JP2016138431A - トンネル用の避難扉装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】避難扉9を、避難口8の前後方向長さよりも短い扉本体11、12と、該扉本体11、12に着脱自在に設けられ、扉本体11、12に取付けた場合に避難口の前後方向長さよりも長くなる補助扉体11b、12bとにより構成し、補助扉体11b、12bを取り外すことで扉本体11、12を避難口8から車道2側に取り外すことができるようにした。
【選択図】図3
Description
ところでトンネル内には、車道の左右端部(左右何れか一方または両方)を段差状に高くした監視員通路が形成され、この監視員通路からトンネル内の点検やメンテナンスを行うようにしたものがあるが、このような監視員通路の一部を切り欠いて避難口とし、該避難口に開閉自在に設けた避難扉を開放することで車道から連通路を経由して避難路に避難できるようにしている。
このようなものにおいて、避難口に設けられる避難扉を監視員通路の形状に対応させて逆L字形にし、該避難扉を前後方向(車両の進行方向)にスライド移動させることで避難口を開放するようにしたものが提唱されている(例えば特許文献1参照)。
ところでトンネルの車道では車両が走行する際に風や路面の振動が発生し、この風や路面の振動が避難扉を振動させることになり、この避難扉の振動が長期に亘って繰り返されると、例えば走行レールや走行ローラが摩耗し、あるいは避難扉のパネル体とのオーバーラップ部が摩耗することになり、また、排気ガスによる腐食もあり、このような場合に走行レールや走行ローラ、さらには避難扉を必要において交換することが要求される。
このような場合、前記従来のものでは、避難扉が避難口よりも前後方向に長いため、そのままでは避難扉を避難口から車道側に取り外すことができず、パネル部をいちいち取り外した状態で避難扉の交換をする等のメンテナンスを行わなければならないことになって作業性が悪いだけでなく、車道の通行規制が長時間にわたってしまうという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
請求項2の発明は、扉本体は天板と縦板とで逆L字形に構成され、補助扉体は、天板に取付けられる補助天板と縦板に取付けられる補助縦板とを備えて構成されることを特徴とする請求項1記載のトンネル用の避難扉装置である。
請求項3の発明は、避難扉は、扉本体に設けたローラが避難口に設けたレールを転動することで開閉するものとし、レールは、避難口に設けられる避難口部と避難扉が開放したときに収納される扉袋部とで二分されるものとし、避難口側のレールを取り外して車道側に取り出せるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載のトンネル用の避難扉装置である。
請求項4の発明は、ローラは、扉本体に対して着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項3記載のトンネル用の避難扉装置である。
請求項5の発明は、扉本体には、避難通路側の圧力が高くなったときに扉本体が持ち上がるのを規制する持ち上がり規制部材が設けられていることを特徴とする請求項3または4記載のトンネル用の避難扉装置である。
請求項2の発明とすることにより、逆L字形をした避難扉の分解−組み立てが容易となる。
請求項3の発明とすることにより、レールは主に避難口側のものが損耗することになるが、この損耗しやすい避難口側レールを簡単に取り外すことができる。
請求項4の発明とすることにより、スライド移動するためのローラについても容易にメンテナンスをすることができる。
請求項5の発明とすることにより、車道に火災等の異常が発生して避難通路側の圧力が高くなった場合、避難扉が持ち上がってローラがレールから外れてしまうことを未然に防止することができる。
因みにパネル部6、7は、パネル天板6a、7aがパネル縦板6b、7b側(左右方向内側)に至るほど僅かではあるが低くなるよう傾斜(例えば斜度1%)する設定になっており、これによって地下水等の水がパネル天板6a、7a上に溜まることなく、パネル縦板6b、7b側に流れ落ちるように設定されている。
因みに補助天板11bと天板11の突き合わせ面、保持縦板12bと縦板12との突き合わせ面はコーキング材やシール材により封止されていてこれら突き合わせ面から水が内部に流れ落ちないよう配慮されている。
また天板(補助天板11bも含む)11の左右方向外端部(トンネル1の壁体側端部)の上面には、L字形をした水切り板11gが設けられていて、水が天板11の左右方向外端側に流れないよう配慮されている。
さらに、避難扉9についても、天板(補助天板11bも含む)11は、パネル天板6a、7aと同様、縦板12側が僅かに低くなるよう傾斜(例えば1%の斜度)していて水が縦板12側に流れ落ちるように配慮されている。
またブラケット13aには、上側ローラ13よりも上側に位置する状態で補助ローラ(本発明の持ち上がり規制部材に相当する。)13bが設けられているが、該補助ローラ13bは、車道2において火災等の異常が発生した場合に、これを図示しない異常検知器が検知することに連動して避難路3に設けた図示しない送風機が駆動することで避難路3内の気圧を上昇させ、これにより避難扉9を開放したとき、車道2内で発生している煙や炎が避難路3に進入しないよう配慮されているが、このとき避難扉9が閉鎖状態にあると、避難扉9は前記高くなった気圧を受けて持ち上がることが想定され、この場合に、補助ローラ13bが取付け金具14aに設けた持ち上がり防止体14cに当接して避難扉9が持ち上がるのを規制して前記上側ローラ13や後述する下側ローラ17が上側レール14や下側レール18から外れることがないように配慮されている。
尚、パネル部6の開口端部には避難扉9が全閉したときに避難扉9の扉先側端縁が当接する柱状のストッパ体6cが設けられるが、該ストッパ体6cには避難扉9が全閉したときの衝撃を緩衝する緩衝部材6d、避難扉9の扉先側端縁とパネル体6の開口端縁とを封止する封止材6eが設けられている。
また、天板11、縦板12の扉先側端部には、パネル体6の裏側面に向けて突出した突起11g、12gが設けられており、これによって天板11、縦板12を流れ落ちる水が突起11g、12gよりも扉先側に行かないよう配慮されている。さらに天板11、縦板12には戸尻側にも水切り11i、12iが設けられていて、水が戸尻側に行かないよう配慮されている。
さらに天板11、縦板12の扉尻側端部には扉尻側封止材11h、12hが設けられており、避難扉9が全閉した場合に、パネル体7の開口端部裏面に設けた封止受け材7cに当接して封止をするようになっている。
2 車道
3 避難路
4 監視員通路
5 避難扉装置
6、7 パネル部
8 避難口
9 避難扉
10 連通路
11 天板
11b 補助天板
12 縦板
12b 補助縦板
13 上側ローラ
14 上側レール
17 下側ローラ
18 下側レール
Claims (5)
- 車両が通行するための車道と、該車道から避難する人が通る避難路と、車道の左右方向少なくとも一方の脇に設けられる監視員通路と、該監視員通路の一部を切り欠いて設けられる避難口と、該避難口から避難通路に連通する連通路とを備えて構成されるトンネルにおいて、前記避難口を開閉するため前後方向にスライド移動する避難扉を設けるにあたり、該避難扉を、避難口よりも前後方向の長さが小さい寸法に設定されていて避難口から車道側に取出し可能な扉本体と、該扉本体の少なくとも前後方向一端側に着脱自在に設けられて、避難扉の前後方向長さを避難口よりも長くして避難口を閉鎖する補助扉体とを備えて構成したことを特徴とするトンネル用の避難扉装置。
- 扉本体は天板と縦板とで逆L字形に構成され、補助扉体は、天板に取付けられる補助天板と縦板に取付けられる補助縦板とを備えて構成されることを特徴とする請求項1記載のトンネル用の避難扉装置。
- 避難扉は、扉本体に設けたローラが避難口に設けたレールを転動することで開閉するものとし、レールは、避難口に設けられる避難口部と避難扉が開放したときに収納される扉袋部とで二分されるものとし、避難口側のレールを取り外して車道側に取り出せるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載のトンネル用の避難扉装置。
- ローラは、扉本体に対して着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項3記載のトンネル用の避難扉装置。
- 扉本体には、避難通路側の圧力が高くなったときに扉本体が持ち上がるのを規制する持ち上がり規制部材が設けられていることを特徴とする請求項3または4記載のトンネル用の避難扉装置。
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