前記試験光パルスの送出周期の周波数からずらすことにより、前記反射光と参照光パルスが合波されるタイミングを、試験光パルスごとにずらしながら、測定を繰り返す解析手段とを具備し、前記解析手段は、前記被測定光ファイバ全体の反射波形として、前記試験光パルスの送出周期の時間に対応する長さに分けた反射光分布の重ね合わせ波形を測定し、次に、前記試験光パルスの送出周期と前記参照光パルスの送出周期をずらし、前記重ね合わせ波形の周期をずらすことで反射位置をずらし、2種類の重ね合わせ波形での反射位置のずれから、反射が存在する位置を特定することによって反射光分布を測定するようにし、さらに、前記試験光と参照光の合波させる際に、合波した信号を位相がπ/2ずれた2チャンネルに分離してそれぞれを2回測定し、一方のチャンネルには前記反射光のみに前記レーザ光のコヒーレンス時間以内の遅延を与えて前記反射波形の光振幅と位相を同時に測定し、前記反射波形の光振幅と位相の測定結果波形から、前記反射波形が存在する部分を抽出し、前記反射波形から抽出した部分の光振幅と位相をまとめてフーリエ変換して周波数領域のデータに変換し、前記変換したデータの位相部分から、前記被測定線路の波長分散と反射位置によって決まる試験パルスと反射光の光線路通過時間に対応した位相変化量を引くことによって波長分散による位相の変化を打ち消し、その位相変化を引いた周波数領域の反射波形データを逆フーリエ変換して時間領域の反射波形に戻し、波長分散による位相変化を打ち消したことによって前記試験光パルスの広がりを補償することで、前記光線路上の設備情報を識別する態様とする。
(6)(5)の構成において、前記反射部の符号は、1ビット目が必ず反射を起こすように符号化する態様とする。
(7)(5)の構成において、前記線路上には、予め設置される位置に環境に関する情報を埋め込んだ反射部を設置しておき、前記光線路反射分布測定の測定により前記光線路上の環境情報を監視する態様とする。
以上のように、本発明の測定方法によれば、被測定光ファイバの波長分散の影響を補償しながら、1cm以下の距離分解能で光線路内の反射分布を測定することのできる測定方法及び装置と、1cm以下のデバイスを識別することのできる光線路設備識別システムを提供することができる。
特に、本発明は、細い幅のパルスによる高分解能測定を狭帯域な受光系で測定できるものとして応用が可能である。パルス幅が細くなることによる測定系の広帯域化が防げることにより、より距離分解が高精度な測定としても応用が可能である。また、パルスが細くなることによる波長分散の影響も補償することができるため、実質パルスが細くなることによる測定限界を打ち破るものとして応用が可能である。
また、本発明は、1cm以下の小さな反射部が測定できるため、光ファイバファイバ伝送路上の多数の設備点に設置することが可能であることを利用して、多ビットの符号による細かな設備情報を、ファイバ伝送路上の位置と同時に測定するものを提供するものであって、光ファイバ伝送路上の様々な線路設備の遠隔識別を可能とするものとして応用が可能である。また、設備情報だけでなく、反射部の符号に乗せる情報を変えることにより、光ファイバ伝送路上の様々な情報を遠隔から測定するものとしても応用が可能である。
本発明に係る光線路反射分布測定方法を利用した測定装置の第1の実施形態を示すブロック図。 上記第1の実施形態で測定される複数のパルスによる反射波形の重なりを示す図。 上記第1の実施形態の分割波形と測定波形を示す図。 上記第1の実施形態の測定手順を示すフローチャート。 本発明に係る測定装置の第2の実施形態の構成を示すブロック図。 上記第2の実施形態の測定手順を示すフローチャート。 本発明の第3の実施形態として上記測定装置を利用した光線路設備識別システムの構成を示すブロック図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る光線路特性測定方法を利用した測定装置の第1の実施形態を示すブロック図である。図1において、レーザ光発生器1の後段に光カプラ4−1を接続して、光伝送路に入射されたレーザ光を2分岐する。両分岐線路において、外部の周期パルス発生器2−1、2−2で発生されるパルス信号を入力させたEA変調器又はLN変調器などの強度変調器3−1、3−2を用いて、伝送光のパルス化を行う。2つのパルス光のうち、一方の光を被測定光ファイバ7へ入射する試験光として、他方のパルス光を参照光とする。
被測定光ファイバ7に入射され、散乱されてその端部から出射されたパルス光は、光カプラ4−2で取り出され、光カプラ4−3によって参照光パルスと合波され、バランスフォトディテクターなどの受光器5でコヒーレント受光された後、AD変換器6を用いてサンプリングされ、これによってOTDR波形が求められる。解析部8はAD変換器6で得られたOTDR波形を解析することで、被測定光ファイバ7の反射分布を計測する。
ここで、制御部9は解析部8からの指示に従って、上記周期パルス発生器2−1,2−2のパルス発生タイミングを制御する。
上記構成において、以下、図2及び図3を参照してその処理動作について説明する。
まず、上記被測定光ファイバ7では、入射パルス列の周期をT、ファイバ長をL、ファイバ中の光速をVとすると、[2L/VT]個の反射分布波形がTずつずれて重ね合わされた波形が反射されることになる。ここで、[a]は、aを超える最小の整数を表す。この複数のパルスによる反射波形の重なりの様子を図2に示す。図2において、(a)はファイバ全体の反射分布波形を示し、(b)は(a)に示す波形が試験パルス周期Tずつずれるようすを示している。上記構成による測定装置は、重ね合わされた波形を参照光のパルス列と合波して、参照光パルス列によるサンプリング周波数の周波数帯域まで周波数帯域を落として測定する。
以後、パルス列の周期Tによって分割された、1つの波形を分割波形、分割された波形を[2L/VT]個重ね合わされた波形を測定波形と呼ぶことにする。また、測定波形の数は[2L/VT]個で、以後この数をKとする。
測定波形と分割波形をそれぞれ図3(a)、(b)に示し、測定波形の測定方法について述べる。
被測定光ファイバ長がL、試験光パルス列の周波数をF、参照光パルス列の周波数をF-Δfとする。Fは、試験光パルス列の周期Tにより1/Tで表わされる。受光器5の後のAD変換器6でのサンプリングは、この参照光パルス列と厳密に同期をとって行われる。サンプリング点の間隔は、1/(F-Δf) 秒となる。このとき、n番目のサンプリング点の時刻はn/(F-Δf) 秒で与えられるが、この点が測定波形上で表わす時刻tnは、
Figure 0005202485
で与えられる。ここで、mod(a,b)は、aをbで割った余りである。そして、この点が表す測定波形上の位置znは、
Figure 0005202485
で与えられる。
この測定でのサンプリング時間分解能Δtは、
Figure 0005202485
と表され、サンプリング距離分解能Δznは、
Figure 0005202485
と表わされる。
ここで、Δznは、AD変換によるサンプリング分解能を被測定光ファイバ7の距離で表したもので、パルスによる距離分解能Δzと同程度である。測定分解能は、ΔzとΔznのいずれかの大きい方で制限されることになる。
一例として、サンプリング周波数F-Δfが10[MHz]-100[Hz]のときを計算すると、Δt=1[ps]、Δzn=0.1[mm]となる。本実施形態の方法では、参照光パルス列の周波数10[MHz]-100[Hz]の帯域で済むため、大きく測定帯域を狭めて、高速なサンプリング分解能を達成することができる。
次に、このようにして測定した、サンプリング点の時間間隔Δtの測定波形での反射波形のファイバ内での位置を特定する方法を説明する。上記の計算で、znの位置の波形とファイバ内での位置zは、以下の関係がある。
Figure 0005202485
ここで、下向きの鍵括弧は括弧内の数以下の最大の整数を求める計算を意味しており、この整数はzが何番目の分割波形に存在しているかを表している。しかし、この(5)式をzについて解くことは不可能なので、この(5)式だけではznからzを求めることはできない。
したがって、入射する試験光パルス列の周期と、それに伴う参照光のパルス列の周期をずらして、もう一度測定する。試験光パルス列の周波数と周期について、1回目の測定でF1、T1が得られ、2回目の測定でF2、T2得られ、T1<T2であったとする。このとき、1回目の測定と2回目の測定では、(5)式のznの位置がずれる。この差|zn1-zn2|を計算すると、以下の関係になる。
Figure 0005202485
ここで、2回の測定それぞれでの分割波形の数を、
Figure 0005202485
とする。2回の測定で、周波数と周期をわずかにずらすだけなので、両測定で分割波形の数を同じにすることができる。例えば、ファイバ長10[km]で、試験パルス周期を100[ns]と100.001[ns]で2回測定すれば、分割波形の数は、共に1000で同じになる。zが
Figure 0005202485
を満たす場合、(6)式の下向き鍵括弧内の整数は、1回目の測定と2回目の測定で、何番目の分割波形(N)が同じであることを意味している。したがって、この整数をMとすると、(6)式は、
Figure 0005202485
となる。ここで、Mの最大値は(7)式よりKであり、(9)式の右辺が2つの測定での短い方の分割波形の長さVT1/2の中で収まる必要があるため、
Figure 0005202485
である必要がある。また、zが
Figure 0005202485
のときは、2回の測定で分割波形の周期が異なるため、反射が存在する分割波形の番号(N)が異なることを意味している。このときのNをMとすれば、(6)式は、
Figure 0005202485
となる。
(9)式と(12)式で未知な数はMのみで、2回の測定からM、つまり、何番目の分割波形に反射があるかを計算することができる。このMを用いて(5)式を書き直すと、
Figure 0005202485
となり、測定波形上の反射の位置zn2のファイバ内での位置zを求めることができる。
もし、測定波形上に、ファイバ内の2か所の反射が重なった場合を考える。これは、(5)式より、その2か所の反射の間の距離が入射パルス列周期の整数倍になった場合である。この場合は、2回測定すればその2つの反射は(9)式か(12)式のMが異なることになるので、2回目の測定では反射が2つに分離される。したがって、測定波形上で反射波形が重なることは問題にならない。
この2回の測定でサンプリング分解能を等しくするためには、(3)式より、
Figure 0005202485
でなければならない。例えば、Δf1=-Δf2=Δf、F1=F2+Δfなどとすれば、容易に同じサンプリング分解能で測定できる。このとき、(9)式に出てくるT1-T2はΔtに等しくなり、反射波形のずれは、サンプリング点の整数倍になり、上記の一連の計算の精度が上がる。
例えば、ファイバ長10[km]で、1回目の測定で周期T1が100[ns](F1=10[MHz])、2回目の測定で周期T2が100.001[ns](F2=10[MHz]-100[Hz])であったとする。ここで、T1とT2は、高分解能測定を行うために限りなく近い値にしてあるので、(6)式の右辺は
Figure 0005202485
で求められるが、これは、かなり小さな値になる。ここでの例では、0.1[m]となり、波形上は1[ns]の違いとなる。図2、図3の分割波形は1/10[MHz]で100[ns]であるので、2回の測定波形で反射点の位置は全体の1/10以下しか動かない。このため、1つの反射がどこに動いたかは、相当多くの数の反射がない限り容易に識別できる。
また、(11)式の場合には、1回目の測定波形と2回目の測定波形で、反射が端から反対の端へ動くことを意味している。但し、(8)式の条件に比べて(11)式の条件はかなり厳しく、1本のファイバ中に(11)式に含まれる反射は限られている。このことから、1回目の測定波形と2回目の測定波形で離れた反射を識別して対応させることも容易である。
このようにして、2つの測定波形から対応づけた反射のそれぞれの測定波形上の位置をzn1、zn2とし、(9)式や(12)式で既知のT1、T2を用いれば、Mを求めることができ、ファイバ長の位置を(13)式から求めることができる。
図4は、解析部8において、上記の一連の測定を実行するための処理の流れを示すフローチャートである。図4において、まずステップS11では、試験パルス周波数F、参照パルス列周波数F-Δfで1回測定(1回目)を行い、測定波形上の反射の位置zn1を記録する。このときのAD変換のサンプリング周波数はF-Δf、分割波形の周期T1は1/Fとなる。
ステップS12では、制御部9を通じて周波数パルス発生器2−1,2−2のパルス発生タイミングを制御し、試験パルス周波数F-Δf、参照パルス列周波数Fとして1回測定(2回目)を行い、測定波形上の反射の位置zn2を記録する。このときのAD変換でのサンプリング周波数はF、分割波形の周期T2は1/(F-Δt)となる。
ステップS13では、2回の測定結果から、反射の位置の変化|zn1-zn2|を波形から求め、(15)式の値以上に動いた場合は(12)式、(15)式の値以下の動きの場合は(9)式を用いて、反射が起きた分割波形の番号Mを計算する。
ステップS14では、ステップS13の計算で求めた分割波形の番号Mと(13)式を用いて、反射の存在する位置zを計算する。
以上の処理により、測定波形上の反射の位置zn2のファイバ内での位置zを求めることができる。
(第2の実施形態)
上記の実施形態以外の測定結果の1点のデータは、入射する試験光パルスの幅に対応した長さの反射光が含まれる。したがって、例えば、第1の実施形態のように1[ps]のサンプリング間隔を実施する場合、入射するパルスの幅を1[ps]以下にする必要がある。
このようにpsオーダーのパルスを入射させると、そのスペクトルは数nmほど広がることになり、測定波形から、この広いスペクトルが被測定光ファイバから受ける波長分散による広がりを補償する必要がある。
図5は第1の実施形態の構成をベースとして、分散を補償して測定する場合の本発明に係る第2の実施形態の装置構成を示すブロック図である。尚、図5において、図1と同一部分には同一符号を付して示し、ここでは異なる部分を中心に説明する。
図5において、10−1、10−2はいずれも光90°ハイブリッドであり、11は遅延線等の遅延素子である。反射光と参照光を合波させる際に、光90°ハイブリッド10−1、10−2を用いて合波し、これによって2つの出力を得る。また、2つ光90°ハイブリッド10−1、10−2を用いてその倍の4つの出力を得て、それぞれ受光器5−1〜5−4で受光した後、AD変換器6で個別にサンプリングし、それぞれのOTDR波形を求め、解析部8にてそのOTDR波形から被測定光ファイバ7の反射分布を測定する。その測定過程において、制御部9は解析部8からの指示に従って周期パルス発生器2−1,2−2のパルス発生タイミングを制御する。
ここで、一方の光90°ハイブリッド10−2に入射させる反射光は、遅延素子11によって、光源であるレーザ光発生器1のコヒーレンス時間以内の時間の遅延を与える。光90°ハイブリッド10−1、10−2は、反射光の位相をπ/2ずらしたものとずらさないものをそれぞれ参照光と合波させ、その2つを出力する機器である。この2つの出力を2つのバランスフォトディテクターなどの受光器5−1〜5−4で受光すると、その電気の出力は、反射光の位相がπ/2ずれた2つの出力となる。つまり、一方の出力をI、他方をQとし、遅延をτ、遅延を与えない方の出力をI1、Q1、遅延を与える方の出力をI2、Q2とすると
Figure 0005202485
と表わせる。ここで、ELは参照光パルスの振幅、ESは反射光の振幅、φSは位相を表す。nはサンプリング点の番号、Δtはサンプリング点の時間間隔である。この4つの式より、反射光の振幅と位相差が求められる。
Figure 0005202485
このように測定された、測定波形から、反射波形を表すデータ取り出し、この反射波形のファイバ内での位置を第1の実施形態の方法で特定する。このようにして得た、ファイバ内の位置が特定された反射波形の振幅と位相のデータを高速フーリエ変換(FFT)で、周波数ω領域のデータに変換する。ファイバの入射端からの反射波形振幅U(z,ω)は、ファイバ内のzの位置からの反射波形振幅U(0,ω)に対して、波長分散の影響で位相が変化する。
Figure 0005202485
ここで、β2は群速度分散(GVD)で、一般的なファイバでは、波長1550[nm]で、-20[ps2/km]である。
FFT処理した波形の位置(zであれば、往復で2z)を用いて、周波数領域のデータの位相項から(22)式の位相項の分を引いて、逆高速フーリエ変換によって時間領域のデータに変換すれば、波長分散の影響を補償することができる。このようにして、1[ns]以下の短いパルスと波長分散による反射波形の広がりを補償することができるため、波長分散を考慮せずに、パルス幅を細くして反射波形分布測定の分解能をあげることができる。
図6は、解析部8において、上記の一連の測定を実行するための処理の流れを示すフローチャートである。図6において、ステップS21では、図5に示す受光器5−1〜5−4から出力されるコヒーレント検波信号から(16)式〜(19)式の値を測定する。ステップS22では、(16)式と(17)式の値を用いて(20)式より振幅の時間変化データを得て、(16)〜(19)式の値を(21)式より位相差の時間変化データを得る。ステップS23では、振幅の時間変化データから反射を探し、第1の実施形態の方法で反射の位置を大まかに調べ(分散により反射波形は大きく広がっている)、その反射部の振幅・位相差の数値(反射の広がり程度の範囲を抜粋する)をFFT処理する。
ステップS24では、FFT処理して周波数領域に変化された反射部の数値の位相部分から、(22)式の波長分散の影響の値(反射の位置は前手順で求められている)を引く。ステップS25では、波長分散の影響を引いた周波数領域で表した反射部の振幅・位相を逆FFTして、時間領域に戻して、正確な反射の位置を特定する。
以上の処理により、波長分散を考慮せずに、パルス幅を細くして反射波形分布測定の分解能をあげることができる。
(第3の実施形態)
図7は本発明に係る光線路特性測定を利用した測定装置の第3の実施形態を示すブロック図である。図7において、20は本発明による光線路反射分布測定器、211〜21Nは光伝送路(第1または第2の実施形態の被測定光ファイバ7による光線路に相当)21上の任意の箇所において、識別符号のビットに合わせてファイバに切り込みを入れるなどの加工を施すことで反射構造を形成してなる反射部である。
各反射部211〜21Nからは複数の反射が測定され、この測定された反射波のビットから、反射部での情報を読み取る。このとき、最初のビットに反射があるかないかはわからないので、1ビット目は必ず反射を立てるような符号化を行う。このようにすれば、見えている反射が何ビット目かを判断することができる。例えば、4桁の符号として、1011がコネクタ接続、1101がメカニカルスプライス、1110が光スプリッタなどの分岐部でのコネクタなどと決めておけば、設備情報として識別することができる。
本発明の測定方法であれば、1[mm]以下の距離分解能で測定することができる。このため、1[mm]以下の間隔の反射構造による反射を識別して測定でき、反射部全体を1[cm]以下のデバイスにできるため、既存線路の監視にも柔軟に対応することができる。
以上説明したように、本発明による測定方法及び測定装置では、1[mm]オーダーの長さで、反射が可能な格子等の反射構造を用いることで符号化が可能な反射部を測定可能であることから、その反射部をコネクタなどの1[cm]以下の光設備点に挿入することができ、また、伝送特性を劣化させることもなく、光伝送路上の設備情報を遠隔に識別し、監視することもできる。
なお、本発明は、上記実施形態例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
例えば、上記実施形態では、反射部にて設備情報を埋め込む場合について説明したが、例えば予め設置位置に環境に関する情報を埋め込んだ反射部を設置しておき、前記光線路反射分布測定の測定により前記光線路上の環境情報を監視するようにしてもよい。
また、上記実施形態例に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種種の発明を形成できる。例えば、実施形態例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…レーザ光発生器、2−1,2−2…周期パルス発生器、3−1,3−2…強度変調器、4−1,4−2,4−3…光カプラ、5,5−1〜5−4…受光器、6…AD変換器、7…被測定光ファイバ、8…解析部、9…制御部、10−1,10−2…光90°ハイブリッド、11…遅延素子、20…光線路反射分布測定器、21…被測定光線路、211〜21N…反射部。

Claims (7)

  1. 光伝送路に入射されたレーザ光を2分岐し、該2分岐したレーザ光をそれぞれパルス変調し、パルス変調された一方のパルス光を試験光として被測定光線路に入射し、パルス変調された他方のパルス光を参照光として前記被測定光線路からの反射光に合波し、該合波した光信号をコヒーレント検波し、該検波された信号を用いてサンプリングよるOTDR(Optical Time Domain Reflectometry:光時間領域反射率測定)波形を求める光線路反射分布測定方法であって、
    前記被測定光線路からの反射光の帯域を前記参照光のパルス列の周波数に落とし、前記参照光パルス列の周期を、前記試験光パルスの送出周期の周波数からずらすことにより、前記反射光と参照光パルスが合波されるタイミングを、試験光パルスごとにずらしながら、測定を繰り返すこととし、
    前記測定の手順として、
    前記被測定光ファイバ全体の反射波形として、前記試験光パルスの送出周期の時間に対応する長さに分けた反射光分布の重ね合わせ波形を測定し、
    次に、前記試験光パルスの送出周期と前記参照光パルスの送出周期をずらし、前記重ね合わせ波形の周期をずらすことで反射位置をずらし、
    2種類の重ね合わせ波形での反射位置のずれから、反射が存在する位置を特定することによって反射光分布を測定することを特徴とする光線路反射分布測定方法。
  2. 前記試験光と参照光の合波させる際に、合波した信号を位相がπ/2ずれた2チャンネルに分離してそれぞれを2回測定し、
    一方のチャンネルには前記反射光のみに前記レーザ光のコヒーレンス時間以内の遅延を与えて前記反射波形の光振幅と位相を同時に測定し、
    前記反射波形の光振幅と位相の測定結果波形から、前記反射波形が存在する部分を抽出し、
    前記反射波形から抽出した部分の光振幅と位相をまとめてフーリエ変換して周波数領域のデータに変換し、
    前記変換したデータの位相部分から、前記被測定線路の波長分散と反射位置によって決まる試験パルスと反射光の光線路通過時間に対応した位相変化量を引くことによって波長分散による位相の変化を打ち消し、
    その位相変化を引いた周波数領域の反射波形データを逆フーリエ変換して時間領域の反射波形に戻し、波長分散による位相変化を打ち消したことによって前記試験光パルスの広がりを補償することを特徴とする請求項1記載の光線路反射分布測定方法。
  3. 光伝送路に入射されたレーザ光を2分岐する分岐手段と、
    前記分岐手段で2分岐されたレーザ光をそれぞれパルス変調するパルス変調手段と、
    前記パルス変調された一方のパルス光を試験光として被測定光線路に入射し、パルス変調された他方のパルス光を参照光として前記被測定光線路からの反射光に合波する合波手段と、
    前記合波した光信号をコヒーレント検波する検波手段と、
    前記検波手段で検波された信号を用いてサンプリングよるOTDR(Optical Time Domain Reflectometry:光時間領域反射率測定)波形を求める波形算出手段と、
    前記被測定光線路からの反射光の帯域を前記参照光のパルス列の周波数に落とし、前記参照光パルス列の周期を、前記試験光パルスの送出周期の周波数からずらすことにより、前記反射光と参照光パルスが合波されるタイミングを、試験光パルスごとにずらしながら、測定を繰り返す解析手段とを具備し、
    前記解析手段は、
    前記被測定光ファイバ全体の反射波形として、前記試験光パルスの送出周期の時間に対応する長さに分けた反射光分布の重ね合わせ波形を測定し、
    次に、前記試験光パルスの送出周期と前記参照光パルスの送出周期をずらし、前記重ね合わせ波形の周期をずらすことで反射位置をずらし、
    2種類の重ね合わせ波形での反射位置のずれから、反射が存在する位置を特定することによって反射光分布を測定することを特徴とする光線路反射分布測定装置。
  4. 前記解析手段は、
    前記試験光と参照光の合波させる際に、合波した信号を位相がπ/2ずれた2チャンネルに分離してそれぞれを2回測定し、
    一方のチャンネルには前記反射光のみに前記レーザ光のコヒーレンス時間以内の遅延を与えて前記反射波形の光振幅と位相を同時に測定し、
    前記反射波形の光振幅と位相の測定結果波形から、前記反射波形が存在する部分を抽出し、
    前記反射波形から抽出した部分の光振幅と位相をまとめてフーリエ変換して周波数領域のデータに変換し、
    前記変換したデータの位相部分から、前記被測定線路の波長分散と反射位置によって決まる試験パルスと反射光の光線路通過時間に対応した位相変化量を引くことによって波長分散による位相の変化を打ち消し、
    その位相変化を引いた周波数領域の反射波形データを逆フーリエ変換して時間領域の反射波形に戻し、波長分散による位相変化を打ち消したことによって前記試験光パルスの広がりを補償することを特徴とする請求項3記載の光線路反射分布測定装置。
  5. 光線路に入射された光を光反射部で反射させ、その反射光を測定し光線路反射分布測定装置によって反射分布を解析することにより、当該光線路上の設備を識別せしめる光線路設備監視システムにおいて、
    前記光線路内の識別すべき位置に、特定波長の入射光を反射させる光反射部を設置し、1つの光反射部から複数の光反射波を起こし、光反射波の有無によって符号化することで、光反射部に光線路上の設備の識別情報を埋め込んでおき、
    前記光線路反射分布測定装置は、
    光伝送路に入射されたレーザ光を2分岐する分岐手段と、
    前記分岐手段で2分岐されたレーザ光をそれぞれパルス変調するパルス変調手段と、
    前記パルス変調された一方のパルス光を試験光として被測定光線路に入射し、パルス変調された他方のパルス光を参照光として前記被測定光線路からの反射光に合波する合波手段と、
    前記合波した光信号をコヒーレント検波する検波手段と、
    前記検波手段で検波された信号を用いてサンプリングよるOTDR(Optical Time Domain Reflectometry:光時間領域反射率測定)波形を求める波形算出手段と、
    前記被測定光線路からの反射光の帯域を前記参照光のパルス列の周波数に落とし、前記参照光パルス列の周期を、前記試験光パルスの送出周期の周波数からずらすことにより、前記反射光と参照光パルスが合波されるタイミングを、試験光パルスごとにずらしながら、測定を繰り返す解析手段とを具備し、
    前記解析手段は、
    前記被測定光ファイバ全体の反射波形として、前記試験光パルスの送出周期の時間に対応する長さに分けた反射光分布の重ね合わせ波形を測定し、
    次に、前記試験光パルスの送出周期と前記参照光パルスの送出周期をずらし、前記重ね合わせ波形の周期をずらすことで反射位置をずらし、
    2種類の重ね合わせ波形での反射位置のずれから、反射が存在する位置を特定することによって反射光分布を測定するものであって、
    前記試験光と参照光の合波させる際に、合波した信号を位相がπ/2ずれた2チャンネルに分離してそれぞれを2回測定し、
    一方のチャンネルには前記反射光のみに前記レーザ光のコヒーレンス時間以内の遅延を与えて前記反射波形の光振幅と位相を同時に測定し、
    前記反射波形の光振幅と位相の測定結果波形から、前記反射波形が存在する部分を抽出し、
    前記反射波形から抽出した部分の光振幅と位相をまとめてフーリエ変換して周波数領域のデータに変換し、
    前記変換したデータの位相部分から、前記被測定線路の波長分散と反射位置によって決まる試験パルスと反射光の光線路通過時間に対応した位相変化量を引くことによって波長分散による位相の変化を打ち消し、
    その位相変化を引いた周波数領域の反射波形データを逆フーリエ変換して時間領域の反射波形に戻し、波長分散による位相変化を打ち消したことによって前記試験光パルスの広がりを補償することで、前記光線路上の設備情報を識別することを特徴とする光線路設備監視システム。
  6. 前記反射部の符号は、1ビット目が必ず反射を起こすように符号化することを特徴とする請求項5記載の光線路設備監視システム。
  7. 前記線路上には、予め設置される位置に環境に関する情報を埋め込んだ反射部を設置しておき、前記光線路反射分布測定の測定により前記光線路上の環境情報を監視することを特徴とする請求項5記載の光線路設備監視システム。
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