JP2020138793A - 抜栓キャップ - Google Patents
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Abstract
Description
ここで、移行栓体の第1歯部から上方とは、第1歯部の下端から移行栓体の上端までを意味し、切断筒部の第2歯部から上方とは、第2歯部の下端から切断筒部の末端までを意味する。
また、本発明の抜栓キャップは、移行栓体が頂部の閉鎖された中空の柱状壁を有し、中央部からホットランナーを入れることができる形状としたことから、中栓の基層に対しバリア性樹脂を含むバリア層を中間層として介在させることができ、ガスバリア性の高い抜栓キャップとすることができる。
図1〜5に示すように、中栓Bは、外周側の外筒5、内周側の内筒6、口部1の天面側に位置する上壁7とからなり、口部1が嵌入する環状溝を形成する嵌合筒部4と、嵌合筒部4から立設されたねじ壁部8と、ねじ壁部8の上端に天壁9を介して連設された注出筒10とから構成されている。
注出筒10の基部11の内周面には、全周にわたって形成された薄肉弱化部14を介して移行栓体15が一体に連設されている。
移行栓体15は、頂部が閉鎖された中空の柱状壁16と、柱状壁16の底部に設けられたリング状の底壁17とを備え、薄肉弱化部14とともに注出口を密閉している。
広幅外歯18は、後述するねじキャップCの第2歯部と係合する略径方向に形成された第1広幅係合面18aと、その周方向反対側に形成され柱状壁16の外周面から螺着方向に傾斜した第1広幅非係合面18bとを有し、また同様に、狭幅外歯19は、第1狭幅係合面19aと、その周方向反対側に形成され柱状壁16の外周面から螺着方向に傾斜した第1狭幅非係合面19bとを有している。
なお、広幅外歯18および狭幅外歯19は、後述する第3実施例のように、第1広幅係合面18aおよび第1狭幅係合面19aと直交する上面に、それぞれ案内係合面を形成してもよい。
なお、本実施例では、広幅外歯18および狭幅外歯19は、周方向の計6個所に設けているが、これらは、6個所に限らず移行栓体15の形状等に合わせて広幅外歯18と狭幅外歯19の組み合わせや個数を適宜変更することができる。
また、本実施例では、第1係着部を構成する第1広幅係着凹部13aおよび第1狭幅係着凹部13bは、広幅外歯18および狭幅外歯19の上部に設けられているが、第1係着部は、第1歯部の下端から上端までのいずれの位置に設けられても構わない。
雄ねじ23は、図3(a)に示すように、通常のねじ山のように、断面が上下対称ではなく、上面が急傾斜して形成される傾斜上面23aと、下面が平坦に形成される平坦下面23bとから構成され、雄ねじ23は、図4(a)に示すように、上端部が180°間隔で始まる2条ねじで形成されている。
なお、本実施例では、雄ねじ23は、2条ねじとしているが、ねじ壁部8の高さに応じて、3条以上の多条ねじとすることができる。
図4に示すように、天壁9の周縁部には、外周側に陥没した段部25が設けられ、段部25の内周側には、180°間隔で2個所に音出し突部26が配設されている。
図5(a)に示すように、上壁7の上面には、周方向の2個所にストッパー28が設けられ、その螺脱方向には略垂直な第1当接面28aが形成され、螺着方向には第1傾斜面28bが形成されている。
分別機構30は、図4および5に示すように、外筒5の下部外周面の所定円弧範囲にわたって軸方向に形成されたスリット31を介して把持部32が設けられ、把持部32は、薄肉の縦切断部33によって外筒5から切り離され外方に展開可能になっている。
図5に示すように、スリット31は、縦切断部33から把持部32と反対方向(左方向)に始端部31aまで延び、他方の端部である終端部31bで把持部32が外筒5と一体となっている。
なお、本実施例では、スリット31は、約120°の円弧範囲にわたって形成され、スリット31のうち、始端部31aから引っ掛け凹部34に隣接する中間部31cまでは、上下方向に貫通しており、中間部31cから終端部31bまでのハッチングを施した部分は、容易に破断できるように薄肉で接続されている。
外筒5の切欠き凹部29には、スリット31の終端部31bから背面方向に延び、始端部31a付近までの間の外筒5の内周側に破断可能な薄肉の周方向切断部36と、周方向切断部36の端部と終端部31bとの間の大部分が把持部32に対向する厚肉の厚肉連結部37が形成されている。
なお、本実施例では、広幅内歯51および狭幅内歯52は、広幅外歯18および狭幅外歯19と同数の周方向の計6個所に設けているが、これらは、6個所に限らず、例えば、狭幅内歯52を省略して広幅内歯51だけを2個所設けることができる。
なお、広幅内歯51および狭幅内歯52は、後述する第3実施例のように、第2広幅係合面53および第2狭幅係合面54と直交する下面に、セット時に広幅外歯18および狭幅外歯19の案内係合面と当接する先端係合面をそれぞれ形成してもよい。
さらに、広幅内歯51の先端には、移行栓体15の柱状壁16に形成された第1広幅係着凹部13aと嵌合する第2係着部を構成する第2広幅係着突部48aを上部に備え、また、狭幅内歯52の先端には、同様に、移行栓体15の第1狭幅係着凹部13bと嵌合する第2係着部を構成する第2狭幅係着突部48bを上部に備えている。
なお、本実施例では、第2係着部を構成する第2広幅係着突部48aおよび第2狭幅係着突部48bは、広幅内歯51および狭幅内歯52の上部に設けられているが、第2係着部は、第2歯部の下端から上端までのいずれの位置に設けられても構わない。
なお、雌ねじ55は、前述のように、雄ねじ23に対応して、3条以上の多条ねじとすることができる。
くさび状凹部56には、螺脱方向に略垂直な第2当接面56aが形成され、螺着方向に第2傾斜面56bが形成されており、それぞれストッパー28の第1当接面28a、第1傾斜面28bに対応する形状をなしている。
ねじ筒部44の下端面が上壁7に当接するとともに、第2当接面56aが第1当接面28aに当接するとねじキャップCの締め込みが完了する。
ストッパー28およびくさび状凹部56は、本実施例では周方向2個所に設けられているが、これに限定されず適宜の複数個所に設けることができる。
音出し部材45は、ねじキャップCの締め込み終了直前に振動片58の先端が中栓Bの音出し突部26に当接し、振動片58を湾曲変形させながら締め込みが進み、締め込み終了と同時に振動片58が音出し突部26を乗り越え、復元しようとすることにより、振動し、音が発生されるように設定される。
本実施例では、基部57は、同心円状の180°間隔で2個所に分かれて配設されているが、基部57は、リング状に連続したものであっても構わない。
まず、本実施例の抜栓キャップを容器本体Aに装着するには、中栓Bの上部からねじキャップCを打栓し、中栓BとねじキャップCをセットしてから口部1に中栓Bの嵌合筒部4を当てがって打栓する。
このとき、中栓Bの雄ねじ23と、ねじキャップCの雌ねじ55との位置関係は、図7(b)のねじ展開図に示すように、ねじ位相が一致している。
このとき、広幅内歯51の第2広幅係着突部48aおよび狭幅内歯52の第2狭幅係着突部48bは、移行栓体15の柱状壁16の上端縁部を乗り越え、外周面に形成された第1広幅係着凹部13aおよび第1狭幅係着凹部13bと嵌合する。
同時に、図3(b)に示すように、ねじ筒部44の下部のくさび状凹部56が中栓Bの上壁7のストッパー28に嵌合することにより、くさび状凹部56の第2当接面56aがストッパー28の第1当接面28aに当接して両ねじの螺合が完了する。
このように、本実施例の抜栓キャップは、ねじキャップCを中栓Bにセットする際に、ねじキャップCを打栓によって中栓Bに装着することができるので、従来の抜栓キャップのようにラチェット機構を必要とせず、ワンタッチでねじキャップCと中栓Bとのセットを完了させることができるとともに、切断筒部43の先端部を従来よりも延長したことにより、ねじキャップCを移行栓体15に対して安定して案内することができるので、ねじキャップCと中栓Bとのセット作業性を向上させることができる。
ねじキャップCを回動すると、切断筒部43の広幅内歯51および狭幅内歯52が回動して、その第2広幅係合面53および第2狭幅係合面54が中栓Bの移行栓体15の広幅外歯18および狭幅外歯19の第1広幅係合面18aおよび第1狭幅係合面19aに当接するようになり、ねじキャップCの回転力が内外歯を介して移行栓体15に加わるようになる。
このとき、広幅内歯51および狭幅内歯52は、切断筒部43の内周面から螺脱方向に傾斜して延びているので、ねじキャップCの回動による切断筒部43の回転力を有効に移行栓体15の広幅外歯18および狭幅外歯19に伝達することができる。
さらに、雌ねじ55が雄ねじ23から螺脱して、ねじキャップCを中栓Bから離脱させれば、ねじキャップCとともに移行栓体15が除去された注出筒10の注出口から容器本体A内の内容物を注出することができる。
また、両ねじの螺合が完了する際には、再度、音出し部材45の振動片58先端が、音出し突部26に当接して振動し、音が発せられるので、本発明の利用者は、感覚的にキャップの閉蓋終了を知ることができる。
まず、図4および5に示す縦切断部33付近の引っ掛け凹部34に手指を掛けて把持部32を手前に引っ張ると、縦切断部33が破断し、把持部32が外方に展開する。
把持部32を指で把持しながら、さらに把持部32を引っ張ると、スリット31の中間部31cから終端部31bまでのハッチングを施した薄肉部分は、簡単に破断された後、スリット31の終端部31bに隣接して設けられた薄肉始断部35が破断し、周方向切断部36へと破断が進んでいく。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、中栓Bにおける変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
中栓Baの基層となる基本樹脂として、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などのポリオレフィン樹脂、PET等の公知の樹脂が用いられる。
中でも、酸素に対するバリア性や風味および香気に対するバリア性からみて、エチレンビニルアルコール共重合体が好ましい。
なお、中栓Baの注出筒10や外筒5内にはバリア層Dはなくても構わない。
また、バリア性樹脂に基層となる基本樹脂を加えてブレンドした場合には、基本樹脂の配合量が増えるに従ってバリア層Dのバリア性能が落ちていくことが知られているため、バリア性を維持するためには、破断可能となる最低の配合率でブレンドすることが好ましい。
さらに、基本樹脂とバリア性樹脂の混練が困難な場合には、相溶化剤を適宜加えても構わない。
まず、本変形例のバリア性の中栓Baは、中栓Baの基本樹脂となる基層に対し、バリア性樹脂を含むバリア層Dが中間層となるように共射出成形することによって製造することができる。
なお、本変形例では、第1実施例の中栓Bにバリア性を付与しているが、後述する実施例2〜5の中栓Bに対しても、同様にバリア性を付与することができる。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、移行栓体15と切断筒部43における変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
移行栓体15は、頂部が閉鎖された中空の柱状壁16と、柱状壁16の底部に設けられたリング状の底壁17とを備えている。
なお、本実施例では、第1環状係着凹部13cは、全周にわたって設けられているが、間欠的に設けることも可能である。
底壁17は、柱状壁16の外周側に下面から所定の高さを有する拡径部20と、拡径部20の外周下部に連設され、外側に向けて漸次肉薄になるとともに薄肉弱化部14に連設するフランジ部22とが形成されている。
なお、本実施例では、第2環状係着突部48cは、全周にわたって設けられているが、間欠的に設けることも可能である。
さらに、切断筒部43は、閉蓋時に、外周が注出筒10の内周面に当接して注出口を密閉する密封筒50と、拡径内周部47から螺脱方向に傾斜して延び、移行栓体15の第1歯部を構成する広幅外歯18および狭幅外歯19と係合する第2歯部を構成する広幅内歯51および狭幅内歯52とを備え、広幅内歯51および狭幅内歯52は、広幅外歯18および狭幅外歯19と同数の周方向6個所に設けられている。
音出し部材45は、ねじキャップCの締め込み終了直前に振動片58の先端が中栓Bの音出し突部26に当接し、振動片58を湾曲変形させながら締め込みが進み、締め込み終了と同時に振動片58が音出し突部26を乗り越え、復元しようとすることにより、振動し、音が発生されるように設定される。
中栓Bの上部からねじキャップCを打栓してセットする際には、第1実施例と同様に、ねじキャップCを中栓Bの軸心と合わせるように載置すると、中栓BとねじキャップCは、仮位置決めされていないために、ねじキャップCの切断筒部43の広幅内歯51および狭幅内歯52は、移行栓体15の広幅外歯18および狭幅外歯19と当接し、広幅外歯18および狭幅外歯19の間に嵌入されない可能性が高い。
このとき、切断筒部43の縮径内周部46に周設された第2環状係着突部48cは、移行栓体15の柱状壁16の上端縁部を乗り越え、外周面に形成された第1環状係着凹部13cと嵌合する。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、移行栓体15と切断筒部43における変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
移行栓体15は、頂部が閉鎖された中空の柱状壁16と、柱状壁16の底部に設けられたリング状の底壁17とを備えている。
外歯61は、略径方向に形成され、後述するねじキャップCの第2歯部と係合する両側面の第1係合面62と、第1係合面62と直交する上面に形成された案内係合面63とを有し、その平面視形状は、略扇形状をなしている。
なお、本実施例では、外歯61は、周方向6個所に設けているが、6個所に限らず移行栓体15の形状等に合わせて複数の適宜個所に設けることができる。
図12(b)に詳しく示すように、底壁17は、柱状壁16の外周側に下面から所定の高さを有する拡径部20と、拡径部20の外周下部に連設され、外側に向けて漸次肉薄になるとともに薄肉弱化部14に連設するフランジ部22とが形成されている。
さらに、天壁9の周縁部には、外周側に陥没した段部25が設けられ、段部25の内周側には、180°間隔で2個所に音出し突部26が配設されている。
さらに、内歯65は、中栓Bの移行栓体15に形成された第1等幅係着凹部13dに嵌合する第2係着部を構成する第2等幅係着突部48dを上部の先端に形成している。
なお、本実施例では、外歯61と内歯65は、それぞれ同一形状としているが、第1実施例のように、幅の異なる外歯および内歯を設けることにより、中栓BとねじキャップCのセット時に位置決めを容易にすることができる。
中栓Bの上部からねじキャップCを打栓してセットする際には、図示しないマーク等によって中栓BとねじキャップCとの周方向の位置を仮に合わせ、ねじキャップCを中栓Bの軸心と合わせるように載置すると、中栓BとねじキャップCは、正確に位置合わせされていないために、ねじキャップCの切断筒部43の内歯65は、先端係合面67が移行栓体15の外歯61の案内係合面63と当接し、外歯61の間に嵌入されない可能性が高い。
なお、先端係合面67と案内係合面63は、それぞれ周縁部が湾曲形状や傾斜形状で、その他の部分は平坦面形状が好ましい。
この状態から、ねじキャップCを中栓Bに押し込むと、第1実施例の同様にして、ねじキャップCを中栓Bにセットすることができる。
このとき、内歯65の第2等幅係着突部48dは、移行栓体15の柱状壁16の上端縁部を乗り越え、外周面に形成された第1等幅係着凹部13dと嵌合する。
以下、第3実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、移行栓体15と切断筒部43における変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
移行栓体15は、頂部が閉鎖された中空の柱状壁16と、柱状壁16の底部に設けられたリング状の底壁17とを備えている。
外歯61は、略径方向に形成され、後述するねじキャップCの第2歯部と係合する両側面の第1係合面62と、第1係合面62と直交する上面に形成された案内係合面63とを有し、その平面視形状は、略扇形状をなしている。
底壁17は、柱状壁16の外周側に下面から所定の高さを有する拡径部20と、拡径部20の外周下部に連設され、外側に向けて漸次肉薄になるとともに薄肉弱化部14に連設するフランジ部22とが形成されている。
さらに、切断筒部43は、閉蓋時に、外周が注出筒10の内周面に当接して注出口を密閉する密封筒50と、拡径内周部47から螺脱方向に傾斜して延び、移行栓体15の第1歯部を構成する外歯61と係合する第2歯部を構成する内歯65とを備え、内歯65は、外歯61と同数の周方向6個所に設けられている。
中栓Bの上部からねじキャップCを打栓してセットする際には、図示しないマーク等によって中栓BとねじキャップCとの周方向の位置を仮に合わせ、ねじキャップCを中栓Bの軸心と合わせるように載置すると、中栓BとねじキャップCは、正確に位置合わせされていないために、ねじキャップCの切断筒部43の内歯65は、先端係合面67が移行栓体15の外歯61の案内係合面63と当接し、外歯61の間に嵌入されない可能性が高い。
この状態から、ねじキャップCを中栓Bに押し込むと、第1実施例の同様にして、ねじキャップCを中栓Bにセットすることができる。
このとき、切断筒部43の縮径内周部46に周設された第2環状係着突部48cは、移行栓体15の柱状壁16の上端縁部を乗り越え、外周面に形成された第1環状係着凹部13cと嵌合する。
以下、第2実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、移行栓体15と切断筒部43における変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
移行栓体15は、頂部が閉鎖された中空の柱状壁16と、柱状壁16の底部に設けられたリング状の底壁17とを備え、薄肉弱化部14とともに注出口を密閉している。
係合突起71は、後述するねじキャップCの第2歯部と係合する略径方向に形成された第1係合面72と、その周方向反対側に形成され柱状壁16の外周面から螺着方向に傾斜した非係合面73とを有し、その平面視形状は、柱状壁16の外周面側を底辺とする略台形状をなしている。
なお、係合突起71は、略径方向に形成された第1係合面72と傾斜した非係合面73とを有していれば、平面視が略台形状ではなく、略直角三角形状でもよい。
また、本実施例では係合突起71は周方向6個所に設けているが、6個所に限らず移行栓体15の形状等に合わせて複数の適宜個所に設けることができる。
底壁17は、柱状壁16の外周側に下面から所定の高さを有する拡径部20と、拡径部20の外周下部に連設され、外側に向けて漸次肉薄になるとともに薄肉弱化部14に連設するフランジ部22とを備えている。
外筒5は、外周面に下方が切り欠かれた縮径凹面に連設する環状の切欠き段部69が設けられ、さらにその下方には、中栓Bを容器本体Aから分離して分別廃棄可能とする分別機構30が設けられている。
封緘リング75の内周面には、中栓Bの外筒5の外周面に設けられた切欠き段部69に係合する縮径段部80が形成されている。
頂壁40の内面には、内側から順に、切断筒部43と、ねじ筒部44とが頂壁40と一体に垂設されている。
切断筒部43の拡径内周部47には、第1歯部を構成する係合突起71に係合する第2歯部を構成する係合腕76が係合突起71と同数の周方向6個所に設けられ、切断筒部43の外周には、注出筒10の内周面に当接して注出口を密閉するシール部70が形成されている。
なお、本実施例では、第1係着部を構成する第1環状係着凹部13cを第1歯部を構成する係合突起71より上方に設け、第2係着部を構成する第2環状係着突部48cを第2歯部を構成する係合腕76より上方に設けているが、第1実施例のように、第1係着部を第1歯部と隣の第1歯部との間に設け、第2係着部を第2歯部の先端に設けることもできる。
また、係合腕76は、薄肉弱化部14を破断可能な回転力を伝えることができる程度の強度と、ねじキャップCの締め込み時に係合突起71を乗り越えることができる程度の可撓性を有する部材からなっている。
ねじ筒部44の下端面が上壁7に当接すると、ねじキャップCの締め込みが完了する。
このとき、切断筒部43は、シール部70が注出筒10に当接するとともに、拡径内周部47の先端部が移行栓体15の拡径部20の外周に近接し、かつ、フランジ部22の上方まで達するように、ねじ筒部44の高さが設定されている。
まず、本実施例の抜栓キャップを容器本体Aに装着するには、中栓Bに、ねじキャップCを螺合して締め込み、中栓BとねじキャップCを組み立ててから容器本体Aの口部1に中栓Bの嵌合筒部4を当てがって上部から打栓する。
また、抜栓キャップを容器本体Aに打栓する前には、嵌合筒部4は、口部1に嵌合していないので、外筒5は、若干の変形が可能であり、ねじキャップCの縮径段部80は、外筒5の切欠き段部69の高みを乗り越えて下降することができる。
同時に、ねじ筒部44の下端面が上壁7に当接して雄ねじ23と雌ねじ55の締結が完了する。
このように設定されていることによって、ねじキャップCがセット状態(締結状態)から容易に回動することはなく、わずかな衝撃によって不用意に開栓することを防ぐことができるとともに、開栓時にねじキャップCを回動する初動時の負荷が急激に大きくならないようになめらかにねじを始動することができる。
そのため、封緘リング75を除去しないかぎり開封することができなくなり、目視で開封状況を容易に確認することができるので、いたずら等による開封を防止することができる。
前述したとおり、ねじキャップCの回動開始時は、係合腕76の第2係合面78が係合突起71の第1係合面72から離れているので、なめらかに回動が始まり、係合腕76の第2係合面78が係合突起71の第1係合面72に当接して係合するようになると、ねじキャップCの回転力がラチェット機構を介して移行栓体15に加わるようになる。
ねじキャップCの回動が進むと、移行栓体15に加わる回転力と引き上げ力により、ついには薄肉弱化部14が破断して注出口が開栓され、注出筒10から分離された移行栓体15は、柱状壁16の外周面に形成された第1環状係着凹部13cに嵌合する切断筒部43の縮径内周部46に周設された第2環状係着突部48cによって引き上げられ、ねじキャップCとともに上昇していく。
切断筒部43のシール部70が注出筒10の内周面から離れ、雌ねじ55が雄ねじ23から螺脱してねじキャップCを中栓Bから離脱すれば、ねじキャップCとともに移行栓体15が除去された注出筒10の開口から容器本体A内の内容物を注出することができる。
また、切断筒部43は、シール部70が注出筒10に当接して容器本体A内を密封するとともに、拡径内周部47の先端が移行栓体15の拡径部20の外周面と近接しているので、切断筒部43の内側に内容物が入りにくくなっている。
そのため、抜栓キャップ内を清潔に保つことができるとともに、ねじキャップCを取り外したときに内容物が垂れて周囲を汚したりすることを防止することができる。
B、Ba 中栓
C ねじキャップ
D バリア層
G ゲート
1 口部
2 係止突条
4 嵌合筒部
5 外筒
6 内筒
7 上壁
8 ねじ壁部
9 天壁
10 注出筒
11 基部
12 リップ部
13a 第1広幅係着凹部
13b 第1狭幅係着凹部
13c 第1環状係着凹部
13d 第1等幅係着凹部
14 薄肉弱化部
15 移行栓体
16 柱状壁
17 底壁
18 広幅外歯(第1歯部)
18a 第1広幅係合面
18b 第1広幅非係合面
19 狭幅外歯(第1歯部)
19a 第1狭幅係合面
19b 第1狭幅非係合面
20 拡径部
22 フランジ部
23 雄ねじ(第1ねじ部)
23a 傾斜上面
23b 平坦下面
24 補強リブ
25 段部
26 音出し突部
27 係止縮径部
28 ストッパー
28a 第1当接面
28b 第1傾斜面
29 切欠き凹部
30 分別機構
31 スリット
31a 始端部
31b 終端部
31c 中間部
32 把持部
33 縦切断部
34 引っ掛け凹部
35 薄肉始断部
36 周方向切断部
37 厚肉連結部
40 頂壁
41 外周壁
43 切断筒部
44 ねじ筒部
45 音出し部材
46 縮径内周部
47 拡径内周部
48a 第2広幅係着突部
48b 第2狭幅係着突部
48c 第2環状係着突部
48d 第2等幅係着突部
50 密封筒
51 広幅内歯(第2歯部)
52 狭幅内歯(第2歯部)
53 第2広幅係合面
54 第2狭幅係合面
55 雌ねじ(第2ねじ部)
55a 平坦上面
55b 傾斜下面
56 くさび状凹部
56a 第2当接面
56b 第2傾斜面
57 基部
58 振動片
61 外歯(第1歯部)
62、72 第1係合面
63 案内係合面
65 内歯(第2歯部)
66、78 第2係合面
67 先端係合面
69 切欠き段部
70 シール部
71 係合突起(第1歯部)
73 非係合面
74 弱化連結部
75 封緘リング
76 係合腕(第2歯部)
77 先端係合部
79 腕部
80 縮径段部
Claims (9)
- 容器本体の口部に装着される中栓と、中栓に螺合して着脱可能に装着されるねじキャップとを備え、
中栓は、内容物を案内する注出筒と、注出筒の内周面に薄肉弱化部を介して連設され、外周に第1歯部が形成された移行栓体と、移行栓体の第1歯部から上方に形成された第1係着部とを有し、
ねじキャップは、頂壁と、頂壁から垂下され、閉蓋時に外周で注出筒を密閉するとともに、内周に第1歯部と係合可能な第2歯部が形成された切断筒部と、切断筒部の第2歯部から上方に形成され、第1係着部と係合可能な第2係着部とを備えることを特徴とする抜栓キャップ。 - 第1係着部は、第1歯部と隣の第1歯部との間に形成され、
第2係着部は、第2歯部の先端に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の抜栓キャップ。 - 第1係着部は、第1歯部より上方に形成され、
第2係着部は、第2歯部より上方に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の抜栓キャップ。 - 移行栓体は、頂部が閉鎖された中空の柱状壁と、柱状壁の底部に設けられたリング状の底壁とを有し、
第1歯部は、柱状壁の外周に形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の抜栓キャップ。 - 第1係着部は、凹部であり、
第2係着部は、突部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の抜栓キャップ。 - 中栓は、容器本体の口部が嵌入する嵌合筒部と、嵌合筒部から立設され、第1ねじ部が螺設されたねじ壁部とを有し、
ねじキャップは、頂壁の外周縁から垂設された外周壁と、頂壁の切断筒部の外側から垂下され、第2ねじ部が螺設されたねじ筒部とを有し、
第1ねじ部と第2ねじ部は、ねじキャップを中栓に装着するときに打栓可能とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の抜栓キャップ。 - 第1歯部は、略径方向に形成され、第2歯部と係合する第1係合面と、第1係合面と直交する上面に形成された案内係合面とを有し、
第2歯部は、略径方向に形成され、第1歯部の第1係合面と係合する第2係合面と、第2係合面と直交する下面に形成され、セット時に外歯の案内係合面に当接する先端係合面とを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の抜栓キャップ。 - 第1歯部と第2歯部は、ねじキャップを開蓋させるときのみ当接係合するラチェット機構を有することを特徴とする請求項1、3、4または5に記載の抜栓キャップ。
- 中栓は、基本樹脂となる基層に対し、バリア性樹脂を含むバリア層を中間層として介在させたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の抜栓キャップ。
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