JP2016159436A - サーマルプリンタおよびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境温度や連続印字が行われたか否かにかかわらず印字濃度の変動を抑制可能なサーマルプリンタおよびその制御方法を提供する。【解決手段】サーマルプリンタ(1)の制御方法は、複数の発熱体を有するサーマルヘッド(11)に設けられサーマルヘッドの温度を検出する第1の温度検出部(11a)およびサーマルヘッドとは異なる部材(16)に設けられた第2の温度検出部(16a)の検出値に基づき環境温度の推定値を取得するステップと、サーマルヘッドによる印字動作が実行されていない時間間隔を測定するステップと、環境温度と複数の発熱体への印加エネルギーの補正係数との対応関係を参照して、第1および第2の温度検出部の検出値、環境温度の推定値ならびに時間間隔の測定値に応じて補正係数を選択するステップと、選択された補正係数を用いて複数の発熱体への印加エネルギーを補正するステップとを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、サーマルプリンタおよびその制御方法に関する。
サーマルプリンタは、複数の発熱体が配列したサーマルヘッドを使用し、画像データに応じて各発熱体を発熱させて、感熱紙を発色させるかまたは用紙にインクを熱転写することにより画像を印刷(印字)する。こうしたサーマルプリンタでは、サーマルヘッドに加えるエネルギーによって印字濃度が変化するため、サーマルヘッドにサーミスタを取り付け、その検出温度に応じてサーマルヘッドの各発熱体の通電時間を調整することにより、印字濃度が補正される。
例えば、特許文献1には、先端に複数個の発熱素子を有するサーマルヘッドと、サーマルヘッド温度を検出するヘッド温度検出手段と、周辺温度を検出する周辺温度検出手段と、電源からサーマルヘッドへ供給される電圧値を検出する電圧検出回路と、サーマルヘッド温度および周辺温度から算出される基準温度に対応する印加エネルギーを発熱素子に印加する印加エネルギー制御手段とを備えるサーマルプリンタ装置が記載されている。
また、特許文献2には、発熱体の温度を検出する1個の温度検出素子による検出温度が前回の発熱駆動の終了時温度よりも高ければ検出温度を暫定外気温度として更新記憶し、検出温度が終了時温度よりも低く暫定外気温度よりも高ければこの暫定外気温度の記憶を維持し、検出温度が暫定外気温度よりも低ければ検出温度を暫定外気温度として更新記憶し、発熱駆動中の発熱体の検出温度と記憶された暫定外気温度とに基づいて発熱体に必要な制御を加えるプリンタが記載されている。
また、特許文献3には、サーマルヘッド等の各構成部材が電気的に接続される配線基板上にサーミスタを配設し、このサーミスタにより電源投入時の温度を測定して記憶するとともに、サーミスタにより記録開始時の温度を測定し、これら各温度および電源投入時の温度により決定される係数を用いて補正温度を演算し、この演算された補正温度に基づいてサーマルヘッドの温度補正制御を行うコードイメージ記録方法が記載されている。
特開平09−011523号公報 特開平09−267506号公報 特開2000−118028号公報
一般に、サーマルヘッドの通電時間の補正係数は高温または低温の環境下を基準に決定されるため、例えば、常温で連続印字が行われてサーマルヘッドの温度が上昇したときにその補正係数を用いた補正処理を行うと、印字不良が発生することがある。また、印字濃度の補正の際に、予め定められた固定の補正係数を参照しサーマルヘッドの温度変化に応じて通電時間を変えるだけでは、環境温度の変動に対して印字濃度を適切に制御できないことがある。
そこで、本発明は、環境温度や連続印字が行われたか否かにかかわらず印字濃度の変動を抑制可能なサーマルプリンタおよびその制御方法を提供することを目的とする。
複数の発熱体を有するサーマルヘッドに設けられサーマルヘッドの温度を検出する第1の温度検出部およびサーマルヘッドとは異なる部材に設けられた第2の温度検出部の検出値に基づき環境温度の推定値を取得するステップと、サーマルヘッドによる印字動作が実行されていない時間間隔を測定するステップと、環境温度と複数の発熱体への印加エネルギーの補正係数との対応関係を参照して、第1および第2の温度検出部の検出値、環境温度の推定値ならびに時間間隔の測定値に応じて補正係数を選択するステップと、選択された補正係数を用いて複数の発熱体への印加エネルギーを補正するステップとを有することを特徴とするサーマルプリンタの制御方法が提供される。
上記の制御方法の選択するステップでは、第1および第2の温度検出部の検出値が予め定められた許容範囲内で一致し、かつ時間間隔の測定値が予め定められた基準値以上である場合には、その検出値が示す温度に対応する補正係数を選択することが好ましい。
上記の制御方法の選択するステップでは、時間間隔の測定値が基準値未満である場合には、第1および第2の温度検出部の検出値が許容範囲内で一致し、かつその検出値が環境温度の推定値以下であるときに、その検出値が示す温度に対応する補正係数を選択することが好ましい。
また、複数の発熱体を有するサーマルヘッドと、サーマルヘッドに設けられサーマルヘッドの温度を検出する第1の温度検出部と、サーマルヘッドとは異なる部材に設けられた第2の温度検出部と、サーマルヘッドによる印字動作が実行されていない時間間隔を測定するタイマと、環境温度と複数の発熱体への印加エネルギーの補正係数との対応関係を記憶する記憶部と、第1および第2の温度検出部の検出値に基づき環境温度の推定値を取得し、第1および第2の温度検出部の検出値、環境温度の推定値ならびにタイマの測定値に応じて記憶部から選択される補正係数を用いて複数の発熱体への印加エネルギーを補正する制御部とを有することを特徴とするサーマルプリンタが提供される。
上記のサーマルプリンタでは、第2の温度検出部は、印字動作を実行するために用いられるモータに設けられたサーミスタであることが好ましく、そのモータは、サーマルヘッドにより印字される用紙を搬送する用紙搬送モータであることが好ましい。
上記のサーマルプリンタおよびその制御方法によれば、環境温度や連続印字が行われたか否かにかかわらず印字濃度の変動を抑制することが可能になる。
プリンタ1の外観を示す斜視図である。 プリンタ1の内部構造を示す斜視図である。 プリンタ1の概略ブロック図である。 プリンタ1の環境温度判定部31の動作例を示すフローチャートである。 プリンタ1の補正係数選択部32の動作例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、サーマルプリンタおよびその制御方法を説明する。ただし、本発明は図面または以下に記載される実施形態には限定されないことを理解されたい。
図1は、プリンタ1の外観を示す斜視図である。プリンタ1は、複数の発熱体を有するサーマルヘッドに対して用紙とインクリボンを搬送しながら、サーマルヘッドの各発熱体を発熱させてインクリボンのインクを熱転写することにより、用紙に1ラインずつ画像を印刷(印字)するサーマルプリンタである。プリンタ1は、略直方体形状の筐体2を有し、図1の左側である筐体2の前面側に、排出口3と操作パネル4を有する。
筐体2は、上側に開口を有する筐体下部2aと、下側に開口を有する筐体上部2bで構成される。筐体上部2bは、図1の右側であるプリンタ1の背面側において、筐体下部2aに軸支されることにより、筐体下部2aに対して回動可能に連結されている。図1は、筐体下部2aと筐体上部2bを重ねて両者の開口を閉じた状態を示しており、筐体下部2aと筐体上部2bによって形成される内側空間にプリンタ1の本体が収容される。
排出口3は、印字済みの用紙を排出する排出口であり、筐体2の前面側における筐体下部2aと筐体上部2bとの境界部分に設けられている。
操作パネル4は、複数の操作ボタン4aと表示パネル4bを有し、これらは筐体下部2aの前面に設けられている。操作ボタン4aは、使用者からの各種の入力操作を受け付けるためのボタンである。表示パネル4bは、例えば液晶ディスプレイで構成され、プリンタ1の状態を表示する。例えば、表示パネル4bは、プリンタ1が印刷待機状態であるとき、プリンタ1にエラーが発生したとき、またはプリンタ1内部の用紙の残量が規定以下になったときなどに、それらに対応するメッセージなどを表示する。
図2は、プリンタ1の内部構造を示す斜視図である。図2では、筐体上部2bを筐体下部2aに対して回動させて、筐体2の内側を外部に開放した状態のプリンタ1を示している。プリンタ1は、筐体2内の背面側に用紙保持部5を、前面側にヘッドユニット10をそれぞれ有する。
用紙保持部5は、ロール状に巻回された用紙6を保持する。用紙6は、ロール状の連続紙であってもよいし、あるいはロール状の台紙の長手方向に沿ってラベルが複数配列されたラベル用紙であってもよい。プリンタ1が印字動作を行う際に、用紙6は、その端部が用紙保持部5から引き出され、ヘッドユニット10を経由して排出口3側に搬送される。なお、印字動作とは、例えば使用者による操作ボタン4aの操作に応じて、用紙6が用紙保持部5から引き出されて搬送され、サーマルヘッドによりインクが用紙6に転写され、その後用紙6の印字部分が排出口3の外まで搬送され、図示しないカッタ可動刃により印字部分の後端が切断されて排出されるというプリンタ1の一連の動作を指す。
図2に示すように、ヘッドユニット10は、サーマルヘッド11、プラテンローラ12、リボン支持軸13、リボン巻取り軸14、リボン駆動部15などを有する。
サーマルヘッド11は、用紙6の搬送方向に直交するプリンタ1の幅方向に沿って配列された図示しない複数の発熱体を有する。これらの発熱体は、プリンタ1が印字動作を行う際に、選択的に通電されて発熱する。そして、印字動作の際、サーマルヘッド11は、用紙6と図示しないインクリボンを間に挟んでプラテンローラ12に対して押圧され、加熱されることで、インクリボンのインクを用紙6に転写する。
プラテンローラ12は、プリンタ1の幅方向を軸方向とする略円柱形状のローラであり、筐体2内でサーマルヘッド11に対向するように配置されている。プラテンローラ12は、印字動作の際に、サーマルヘッド11によって押圧される用紙6を下側から支持する。また、プラテンローラ12の軸の一端には、図示しないギア列を介してモータ(後述する図3の用紙搬送モータ16)が連結されている。プラテンローラ12は、このモータの駆動力を受けて回転することにより、用紙6の端部を用紙保持部5側から排出口3側に搬送する。
リボン支持軸13は、ロール状に巻回された図示しないインクリボンのうち、印字動作にまだ使用されていない部分を支持する。また、リボン巻取り軸14は、インクリボンのうち印字動作に使用された部分を巻き取る。インクリボンは、リボン支持軸13とリボン巻取り軸14の間に架け渡され、プリンタ1の印字動作で使用されるたびに、リボン支持軸13からリボン巻取り軸14に巻き取られていく。
リボン駆動部15は、図2に示したケース内に、リボン巻取り軸14を回転させるモータ(リボン搬送モータ)や、そのモータの駆動を制御する制御基板などを有する。リボン駆動部15は、そのモータを駆動させることにより、リボン支持軸13が支持するインクリボンを繰り出して、そのインクリボンをリボン巻取り軸14に巻き取らせる。
図3は、プリンタ1の概略ブロック図である。プリンタ1は、サーマルヘッド11の温度、環境温度および印字動作が実行されていない時間間隔の情報を取得し、これらの情報からサーマルヘッド11の各発熱体に印加するエネルギーの補正係数を選択し、その補正係数を用いて各発熱体への印加エネルギーを補正することで、温度変化による印字濃度の変動を抑制する。図3では、プリンタ1の各構成要素のうち、この機能に関係するサーマルヘッド11、用紙搬送モータ16、記憶部20および制御部30を示している。
サーマルヘッド11は、複数の発熱体の他に、サーミスタ11aを有する。サーミスタ11aは、第1の温度検出部の一例であり、サーマルヘッド11の各発熱体の通電時間を調整して印字濃度を補正するために、サーマルヘッド11の温度を検出する。
用紙搬送モータ16は、図2に示したプラテンローラ12を駆動するためのモータ、すなわち、サーマルヘッド11により印字される用紙6を搬送するモータであり、サーミスタ16aを有する。サーミスタ16aは、第2の温度検出部の一例であり、サーマルヘッド11が配置された環境温度を推定するために、サーミスタ11aと一緒に用いられる。一般に、頻繁に動作するモータには、過熱を防止するためにサーミスタが取り付けられているので、プリンタ1では、環境温度を測定するための温度検出部を別途設けずに、用紙搬送モータ16に元から取り付けられているサーミスタ16aを利用する。
記憶部20は、プリンタ1の全体の動作を制御するプリンタ1内部の図示しない制御基板上に設けられた不揮発性のメモリで構成される。記憶部20は、プリンタ1の動作に必要な各種のデータや、必要に応じて印字対象の画像データを記憶する。
また、記憶部20は、異なる複数の環境温度について、環境温度とサーマルヘッド11の発熱体に印加されるエネルギーの補正係数との対応関係を記憶する。一例として、プリンタ1では、記憶部20は、この対応関係として、基準温度からの環境温度の差分と発熱体の通電時間の変化率とを対応付けたテーブルを記憶する。発熱体の通電時間の変化率とは、例えば、基準温度での通電時間に対する対象の環境温度での通電時間の増加率である。例えば、25℃を基準温度として、環境温度が1℃上昇するごとにサーマルヘッドの温度変化1℃当たりの通電時間の変化率を1〜2%の割合で補正するならば、そのテーブルは、25℃からの環境温度の増加量と、対象の環境温度に対応する通電時間の増加率とを対応付けたものになる。
制御部30は、プリンタ1内部の図示しない制御基板上に設けられたCPU、RAM、ROMなどを含む制御回路で構成される。制御部30は、ROMに予め記憶されたプログラムをCPUがRAMにロードして実行することにより実現される機能ブロックとして、環境温度判定部31と、補正係数選択部32と、通電時間補正部33と、印字制御部34と、タイマ35とを有する。
環境温度判定部31は、サーマルヘッド11のサーミスタ11aと用紙搬送モータ16のサーミスタ16aによる温度の検出値に基づき、サーマルヘッド11が配置されている環境の温度を推定する。そのために、環境温度判定部31は、プリンタ1の動作中に常時、サーミスタ11a,16aから温度の検出値を取得する。そして、環境温度判定部31は、取得された検出値と記憶部20に記憶されている暫定環境温度とを比較し、いずれかの検出値の方が低い温度を示している場合には、その低い方の温度で暫定環境温度を更新し、両方の検出値が暫定環境温度以上である場合には、現在の暫定環境温度を維持する。環境温度判定部31は、こうして得られる現在の暫定環境温度を環境温度として、補正係数選択部32に出力する。
サーマルヘッド11の温度(ヘッド温度)は、プリンタ1が印字動作を行っている間はサーマルヘッド11の発熱体が加熱されるので上昇し、印字動作が終了すれば加熱がなくなるので低下する。そこで、プリンタ1の動作中に環境温度は変化せず、ヘッド温度より環境温度の方が常に低いという仮定の下で、環境温度判定部31は、サーミスタ11a,16aにより検出される最低温度を随時更新し、その最低温度が収束したらそれが環境温度であると推定する。
補正係数選択部32は、サーミスタ11a,16aの検出値、環境温度判定部31から取得した環境温度の推定値およびタイマ35の測定値に応じて、上記した記憶部20内の対応関係を参照することにより、印加エネルギーの補正係数を選択する。そのために、補正係数選択部32は、例えばプリンタ1の起動時と印字動作の開始時に、サーミスタ11a,16aから温度の検出値を取得し、両者の検出値が予め定められた許容範囲内で一致するか否かを判定する。この許容範囲として、補正係数選択部32は、例えばサーミスタ11a,16aによる2つの検出値が示す温度が±1℃の範囲内にある場合には、両者の検出値は同じ温度を示しており一致すると判定する。
そして、サーミスタ11a,16aによる温度の検出値が許容範囲内で一致する場合には、補正係数選択部32は、タイマ35により測定された前回の印字動作の終了時からの時間間隔が予め定められた基準値以上であるか否かをさらに判定する。この基準値は、印字動作の際の加熱により上昇したヘッド温度が環境温度と同じ温度に戻ると考えられる時間間隔に相当する、例えば数十分程度に設定される。タイマ35の測定値がその基準値以上である場合には、ヘッド温度が環境温度と略同じ温度になっていると考えられるため、補正係数選択部32は、記憶部20内の対応関係を参照して、その環境温度に対応する補正係数を選択する。
また、サーミスタ11a,16aによる温度の検出値が許容範囲内で一致し、かつタイマ35の測定値が基準値未満である場合には、補正係数選択部32は、その一致した検出値と記憶部20に記憶されている暫定環境温度とを比較する。一致した検出値が示す温度が暫定環境温度以下である場合には、前回の印字動作の終了時からの経過時間が比較的短くても、ヘッド温度が環境温度と略同じ温度になっていると考えられる。したがって、その場合には、補正係数選択部32は、記憶部20内の対応関係を参照して、その環境温度に対応する補正係数を選択する。
一方、一致した検出値が示す温度が暫定環境温度より高い場合には、前回の印字動作によってヘッド温度が上昇し、ヘッド温度がまだ環境温度より高い状態であると考えられる。この場合には、サーミスタ11a,16aだけでは正しい環境温度を推定することが難しいため、補正係数選択部32は、記憶部20に記憶されている予め定められた補正係数を選択する。あるいは、前回の印字動作時に使用された補正係数を記憶部20に記憶しておき、補正係数選択部32は、予め定められた補正係数に代えて前回の補正係数を選択してもよい。
また、サーミスタ11a,16aによる温度の検出値が許容範囲内で一致しない場合にも、前回の印字動作によってヘッド温度が上昇し、ヘッド温度がまだ環境温度より高い状態であると考えられる。この場合にも、補正係数選択部32は、一致した検出値が示す温度が暫定環境温度より高い場合と同様に、記憶部20に記憶されている予め定められた補正係数を選択する。あるいは、この場合にも、補正係数選択部32は、予め定められた補正係数に代えて前回の補正係数を選択してもよい。
通電時間補正部33は、補正係数選択部32により選択された補正係数を用いて、サーマルヘッド11の各発熱体への印加エネルギーを補正する。そのために、通電時間補正部33は、各発熱体の通電時間を、基準温度での通電時間に選択された補正係数を乗算して得られる長さの時間に変化させる。その際、通電時間補正部33は、サーミスタ11a,16aの検出値が示す温度が高いほど通電時間が短くなり、その温度が低いほど通電時間が長くなるように変化させる。一例として、基準温度が25℃であり、サーミスタ11a,16aの検出値が示す温度が26℃であり、26℃に対応する補正係数(通電時間の増加率)が1.5%であったとする。この場合、補正係数選択部32により「1.5%」が選択されたならば、通電時間補正部33は、各発熱体の通電時間を、基準温度での通電時間より1.5%だけ短い長さの時間に変化させる。
印字制御部34は、プリンタ1の印字動作を制御する。例えば、印字制御部34は、リボン駆動部15内のモータを駆動してインクリボンをリボン巻取り軸14に巻き取らせるとともに、用紙搬送モータ16を駆動してプラテンローラ12を回転させることにより、サーマルヘッド11とプラテンローラ12の間に挟持された用紙6を排出口3に向けて搬送させる。また、印字制御部34は、印字対象の画像データに基づいて、通電時間補正部33により調整された通電時間でサーマルヘッド11の各発熱体を加熱し、用紙6とインクリボンを間に挟んだ状態でサーマルヘッド11をプラテンローラ12に押圧させて、インクリボンのインクを用紙6に転写させる。また、印字制御部34は、用紙搬送モータ16を駆動して用紙6の印字部分を排出口3の外まで搬送し、図示しないカッタ可動刃に印字部分の後端を切断させる。
タイマ35は、補正係数選択部32がサーマルヘッド11への印加エネルギー(通電時間)の補正係数を選択するために、前回の印字動作の終了時からの経過時間、すなわち、サーマルヘッド11による印字動作が実行されていない時間間隔を測定する。
図4は、プリンタ1の環境温度判定部31の動作例を示すフローチャートである。図示したフローは、制御部30内のROMに予め記憶されたプログラムに従って、制御部30内のCPUにより、プリンタ1の動作中に常時実行される。
まず、環境温度判定部31は、サーミスタ11aからサーマルヘッド11の温度(ヘッド温度)の検出値を取得する(ステップS11)。そして、環境温度判定部31は、ヘッド温度が記憶部20に記憶されている暫定環境温度より低いか否かを判定する(ステップS12)。ヘッド温度が暫定環境温度より低い場合(ステップS12でYes)には、環境温度判定部31は、ヘッド温度を新たな暫定環境温度として記憶部20に記憶し(ステップS13)、その後、処理はステップS14に進む。一方、ヘッド温度が暫定環境温度以上である場合(ステップS12でNo)には、処理はそのままステップS14に進む。
また、環境温度判定部31は、サーミスタ16aから用紙搬送モータ16の温度(モータ温度)の検出値を取得する(ステップS14)。そして、環境温度判定部31は、モータ温度が記憶部20に記憶されている暫定環境温度より低いか否かを判定する(ステップS15)。モータ温度が暫定環境温度より低い場合(ステップS15でYes)には、環境温度判定部31は、モータ温度を新たな暫定環境温度として記憶部20に記憶し(ステップS16)、その後、処理はステップS11に戻る。一方、モータ温度が暫定環境温度以上である場合(ステップS15でNo)には、処理はそのままステップS11に戻る。環境温度判定部31は、以上のステップS11〜S16を繰り返して暫定環境温度の値を更新することにより、サーマルヘッド11が配置されている環境の温度を推定する。
図5は、プリンタ1の補正係数選択部32の動作例を示すフローチャートである。図示したフローは、制御部30内のROMに予め記憶されたプログラムに従って、制御部30内のCPUにより、例えばプリンタ1の起動時と印字動作の開始時に実行される。
まず、補正係数選択部32は、サーミスタ11aからサーマルヘッド11の温度(ヘッド温度)の検出値を取得し(ステップS21)、サーミスタ16aから用紙搬送モータ16の温度(モータ温度)の検出値を取得する(ステップS22)。そして、補正係数選択部32は、ステップS21,S22で取得された検出値が予め定められた許容範囲内で一致するか否かを判定する(ステップS23)。
2つの検出値が一致すると判定した場合(ステップS23でYes)には、補正係数選択部32は、タイマ35により測定された前回の印字動作の終了時からの時間間隔が予め定められた基準値以上であるか否かをさらに判定する(ステップS24)。そして、タイマ35の測定値がその基準値以上である場合(ステップS24でYes)には、補正係数選択部32は、記憶部20内の対応関係からその温度に対応する補正係数を選択し(ステップS25)、処理を終了する。
また、2つの検出値が一致すると判定した場合(ステップS23でYes)であっても、タイマ35の測定値が基準値未満である場合(ステップS24でNo)には、補正係数選択部32は、その一致した検出値と記憶部20に記憶されている暫定環境温度とを比較する(ステップS26)。そして、一致した検出値が示す温度が暫定環境温度以下である場合(ステップS26でYes)には、補正係数選択部32は、記憶部20内の対応関係からその温度に対応する補正係数を選択し(ステップS25)、処理を終了する。
一方、一致した検出値が示す温度が暫定環境温度より高い場合(ステップS26でNo)には、補正係数選択部32は、記憶部20に記憶されている予め定められた補正係数を選択し(ステップS27)、処理を終了する。
また、2つの検出値が一致しないと判定した場合(ステップS23でNo)にも、補正係数選択部32は、記憶部20に記憶されている予め定められた補正係数を選択し(ステップS27)、処理を終了する。
以上説明したように、プリンタ1では、サーマルヘッド11と用紙搬送モータ16に設けられた2つのサーミスタ11a,16aの検出値から環境温度判定部31が環境温度を推定し、サーマルヘッド11の温度、環境温度および印字動作が実行されていない時間間隔に応じて補正係数選択部32が通電時間の補正係数を選択し、その補正係数を用いて通電時間補正部33が各発熱体の通電時間を補正する。このように補正された通電時間でサーマルヘッド11の各発熱体を加熱して印字することにより、プリンタ1では、連続印字によるヘッド温度の上昇や環境温度に起因する印字濃度の変動が抑制される。
また、プリンタ1では、サーマルヘッド11とは異なる部材に設けられた第2の温度検出部として、用紙搬送モータ16に元から取り付けられているサーミスタ16aを利用する。このため、上記の制御方法は、プリンタに別途サーミスタを設けなくてもソフトウェアの変更だけで実現可能であるため、既存のプリンタに対しても適応可能であるという利点もある。
なお、上記では、第2の温度検出部として用紙搬送モータ16のサーミスタ16aを利用する例を説明したが、用紙搬送モータ16に限らず、例えば、リボン搬送モータやカッタ可動刃を駆動するカッタモータなど、印字動作を実行するために用いられる他のモータにサーミスタが設けられているならば、それを利用してもよい。その場合、サーミスタ11aと別のサーミスタとの距離はなるべく離れている方が好ましいが、両者が直接接触せず、異なる部材に設けられていればよい。
また、プリンタ1はインクリボンを使用する熱転写プリンタであるが、上記の制御方法は、専用の感熱紙に印字を行う感熱式プリンタに対しても同様に適応可能である。
1 プリンタ
11 サーマルヘッド
11a,16a サーミスタ
12 プラテンローラ
16 用紙搬送モータ
20 記憶部
30 制御部
31 環境温度判定部
32 補正係数選択部
33 通電時間補正部
34 印字制御部
35 タイマ

Claims (6)

  1. 複数の発熱体を有するサーマルヘッドに設けられ前記サーマルヘッドの温度を検出する第1の温度検出部および前記サーマルヘッドとは異なる部材に設けられた第2の温度検出部の検出値に基づき環境温度の推定値を取得するステップと、
    前記サーマルヘッドによる印字動作が実行されていない時間間隔を測定するステップと、
    環境温度と前記複数の発熱体への印加エネルギーの補正係数との対応関係を参照して、前記第1および第2の温度検出部の検出値、前記環境温度の推定値ならびに前記時間間隔の測定値に応じて補正係数を選択するステップと、
    選択された補正係数を用いて前記複数の発熱体への印加エネルギーを補正するステップと、
    を有することを特徴とするサーマルプリンタの制御方法。
  2. 前記選択するステップでは、前記第1および第2の温度検出部の検出値が予め定められた許容範囲内で一致し、かつ前記時間間隔の測定値が予め定められた基準値以上である場合には、当該検出値が示す温度に対応する補正係数を選択する、請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記選択するステップでは、前記時間間隔の測定値が前記基準値未満である場合には、前記第1および第2の温度検出部の検出値が前記許容範囲内で一致し、かつ当該検出値が前記環境温度の推定値以下であるときに、当該検出値が示す温度に対応する補正係数を選択する、請求項2に記載の制御方法。
  4. 複数の発熱体を有するサーマルヘッドと、
    前記サーマルヘッドに設けられ前記サーマルヘッドの温度を検出する第1の温度検出部と、
    前記サーマルヘッドとは異なる部材に設けられた第2の温度検出部と、
    前記サーマルヘッドによる印字動作が実行されていない時間間隔を測定するタイマと、
    環境温度と前記複数の発熱体への印加エネルギーの補正係数との対応関係を記憶する記憶部と、
    前記第1および第2の温度検出部の検出値に基づき環境温度の推定値を取得し、前記第1および第2の温度検出部の検出値、前記環境温度の推定値ならびに前記タイマの測定値に応じて前記記憶部から選択される補正係数を用いて前記複数の発熱体への印加エネルギーを補正する制御部と、
    を有することを特徴とするサーマルプリンタ。
  5. 前記第2の温度検出部は、前記印字動作を実行するために用いられるモータに設けられたサーミスタである、請求項4に記載のサーマルプリンタ。
  6. 前記モータは、前記サーマルヘッドにより印字される用紙を搬送する用紙搬送モータである、請求項5に記載のサーマルプリンタ。
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