JP4580350B2 - 車体前部構造 - Google Patents
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車体前部構造200は、フェンダ201を構成するフェンダパネル部材202および樹脂製ブラケット203を備える。
フェンダ201は、フェンダパネル部材202の上端部202aに樹脂製ブラケット203の上端部203aが重ね合わされ、フェンダパネル部材202の上縁202bが折り曲げられて、フェンダパネル部材202の上端部202aに樹脂製ブラケット203の上端部203aが取り付けられる。
樹脂製ブラケット203の下端部203bが車体側サポート部材204に取り付けられることでフェンダパネル部材202が車体側サポート部材204で支えられる。
この樹脂製ブラケット203は、車体の前後方向に延びる比較的長尺状の部材である。
フェンダ201が下方に変位することで、衝撃を吸収することが可能になる。
すなわち、車体側サポート部材204に樹脂製ブラケット203を介在させてフェンダパネル部材202を取り付けるので、フェンダパネル部材202を車体側サポート部材204に対して精度よく位置決めする作業に手間がかかり、そのことが生産性を高める妨げになっていた。
このサイドメンバーに、ライトを取り付けるライト取付部を備えるとともに、フロントフェンダを取り付けるフェンダ取付部を備える。
これにより、ライトに対してフロントフェンダを高精度に位置決めする作業を、手間をかけないで実施することができ、生産性を高めることができるという利点がある。
これにより、車体前部構造の部品点数を減らして、コストを抑えることができるという利点がある。
これにより、エンジンルーム内に専用の取付部材を収納する空間を確保する必要がなく、設計の自由度を高めることができるという利点がある。
これにより、立上部位を好適に変形させて衝撃力を良好に吸収することができるという利点がある。
このように、サポート部を湾曲状に延ばすことで、フェンダ取付部の水平部位に下向きの衝撃力が作用した場合に、左サポート部の湾曲状の部位が弾性変形することが可能になる。
これにより、左サポート部をばね状に好適に弾性変形させて、サポート部のばね作用で衝撃力を良好に吸収することができるという利点がある。
この形状によれば、例えば、フェンダ取付部周辺のエンジンフードやフロントフェンダに拭き掃除の際に小さな力が作用しても、作用した小さな力に対して十分な剛性を保つことができる。
図1は本発明に係る車体前部構造を示す斜視図である。
車体前部構造10は、車体前部の左右側に前後方向に延びる左右のフロントサイドフレーム(フロントサイドフレーム)11,12を備え、左右のフロントサイドフレーム11,12のそれぞれの上側後方に左右のフロントピラー(フロントピラー)13,14を備え、左フロントピラー13の下端部13aから前方に向けて左アッパーメンバー(アッパーメンバー)16を延ばし、左アッパーメンバー16の下端部16aに左ロアメンバー17を備えるとともに、左ロアメンバー17を左フロントサイドフレーム11の外側に配置し、右フロントピラー14の下端部14aから前方に向けて右アッパーメンバー(アッパーメンバー)18を延ばし、右アッパーメンバー18の下端部18aに右ロアメンバー19を備えるとともに、右ロアメンバー19を右フロントサイドフレーム12の外側に配置したものである。
このフロントバルクヘッド25は、左右のフロントサイドフレーム11,12のそれぞれの前端部に左右のステイ26,27が設けられ、左右のステイ26,27の上端部にアッパーフレーム28が架け渡され、左右のステイ26,27の下端部にロアフレーム29が架け渡され、左右のステイ26,27の中央部にフロントバンパービーム31が架け渡されている。
フードロックブラケット32は、エンジンフードのフードロック(図示せず)を車体に固定するための部材である。
左サポート部37は、左アッパーメンバー16から左フェンダ取付部45の水平部位53(図3参照)まで上方に向けて湾曲状に延びている。
左アッパーメンバー16は、左フェンダ取付部45の下方に配置されている。
右サポート部38は、右アッパーメンバー18から右フェンダ取付部48の水平部位まで上方に向けて湾曲状に延びている。
右アッパーメンバー18は、右フェンダ取付部48の下方に配置されている。
さらに、右ヘッドライトおよび右フロントフェンダを同一部材である右サイドメンバー36に取り付けることで、右ヘッドライト41に対して右フロントフェンダ44を高精度に容易に位置決めすることができる。
これにより、左右のヘッドライト41に対して左右のフロントフェンダ44を高精度に位置決めする作業を、手間をかけないで実施することができる。
さらに、右サイドメンバー36を利用して右フロントフェンダを取り付けることで、右フロントフェンダを取り付けるために、専用の取付部材を個別に用意する必要がない。
これにより、車体前部構造の部品点数の減少を図ることができる。
これにより、エンジンルーム57内に、左右のフロントフェンダ44を取り付ける専用の取付部材を収納する空間を確保する必要がなく、設計の自由度を高めることができる。
さらに、左右のフロントフェンダ44を片持ち状態で取り付けたので、左右のフェンダ取付部45,48周辺に障害物が衝突した際、左右のフェンダ取付部45,48がそれぞれ好適に変形して衝撃を良好に吸収することができる。
右サイドメンバー36は、左サイドメンバー35と左右対称な部材であり、以下説明を省略する。
右サポート部38は、左サポート部37と左右対称な部材であり、以下説明を省略する。
左サイドメンバー35は、センター部28aの左端部にスポット溶接などで固定される基部51と、基部51から車幅方向外側に略水平に延びた左ライト取付部42と、左ライト取付部42から車幅方向外側に延びた左フェンダ取付部45とを有する。
左フェンダ取付部45は、左ライト取付部42から車幅方向外側に略水平に延びた湾曲状の水平部位53と、この水平部位53の端部53aから立ち上げた立上部位54と、この立上部位54の上端に左フロントフェンダ44を載せる載せ部位55とを有する。
載せ部位55は、フェンダ取付孔45aが形成され、載せ部位55の裏面にフェンダ取付孔45aと同軸上にナット82が溶接されている。
張出部58は、前端部58aに取付孔61が形成され、取付孔61の前方に位置決め孔62が形成され、位置決め孔62の前方にライト取付孔63が形成され、張出部58の裏面にライト取付孔63と同軸上にナット85が溶接されている。
左ヘッドライト41は、ケース65の前部にレンズ66が設けられ、ケース65の上面65aに外側ブラケット67および内側ブラケット68が設けられている。
外側プレート72は、後端部に下方に延びる位置決めピン73が形成され、位置決めピン73の前方に取付孔74が形成されている。
内側ブラケット68は、上面65aの内側近傍に支えプレート76を立て、支えプレート76の上端部から車体方向に向けて内側プレート77を略水平に延ばしたものである。
内側プレート77は、取付孔78が形成されている。
フェンダ取付孔45aから突出したボルト81をナット82にねじ結合することで、左サイドメンバー35の載せ部位55に左フロントフェンダ44を取り付ける。
取付孔63から突出したボルト84をナット85にねじ結合することで、左フロントフェンダ44の張出部58に外側プレート72を取り付ける。
ライト取付孔42aから突出したボルト87をナット88にねじ結合することで、左ライト取付部42に内側プレート77を取り付ける。
これにより、フロントバルクヘッド25と一体に固定された左サイドメンバー35に、左フロントフェンダ44および左ヘッドライト41を取り付けることができる。
これにより、上端部位94のうち、帯状プレート95が略水平に配置される。
左サポート部37の略中央において略90°捩ることで、各折曲片96,96が、脚部92の下側部位において内壁16bに沿って車体前後方向に配置され、脚部92の上端部において車体幅方向(内壁16bに対して直交する方向)に配置される。
支持部10aは、車体前部構造10の一部を構成する部材である。
左サイドメンバー35は、センター部28aの左端部に基部51が固定され、左フェンダ取付部45の水平部位53に左サポート部37の上端部位94が固定(連結)されている。
これにより、左サポート部37で左フェンダ取付部45の水平部位53(すなわち、左サイドメンバー35の外側端部)を支える。
この左ライト取付部42は、平坦部101にライト取付孔42aが形成され、平坦部101の裏面にライト取付孔42aと同軸上にナット88が溶接されている。
車体後方に湾曲状に延びることで、水平部位53の端部53aは、車幅方向に対して略平行に配置される。
立上部位54の上端において、載せ部位55が車体後方に向けて上り勾配になるように折り曲げられている。そして、立上部位54および載せ部位55が略への字状(略へ字状)に折り曲げられている。
この載せ部位55に左フロントフェンダ44の張出部58(図3参照)が載せられる。
よって、左フロントフェンダ44や左ヘッドライト41のそれぞれの重量を左サポート部37で支えることができる。
左サポート部37は、上端部位94に下向きの衝撃力が作用した場合に中央部位93において弾性変形することが可能になる。
よって、左フロントフェンダ44に衝撃力が作用し、この衝撃力が載せ部位55に伝えられた場合、左サポート部37をばね状に好適に弾性変形させることができる。この左サポート部37のばね作用で衝撃力を良好に吸収することができる。
すなわち、この形状によれば、例えば、左フェンダ取付45部周辺のエンジンフード117(図6参照)や左フロントフェンダ44に拭き掃除の際に小さな力が作用しても、作用した小さな力に対して十分な剛性を保つことができる。
(a)は水平部位53の断面形状を示す。水平部位53は、断面略ハット状に形成された部材である。
すなわち、水平部位53は、平坦部107が略水平に設けられ、平坦部107の前側端に前壁部108が下向きに設けられ、前壁部108の下端から前フランジ109が車体前方に向けて水平に張り出され、平坦部107の後側端に後壁部111が下向きに設けられ、後壁部111の下端から後フランジ112が車体後方に向けて水平に張り出されている。
なお、平坦部107は、左ライト取付部42の平坦部101と連続した部位である。
以下、立上部位54の断面形状について説明して、水平部位53の端部53aの断面形状の説明は省略する。
立上部位54は、平坦部103、内外の壁部113,114、および外フランジ115で断面略ひしゃく状に形成されている。
よって、図3に示す左フロントフェンダ44に下向きの衝撃力が作用し、この衝撃力が載せ部位55に伝えられた場合、水平部位53の端部53aを支点にして立上部位54が車体内側に向けて矢印方向に好適に変形するとともに、立上部位54の内壁部113側が好適に変形する。
これにより、立上部位54を好適に変形させて衝撃力を良好に吸収することができる。
フロントバルクヘッド25(図1参照)の一部を構成するセンター部28aに左サイドメンバー35が固定されている。この左サイドメンバー35の左フェンダ取付部45に左フロントフェンダ44をボルト81で取り付ける。
さらに、左サイドメンバー35の左ライト取付部42に内側プレート77をボルト87で取り付ける。
よって、左フロントフェンダ44に対して左ヘッドライト41を精度よく位置決めすることができる。これにより、左フロントフェンダ44と左ヘッドライト41との間隔S1を公差内に容易に収めることができる。
これにより、左フロントフェンダ44とエンジンフード117との間隔S2を公差内に容易に収めることができる。さらに、左ヘッドライト41とエンジンフード117との間隔S3を公差内に容易に収めることができる。
よって、装飾部位119aに対して左ヘッドライト41を精度よく位置決めすることができる。これにより、装飾部位119aと左ヘッドライト41との間隔S4を公差内に容易に収めることができる。
よって、装飾部位119aを、車体に取り付けられたエンジンフード117に対して精度よく位置決めすることができる。
これにより、装飾部位119aとエンジンフード117との間隔S5を公差内に容易に収めることができる。
(a)において、左フロントフェンダ44に衝撃力Foが作用し、この衝撃力Foが載せ部位55に伝えられる。
よって、フェンダ取付部周辺のエンジンフード117(図6参照)や左フロントフェンダ44に、障害物が衝突した場合、立上部位54および載せ部位55で形成された略への字が略一の字(直線状)になるように延びながら立上部位55の根本部(すなわち、水平部位53の端部53a)で曲がる。
上端部位94に衝撃力Foが作用することで、左サポート部37をばね状に弾性変形させて、左サポート部37のばね作用で衝撃力を吸収することができる。
このように、立上部位54を好適に変形させて衝撃力を吸収するとともに、左サポート部37のばね作用で衝撃力を吸収することで、衝撃力を良好に吸収することができる。
Claims (3)
- 左右のフロントサイドフレームにフロントバルクヘッドを備え、このフロントバルクヘッドの左右側にライトおよびフロントフェンダをそれぞれ備えた車体前部構造において、
前記フロントバルクヘッドに基部を固定することでフロントバルクヘッドから車幅方向左右側に向けて延びるように片持ち状態で取り付けられたサイドメンバーをそれぞれ備え、
前記サイドメンバーは、前記ライトを取り付けるライト取付部を有するとともに、前記フロントフェンダを取り付けるフェンダ取付部を有し、
前記フェンダ取付部は、前記ライト取付部から略水平に延びた水平部位と、この水平部位の端部から立ち上げた立上部位と、この立上部位の上端にフロントフェンダを載せる載せ部位とを有し、
前記水平部位の端部および前記立上部位は、車幅方向に沿って平坦部が設けられ、この平坦部の内側端に内壁部が設けられ、この平坦部の外側端に外壁部が設けられ、この外壁部および前記内壁部のうち、外壁部のみに車体外側に向けてフランジが張り出され、
前記平坦部、前記内外の壁部および前記フランジで断面略ひしゃく状に形成された、
ことを特徴とする車体前部構造。 - 前記左右のフロントサイドフレームの外側にそれぞれ左右のフロントピラーまで延びるアッパーメンバーを備え、
このアッパーメンバーから前記フェンダ取付部の水平部位まで上方に向けて湾曲状に延ばすとともに、水平部位に連結されたサポート部を有することを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。 - 前記フェンダ取付部は、前記立上部位および前記載せ部位が略への字状に折り曲げられたことを特徴とする請求項2記載の車体前部構造。
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