JP6107796B2 - 自動車の前部構造 - Google Patents
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Description
上述の蓄電装置による蓄電量を多くする場合には、当該蓄電装置が大型化して、その占有スペースが大となり、加えて重量も増大するので、次のような新たな問題点が生ずる。
上述の蓄電装置は、キャパシタ、補助バッテリ、リチウムイオンキャパシタの何れであってもよい。
つまり、フロントサイドフレーム前部の前後方向剛性を向上させることなく、蓄電装置の上下振動および前下方向の揺動に対する車体支持剛性の向上を図ることができる。
図面は自動車の前部構造を示し、図1は当該前部構造を示す平面図、図2は蓄電装置を取外した状態で示す自動車の前部構造の要部斜視図、図3は蓄電装置を取付けた状態で示す自動車の前部構造の要部斜視図、図4は図3の正面図、図5は図3の側面図、図6は図3の平面図、図7は図3の底面図である。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示す。
上述のフロントサイドフレーム2の前端部には、図2,図3に示すように、その閉断面を塞ぐように、プレート状のセットプレート3が取付けられており、このセットプレート3の車幅方向外端部には、当該外端部から車両前方に延びるフランジ部3aが一体形成されている。
上述のクラッシュカン4は左右一対の各フロントサイドフレーム2,2の前端にそれぞれ設けられるもので、左右の各クラッシュカン4,4(図面では車両左側のクラッシュカン4のみを示す)相互間には、車幅方向に延びるバンパビーム5が取付けられている。
ここで、上述のサイドメンバ11は、サイドメンバアッパとサイドメンバロアとを接合固定して、車両の前後方向に延びる閉断面を有している。
なお、図3,図4において、19は前輪8を支持するロアアームである。
上述のキャパシタ20はその内部に複数の蓄電素子(図示せず)を有すると共に、この実施例では蓄電量を多くするため、図6に仮想線αで示す特許文献1のキャパシタに対して大型のキャパシタ20を採用している。
上述の連結ブラケット23は、図6に示すように、側壁部23aと、該側壁部23aの車両前後方向前辺を車幅方向外方へ屈曲させた前部フランジ23bと、側壁部23aの車両前後方向後辺を車幅方向内方へ屈曲させた後部フランジ23cと、を一体形成したもので、図6に示すように、前部フランジ23bを前側取付けブラケット21の前壁部21a背面に接合すると共に、後部フランジ23cを後側取付けブラケット22の前面に接合している。
また、上述の取付け部材25による両者21c,3aの連結部位の下方にはサブフレーム10のサイドメンバ11前端部に位置するサブクラッシュカン17の取付けプレート16が位置しており、この取付けプレート16には、キャパシタ20の前側下部が連結されている。
つまり、フロントサイドフレーム2前部の前後方向剛性を向上させることなく、キャパシタ20の上下振動および前下方向の揺動に対する車体支持剛性の向上を図るように構成したものである。
上述のキャパシタ20(特に、その蓄電素子)はその前部が後部に対して車幅方向外側に突出するように配設されている(図6参照)。
ここで、各要素の剛性の高低は次のように設定されている。
上述の各要素の剛性の高低により軽衝突時にこれら各要素が損傷または破損する順序は次のようになる。
つまり、フロントサイドフレーム2前部の前後方向剛性を向上させることなく、蓄電装置(キャパシタ20)の上下振動および前下方向の揺動に対する車体支持剛性の向上を図ることができる。
図8は自動車の前部構造を車両斜め下方から見上げた状態で示す斜視図、図9はその正面図、図10は図8の平面図、図11は蓄電装置(キャパシタ20)の複数のブラケットの関連構造を示す斜視図である。
このため、フロントサイドフレーム2前端において、その閉断面を塞ぐように設けられたセットプレート3には、図10に示すように、該セットプレート3の車幅方向外側背面に対して、平面視L字状のジョイントブラケット40を取付け、図8に示すように、該ジョイントブラケット40の車両前後方向に延びる前辺部40aに、前側取付けブラケット21のフランジ部21cを、ボルト、ナット等の取付け部材25,25(図8,図11参照)を用いて連結固定している。
また、上述の後側中間ブラケット43はフェンダブラケット29と干渉しない位置に取付けられている。
この発明の蓄電装置は、実施例のキャパシタ20に対応し、
以下同様に、
蓄電装置取付けブラケットは、前側取付けブラケット21に対応し、
取付けブラケットの前面部は、前壁部21aに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記蓄電装置は、キャパシタ20に代えて、補助バッテリやリチウムイオンキャパシタなどの他の蓄電装置であってもよい。
10…サブフレーム
17…サブクラッシュカン
20…キャパシタ(蓄電装置)
21…前側取付けブラケット(蓄電装置取付けブラケット)
21a…前壁部(前面部)
26…中間ブラケット
Claims (4)
- フロントサイドフレーム前部で、かつ該フロントサイドフレームの車幅方向外側部位に蓄電装置が配設された自動車の前部構造であって、
上記蓄電装置の前側上部がフロントサイドフレーム前部に連結され、
当該連結部位の下方に位置するサブフレーム前部に、上記蓄電装置の前側下部が連結され、
上記蓄電装置の後部が、上記フロントサイドフレームと蓄電装置の前側上部との連結部位よりも後方の位置に連結された
自動車の前部構造。 - 上記蓄電装置と上記サブフレーム前部との間に、当該蓄電装置の後退変位を許容すべく蓄電装置に対して脆弱な中間ブラケットが設けられた
請求項1記載の自動車の前部構造。 - 上記蓄電装置を前方から覆う前面部を有する蓄電装置取付けブラケットが設けられ、
上記蓄電装置取付けブラケットを介して、上記蓄電装置が上記フロントサイドフレーム前部と上記サブフレーム前部とに連結された
請求項2記載の自動車の前部構造。 - 上記蓄電装置は、上記サブフレーム前部に設けられるサブクラッシュカンの後端よりも車両前方へ突出するように配置された
請求項2または3に記載の自動車の前部構造。
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