JP2016130783A - 偏光子保護フィルム用ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

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【課題】非晶性、透明性、耐熱性が良好なポリエステル樹脂組成物を提供する。
【解決手段】テレフタル酸又はこれを主体とするジカルボン酸成分とエチレングリコール又はこれを主体とするジオール成分とからなるポリエステル樹脂組成物であって、ジカルボン酸成分としてイソフタル酸を10〜40mol%、アルカリ金属元素を0.7〜139ppm含有し、かつヘイズが1.0〜4.0%であることを特徴とする偏光子保護フィルム用ポリエステル樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、非晶性と透明性と耐熱性に優れた偏光子保護フィルムを提供しうる共重合ポリエステル樹脂組成物に関する。
ポリエステルは、その優れた特性により、繊維、フィルム、ボトルに広く使用されている。
従来、液晶ディスプレイに使用される偏光板は一般的に保護フィルム/偏光膜/保護フィルム、または保護フィルム/偏光膜/位相差フィルムの構成からなり、従来の偏光板の保護フィルムとして、その高い透明性や光学等方性、異物の少なさなどの特徴からTAC(トリアセチルセルロース)フィルムが多く使用されてきた。しかしながら、スマートフォン、タブレットの拡大に伴い、年々薄膜化の傾向をたどっている。薄膜化によるTACフィルムのハンドリング性悪化および、TACフィルムのコストが高い点が問題となっている。
上記のような問題に対して共重合ポリエステルを使用したフィルムでTACフィルムを代替する検討も多く行なわれている(特許文献1)。しかし、この共重合ポリエステル樹脂組成物は、透明性は確保できるものの、耐熱性が低いという問題があった。
特開2013−200435号公報
本発明の目的は、上記した従来の課題を解決し、近年透明光学フィルムなどでますます要求特性が厳しくなっている透明性、低へイズと耐熱性の良好な共重合ポリエステル樹脂組成物を提供することにある。
前記した本発明の目的は、テレフタル酸又はこれを主体とするジカルボン酸成分とエチレングリコール又はこれを主体とするジオール成分とからなるポリエステルであって、ジカルボン酸成分としてイソフタル酸を10〜40mol%、アルカリ金属元素を0.7〜139ppm含有し、ヘイズが1.0〜4.0%であることを特徴とする偏光子保護フィルム用ポリエステル樹脂組成物で達成できる。
本発明の共重合ポリエステル樹脂組成物は、非晶性、透明性、低へイズであり、かつ耐熱性に優れているので偏光子保護フィルムなどに好ましく使用することができる。
本発明のポリエステルは、主たるジカルボン酸成分がテレフタル酸単位であり、主たるグリコール成分がエチレングリコール単位であって、ジカルボン酸成分としてイソフタル酸を10〜40mol%構成成分としたものである。好ましくは、イソフタル酸成分は製膜性、非晶性、透明性の点から10〜30mol%、更に好ましくは、10〜25mol%である。また、前記ジカルボン酸以外のジカルボン酸成分を20モル%以下であれば含むことができる。
また、エチレングリコール以外のグリコールとしては、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、p−キシレングリコール、1,4−シクロヘキサジメタノール、ビスフェノールなどが挙げられる。エチレングリコール以外のジオール成分をジオール単位として20モル%以下であれば含むことができる。
さらに熱可塑性を損なわない程度であれば三官能以上の多官能性化合物を共重合したポリエステルであってもよい。
本発明におけるポリエステル樹脂組成物は、アルカリ金属元素をアルカリ元素として0.7〜139ppm含有する必要があり、さらに1.0〜100ppmとすることが好ましい。アルカリ金属元素含有量が0.7ppm以上であると、製膜工程におけるポリマー溶融時の分解反応を抑制することができるので、耐熱性が向上し、また139ppm以下であると、金属元素を核剤とする粗大粒子の生成を抑制でき透明性が良好である。
アルカリ金属元素としては、カリウム、ナトリウム、リチウムが挙げられるが、透明性の点からカリウムが好ましい。
アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物、塩化物、炭酸塩が挙げられるが、樹脂組成物の溶融時の分解反応抑制の点から水酸化物が好ましい。
本発明においては、カリウムを含有する水酸化化合物と特定量のアンチモン化合物を併用することが好ましい。
本発明におけるポリエステル樹脂組成物は、アンチモン元素は300〜350ppm含有することが好ましく、さらに310〜340ppmとすることが好ましい。含有量が300ppm以上であると、ポリエステル樹脂組成物の溶融時の耐熱性を向上させることができる。また溶融製膜時に色調が黄味を帯びることがない。350ppm以下であると、ポリエステル樹脂組成物中のアンチモン元素が製膜時に不溶化して、透明性の低下を引き起こすことがない。
本発明におけるポリエステル樹脂組成物は、ヘイズコンピューターで測定したヘイズが、1.0〜4.0%であることが透明性の点から好ましく、さらには1.5〜3.5%が好ましい。
本発明におけるポリエステル樹脂組成物を用いた偏光子保護フィルムは、非晶性の点からレタデーションが良好で、耐熱性良好の点から耐カール性が良好である。
本発明のポリエステル組成物の特徴は、非晶性で、かつ透明性良好な共重合ポリエステル樹脂組成物であって、アルカリ金属化合物を用いることによって製膜時の熱分解を抑制、透明性を改善したことにある。
本発明の共重合ポリエステル樹脂組成物は従来公知の製造方法を採用できる。
例えば、テレフタル酸75mol%、イソフタル酸25mol%とエチレングリコールとの反応物であるビス−β−ヒドロキシエチルテレフタレート(以下、BHTという)を予め255℃の溶融状態で貯留させ、さらにテレフタル酸とエチレングリコールからなるスラリーおよびイソフタル酸とエチレングリコールからなるスラリーをそれぞれ別に設けた混合槽に準備しておき、反応槽の温度を保ち定量供給しながら、水を留出させ、エステル化反応させる。反応を開始してから4〜5時間後にエステル化を終了し、この反応生成物であるBHTを重縮合反応槽に移し、水酸化カリウムと三酸化アンチモンおよびその他の添加物を添加する。その後、高真空になるまで減圧するとともに290℃程度まで加熱、昇温して重縮合反応を行い、目標固有粘度に到達まで重縮合反応する。
水酸化カリウムとアンチモン化合物の添加時期は、重縮合反応前に添加すると得られるポリエステル樹脂組成物の分解反応が抑制でき、また重縮合反応を効率よく進めることができる。また、アンチモン金属などによる凝集が少なく透明性(ヘイズ)が向上するので好ましい。
アルカリ金属化合物はエチレングリコール溶液として添加することが、得られるポリエステル樹脂組成物の耐熱性向上の点から好ましい。
またアンチモン化合物はエチレングリコール溶液として添加することが、重縮合反応系におけるアンチモン化合物の凝集による粗大物の生成防止、その結果透明性(ヘイズ)が良好となる点から好ましい。
反応終了後、重縮合反応槽の底部に設けたポリマー吐出口金より冷水中にストランド状に吐出・冷却し、カッターによってペレット化を行なう。
本発明方法で得られたポリエステル樹脂組成物は非晶性、透明性、低へイズ、耐熱性の特性に優れており、フィルムにすると、透明光学分野に有用である。
本発明におけるポリエステルフィルムは、内層(以下、B層という)とその両面に層(以下、A層という)を有する、少なくとも3層からなる積層フィルムとして用いることができる。
積層するA層のポリエステルとしては、特に限定しないがB層のポリエステルに比べて、固相重合して固有粘度が高く、カルボキシル末端基が低いものがフィルムのレタデーションやカールの観点から好ましい。
本発明における共重合ポリエステル樹脂組成物は、フィルムのB層を構成することができる。A層を構成するポリエステルは、テレフタル酸を含むジカルボン酸成分と、エチレングリコールを含むグリコール成分とからなり、フィルムの取り扱いを容易にするために透明性を損なわない条件で粒子を含有させても良い。本発明で用いる粒子の例としては、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナなど挙げることができる。
用いる粒子の含有量は、ポリエステルに対し、通常10〜200ppmであり、好ましくは50〜150ppmである。粒子含有量が多いとヘイズが大きくなり、フィルムの透明性が低下することがあり、粒子含有量が少ないとフィルムの取り扱いが困難になる場合がある。
以下に実施例を挙げて、本願発明をさらに具体的に説明する。
なお、物性の測定方法、効果の評価方法は次の方法に従って行った。
(1)ポリエステル樹脂組成物の色調(b値)
色差計(スガ試験機社製、SMカラーコンピュータ(SM−T))を用い、反射法にて測
定した。得られた色調のb値(黄味)は、7.0未満が好ましく、6.0未満がさらに好
ましい。
(2)ポリエステル樹脂組成物のヘイズ(透明性)
ポリエステル0.5gを、フェノール/四塩化エタン(6/4重量比)の混合溶媒20mlに100℃で60分攪拌して溶解させ、室温まで冷却後、その溶液を20mmのガラスセルに入れ、スガ試験機製へイズコンピューター(HGM−2DP)で測定した。得られたポリエステルの透明性は、3.0%未満のものは極めて良好とし、3.0%以上3.5%未満のものを良好とし、3.5%以上4.0%未満のものを合格とし、4.0%以上のものを不合格とした。
(3)ポリエステル樹脂組成物のカルボキシル末端基(COOH)
Mauliceの方法によって測定した(文献 M.J.Maulice,F.Hui
zinga.Anal.Chim.Acta,22 363(1960))。エステル化
反応物2gをo−クレゾール/クロロホルム(重量比7/3)50mlに溶解し、N/2
0−水酸化ナトリウムメタノール溶液によって滴定し、エステル化反応物のカルボキシル
末端基量を測定し、eq/ポリエステル1tonの値で示した。得られたカルボキシル末端基は、40eq/ton未満が好ましく、35eq/ton未満がさらに好ましい。
(4)ポリエステル樹脂組成物の耐熱性(%BB)
ポリエステル樹脂組成物8gを試験管に入れ、窒素ガス雰囲気下、300℃にて、10分
間(t0)、6時間(t)の熱処理を行い、その時のηを測定し、以下の式により算出し
た。この値が低い方が熱安定性が高く、製膜時の熱分解によるCOOH末端基量の増加が
低減できることを示す。
%BB=(1/[η] (1/0.75)−1/[η]t0 (1/0.75))×0.27
ただし、[η]は極限粘度であり、25℃でオルトクロロフェノール中、0.1g/cc
濃度で測定した値である。また、[η]tは6時間熱処理時の値、[η]t0は10分間
熱処理時の値である。得られた%BBは、1.000%未満が好ましく、0.980未満がさらに好ましい。
(5)ポリエステルフィルムのレタデーション
王子計測(株)社製の自動複屈折計(KOBRA−21ADH)を用い、低位相差モー
ドで測定した。測定は10回行い、それらの平均値を用いた。
<判断基準>
○:測定値が100nm未満
×:測定値が100nm以上
(6)ポリエステルフィルムの耐カール性
フィルムの85℃×24時間の環境下でのカール・波打ち凹凸皺発生状態を評価した。
<判断基準>
○:カール具合が小さく、波打ち凹凸皺の発生がない
△:カール具合が大きく、波打ち凹凸皺の発生がない
×:カール具合が大きく、波打ち凹凸皺が発生
(7)ポリエステル樹脂組成物のアルカリ金属元素の含有量
原子吸光分析法(日立製作所製:偏光ゼーマン原子吸光光度計180−80。フレーム:アセチレン−空気)用いて測定した。
(8)ポリエステル樹脂組成物のアンチモン元素含有量
蛍光X線元素分析装置(堀場製作所社製、MESA−500W型)を用いて、蛍光X線強度を求め、あらかじめ作成しておいた検量線より求めた。
実施例1
テレフタル酸30.8重量部とイソフタル酸10.8重量部からなるテレフタル酸とエチレングリコールの反応物であるビス−β−ヒドロキシエチルテレフタレート(以下、BHTという)46.4重量部を予め255℃の溶融状態で貯留させ、さらにテレフタル酸35.1重量部とイソフタル酸11.3重量部とエチレングリコール19.5重量部からなるスラリーを別に設けた混合槽に用意し、反応槽の温度を保ち定量供給しながら、水を留出させ、エステル化反応させた。反応を開始してから4時間40分後にエステル化を終了し、この反応生成物であるBHTを重縮合反応槽に移し、トリエチルフォスフォノアセテート0.0211重量部添加した。次いで、酢酸マグネシウム0.06重量部、水酸化カリウム0.0004重量部、三酸化アンチモン0.04重量部を添加して、40分で高真空になるまで減圧するとともに290℃まで加熱、昇温して重縮合反応を行い、目標固有粘度に到達まで実施した。反応終了後、重縮合反応槽底部にある口金より冷水中にストランド状に吐出し、押し出しカッターによって円柱状のペレットとした。得られたポリエステル樹脂組成物Aの品質は、固有粘度が0.7dl/g、イソフタル酸成分が25mol%、カリウム元素含有量が3ppm、アンチモン元素含有量が325ppm、色調b値が5.5、ヘイズが2.5%、カルボキシル末端基が31eq/ton、%BBが0.925%であり良好だった。結果を表1に示す。
また、得られたポリエステル樹脂組成物Aを三層構成の中間層に使用し、表層に別のポリエステル樹脂組成物Bとした。
共重合成分を含まないポリエステルBは、テレフタル酸86重量部、エチレングリコール37重量部のスラリーをスネークポンプにて3時間連続的に供給し、反応系内の温度が255℃、圧力が0.1MPaになるようにコントロールし、エステル化反応を進行させた。反応率が96%に到達した段階でエステル化反応を終了した。
こうして得られた255℃のエステル化反応物114重量部を重縮合反応器に移行し、助触媒として酢酸マンガン4水和物エチレングリコール溶液を酢酸マンガン4水和物として、ポリエステル組成物100重量部に対して0.07重量部、重縮合触媒として二酸化ゲルマニウムを0.02重量部となるように添加した。酢酸マンガン溶液添加後、エステル化反応物の温度は250℃となった。その後、エチレングリコールをポリエステル組成物に対して3重量部追加添加し、モル比を1.36とした。リン酸二水素ナトリウム2水和物のエチレングリコール溶液およびリン酸を、ポリエステル組成物100重量部に対して、リン酸二水素ナトリウム2水和物のエチレングリコール溶液およびリン酸をリン酸二水素ナトリウム2水和物として0.026重量部とリン酸0.022重量部になるように添加した。
その後、重合装置内温度を徐々に280℃まで昇温しながら、重合装置内圧力を常圧から133Pa以下まで徐々に減圧してエチレングリコールを留出させた。所定の撹拌トルクに到達した段階で反応を終了とし、反応系内を窒素にて常圧にし、冷水にストランド状に吐出、カッティングし、ペレット状のポリエステル組成物を得た。
得られたポリエステル組成物は固有粘度0.54dl/g、リン元素含有量95ppm、ナトリウム元素含有量38ppm、マンガン元素含有量165ppm、カルボキシル末端基19eq/ton、オリゴマー含有量1.10重量%、ペレット中の異物含有量が0個と本発明の範囲内であった。このとき、リン元素含有量が添加量に対して減少しているのは、重縮合反応中に、エチレングリコールとともにリン化合物が系外へ飛散したためである。
得られたペレット状のポリエステル組成物を、150℃、4時間で予備結晶化させた後、230℃で50Pa程度の減圧下、12時間固相重合反応した。
得られたポリエステル組成物Bは固有粘度0.80dl/g、カルボキシル末端基20eq/tonであった。
上記ポリエステルBを3層構成フィルムの表層に使用し、本発明の共重合ポリエステルAを中間層に使用した3層構成フィルムは表1からも明らかなように、レタデーション、耐カール性などが良好なフィルムであった。
実施例2
イソフタル酸の含有率を表1に変更した以外は実施例1と同様の方法で実施した。得られたポリエステル樹脂組成物の品質は色調b値が5.0、ヘイズが2.6%、カルボキシル末端基30eq/ton、%BBが0.920%であり良好だった。また、フィルムでのレタデーション、耐カール性も良好であった。結果を表1に示す。
実施例3
イソフタル酸の含有率を表1とした以外は実施例1と同様の方法で実施した。得られたポリエステル樹脂組成物の品質は色調b値が6.0、ヘイズが2.6%、カルボキシル末端基35eq/ton、%BBが0.955%であり良好だった。また、フィルムでのレタデーション、耐カール性ともに良好であった。結果を表1に示す。
実施例4
カリウム元素の含有量を表1とした以外は実施例1と同様の方法で実施した。得られたポリエステル樹脂組成物の品質は色調b値が5.5、ヘイズが2.0%、カルボキシル末端基が36eq/ton、%BBが0.977%であり良好だった。また、フィルムでのレタデーション、耐カール性ともに良好であった。結果を表1に示す。
実施例5
カリウム元素の含有量を表1とした以外は実施例1と同様の方法で実施した。得られたポリエステル樹脂組成物の品質は色調b値が5.6、ヘイズが3.5%、カルボキシル末端基が30eq/ton、%BBが0.923%であり良好だった。また、フィルムでのレタデーション、耐カール性ともに良好であった。結果を表1に示す。
実施例6
アンチモン元素の含有量を表1とした以外は実施例1と同様の方法で実施した。得られたポリエステル樹脂組成物の品質は色調b値が6.0、ヘイズが2.3%、カルボキシル末端基が32eq/ton、%BBが0.927%であり良好だった。また、フィルムでのレタデーション、耐カール性ともに良好であった。結果を表1に示す。
実施例7
アンチモン元素の含有量を表1とした以外は実施例1と同様の方法で実施した。得られたポリエステル樹脂組成物の品質は色調b値が5.0、ヘイズが3.1%、カルボキシル末端基が30eq/ton、%BBが0.928%であり良好だった。また、フィルムでのレタデーション、耐カール性が良好であった。結果を表1に示す。
実施例8
アルカリ金属をナトリウムに変更する以外は実施例1と同様の方法で実施した。得られたポリエステル樹脂組成物の品質は色調b値が5.5、ヘイズが3.0%、カルボキシル末端基が32eq/ton、%BBが0.928%であり良好だった。また、フィルムでのレタデーション、耐カール性ともに良好であった。結果を表1に示す。
実施例9
表層に積層するポリエステル樹脂組成物として、実施例1のイソフタル酸を含まないポリエステル樹脂組成物Cを積層する以外は、実施例1と同様の方法で実施した。積層フィルムのカール具合が大きかったが、波打ち凹凸皺の発生がなく良好であった。結果を表1に示す。
比較例1
イソフタル酸の含有量を表1に変更した以外は実施例1と同様の方法で実施した。得られたポリエステル樹脂組成物の品質は色調が7.5、カルボキシル末端基42eq/ton、%BBが1.005であり不良であった。また、フィルムでの耐カール性が不良であった。結果を表1に示す。
比較例2
イソフタル酸の含有量を表1に変更した以外は実施例1と同様の方法で実施した。得られたポリエステル樹脂組成物の品質は良好であったが、フィルムでのレタデーションが不良であった。結果を表1に示す。
比較例3
カリウム元素の含有量を表1に変更した以外は実施例1と同様の方法で実施した。得られたポリエステル樹脂組成物の品質はカルボキシル末端基70eq/ton、%BBが1.050%であり不良であった。結果を表1に示す。
比較例4
カリウム元素の含有量を表1に変更した以外は実施例1と同様の方法で実施した。得られたポリエステル樹脂組成物の品質はヘイズが4.5%であり不良であった。結果を表1に示す。
比較例5
凝集シリカを粒子として直接添加した以外は実施例1と実施例1と同様の方法で実施した。得られたポリエステル樹脂組成物の品質はヘイズが5.0%であり不良であった。結果を表1に示す。
Figure 2016130783

Claims (3)

  1. テレフタル酸又はこれを主体とするジカルボン酸成分とエチレングリコール又はこれを主体とするジオール成分とからなるポリエステルであって、ジカルボン酸成分としてイソフタル酸を10〜40mol%、アルカリ金属元素を0.7〜139ppm含有し、かつヘイズが1.0〜4.0%であることを特徴とする偏光子保護フィルム用ポリエステル樹脂組成物。
  2. アルカリ金属元素がカリウムであることを特徴とする請求項1に記載の偏光子保護フィルム用ポリエステル樹脂組成物。
  3. アンチモン金属元素を300〜350ppm含有していることを特徴とする請求項1または2に記載の偏光子保護フィルム用ポリエステル樹脂組成物。
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