JP2016132276A - 車両の前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両前部の外観を損なうことなくレーダ装置を車両前部に設けることができる車両の前部構造を提供する。
【解決手段】車両前部に設け、グリル開口部12aが形成されるバンパフェイシャ10と、バンパフェイシャ10の後方でサイドフレームの前端部に設けるバンパレイン70と、バンパレイン70の上方でシュラウド80に設け、ボンネット20を閉状態に保持するラッチ機構85を収容するラッチ収容部86とを備える。上下方向に延び、バンパレイン70とラッチ収容部86とを連結する取付用ブラケット90は、レーダ装置100を設ける本体部91と、本体部91から下方へ延び、バンパレイン70に固定する下方延設部92と、本体部91から後方へ延び、ラッチ収容部86に固定する後方延設部93とを有する。レーダ装置100及び後方延設部93を、グリル開口部12aに設ける電波透過部材18と車両正面視で重複するように配置する。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両の前部構造に関する。
車両の前部構造に関する技術として、特許文献1は、前方からの軽衝突時に車体前部に設けられるレーダーユニットに作用する衝撃を低減するために、シュラウドアッパーとシュラウドロアとを連結するシュラウドステーにレーダーユニットを取り付け、上記シュラウドステーの上端部を前方から所定以上の荷重が作用したときにシュラウドアッパーから離脱するようにシュラウドアッパーに連結することを開示し、これによれば、車両の軽衝突時にシュラウドステーの上端部がシュラウドアッパーから離脱し、シュラウドステーに取り付けられたレーダーユニットが後方に移動するので、レーダーユニットに作用する衝撃が低減し、レーダーユニットの破損を防止できるとしている。
また、特許文献2は、フード閉時の荷重を受けた際のシュラウドパネルの変形を抑止するために、シュラウドアッパ前端中央にボンネットロックを収容する収容部を備え、この収容部と下方のバンパーレインフォースメントとを収容部支持ステーで接続することを開示し、これによれば、収容部支持ステーによりボンネット閉時の高荷重を確実に支えることが可能であるとしている。
特開2007−30535号公報(特に[0003]〜[0007]) 特開2004−237788号公報(特に[0005]〜[0011])
特許文献1によれば、シュラウドステーはレーダーユニットを挟んで左右1対設けられ、レーダーユニットは車幅方向に延びる側部取付板を介して上記シュラウドステーに取り付けられる。そのため、特許文献1の図6から明らかなように、車両正面視において、上記シュラウドステー及び側部取付板がレーダーユニット前方に設けられるプレート側方のグリルの隙間から見えてしまい、車両前部の外観が損なわれる。
本発明は、車両の前部構造における上記不具合に対処するもので、車両前部の外観を損なうことなくレーダ装置を車両前部に設けることができる車両の前部構造の提供を目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、車両前部に設けられ、グリル開口部が形成されるバンパフェイシャと、上記バンパフェイシャの後方で車両下方に位置するフロントサイドフレームの前端部に設けられるバンパレインフォースメントと、上記バンパレインフォースメントの上方で所定の車体側部材に設けられ、ボンネットを閉状態に保持するためのラッチ機構を収容するラッチ収容部とを有する車両の前部構造であって、上下方向に延び、上記バンパレインフォースメントとラッチ収容部とを連結する連結部材が設けられ、上記連結部材は、車両前方の状態を検知するためのレーダ装置が設けられる本体部と、上記本体部から下方へ延び、上記バンパレインフォースメントに固定される下方延設部と、上記本体部から後方へ延び、上記ラッチ収容部に固定される後方延設部とを有し、上記レーダ装置及び後方延設部は、上記グリル開口部に設けられる電波透過部材と車両正面視で重複するように配置されることを特徴とする。
本発明によれば、車両正面視において、レーダ装置及び連結部材の後方延設部が電波透過部材に隠れるので、グリル開口部から見えることが抑制される。そのため、車両前部の外観を損なうことなくレーダ装置を車両前部に設けることができる。しかも、ボンネットを閉じる際にラッチ収容部に入力される荷重を受けるために設けた連結部材にレーダ装置を設けるので、部材の数を増やすことなくレーダ装置をコンパクトに設けることができる。要すれば、本発明によれば、ラッチ収容部の支持と、レーダ装置の取付けに係る外観低下の抑制とを、簡単な構成で両立させることができる。
本発明においては、上記連結部材は、上記本体部から上方へ延び、上記バンパフェイシャの上部を下方から支持する上方延設部をさらに有することが好ましい。
この構成によれば、連結部材に上方延設部を設けるので、部材の数を増やすことなくバンパフェイシャの上部をコンパクトに下方から支持し、バンパフェイシャの垂れ下がりを抑制することができる。
本発明においては、上記電波透過部材は、上記グリル開口部の上端部に設けられることが好ましい。
この構成によれば、車両正面視において、上方延設部が電波透過部材に隠れるので、グリル開口部から見えることが抑制され、車両前部の外観が損なわれない。
本発明においては、上記上方延設部は、上記後方延設部の前方に設けられ、上記後方延設部を上記ラッチ収容部に固定する作業を上記上方延設部の前方から行うための開口を有することが好ましい。
この構成によれば、後方延設部のラッチ収容部への組付性が確保される。
本発明においては、上記後方延設部に設けられる上記ラッチ収容部への固定部、及び上記開口は、上記電波透過部材と車両正面視で重複するように配置されることが好ましい。
この構成によれば、車両正面視において、後方延設部のラッチ収容部への固定部、及び上記開口が電波透過部材に隠れるので、グリル開口部から見えることが抑制され、車両前部の外観が損なわれない。
本発明においては、上記下方延設部は、上記本体部よりも、車幅方向に小さく形成されることが好ましい。
この構成によれば、車両正面視において、電波透過部材を超えて本体部から下方へ延びる下方延設部が車幅方向に小さく形成されて目立たないので、グリル開口部から見えることが抑制され、車両前部の外観が損なわれない。
本発明によれば、車両前部の外観を損なうことなくレーダ装置を車両前部に設けることができる車両の前部構造が提供される。
本発明の実施形態に係る車両のバンパフェイシャ、フロントグリル、ボンネット、及び前照灯ユニットを含む正面図である。 図1の部分拡大図である。 上記車両のバンパフェイシャ後方のバンパレインフォースメント、レーダ装置、取付用ブラケット、及びシュラウドを含む正面図である。 図3の左前上方からの斜視図である。 図1のV線矢視断面図である。 上記レーダ装置及び取付用ブラケットの左前方からの斜視図である。 同じく左側面図である。 同じく背面図である。 上記フロントグリル及びバンパフェイシャ上部の左後上方からの斜視図である。 同じく左後下方からの斜視図である。
以下、図面に基き本発明の実施形態を説明する。
図1の正面図において、符号1は本実施形態に係る車両、10は車両1前部に設けられるフロントバンパであるバンパフェイシャ、12はバンパフェイシャ10の車幅方向中央部の上部に設けられるフロントグリル、12aはフロントグリル12に形成される格子状のグリル開口部、13はフロントグリル12の下半部を構成するフロントグリル下部材、14はフロントグリル12の上半部を構成するフロントグリル上部材、18は電波透過部材(レドーム)、20はボンネット、30はフェンダパネル、40は前照灯ユニットである。
グリル開口部12aは、バンパフェイシャ10の後方のエンジンルーム2(図3〜図5参照)内に配設されるラジエータ(図示せず)の放熱ないし冷却用の外気を導入するためのものである。電波透過部材18は、合成樹脂製であり、グリル開口部12aの車幅方向中央部の上端部に配設される。ボンネット20は、エンジンルーム2の上方を開閉可能に覆い、その下縁部とフロントグリル12の上縁部との間にパーティングラインを形成する。前照灯ユニット40は、バンパフェイシャ10、フロントグリル12、ボンネット20、及びフェンダパネル30で囲まれる。
図2は、上記電波透過部材18及びその近傍の部分拡大図である。図2において、符号100はレーダ装置としてのミリ波レーダ、90はミリ波レーダ100を取り付けるための取付用ブラケット(本発明の連結部材に相当する)、91は取付用ブラケット90の本体部、92は取付用ブラケット90の下方延設部である。また、符号70はバンパレインフォースメント、70aはバンパレインフォースメント70に取付用ブラケット90の下方延設部92を固定するための突設フランジ、84はラッチ収容部86(図3〜図5参照)をシュラウド(本発明の車体側部材に相当する)80に取り付けるための支持ステーである。
後述するように(図3〜図5参照)、エンジンルーム2内に、ミリ波レーダ100と、その取付用ブラケット90とが配設される。しかし、本実施形態では、ミリ波レーダ100は、電波透過部材18の後方に位置するため、車両1正面視において、電波透過部材18と重複し、電波透過部材18に隠れて全く見えない。また、取付用ブラケット90も、車両1正面視において、電波透過部材18の側方の格子状のグリル開口部12aからほとんど見えない。
図3〜図5に示すように、バンパフェイシャ10の後方にバンパレインフォースメント70が配設される。バンパレインフォースメント70は、車両1下方に位置する左右1対のフロントサイドフレーム50(図4)の前端部に左右1対のクラッシュカン60を介して設けられる。
具体的に、フロントサイドフレーム50は車両1前後方向に延び、フロントサイドフレーム50の前端部に車両1前後方向に延びる多角形筒状のクラッシュカン60の後端部が連結され、クラッシュカン60の前端部に車幅方向に延びる閉断面構造(図5)のバンパレインフォースメント70の左右端部が連結される。バンパレインフォースメント70の前面に、例えば硬質ウレタンフォーム等で形成されるEA材(エネルギ吸収材)71が設けられる。
クラッシュカン60は、車両衝突時にバンパレインフォースメント70を介して前方から加わる衝突荷重により圧縮され潰れることで衝突エネルギを吸収する機能を発揮し得る大きさ及び形状に形成される。
上記フロントサイドフレーム50及びクラッシュカン60にシュラウド80が支持される。シュラウド80は、上部を構成するシュラウドアッパ81、下部を構成するシュラウドロア82、及び左右側部を構成するシュラウドサイド83とにより車両1正面視で矩形枠状に形成され、上述したラジエータ等を収容する。
シュラウドアッパ81の車幅方向中央部の前面に、ラッチ機構85を収容するラッチ収容部86が配設される。ラッチ機構85は、ボンネット20のストライカ21(図5)と係合し、ボンネット20を閉状態に保持するためのものである。ラッチ収容部86は、左右側方に延びる取付用部材87を介して左右1対の支持ステー84に取り付けられる。支持ステー84は、上下方向に延び、シュラウドアッパ81とシュラウドロア82とを連結する。
シュラウド80の車幅方向中央部の前方に、上下方向に延び、バンパレインフォースメント70とラッチ収容部86とを連結する取付用ブラケット90が設けられる。取付用ブラケット90は、上下方向に延びる縦壁状の本体部91と、本体部91から下方へ延び、バンパレインフォースメント70の車幅方向中央部に固定される下方延設部92と、本体部91から後方へ延び、ラッチ収容部86に固定される後方延設部93と、本体部91から上方へ延び、バンパフェイシャ10の上部11を下方から支持する上方延設部94(図5)とを有する。
具体的に、図6〜図8にも示すように、本体部91と上方延設部94とは車両1側面視で略L字状の単一の部材で一体に形成される。上方延設部94は、本体部91から上方へ延びたのち前方へ延び、先端部(前端部)がバンパフェイシャ10の上部11の車幅方向中央部を下方から支持する(このときの下方からの支持部に図5及び図10において符号Aを付す)。上方延設部94の上方から前方への延設方向の曲折部は、上下方向に屈曲可能な上側曲折部99aを構成する。
下方延設部92は車両1側面視で略クランク状の部材で形成される。下方延設部92は、上端部が本体部91の下端部に結合され、本体部91から下方へ延びたのち前方へ延び、先端部(下端部)がバンパレインフォースメント70の車幅方向中央部に突設フランジ70a及びビス97を介して固定される。下方延設部92の下方から前方への延設方向の曲折部は、上下方向に屈曲可能な下側曲折部99bを構成する。
要すれば、上方延設部94の先端部(前端部)と下方延設部92の先端部(下端部)との間に上下方向に屈曲可能な曲折部99a,99bが2箇所設けられる。
ここで、上方延設部94の先端部(前端部)と上側曲折部99aとの間の車両1前後方向の長さは、下方延設部92の先端部(下端部)と下側曲折部99bとの間の車両1前後方向の長さよりも長く設定される。
後方延設部93は車両1側面視で略クランク状の部材で形成される。後方延設部93は、下端部が本体部91の上下方向の中央部に結合され、本体部91から後方へ延びたのち上方へ延び、先端部(上端部)がラッチ収容部86の車幅方向中央部にビス97を介して固定される。後方延設部93に設けられるビス97の挿通孔は、後方延設部93のラッチ収容部86への固定部93aを構成する。
取付用ブラケット90は、本体部91が上方延設部94及び下方延設部92よりも後方に位置するため、本体部91と上方延設部94と下方延設部92とで、車両1側面視で後方に凹設する略コ字状に形成される。
上方延設部94は、後方延設部93の前方に設けられる。そのため、後方延設部93をラッチ収容部86に固定する作業を上方延設部94の前方から行うための固定作業用開口94aが上方延設部94に形成される。すなわち、固定作業用開口94aは、後方延設部93の固定部(ビス97の挿通孔)93aよりも径が大きく形成され、かつ、車両1正面視で後方延設部93の固定部93aと重複し、上記固定部93aを全て含むように、上記固定部93aと同心に形成される(図3)。
本体部91の前面に車両1前方の状態(例えば前方車両や障害物までの距離やこれらとの相対速度等)を検知するためのミリ波レーダ100が取り付けられる。ミリ波レーダ100は、シュラウド80の車幅方向中央部の前方でシュラウドアッパ81とバンパレインフォースメント70との間の高さ位置に配設される(図3)。ミリ波レーダ100は、ラッチ収容部86の前方やや下方に配設され、ミリ波レーダ100の下方にバンパレインフォースメント70が位置する(図5)。ミリ波レーダ100は、その前端部がバンパレインフォースメント70の前端部と車両1前後方向で略同じ位置になるように配設される(図5)。
本体部91、下方延設部92、後方延設部93、及び上方延設部94は、それぞれ、適宜の剛性確保のために、左右側縁部が全長に亘って又は部分的に直角に折られる。
そして、図5及び図9に示すように、バンパフェイシャ10の上部11に、上方延設部94の先端部(前端部)の上方を通って車幅方向に延びる荷重吸収部材19が設けられる(図9において着色部分)。荷重吸収部材19は、バンパフェイシャ上部11とフロントグリル上部材14との間に介在し、断面形状が略コ字状に形成され、上方からの荷重に対して屈曲することにより上方からの荷重を吸収する。
また、図2及び図5に示すように、ミリ波レーダ100及び後方延設部93は、グリル開口部12aに設けられる電波透過部材18と車両1正面視で重複するように配置される。
また、図2及び図3に示すように、後方延設部93に設けられるラッチ収容部86への固定部(ビス97の挿通孔)93a、及び上方延設部94に形成される固定作業用開口94aは、電波透過部材18と車両1正面視で重複するように配置される。
また、図3に示すように、下方延設部92は、本体部91よりも、車幅方向に小さく形成される。
次に、本実施形態の作用を説明する。
(1)本実施形態に係る車両1の前部構造は、車両1前部に設けられ、グリル開口部12aが形成されるバンパフェイシャ10と、上記バンパフェイシャ10の後方で車両1下方に位置するフロントサイドフレーム50の前端部に設けられるバンパレインフォースメント70と、上記バンパレインフォースメント70の上方でシュラウド80に設けられ、ボンネット20を閉状態に保持するためのラッチ機構85を収容するラッチ収容部86とを有する。上下方向に延び、上記バンパレインフォースメント70とラッチ収容部86とを連結する取付用ブラケット90が設けられ、上記取付用ブラケット90は、車両1前方の状態を検知するためのミリ波レーダ100が設けられる本体部91と、上記本体部91から下方へ延び、上記バンパレインフォースメント70に固定される下方延設部92と、上記本体部91から後方へ延び、上記ラッチ収容部86に固定される後方延設部93とを有する。上記ミリ波レーダ100及び後方延設部93は、上記グリル開口部12aに設けられる電波透過部材18と車両1正面視で重複するように配置される。
この構成によれば、車両1正面視において、ミリ波レーダ100及び取付用ブラケット90の後方延設部93が電波透過部材18に隠れるので、グリル開口部12aから見えることが抑制される。そのため、車両1前部の外観を損なうことなくミリ波レーダ100を車両1前部に設けることができる。しかも、ボンネット20を閉じる際にラッチ収容部86に入力される荷重を受けるために設けた取付用ブラケット90にミリ波レーダ100を設けるので、部材の数を増やすことなくミリ波レーダ100をコンパクトに設けることができる。要すれば、本実施形態によれば、ラッチ収容部86の支持と、ミリ波レーダ100の取付けに係る外観低下の抑制とを、簡単な構成で両立させることができる。
なお、図2に示すように、取付用ブラケット90の本体部91もその下端部を除き大部分が電波透過部材18と車両1正面視で重複しており、グリル開口部12aからほとんど見えない。状況に応じて、本体部91の下端部をカットして、取付用ブラケット90の本体部91もまた電波透過部材18と車両1正面視で重複するように配置してもよい。
(2)本実施形態においては、上記取付用ブラケット90は、上記本体部91から上方へ延び、上記バンパフェイシャ10の上部11を下方から支持する上方延設部94をさらに有する。
この構成によれば、取付用ブラケット90に上方延設部94を設けるので、部材の数を増やすことなくバンパフェイシャ10の上部11をコンパクトに下方から支持し、バンパフェイシャ10の垂れ下がりを抑制することができる。
(3)本実施形態においては、上記電波透過部材18は、上記グリル開口部12aの上端部に設けられる。
この構成によれば、車両1正面視において、上方延設部94が電波透過部材18に隠れるので、グリル開口部12aから見えることが抑制され、車両1前部の外観が損なわれない。
(4)本実施形態においては、上記上方延設部94は、上記後方延設部93の前方に設けられ、上記後方延設部93を上記ラッチ収容部86に固定する作業を上記上方延設部94の前方から行うための開口94aを有する。
この構成によれば、後方延設部93のラッチ収容部86への組付性が確保される。
(5)本実施形態においては、上記後方延設部93に設けられる上記ラッチ収容部86への固定部93a、及び上記開口94aは、上記電波透過部材18と車両1正面視で重複するように配置される。
この構成によれば、車両1正面視において、後方延設部93のラッチ収容部86への固定部93a、及び上記開口94aが電波透過部材18に隠れるので、グリル開口部12aから見えることが抑制され、車両1前部の外観が損なわれない。
(6)本実施形態においては、上記下方延設部92は、上記本体部91よりも、車幅方向に小さく形成される。
この構成によれば、車両1正面視において、電波透過部材18を超えて本体部91から下方へ延びる下方延設部92が車幅方向に小さく形成されて目立たないので、グリル開口部12aから見えることが抑制され、車両1前部の外観が損なわれない。
以上、実施形態を挙げて本発明を詳しく説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、レーダ装置はミリ波レーダに限らずレーザレーダ等でもよい。また、レーダ装置の前端部をバンパレインフォースメントの前端部よりも前方又は後方に配置してもよい。また、取付用ブラケットは、本体部と上方延設部と下方延設部とで、車両側面視で略クランク状に形成されてもよい。
1 車両
2 エンジンルーム
10 バンパフェイシャ
11 バンパフェイシャ上部
12 フロントグリル
12a グリル開口部
18 電波透過部材(レドーム)
19 荷重吸収部材
20 ボンネット
21 ストライカ
50 フロントサイドフレーム
70 バンパレインフォースメント
80 シュラウド(車体側部材)
81 シュラウドアッパ
82 シュラウドロア
83 シュラウドサイド
84 支持ステー
85 ラッチ機構
86 ラッチ収容部
90 取付用ブラケット(連結部材)
91 本体部
92 下方延設部
93 後方延設部
93a 固定部
94 上方延設部
94a 固定作業用開口
99a 上側曲折部
99b 下側曲折部
100 ミリ波レーダ(レーダ装置)

Claims (6)

  1. 車両前部に設けられ、グリル開口部が形成されるバンパフェイシャと、
    上記バンパフェイシャの後方で車両下方に位置するフロントサイドフレームの前端部に設けられるバンパレインフォースメントと、
    上記バンパレインフォースメントの上方で所定の車体側部材に設けられ、ボンネットを閉状態に保持するためのラッチ機構を収容するラッチ収容部とを有する車両の前部構造であって、
    上下方向に延び、上記バンパレインフォースメントとラッチ収容部とを連結する連結部材が設けられ、
    上記連結部材は、車両前方の状態を検知するためのレーダ装置が設けられる本体部と、上記本体部から下方へ延び、上記バンパレインフォースメントに固定される下方延設部と、上記本体部から後方へ延び、上記ラッチ収容部に固定される後方延設部とを有し、
    上記レーダ装置及び後方延設部は、上記グリル開口部に設けられる電波透過部材と車両正面視で重複するように配置されることを特徴とする車両の前部構造。
  2. 請求項1に記載の車両の前部構造において、
    上記連結部材は、上記本体部から上方へ延び、上記バンパフェイシャの上部を下方から支持する上方延設部をさらに有することを特徴とする車両の前部構造。
  3. 請求項2に記載の車両の前部構造において、
    上記電波透過部材は、上記グリル開口部の上端部に設けられることを特徴とする車両の前部構造。
  4. 請求項2又は3に記載の車両の前部構造において、
    上記上方延設部は、上記後方延設部の前方に設けられ、上記後方延設部を上記ラッチ収容部に固定する作業を上記上方延設部の前方から行うための開口を有することを特徴とする車両の前部構造。
  5. 請求項4に記載の車両の前部構造において、
    上記後方延設部に設けられる上記ラッチ収容部への固定部、及び上記開口は、上記電波透過部材と車両正面視で重複するように配置されることを特徴とする車両の前部構造。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の車両の前部構造において、
    上記下方延設部は、上記本体部よりも、車幅方向に小さく形成されることを特徴とする車両の前部構造。
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