JP6971172B2 - 注出容器 - Google Patents
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Description
中栓は、注出孔が形成された頂壁部と、容器本体の口部の内側に密に嵌合された内筒と、容器本体の口部の外側に係止された外筒と、を備えた二重の有頂筒状に形成されている。中栓は、容器本体の口部からのキャップの離脱時、口部に強固に組み付いた状態で保持されている。
しかしながら上記従来の中栓では、ボトル本体に強固に組み付いた状態で中栓が保持されているので、中栓を容易に取り外し難く、改善の余地があった。
従って、例えば内容物を使い切った後の廃棄時に、容器本体の口部から中栓をスムーズに取り外すことができ、容器本体と中栓との分別を速やかに行うことができる。そのため、リサイクルに対応した使い易い注出容器とすることができる。なお、中栓本体に形成された連通孔を通じて内容物を注出することが可能であるので、中栓を装着したまま内容物を使い切ることができる。
そのため、中栓を、装着キャップの取り付けと同時に中栓を取り付けることができる、いわゆる移行中栓とすることができる。従って、例えば容器本体内に内容物を充填した後、中栓が組み合わされた装着キャップを取り付けるだけで、中栓及び装着キャップの両方を取り付けることができ、内容物の充填後の中栓及び装着キャップの取り付け作業(装着作業)を効率良く行うことができる。
なお、操作片本体を指先等で把持しながら外力を加え、弱化部を破断することで、係止部を被係止部から離脱させることができるので、操作片本体を例えば上方に引き上げて中栓の全体を取り外すことが可能となる。
以下、本発明に係る注出容器の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の注出容器1は、内容物が収容される有頂筒状の容器本体2と、容器本体2の口部3に装着された筒状の中栓4と、中栓4を覆うと共に容器本体2の口部3に装着された有頂筒状の装着キャップ5と、を備えている。
また、容器軸O方向から見た平面視において、容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。さらに周方向のうち、注出容器1の上面視で容器軸Oを時計回りに周回する方向を第1回転方向M1、その反対側を第2回転方向M2という。
シール筒部25は、上端部側から下方に向かうにしたがって外径が僅かに縮径した円筒状に形成され、主に上端部側が口部3の内側に密に嵌合している。シール筒部25の下端部は、容器本体2の外周面に形成された環状突起部12よりも下方に配置されている。これにより、シール筒部25は、容器本体2の口部3の内側に深く入り込んだ状態で密に嵌合されている。ただし、シール筒部25の下端部の位置は、上述した場合に限定されるものではない。
周壁部28の上端部は、容器本体2の口部3の上端開口端よりも下方に位置している。これにより、閉塞部26の全体は、容器本体2の口部3の内側に配設されている。
図示の例では、連通孔23は、形状の異なる第1連通孔23aと第2連通孔23bとが周方向に等間隔をあけて交互に配置されるように形成されている。ただし、この場合に限定されるものではなく、同じ形状の連通孔23を複数形成しても構わないし、異なる形状の連通孔23を複数形成しても構わない。さらに連通孔23は、下方に開口している必要はないし、1つだけ形成されていても構わない。
弱化部32は、例えば操作片本体31及びフランジ片21よりも厚みが薄い薄肉片とされ、操作片本体31の上端部側とフランジ片21の上端部側とを周方向に沿って連続的に連結するように形成されている。
なお弱化部32は、径方向内側から径方向外側に向かう(すなわちフランジ片21側から操作片本体31側に向かう)にしたがって漸次厚みが薄くなるように形成されている。これにより、弱化部32は、フランジ片21との連結部分よりも操作片本体31との連結部分の方が破断し易く形成されている。
ただし、弱化部32としては上述した場合に限定されるものではなく、例えばブリッジ状の連結部を周方向に間隔をあけて複数形成しても構わない。
鍔部33には、該鍔部33を上下に貫通するスリット状の貫通孔34が弱化部32に沿って周方向に延びるように形成されている。これにより、例えば鍔部33を指先で把持して外力を加えたときに、貫通孔34の周端部側から弱化部32を破断させ易く、この部分を基点として、破断を連結片30側に向けて進行させることが可能とされている。
具体的には、突出片35は平面視で半円状に形成されていると共に、周方向に間隔をあけて2つ形成されている。2つの突出片35は、容器軸Oを中心として鍔部33から第1回転方向M1及び第2回転方向M2に略120度離れた位置に形成され、キャップ筒部45の内周面に対してそれぞれ接触している。ただし、突出片35の数や形状は、上述した場合に限定されるものではない。
キャップ筒部45の内周面には、容器本体2の口部3に形成された第1ねじ部10に螺着する第2ねじ部47(例えば雄ねじ部)が形成されている。第1ねじ部10に対する第2ねじ部47の螺着によって、装着キャップ5の全体は容器本体2の口部3に離脱可能に装着されている。
キャップ天壁部46は、フランジ片21及び操作片22に対して上方から接触している。これにより、装着キャップ5は、中栓4の全体を覆った状態で容器本体2の口部3に装着されている。
ただし、連結弱化部42の形状はこの場合に限定されるものではない。例えば、連結弱化部42を、周方向に間隔をあけて複数形成すると共に、封印リング41側から上方に向かうにしたがって径方向に沿った厚みが漸次薄くなり、且つ周方向に沿った周幅が漸次幅狭となるように形成しても良い。
次に、上述したように構成された注出容器1の作用について説明する。
はじめに、容器本体2内に内容物を充填した後、容器本体2の口部3に中栓4及び装着キャップ5を取り付けることで、図1に示す注出容器1とする場合について簡単に説明する。
すなわち、キャップ天壁部46の下面にフランジ片21及び操作片22を接触させた状態で、シール筒部25の内側に保持筒部52を嵌合させる。これにより、装着キャップ5の内側に中栓4を配置させた状態で、装着キャップ5と中栓4とを一体に組み合わせることができる。このとき、中栓4における鍔部33及び突出片35がキャップ筒部45の内周面に接触しているので、装着キャップ5と中栓4とをがたつき少なく組み合わせることができる。
特に、中栓4を移行中栓とすることができ、中栓4と一体に組み合わされた装着キャップ5を容器本体2の口部3に装着することで、装着キャップ5の取り付け(装着)と同時に、中栓4の取り付け(装着)を行うことができる。従って、容器本体2内に内容物を充填した後、中栓4が組み合わされた装着キャップ5を取り付けるだけで、容器本体2の口部3に中栓4及び装着キャップ5の両方を取り付けることができるので、内容物の充填後の中栓4及び装着キャップ5の取り付け作業(装着作業)を効率良く行うことができる。
さらに、本実施形態の注出容器1の場合であっても、従来の組付装置を利用して、中栓4が組み合わされた装着キャップ5を、容器本体2の口部3に対して組み付けることが可能である。
この場合には、図1に示す状態から、容器本体2の口部3に対して装着キャップ5を第2回転方向M2に回転させる。このとき、複数の突起片51は環状突起部12に対して下方から係止しているので、装着キャップ5のうち封印リング41は上方移動が規制されている。そのため、装着キャップ5のうちキャップ本体40だけが第2回転方向M2への回転に伴って上方に移動するので、徐々に封印リング41から容器軸O方向に離間する。
なお、装着キャップ5における保持筒部52が中栓4のシール筒部25を保持する保持力の方が、容器本体2の口部3に対するシール筒部25の嵌合力よりも低いので、容器本体2の口部3に中栓4を装着させた状態を維持しながらキャップ本体40だけを取り外すことができる。
なお、連結弱化部42が破断した場合に、封印リング41がキャップ本体40から切り離されてネックリング11側に落下するように構成することもできる。この場合には、封印リング41がネックリング11側に移動しているか否かを視認することによっても、開封されたか否かを判別することが可能である。
特に本実施形態の場合には、互いに形状の異なる第1連通孔23a及び第2連通孔23bを有しているので、内容物の注出と空気置換とを容易に行うことができると共に、脈動を生じさせ難くすることができる。従って、内容物の注出をスムーズに行うことが可能である。しかも、第1連通孔23a及び第2連通孔23は、周方向に等間隔をあけて交互に配置されているので、内容物を注出する際、例えば容器本体2の周方向位置を特定の位置に位置決めするといった手間が不要であり、容器本体2の周方向位置に注意を払うことなく、注出作業を行える。
すなわち、フランジ片21に操作片22が一体に連結されているので、操作片22を指先等で把持しながら外力を加えることで、例えばフランジ片21を上方に引き上げる、或いは捩じりながら上方に引き上げることができる。
特に、操作片本体31はフランジ片21に沿って延びているので、弱化部32を破断することによって、操作片本体31をリング状にした状態で連結片30を介してフランジ片21に連結させることができる。従って、弱化部32の破断後、操作片本体31自体を安定して把持することが可能となり、フランジ片21及び中栓本体20に外力を効率良く伝えることができる。そのため、中栓4の全体を容器本体2の口部3から容易に取り外すことができる。
この場合には、容器本体2の口部3を通じて内容物を注出することができるので、連通孔23を通じた内容物の注出の場合に比べて、内容物の注出量を多くすることができる。従って、中栓4を取り外すことで、注出量の多い使用態様に速やかに移行することができる。このように、中栓4の取り外しに伴って、注出量の異なる使用態様の選択を行うことができる。
特に、容器本体2内に大容量の内容物が収容されている場合には、中栓4を取り外したときに容器本体2の口部3から内容物が多量に注出され易い。しかしながら、容器本体2内に大容量の内容物が収容されている場合であっても、中栓4を取り付けておくことで、容器本体2の口部3の内側を閉塞している閉塞部26を利用して、内容物の注出量を抑制することができるので、連通孔23を通じて少量の内容物を注出することができる。このように、中栓4の有無で内容物の注出量を大きく異ならせることができるので、状況に応じた使い方を選択することができる。
次に、本発明に係る注出容器の第2実施形態について説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
操作片本体31における一方の周端部には、操作片本体31の内周縁部から径方向内側に向かって突出すると共に、周方向に沿って延びる円弧状に形成され、且つフランジ片21の外周縁部に対して一体に形成された連結片30が形成されている。これにより、操作片本体31は、連結片30を介して操作片本体31に対して一体に連結された状態で、口部3の上端部61を径方向外側からほぼ囲むように配置されている。
これにより、例えば鍔部33を指先で把持して外力を加え、補助弱化部63を破断した後に、鍔部33を介して操作片本体31に外力を加えることで、弱化部32を鍔部33側から連結片30側に向けて徐々に破断させることが可能とされている。
上述のように構成された注出容器60によれば、図9及び図11に示すように、操作片本体31に形成された第2係止突起64が口部3の上端部61に形成された第1係止突起62に対して下方から離脱可能に係止しているので、操作片本体31が容器本体2の口部3に対して不意に上方に移動してしまうことを防止することができる。従って、容器本体2から中栓4が意図せずに外れてしまうことを防止することができる。
なお、本実施形態では、弱化部32の破断によって操作片本体31を帯状にした状態で連結片30を介してフランジ片21に連結させることができる。
次に、本発明に係る注出容器の第3実施形態について説明する。なお、この第3実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
上述のように構成された注出容器70によれば、第2実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。それに加え、操作片本体31がフランジ片21における外周縁部の下方に配置されているので、フランジ片21の上面すなわちフランジ面を、図14に示すように、容器軸O方向に凹凸のない平坦面とすることができる。従って、例えば凹凸に内容物が付着する等といった懸念がなく、汚れ難い注出容器70とすることができる。
ただし、上記各実施形態のように、操作片22がフランジ片21と弱化部32を介して連結した操作片本体31を備える構成とすることで、弱化部32の破断によって操作片本体31を帯状或いはリング状にできるので、操作片本体31を介して外力を加え易くなる。従って、中栓4を取り外し易くなるので、より好ましい。
2…容器本体
3…容器本体の口部
4…中栓
5…装着キャップ
20…中栓本体
21…フランジ片
22…操作片
23…連通孔
26…閉塞部
30…連結片
31…操作片本体
32…弱化部
52…保持筒部(保持部)
62…第1係止突起(被係止部)
64…第2係止突起(係止部)
Claims (2)
- 内容物が収容される容器本体と、
前記容器本体の口部に装着された中栓と、
前記中栓を覆うと共に、前記容器本体の口部に装着された装着キャップと、を備え、
前記中栓は、
前記容器本体の口部よりも径方向内側に配設されると共に、前記容器本体の口部の内側に嵌合され、且つ前記容器本体の内側と外部とを連通する連通孔が形成された中栓本体と、
前記容器本体の口部の上端開口縁上に配設されると共に前記中栓本体に一体に形成され、前記容器本体の口部の周方向に延びたフランジ片と、
前記フランジ片よりも径方向外側に配設されると共に、前記フランジ片に一体に連結された操作片と、を備え、
前記装着キャップには、前記容器本体の口部に対する前記中栓本体の嵌合力よりも低い保持力で前記中栓本体を離脱可能に保持する保持部が設けられ、
前記操作片は、連結片を介して前記フランジ片に一体に連結されると共に、前記フランジ片に沿って延びる操作片本体を有し、
前記操作片本体のうち前記連結片との接続部分を除く部分は、破断可能な弱化部を介して前記フランジ片に連結され、
前記操作片本体は、前記容器本体の口部の外側に配設されると共に、前記容器本体の口部の外周面に形成された被係止部に対して下方から離脱可能に係止する係止部を有している、注出容器。 - 請求項1に記載の注出容器において、
前記中栓本体は、前記容器本体の口部の内側を閉塞する閉塞部を有し、
前記連通孔は、前記閉塞部に形成されている、注出容器。
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