JP6806641B2 - 空間多重光伝送路評価装置及び方法 - Google Patents

空間多重光伝送路評価装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、マルチモード光ファイバ、マルチコア光ファイバ等を用いた空間多重光伝送路の特性評価を行う空間多重光伝送路評価装置及び方法に関する。
光ファイバ1本あたりの光伝送容量を拡大する技術として、マルチモード光ファイバやマルチコア光ファイバを用いた空間多重光伝送技術(以下、SDM)がある。SDMでは、モードやコアといった異なる空間チャネルで信号を多重化することにより伝送容量を拡大する。しかしながら、空間チャネル間にモード結合や遅延時間差があると信号品質の劣化や信号復元処理の複雑化につながることが知られている。そのため、空間多重光伝送路を評価する上でモード結合や遅延時間差は重要な指標であり、それらを正確に評価できる測定法が求められている。
空間多重光伝送路評価法として、周波数掃引光干渉法(以下、FMCW法)がある(非特許文献1参照)。図1に、従来提案されているFMCW法の装置構成の一例を示す。この測定装置は、2つのマッハツェンダ干渉計で構成され、1つは被測定伝送路を含む主測定干渉計102、もう1つは光源101の位相雑音のモニタリングに用いられる参照干渉計103である。光源101には周波数掃引手段を有する光源を用い、時間に対して線形に周波数掃引された連続光を出射する。このとき、主測定干渉計102で得られるビート信号IFUT(t)は次式のように記述できる。
Figure 0006806641
ここでam、τmは空間チャネルmの透過光の振幅と遅延時間、τLoはローカル光の遅延時間、γは周波数掃引速度、ν0は試験光の初期周波数、θ(t)は光源の位相雑音、φFUT(t)とφLo(t)はそれぞれ被測定伝送路とローカル光路における振動等の外乱由来の位相雑音である。なお、ここでは光源からの出射光E(t)、空間チャネルmの透過光Em(t)、ローカル光ELo(t)はそれぞれ以下のように表されることとした。
Figure 0006806641
Figure 0006806641
Figure 0006806641
参照干渉計103で得られるビート信号IRef(t’)は次式で記述される。
Figure 0006806641
ここでτRefは参照干渉計103に用いられる遅延ファイバの遅延時間である。なお、ここでは参照干渉計103が外乱の影響を受けない環境に設置されており、ファイバ由来の位相雑音は無視できることとした。IRef(t’)を取得する際、t’=t−τLoとなるよう取得開始時刻を調節すると、参照干渉計103のビート信号は次式のようになる。
Figure 0006806641
Ref(t)を用いて、IFUT(t)に含まれる位相雑音を低減する。具体的には、IRef(t)のヒルベルト変換を用いるか、もしくは90度ハイブリッド光回路を用いてIRef(t)を検出することにより、IRef(t)の位相情報を抽出し、任意の位相変化δ間隔に対応する時間間隔ti(iは自然数)に基づいてIFUT(t)をリサンプリングする(非特許文献2)。リサンプリング後に残留する位相雑音Θ(ti)は次式のようになる。
Figure 0006806641
ここでtiは次式を満たす時間列である。
Figure 0006806641
なお、式(7)では空間チャネル間の遅延時間差が小さく、τn≒τm=τFUT(τnは空間チャネルnの遅延時間)と近似できることとした。式(7)より、τRef=τFUT−τLoを満たす遅延ファイバを参照干渉計に用いた場合、Θ(ti)=0となり、光源の位相雑音がキャンセルされる。φFUT(t)及びφLo(t)を無視すると、IFUT(t)におけるビート周波数γ(τm−τLo)が空間チャネルmの遅延時間に対応する。したがって、IFUT(t)をフーリエ変換して得られるビート周波数スペクトル強度波形がいわゆるインパルス応答波形に対応し、空間チャネル間のモード結合や遅延時間差を評価できる。
しかしながら、前述したように、参照干渉計103を用いることで光源101の位相雑音の影響を補償することができるが、補償効果を得るためには主測定干渉計102と参照干渉計103とでそれぞれ受光器104、106及びA/D変換器105、107を用意する必要があるため、装置構成上コスト高となる上、これら2つの干渉計102、103の間でデータ取得タイミングの同期をとらなくてはならない。
本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであり、その目的は従来よりも簡易な装置構成で、かつ容易に空間多重光伝送路評価を可能とする装置及び方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、空間多重光伝送路評価装置であって、周波数掃引した連続光を出射する光源と、前記連続光を分波してそれぞれ異なる遅延を与える複数の光経路と、前記連続光を伝搬する経路として、被測定空間多重光ファイバを取り外し可能に接続する試験光経路と、を含み、前記被測定空間多重光ファイバ伝搬後の連続光と前記複数の光経路伝搬後の連続光とを合波してビート信号を出力する干渉計であって、前記複数の光経路は、前記被測定空間多重光ファイバに対して遅延τLoを与える第1の光経路と、前記第1の光経路に対して遅延τRefを与える第2の光経路とを備える、前記干渉計と、前記ビート信号を検出する光検出手段と、前記ビート信号を用いて前記被測定空間多重光ファイバの空間チャネル間の遅延時間差もしくはモード結合を評価する演算処理手段とを備え、前記演算処理手段は、前記光検出手段で得られたビート信号に対してフィルタリング処理を施すことにより、前記被測定空間多重光ファイバ伝搬後の連続光と前記第1の光経路伝搬後の連続光との干渉で生じる第1のビート信号と、前記第1の光経路伝搬後の連続光と前記第2の光経路伝搬後の連続光との干渉で生じる第2のビート信号を分離抽出し、前記第2のビート信号の前記光源の位相雑音に起因する位相の時間変化X1(t)を用いて遅延NτRef(Nは自然数)の場合の前記光源の位相雑音に起因する位相の時間変化XN(t)を次式から算出し、
Figure 0006806641
前記XN(t)を用いて前記第1のビート信号の位相揺らぎを補正し、前記位相揺らぎ補正後の第1のビート信号をフーリエ変換して、前記被測定空間多重光ファイバにおける空間チャネル間の遅延時間差もしくはモード結合を評価することを特徴とする。
態様2に記載の発明は、態様1に記載の空間多重光伝送路評価装置において、前記第2の光経路が有する遅延τRefは、前記被測定空間多重光ファイバの遅延の平均値をτFUTとしてτRef<|τFUT−τLo|/2を満たし、前記演算処理手段は、前記XN(t)の計算において、Nに3以上かつ|τFUT−τLo|/τRefに最も近い整数を用いることを特徴とする。
態様3に記載の発明は、態様1又は2に記載の空間多重光伝送路評価装置において、|τFUT−τLo−NτRef|は、前記連続光のコヒーレンス時間よりも小さいことを特徴とする。
態様4に記載の発明は、空間多重光伝送路評価方法であって、周波数掃引した連続光を出射するステップと、前記連続光を分波して、被測定空間多重光ファイバと、前記被測定空間多重光ファイバに対して遅延τLoを与える第1の光経路と、前記第1の光経路に対して遅延τRefを与える第2の光経路にそれぞれ入射し、前記被測定空間多重光ファイバ伝搬後の連続光と前記第1および第2の光経路伝搬後の連続光とを合波してビート信号を出力するステップと、前記ビート信号を受光して電気信号に変換するステップと、前記電気信号に対してフィルタリング処理を施すことにより、前記被測定空間多重光ファイバ伝搬後の連続光と前記第1の光経路伝搬後の連続光との干渉で生じる第1のビート信号と、
前記第1の光経路伝搬後の連続光と前記第2の光経路伝搬後の連続光との干渉で生じる第2のビート信号を分離抽出するステップと、前記第2のビート信号の前記連続光の光源の位相雑音に起因する位相の時間変化X1(t)を用いて遅延NτRef(Nは自然数)の場合の前記光源の位相雑音に起因する位相の時間変化XN(t)を次式から算出し、
Figure 0006806641
前記XN(t)を用いて前記第1のビート信号の位相揺らぎを補正するステップと、前記位相揺らぎ補正後の第1のビート信号をフーリエ変換して、前記被測定空間多重光ファイバにおける空間チャネル間の遅延時間差もしくはモード結合を評価するステップと、を有することを特徴とする。
態様5に記載の発明は、態様記載の空間多重光伝送路評価方法において、前記第2の光経路が有する遅延τRefは、前記被測定空間多重光ファイバの遅延の平均値をτFUTとしてτRef<|τFUT−τLo|/2を満たし、前記第1のビート信号の位相揺らぎを補正するステップは、前記XN(t)の計算において、Nに3以上かつ|τFUT−τLo|/τRefに最も近い整数を用いることを特徴とする。
態様6に記載の発明は、態様4又5に記載の空間多重光伝送路評価方法において、
|τFUT−τLo−NτRef|は、前記連続光のコヒーレンス時間よりも小さいことを特徴とする。
態様7に記載の発明は、態様4乃至6のいずれかに記載の空間多重光伝送路評価方法において、前記第1の光経路は、前記被測定空間多重光ファイバと同一ケーブル内に収容された光ファイバであることを特徴とする。
本発明を用いることにより、従来よりも少ない受光器及びA/D変換器でFMCW法を実施できるため、低コストで装置を構成することができる。また、1つのA/D変換器で測定を実施できることにより、従来のように複数のA/D変換器間でデータ収録タイミングの同期をとる必要がなくなる。
従来のFMCW法で用いられる装置構成の一例を示すブロック図である。 (a)は本発明の実施形態で用いられる装置構成の一例を示すブロック図であり、(b)は空間多重光ファイバの接続点の拡大図である。 本発明で得られるビート信号のスペクトル強度の一例である。 本発明の実施形態における測定の流れを示すフローチャートである。
従来のFMCW法では光源直後に光を分岐させ、分岐下部で参照干渉計と主測定干渉計を独立して構成していたのに対し、本発明では参照干渉計を主測定干渉計のローカル光路に設け、上記2つの干渉計の信号を1つの受光器及びA/D変換器で一括取得し、デジタルフィルタリング処理により参照干渉計と主測定干渉計のビート信号を分離することで上記課題を解決する。具体的には、後述する本発明の一実施形態のような、図2に示す構成とすることができる。
本装置構成では、参照干渉計と主測定干渉計のビート信号が周波数軸上で重複しないよう、参照干渉計に用いられる遅延ファイバはτRef≠τFUT−τLoとする必要がある。しかしながら光源の位相雑音を補償するためにはτRef≒τFUT−τLoに対応するビート信号が必要となるため、以下の信号処理により、τRef≠τFUT−τLoの遅延ファイバで得られる信号からτRef≒τFUT−τLoの信号を算出する。
本発明の装置構成における参照干渉計のビート信号の時間変化X1(t)は次式で記述される。
Figure 0006806641
なお、ここでは位相雑音補償に不要なtに依存しない項を無視した。また、参照干渉計の遅延ファイバが外乱の影響を受けない環境に設置されており、遅延ファイバにおける外乱由来の位相雑音は無視できることとした。X1(t)を用いて次式を計算することにより、参照干渉計の遅延がNτRef(Nは自然数)の場合の位相の時間変化XN(t)を次式により算出する。
Figure 0006806641
tに依存しない項を無視すると、式(10)の計算結果は次式のようになる。
Figure 0006806641
N(t)を用いて、従来手法と同様に任意の位相変化間隔に対応する時間列tiでIFUT(t)をリサンプリングする。リサンプリングの結果、残留する位相雑音ΘN(ti)は次式のようになる。
Figure 0006806641
式(12)より、NτRef=τFUT−τLoの場合において光源の位相雑音がキャンセルされる。したがって、参照干渉計にτRef≒(τFUT−τLo)/Nを満たす遅延ファイバを用いることにより、1つの受光器及びA/D変換器でFMCW法を実施することができる。なお、τRefは|τFUT−τLo−NτRef|が光源のコヒーレンス時間に比べて十分小さければ厳密にτRef=(τFUT−τLo)/Nを満たさなくてもよい。
さらに、本発明の構成ではローカル光路に加わる外乱由来の位相雑音も参照干渉計でモニタリングできるため、被測定光ファイバとローカル光路が互いに同一の外乱が加わる環境下(同一ケーブル内等)にある場合、外乱由来の位相雑音も補償することができる。被測定光ファイバとローカル光路で加わる外乱が同一である場合、以下の関係が成り立つ。
Figure 0006806641
式(13)より、式(12)は次式のように記述される。
Figure 0006806641
Figure 0006806641
参照干渉計の遅延ファイバがτRef=(τFUT−τLo)/Nを満たす場合、ΦN(ti)は次式に示すようにゼロになる。
Figure 0006806641
したがって、本発明により光源由来だけでなく伝送路に加わる外乱由来の位相雑音も補償できる。
なお、ここではローカル光路のみが被測定ファイバと同じ外乱に加わる環境下にある場合について述べたが、参照干渉計の遅延ファイバもローカル光路と同様に同一環境下にある場合でも外乱由来の位相雑音を補償できる。この場合、X1(t)は次式のように記述できる。
Figure 0006806641
ここでφRef(t)は参照干渉計の遅延ファイバに加わる外乱による位相雑音である。遅延ファイバに加わる外乱がローカル光路と同一とみなせる場合、以下の関係が成り立つ。
Figure 0006806641
式(18)を式(17)に代入した結果、X1(t)は式(9)と同じであるため、この場合も外乱由来の位相雑音の補償が可能である。
次に本発明で用いることのできるNの値の条件について以下に述べる。本発明において注意すべき点は、受光して得られる信号には以下3種類のビート信号が含まれ、各ビート信号が周波数軸上で重複しないように設計する必要がある点である。
#1:被測定光ファイバ透過光とローカル光(参照干渉計の遅延ファイバと異なる光路の透過光)のビート信号
#2:被測定光ファイバ透過光と参照干渉計の遅延ファイバ透過光のビート信号
#3:参照干渉計のビート信号
図3に、本発明で得られるビート信号のスペクトル強度を示す。本発明では#1〜#3の各ビート信号をデジタルフィルタリング処理により分離し、#3のビート信号の位相を用いて#1の信号について位相雑音補償を行う。参照干渉計の遅延ファイバがτRef=(τFUT−τLo)/Nを満たすとすると、#1〜#3のビート周波数はそれぞれ以下のようになる。
#1のビート周波数:γ(τFUT−τLo
#2のビート周波数:γ(1−1/N)(τFUT−τLo
#3のビート周波数:γ(τFUT−τLo)/N
したがってこれら3つの周波数が互いに重複しないために、本発明ではNに3以上の整数を用いることが条件となる。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態について、詳細に説明する。ここでは一例として、被測定光ファイバにマルチモードシングルコア光ファイバを用いた場合について述べる。
図2に、本発明の一実施形態に係る空間多重光伝送路評価装置の構成を示す。なお、図2において被測定光ファイバ221以外はシングルモードシングルコア光ファイバで構成されることとする。また、被測定光ファイバ221は空間多重光伝送路評価装置に含まれる構成ではなく、測定時に空間多重光伝送路評価装置に設置されるものであり、取り外し可能に光合波器211および光分波器214に接続されている。
光源201には周波数掃引手段を有する光源を用い、時間に対して線形に周波数掃引された連続光が出射される。出射された連続光を第1の光分波器211で2分岐し、一方は被測定光ファイバ221に入射する試験光、もう一方はローカル光とする。試験光は軸ずれ接続点を通して被測定光ファイバ221に入射し、被測定光ファイバ221内では複数の伝搬モードが励振される。なお、ここでは軸ずれ接続点の代わりにモード合波器等の他の手段を用いて複数の伝搬モードを励振してもよい。
ローカル光は遅延τLoを有する光ファイバ222を伝搬後に第2の光分波器212でさらに2分岐され、一方は遅延τRefを有する光ファイバ223を伝搬する。上記第1及び第2の光分波器211、212で分岐された計3つの伝搬光を第1および第2の光合波器213、214で全て合波し、合波して生じたビート信号を受光器204で電気信号に変換し、A/D変換器205でデジタル信号に変換する。
尚、本発明の空間多重光伝送路評価装置は、被測定光ファイバ221と同様に、遅延τLoを有する光ファイバ222および遅延τRefを有する光ファイバ223を備えている必要はなく、光分波器211、212および光合波器213、214に外部の光ファイバを遅延τLoを有する光ファイバ222および遅延τRefを有する光ファイバ223として接続する構成としても良い。
次に演算処理装置206において、得られたビート信号を用いて被測定光ファイバ221におけるモード間遅延時間差及びモード結合を評価する。図4に、演算処理装置206で行われる計算処理のフローチャートを示す。
先ず、ビート信号をフーリエ変換してビート周波数を解析する(ステップS1)。なお、#1〜#3のビート周波数が既知であればステップS1は必ずしも実施しなくてもよい。
次に、ビート信号に対してデジタルフィルタリング処理を行い、#1と#3のビート信号を抽出する(ステップS2)。
次に、ステップS2で抽出した#3のビート信号IRef(t)を用いて参照干渉計203から出力される遅延がτRefの場合のビート信号の位相の時間変化X1(t)を次式により求める(ステップS3)。
Figure 0006806641
ここでH{IRef(t)}はIRef(t)のヒルベルト変換である。
次に、ステップS3で求めたX1(t)を用い、式(10)を計算して遅延がNτRefの場合のビート信号の位相の時間変化XN(t)を求める(ステップS4)。
次に、一定間隔の位相変化に対応する時間列tiを求める(ステップS5)。時間列tiはXN(ti)=iδ(δは位相間隔)を満たす時間列とする。
次に、ステップS5で求めた時間列tiに基づいてステップS2で抽出した#1のビート信号をリサンプリングする(ステップS6)。
最後に、ステップS6でリサンプリングした#1のビート信号をフーリエ変換し、スペクトル強度波形を得る(ステップS7)。得られるスペクトル強度波形がいわゆるインパルス応答波形に対応し、空間チャネル間のモード結合や遅延時間差を評価できる。
なお、本実施例ではマルチモードシングルコア光ファイバを評価しているが、本発明はこれに限定されず、シングルモードマルチコア光ファイバもしくはマルチモードマルチコア光ファイバについて実施してもよく、複数の空間チャネルを励振する手段としてマルチコア光ファイバに対応するファンイン・ファンアウトデバイス等を用いてもよい。
本発明を用いることにより、従来よりも少ない受光器及びA/D変換器でFMCW法を実施できるため、低コストで装置を構成することができる。また、1つのA/D変換器で測定を実施できることにより、従来のように複数のA/D変換器間でデータ収録タイミングの同期をとる必要がなくなる。特に敷設後の伝送路評価等の場面では、従来法では離れた2地点間で連携して測定を実施する必要があり測定タイミングの同期が困難であるが、本発明により受光側の一地点のみでデータ収録が可能となる。
さらに、被測定光ファイバと同一ケーブルに収容されたファイバをローカル光路に用いる場合、2つの光路でケーブルを共有することで装置構成が単純化するだけでなく、外乱由来の位相雑音も低減できるため、本発明は光伝送路の保守運用の観点で従来法に対して大きな優位性を持つ。
101、201 周波数掃引光源
102、202 主測定干渉計
103、203 参照干渉計
104、106、204 受光器
105、107、205 A/D変換器
108 データ収録タイミング同期手段
109、206 演算処理装置
211、212 光分波器
213、214 光合波器
221 被測定光ファイバ
222 遅延τLoを有する光ファイバ
223 遅延τRefを有する光ファイバ

Claims (7)

  1. 周波数掃引した連続光を出射する光源と、
    前記連続光を分波してそれぞれ異なる遅延を与える複数の光経路と、
    前記連続光を伝搬する経路として、被測定空間多重光ファイバを取り外し可能に接続する試験光経路と、
    を含み、前記被測定空間多重光ファイバ伝搬後の連続光と前記複数の光経路伝搬後の連続光とを合波してビート信号を出力する干渉計であって、前記複数の光経路は、前記被測定空間多重光ファイバに対して遅延τLoを与える第1の光経路と、前記第1の光経路に対して遅延τRefを与える第2の光経路とを備える、前記干渉計と、
    前記ビート信号を検出する光検出手段と、
    前記ビート信号を用いて前記被測定空間多重光ファイバの空間チャネル間の遅延時間差もしくはモード結合を評価する演算処理手段とを備え、
    前記演算処理手段は、前記光検出手段で得られたビート信号に対してフィルタリング処理を施すことにより、前記被測定空間多重光ファイバ伝搬後の連続光と前記第1の光経路伝搬後の連続光との干渉で生じる第1のビート信号と、前記第1の光経路伝搬後の連続光と前記第2の光経路伝搬後の連続光との干渉で生じる第2のビート信号を分離抽出し、前記第2のビート信号の前記光源の位相雑音に起因する位相の時間変化X1(t)を用いて
    遅延NτRef(Nは自然数)の場合の前記光源の位相雑音に起因する位相の時間変化XN(t)を次式から算出し、
    Figure 0006806641
    前記XN(t)を用いて前記第1のビート信号の位相揺らぎを補正し、前記位相揺らぎ補正後の第1のビート信号をフーリエ変換して、前記被測定空間多重光ファイバにおける空間チャネル間の遅延時間差もしくはモード結合を評価することを特徴とする空間多重光伝送路評価装置。
  2. 前記第2の光経路が有する遅延τRefは、前記被測定空間多重光ファイバの遅延の平均値をτFUTとしてτRef<|τFUT−τLo|/2を満たし、
    前記演算処理手段は、前記XN(t)の計算において、Nに3以上かつ|τFUT−τLo|/τRefに最も近い整数を用いることを特徴とする請求項1に記載の空間多重光伝送路評価装置。
  3. |τFUT−τLo−NτRef|は、前記連続光のコヒーレンス時間よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の空間多重光伝送路評価装置。
  4. 周波数掃引した連続光を出射するステップと、
    前記連続光を分波して、被測定空間多重光ファイバと、前記被測定空間多重光ファイバに対して遅延τLoを与える第1の光経路と、前記第1の光経路に対して遅延τRefを与える第2の光経路にそれぞれ入射し、前記被測定空間多重光ファイバ伝搬後の連続光と前記第1および第2の光経路伝搬後の連続光とを合波してビート信号を出力するステップと、
    前記ビート信号を受光して電気信号に変換するステップと、
    前記電気信号に対してフィルタリング処理を施すことにより、前記被測定空間多重光ファイバ伝搬後の連続光と前記第1の光経路伝搬後の連続光との干渉で生じる第1のビート信号と、前記第1の光経路伝搬後の連続光と前記第2の光経路伝搬後の連続光との干渉で生じる第2のビート信号を分離抽出するステップと、
    前記第2のビート信号の前記連続光の光源の位相雑音に起因する位相の時間変化X1(t)を用いて遅延NτRef(Nは自然数)の場合の前記光源の位相雑音に起因する位相の時間変化XN(t)を次式から算出し、
    Figure 0006806641
    前記XN(t)を用いて前記第1のビート信号の位相揺らぎを補正するステップと、
    前記位相揺らぎ補正後の第1のビート信号をフーリエ変換して、前記被測定空間多重光ファイバにおける空間チャネル間の遅延時間差もしくはモード結合を評価するステップと、
    を有することを特徴とする空間多重光伝送路評価方法。
  5. 前記第2の光経路が有する遅延τRefは、前記被測定空間多重光ファイバの遅延の平均値をτFUTとしてτRef<|τFUT−τLo|/2を満たし、
    前記第1のビート信号の位相揺らぎを補正するステップは、前記XN(t)の計算において、Nに3以上かつ|τFUT−τLo|/τRefに最も近い整数を用いることを特徴とする請求項4記載の空間多重光伝送路評価方法。
  6. |τFUT−τLo−NτRef|は、前記連続光のコヒーレンス時間よりも小さいことを特徴とする請求項4又は5に記載の空間多重光伝送路評価方法。
  7. 前記第1の光経路は、前記被測定空間多重光ファイバと同一ケーブル内に収容された光ファイバであることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の空間多重光伝送路評価方法。
JP2017139514A 2017-07-18 2017-07-18 空間多重光伝送路評価装置及び方法 Active JP6806641B2 (ja)

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