JP2016139062A - トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】結着樹脂及び無機微粒子を含有するトナー粒子を含有するトナーにおいて、
該トナー粒子の表面は、該無機微粒子が熱風による表面処理によって固着しており、該無機微粒子は個数平均粒径が50nm以上200nm以下の有機無機複合粒子であり、該有機無機複合粒子は、ビニル系樹脂粒子に無機微粒子が埋め込まれた構造を有し、該有機無機複合粒子の表面には無機微粒子に由来する凸部が複数存在することを特徴とする。
【選択図】なし
Description
該トナー粒子の表面は、該有機無機複合粒子が熱による表面処理によって固着しており、該有機無機複合粒子は個数平均粒径が50nm以上200nm以下であり、該有機無機複合粒子は、ビニル系樹脂粒子に無機微粒子が埋め込まれた構造を有し、該有機無機複合粒子の表面には無機微粒子に由来する凸部が複数存在する、
ことを特徴とするトナーに関する。
本発明に使用できるその他の無機微粒子としては、例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末等のフッ素系樹脂粉末、酸化チタン微粉末、アルミナ微粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカ等の微粉末シリカ、それらをシラン化合物、及び有機ケイ素化合物、チタンカップリング剤、シリコーンオイル等により表面処理を施した処理シリカ等がある。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
本発明のトナーは、結着樹脂として、芳香族ジオールを主成分とする重量平均分子量が小さいポリエステル樹脂Aと芳香族ジオールを主成分とする重量平均分子量が大きいポリエステル樹脂Bを含有している。
本発明のポリエステル樹脂Bは、多価アルコールユニットの総モル数に対し、多価アルコールユニットの総モル数に対し、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルに由来する多価アルコールユニットを0.1mol%以上10.0mol%以下含有することが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂Aは、多価アルコールユニットと多価カルボン酸ユニットを有し、多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットを90mol%以上含有することが好ましい。多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットが90mol%未満であると、カブリが悪化する。本発明におけるポリエステルBとの相溶性を確保するため、95mol%以上であることが好ましく、さらに好ましくは100mol%である。
本発明のトナーに使用される結着樹脂としては、顔料分散性を向上させたり、トナーの帯電安定性、耐ブロッキング性を改善したりする目的で上記ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂B以外に下記の重合体を本発明の効果を阻害しない量で添加することも可能である。
本発明のトナーに用いられるワックスとしては、例えば以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸の如き脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如きアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
トナーに含有できる着色剤としては、以下のものが挙げられる。
トナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
本発明のトナーは結晶性ポリエステルを含有し微分散で存在させることで、よりトナーとしての機能を高めることができる。
本発明のトナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、ドット再現性をより向上させるために、磁性キャリアと混合して、二成分系現像剤として用いることが、また長期にわたり安定した画像が得られるという点で好ましい。
トナー粒子を製造する方法としては、結着樹脂と、着色剤と、ワックスを溶融混練する必要があることから、結着樹脂と、着色剤と、ワックスを溶融混練し、混練物を冷却後、粉砕及び分級する粉砕法が好ましい。
外添剤の平均一次粒子径(個数平均粒径)は、透過電子顕微鏡「H−800」(日立製作所社製)で観察し、最大200万倍に拡大した視野において、100個の一次粒子の長径を測定して平均一次粒子径を求める。観察倍率は、外添剤の大きさによって適宜調整する。走査型電子顕微鏡としては、S−4800(日立製作所製)を用いた。
樹脂のTHF可溶分の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定した。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
無機微粒子のBET比表面積の測定は、JIS Z8830(2001年)に準じて行なう。具体的な測定方法は、以下の通りである。
Pr/Va(1−Pr)=1/(Vm×C)+(C−1)×Pr/(Vm×C)
(ここで、CはBETパラメーターであり、測定サンプル種、吸着ガス種、吸着温度により変動する変数である。)
直線の傾き=(C−1)/(Vm×C)
直線の切片=1/(Vm×C)
S=Vm×N×0.162×10-18
(ここで、Nはアボガドロ数(モル-1)である。)
トナー粒子の重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なった。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡をあらかじめ除去した。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加えた。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加した。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させた。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整した。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させた。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続した。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節した。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整した。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なった。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出した。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定・解析条件で測定した。
円形度C=2×(π×S)1/2/L
前記トナーの透過型電子顕微鏡(TEM)による断面観察及び結晶性ポリエステルドメインの評価は、以下のようにして実施した。
有機無機複合粒子は、WO2013/063291の実施例の記載にしたがって製造することができる。
無機粒子1は、湿式法で一般的なゾルゲル法により得る。
酸素ガスをバーナーに30Nm3/hで供給し、着火用バーナーに点火した後、水素ガスをバーナーに50Nm3/hで供給して火炎を形成する。これに原料である四塩化ケイ素を100kg/hで投入しガス化させ、滞留時間を0.010secに設定し、火炎加水分解反応を行わせ、生成したシリカ粉末を回収する。
無機粒子3は、ヒュームド法により得られた原体BET200mm2/g、一次粒子径15nmのシリカを用いる。形状は不定形である。物性を表2に示す。
BET比表面積100m2/gのルチル型酸化チタンを使用した。形状は不定形である。物性を表2に示す。
有機粒子1は、日本触媒社製エポスターを使用する。物性を表2に示す。
・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:64.7質量部(0.18モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:24.1質量部(0.15モル;多価カルボン酸総モル数に対して96.0mol%)
・チタンテトラブトキシド(エステル化触媒):0.5質量部
冷却管、撹拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。
・スチレン:8.2質量部
・2−エチルヘキシルアクリレート:1.6質量部
・ジブチルパーオキサイド(重合開始剤):1.5質量部
その後、上記混合物を滴下ロートにより1時間かけて滴下し、1時間保持した(StAc化反応工程)。
1.2質量部(0.01モル;多価カルボン酸総モル数に対して4.0mol%)
・tert−ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、1時間反応させ(第2反応工程)、重量平均分子量(Mw)5000である非晶性樹脂A1を得た。
・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:47.1質量部(0.13モル;多価アルコール総モル数に対して90.0mol%)
・ノボラック型フェノール樹脂(核体数約5のプロピレンオキシド5mol付加物):
11.9質量部(0.01モル;多価アルコール総モル数に対して10.0mol%)
・テレフタル酸:
16.3質量部(0.10モル;多価カルボン酸総モル数に対して80.0mol%)
・チタンテトラブトキシド(エステル化触媒):0.5質量部
冷却管、撹拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。
・スチレン:16.4質量部
・2−エチルヘキシルアクリレート:3.1質量部
・ジブチルパーオキサイド(重合開始剤):1.5質量部
その後、上記混合物を滴下ロートにより1時間かけて滴下し、1時間保持した(StAc化反応工程)。
6.4質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して20.0mol%)
・tert−ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、15時間反応させ(第2反応工程)、重量平均分子量(Mw)100000である非晶性樹脂B1を得た。
ノボラック型フェノール樹脂(核体数約5のプロピレンオキシド5mol付加物)11.9質量部を0質量部にした以外は非晶性樹脂Bの製造例1と同様にして、重量平均分子量(Mw)100000である非晶性樹脂B2を得た。
・1,10−デカンジオール:
46.9質量部(0.27モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・セバシン酸:
53.1質量部(0.26モル;多価カルボン酸総モル数に対して100.0mol%)
冷却管、撹拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、140℃の温度で撹拌しつつ、3時間反応させた。
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度200℃に維持したまま、4時間反応させ、結晶性ポリエステル樹脂C1を得た。
・ポリエステル樹脂A1 75質量部
・ポリエステル樹脂B1 25質量部
・結晶性ポリエステル樹脂C1 10質量部
・炭化水素ワックス(最大吸熱ピークのピーク温度78℃) 6質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 6.8質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.25質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20s-1、回転時間5minで混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて吐出温度150℃にて混練した。得られた混練物を15℃/minの冷却速度で冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらにファカルティF−300(ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、トナー粒子を得た。運転条件は、分級ローター回転数を130s−1、分散ローター回転数を120s-1とした。
樹脂Bの種類、結晶性樹脂C1の量、混練回転数、混練温度を振り、その他はトナー製造例1と同様にして表4に示すトナー2〜18を製造した。ただし、有機無機複合粒子をトナー粒子表面に固着させる熱風処理は、トナー粒子12、14、16には行わなかった。材料処方と製造条件を表3に示す。また使用した外添剤の種類と量も表3に合せて示す。
工程1(秤量・混合工程):
Fe2O3 60.2質量%
MnCO3 33.9質量%
Mg(OH)2 4.8質量%
SrCO3 1.1質量%
となるようにフェライト原材料を秤量した。その後、ジルコニア(φ10mm)のボールを用いた乾式ボールミルで2時間粉砕・混合した。
粉砕・混合した後、バーナー式焼成炉を用い大気中で1000℃で3時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。フェライトの組成は、下記の通りである。
(MnO)a(MgO)b(SrO)c(Fe2O3)d
上記式において、a=0.39、b=0.11、c=0.01、d=0.50
クラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、ジルコニア(φ10mm)のボールを用い、仮焼フェライト100質量部に対し、水を30質量部加え、湿式ボールミルで2時間粉砕した。
フェライトスラリーに、バインダーとして仮焼フェライト100質量部に対してポリビニルアルコール2.0質量部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で、約36μmの球状粒子に造粒した。
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度1.00体積%以下)で、1150℃で4時間焼成した。
凝集した粒子を解砕した後に、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、磁性コア粒子1を得た。
シクロヘキシルメタクリレートモノマー 26.8質量部
メチルメタクリレートモノマー 0.2質量部
メチルメタクリレートマクロモノマー 8.4質量部
(片末端にメタクリロイル基を有する重量平均分子量5000のマクロモノマー)
トルエン 31.3質量部
メチルエチルケトン 31.3質量部
上記材料を、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び撹拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコに添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした。その後、80℃まで加温し、2.0質量部のアゾビスイソブチロニトリルを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にヘキサンを注入して共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してコート樹脂を得た。
コート樹脂 20.0質量%
トルエン 80.0質量%
上記材料をビーズミルで分散混合し、樹脂液を得た。
以上の磁性キャリアとトナー1〜18とで、トナー濃度が8.0質量%になるようにV型混合機(V−10型:株式会社徳寿製作所)で0.5s-1、回転時間5minで混合し、二成分系現像剤1〜18を得た。
二成分系現像剤1を用いて、以下の評価を行った。
キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C5051の現像器を空回転(トナー無補給)し現像剤にストレスを与えた後の画像評価を行った。この評価は低印字率、つまりはトナーの入れ替わりがほとんど無い状態での耐久性を促進的に評価する目的で行っている。具体的な手法としては高温多湿環境下(40℃/40%Rh)においてimageRUNNER ADVANCE用の現像空回転治具により5h空回転させた後の現像剤で画像を出力し、白斑点の発生状況を評価している。ここでいう白斑点とは現像時に現像キャリアがトナーと共に感光ドラム上に飛翔して、一次転写部でキャリア周辺のトナーが転写されないことで発生する現象である。これはトナーの現像性が著しく低下した時に起こり易い現象で、適正な画像濃度を出力する為の必要現像コントラストが増大してしまうため発生する。一般にはトナー−キャリア間の非静電的付着力が大きくなると電界による飛翔力に応答できなくなり現像性は低下する。この空回転評価ではトナーにストレスを加えることで、外添剤の埋没あるいは母体凹部への外添剤の落ち込み状態を促進的に作り出している。埋没、落ち込みが進行するとトナー母体が直接キャリアを接触する状態となるので、トナー−キャリア間の非静電付着力が増大し白斑点が発生する。画質評価はimageRUNNER ADVANCE C5051を用いて常温常湿(23℃50%)環境で行った。画像濃度はX−Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X−Rite社製)を使用し、紙上ベタ(FFh)濃度1.4となる条件で出力した。評価紙はCS−680(68.0g/m2)(キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を使用した。白斑点個数はA4サイズで17階調(00h〜FFh、各横帯10mm×290mm)を出力し発生個数をカウントした。
A:3個未満 (優れている)
B:3個以上10個未満 (少し優れている)
C:10個以上20個未満 (本発明において許容レベル)
D:20個以上 (本発明において許容出来ないレベル)
キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C5051の改造機を用いて高温多湿環境下(30℃/80%Rh)において高印字率(印字率40%)で耐久試験を行った。ここではトナーの外添剤が離脱し、それがキャリア表面に移行することでトナーの帯電性が低下する現象を見ている。高印字モードで耐久した方がトナーの補給量が多くなり、結果離脱外添剤総量も多くなるので外添剤によるキャリア表面スペント(キャリア帯電能低下に繋がる)を促進的に評価するのに適している。耐久中現像キャリアの入れ替え(オートリフレッシュ機構)は行っていない。トナーの帯電量変化は画像濃度変動に繋がるので好ましくない。
A:10%未満 (優れている)
B:10以上20%未満 (本発明において許容レベル)
C:20%以上 (本発明において許容出来ないレベル)
二成分系現像剤を表5に記載の様に変更した以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。評価結果を表5に示す。
14.粉体粒子供給口
Claims (2)
- 結着樹脂及び有機無機複合粒子を含有するトナー粒子を含有するトナーにおいて、
該トナー粒子の表面は、該有機無機複合粒子が熱による表面処理によって固着しており、該有機無機複合粒子は個数平均粒径が50nm以上200nm以下であり、該有機無機複合粒子は、ビニル系樹脂粒子に無機微粒子が埋め込まれた構造を有し、該有機無機複合粒子の表面には無機微粒子に由来する凸部が複数存在する、
ことを特徴とするトナー。 - 該結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、
該トナー粒子のルテニウム染色処理された透過型電子顕微鏡(TEM)断面において、該結晶性ポリエステルがトナー粒子断面上で針状に観察される結晶を形成しており、該結晶の長軸長さの個数平均径(D1)が60nm以上250nm以下であり、該トナー粒子断面中の1.0μm×1.0μmの視野において該トナー粒子中の該結晶性ポリエステルの占める面積を求めたとき、面積の標準偏差が10.0%以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載のトナー。
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