JP5688394B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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本発明は、車体前部における左右のヘッドライト周辺部分が改良された車体前部構造に関する。
一般的な乗用車等の車体前部は、左右のフロントピラーから前方へ延びた左右のアッパメンバと、該左右のアッパメンバの前端部に且つ車幅方向内側に位置するフロントバルクヘッドとを含む。該フロントバルクヘッドは、前記左右のアッパメンバの車幅方向内側に位置して上下に延びる左右のサイドメンバと、該左右のサイドメンバの上端間を繋ぐアッパクロスメンバと、該左右のサイドメンバの下端間を繋ぐロアクロスメンバとから成る。フロントバルクヘッドの後方には、エンジンルームが形成されている。該エンジンルームの上部開口は、エンジンフードによって開閉可能に覆われている。
このようなエンジンフードが取り付けられている車体前部構造に関しては、特許文献1〜2によって知られている。
特許文献1で知られている車体前部構造では、アッパクロスメンバは、車幅方向中央から左右のアッパメンバに向けて下がるように延びて、左右のアッパメンバに接続されている。フロントバルクヘッドのアッパクロスメンバを、左右のアッパメンバに接続することで、車体前部の剛性を確保することができる。しかし、エンジンフードは、車幅方向中央から左右のアッパメンバに向けて下がるように延びるアッパクロスメンバを覆うので、エンジンフードの左右端部は、前下方に傾斜する。このため、運転者は、車体前部の左右端部が見えない。結果、運転者は、車体前部の左右端部の位置が把握できず、特に狭い路地等での運転性を高めるには改良の余地がある。
特許文献2で知られている車体前部構造では、アッパクロスメンバは、車幅方向中央から左右のアッパメンバに向けて水平に延びている。しかし、エンジンフードは、運転席側から前下がりに傾斜しており、エンジンフードの前端部は、車幅方向中央から左右端部まで略水平に延びているので、やはり、運転者は、車体前部の左右端部が見えない。結果、運転者は、車体前部の左右端部の位置が把握できず、特に狭い路地等での運転性を高めるには改良の余地がある。
特開2010−18083号公報 特開2011−51463号公報
本発明は、運転者が車体前部の両端の位置を認識することができ、車体前部の大きさを容易に認識できる車体前部構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体の前端部に位置するフロントバルクヘッドの後方に形成されたエンジンルームと、エンジンルームの上部開口を開閉可能に覆うエンジンフードと、車体の前部の車幅方向外面を覆う左右のフロントフェンダとを含み、エンジンフードの前端の下から左右のフロントフェンダの前端までにわたって左右のヘッドライトが設けられ、フロントバルクヘッドは、上端に且つ車幅方向に延びたアッパクロスメンバを有し、アッパクロスメンバの車幅方向両端部には、左右のヘッドライトの車幅方向内側を固定するための左右の内側ブラケットが立設され、左右の内側ブラケットは、上方からの荷重に対する内側ブラケットの脆弱部を、前壁と傾斜壁と固定座と後壁とアッパクロスメンバの上面とからなる略五角形断面により構成し、傾斜壁の傾斜長さは車幅方向の内側から外側に向かって漸増し、エンジンフードには、前部中央の低部のなかの左右の内側ブラケットが位置している部位から、左右のフロントフェンダの前端までにわたって、上方へ隆起した隆起部が形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載のごとく、好ましくは、前記エンジンフードの下には、車体の前部を覆う樹脂製のフロントグリルが配置され、該フロントグリルは、前記隆起部において、前記左右のヘッドライトの前部の周縁を囲む環状部を有する。
請求項3に係る発明は、左右のフロントピラーから前方へ延びた左右のアッパメンバの上面には、左右のヘッドライトの車幅方向外側を固定するための左右の外側ブラケットが設けられ、左右の外側ブラケットは脚部を備え、脚部は、脚部の板面の上下端にわたって形成された一対の縦フランジと、脚部の板厚方向へ段差状に形成された略水平な折れ線部と、折れ線部の延長上に且つ縦溝の底に形成された横長の貫通孔とを有し、略水平な折れ線部と貫通孔が、所定の外力に対して変形可能な脆弱部を形成していることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、フロントバルクヘッドのアッパクロスメンバの左右の内側ブラケットと、左右のアッパメンバの左右の外側ブラケットには、左右のヘッドライトを仮止めした状態の左右の連結部材がそれぞれ取り付けられており、左右の連結部材は、車幅方向に延びた帯状の鋼板により構成された部材で湾曲部を有し、鋼板の長手方向に沿ったビードが形成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、車体の前端部に位置するフロントバルクヘッドの後方に形成されたエンジンルームと、エンジンルームの上部開口を開閉可能に覆うエンジンフードと、車体の前部の車幅方向外面を覆う左右のフロントフェンダとを含み、エンジンフードの前端の下から左右のフロントフェンダの前端までにわたって左右のヘッドライトが設けられ、フロントバルクヘッドは、上端に且つ車幅方向に延びたアッパクロスメンバを有し、アッパクロスメンバの車幅方向両端部には、左右のヘッドライトの車幅方向内側を固定するための左右の内側ブラケットが立設され、左右の内側ブラケットは、上方からの荷重に対する内側ブラケットの脆弱部を、前壁と傾斜壁と固定座と後壁とアッパクロスメンバの上面とからなる略五角形断面により構成し、傾斜壁の傾斜長さは車幅方向の内側から外側に向かって漸増し、エンジンフードには、前部中央の低部のなかの左右の内側ブラケットが位置している部位から、左右のフロントフェンダの前端までにわたって、上方へ隆起した隆起部が形成されている。
本発明では、先ずアッパクロスメンバの車幅方向両端部には、左右のヘッドライトの車幅方向内側を固定するための左右の内側ブラケットが設けられている。左右の内側ブラケットは、アッパクロスメンバより高い位置にある。エンジンフードには、左右の内側ブラケットが位置している部位から、左右のフロントフェンダの前端までにわたって、車体前部の中央の低部より上方へ隆起した隆起部が形成されている。このため、運転者は、低部で前方が見易くなり、車体前部の左右両端の位置を隆起部により認識することができ、車体前部の大きさを容易に認識できる。また、ヘッドライトは、アッパクロスメンバの車幅方向端部に設けられた左右の内側ブラケットに固定される。ヘッドライトを車体前部の高い位置に配置するので、ヘッドライトにより遠方まで照射することができる。
次に左右の内側ブラケットは、車体の上方から作用する所定の外力に対して変形可能な脆弱部を有している。エンジンフードは左右の内側ブラケットに支持されているので、エンジンフードに対して、上方から障害物(例えば歩行者)が衝突したときに、衝突力によって脆弱部が変形する。従って、エンジンフードは下方へ変位する。左右の脆弱部及びエンジンフードが下がることにより、衝突力を吸収することができる。この結果、障害物への衝撃を十分に緩和することができる。
更に左右の内側ブラケットは、傾斜壁の傾斜長さが車幅方向の内側から外側に向かって漸増するようにしたので、内側ブラケットは車幅方向内側の閉断面が車幅方向外側の閉断面より面積が大きくなり、これにより、内側ブラケットは、上方からの荷重に対しては変形するものの、前後左右方向の荷重に対して剛性を備えることができる。
請求項2に係る発明では、エンジンフードの下には、車体の前部を覆う樹脂製のフロントグリルが配置される。樹脂製のフロントグリルは、エンジンフードの下に環状部を含み、フロントグリル全体が容易に変形する。このため、障害物(例えば歩行者)が前上方から、エンジンフードの前端又は隆起部に当たり衝突力が作用した場合に、環状部が容易に変形して衝突エネルギーを吸収することができる。
請求項3に係る発明では、アッパメンバの上面には、左右のヘッドライトの車幅方向外側を固定するための左右の外側ブラケットが設けられている。左右の外側ブラケットは、車体の上方から作用する所定の外力に対して変形可能な脆弱部を有しているので、左右のヘッドライトの上部に対して、障害物が衝突したときに、衝突力によって脆弱部が変形する。従って、左右のヘッドライトは下方へ変位する。左右の脆弱部及び左右のヘッドライトが下がることにより、衝突力を吸収することができる。この結果、障害物への衝撃を十分に緩和することができる。
特に本発明では、左右の外側ブラケットは脚部を備え、脚部は、脚部の板面の上下端にわたって形成された一対の縦フランジと、脚部の板厚方向へ段差状に形成された略水平な折れ線部と、折れ線部の延長上に且つ縦溝の底に形成された横長の貫通孔とを有し、略水平な折れ線部と貫通孔が、所定の外力に対して変形可能な脆弱部を形成したので、折れ曲がりを促進することができ、障害物から加えられる上方からの荷重に対して、障害物への反力を低減させることができる。
請求項4に係る発明では、アッパクロスメンバと、左右のアッパメンバとには、左右のヘッドライトに位置決めされた状態の左右の連結部材が、それぞれボルトにより左右の内側ブラケット及び外側ブラケットに取り付けられる。該左右のフロントフェンダの内面とアッパクロスメンバの左右端部との間には、隆起部により左右のヘッドライトを配置することが可能な、左右の空間部が形成されている。車体の前部に左右のヘッドライトを組み込むには、先ず、左右の連結部材が位置決め(仮止め)された状態の該左右のヘッドライトを、車体の前方から左右の空間部に挿入する。次に、左右の連結部材を該アッパクロスメンバの左右の内側ブラケットと該左右のアッパメンバの左右の外側ブラケットとにボルト止めする。このため、左右のヘッドライトを車体の前方から左右の空間部に挿入する際に、フロントフェンダや、左右の連結部材に対して、該左右のヘッドライトが干渉することはない。従って、車体前部が短くても、容易に、該左右のヘッドライトを車体の前方から左右の空間部に配置して、車体に取り付けることができる。しかも、該アッパクロスメンバと該左右のアッパメンバとが、左右の連結部材によって連結されることにより、車体前部の剛性を十分に確保することができる。
又連結部材は、鋼板の長手方向に沿ったビードが形成されているので、剛性の向上を図ることができる。
本発明に係る車体前部の斜視図である。 本発明に係る車体フレームの斜視図である。 図1示された車体の分解斜視図である。 図1の4−4線断面図である。 図2に示された車体前部の平面図である。 本発明に係る左のヘッドライト周りの平面図である。 図6に示された左のヘッドライト周りの斜視図である。 図6に示された左のヘッドライト周りの正面図である。 本発明に係る左の内側ブラケットの斜視図である。 本発明に係る左の内側ブラケットの作用図である。 本発明に係る左の外側ブラケットの斜視図である。 本発明に係る左の外側ブラケットの作用図である。 本発明に係る左の下側固定ブラケット周りの斜視図である。 本発明に係る左の連結部材を組み付ける工程を説明する図である。 本発明に係る左のヘッドライトを空間部に入れる工程を説明する図である。 本発明に係る左のヘッドライトを組み付ける工程を説明する図である。 図1に示されたエンジンフードを若干開けた状態の車体前部の斜視図である。 本発明に係る車体前部の運転席から作用を説明する図である。 本発明に係るエンジンフードの前端に障害物が当たった場合の作用を説明する図である。 本発明に係るエンジンフードの隆起部に障害物が当たった場合の作用を説明する図である。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。
実施例に係る自動車の車体側部について説明する。図1及び図2に示されるように、車両10は例えば乗用車である。車体11は、モノコックボディからなり、車両10の車幅方向中心に対し、左右対称形に形成されている。車体11の内側には、前部のエンジンルーム12と、該エンジンルーム12の後方に位置する車室13とが、形成されている。
エンジンルーム12と車室13とは、ダッシュボードロアパネル14によって仕切られている。
車体11の前部は、左右のフロントサイドフレーム21,21と、左右のアッパメンバ22,22と、左右のダンパハウジング24と、左右のホイールハウス26と、フロントバルクヘッド15とを含む。
左右のフロントサイドフレーム21,21は、車体11の前部の左右両側に位置して車両前後方向へ延びている。
左右のアッパメンバ22,22は、左右のフロントサイドフレーム21,21よりも車幅方向外側に位置し、左右のフロントピラー23,23から前方へ延び、車体10の前端部で下方に湾曲し、さらに下方へほぼ垂直に延びている。
左右のダンパハウジング24は、左右のフロントサスペンションの左右のダンパを支持するものであって、左右のフロントサイドフレーム21,21と左右のアッパメンバ22,22とに掛け渡されている。左右のダンパハウジング24の上端には、横板状の左右のダンパベース25が設けられている。左右のダンパベース25は、左右のダンパの上端部を支持する部材である。左右のダンパハウジング24の下部には、左右のホイールハウス26が連なっている。
フロントバルクヘッド15は、左右のアッパメンバ22,22の車幅方向内側に位置して上下に延びる左右のサイドメンバ16,16と、左右のサイドメンバ16,16の上端間を繋ぐアッパクロスメンバ17と、左右のサイドメンバ16,16の下端間を繋ぐロアクロスメンバ18と、から成る。左右のフロントサイドフレーム21,21の前端間にフロントバンパビーム19が掛け渡されている。
ロアクロスメンバ18は、左右のサイドメンバ16,16よりも車幅方向外方へ延びており、ロアクロスメンバ18の左右の外端は、それぞれ左右のアッパメンバ22,22の前側下端に接続されている。
左右のフロントサイドフレーム21,21の前端は、左右のアッパメンバ22,22に接合されると共に、左右のサイドメンバ16、16にも接合されている。さらに、左右のフロントサイドフレーム21,21の前端は、車幅方向に延びるフロントバンパビーム19に接合されている。
また、車体11の前部は、左右のフロントフェンダ31,31と、フロントバンパフェイス32と、フロントグリル33と、エンジンフード34と、を含む。左右のフロントフェンダ31,31は、左右のアッパメンバ22,22の車幅方向外面を覆うものである。
左右のフロントフェンダ31,31と、フロントグリル33と、エンジンフード34との間に左右のヘッドライト51,51が配置される。左右のヘッドライト51,51は、エンジンフード34の前端37の下から左右のフロントフェンダ31,31の前端38,38までにわたって設けられている。
左右のフロントフェンダ31,31の前端部には、左右のヘッドライト51,51の一部を覆う左右の覆い部35,35が形成されている。アッパクロスメンバ17の車幅方向両端部には、左右のヘッドライト51,51の車幅方向内側を固定するための左右の内側ブラケット81,81(詳細後述)が設けられている。エンジンフード34には、左右の内側ブラケット81,81が位置している部位89,89から、左右のフロントフェンダ31,31の前端38,38までにわたって、上方へ隆起した左右の隆起部39,39が形成されている。
つまり、エンジンフード34には、上方へ隆起した左右の隆起部39,39が形成され、該左右の隆起部39,39は、エンジンフード34の前部の中央部分(左右のヘッドライト51,51間)のなかの、左右の内側ブラケット81,81に対向する部位から、左右のフロントフェンダ31,31の前端38,38までにわたって、上方へ隆起するように形成されている。
換言すると、エンジンフード34には、平面視において左右の内側ブラケット81,81が位置している部位から、左右のフロントフェンダ31,31の前端38,38までにわたって、上方へ隆起した隆起部39,39が形成されている。
また、エンジンフード34の下には、車体11の前部を覆うフロントグリル34が配置されており、該フロントグリル33は、金属に比較して容易に変形可能な樹脂製の材料で構成されている。フロントグリル33は、エンジンフード34の前端37に隣接するように配置され、車体11の前部中央付近を覆う本体部33aと、該本体部33aの車幅方向端部に設けられ、左右のヘッドライト51,51の前部の周縁51a,51aを囲む左右の環状部33b,33bと、を有する。
エンジンフード34及び左右のフロントフェンダ31,31と、左右のヘッドライト51,51との間には、フロントグリル33の左右の環状部33b,33bが介在している。
次に左右のフロントフェンダ31,31を外した状態について説明する。図2及び図3に示されるように、フロントバルクヘッド15のアッパクロスメンバ17と、左右のアッパメンバ22,22とには、左右のヘッドライト51,51に位置決めされた状態(詳細後述)の左右の連結部材61,61が取り付けられている。
左右のヘッドライト51,51は、左右の連結部材61,61を利用することで、アッパクロスメンバ17及び左右のアッパメンバ22,22に取り付けることができる。
また、左右のアッパメンバ22,22には、左右のヒンジ42,42によってエンジンフード34が開閉自在に取り付けられている。エンジンフード34の後端部が、左右のヒンジ42,42に取り付けられており、エンジンフード34の前端部を持ち上げることで、エンジンルーム12を開閉することができる。
エンジンフード34の前部裏面には、ストライカ43が設けられている。フロントバルクヘッド15のアッパクロスメンバ17には、エンジンフード34を閉じたときにストライカ43に対峙するようにラッチ機構44が設けられている。エンジンフード34を閉じた際、ストライカ43がラッチ機構44に施錠され、エンジンフード34が浮くことを防止することができる。
エンジンルーム12の上部には、エンジンフード34を開状態に支持するオープンステー45が収納されている。オープンステー45の基端部は、左のアッパメンバ22に揺動可能に設けられており、エンジンフード34を開けたときにオープンステー45の先端を起こし、エンジンフード34の引掛け部46に掛け止めることで、エンジンフード34を開状態に保つことができる。
なお、実施例では、オープンステー45を左のアッパメンバ22に設けたが、これに限定されず、オープンステー45を右のアッパメンバ22やアッパクロスメンバ17に揺動可能に設けてもよく、オープンステー45を起こすことでエンジンフード34を開状態に支持することができれば、オープンステー45を車体11の他の場所に設けても差し支えない。
樹脂製のフロントグリル33を車体11に組み付けることで、フロントグリル33の左右の環状部33b、33bによって、左右のヘッドライト51,51の前部の周縁51a,51aが覆われる。また、左右の環状部33b、33bにより、左右のヘッドライト51,51を囲うことで、左右のヘッドライト51,51が強調されて外観性が向上する。
次に左のフロントフェンダ31の左の覆い部35により左のヘッドライト51の一部を覆っている状態について説明する。図4に示されるように、左のヘッドライト51は、レンズ52と、ハウジング53とを含む。左のフロントフェンダ31は、後から前側に向けて直線的に延びる直線部36と、前端部で車幅中央部側へ折れ曲がった覆い部35とを含む。
左の覆い部35は、左のレンズ52の前面の一部を覆っている。このように、左のフロントフェンダ31の前端部を、左のレンズ52の前面の一部を覆うように車幅方向中央に折り曲げることで、車体11前部のデザイン性の向上を図ることができる。
次に左右のヘッドライト51,51の車体11への挿入について説明する。図5に示されるように、左のフロントフェンダ31の覆い部35の内面と、フロントバルクヘッド15左のサイドメンバ16との間には、左のヘッドライト51を配置するための左の空間部71が設けられている。
左のフロントフェンダ31の前端部は、車幅方向中央部側へ折れ曲がった覆い部35を有するので、左の空間部71の前端(ライト挿入口)の幅L1は、左のヘッドライト51の車幅方向の幅L2よりも小さい。このため、左のヘッドライト51を、左の空間部71に前側から後へ直線的に挿入することができない。
左のヘッドライト51を左の空間部71へ挿入するには、左のヘッドライト51を、矢印aのように、エンジンルーム12側の前から後へ斜めに挿入する。このようにして、ライト挿入口の幅L1よりも大きい幅L2の左のヘッドライト51を、左の空間部71へ挿入することができる。
次に左のヘッドライト51が車体11に組み付けられた状態について説明する。図6に示されるように、左のヘッドライト51のハウジング53は、略円筒形状を呈する。左の連結部材61は、ハウジング53の上部54に沿って湾曲する湾曲部62を有する、車幅方向へ延びた帯状の鋼板により構成された部材である。左の連結部材61は湾曲部62を有するので、ハウジング53に組み付けた状態であっても、コンパクト化を図ることができる。
左の連結部材61には、鋼板の長手方向に沿ったビード63が形成されている。左の連結部材61はビード63を有するので、剛性の向上を図ることができる。左の連結部材61は、左のヘッドライト51の上部54に沿った鋼板であるので、左のヘッドライト51とエンジンフード34(図3参照)との狭い空間に、左の連結部材61を配置することができる。
アッパクロスメンバ17の左端部に、左のヘッドライト51の車幅方向内側且つ上部を車体11に固定するための左の内側ブラケット81が設けられている。左の内側ブラケット81に、左の連結部材61の車幅方向内側部が固定される。
左のアッパメンバ22の上面22aに、左のヘッドライト51の車幅方向外側且つ上部を車体11に固定するための左の外側ブラケット91が設けられている。左の外側ブラケット91に、左の連結部材61の車幅方向外側部が固定される。
左の連結部材61は、剛性を有し、左の内側ブラケット81及び左の外側ブラケット91を介して、アッパクロスメンバ17と左のアッパメンバ22を繋ぐので、車体11前部の剛性の向上を図ることができる。
次に左のヘッドライト51の車体11への取付箇所について説明する。図7に示されるように、左のヘッドライト51のハウジング53には、上部内側取付部55と、上部外側取付部56と、下部取付部57と、を有する。
左のアッパメンバ22の下部には、左のヘッドライト51を車体に固定するための下側ブラケット101が溶接されている。アッパクロスメンバ17の左端部には、左の内側ブラケット81が溶接されている。左のアッパメンバ22の上部には、左の外側ブラケット91が溶接されている。
左のヘッドライト51の上部内側取付部55は、左の連結部材61と共に左の内側ブラケット81に、ボルト102により固定されている。上部外側取付部56は、左の連結部材61と共に左の外側ブラケット91に、ボルト103により固定されている。下部取付部57は、左の下側ブラケット101に、ボルト104により固定されている。
また、左の連結部材61の車幅方向外側部には、エンジンフード34(図3参照)の前端部を支持するための左のフードストッパ64が固定されている。左の内側ブラケット81には、エンジンフード34の前端部を支持するための左の内側フードストッパ82が固定されている。車体11の右側も同様であり、左右のフードストッパ64と、左右の内側フードストッパ82とにより、エンジンフード34を支持することができる。
ビード63(図6参照)により剛性を有する左の連結部材61に、フードストッパ64を固定するので、エンジン上方を覆うエンジンフード34前端を支持でき、エンジンフード34の支持剛性を向上させることができる。
次に各ブラケット81,91,101の位置関係について説明する。図8に示されるように、車両正面視において、左の内側ブラケット81と、左の外側ブラケット91とは、車幅方向に離れて配置されている。これにより、左のヘッドライト51を車幅方向に対して固定することができる。
左の外側ブラケット91と、左の下側ブラケット101とは、上下方向に離れて配置されている。これにより、左のヘッドライト51を上下方向に対して固定することができる。左の内側ブラケット81と、左の外側ブラケット91と、左の下側ブラケット101とは、車両正面視において、三角形を成すように配置されているので、左のヘッドライト51を3点固定により、上下左右前後方向に対して効率よく固定することができる。
また、左の内側ブラケット81と、左の外側ブラケット91と、左の下側ブラケット101との間にある三角形の範囲に、左のヘッドライト51を挿入する空間部71が形成される。
次に左の内側ブラケット81について説明する。図9に示されるように、左の内側ブラケット81は、アッパクロスメンバ17の前部17aに溶接され上方へ延びた前壁83と、該前壁83の上端から後上方に延びた傾斜壁84と、該傾斜壁84の上端から後方へ延びた固定座85と、該固定座85の後端からアッパクロスメンバ17まで延びた後壁86と、から成る。
固定座85の裏面には、ウェルドナット87が設けられている。固定座85の表面は、左のヘッドライト51(図7参照)を固定する部分である。左のヘッドライト51は、左の連結部材61(図7参照)と共に、ボルト102によりウェルドナット87に共締めされる。
傾斜壁84の傾斜長さは、車幅方向内側の傾斜長さがL3であり、車幅方向外側の傾斜長さがL4であり、車幅方向の内側から外側へ向かって、L3<L4となるように漸増している。
後壁86は、2つの細い柱部86a,86aとから成り、これらの柱部86a,86aの下端部に折れ曲がり部88,88が設けられる。折れ曲がり部88,88は、アッパクロスメンバ17に溶接されている。
次に左の内側ブラケット81の作用を説明する。図10に示されるように、左の内側ブラケット81の断面は、前壁83と、傾斜壁84と、固定座85と、後壁86と、アッパクロスメンバ17の上面17bとによって、略五角形断面に形成されている。
障害物(歩行者)により左のヘッドライト51(図7参照)の上部に、上方から固定座85に荷重が加わった際、左の内側ブラケット81は傾斜壁84を有するので、折れ曲がりを促進することができ、想像線で示す傾斜壁84のように折れ曲がり且つ内側に撓む。さらに、後壁86の柱部86a,86aは細いので、上方から固定座85に加わる荷重により、想像線で示す後壁86のように外側に撓む。障害物より上方からヘッドライト51に荷重が加わると、実線で示す固定座85は、下方に沈み込み想像線で示す固定座85の位置にくるので、障害物への衝撃を緩和することができる。
このように、上方からの荷重に対する左の内側ブラケット81の脆弱部81aは、前壁83と、傾斜壁84と、固定座85と、後壁86と、アッパクロスメンバ17の上面17bとから成る、略五角形断面により構成される。
また、車幅方向外側の傾斜壁84の傾斜長さL4(図9参照)を車幅方向内側の傾斜長さL3より長くすることにより、左の内側固定ブラケット81は、車幅方向内側の閉断面が車幅方向外側の閉断面より面積が大きくなる。これにより、左の内側ブラケット81は、上述したように、上方からの荷重に対しては変形するものの、前後左右方向の荷重に対して剛性を備えることができる。
結果、図5に示す左のアッパメンバ22のダンパベース25からの前後左右方向の荷重を、左の連結部材61を介してアッパクロスメンバ17で支持するので、車体11前部の剛性が向上し、操縦安定性能が向上する。
次に左の外側ブラケット91について説明する。図11に示されるように、左の外側ブラケット91は、平板によって形成された折り曲げ成形品である。左の外側ブラケット91は、左のアッパメンバ22の上面22aに重ねられ溶接された下フランジ92と、下フランジ92から上方へ延びた縦板状の脚部93と、該脚部93の上端に形成された上フランジ94と、から成る。
脚部93は、脚部93の板面の上下端にわたって形成された縦溝95と、脚部93の両縁の上下端にわたって形成された一対の縦フランジ96,96と、脚部93の板厚方向へ段差状に形成された略水平な折れ線部97と、該折れ線部の延長上に且つ縦溝95の底に形成された横長の貫通孔98と、を有している。
左の外側ブラケット91は、上下端にわたって形成された縦溝95と、上下端にわたって形成された一対の縦フランジ96,96により、左の外側ブラケット91に作用する前後左右方向の荷重に対して、剛性を向上させることができる。左の外側ブラケット91は、左のヘッドライト51(図7参照)の車幅方向外側を固定するためのものである。なお、右の外側ブラケットも同様である。
次に左の外側ブラケット91の作用を説明する。図12に示されるように、左の外側ブラケット91は、脚部93の板厚方向への段差状に形成された略水平な折れ線部97と、折れ線部97の延長上に且つ縦溝の底に形成された貫通孔98とが、上方からの荷重に対する脆弱部分になる。
障害物が左のヘッドライト51(図7参照)に当たり、上方から上フランジ94に荷重が加わった際、左の外側ブラケット91は、折れ線部97及び貫通孔98からなる脆弱部を有するので、折れ曲がりを促進することができ、想像線で示す左の外側ブラケット91のように変形する。結果、障害物から加えられる上方からの荷重に対して、障害物への反力を低減させることができる。
このように、左の外側ブラケット91は、上方からの荷重に対しては変形するものの、前後左右方向の荷重に対して剛性を備えることができる。結果、図5に示す左のアッパメンバ22に固定するダンパベース25からの前後左右方向の荷重は、左の外側ブラケット91から左の連結部材61を介してアッパクロスメンバ17により支持されるので、車体11前部の剛性が向上し、操縦安定性能が向上する。
また、上フランジ94の裏面には、ウェルドナット99が設けられている。上フランジ94の上面は、左のヘッドライト51(図7参照)を固定する部分である。左のヘッドライト51は、左の連結部材61(図7参照)と共に、ボルト103によりウェルドナット99に共締めされる。
次に左のヘッドライト51の下部の取付について説明する。図13に示されるように、左の下側ブラケット101は、断面略U字状を呈しており、裏面にウェルドナット105が設けられている。左の下側ブラケット101の表面は、ヘッドライト51(図7参照)を固定する部分である。左のヘッドライト51は、ボルト104によりウェルドナット105に締め付けられる。
左の下側ブラケット101の脆弱部分は、左の内側ブラケット81(図9参照)や左の外側ブラケット91(図11参照)の板厚よりも、左の下側ブラケット101の板厚を薄くすることで構成される。なお、左の下側ブラケット101の脆弱部分は、左の下側ブラケット101に横方向のノッチを設けることや、穴を設けることで、構成しても差し支えない。
図8に戻って、左の内側ブラケット81、左の外側ブラケット91及び左の下側ブラケット101は、上方からの荷重に対する脆弱部分を有する。障害物(歩行者)により、上方から左のヘッドライト51に荷重が加わると、全てのブラケット81,91,101が脆弱部分で変形するので、左のヘッドライト51が沈み込み、障害物への衝撃を緩和することができる。
以上に述べた車体前部構造の作用について説明する。図14(a)に示されるように、左のヘッドライト51の上部内側取付部55に、内側位置決めピン58が設けられている。上部外側取付部56に、外側位置決めピン59が設けられている。左の連結部材61の車幅方向内側端部に内側貫通孔65が設けられている。左の連結部材61の車幅方向外側端部に外側貫通孔66が設けられている。
左の連結部材61の内側貫通孔65に、上部内側取付部55の内側位置決めピン58を嵌合する。左の連結部材61の外側貫通孔66に、上部外側取付部56の外側位置決めピン59を嵌合する。これにより、左の連結部材61を、左のヘッドライト51に仮組みできる。
すると、図14(b)に示されるように、左のヘッドライト51に左の連結部材61が仮組みされた状態となる。
図15に示されるように、左の連結部材61が仮組みされた状態の左のヘッドライト51を、車体11の空間部71に、エンジンルーム12側から矢印bのように、斜めに挿入する。左のヘッドライト51を、車両10前方から斜めに挿入することで、左のヘッドライト51を、左のフロントフェンダの覆い部35及びフロントバルクヘッド15に干渉することなく、狭い空間部71へ配置することができる。
図16に示されるように、上部内側取付部55及び左の連結部材61の内側を、ボルト102により左の内側ブラケット81に固定する。上部外側取付部56及び左の連結部材61の外側を、ボルト103により左の外側ブラケット91に固定する。下部取付部57を、ボルト104により左の下側ブラケット101に固定する。
次にエンジンフード34を若干開けた状態について説明する。図17に示されるように、車体11の前部に配置されるフロントグリルは33、本体部33aの上縁が、略水平に車幅方向に延びており、該本体部33aの両端部に左右の環状部33b,33bが設けられている。左の環状部33bの外縁は、本体部33aの上縁の左端から、上方へ円弧状に膨らむように形成されている。すなわち、左の環状部33bの上端は、本体部33aの上縁よりも高い位置にある。なお、右の環状部33bも同様である。
エンジンフード34の前部の左右端には、上方へ隆起する左右の隆起部39,39が形成されている。エンジンフード34の前端37では、左右の隆起部39,39の下側が、湾曲状に切り欠かれている。該湾曲状に斬りかかれている部分は、エンジンフード34を閉じた際、フロントグリル33の左右の環状部33b、33bに対応するように形成されている。
次に車室13からの運転手の視野について説明する。図18に示されるように、車体11前部の中央の低部27より上方へ隆起した隆起部39,39が形成されている。車室13の運転席72に着座した運転者が車両10前方を見ると、左右のフロントピラー23,23の間から、エンジンフード34を目視できる。さらに、運転席72から、エンジンフード34前部両端の左右の隆起部39,39を目視することができる。このため、運転者は、低部27で前方が見易くなり、車体11前部の左右両端の位置を隆起部39,39により認識することができ、車体11前部の大きさを容易に認識できる。狭い路地での走行時や車庫入れに、車幅の目安とすることができる。
次にエンジンフード34に障害物が衝突した場合の作用について説明する。図19(a)は車両10の前部中央を前後方向に切った断面図である。フロントバルクヘッド15のアッパクロスメンバ17の前方に、樹脂製のフロントグリル33が配置されている。アッパクロスメンバ17の上方にエンジンフード34が配置されている。
車両10に障害物(例えば歩行者)が衝突し、車両10前部に上方から、矢印F1のように衝突力が作用する。
図19(b)に示されるように、想像線で示すエンジンフード34は、矢印cのように移動し、実線で示すエンジンフード34のように変形する。また、想像線で示すフロントグリル33は、矢印dのように移動し、実線で示すフロントグリル33のように変形する。このため、エンジンフード34及びフロントグリル33によって、障害物による衝突エネルギーを吸収することができる。
図20(a)は車両10の前部端部を前後方向に切った断面図である。ヘッドライト51はフロントグリル33の環状部33bにより囲われている。環状部33bの上端に、エンジンフード34の隆起部39が連続して配置されている。
車両10に障害物(例えば歩行者)が衝突し、車両10前部に上方から、矢印F2のように衝突力が作用する。
図20(b)に示されるように、想像線で示すエンジンフード34の隆起部39は、矢印eのように移動し、実線で示す隆起部39のように変形する。また、想像線で示すフロントグリル33の環状部33bは、矢印fのように移動し、実線で示す環状部33bのように変形する。このため、隆起部39及び環状部33bによって、障害物による衝突エネルギーを吸収することができる。
以上に述べた車体前部構造をまとめて以下に記載する。
図1〜図3及び図18に示されるように、アッパクロスメンバ17の車幅方向両端部には、左右のヘッドライト51,51の車幅方向内側を固定するための左右の内側ブラケット81,81が設けられている。左右の内側ブラケット81,81は、アッパクロスメンバ17より高い位置にある。エンジンフード34には、左右の内側ブラケット81,81が位置している部位89,89から、左右のフロントフェンダ31,31の前端7,37までにわたって、車体11前部の中央の低部27より上方へ隆起した隆起部39,39が形成されている。このため、運転者は、低部27で前方が見易くなり、車体11前部の左右両端の位置を隆起部39,39により認識することができ、車体11前部の大きさを容易に認識できる。また、ヘッドライト51,51は、アッパクロスメンバ17の車幅方向端部に設けられた左右の内側ブラケット81,81に固定される。ヘッドライト51,51を車体11前部の高い位置に配置するので、ヘッドライト51,51により遠方まで照射することができる。
図1、図3、図19及び図20に示されるように、エンジンフード34の下には、車体11の前部を覆う樹脂製のフロントグリル33が配置される。樹脂製のフロントグリル33は、エンジンフード34の下に環状部33bを含み、フロントグリル33全体が容易に変形する。このため、障害物(例えば歩行者)が前上方から、エンジンフード34の前端37又は隆起部39,39に当たり衝突力が作用した場合に、環状部33bが容易に変形して衝突エネルギーを吸収することができる。
図3及び図10に示されるように、左右の内側ブラケット81は、車体11の上方から作用する所定の外力に対して変形可能な脆弱部81aを有している。エンジンフード34は左右の内側ブラケット81に支持されているので、エンジンフード34に対して、上方から障害物(例えば歩行者)が衝突したときに、衝突力によって脆弱部81aが変形する。従って、エンジンフード34は下方へ変位する。左右の脆弱部81a及びエンジンフード34が下がることにより、衝突力を吸収することができる。この結果、障害物への衝撃を十分に緩和することができる。
図3、図7及び図12に示されるように、アッパメンバ7の上面22aには、左右のヘッドライト51の車幅方向外側を固定するための左右の外側ブラケット91が設けられている。左右の外側ブラケット91は、車体11の上方から作用する所定の外力に対して変形可能な脆弱部91aを有しているので、左右のヘッドライト51の上部に対して、障害物が衝突したときに、衝突力によって脆弱部91aが変形する。従って、左右のヘッドライト51は下方へ変位する。左右の脆弱部91a及び左右のヘッドライト51が下がることにより、衝突力を吸収することができる。この結果、障害物への衝撃を十分に緩和することができる。
図5、図15及び図16に示されるように、アッパクロスメンバ17と、左右のアッパメンバ22とには、左右のヘッドライト51に位置決めされた状態の左右の連結部材61が、それぞれボルト102,103により左右の内側ブラケット81及び外側ブラケット91に取り付けられる。該左右のフロントフェンダ31の内面とアッパクロスメンバ17の左右端部との間には、隆起部39により左右のヘッドライト51を配置することが可能な、左右の空間部71が形成されている。車体11の前部に左右のヘッドライト51を組み込むには、先ず、左右の連結部材61が位置決め(仮止め)された状態の該左右のヘッドライト51を、車体11の前方から左右の空間部71に挿入する。次に、左右の連結部材61を該アッパクロスメンバ17の左右の内側ブラケット81と該左右のアッパメンバ22の左右の外側ブラケット91とにボルト止めする。このため、左右のヘッドライト51を車体11の前方から左右の空間部71に挿入する際に、フロントフェンダ31や、左右の連結部材61に対して、該左右のヘッドライト51が干渉することはない。従って、車体11前部が短くても容易に、該左右のヘッドライト51を車体11の前方から左右の空間部71に配置して、車体11に取り付けることができる。しかも、該アッパクロスメンバ17と該左右のアッパメンバ22とが、左右の連結部材61によって連結されることにより、車体11前部の剛性を十分に確保することができる。
尚、実施例においては、車幅方向左側の部品について説明したが、車幅方向右側であっても同様である。
本発明の車体前部構造は、左右のヘッドライト及びエンジンフードを有する、自動車に好適である。
10…車両、11…車体、12…エンジンルーム、15…フロントバルクヘッド、16…左右のサイドメンバ、17…アッパクロスメンバ、22…左右のアッパメンバ、22a…左右のアッパメンバの上面、23…左右のフロントピラー、31…左右のフロントフェンダ、33…フロントグリル、33a…フロントグリルの本体部、33b…環状部、34…エンジンフード、37…エンジンフードの前端、38…左右のフロントフェンダの前端、39…隆起部、51…左右のヘッドライト、51a…左右のヘッドライトの前部の周縁、61…左右の連結部材、81…左右の内側ブラケット、81a…左右の内側ブラケットの脆弱部、89…左右の内側ブラケットの位置する部位、91…左右の外側ブラケット、91a…左右の外側ブラケットの脆弱部、102,103…ボルト。

Claims (4)

  1. 車体(11)の前端部に位置するフロントバルクヘッド(15)の後方に形成されたエンジンルーム(12)と、
    該エンジンルーム(12)の上部開口を開閉可能に覆うエンジンフード(34)と、
    前記車体(11)の前部の車幅方向外面を覆う左右のフロントフェンダ(31)とを含み、
    前記エンジンフード(34)の前端の下から前記左右のフロントフェンダ(31)の前端までにわたって左右のヘッドライト(51,51)が設けられ、
    前記フロントバルクヘッド(15)は、上端に且つ車幅方向に延びたアッパクロスメンバ(17)を有し、
    該アッパクロスメンバ(17)の車幅方向両端部には、前記左右のヘッドライト(51,51)の車幅方向内側を固定するための左右の内側ブラケット(81,81)が立設され、
    前記左右の内側ブラケット(81、81)は、上方からの荷重に対する内側ブラケット(81,81)の脆弱部(81a)を、前壁(83)と傾斜壁(84)と固定座(85)と後壁(86)とアッパクロスメンバ(17)の上面(17b)とからなる略五角形断面により構成し、前記傾斜壁(84)の傾斜長さは車幅方向の内側(L3)から外側(L4)に向かって漸増し、
    前記エンジンフード(34)には、前部中央の低部のなかの前記左右の内側ブラケット(81、81)が位置している部位から、前記左右のフロントフェンダ(31,31)の前端までにわたって、上方へ隆起した隆起部(39,39)が形成されている、
    ことを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記エンジンフード(34)の下には、車体の前部を覆う樹脂製のフロントグリル(33)が配置され、
    該フロントグリル(33)は、前記隆起部(39,39)において、前記左右のヘッドライト(51,51)の前部の周縁を囲む環状部(33b,33b)を有することを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。
  3. 左右のフロントピラー(23)から前方へ延びた左右のアッパメンバ(22)の上面(22a)には、前記左右のヘッドライト(51,51)の車幅方向外側を固定するための左右の外側ブラケット(91,91)が設けられ、
    該左右の外側ブラケット(91,91)脚部(93)を備え、該脚部(93)は、脚部(93)の板面の上下端にわたって形成された一対の縦フランジ(96,96)と、脚部(93)の板厚方向へ段差状に形成された略水平な折れ線部(97)と、該折れ線部(97)の延長上に且つ縦溝(95)の底に形成された横長の貫通孔(98)とを有し、前記略水平な折れ線部(97)と貫通孔(98)が、所定の外力に対して変形可能な脆弱部(91a)形成していることを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。
  4. 前記フロントバルクヘッド(15)の前記アッパクロスメンバ(17)の前記左右の内側ブラケット(81,81)と、前記左右のアッパメンバ(22,22)の前記左右の外側ブラケット(91,91)とには、前記左右のヘッドライト(51,51)を仮止めした状態の左右の連結部材(61,61)がそれぞれ取り付けられており、
    前記左右の連結部材(61,61)は、車幅方向に延びた帯状の鋼板により構成された部材で湾曲部(62)を有し、鋼板の長手方向に沿ったビード(63)が形成されていることを特徴とする請求項3記載の車体前部構造。
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