JP2016159862A - ステアリング装置 - Google Patents

ステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016159862A
JP2016159862A JP2015043023A JP2015043023A JP2016159862A JP 2016159862 A JP2016159862 A JP 2016159862A JP 2015043023 A JP2015043023 A JP 2015043023A JP 2015043023 A JP2015043023 A JP 2015043023A JP 2016159862 A JP2016159862 A JP 2016159862A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contact
outer column
contact portion
fastening
end surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015043023A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6517541B2 (ja
Inventor
良亮 高橋
Yoshiaki Takahashi
良亮 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamada Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Yamada Seisakusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamada Seisakusho KK filed Critical Yamada Seisakusho KK
Priority to JP2015043023A priority Critical patent/JP6517541B2/ja
Publication of JP2016159862A publication Critical patent/JP2016159862A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6517541B2 publication Critical patent/JP6517541B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)

Abstract

【課題】チルト調整によるアウターコラムの高さ位置の高低による締付状態で、生じる締付力のバラつきを抑制し、安定した締付剛性を維持するステアリング装置と提供する。
【解決手段】インナーパイプ8を抱持する抱持本体部1と、両締付部21によって構成されるクランプ2を有するアウターコラムAと、アウターコラムAを挟持する固定側部41を有する固定ブラケット4と、締付具7とを備え、両締付部21のそれぞれの外面側に形成される第1当接部31と、両締付部21の上方に位置し且つ抱持本体部1の上下方向に亘って形成される第2当接部32と、抱持本体部1の軸芯及び第2当接部32よりも上方に位置する第3当接部33とを有すること。第1当接部31と第3当接部33の先端面とは水平直径方向の距離が等しく形成され、第2当接部32の先端面は第1当接部31の先端面及び第3当接部33の先端面よりも水平直径方向内方に位置すること。
【選択図】図1

Description

本発明は、チルト・テレスコ機構を備えたステアリング装置において、チルト調整によるアウターコラムの高さ位置の高低による締付状態で、生じる締付力のバラつきを抑制し、安定した締付剛性を維持することができるステアリング装置に関する。
チルト・テレスコ機構を有するステアリング装置では、ステアリングシャフトを軸方向に摺動且つ固定可能に支持するアウターコラムを有し、該アウターコラムが固定ブラケットに対して上下動するタイプのものが存在する。この種のものとして、特許文献1が存在する。この特許文献(特開2007−223383号公報)の内容について、符号を括弧付けして概説する。
アウターコラム(1)の左右の側面に、アウターコラム(1)の軸芯の近傍に、当接面(16A、16B)が形成されている。当接面(16A、16B)は、締付けロッド(34)を緩めた時には、側板(32A、32B)の内側面(321A、321B)との間に若干の隙間を有し、締付けロッド(34)を締め付けた時に、側板(32A、32B)の内側面(321A、321B)に各々当接する。
また、当接面(16A、16B)は、特許文献1の図(3)に示すように、アウターコラム1の車体前方側端面(14)から車体後方側に延び、クランプ(11A、11B)に形成されたテレスコピック用長溝(12A、12B)の車体後方端を若干通り過ぎた位置まで形成されている。従って、当接面(16A、16B)は、アウターコラム(1)のテレスコピック位置調整範囲の全長にわたって、側板(32A、32B)の内側面(321A、321B)に当接する。
クランプ(11A、11B)の各側面には、締付けロッド(34)の軸芯の近傍に、当接面(17A、17B)が形成されている。当接面(17A、17B)は、締付けロッド(34)を緩めた時でも、側板(32A、32B)の内側面(321A、321B)に軽く当接している。当接面(17A、17B)は、アウターコラム(1)のテレスコピック位置調整範囲の全長にわたって、側板(32A、32B)の内側面(321A、321B)に当接可能である。
特開2007−223383号公報
特許文献1では、当接面(16A、16B)は、アウターコラム(1)の車体前方側端面14から車体後方側に延びており、また当接面(17A、17B)は、アウターコラム1のテレスコピック位置調整範囲の全長にわたって軸方向に長く延びて形成されている。このため、当接面(16A、16B)及び当接面(17A、17B)は、車体取付けブラケット(3)の側板(32A、32B)の内側面(321A、321B)と、軸方向に長い面接触となるように形成されている。
しかし、車体取付けブラケット(3)は金属板であり、締付けロッド(34)を締め付けた時に側板(32A、32B)がたわむ。当接面(16A、16B)及び当接面(17A、17B)は、側板(32A、32B)と全面が接触するわけではなく、部分接触となる。
たわむ箇所は一台一台又、締付時によって異なり、一番当接される必要のある場所つまり剛性の弱いところには、当接しない可能性がある。すると、アウターコラム(1)の軸方向における剛性の差が大きくなり、締付剛性が弱くなる可能性がある。また、当接面(16A、16B)及び当接面(17A、17B)は軸方向に長く形成され、側板(32A、32B)のたわみにより当接しない箇所にも加工が施してあるため、加工面が多く、コストがかかる。また重量もUPする。
本発明の目的(解決しようとする技術的課題)は、チルト・テレスコ機構を備えたステアリング装置において、チルト調整によるアウターコラムの高さ位置の高低による締付状態で、生じる締付力のバラつきを抑制し、安定した締付剛性を維持することができるステアリング装置を提供することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく、鋭意、研究を重ねた結果、請求項1の発明を、インナーパイプと、該インナーパイプを抱持する抱持本体部と、該抱持本体部の下部で且つ軸方向に沿って形成されるスリット部と、該スリット部の幅方向両縁箇所に形成される両締付部によって構成されるクランプを有するアウターコラムと、該アウターコラムを挟持する固定側部と該固定側部の上方位置で且つ内側より外側に向かって窪む凹部を有する固定ブラケットと、該固定ブラケットと前記アウターコラムとを締め付ける締付具とを備え、前記アウターコラムの前記両締付部のそれぞれの外面側に形成される第1当接部と、前記両締付部の上方に位置し且つ前記抱持本体部の上下方向に亘って形成される第2当接部と、前記アウターコラムの抱持本体部の軸芯及び前記第2当接部よりも上方に位置して水平直径方向に突出形成される第3当接部とを有し、前記第1当接部の先端面と前記第3当接部の先端面とは水平直径方向の距離が等しく形成され、前記第2当接部の先端面は前記第1当接部の先端面及び前記第3当接部の先端面よりも水平直径方向内方に位置してなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1において、前記第3当接部は、軸方向に沿って所定間隔をおいて少なくとも2個形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1又は2において、第3突起部は、円筒突起状に形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項4の発明を、請求項1,2又は3の何れか1項の記載において、前記第2当接部は、軸方向に沿って所定間隔をおいて2つに分離されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を、請求項1,2,3又は4の何れか1項の記載において、前記第2当接部は下部が軸方向に沿って延在形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、チルト・テレスコ調整を完了して、固定ブラケットとアウターコラムとを締付具によって締め付けたときに、固定ブラケットの固定側部と、アウターコラムとの当接状態のバラツキを防止し、当接が均一に行われるようにしたものである。固定ブラケットの固定側部の上方には凹部が備わっている。そして、第2当接部の先端面は、第1当接部の先端面及び第3当接部の先端面よりも内方に位置している。
固定ブラケットの固定側部の上方には凹部が形成されているため、チルト位置によって前記凹部箇所に前記第3当接部が位置することとなる。この状態で固定ブラケットとアウターコラムとを締付具によって締め付けたときに、前記凹部箇所に位置する前記第3当接部が固定側部の内側面と当接しない。これにより固定側部はその面上においてたわむ(変形)ことになり、たわむことで第1当接部及び第3当接部よりも内方に位置する第2当接部に当接することができる。チルト位置によっては、前記第3当接部が前記凹部箇所に位置せず、固定側部の内側面と当接する。前記第2当接部の先端面は前記第1当接部の先端面及び前記第3当接部の先端面よりも水平直径方向内方に位置したことにより、チルト下段位置では第2当接部が内側面と当接せず、第3当接部及び第1当接部が内側面と当接することができる。
このように、第1乃至第3当接部と固定側部との当接状態をチルト調整によって変化させることで、何れのチルト位置にあっても、常時一定の当接状態を維持し、締付具による締付圧のバラつきを抑制し、安定した締付剛性を維持できる。また、固定側部との当接部を部分的に複数箇所形成したことにより、無駄な加工面を増やすことなく性能を向でき、加工費の削減を行うことができる。
請求項2の発明では、第3当接部は軸方向に沿って所定閉隔をおいて少なくとも2個形成される構成としたことにより、アウターコラムの垂直直径方向の上方位置における固定ブラケットによる支持をより一層安定させることができる。また、固定側部の上方に形成された凹部に前記第3当接部が位置するチルト位置では、第3当接部の一部ではなく、少なくとも1個の前記第3当接部が前記凹部箇所に位置することとなる。
これにより固定側部がよりたわみやすくなり、たわむことで第1当接部及び第3当接部よりも内方に位置する第2当接部に当接することができる。請求項3の発明では、第3突起部は円筒突起状に形成される構成としたことにより、固定ブラケットの固定側部との当接が略点接触となり、確実なる接触状態にすることができる。
請求項4の発明では、第2当接部は、軸方向に沿って所定間隔をおいて2つに分離される構成としたことにより、固定ブラケットの固定側部との接触を確実にすることができる。請求項5の発明では、前記第2当接部は下部が軸方向に沿って延在形成されてなる構成としたことにより、第2当接部と、固定ブラケットの固定側部との先端面積を大きくすることができる。
(A)は本発明における第1実施形態の側面図、(B)は(A)の(α)部の一部断面にした拡大図、(C)は(B)の(β)部におけるアウターコラムの拡大側面図、(D)は(A)のY1−Y1矢視拡大断面図、(E)は(C)のY2−Y2矢視図である。 (A)は図1(C)のY3−Y3矢視断面図、(B)は図1(C)のX1−X1矢視図、(C)は図1(C)のX2−X2矢視図である。 (A)はチルト中間位置における第1当接部乃至第3当接部と固定ブラケットの固定側部との当接状態を示す要部側面図、(B)はチルト上段位置における第1当接部乃至第3当接部と固定ブラケットの固定側部との当接状態を示す要部側面図、(C)はチルト下段位置における第1当接部乃至第3当接部と固定ブラケットの固定側部との当接状態を示す要部側面図である。 (A)は短い長円に形成された二つの第3当接部を有する実施形態のアウターコラムの要部側面図、(B)は長い長円に形成された一つの第3当接部を有する実施形態のアウターコラムの要部側面図である。 本発明のアウターコラムにおいて間材物が装着されない状態で垂直方向線に対して第1当接部と第3当接部のそれぞれの先端面との距離を等しく形成した実施形態の縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ここで、説明中において方向を示す文言として、前方側と、後方側とが存在する。この前方側及び後方側については、本発明におけるステアリング装置を自動車に装着した状態で、自動車の前後方向を基準としたものである。具体的には、ステアリング装置の各構成部材において、自動車の前輪側を前方側とし、ハンドル(ステアリングホィール)側を後方側とする。また、ステアリング装置の前後方向を軸方向と称することもある。
本発明におけるステアリング装置は、図1(A),(B),(D)に示すように、チルト・テレスコ機構を具備したものであり、主に、アウターコラムAと、固定ブラケット4と、締付具7と、インナーパイプ8等から構成される。インナーパイプ8は、その内部にステアリング装置を構成するステアリングシャフトが周方向に回転自在に装着され、後端側にステアリングホィール(ハンドル)が装着される。
アウターコラムAは、抱持本体部1と、クランプ2とからなる〔図1(C),図2参照〕。前記抱持本体部1は、内部を中空形状とした略円筒状に形成され、具体的にはその内部は中空形状に形成された抱持内周部1aを有している。前記抱持本体部1の垂直直径方向の下部側には、スリット部1bが形成されている〔図1(E),図2(B)参照〕。
スリット部1bは、前記抱持本体部1の軸方向の前方側から後方側に沿って、略U字形状に形成された空隙部分である〔図2(B)参照〕。スリット部1bの幅方向両側で対向する縁部分が相互に近接することによって、前記抱持内周部1aが縮まって、その内径が小さくなり、前記抱持本体部1内に収納装着されたインナーパイプ8を締め付けてロック(固定)することができる。
前記抱持本体部1の下部で且つスリット部1b箇所の幅方向両端付近からクランプ2が一体形成されている。クランプ2は、左右対称の締付部21,21によって構成されたものである。それぞれには、締付具7のボルト軸71が挿通される締付孔22,22が形成されている。両締付部21,21は、前記スリット部1bの幅方向両側端の位置に略平行状態に対向するようにして前記抱持本体部1と一体的に形成されている。また、アウターコラムAは、アルミダイカスト製である。
固定ブラケット4は、幅方向両側に形成された固定側部41,41と取付頂部42とから構成されている〔図1(A),(D)参照〕。両固定側部41,41の上端からは、幅方向に延びる上面部411,411が形成される。固定側部41と上面部411とは、プレス加工による一体形成又は溶接手段等による別部材から形成されている。
また、両固定側部41,41には、略上下方向又は縦方向に長孔としたチルト用長孔43,43が形成されている。それぞれの固定側部41には、その上方位置で且つ内側より外側に向かって窪む凹部44が形成されている。該凹部44は、側面より見て、略方形状に形成されている。また、凹部44は、固定側部41の側面より見て略V字形状に形成されても構わない。
凹部44は、固定側部41の強度を補強するリブとしての役目をなすものである。締付具7は、ボルト軸71とロックレバー部72と締付カム73とナット74とから構成されている。前記締付具7は、ロックレバー部72及び締付カム73と共にナット74によって装着される〔図1(D)参照〕。アウターコラムAと固定ブラケット4の両固定側部41,41との間には、摩擦板等の間材物5が備えられることもある〔図1(D)参照〕。
本発明におけるステアリング装置の構成は、前記アウターコラムAの抱持内周部1aにインナーパイプ8が抱持状態で装着される。該インナーパイプ8の所定位置にはストッパブラケット81が溶接等の固着手段にて固着されている。該ストッパブラケット81は、アウターコラムAのスリット部1b内に配置される。ストッパブラケット81は、テレスコ調整時において、テレスコ調整範囲を決定する役目をなす。
締付具7のボルト軸71が、両固定側部41,41のチルト用長孔43,43と、アウターコラムAの締付孔22,22に挿通され、ロックレバー部72と締付カム73とナット74とによって、ロック及びロック解除可能に装着される。アウターコラムAのクランプ2を構成する締付部21,21は、抱持本体部1と一体に形成される。締付部21は、側面より見て略方形状に形成されている。
第1当接部31は、締付部21の外側面に形成される〔図1(C),(E),図2(A)等参照〕。具体的には、第1当接部31は、締付部21の外側面を構成する幅方向における先端面31aとなり、該先端面31aは、前記抱持本体部1の抱持内周部1aの水平直径方向に対して直交する面となる。
前記抱持内周部1aの水平直径方向とは、抱持内周部1aの軸芯Pを水平方向に通過する水平線に沿う方向であり、これを水平方向線Lhと称する。つまり、先端面31aは、水平方向線Lhに対して直角面である。締付部21には、締付孔22が形成されている。アウターコラムAのクランプ2が固定ブラケット4の両固定側部41,41によって挟持されるときには、前記第1当接部31は、前記固定側部41の内側面に当接する。アウターコラムAと固定ブラケット4との間に間材物5が装着される場合には、前記第1当接部31は、前記間材物5を介して前記固定側部41の内側面に当接する。
第2当接部32は、アウターコラムAの抱持本体部1の外周から膨出状に形成された部位である。第2当接部32の幅方向における先端は先端面32aであり、該先端面32aは、抱持内周部1aの軸芯Pを通過する水平方向線Lhに対して直交する平坦面に形成される。また、第2当接部32は、抱持内周部1aの軸芯Pを通過する軸芯線Lpを上下方向に跨いで形成される。つまり、第2当接部32は、抱持本体部1の幅方向両側面の垂直方向中間に位置して形成される。
また、第2当接部32は、抱持本体部1の軸方向に沿って形成されている。また、第2当接部32は、少なくとも1個又は複数個形成される。以下、第2当接部32が抱持本体部1の軸方向に沿って、所定の間隔をおいて2個形成された実施形態を説明する。
第2当接部32は、車体前方側のものを前方側第2当接部32fと称し、車体後方側のものを後方側第2当接部32rと称する。前方側第2当接部32fと後方側第2当接部32rとによって、略V字形状に形成されている。前方側第2当接部32fと後方側第2当接部32rとの軸方向距離は、適宜設定されるものである。具体的には、アウターコラムAが固定ブラケット4によって適正に支持された状態で、固定側部41によって、前方側第2当接部32fと後方側第2当接部32rとが同時に全部又は一部が覆われることができる間隔である。
前方側第2当接部32fの下方で且つ軸方向前方側に延びる延設部32cが形成され、後方側第2当接部32rの下方で且つ軸方向後方側に延びる延設部32dが形成される〔図1(C)参照〕。延設部32c及び延設部32dは、アウターコラムAの軸芯線Lpより下方に形成され、前記第1当接部31よりも上方に形成される〔図1(C)参照〕。
前方側第2当接部32fの延設部32c及び後方側第2当接部32rの延設部32dは、両方とも形成されないこともある。また、延設部32c,延設部32dは、いずれか一方のみが形成され他方が形成されないこともある。
第3当接部33は、アウターコラムAの抱持内周部1aの軸芯Pから水平方向線Lhに沿って外方に向かって突出する突起部状として形成されたものである。突起部状とした第3当接部33は、抱持内周部1aの軸芯Pより上方に形成される。突起状とした第3当接部33は、具体的には略円筒形状であり、先端面33aは、水平直径に対して直交する面となる円形状の平坦面である。
第3当接部33は、抱持本体部1の軸方向に沿って1個又は2個形成される。本実施例では第3当接部を軸方向沿って2個形成した実施形態を説明する。第3当接部33の車体前方側のものを前方側第3当接部33fと称し、車体後方側のものを後方側第3当接部33rと称する。前方側第3当接部33fと後方側第3当接部33rとは、軸芯線Lpからの高さ位置が同じ位置に形成されている。前方側第3当接部33fと後方側第3当接部33rとの軸方向の間隔は、適宜設定される。
具体的には、アウターコラムAが固定ブラケット4によって適正に支持された状態で、固定側部41によって、前方側第3当接部33fと後方側第3当接部33rとが同時に全部又は一部が覆われることができる間隔である。第3当接部33(前方側第3当接部33f及び後方側第3当接部33r)は、第2当接部32及び第1当接部31と比較して先端面の面積が小さくなっている。
第3当接部33の別の実施形態として、先端面33aが長円形状に形成された実施形態が存在する〔図4(B),(C)参照〕。この実施形態では、軸方向に短い長円形状とした場合には、抱持本体部1の軸方向に沿って2個形成される〔図4(B)参照〕。また、軸方向に長い長円形状とした場合には抱持本体部1の軸方向に沿って1個形成される〔図4(C)参照〕。
前記第1当接部31の幅方向における先端の先端面31aと、前記第3当接部33の幅方向における先端の先端面33aとは、水平直径方向に画交する面において同一面上に位置する。そして、前記第2当接部32の幅方向における先端の先端面32aは、前記第1当接部31の幅方向における先端の先端面31aと、前記第3当接部33の幅方向における先端の先端面33aよりもアウターコラムAの内方側つまり軸芯P側に位置する。
具体的には、軸芯Pを垂直方向に通過する垂直方向線Lvに対して第1当接部31の先端面31aとの距離S1と、前記垂直方向線Lvに対して第3当接部33の先端面33aとの距離S3は等しく(略等しくも含む)形成される。
つまり、
Figure 2016159862
である(図5参照)。
また、軸芯Pを垂直方向に通過する垂直方向線Lvに対して第2当接部32の先端面32aとの距離S2は、前記垂直方向線Lvに対して第1当接部31の先端面31aとの距離S1及び第3当接部33の先端面33aとの距離S3よりも小さく形成される(図2参照)。
つまり、
Figure 2016159862
である。
また、前記第1当接部31と固定ブラケット4の間に、摩擦板等の間材物5が装着される場合には、軸芯Pを垂直方向に遍過する垂直方向線Lvに対して第1当接部31の先端面33aとの距離S1に間材物5の幅方向寸法を足した距離が、前記距離S3と略等しくなるように形成される。
つまり、
Figure 2016159862
である。
図3は、チルト調整完了後のレバー締付状態で、固定ブラケット4に対するアウターコラムAの位置関係を示す。この位置関係は、固定ブラケット4に対してアウターコラムAが中段,上段、下段の3つの位置について、第1当接部31,第2当接部32,第3当接部33と固定側部41との当接状態を示したものである。
さらに、図3では、第1当接部31,第2当接部32,第3当接部33のそれぞれと固定側部41とが、当接しているか否かを二点鎖線と格子状ハッチングにて示したものである。具体的には、二点鎖線の領域内に格子状ハッチングが記されているものは、第1当接部31,第2当接部32,第3当接部33のそれぞれと、固定側部41とが当接する当接部分を示す。また、二点鎖線のみで示された領域は、第1当接部31乃至第3当接部33のそれぞれと、固定側部41と当接しておらず、非当接部分を示す。
チルト調整によって、アウターコラムAが固定ブラケット4に対して中段の位置つまり、中立の位置では、アウターコラムAは、固定ブラケット4に対して水平状である〔図3(A)参照〕。なお、固定ブラケット4に対しアウターコラムAは水平状であっても、固定ブラケット4は、その後方側つまりハンドル装着側が上方に向かって傾斜しているので、アウターコラムAは、後方側が上方となるように傾斜している。
このアウターコラムAの中段の位置では、前方側第3当接部33fと後方側第3当接部33rの内、前記前方側第3当接部33fは、固定側部41の凹部44に対応する位置にある。この状態で締付具7を締め付けることにより、後方側第3当接部33rは、固定側部41と当接し、凹部44の位置に対応する前方側第3当接部33fは固定側部41と当接しない(非当接)ことになる。
このような状態で締付具7の締め付けが行われると、固定ブラケット4の固定側部41は面方向にたわみ、このたわみによって、アウターコラムAの第1当接部31と前方側第2当接部32fが、それぞれ固定側部41に当接する。後方側第3当接部33rは固定側部41と当接しているため、固定側部の後方側はたわみが少なくなり、後方側第2当接部32rは固定側部41には当接しない。
このようにチルト中段位置では、第1当接部31,前方側第2当接部32f,後方側第3当接部33rが固定側部41と当接し、軸方向及び上下方向において部分的に万遍なく当接することができる。
次に、チルト調整によってアウターコラムAが固定ブラケット4に対して上段位置では、前方側第3当接部33fが固定側部41の凹部44に対応する位置にある〔図3(B)参照〕。また、後方側第3当接部33rは、固定側部41の上方端に対応する位置にある。この固定側部41の上方端は、上面部411へと続くR(曲げ)部分であり、後方側第3当接部33rとは当接しないものである。
したがって、締付具7を締め付けることにより、前方側第3当接部33f及び後方側第3当接部33rは、固定側部41と当接せず、固定ブラケット4の固定側部41は面方向にたわみ、このたわみによって、アウターコラムAの第1当接部31と第2当接部32が、それぞれ固定側部41に当接する。このように比較的剛性が維持できるチルト上段位置では、第3当接部33が内側面と当接しないことで固定側部41がたわみ、第2当接部32に当接することで、十分な締付剛性を得ることができる。
次に、チルト調整によってアウターコラムAが固定ブラケット4に対して下段位置では、アウターコラムAの位置が下に下がる〔図3(C)参照〕。チルト下段位置では、前方側第3当接部33fが凹部44よりも下方位置になるため、固定側部41と当接する。また、第2当接部32(前方側第2当接部32f,後方側第2当接部32r)は、前記第1当接部31及び前記第3当接部33よりも幅方向内方側に位置しているため、固定側部41と当接しない。
よって、該固定側部41は、前方側第3当接部33f及び後方側第3当接部33rと第1当接部31との3点で当接されることになる。この状態は、極めて安定性が高いものであり、剛性が低くなり易いチルト下段位置においても確実な剛性を保持できる。
このように、比較的剛性が維持できるチルト上段位置及び中間位置では、第3当接部33又は前方側第3当接部33fを内側面と当接させず、固定側部41をたわませることにより、第2当接部32に当接させ、剛性が低くなりがちなチルト下段位置では内側面は第2当接部32と当接せず、前方側第3当接部33f、後方側第3当接部33r及び第1当接部31の3点を当接させることにより、どのチルト位置であっても均一な剛性とすることができる。また固定側部41と当接しない箇所の無駄な加工をすることなく、コスト削減につながる。
さらに、第3当接部33の形成箇所は、あらかじめチルト下段位置の場合で、剛性が弱くなる箇所に形成されている。このように、狙った目標位置に当接することで、締付時の剛性が向上する。
また、第2当接部32において、前方側第2当接部32f及び後方側第2当接部32rには、それぞれ軸方向に延設部32c及び延設部32dが形成されたものでは、固定側部41との先端面積が増加し、剛性が向上する。
以上のように、第2当接部32を前記第1当接部31及び第3当接部33よりも幅方向内側に形成したことにより、剛性が低くなりがちなチルト下段位置で第2当接部32が内側面と当接せず、前記第1当接部31及び前記第3当接部33のみが内側面と当接する。これにより、剛性が低くなりがちなチルト下段位置においてアウターコラムAと内側面とが3点で当接することにより、確実な締付剛性を保持することができる。
比較的剛性が維持できるチルト上段位置及び中間位置では、第3当接部33又は前方側第3当接部33fが内側面と当接しないことで固定側部41がたわみ、第2当接部32又は前方側第2当接部32fに当接する。このように、チルト位置によって、固定側部41とアウターコラムAの当接箇所を変えることにより、どのチルト位置であっても均一な締付剛性とすることができる。
また、第1当接部31,第2当接部32,第3当接部33によって部分的に当接することで、固定側部41と当接しない箇所の無駄な加工面を増やすことなく、加工費の削減を行うことができる。また、本実施例では、第2当接部32と第3当接部33のアウターコラムAの軸方向における位置関係は、車体前方側から、前方側第2当接部32f、前方側第3当接部33f、後方側第2当接部32r、後方側第3当接部33rと、交互となるように形成されている。
このように、第1当接部31,第2当接部32,第3当接部33のそれぞれの当接面は、アウターコラムAの上下方向、軸方向ともに部分的に複数あるため、どのチルト調整位置でも締付保持力を保つことができ、ステアリングコラム全体の剛生を向上することができる。また、前記第1当接部31と固定ブラケット4の間に、摩擦板等の間材物5が装着され、第1当接部31が間材物5を介して固定側部41と当接する場合にも、同一の効果を有する。
A…アウターコラム、1…抱持本体部、1a…抱持内周部、1b…スリット部、
21…締付部、2…クランプ、31…第1当接部、32…第2当接部、
33…第3当接部、4…固定ブラケット、41…固定側部、44…凹部。

Claims (5)

  1. インナーパイプと、該インナーパイプを抱持する抱持本体部と、該抱持本体部の下部で且つ軸方向に沿って形成されるスリット部と、該スリット部の幅方向両縁箇所に形成される両締付部によって構成されるクランプを有するアウターコラムと、該アウターコラムを挟持する固定側部と該固定側部の上方位置で且つ内側より外側に向かって窪む凹部を有する固定ブラケットと、該固定ブラケットと前記アウターコラムとを締め付ける締付具とを備え、前記アウターコラムの前記両締付部のそれぞれの外面側に形成される第1当接部と、前記両締付部の上方に位置し且つ前記抱持本体部の上下方向に亘って形成される第2当接部と、前記アウターコラムの抱持本体部の軸芯及び前記第2当接部よりも上方に位置して水平直径方向に突出形成される第3当接部とを有し、前記第1当接部の先端面と前記第3当接部の先端面とは水平直径方向の距離が等しく形成され、前記第2当接部の先端面は前記第1当接部の先端面及び前記第3当接部の先端面よりも水平直径方向内方に位置してなることを特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1において、前記第3当接部は、軸方向に沿って所定間隔をおいて少なくとも2個形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項1又は2において、第3突起部は、円筒突起状に形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項1,2又は3の何れか1項の記載において、前記第2当接部は、軸方向に沿って所定間隔をおいて2つに分離されてなることを特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項1,2,3又は4の何れか1項の記載において、前記第2当接部は下部が軸方向に沿って延在形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
JP2015043023A 2015-03-04 2015-03-04 ステアリング装置 Active JP6517541B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015043023A JP6517541B2 (ja) 2015-03-04 2015-03-04 ステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015043023A JP6517541B2 (ja) 2015-03-04 2015-03-04 ステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016159862A true JP2016159862A (ja) 2016-09-05
JP6517541B2 JP6517541B2 (ja) 2019-05-22

Family

ID=56844561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015043023A Active JP6517541B2 (ja) 2015-03-04 2015-03-04 ステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6517541B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017001569A (ja) * 2015-06-12 2017-01-05 日本精工株式会社 テレスコピック式ステアリングコラム装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5055034A (ja) * 1973-09-18 1975-05-15
US20050242560A1 (en) * 2002-07-25 2005-11-03 Nsk Ltd. Steering column device
JP2008254510A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Nsk Ltd ステアリング装置
JP2009051353A (ja) * 2007-08-27 2009-03-12 Jtekt Corp 位置調整式ステアリング装置
WO2014163112A1 (ja) * 2013-04-03 2014-10-09 日本精工株式会社 テレスコピックステアリング装置およびアウタコラム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5055034A (ja) * 1973-09-18 1975-05-15
US20050242560A1 (en) * 2002-07-25 2005-11-03 Nsk Ltd. Steering column device
JP2008254510A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Nsk Ltd ステアリング装置
JP2009051353A (ja) * 2007-08-27 2009-03-12 Jtekt Corp 位置調整式ステアリング装置
WO2014163112A1 (ja) * 2013-04-03 2014-10-09 日本精工株式会社 テレスコピックステアリング装置およびアウタコラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017001569A (ja) * 2015-06-12 2017-01-05 日本精工株式会社 テレスコピック式ステアリングコラム装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6517541B2 (ja) 2019-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5788829B2 (ja) ステアリング装置
US9132852B2 (en) Support bracket, manufacturing method thereof, and electric power-steering apparatus
US9963164B2 (en) Steering device
US20160311459A1 (en) Steering device
JP6551791B2 (ja) バッテリ支持構造
JP2016159862A (ja) ステアリング装置
JP2017065381A (ja) 車両のバッテリ固定構造
JP2006194370A (ja) 防振装置
JP2016164061A (ja) ステアリング装置
JP6489845B2 (ja) ステアリング装置
JP6700612B2 (ja) 車両側部構造
US10583869B2 (en) Fastening structure for vehicles
JP6065992B2 (ja) ステアリング装置
JP6061993B1 (ja) フロントサブフレームのステイ締結構造およびフロントサブフレームの車体組付け方法
JP5092460B2 (ja) ステアリング装置
JP7096086B2 (ja) ステアリングコラム装置
JP6953237B2 (ja) ステアリング装置
JP6761653B2 (ja) ステアリングコラムの車体取付ブラケット及びその製造方法
US11447170B2 (en) Steering column and steering device
JP2019038468A (ja) プロペラシャフトガード
JP2019189047A (ja) ステアリングコラム装置
JP6418917B2 (ja) ヘッドレストの支持装置
JP7073968B2 (ja) 車両用ニーボルスター
JP2016047669A (ja) ステアリングホイールの位置調節装置
WO2015186548A1 (ja) バッテリ端子

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170428

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181005

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181011

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190418

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6517541

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250