JP2016140296A - 細胞培養装置、及び細胞培養方法 - Google Patents

細胞培養装置、及び細胞培養方法 Download PDF

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Norihiko Hata
徳彦 幡多
正広 村井
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Abstract

【課題】可撓性材料からなる容器に、細胞とともに培地を供給して細胞培養を行う際に、長期にわたる培養期間中に振動が加わるなどしても当該容器が容易には変形せず、増殖中の細胞にダメージを与えてしまうような内容液の流動を抑止する細胞培養装置を提供する。
【解決手段】可撓性材料からなる容器を保持する載置面20を有する基台2を備え、載置面20上に保持された容器を押圧して容器内を加圧するための押圧板23を、容器の内容量に応じて上下動可能に基台2に取り付けた細胞培養装置100。
【選択図】図1

Description

本発明は、細胞や組織、微生物などを人工的な環境下で培養する細胞培養装置、及び細胞培養方法に関する。
近年、医薬品の生産や、遺伝子治療、再生医療、免疫療法等の分野において、細胞や組織、微生物などを人工的な環境下で効率良く大量に培養することが求められている。このような細胞培養にあっては、従来、ウェルプレートやフラスコなどの器具が用いられてきたが、近年では、これらの器具の代わりに、樹脂フィルムのような可撓性材料を製袋してなる培養バッグが用いられるようになってきた(特許文献1参照)。ウェルプレートやフラスコなどの器具は、大量の細胞を培養するには不向きであり、これに対して、培養バッグは、大容量化が容易であることから大量培養が可能なだけでなく、細胞培養を閉鎖系で行うことができ、培養期間中における菌やウイルスのコンタミネーションリスクを低減できるというメリットもある。このため、実験室レベルを超えて、ある程度の規模で細胞を大量に培養する場合には、培養バッグが好んで用いられている。
国際公開2012/032761号パンフレット
しかしながら、かかる培養バッグは、可撓性材料からなるため撓みやすく、形状が安定しない。このため、一般には数日を要する培養期間中に、振動が加わるなどして培養バッグが変形してしまうと、内容液が過度に流動して細胞にダメージを与えてしまい、培養効率を低下させてしまうことが考えられる。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、可撓性材料からなる容器に、細胞とともに培地を供給して細胞培養を行う際に、長期にわたる培養期間中に振動が加わるなどしても当該容器が容易には変形せず、増殖中の細胞にダメージを与えてしまうような内容液の流動を抑止することができる細胞培養装置、及び細胞培養方法の提供を目的とする。
本発明に係る細胞培養装置は、可撓性材料からなる容器に、細胞とともに培地を供給して細胞培養を行う細胞培養装置であって、前記容器を保持する載置面を有する基台を備え、前記基台に、前記載置面上に保持された前記容器を押圧して容器内を加圧するための押圧板が、前記容器の内容量に応じて上下動可能に取り付けられた構成としてある。
また、本発明に係る細胞培養方法は、可撓性材料からなる容器に、細胞とともに培地を供給して細胞培養を行う細胞培養方法であって、上下動可能に取り付けられた押圧板を下方位置に固定して、当該押圧板により、所定の内容量に調整された前記容器を押圧して容器内を加圧した状態で細胞培養を行い、しかる後に、前記容器に培地を追加供給するとともに、前記押圧板を上方位置で固定して、当該押圧板により、内容量が増加した前記容器を押圧して容器内を加圧した状態で細胞培養を継続する方法としてある。
本発明によれば、可撓性材料からなる容器に、細胞とともに培地を供給して細胞培養を行うにあたり、押圧板によって当該容器を押圧して容器内を加圧することで、増殖中の細胞にダメージを与えてしまうような内容液の流動を抑止して、細胞を効率的に増殖することができる。
本発明の実施形態に係る細胞培養装置の概略を示す斜視図である。 図1に示す細胞培養装置が備える基台の分解斜視図である。 図1に示す細胞培養装置の載置面を開放した状態を示す斜視図である。 図1に示す細胞培養装置の動作を説明するための説明図である。 図1に示す細胞培養装置の動作を説明するための説明図である。 図1に示す細胞培養装置の動作を説明するための説明図である。 図1に示す細胞培養装置の動作を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る細胞培養方法における養生培養工程の概略を示す説明図である。 図1に示す細胞培養装置を用いて養生培養工程を行う状態を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る細胞培養方法における拡大培養工程の概略を示す説明図である。 図1に示す細胞培養装置が備える基台を回動させる突き上げ部材を上下動する駆動機構の一例を示す説明図である。 図1に示す細胞培養装置を用いて拡大培養工程を行う状態を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る細胞培養装置の変形例の概略を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る細胞培養装置の変形例の概略を示す斜視図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
[細胞培養装置]
まず、本実施形態に係る細胞培養装置について説明する。
なお、図1は、本実施形態に係る細胞培養装置の概略を示す斜視図である。
図1に示す培養装置100は、可撓性材料からなる容器1に、培養の対象となる細胞(培養細胞)Cとともに、この細胞Cを培養するための培地Mを供給して細胞培養を行うための装置である。
容器1は、可撓性材料を用いて袋状(バッグ型)に形成してなり、細胞培養を閉鎖系(密閉系)で行うことができるとともに、COインキュベータ内で使用する場合に必要な酸素及び二酸化炭素に対するガス透過性を有している。さらに、容器1は、内容液を確認できるように、一部又は全部が透明性を有している。このような容器1としての条件を満たす可撓性材料の具体例としては、ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン系エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、シリコーンゴムなどが挙げられる。
容器1の形状は、通常、長方形状とされることが多く、図示する例では、短辺側の一辺にチューブ12が接続されている(図3参照)。このチューブ12を介して、細胞や培地を外部から容器1に供給し、また、当該容器1での工程を終えた後は、細胞や培地を容器1から回収するようにしてあるが、供給用と回収用として2本のチューブを接続してもよい。この他にもサンプル取り出し用のチューブなどを接続するようにしてもよい。
なお、容器1の形状は、正方形状、楕円形状、円形状などとする場合もあり、必要に応じて種々の形状とすることができる。
容器1に接続されるチューブ12の材質としては、使用環境に合わせて適宜選択すればよい。COインキュベータ内で使用する場合は、酸素及び二酸化炭素に対するガス透過性に優れるものが望ましいが、CO2インキュベータ外で使用する場合は、ガスバリア性に優れるものが望ましい。
具体的には、例えば、シリコーンゴム、軟質塩化ビニル樹脂、ポリブタジエン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、スチレン系エラストマー等を用いることができる。また、スチレン系エラストマーとしては、例えば、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン)、SIS(スチレン・イソプレン・スチレン)、SEBS(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン)、SEPS(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン)等を用いることができる。
本実施形態において、培養装置100は、前述したような容器1を保持する平面状の載置面20を有する基台2を備えている。かかる基台2は、短辺側の一端が支持フレーム4に軸支されて、その軸周りに回動可能とされている。
また、基台2は、載置面20を形成する保持部材21と、保持部材21の下方に配設される仕切板30とを備えており、仕切板30には、複数の短尺状の仕切片3が一定の間隔で平行に立設されている。これとともに、保持部材21の載置面20には、長手方向に沿って複数のスリット22が平行に列設されており、仕切板30に立設された仕切片3を当該スリット22からそれぞれ突出させることができるようになっている。このようにすることで、載置面20から所定の高さで突出可能な仕切片3が、基台2に埋設されるようにしてある。
ここで、図2に、図1に示す培養装置100が備える基台2の分解斜視図を示すが、仕切板30の長辺側の両側面には、当該側面の相対する部位を一定の幅で切り欠いてなる二対の切欠き部31を形成している。そして、これらの切欠き部31に二つのガイド部材32をそれぞれ遊嵌状に嵌合させた状態で、当該ガイド部材32を保持部材21に取り付けることによって、保持部材21の下方に仕切板30を配設している。この際、仕切板30をガイド部材32から浮き上がらせて、保持部材21に押し付けた状態にあるときに、仕切片3が所定の高さで載置面20から突出し、仕切板30がガイド部材32に支持された状態にあるときに、仕切片3の上端面が載置面20と面一となるように、各部材の形状、寸法などを適宜調整する(図4及び図7参照)。
一方、このような基台2を軸支する支持フレーム4には、断面L字状とされた二つの支持部材40が、長辺側の基端側が軸支されて回動可能に取り付けられている。かかる支持部材40は、長辺側が鉛直方向と平行なときに、長辺側の先端が仕切板30の下面に当接し、これによって仕切板30を持ち上げて、保持部材21に押し付けるように仕切板30を支持する(図4参照)。そして、支持部材40は、仕切板30との当接が解除されると、短辺側の重さによって長辺側が鉛直方向に対して傾くように回動し(図5参照)、支持部材40による支えを失った仕切板30は、ガイド部材32に支持される位置まで下がる。これによって、仕切片3が基台2内に収容されて、仕切片3の上端面が載置面20と面一になる。
また、基台2には、載置面20上に保持された容器1の上面側を押圧して、容器内を加圧するための押圧板23が取り付けられている。押圧板23は、容器1の内容量に応じて上下動できるように(図9及び図12参照)、例えば、図示するように、基台2の四隅に、長穴状のガイド孔24を形成する環状立ち上り片25を立設し、このガイド孔24に、押圧板23の四隅に水平に突設されたピン26を挿通することによって取り付けることができる。
さらに、図示する例では、基台2に設けられた四つの環状立ち上り片25のうち、基台2の一方の長辺の両端に位置する二つの環状立ち上り片25の上端側に、溝状に切り欠かれた薄肉部27を形成してある。これによって、当該環状立ち上り片25のガイド孔24に挿通されたピン26が、押圧板23を持ち上げたときにガイド孔24の上縁に当接した状態で力を加えると、この薄肉部27を通ってガイド孔24から外れるようにしてある。
このようにすることで、図3に示すように、押圧板23を斜めに持ち上げて、載置面20を開放できるようにしてある。この状態で、基台2の四隅に設けられた止め部材28に、容器1の四隅に穿設された孔11を係止するとともに、容器1に接続されたチューブ12をチューブ固定部材29に固定することによって、容器1を培養装置100に取り付けることができる。
容器1を培養装置100に取り付けた後は、押圧板23を元に戻して容器1に押し当てるとともに、支持フレーム4に回動可能に軸支されたフック41,42を押圧板23の短辺側の二辺に係止して、押圧板23を下方位置に固定できるようになっており、これによって、載置面20上に保持された容器1の上面側を押圧して、容器内が加圧された状態となるようにしている。押圧板23に係止されるフック41,42は、これらを回動させることによって押圧板23への係止と解除がなされるようになっている。フック41,42の係止が解除された押圧板23は、ピン26がガイド孔24の上縁に当接する上方位置まで上動可能となる。
[細胞培養方法]
次に、上記した培養装置100を好適に用いて実施することができる本実施形態に係る細胞培養方法について、培養装置100の動作とともに説明する。
なお、図4〜図7は、培養装置100の動作を説明するための説明図であり、これらの図に示す断面は、図1のA−A断面に相当する。
本実施形態では、患者から採取した細胞や、凍結保存後に解凍された細胞のようなダメージを受けて機能が衰えた細胞を培養するにあたり、その細胞本来の機能が回復するように、細胞培養の初期の段階において当該細胞を養生しつつ培養する養生培養工程を行い、細胞の養生がある程度進んでから容器内の培養面積を拡大して、所定の細胞密度となるまで細胞の培養を継続する拡大培養工程を行う。
図4は、培養装置100の初期状態を示しており、この状態で、細胞Cとともに培地Mが供給された容器1を培養装置100に取り付ける。これにより、基台2に保持された容器1の底面が、載置面20から所定の高さで突出する仕切片3によって部分的に隆起して複数の区画10に仕切られる。養生培養工程では、図8に示すように、このようにして仕切られた区画10ごとに細胞Cを培養するが、このとき、容器1の底面は、仕切片3によって押し上げられて撓んだ部分が、載置面20から浮き上がるように隆起しており、載置面20に当接する残りの平らな部分が培養面となる。
これにより、細胞Cが培地Mに懸濁された状態で容器1に供給されると、その後、浮遊系細胞であるか足場依存性細胞であるかにかかわらず、細胞Cは容器1の底面に沈降するが、沈降した細胞Cが各区画10の培養面に集まることで、細胞密度が高められた状態で細胞Cを培養することができる。
このように、養生培養工程にあっては、各区画10の培養面に細胞Cが集められて細胞培養が行われるが、容器1の底面に形成される区画10の数、間隔、大きさなどを調整することで、各区画10の培養面に集められた細胞Cの密度を適正な範囲に調整することができる。
なお、各区画10における培養面の面積は、培養する細胞Cの種類や接種濃度などに応じて、従前より継代培養に用いられてきたウェルプレート(例えば、24ウェルプレートなど)の各ウェルの底面積と同程度となるようにするのが好ましい。
このようにして養生培養工程を行うにあたり、容器1の底部を仕切る仕切片3は、所定の厚みを以て短尺状に形成され、培養中の細胞Cが区画間を移動してしまわないように、その厚みや、載置面20からの突出高さを適宜設定する。例えば、仕切片3の厚みは、0.5〜2.0mmとするのが好ましく、載置面20からの突出高さは、0.5〜1.5mmとするのが好ましい。
また、図4〜図7では容器1の図示を省略するが、養生培養工程にあっては、図9に示すように、押圧板23によって容器1の上面側が押圧されて、容器内が加圧される程度の内容量となるように、容器1に供給する培地Mの量を調整する。
このようにすることで、容器1を培養装置100に取り付けた後に、押圧板23を図3に示す状態から元に戻して容器1に押し当てるとともに、押圧板23の短辺側の二辺にフック41,42を係止することで、載置面20上に保持された容器1の上面側を押圧板23で押圧して、容器内を加圧する。容器内を加圧した状態とすることで、容器内での内容液の過度の流動を抑制して、培養中の細胞Cにダメージを与えないようにすることができる。さらに、培地Mに溶存するガスが気化して容器内に気泡が滞留してしまうと、容器内を観察する際に微細な気泡が照明の光路を屈折させ鮮明な観察ができないという不具合や、容器外から容器内の培養液に酸素などのガスが拡散する際に、ガスとフィルム、フィルムと培養液の二ヵ所の境膜ガス移動であったものが、容器内に気泡が滞留することで、ガスとフィルム、フィルムと気泡、気泡と培養液の三ヵ所の境膜ガス移動となり、容器内の培養液へのガス拡散の低下という不具合が生じてしまう虞がある。容器内を加圧することによって、培地Mに溶存するガスの気化を抑制することもでき、これによって、上記したような不具合が生じないようにすることができる。
このようにして養生培養工程を行い、増殖した細胞Cの密度(各区画10の培養面における単位面積あたりの細胞数)が一定以上に増大して培養に適した範囲を超えた後に、拡大培養工程に移行する。
拡大培養工程に移行するに際しては、突き上げ部材5を上動させて、支持フレーム4に軸支された基台2を、その軸周りに上方に回動させる。これにより、図5に示すように、仕切板30を支持する断面L字状の支持部材40は、仕切板30との当接が解除されて、短辺側の重さによって長辺側が鉛直方向に対して傾くように回動する。そして、支持部材40による支えを失った仕切板30は、ガイド部材32に支持される位置まで下がり、これに伴って、仕切片3が基台2内に収容されて、仕切片3の上端面が載置面20と面一になる。これにより、区画10が解消されて容器1内を一区画として用いて培養面積が拡大する。
すなわち、養生培養工程では、容器1の底面が、仕切片3によって押し上げられて撓んだ部分が載置面20から浮き上がるように隆起して、複数の区画10に仕切られているのは前述した通りであるが、仕切片3を基台2内に収容し、その上端面を載置面20と面一にして区画10を解消すると、当該部分が、内容液の重さによって平らにならされて培養面として利用できるようになり、その分だけ容器内の培養面積が拡大する(図10参照)。
また、初期状態では、押圧板23の短辺側の二辺にフック41,42を係止させているが、基台2を上方に回動させることによって、当該フック41,42の係止が解除される。
すなわち、本実施形態では、基台2の回動軸が設けられた側とは反対側の短辺側に設けられた当接部材50に、上動してきた突き上げ部材5を当接させることによって、基台2を上方に回動させているところ、当接部材50には、梁状の当接片51が架設されている。そして、突き上げ部材5が当接部材50に当接して基台2を上方に回動させると、図5に示すように、かかる当接片51が一方のフック41の下側舌片41aに当接して当該フック41が回動し、これによって係止が解除されるようにしてある。そして、基台2をさらに上方に回動させると、図6に示すように、他方のフック42が基台2に押されるように回動して、かかるフック42の係止も解除されるようにしてある。
基台2を所定の角度まで回動させた後は、突き上げ部材5を下動させる。これにより、図7に示すように、基台2は、下方に回動して初期状態の位置に戻る。
この際、支持フレーム4が基台2を受けた衝撃によって、基台2の載置面20上に保持された容器1に振動が伝わるようにすれば、突き上げ部材5を上下動させて基台2の回動動作を繰り返すことによって、容器1を初期位置よりも上方に移動させた後に、容器1を初期位置まで戻すとともに、初期位置に戻った容器1に振動を加える動作が繰り返されて、容器1の内容液を撹拌することができる。
突き上げ部材5を上下動させる駆動機構は、例えば、図11に示すように、輪郭が円弧状の第一カム面5cと、輪郭が直線状の第二カム面5dとを有する板カム5bを備え、突き上げ部材5の基端に水平に設けられた受け板5aをフォロアとするカム機構として構成することができるが、これに限定されない。
図11に示す例では、カム面5c,5dの曲率、板カム5bを回転させる駆動軸5eの位置及び駆動軸5eの回転速度を適宜設定し、第一カム面5cが受け板5aを押し上げることによって突き上げ部材5が上動し(図11(a)〜(e)参照)、第二カム面5dに切り替わる際に板カム5bが受け板5aから離れて、突き上げ部材5が落下するようにして(図11(f)〜(h)参照)、板カム5bが一定方向に回転することによって突き上げ部材5の上下動が繰り返されるようにしている。当該駆動機構をこのように構成すれば、基台2が下方に回動して初期状態の位置に戻る際に、基台2が落下するように回動して、支持フレーム4が基台2を受けたときに衝撃が生じるようになる。
基台2の回動動作を数回繰り返して、容器1の内容液の撹拌が十分になされたら、容器1には、培地Mを追加供給する。このとき、押圧板23は、フック41,42の係止が解除されているので、内容量が増加して厚みが増した容器1によって押し上げられるが、押圧板23に突設されたピン26がガイド孔24の上縁に達すると、押圧板23は、それよりも上には動くことができなくなって上方位置で固定される(図12参照)。これにより、培地Mを追加供給して内容量が増加した容器1の容器内の圧力を高めることができ、拡大培養工程にあっても、容器内を加圧した状態とすることで、容器内での内容液の過度の流動を抑制して、細胞Cにダメージを与えないようにすることができるとともに、培地Mに溶存するガスが気泡となって容器内に滞留するのを有効に避けることができる。
培養装置100を上記のように動作させることによって、拡大培養工程への移行が完了し、その後は、所定の細胞密度となるまで細胞Cの培養を継続する。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、前述した実施形態では、仕切片3を基台2に埋設させて、載置面20から所定の高さで仕切片3を突出し、容器1の底面を複数の区画10に仕切って養生培養工程を行うとともに、仕切片3を基台2内に収容して、仕切片3の上端面を載置面20と面一にして拡大培養工程を行っている。そして、押圧板23を下方位置に固定した状態で養生培養工程を行い、押圧板23を上方位置に固定した状態で拡大培養工程を行っているが、本発明に係る細胞培養方法は、これに限定されることなく実施することができる。上下動可能に取り付けられた押圧板23を、容器1の内容量に応じて、下方位置と上方位置のそれぞれで押圧板23を固定できるようにして、それぞれの位置で容器内を加圧した状態で細胞培養を行うことができればよい。
また、前述した実施形態において、押圧板23は、基台2の四隅に、長穴状のガイド孔24を形成する環状立ち上り片25を立設し、このガイド孔24に、押圧板23の四隅に水平に突設されたピン26を挿通することによって取り付けているが、これに限定されない。押圧板23は、容器1の内容量に応じて上下動可能に取り付けられていればよく、例えば、図13及び図14に示すように取り付けてもよい。
図13及び図14では、長穴状のガイド孔24aを形成した二対の立ち上り片25aを基台2の長辺の相対する位置に対となるように立設し、対となる立ち上り片25aのそれぞれに架設された支持棒26aを介して押圧板23を上下動可能に取り付けている。そして、養生培養工程では、ガイド孔24aに挿通された支持棒26aにフックFを係止して押圧板23の上動を抑止することにより、下方位置に固定された押圧板23で所定の内容量とされた容器1の上面側を押圧して、容器内を加圧できるようにしてある(図13参照)
また、拡大培養工程では、フックFの係止を解除することで、押圧板23が上動できるようにする。そして、支持棒26aがガイド孔24aの上縁に達すると、押圧板23は、それよりも上には動くことができなくなって上方位置に固定される。これによって、培地Mが追加供給され、内容量が増加して厚みが増した容器1の上面側を押圧板23で押圧して、容器内を加圧できるようにしてある(図14参照)。
なお、フックFの係止を解除するには、前述した実施形態と同様にして基台2の回動動作を行ったときに、基台2の傾きによって、フックFがその重さで回動するようにすればよい。
本発明は、細胞培養容器を用いて、無菌的かつ簡便に閉鎖系で細胞を培養する遺伝子治療、免疫療法、再生医療、抗体医薬生産などに好適に利用することが可能である。
1 容器
2 基台
20 載置面
23 押圧板
24 ガイド孔
25 環状立ち上り片
26 ピン
3 仕切片
4 支持フレーム
41,42 フック
C 細胞
M 培地

Claims (4)

  1. 可撓性材料からなる容器に、細胞とともに培地を供給して細胞培養を行う細胞培養装置であって、
    前記容器を保持する載置面を有する基台を備え、
    前記基台に、前記載置面上に保持された前記容器を押圧して容器内を加圧するための押圧板が、前記容器の内容量に応じて上下動可能に取り付けられたことを特徴とする細胞培養装置。
  2. 前記基台の四隅に、長穴状のガイド孔を形成する環状立ち上り片を立設し、前記ガイド孔に、前記押圧板の四隅に突設されたピンを挿通することによって、前記押圧板を上下動可能に取り付けるとともに、
    前記押圧板に係止され、前記押圧板を所定位置に固定するフックが設けられた請求項1に記載の細胞培養装置。
  3. 前記基台が、支持フレームに回動可能に軸支されており、
    前記基台の回動動作により前記フックの係止が解除される請求項2に記載の細胞培養装置。
  4. 可撓性材料からなる容器に、細胞とともに培地を供給して細胞培養を行う細胞培養方法であって、
    上下動可能に取り付けられた押圧板を下方位置に固定して、当該押圧板により、所定の内容量に調整された前記容器を押圧して容器内を加圧した状態で細胞培養を行い、
    しかる後に、前記容器に培地を追加供給するとともに、前記押圧板を上方位置で固定して、当該押圧板により、内容量が増加した前記容器を押圧して容器内を加圧した状態で細胞培養を継続することを特徴とする細胞培養方法。
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