JP2016141408A - 容器 - Google Patents

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辰春 井田
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Abstract

【課題】 注出筒を有する中栓と、中栓を被冠するオーバーキャップとを備え、注出筒の口内径が小さい場合でも、オーバーキャップを回動するだけで栓体を破断して抜栓することができる容器を提供すること。【解決手段】 容器本体は、口筒部と、口筒部の下端に連設され、横断面形状が複数の辺部と角部とからなる多角形状に形成された肩部および胴部とを備え、中栓は、口筒部に装着する装着部と、内容物を注出する注出筒とを備え、オーバーキャップは、頂壁と、頂壁外縁から垂設され、容器本体の口筒部および肩部を被冠し、横断面形状が複数の辺部と角部とからなる多角形状に形成された外周壁とを備え、注出筒は、上端に破断可能な弱化部を介して接続された栓体を備え、栓体は、内周に内歯を備え、頂壁は、裏面中央部から垂設されたボス部を備え、ボス部は、外周に栓体の内歯と噛み合う外歯を備えたことを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、オーバーキャップを備えた容器に関し、特に、容器本体の口筒部に装着された中栓と、中栓を被冠するオーバーキャップとを備えた容器に関するものである。
ソース等の粘度の異なる内容物を充填する容器として、容器本体の口筒部に注出筒を有する中栓を装着し、その上からオーバーキャップを被冠した容器が従来から知られている。
この容器を使用するには、始めにオーバーキャップを回動して取り外した後、中栓のプルリングを引っ張り上げて注出筒を開口して、内容物を注ぎ出し、使用後はオーバーキャップを上から押し込んで被冠する必要があり、いわゆるプッシュオン・ツイストオフと呼ばれるタイプの容器であった。
そこで、中栓のプルリングを引っ張ることなしに、オーバーキャップを回動して持ち上げるだけで、中栓の注出筒内に形成された栓体を抜栓できるように構成された容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−145370号公報
しかしながら、特許文献1記載の容器は、注出筒内に形成された栓体をオーバーキャップの回動に伴い引っ張り上げることにより、栓体を抜栓するようにしていたために、薄肉の弱化部を破断しにくいという問題があった。
この問題を解消するために、栓体に回転力を付与して弱化部を破断することも考えられるが、トンカツソースのような粘度の比較的高い内容物を注ぎ出すために形成された小さな口内径の注出筒では、注出筒内の栓体に回転力を付与するのが難しいという問題が新たに生じた。
また、注出筒内に形成された栓体の寸法は、当然のことながら、注出筒の内径よりも小さいことから、破断後の栓体が容器内に落下するおそれがあった。
本発明は、上記の問題を解決することを課題とし、容器本体の口筒部に装着された注出筒を有する中栓と、中栓を被冠するオーバーキャップとを備え、中栓の注出筒の口内径が小さい場合でも、オーバーキャップを回動するだけで栓体を破断して抜栓することができ、さらに、破断された栓体が容器内に落下するおそれがない容器を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、容器として、容器本体の口筒部に装着された中栓と、中栓を被冠するオーバーキャップとを備えた容器において、容器本体は、口筒部と、口筒部の下端に連設され、横断面形状が複数の辺部と角部とからなる多角形状に形成された肩部および胴部とを備え、中栓は、口筒部に装着する装着部と、内容物を注出する注出筒とを備え、オーバーキャップは、頂壁と、頂壁外縁から垂設され、容器本体の口筒部および肩部を被冠し、横断面形状が複数の辺部と角部とからなる多角形状に形成された外周壁とを備え、注出筒は、上端に破断可能な弱化部を介して接続された栓体を備え、栓体は、内周に内歯を備え、頂壁は、裏面中央部から垂設されたボス部を備え、ボス部は、外周に栓体の内歯と噛み合う外歯を備えたことを特徴とする構成を採用する。
栓体および密封リングの実施形態として、栓体は、注出筒の外径よりも縮径された外周縁から立設された筒状壁を備え、筒状壁は、外周に栓体凸条を備え、内周に外歯を備え、頂壁は、ボス部の外側に、閉蓋時に注出筒を外周から密封する密封リングを備え、密封リングは、内周に栓体凸条と係合して栓体を保持する吊り上げ凸条を備えたことを特徴とする構成を採用する。
さらに、中栓およびオーバーキャップの具体的実施形態として、筒状壁外周の栓体凸条と密封リング内周の吊り上げ凸条は、オーバーキャップ回動時の上昇量に見合う移動距離を隔ててセットされたことを特徴とする構成を採用し、内歯の側面および外歯の側面は、栓体またはボス部の中心から延長された直線上に形成されたことを特徴とする構成を採用し、栓体は、注出筒の口内径よりも拡径されたことを特徴とする構成を採用し、中栓は、容器本体の口筒部の開口部を閉塞する天壁を備え、天壁には、切欠面を形成し、中栓装着時の位置決め手段としたことを特徴とする構成を採用する。
本発明は、容器本体の口筒部に装着され、注出筒を有する中栓と、中栓を被冠するオーバーキャップとを備えた容器において、注出筒は、上端に破断可能な弱化部を介して接続された栓体を備え、栓体は、内周に内歯を備え、頂壁は、裏面中央部から垂設されたボス部を備え、ボス部は、外周に栓体の内歯と噛み合う外歯を備えたことにより、注出筒の口内径が小さい場合でも、栓体を注出筒の上端に形成したことにより、オーバーキャップを回動するだけで簡単に抜栓することができる。
また、筒状壁外周の栓体凸条と密封リング内周の吊り上げ凸条は、オーバーキャップ回動時の上昇量に見合う移動距離を隔ててセットされたことにより、オーバーキャップを回動して抜栓する際に、ボス部外周の外歯が筒状壁内周の内歯と衝当して栓体を破断する前に、吊り上げ凸条が栓体凸条に係合して栓体を無理に引き上げたり、吊り上げ凸条から栓体が脱落したりするのを防止することができる。
さらに、内歯の側面および外歯の側面は、栓体またはボス部の中心から延長された直線上に形成されていることにより、内歯と外歯とは、互いに側面全体で接触することになり、外歯の回動力(トルク)を内歯に有効に伝達することができる。
さらに、栓体は、注出筒の口内径よりも拡径されたことにより、抜栓後の栓体が容器本体内に落下するのを防止することができる。
本発明の容器におけるオーバーキャップを被冠した状態を示す縦断面図である。 中栓を装着した容器本体の説明図で、(a)は上面図、(b)は縦断面図である。 図1の要部拡大図で、(a)は断面立面図、(b)は(a)におけるD−D横断面図である。 中栓の説明図で、(a)は上面図、(b)は半断面図である。 中栓の説明図で、(a)は下面図、(b)は弱化部の拡大図である。 オーバーキャップの説明図で、(a)は半断面図、(b)は下面図である。 栓体と密封リングとの状態を示す拡大縦断面図で、(a)はセット時の状態、(b)は抜栓後の状態である。 内歯と外歯の位置関係を示す拡大横断面図で、(a)はオーバーキャップをセットした時の状態、(b)は使用時にオーバーキャップを回動した時の状態である。
次に、本発明のオーバーキャップを備えた容器について、実施例をあげ、図面を参照して説明する。
図1において、Aは容器本体、Bは容器本体Aの口筒部に装着された中栓、Cは中栓Bを被冠し、容器内を密封するオーバーキャップである。
容器本体Aは、図1および図2に示すように、円筒状の口筒部1と、口筒部1の下端に連設され、横断面が角部を円弧とした略四角形に形成された肩部2および胴部3とを備えており、口筒部1には、上部外周に、係合突条4が形成されたとともに、その下方に環状のネックリング5が形成されている。
肩部2は、図2に示すように、口筒部1の下端から略四角形を形成するように延びる肩壁6と、肩壁6下端から下方に向かい拡径する傾斜壁7と、傾斜壁7の下端外周に連設され、胴部3の上端に接続する段部8とを備えている。
傾斜壁7は、四辺の辺部7aと4個の角部7bとから形成されており、辺部7aの中央部には、係合凹部9が凹設されている。
中栓Bは、図2および図4に示すように、容器本体Aの口筒部1に装着する装着部B1と、内容物を注出する注出部B2とを備えている。
装着部B1は、装着時に口筒部1の上端面と当接する環状の上壁10と、上壁10の内周縁から垂設された内筒11と、上壁10の外周縁から垂設された外筒12とから構成されている。
外筒12の内周面下端部には、口筒部1の係合突条4と係合する係合部13が形成され、係合部13には、図5(a)に示すように、4カ所にエアー抜き13aが形成されている。
注出部B2は、上壁10の内縁から一段高くなり、口筒部1の開口部を閉塞する環状の天壁14と、天壁14の内縁から立設された円筒状の注出筒15とから構成されている。
天壁14は、側周面14aが外筒12の外周面と同心円状に形成されており、図4(a)に示すように、側周面14aの上下および左右の4個所は、位置決め手段として、直線状の切欠面14bが形成されている。
なお、本実施例では、切欠面14bは、容器本体Aの肩部2および胴部3が略四角形に形成されているため4個所に形成されているが、少なくとも1個所に形成されていればよい。
図3(a)および図5(b)に示すように、注出筒15の上端15aには、注出筒15の内周から連続して形成された破断可能な薄肉の弱化部16を介して接続された円盤状の栓体17を備えている。
栓体17は、注出筒15を閉塞する底面17aが平坦に形成され、注出筒15の口内径よりも拡径されているが、注出筒15の外径よりも縮径された外周縁から筒状壁19が立設されている。
筒状壁19は、筒状壁外周19a上端の周方向に、栓体凸条20が形成されている。
弱化部16は、詳細にみると、図5(b)に示すように、注出筒15の内周と栓体17の底面17aとで形成された内周角部16aと、注出筒15の上端15aと筒状壁19の下端との間に形成された外周下角部16bおよび外周上角部16cとから構成されている。
さらに、筒状壁19は、筒状壁内周19bに、図3(b)に示すように、周方向に沿って4本の内歯21が等間隔で縦長に形成され、内歯21の横断面形状は、図8に示すように、台形状をなし、内歯側面21aは、平面視で栓体17の中心Oから延長された直線L上に形成されている。
オーバーキャップCは、図1および図6に示すように、頂壁25と、頂壁25外縁から垂設された外周壁26とを備えており、外周壁26の横断面形状は略四角形に形成されている。
頂壁25は、図3および図7に示すように、裏面中央部に、中栓Bとのセット時に、栓体17の筒状壁19の内側に向けて垂設された円筒状のボス部27が形成されている。
ボス部27は、ボス部外周27aに、図3(b)に示すように、栓体17の内歯21と噛み合わせるように、周方向に沿って4本の外歯28が等間隔で縦長に形成され、外歯28の横断面形状は、図8に示すように、略扇形状をなし、外歯側面28aは、平面視でボス部27の中心(栓体17の中心と同じ)Oから延長された直線L上に形成されている。
なお、本実施例では、内歯21および外歯28の数をそれぞれ4本としているが、オーバーキャップCが開蓋するまでに弱化部16を破断するだけの回動力が付与できれば2〜8本のいずれでも構わないが、4本が最も好ましい。
また、内歯21および外歯28の数は、同数ずつ形成することが望ましい。
頂壁25の裏面には、ボス部27の外側から、閉蓋時に注出筒15を外周から密封する円筒状の密封リング29が垂設され、密封リング29の下端面29aは、内周から外周に向けて拡がるテーパ状に形成されている。
密封リング29には、密封リング内周29bの中段より下方に吊り上げ凸条30が形成されている。
さらに、頂壁25の裏面には、密封リング29の外側から、中筒壁31が垂設され、中筒壁31は、外径寸法が中栓Bの外筒12の外径よりもわずかに小さく設定されている。
外周壁26は、図6(b)に示すように、四辺の辺部26aと、4個の角部26bとから構成されている。
辺部26aの内面中央部には、中筒壁31の外周から頂壁25の裏面を経て外周壁26の下端近傍まで延びる係止リブ32が設けられている。
係止リブ32は、中央部に中栓Bの装着部B1を構成する上壁10および外筒12をガイドする第1テーパ部32bが形成され、下方部に容器本体Aの肩部2をガイドする第2テーパ部32cが形成されている。
係止リブ32の下端部は、先端部が肩部2の傾斜壁7に設けたいずれかの係合凹部9に係合する係止部33が形成され、係止リブ32の内側壁32aには、所定の位置に、閉蓋時に上部が容器本体Aのネックリング5の外周下部に係合する係止突部34が設けられている。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
一般的な充填ラインでは、容器本体Aに内容物を充填後、中栓Bを容器本体Aの口筒部1に打栓し、その後、オーバーキャップCを被冠して、内容物の充填された容器としている。
打栓工程は、中栓Bの装着部B1である内筒11と上壁10と外筒12とで形成された環状溝部に容器本体Aの口筒部1を当てがい、中栓Bの上壁10の上から押圧力を加えることによって、外筒12の係合部13が口筒部1の係合突条4を乗り越えて嵌合し、口筒部1を、内筒11の外周と外筒12の内周および上壁10とによって挟持することで嵌着する。
本実施例では、図2に示すように、中栓Bは、容器本体A(肩部2および胴部3が略四角形)に対して天壁14の切欠面14bがそれぞれ傾斜壁7の辺部7aの中央を向くように治具(フォルダ)等により位置決めして口筒部1に打栓して装着する。
このように、容器本体Aに対して中栓Bを所定の位置関係をもって装着することにより、打栓工程の後、オーバーキャップCの被冠のために、外周壁26を容器本体Aの傾斜壁7の形状に合わせてオーバーキャップCを上から押し込む際に、ボス部外周27aに形成された外歯28は、中栓Bの筒状壁19内側の内歯21がない空間に入り込み、外歯28と内歯21とが衝突(干渉)するのを防止できる。
つぎに、中栓Bが装着された容器本体AにオーバーキャップCを被冠するオーバーキャップ被冠工程は、外周壁26の辺部26aおよび角部26bの位置を傾斜壁7の辺部7aおよび角部7bにそれぞれ合わせながら、容器本体Aの上方からオーバーキャップCを押し下げることにより行う。
オーバーキャップCが押し下げられると、図7(a)に示すように、オーバーキャップCの密封リング内周29bに形成された吊り上げ凸条30は、栓体17の筒状壁外周19aに形成された栓体凸条20と衝当した後、栓体凸条20を乗り越えて下降する。
さらに下降すると、図3(a)に示すように、密封リング29は、密封リング下端面29aが注出筒15を外周から密封するとともに、ボス部27は、図3(b)に示すように、ボス部外周27aに形成された4本の外歯28を栓体17の筒状壁内周19bに形成された4本の内歯21の間の空間にそれぞれ挿入する。
これと同時に、オーバーキャップCの係止リブ32に形成された係止部33は、容器本体Aの肩部2の傾斜壁7の辺部7aに形成された係合凹部9に係合する。
さらに、容器本体Aのネックリング5の外縁と、オーバーキャップCの係止リブ32の内側壁32aの下部とが摺動するとともに、それぞれの係止突部34を乗り越え、係止突部34の上部とネックリング5の外縁下部が係合し、オーバーキャップCが容器本体Aから外れることを防止する。
本実施例では、係止リブ32の中央部に第1テーパ部32bが形成されているので、中栓Bの上壁10および外筒12に対するセット性が向上し、さらに、下方部に第2テーパ部32cが形成されているので、容器本体Aの肩部2に対するセット性が向上する。
なお、本実施例では、容器本体Aに内容物を充填後、中栓Bの打栓工程を行い、その後、オーバーキャップCの被冠工程を行うようにしているが、最初に、位置決めした中栓BをオーバーキャップC内にセットし、次いで、中栓BがセットされたオーバーキャップCを内容物が充填された容器本体Aに打栓することも可能である。
本実施例の容器を使用するにあたっては、まず、容器本体Aを立てた状態でオーバーキャップCを把持していずれかの方向へ回動させる。
オーバーキャップCを例えば、図1の上方からみて反時計方向に回動させると、オーバーキャップCの係止リブ32の係止部33は、傾斜壁7の係合凹部9から離脱し、傾斜壁7の表面に当接し始めることによって、外周壁26の辺部26aを変形させるとともに、オーバーキャップCをわずかに上昇させる。
この上昇量を考慮して、本実施例では、オーバーキャップCの裏面から垂設された密封リング29が上昇しても、吊り上げ凸条30は、直ぐに、筒状壁外周19aに形成された栓体凸条20と係合しないように、図3(a)に示すクリアランス(移動距離S)を設定している。
なお、オーバーキャップCを回動させたときの上昇量(移動距離S)は、係止リブ32の係止部33の形状を変更することにより適宜調整することができる。
オーバーキャップCの回動により、密封リング29は、図3(a)に示す状態から、吊り上げ凸条30が栓体17の筒状壁外周19aを摺接しながら移動距離Sの間を上昇し始め、これと同時に、ボス部27も回動し始めることにより、ボス部外周27aに形成された外歯28が図8(a)に示す状態から、矢印方向へ回動して、図8(b)に示すように、栓体17の筒状壁内周19bに形成された内歯21と衝当する。
このように、クリアランスSが設定されていることにより、外歯28が内歯21と衝当する前に吊り上げ凸条30が栓体凸条20と係合して、栓体17を無理に引き上げたり、吊り上げ凸条30から栓体17が脱落したりすることを防止することができる。
さらに、図8(b)に示す状態から外歯28が矢印方向へ回動すると、内歯21に回動力が伝達され、注出筒15の上端15aを底面17aにより閉塞する栓体17に回動力が付与される。
これにより、注出筒15と栓体17とを接続する弱化部16に剪断力が働き、図5(b)に示すように、内周角部16a、外周下角部16b、外周上角部16cのいずれかに応力が集中して弱化部16が破断し、注出筒15の上端15aから栓体17が切り離されることにより、抜栓される。
本実施例では、内歯側面21aおよび外歯側面28aは、それぞれ栓体17(ボス部27)の中心Oから延長された直線L上に形成されていることにより、内歯21と外歯28とは、互いに側面全体で接触することになり、外歯28の回動力(トルク)を内歯21に有効に伝達することができる。
注出筒15から切り離された栓体17は、図7(b)に示すように、筒状壁外周19aに形成された栓体凸条20に密封リング内周29bに形成された吊り上げ凸条30が係合することにより、そのままオーバーキャップCの密封リング29内に保持される。
また、前述したように、注出筒15から切り離された栓体17は、筒状壁19が注出筒15の口内径よりも拡径されていることにより、万一、吊り上げ凸条30から脱落しても容器本体A内に落下するおそれがない。
同時に、オーバーキャップCが持ち上がると、容器本体Aのネックリング5の外縁と、オーバーキャップC内方の係止リブ32の内側壁32aとの係合が外れ、オーバーキャップCが容器本体Aから外れ、開蓋される。
内容物の注出にあたっては、オーバーキャップCを取外したまま容器本体Aを傾け、胴部3をスクイズすることにより、比較的粘度の高い内容物であっても注出筒15から注出することができるとともに、スクイズを止めると、注出筒15内の内容物が容器本体A内に吸引され、注出筒15から内容物が垂れるのを防止することができる。
使用後は、オーバーキャップCの外周壁26の辺部26aおよび角部26bの位置を容器本体Aの傾斜壁7の辺部7aおよび角部7bにそれぞれ合わせながら、容器本体Aの上方からオーバーキャップCを押し下げると、容器本体Aが閉蓋される。
この際に、オーバーキャップCの密封リング29は、密封リング内周29bの吊り上げ凸条30により注出筒15から破断された栓体17を保持した状態で、中栓Bの注出筒15を外周から密封し、容器内を閉塞する。
本実施例では、オーバーキャップCを装着する際にオーバーキャップCが容器本体Aに対して多少傾いていても、密封リング29の下端面29aがテーパ状に形成されていることにより、注出筒15の上端15aをガイドしながら、確実に外周から密封することができる。
さらに、中栓Bが装着された容器本体AにオーバーキャップCを被冠する工程と同様に、係止リブ32に第1テーパ部32bおよび第2テーパ部32cが形成されているので、中栓Bおよび容器本体Aに対するセット性が向上する。
本実施例では、容器の横断面形状を略四角形に形成しているが、容器本体の肩部の傾斜壁とオーバーキャップの外周壁の互いの辺部と角部とを位置合わせしてオーバーキャップを押込んで閉蓋され、オーバーキャップを回動することで、開蓋されるとともに、最初の開蓋で抜栓できればよいので、容器の形状は、横断面形状が辺部と角部が複数存在する多角形状であればよい。
本発明のオーバーキャップを備える容器は、ソース等の粘度の異なる内容物を充填する容器として、中栓の注出筒の口内径が小さい場合にも適用できる。
また、オーバーキャップと容器本体とを位置合わせして上方から押し込むことで閉蓋し、オーバーキャップを回動することで開蓋するプッシュオン・ツイストオフと呼ばれるタイプの容器であれば、内容物の如何にかかわらず、広く使用することができる。
A 容器本体
B 中栓
B1 装着部
B2 注出部
C オーバーキャップ
L 直線
O 中心
S 移動距離
1 口筒部
2 肩部
3 胴部
4 係合突条
5 ネックリング
6 肩壁
7 傾斜壁
7a 辺部
7b 角部
8 段部
9 係合凹部
10 上壁
11 内筒
12 外筒
13 係合部
13a エアー抜き
14 天壁
14a 側周面
14b 切欠面(位置決め手段)
15 注出筒
15a 上端
16 弱化部
16a 内周角部
16b 外周下角部
16c 外周上角部
17 栓体
17a 底面
19 筒状壁
19a 筒状壁外周
19b 筒状壁内周
20 栓体凸条
21 内歯
21a 内歯側面
25 頂壁
26 外周壁
26a 辺部
26b 角部
27 ボス部
27a ボス部外周
28 外歯
28a 外歯側面
29 密封リング
29a 密封リング下端面
29b 密封リング内周
30 吊り上げ凸条
31 中筒壁
32 係止リブ
32a 内側壁
32b 第1テーパ部
32c 第2テーパ部
33 係止部
34 係止突部

Claims (6)

  1. 容器本体の口筒部に装着された中栓と、中栓を被冠するオーバーキャップとを備えた容器において、
    容器本体は、口筒部と、口筒部の下端に連設され、横断面形状が複数の辺部と角部とからなる多角形状に形成された肩部および胴部とを備え、
    中栓は、口筒部に装着する装着部と、内容物を注出する注出筒とを備え、
    オーバーキャップは、頂壁と、頂壁外縁から垂設され、容器本体の口筒部および肩部を被冠し、横断面形状が複数の辺部と角部とからなる多角形状に形成された外周壁とを備え、
    注出筒は、上端に破断可能な弱化部を介して接続された栓体を備え、
    栓体は、内周に内歯を備え、
    頂壁は、裏面中央部から垂設されたボス部を備え、
    ボス部は、外周に栓体の内歯と噛み合う外歯を備えたことを特徴とする容器。
  2. 栓体は、注出筒の外径よりも縮径された外周縁から立設された筒状壁を備え、
    筒状壁は、外周に栓体凸条を備え、内周に外歯を備え、
    頂壁は、ボス部の外側に、閉蓋時に注出筒を外周から密封する密封リングを備え、
    密封リングは、内周に栓体凸条と係合して栓体を保持する吊り上げ凸条を備えたことを特徴とする請求項1に記載の容器。
  3. 筒状壁外周の栓体凸条と密封リング内周の吊り上げ凸条は、オーバーキャップ回動時の上昇量に見合う移動距離を隔ててセットされたことを特徴とする請求項2に記載の容器。
  4. 内歯の側面および外歯の側面は、栓体またはボス部の中心から延長された直線上に形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の容器。
  5. 栓体は、注出筒の口内径よりも拡径されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の容器。
  6. 中栓は、容器本体の口筒部の開口部を閉塞する天壁を備え、
    天壁には、切欠面を形成し、中栓装着時の位置決め手段としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の容器。
JP2015016783A 2015-01-30 2015-01-30 容器 Active JP6468864B2 (ja)

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