JP2018140809A - ねじ付きヒンジキャップ - Google Patents
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Abstract
Description
ヒンジキャップを容器の口筒部へ装着するには、ヒンジキャップが容易に抜けないように、一般的には打栓でなされることが多いが、容器のねじを利用して容易に螺合できるねじ付きヒンジキャップも使用されている。
ねじ付きキャップでは、内容液を使い終わった場合には、新しい内容液を詰め替えて再利用することも可能となる。そのため、ねじ付きキャップでは、再使用でないことを示すために、容器本体の口筒部外周に螺合するキャップ本体の下端に、破断可能で、口筒部から抜け出し不能に係止する封緘リングを連設するいわゆるピルファープルーフキャップとすることが知られている。
さらに、下切欠部がキャップ本体の下端にまで設けられているため、キャップ本体の下端に、破断可能な封緘リングを連設しようとしても、封緘リングが露出してしまい、破損しやすくなるという問題があった。
また、ねじ付きヒンジキャップの具体的な実施態様として、ヒンジは、第1ヒンジ部と第2ヒンジ部とからなり、その中央に弾性片を有することを特徴とする構成、蓋体には、ヒンジの反対側に、閉蓋状態の上面視でキャップ外径内に収まるように、指掛け部が設けられていることを特徴とする構成、さらに、外周筒部の下端面から、破断可能で、容器本体の口筒部から抜け出し不能に係止する封緘リングが連設されていることを特徴とする構成を採用する。
また、ヒンジが外に飛び出さないように、切欠面が設けられているので、ヒンジ部分に触れても手が痛くならず、キャップが持ちやすくなる。さらに、分別時にキャップを回転させやすいものとなる。
外周筒部6は、内周面に、容器本体Aの口筒部1に形成されたねじ2に螺合するねじ部11が形成され、外周面に、滑り止めのローレット12が形成されている。
隔壁10には、破断可能な薄肉弱化部14により除去部15が画成され、除去部15の上面には、プルリング16が設けられており、薄肉弱化部14は、プルリング16を引き上げることにより破断され、除去部15が取り除かれて、隔壁10に容器内部と連通する注出口が形成される。
連結部19は、弱化連結片18よりも幅広で強度が高く、開封時に破断しない強度に設定されている。
帯体21の内周には、裾広がりに傾斜した傾斜面21cが形成され、帯体21の内周下部には、容器本体Aの口筒部1の外周に設けられた係止突条3と係合する係止爪片22が周方向に複数配設されている。
係止爪片22は、厚みが一定で内方に向けて斜め上方に突出した弾性を有する突片であり、キャップ本体Bとともに封緘リングCを容器本体Aの口筒部1に装着するとき、係止突条3を乗り越えて係止突条3の下面に係合するようになっている。
帯体21は、係止爪片22が突設された上部に沿って、周方向にスリット状の窓孔23が形成されている。
外側に弾性片44が設けられた場合には、弾性片44が肉薄なため、金型を離型する際に、抵抗により破断するおそれがあり、本実施例では、中央に弾性片44が設けられているので、金型離型時に弾性片44が傷つくことがない。
ヒンジEは、図1および図2に示すように、閉蓋状態の上面視でキャップ外径x内に収められるように、ヒンジE周辺に、キャップ本体Bの外周筒部6に下切欠面40と、蓋体Dの側周壁31に上切欠面41とが、それぞれ形成されている。
切欠きの範囲は、ヒンジE全体が、キャップ外径x内に収められるように、ヒンジEの周辺の上下左右に設けられていればよく、ヒンジEの大きさにもよるが、本実施例の具体的な下切欠面40と上切欠面41の切欠きの周方向の範囲は、ヒンジキャップ全周に対し、ヒンジEの位置を中心として約60度程度の切欠きが、外周筒部6および側周壁31にそれぞれ形成されている。
本実施例では、下切欠面40は、上部の第1切欠面45と下部の第2切欠面46とからなり、第1切欠面45は、ヒンジEが設けられているため、蓋体Dの上切欠面41と同じ深さを有するが、第2切欠面46は第1切欠面45より浅く、また、広さも狭いものとなっている。
また、本実施例の下切欠面40の第2切欠面46は、外周筒部6の下端面17にまで到達しておらず、切欠きのない外周筒部6を有しており、キャッピングの際に、治具によって強く把持される場合にも、ヒンジEが保護されるとともに、外周筒部6の下端面17から連設される封緘リングCが露出することなく保護される。
この第2切欠面46は、図3に示すように、キャップ本体Bから蓋体Dを開蓋したときに、蓋体Dがキャップ本体Bに当接しないように設けられており、蓋体Dの開蓋を容易にする。
なお、本実施例では、第2切欠面46は第1切欠面45より浅くなっているが、第1切欠面45と同じ深さであっても構わない。
また、下切欠面40については、ヒンジEのための第1切欠面45のみとし、第2切欠面46はなくても構わない。
本実施例では、側周壁31だけでなく、指掛けしやすいように、キャップ本体B側にも、同様の切欠きがなされているが、蓋体Dに指掛けに十分な切欠きが可能な場合には、キャップ本体B側の切欠きは不要となる。
本実施例においては、指掛け部34も、図1および図2に示すように、上面視でキャップ外径x内に収められている。
なお、本実施例では、切欠きによって指掛け部34が設けられているが、上面視でキャップ外径x内に収められるものであれば、摘みなどのある指掛け部であっても構わない。
本実施例のヒンジキャップは、図3に示すように、開蓋状態で一体成形により製造される。
なお、本実施例では、ヒンジキャップに切欠面を有するため、上下で金型を割る他に、側方から金型を割って成形されている。
次に、本実施例のヒンジキャップを容器本体Aに装着するには、まず、一体成形により製造された開蓋状態から、蓋体DをヒンジEを中心に回転してキャップ本体Bにかぶせ、上から押圧して蓋体Dの係合凹部33がキャップ本体Bの蓋係合部8に係合することによりヒンジキャップを閉蓋状態にする。
こうしたキャッピングは、通常、機械的に行われ、そのとき、キャップ全体あるいは一部を覆うような治具で把持して行われており、本実施例では、ヒンジE周辺の外周筒部6と側周壁31に、それぞれ下切欠面40と上切欠面41を形成し、ヒンジEがキャップ外径x内となるように設けられているので、キャップ外径x外に飛び出しておらず、また、ヒンジEの反対側に設けられた蓋体Dの指掛け部34も同様にキャップ外径x内にあるため、治具による把持が容易となり、高速キャッピングが可能となる。
また、下切欠面40における第2切欠面46が外周筒部6の下端面17にまで到達せず、切欠きのない外周筒部6があるため、ヒンジEが保護されるとともに、外周筒部6の下端面17から連設される封緘リングCも保護される。
ヒンジキャップの容器本体Aへの装着が完了すると、ヒンジキャップの抜栓前に、不正にキャップ本体Bが開封されると、ヒンジキャップは、封緘リングCとキャップ本体Bを連結する弱化連結片18と、封緘リングCの帯体21を接続する接続片20とが破断し、キャップ本体Bの不正開封を視認することができる。
注出口が開口された容器をヒンジEと反対方向に傾ければ、容器内に充填された内容液は、注出口を通って注出筒9に案内され、必要な量を注出することができる。
使用後は、蓋体DをヒンジEを中心に回動して、係合凹部33をキャップ本体Bの蓋係合部8に嵌合すれば再び閉蓋状態となり、このとき、密封筒32の外周が注出筒9の内周に係合して、容器内を密封する。
キャップ本体Bの外周筒部6に形成されたローレット12に指を掛けて螺脱方向に回転していくと、キャップ本体Bが上昇していくのに対して、封緘リングCは、帯体21の係止爪片22が口筒部1に形成された係止突条3の下面に係合しているため、上昇が阻止され、さらにキャップ本体Bを回転させていくと、摩擦力の増大によって帯体21に延びが発生し、接続片20には上下の引っ張り力に加えて、剪断力も加わるようになって破断する。
螺脱方向側端部21aでは、接続片20が破断しているとともに係止爪片22が係止突条3に係合しているので、キャップ本体Bと封緘リングCとの間の間隙が大きくなると、弱化連結片18が剪断力によって容易に破断する。
その後、キャップ本体Bは、封緘リングCと連結した状態で容器本体Aと分別廃棄することができるが、封緘リングCを連結したままで、あるいは、封緘リングCのみを切り離して、キャップ本体Bのみとし、新しい内容液を容器本体Aに充填し、容器本体Aにキャップ本体Bを螺合して、再利用することもできる。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号をし、相違点を中心に説明する。
本実施例のスロープ面47は、第1切欠面45の下端部の一番深い位置から上方に傾斜をかけて、外周筒部6の下端面17に達しないうちに、途中で外周筒部6の面と一致するようにする。
その他の構成は、第1実施例と同様であり、作用効果も同様である。
また、本実施例では、注出筒9内に隔壁10を設け、プルリング16で除去部15を除去するものであるが、注出筒9の径を小さくして、隔壁10のない注出筒9とすることも可能である。
また、不正な開封を視認することができる封緘リングを設けることができるので、とくに飲食料容器や化粧料容器などのねじ付きヒンジキャップとして広く利用することができる。
B キャップ本体
C 封緘リング
D 蓋体
x キャップ外径
E ヒンジ
1 口筒部
2 ねじ
3 係止突条
4 ネックリング
6 外周筒部
7 上壁部
8 蓋係合部
9 注出筒
10 隔壁
11 ねじ部
12 ローレット
13 シール部
14 薄肉弱化部
15 除去部
16 プルリング
17 下端面
18 弱化連結片
19 連結部
20 接続片
21 帯体
21a 螺脱方向側端部
21b 螺合方向側端部
21c 傾斜面
22 係止爪片
23 窓孔
30 頂壁
31 側周壁
32 密封筒
33 係合凹部
34 指掛け部
40 下切欠面
41 上切欠面
42 第1ヒンジ部
43 第2ヒンジ部
44 弾性片
45 第1切欠面
46 第2切欠面
47 スロープ面
Claims (7)
- 容器本体の口筒部に螺合されるキャップ本体と、ヒンジを介して連設される蓋体とからなるねじ付きヒンジキャップであって、
キャップ本体は、内周面に、容器本体の口筒部に螺合するねじ部が形成された外周筒部を有し、
蓋体は、頂壁と、頂壁の周縁部から垂設される側周壁とを有し、
ヒンジは、閉蓋状態の上面視でキャップ外径内となるように、ヒンジ周辺のキャップ本体の外周筒部と蓋体の側周壁に、それぞれ下切欠面と上切欠面が形成されていることを特徴とするねじ付きヒンジキャップ。 - 下切欠面は、ヒンジ周辺の第1切欠面と、第1切欠面の下端部から第1切欠面より浅い第2切欠面とからなることを特徴とする請求項1に記載のねじ付きヒンジキャップ。
- 下切欠面は、ヒンジ周辺の第1切欠面と、第1切欠面の下端部から上方に傾斜するスロープ面とからなることを特徴とする請求項1に記載のねじ付きヒンジキャップ。
- 下切欠面は、外周筒部の下端面に達せず、切欠きのない外周筒部があることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のねじ付きヒンジキャップ。
- ヒンジは、第1ヒンジ部と第2ヒンジ部とからなり、その中央に弾性片を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のねじ付きヒンジキャップ。
- 蓋体には、ヒンジの反対側に、閉蓋状態の上面視でキャップ外径内に収まるように、指掛け部が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のねじ付きヒンジキャップ。
- 外周筒部の下端面から、破断可能で、容器本体の口筒部から抜け出し不能に係止する封緘リングが連設されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のねじ付きヒンジキャップ。
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