JP2011046869A - 高結晶性ポリエステル樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性、射出成形性、熱賦形性、離型性などに優れた、高結晶性かつ高透明性を有するポリエステル樹脂、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】ポリエステル樹脂中のカルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムからなる群から選ばれる元素の含有量が4mol/t以上30mol/t以下であり、またポリエステル樹脂10gを100gのオルトクロロフェノールに溶解し、高速遠心分離機により異物を分離した時の元素含有量の変化率が75%以下、さらにポリエステル樹脂2gを20mlのフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタンの3/2(容積比)混合溶液に溶解し、光路長20mmのセルを用いて測定した溶液ヘイズが7%以下であることを特徴とする結晶性ポリエステル樹脂。
【選択図】なし

Description

本発明は、結晶性かつ透明性に優れたポリエステル樹脂に関するものである。
ポリエステル樹脂の結晶性を向上させる技術として、添加物を用いる方法が一般的であるが、高結晶性、高透明性、低コスト、これらすべてを満たす製法は確立されていない。特許文献1では、結晶核剤として有機金属塩をエステル交換反応中に添加して内部粒子を形成させることで結晶性を向上させる技術が開示されているが、この手法では内部粒子の大きさや発生量の制御が困難であり、粗大異物の生成などにより樹脂の透明性が損なわれるという問題点があった。特許文献2では、マグネシウム化合物及び特定のリン化合物を添加し、微細な粒子を析出させる技術が開示されているが、ポリエチレンテレフタレート以外のポリエステルでは、結晶化効果が得られず、また製造プロセスにおいて重縮合反応中に微粒子を析出させるため生産制御が難しいという問題点があった。
また特許文献3で開示されている、タルクやアルミナなどの無機粒子を添加する方法では、降温結晶化温度(Tc)を上昇させ、結晶化を向上させる効果が期待できる。しかし、結晶化効果は粒子の添加量に依存しており、そのために高い結晶性を得るためには透明性が大きく低下するという問題がある。特許文献4では、カルボン酸金属塩やスルホン酸金属塩などの有機金属塩をポリエステル樹脂に混練する技術が開示されている。この技術では、高い結晶化効果が得られるが、微分散化させるためには混練時間を長くとる必要があるため、混練時のIV(固有粘度)の低下や色調悪化が著しく、品質の低下を招く問題がある。
特開平15−55444号公報 特開平5−339476号公報 特開昭60−20954号公報 特開平16−519539号公報
本発明はポリエステル鎖の末端に効率的に特定金属が反応した飽和ポリエステル樹脂により、上述した従来技術の問題を解決し、高結晶性と高透明性、優れた色調を両立したポリエステル樹脂を提供することができる。
上記課題を解決するため、本発明は、次の特徴を有するものである。
(1)カルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムからなる群から選ばれる元素含有量が4mol/t以上30mol/t以下であるポリエステル樹脂であり、またポリエステル樹脂10gを100gのオルトクロロフェノールに溶解し、高速遠心分離機により異物を分離したポリエステル樹脂に含まれる前記元素含有量の変化率が75%以下、さらにポリエステル樹脂2gを20mlのフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタンの3/2(容積比)混合溶液に溶解し、光路長20mmのセルを用いて測定した溶液ヘイズが7%以下であることを特徴とする結晶性ポリエステル樹脂。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂は、高結晶性かつ高透明性、優れた色調を両立した特性を有するので、既存の結晶性ポリエステルに比べて射出成形性向上、熱賦形性向上、離型性向上が可能になる。
(a)は賦形に用いた金型の断面図。(b)は賦形に用いた金型の斜視図。(C)は賦形した成型品。 (1)〜(3)は熱賦形フロー。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は、結晶核剤として特定の金属塩を用い、樹脂中の該金属の存在状態を制御することにより、高結晶性と高透明性を両立した結晶性ポリエステル樹脂を提供できるものである。
本発明のポリエステル樹脂は、請求項1に記した、(1)樹脂中に含まれるカルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムからなる群から選ばれる元素含有量の総量が4mol/t以上30mol/t以下であり、(2)高速遠心分離操作によって変化する該元素含有量の変化率が75%以下、(3)樹脂の溶液ヘイズが7%以下という3つの項目を満たす事が必要である。
本発明のポリエステル樹脂のカルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムの元素の総含有量は4mol/t以上30mol/t以下であり、好ましくは5mol/t以上25mol/t以下、さらに好ましくは6mol/t以上20mol/t以下である。該金属は金属塩として添加されており、エステル交換触媒としての効果を有していてもよいが、主に結晶核剤の効果として働く。ポリエステル樹脂中の該元素含有量が本範囲より少ないと、結晶化促進効果が十分ではなく、本範囲より多いと異物の生成による透明性の低下や色調が悪化する。
本発明のポリエステル樹脂はカルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムのいずれかを含む事が必須である。これらは結晶核剤として効果があり、ポリエステルのカルボン酸末端に金属塩として配位する事で結晶化促進効果を示すと考えられる。我々の検討の結果、さまざまな陽イオン性金属のなかでコバルト、ニッケルなどイオン化傾向が比較的低い金属種は結晶化促進効果を示さず、一方、リチウム、バリウム、ストロンチウム、ナトリウム、カルシウムが特に結晶化効果が高いことがわかった。詳細な理由は不明であるが金属がイオン性である方がよりポリエステルの複数のカルボン酸末端と相互作用しやすく核剤として作用しやすいからであると推測される。これら以外にマグネシウム、カリウムも結晶化促進効果を示すが、効果が小さい。上記金属種の中で最も結晶化促進効果が大きいのはナトリウムであるが、上記金属種の中で最もポリマーが黄色に着色しやすく、色調が重要な用途では不向きである。この事から、本発明のポリエステル樹脂は結晶性、色調のバランスからカルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムいずれかの元素を含む事が必須であり、この中でも結晶性からカルシウム、バリウムのいずれかを含む事が特に好ましい。
本発明のポリエステル樹脂はカルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムのいずれかの元素を含む事が必須であるが、これらの元素を複数含んでいても構わない。この場合、含有量はモル濃度の合計が規定の範囲であればよい。
ここで、本発明における異物とは、ポリエステル樹脂10gをオルトクロロフェノール100gに150℃で3時間溶解させ、高速遠心分離機(28425G、1時間、30℃)にて分離される沈殿物である。分離操作後の上澄み溶液(75ml)にアセトン200mlを加えて再沈させ回収したポリエステルと、分離操作をしていないポリエステル樹脂の元素含有量を比較することで、元素含有量の変化率を算出した。
元素含有量変化率(%)=(M1−M2)/M1×100
ここで、M1は分離操作前のポリエステル樹脂に含有される元素量(ppm)であり、M2は前記遠心分離操作後のポリエステル樹脂に含有される元素量(ppm)である。
本発明のポリエステル樹脂は、遠心分離によって変化する元素含有量の変化率が75%以下であることが必要であり、好ましくは70%以下である。元素含有量の変化率が小さいことは、異物として取り除かれる該元素含有物の量が少ないことを意味している。したがって、該元素を含有している結晶核剤や粒子がポリエステル樹脂中でより微細化、分散化されており、ポリエステル樹脂との親和性が高いので異物の発生や透明性の低下を抑制している。この範囲より大きいと、ポリエステル樹脂の溶液ヘイズ値の増加、異物の発生量が増加し、透明性は低下する。
ポリエステル中に存在する該金属元素は、高速遠心分離操作によって分離された異物や粒子化した成分と、分離されずにポリエステルに親和している成分とに分けられる。ポリエステルの結晶化は、タルク等の粒子と同様に、異物や粒子化した成分上に結晶がエピタキシャル成長するものと考えられるが、驚くべきことに我々が鋭意検討した結果、異物や粒子化していないポリエステル中の該金属元素成分が結晶化促進に大きな効果を有することがわかった。
本発明のポリエステル樹脂は、上記遠心分離操作を行った後の該元素含有量が1.5mol/t以上であることが好ましく、2mol/t以上がさらに好ましい。遠心分離操作後の該元素含有量が多いことは、該元素含有成分がポリエステル樹脂により親和しているということであり、異物として遠心分離操作で取り除かれていないということである。ポリエステル樹脂に親和している該元素成分とは、カルボキシル末端が該金属塩化されたポリエステルであり、この成分が結晶化効果を発現している。したがって、より多くのカルボキシル末端が該金属塩化されたポリエステルを含有していることが好ましく、遠心分離操作後の該元素含有量が本発明の範囲内であれば、十分な結晶化が得られる。本範囲よりも少ない場合、結晶性が不十分となる。また、異物として除去される該元素量が多いことは、異物量が多いことを意味するので、ポリエステル樹脂中の異物量が多く、透明性が低下する。
本発明における結晶性ポリエステル樹脂とは、結晶融解熱量(ΔHm)が0.3J/g以上であるポリエステル樹脂である。このΔHmは、示差走査熱量測定(DSC)の昇温カーブから算出した値である。
本発明のポリエステル樹脂は結晶核剤を含有していることを特徴とする。結晶核剤を含有していることで、ポリエステル樹脂に優れた結晶化特性を付与している。結晶核剤として該金属塩を用いることで、ポリエステル樹脂中のカルボキシル末端を該金属塩化している。この末端が該金属塩化されたポリエステル鎖が、真の結晶核剤として働き、結晶性を向上させている。
本発明では、ポリエステル樹脂の結晶性向上を目的としており、結晶性の尺度として昇温結晶化温度(Tcc)とガラス転移温度(Tg)との温度差ΔTcg(Tcc−Tg)を用いた。同一組成ポリマーの比較では、ΔTcgは低いほど結晶化しやすくなる。結晶核剤はΔTcgを減少させる効果があり、種類、添加量により結晶化効果を調節することができる。また、結晶核剤の存在により結晶核の数が多くなるため、生成する結晶のサイズが小さく均一になり、微結晶化時における白化の抑制、すなわち透明性の向上が期待できる。
この時のTccとTgは、実質非晶状態のポリエステル樹脂の示差走査熱量測定(DSC)の昇温カーブから算出した値である。具体的にはDSC測定の1サイクル目で溶融状態とした後、即座に液体窒素を用い急冷し、非晶固体とした後2サイクル目の測定を実施する。ここで、冷却に液体窒素を用いるのは、1サイクル目と2サイクル目の冷却間に結晶化が進行することを抑制するためである。冷却速度がゆっくりであると、結晶化が進行し、温度や熱量の各測定値において、正確な値を算出することが出来ない。
本発明のポリエステル樹脂は、ΔTcgが90℃以下であることが好ましく、特に下限はもうけない。さらに好ましくは80℃以下である。ΔTcgが本範囲にあることで射出成形や熱賦形の際、結晶化することが容易になり、成形サイクルを短くすることが出来る。ΔTcgがこれより大きいと、十分に結晶化が進行せず、耐熱性、形状安定性、成形サイクルが低下する。
本発明のポリエステル樹脂は、結晶性が良好であることから、各種熱成形用途に適している。例えば、熱賦形や射出成形の場合、成形性、成形後の耐熱性、形状安定性から、ガラス転移温度(Tg)が高く、融点(Tm)が低いこと、また結晶融解熱量(ΔHm)が大きいことが好ましい。結晶核剤を添加することで、結晶化効果が付与されており、射出成形性、熱賦形性、離型性が優れている。その中でも、とくに熱賦形性が良好であるため、熱インプリントなどで熱賦形することに適している。熱インプリントとは、近年微細構造を賦形する技術として用いられている技術であり、熱可塑性樹脂をTg以上、Tm未満の温度で加熱し、そこに凸凹の形状パターンを有する金型を押しつけ形状を転写し、μmオーダーの成形にも用いられている技術である。
熱賦形される樹脂は、熱賦形前は延伸歪みなどがなく均一で結晶化度が低いことが望ましく、熱賦形後は結晶化していることが賦形された形状の熱安定性の点から好ましい。光学用途などで用いる場合、結晶化は透明性を阻害しない程度であることが望ましい。Tgを高めることで、熱安定性は向上し、結晶化と組み合わせることでより優れた熱安定性を発現する。
熱賦形前の非晶性と熱賦形後の透明性を両立させるためには、樹脂は結晶性である必要がある。また、熱賦形前にポリエステル樹脂の融点付近の温度で熱処理を行い、フィルム表層を再溶融し配向を均一化することが必要である。熱処理では融点が低いほど均一化が起こりやすいので本発明のポリエステル樹脂は融点が低いことが好ましい。
熱インプリント成形体では、製膜性向上のためにより融点の高い基材の表層に賦形層樹脂を積層させることが好ましい。積層が行われている場合は、基材の融点(ここで該基材を構成する樹脂の融点をTm1とする)以下で、かつ賦形層樹脂の融点(ここでこの賦形層樹脂の融点をTm2とする)以上の温度で熱処理することが好ましい。すなわち、熱処理温度(Ta)は、Tm1≧Ta≧Tm2であることが好ましい。
したがって、基材として融点260℃のポリエチレンテレフタレートを用い、本発明のポリエステル樹脂を賦形層に用いた場合には、熱賦形性、層同士の親和性、低コストという点から、本発明のポリエステル樹脂は融点230℃以下であることが好ましい。また、熱処理工程だけではなく、熱賦形時においても低融点であると金型追従性などがよい。融点が230℃より高くなると、熱処理時の均一化、低結晶化が不十分となり熱賦形性が低下する。特に下限は設けないが、130℃より低くなるとTgも低下するため好ましくない。
また、本発明のポリエステル樹脂はTgが83℃以上であることが好ましい。さらに好ましくは85℃以上である。本範囲とすることで、耐熱性、成型安定性が良好となる。本範囲より低いと、耐熱性、形状安定性が低下する。上限は特に設けないが、150℃より高くなると、熱賦形性が低下するため好ましくない。
さらに、本発明のポリエステル樹脂はΔHmが10J/g以上であることが好ましく、20J/g以上がより好ましい。これより小さいと、結晶化が不十分となり熱安定性が低下する。上限は特に設けないが、40J/g以上になると、結晶化されすぎて成形不良になる可能性がある。
本発明のポリエステル樹脂は、チップ形状で測定したハンター色度のb値(黄色度)が7以下、より好ましくは5以下である事が好ましい。本値が7以下である事により、溶融成形後の成形品の着色が抑制されるため、光学用途や、厚物フィルム等の幅広い成形加工工程に使用することが可能となる。ここで、チップ形状で測定したb値とは粒径5mm以下のチップについて測定した値を意味する。b値を低く制御するためには、樹脂中の金属量を小さくする事、ナトリウム、カリウムなど黄色に着色しやすい金属種を使用しないか使用量を小さくすること、重合、チップ化時の熱履歴を小さくすることが有効である。
本発明のポリエステル樹脂は、溶液ヘイズが7%以下である必要があり、好ましくは5%以下、さらに好ましくは3%以下である。溶液ヘイズとは、ポリエステル樹脂2gを20mlのフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタンの3/2(容積比)混合溶液に溶解し、光路長20mmのセルを用いて測定した濁度を表す数値である。本範囲より大きくなると、透明性が低下することから好ましくなく、透明性が低下することで成型品の透過光量が低下する可能性がある。
本発明のポリエステル樹脂は、ジカルボン酸のエステル形成誘導体成分とジオール成分がそれぞれ1成分からなるホモポリマーでも好ましく、ジカルボン酸のエステル形成誘導体成分、ジオール成分のいずれか、または両方が複数のポリマーからなる共重合ポリエステルであっても好ましい。なかでも、ジカルボン酸のエステル形成誘導体成分はテレフタル酸ジメチル(DMT)などテレフタル酸残基を有する物、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル(DMN)などナフタレンジカルボン酸残基を有する物、イソフタル酸ジメチル(DMI)などイソフタル酸残基を有する物の少なくとも1つから選択され、ジオール成分はエチレングリコールであることがコスト、重合性から好ましい。
本発明のポリエステル樹脂のIV(固有粘度)は0.55以上0.70以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.57以上0.65以下である。本範囲より大きいと射出成形性、熱賦形性が低下し、本範囲より小さいと耐熱性が低下する。
本発明のポリエステル樹脂は、結晶性、透明性を損なわない範囲において上記核剤以外に各種触媒、表面形成剤、加工性改善剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、柔軟粒子、可塑剤、防曇剤、着色剤、分散剤などの添加物を添加することができる。また、結晶性、透明性を損なわない範囲において、他の樹脂とのアロイであっても構わない。アロイ成分としては、各種アクリル、ポリエステル、ポリカーボネート、環状オレフィンなどが挙げられるが、本発明のポリエステル樹脂がアロイ組成物中の50重量%以上含有されていることが望ましく、アロイ組成物全体として本発明の各特性を満足する必要がある。
次に、本発明の結晶性ポリエステル樹脂の製造方法について具体的に記述する。
本発明のポリエステル樹脂の製造方法は、ジカルボン酸のエステル形成誘導体成分とジオール成分をエステル交換反応またはエステル化反応した後、重縮合反応してポリエステルを製造する方法において、重縮合反応の際、ポリマーのIVが0.4以上の段階から重合終了までの間に、カルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムからなる群から選ばれる元素を有する塩を添加し、高結晶性かつ高透明性のポリエステル樹脂を得ることを特徴とする。
本発明のポリエステルを製造する際には、ポリマー鎖が十分に成長した段階で、該金属塩を添加することで、効果的にポリエステルの末端カルボキシル基を金属塩化しており、金属塩化することで結晶性を付与している。また、高分子量のポリエステル末端を金属塩化するため、樹脂への親和性も高く、高透明性の樹脂が得られる。従来、結晶化を目的として行われている重縮合反応開始以前に添加する技術では、ポリエステルの低量体のカルボキシル末端を金属塩化しており、金属塩化された低量体は樹脂への親和性(溶解性)が低く、異物形成や透明性の低下が生じていた。本発明のポリエステルを製造では、ポリエステルの分子量が十分に上昇した段階で金属塩化を行っているため、カルボキシル基末端を金属塩化したポリエステルは樹脂に対し、親和性を十分に有しており、異物として析出することがない。このカルボキシル末端が該金属塩化されたポリエステルが真の結晶核剤として結晶化効果を発現する。
本発明のポリエステル樹脂製造方法において、該金属塩を添加する時期は、実質的な重縮合反応中に添加することを特徴とし、IVが0.4以上の段階から重合反応終了までの間に添加することが必要である。さらに、IVが0.5〜0.57の段階で添加することが好ましい。本範囲より早い時期の添加では、ポリエステルの低量子体との反応で、低量体の末端が金属塩化される。この末端が金属塩化された低量体はポリエステル樹脂に対する相溶性が乏しいために、添加が早期であると異物が発生し透明性が低下する。また、効果的にポリエステル鎖とも反応していないため、結晶化効果も低下する。添加時期が前記より遅い時期では、添加した金属塩がポリエステル樹脂中に均一に分散せず、反応の不均一化が起こり、局部的に高濃度条件での反応となる。このため、主鎖の切断が促進され、結果として低量体との反応が進行してしまうため、異物の形成による透明性の低下、結晶性の低下が懸念される。
本発明のポリエステル樹脂の製造方法において、重縮合反応中に添加する該金属塩は、有機化合物と該金属との塩であることが好ましい。有機化合物の具体例としては、酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、ブチル酸、オクタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、安息香酸、テレフタル酸、ミリスチン酸、トルイル酸、サリチル酸、ナフタレンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸などの各種有機カルボン酸、またp−トルエンスルホン酸、スルホイソフタル酸などの各種有機スルホン酸、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸コポリマー、スチレン−無水マレイン酸コポリマー(いわゆるアイオノマー)、ベンジリデンソルビトールおよびその誘導体、各種リン化合物などが例示できるがこれらに制限されない。
上記に例示した物の中でも、カルボン酸金属塩であることが好ましく、脂肪族カルボン酸金属塩がより好ましい。特に、長鎖脂肪族カルボン酸金属塩(炭素数が18以上)であるステアリン酸金属塩、モンタン酸金属塩、ベヘン酸金属塩などが好ましい。短鎖カルボン酸金属塩、芳香族カルボン酸金属塩では、ポリエステルへの相溶性が低く、樹脂中で析出しやすいため、粗大異物が形成されやすい。また、短鎖カルボン酸金属塩では、芳香族カルボン酸と同様に、低い相溶性に加え、酸性度が高いために主鎖の切断が起こりやすい。長鎖脂肪族カルボン酸金属塩を用いることで、高い結晶性ならびに高い透明性を両立することができる。
本発明のポリエステル樹脂の製造方法において、重縮合反応中に添加するカルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムの塩の添加量は、各種充填剤を含むポリエステル樹脂に対して、該元素量の総量として4mol/ton以上30mol/ton以下の範囲が好ましく、5mol/ton以上25mol/ton以下がより好ましく、7mol/ton以上20mol/ton以下がさらに好ましい。本範囲とすることにより十分な結晶化効果とともに未反応の金属塩による異物の増加、透明性の低下また粗大異物を形成する原因を抑制できる。
本発明のポリエステル樹脂の製造方法は、重縮合反応中に該金属塩を添加していない場合と比べΔTcgが10℃以上低下していることを特徴とする。
重縮合反応中に該金属塩を添加していないポリエステル樹脂とは、上記のような金属塩を重縮合反応中に添加しない以外の条件は、すべて同様の温度コントロール、エステル交換触媒、重合触媒を用いて製造したポリエステル樹脂である。本発明のポリエステル樹脂は特定の金属塩を重縮合反応中に添加することで、結晶性を付与しており、その結晶性はΔTcgを比較することで判断している。この重縮合反応中に金属塩を添加していないポリエステル樹脂のΔTcgと比べて、10℃以上低下していることが好ましく、20℃以上低下していることがより好ましい。共重合比が多い場合など結晶性が著しく減少し、昇温結晶化温度が算出できないことがあるが、その場合は昇温結晶化温度を算出できる最大の共重合比のΔTcgと比較することとする。
本発明の樹脂の重合法に限定はなく、公知の重合法、例えばジカルボン酸とグリコールを誘導体とする直接重合法、ジカルボン酸エステルとグリコールを用いるエステル交換反応法などを用いることができる。
ジオール成分としては各種ジオールを用いることができる。例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオール、脂環式ジオールとしてはシクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジエタノール、デカヒドロナフタレンジメタノール、デカヒドロナフタレンジエタノール、ノルボルナンジメタノール、ノルボルナンジエタノール、トリシクロデカンジメタノール、トリシクロデカンエタノール、テトラシクロドデカンジメタノール、テトラシクロドデカンジエタノール、デカリンジメタノール、デカリンジエタノールなどの飽和脂環式1級ジオール、2,6−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[3,3,1]ノナン、3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(スピログリコール)、5−メチロール−5−エチル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサン、イソソルビドなどの環状エーテルを含む飽和ヘテロ環1級ジオール、その他シクロヘキサンジオール、ビシクロヘキシル−4,4’−ジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシルプロパン)、2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキシル)プロパン、シクロペンタンジオール、3−メチル−1,2−シクロペンタジオール、4−シクロペンテン−1,3−ジオール、アダマンジオールなどの各種脂環式ジオールや、ビスフェノールA、ビスフェノールS,スチレングリコール、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどの芳香環式ジオールが例示できる。またジオール以外にもトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの多官能アルコールも用いることができる。しかし、例示したグリコール成分に限定しない。
これらの中で反応性、低コストの点からエチレングリコールが好ましい。また、本発明の目的を損なわない範囲において、2種類以上組み合わせることができる。
また、本発明のジカルボン酸成分としては、特に制約はなく、一般的なカルボン酸のエステル形成誘導体を用いることができる。エステル形成誘導体としては、カルボン酸以外にテレフタル酸無水物のような酸無水物、ジカルボン酸に対応するクロライドのような酸ハライド、テレフタル酸ジメチルのような低級アルキルエステルなどを使用することができる。ここでは便宜上、特に記載がない場合、ジカルボン酸とはジカルボン酸のエステル形成誘導体を含む。具体的には、これらに限定しないが、芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、ベンジルマロン酸などが挙げられる。鎖状脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,3−ジメチルコハク酸、3−メチルグルタル酸、3,3−ジメチルグルタル酸などが挙げられる。脂環族ジカルボン酸としては、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジオン−2,5−ジカルボン酸、2,6−デカリンジカルボン酸、1,5−デカリンジカルボン酸、1,6−デカリンジカルボン酸、2,7−デカリンジカルボン酸、2,3−デカリンジカルボン酸、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−3,4−ジカルボン酸などの飽和脂環式ジカルボン酸や、cis−5−ノルボルネン−エンド−2,3−ジカルボン酸、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、cis−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、エキソ−3,5−エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロヒタル酸などの不飽和脂環式ジカルボン酸が例示できる。また、ジカルボン酸以外に多官能成分として、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多官能カルボン酸成分も用いることができる。
これらの中で、耐熱性の観点から環状ジカルボン酸が好ましい。特には、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸が重合性、コスト面、樹脂特性から好ましい。これらは、本発明を損なわない範囲で、単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。
本発明のポリエステル樹脂の製造方法に用いる触媒は、特に限定されるものではなく、種々の触媒を用いることができる。例えば、エステル交換反応に有効な触媒としては、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属化合物の他、酢酸マンガン、酢酸コバルト、酢酸亜鉛、酢酸スズ、アルコキシドチタンなどを用いることができる。また、重合触媒としては、三酸化二アンチモンなどのアンチモン化合物、二酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物、アルコキシドチタンなどのチタン化合物の他、アルミニウムやシリカの複合酸化物などを用いることができる。ここで例えば重縮合中に添加する核剤金属塩以外にエステル交換触媒、重合触媒としてもカルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムからなる群から選ばれる塩を使用しても良いが、溶液ヘイズ低減の観点から2mol/t以下の添加量とする事が好ましい。また、安定剤として、リン酸、亜リン酸、トリメチルホスフェートなどの各種リン化合物を添加することが好ましい。この中でもエステル化合物が異物形成を抑制できる点から好ましく、さらにホスホン酸エステル誘導体が好ましい。とくに、トリエチルホスホノアセテートが異物形成抑制、溶融耐熱性の観点から好ましい。該リン化合物の添加時期は、エステル交換反応後、あるいはエステル交換反応後から重縮合反応の初期に添加することが好ましい。
本発明におけるポリエステル樹脂の製造方法の具体例を挙げるが、これに制限されない。例えば、エステル交換反応法では、テレフタル酸ジメチル、ナフタレンジカルボン酸ジメチル、エチレングリコールをエステル交換反応容器へ仕込む。この際、エチレングリコールの仕込み量を全ジカルボン酸成分に対して1.7〜2.3倍モルとすることで、反応性が良好になる。これらを150℃程度で溶融後、触媒として酢酸マグネシウム、三酸化二アンチモンを添加し撹拌する。ついで、240℃まで徐々に昇温しながらメタノールを留出させ、エステル交換反応を実施する。エステル交換反応後、トリエチルホスホノアセテートを加え、エステル交換触媒を失活させる。
その後、反応物を重合装置に仕込み、重合装置内温度を290℃まで徐々に昇温しながら、重合装置内圧力を常圧から133Pa以下まで徐々に減圧してエチレングリコールを留出させる。IV0.4以上に達した段階で、一度重合装置内圧力を窒素ガスにて常圧にし、核剤金属塩を添加する。常圧で5分間撹拌した後、重合装置内圧力を徐々に減圧し133Pa以下にて重合反応を行い、所定の撹拌トルクに到達した段階で、反応を終了し、重合装置から溶融ポリエステル樹脂を水槽へストランド状に吐出する。吐出されたポリエステル樹脂は水槽にて急冷して巻き取り後、カッターにてカッティングしポリエステルチップとする。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
なお、物性の測定方法、効果の評価方法は次の方法に従って行った。
(1)樹脂ペレットのガラス転移温度(Tg)、融点(Tm)、融解熱量(ΔTm)、昇温結晶化温度(Tcc)および降温結晶化温度(Tc)
JIS−K7121(制1987)に準じ、下記測定機を用いて2サイクル目の昇温時に得られたチャートについて各値を算出した。
装置:示差走査熱量計 DSCQ100型(TAインスツルメント社製)
測定条件:窒素雰囲気下
測定範囲:50〜280℃
サンプル重量:10mg(TAインスツルメント社製アルミパン使用)
温度プログラム:
1サイクル目 室温→昇温(16℃/分)→50℃2分保持→昇温(16℃/分)→280℃5分保持→電気炉外に取りだし液体窒素にて急冷(2分冷却)→室温まで昇温(5分放置)
2サイクル目 50℃2分保持→昇温(16℃/分)→280℃→降温(16℃/分)→25℃
(2)固有粘度(IV)
オルトクロロフェノールを溶媒として25℃で測定した。
(3)樹脂の溶液ヘイズ
ポリエステル樹脂2gを20mlのフェノール/1,1,2,2,テトラクロロエタンの3/2(容積比)混合溶液に溶解し、光路長20mmのセルを用い、ヘイズメーター(スガ試験機社製 HZ−1)によって積分球式光電光度法にて分析を行った。
(4)カルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウム、ナトリウム含有量
カルシウム、バリウム、ナトリウム、ストロンチウムについては炭化法、リチウムについては湿式酸化分解法により測定水溶液を調整し、原子吸光測定装置を用い測定波長にて吸光度を測定、検量線から金属量を算出した。
(5)粗大異物の有無
重合装置下部から吐出し、水槽にて急冷した後のガット状ポリエステル樹脂を目視確認し、粗大異物(直径30μm以上)の有無を判断した。
○:良好(異物なし)
△:若干の異物あり
×:粗大異物あり
(6)高速遠心分離操作
ポリエステルチップ10gとオルトクロロフェノール100gを150℃で3時間加熱し、チップを完全に溶解させた。得られた溶液を高速遠心分離器(HITACHI社製himac CR 20G)により、30℃、28425Gで1時間分離作業を行った。分離後、上澄み溶液(75ml)にアセトン200mlを加え、再沈させることでポリマーを回収した。
(7)熱賦形成形性
熱賦形成形品の断面を切り出し、白金−パラジウムを蒸着した後、日立製作所(株)製走査型電子顕微鏡S−2100Aを用い、断面観察を行った。
賦形に用いた金型は、表面に断面形状が頂角90℃の直角二等辺三角形(高さ12μm)をなす三角柱状のプリズムを平行にピッチ24μmで複数成形した形状である(断面:図1(a)、斜視図:図1(b)。
前記金型を用いて、賦形した成型品を図1(c)に示す。この成形品パターン凸部の高さb(金型設計値12μm)、1/2倍幅a(金型設計値12μm)の比b/aの平均値を求めて、熱賦形成形性を判断した。評価結果が○や△であれば良好である(○の方がさらに良好)。
0.8以上:○
0.7以上0.8未満:△
0.7未満:×
(8)耐熱性
熱賦形したプリズムシートを100℃で48時間静置し耐熱試験を行い、プリズムの頂角変化を測定し、耐熱性を判断した。頂角の変化が少なければ良好である。
(9)フィルムヘイズ
ヘイズメータ(日本電色製:NDH5000)を用い、熱賦形前の2層積層成形体(厚さ35μm)のフィルムヘイズを測定した。
2%未満:○
2%以上2.5%未満:△
2.5%以上:×
(10)チップ色調
粒径4mm以下のチップを測定用石英セル(φ=50mm、高さ20mm)に充填し、色差計(スガ試験機社製、SMカラーコンピュータ型式SM−T45)を用いて、ハンター色度のb値を測定した。
実施例1
テレフタル酸ジメチル101.0重量部、エチレングリコール64.6重量部(ジカルボン酸成分の2倍モル)の割合でそれぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込んだ。内容物を150℃で溶解した後、触媒として酢酸マグネシウム4水塩を0.04重量部、三酸化二アンチモンを0.03重量部添加し撹拌した。
60分かけて190℃まで昇温し、さらに60分かけて200℃まで昇温した。次いで90分かけて240℃まで昇温しながらメタノールを留出させた。所定量のメタノールを留出させた後、触媒の失活剤としてトリエチルホスホノアセテート0.04重量部含有したエチレングリコール溶液を加え、5分間撹拌してエステル交換反応を終了した。
その後、反応物を重合装置に仕込み、重合装置の缶内温度を90分かけて235℃から290℃まで昇温しながら、重合装置の缶内圧力を常圧から真空へ徐々に減圧しエチレングリコールを留出させると、重合反応の進行に伴い反応物の粘度が上昇した。IV0.45に到達した段階で、重合装置内圧力を窒素ガスにて常圧にし、モンタン酸バリウム0.3重量部を添加した。常圧で5分間撹拌した後、重合装置内圧力を徐々に減圧し真空にて重合反応を行った。終了目標トルクに到達した段階で重合反応を終了とし、重合装置内を窒素ガスにて常圧に戻し、重合装置下部を開けガット状のポリエステル樹脂を水槽へ吐出した。吐出されたポリエステル樹脂は水槽にて急冷後、カッターにてカッティングしポリエステルチップとした。
得られたポリエステル樹脂の各特性を表2に示す。
また、得られたポリエステルチップを用い、遠心分離操作を行うことで、ポリエステル樹脂中の異物を除去した。
遠心分離操作前後のバリウム含有量を表1に示す。
実施例2
核剤金属塩としてモンタン酸カルシウム0.3重量部をIV0.57到達時点で添加した以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップを得た。
得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のカルシウム含有量を表1に示す。
実施例3
核剤金属塩としてモンタン酸リチウム0.3重量部をIV0.5到達時点で添加した以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップを得た。
得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のリチウム含有量を表1に示す。
実施例4
核剤金属塩としてモンタン酸ストロンチウム0.3重量部をIV0.57到達時点で添加した以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップを得た。
得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のストロンチウムム含有量を表1に示す。
実施例5
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100.8重量部、エチレングリコール51.2重量部(ジカルボン酸成分の2倍モル)の割合でそれぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込んだ。内容物を180℃で溶解した後、触媒として酢酸マグネシウム4水塩を0.04重量部、三酸化アンチモンを0.03重量部添加し撹拌した。
150分かけて235℃まで昇温しながらメタノールを留出させた。所定量のメタノールが留出した後、触媒の失活剤としてトリエチルホスホノアセテート0.04重量部含んだエチレングリコール溶液を加え、5分間撹拌してエステル交換反応を終了した。
以降、実施例2と同様にしてポリエステルチップを得た。得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のカルシウム含有量を表1に示す。
実施例6
テレフタル酸ジメチル83.4重量部、イソフタル酸ジメチル17.7重量部、エチレングリコール64.6重量部(ジカルボン酸成分の2倍モル)の割合でそれぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込んだ。
以降、実施例2と同様にしてポリエステルチップを得た。得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のカルシウム含有量を表1に示す。
実施例7
テレフタル酸ジメチル86.3重量部、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル14.8重量部、エチレングリコール62.6重量部(ジカルボン酸成分の2倍モル)の割合でそれぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込んだ。
以降、モンタン酸バリウム0.5重量部をIV0.45時点で添加した以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップを得た。得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のバリウム含有量を表1に示す。
実施例8
モンタン酸バリウム0.35重量部をIV0.5時点で添加した以外は実施例7と同様にしてポリエステルチップを得た。得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のバリウム含有量を表1に示す。
実施例9
モンタン酸リチウム1.0重量部をIV0.5時点で添加した以外は実施例7と同様にしてポリエステルチップを得た。得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のリチウム含有量を表1に示す。
実施例10
ステアリン酸カルシウム0.3重量部をIV0.45時点で添加した以外は実施例7と同様にしてポリエステルチップを得た。得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のカルシウム含有量を表1に示す。
比較例1
テレフタル酸ジメチル101.0重量部、エチレングリコール64.6重量部(ジカルボン酸成分の2倍モル)の割合でそれぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込んだ。内容物を150℃で溶解した後、触媒として酢酸マグネシウム4水塩を0.04重量部、三酸化アンチモンを0.03重量部添加し撹拌した。
60分かけて190℃まで昇温し、さらに60分かけて200℃まで昇温し、次いで90分かけて240℃まで昇温しながらメタノールを留出させた。所定量のメタノールが留出した後、触媒の失活剤としてトリエチルホスホノアセテート0.02重量部含んだエチレングリコール溶液を加え、5分間撹拌してエステル交換反応を終了した。
その後、反応物を重合装置に仕込み、重合装置内温度を90分かけて235℃から290℃まで昇温しながら、重合装置内圧力を常圧から真空へ徐々に減圧しエチレングリコールを留出させると、重合反応の進行に伴い反応物の粘度が上昇した。終了目標トルクに到達した段階で重合反応を終了とし、重合装置内を窒素ガスにて常圧に戻し、重合装置下部を開けガット状のポリエステル樹脂を水槽へ吐出した。吐出されたポリエステル樹脂は水槽にて急冷後、カッターにてカッティングしポリエステルチップとした。
得られたポリエステル樹脂の各特性を表2に示す。得られたポリエステル樹脂は核剤金属塩を含有していないため、結晶性が低い樹脂であった。
比較例2
モンタン酸ナトリウム0.3重量部をIV0.57時点で添加した以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップを得た。得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のナトリウム含有量を表1に示す。
ナトリウムを使用しているためチップb値が高くなった。
比較例3
モンタン酸バリウム2.0重量部をIV0.45時点で添加した以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップを得た。得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のバリウム含有量を表1に示す。
バリウム添加量が多く溶液ヘイズが高くなった。
比較例4
モンタン酸カリウム0.3重量部をIV0.45時点で添加した以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップを得た。得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のカリウム含有量を表1に示す。
ΔTcg,Tc−Tccより、他の核剤金属種と比較し結晶性が低かった。
比較例5
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100.8重量部、エチレングリコール51.2重量部(ジカルボン酸成分の2倍モル)の割合でそれぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込んだ。内容物を180℃で溶解した後、触媒として酢酸マグネシウム4水塩を0.04重量部、三酸化アンチモンを0.03重量部添加し撹拌した。
150分かけて235℃まで昇温しながらメタノールを留出させた。所定量のメタノールが留出した後、触媒の失活剤としてトリエチルホスホノアセテート0.04重量部含んだエチレングリコール溶液を加え、5分間撹拌してエステル交換反応を終了した。
以降、比較例1と同様に行った。得られたポリエステル樹脂の各特性を表2に示す。得られたポリエステル樹脂は核剤金属塩を含有していないため、結晶性が低い樹脂であった。
比較例6
テレフタル酸ジメチル83.4重量部、イソフタル酸ジメチル17.7重量部、エチレングリコール64.6重量部(ジカルボン酸成分の2倍モル)の割合でそれぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込んだ。
以降、比較例1と同様に行った。得られたポリエステル樹脂の各特性を表2に示す。得られたポリエステル樹脂は核剤金属塩を含有していないため、結晶性が低い樹脂であった。
比較例7
テレフタル酸ジメチル86.3重量部、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル14.8重量部、エチレングリコール62.6重量部(ジカルボン酸成分の2倍モル)の割合でそれぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込んだ。
以降、比較例1と同様に行った。得られたポリエステル樹脂の各特性を表2に示す。得られたポリエステル樹脂はナトリウム元素を含有しておらず、結晶化効果を付与していないため、Tccは観測できず、結晶性が低い樹脂であった。
比較例8
モンタン酸バリウム添加量を変更した以外は実施例8と同様にしてポリエステルチップを得た。得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のバリウム含有量を表1に示す。
バリウム塩添加量が小さいため、結晶性は低かった。
比較例9
モンタン酸バリウムを、エステル交換反応終了時のトリエチルホスホノアセテートのエチレングリコール溶液添加の5分後に添加した以外は実施例8と同様にして重合を行い、ポリエステルチップを得た。
バリウム塩の添加時期が早いため、溶液ヘイズが高かった。
比較例10
モンタン酸バリウムの添加時期を変更した以外は実施例8と同様にしてポリエステルチップを得た。得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のバリウム含有量を表1に示す。
バリウム塩添加時期が早いため、溶液ヘイズが高く結晶性も低かった。
比較例11
テレフタル酸ジメチル86.3重量部、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル14.8重量部、エチレングリコール62.6重量部(ジカルボン酸成分の2倍モル)の割合でそれぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込んだ。内容物を150℃で溶解した後、触媒として酢酸マグネシウム4水塩を0.09重量部、三酸化アンチモンを0.03重量部、フェニルホスホン酸ジメチル0.32重量部を添加し撹拌した。
60分かけて190℃まで昇温し、さらに60分かけて200℃まで昇温した後、さらに90分かけて240℃まで昇温しながらメタノールを留出させた。所定量のメタノールが留出した時点でエステル交換反応を終了した。
その後は比較例1と同様に行って得られたポリエステル樹脂の各特性を表2に示す。核剤金属塩を含有していないので、昇温結晶化温度が検出できず結晶性は低かった。
比較例12
核剤金属塩としてプロピオン酸バリウム0.1重量部を添加した以外は実施例7と同様にしてポリエステルチップを得た。得られたポリエステル樹脂の各種特性を表2に、遠心分離操作前後のバリウム含有量を表1に示す。
核剤金属塩の脂肪族カルボン酸塩の鎖長が短いため、添加時に溶解せず異物化し、異物が多く、溶液ヘイズも高く結晶性も低かった。
比較例13
比較例7にて得られたポリエステル樹脂Qを減圧乾燥し、モンタン酸カルシウムをポリエステル樹脂に対し、0.3重量部ブレンドした。ベント式2軸押出機に該原料を供給し、ベント孔から排気しながら、285℃で溶融混練し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングし、ポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の各特性を表2に示す。得られたポリエステル樹脂は高結晶性であったが、溶液ヘイズ値は高く、b値も大きかった。また著しいIV低下が見られた。
Figure 2011046869
Figure 2011046869
実施例11
実施例8にて得られたポリエステル樹脂Hと、PET樹脂(IV0.65)をそれぞれ170℃で3時間真空乾燥後、それぞれ別の押出機内280℃で溶融させ、樹脂HとPET樹脂が2層となるように、溶融2層共押出口金から押し出した。押し出された積層樹脂を25℃に保たれた冷却ドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、該キャストフィルムを長手方向にロール式延伸機にて、90℃で3.3倍に延伸した。次いで、テンターに導入し、110℃で3.4倍に横延伸後、238℃に制御された温度ゾーンで熱処理を施し、横方向に170℃で4%弛緩処理を行った。その後、室温まで冷却して巻き取り、樹脂層の厚みが28μm、PET層の厚みは7μm、総厚みが35μmからなる2層積層フィルムを得た。得られた2層積層フィルムのフィルムヘイズを表3に示す。
その後、熱賦形を行った。熱賦形フローを図2に示す。金型は図1に示したプリズム形状のものを用い、本フィルム(図2のh)と加熱・冷却プレート(図2のf)により温度コントロールされた金型(図2のg)の凸凹面を接触させて120℃に加熱し、2.5MPaでプレスし、そのまま30秒間保持した。その後、金型を70℃に冷却した後に、プレスを解放し、金型から離型することで樹脂成型品を得た。得られた成型品の熱賦形性、耐熱性を表3に示す。
比較例14
比較例1にて得られたポリエステル樹脂Kを用い、実施例11と同様に樹脂成形体を得た。得られた成型品の熱賦形性、耐熱性、フィルムヘイズを表3に示す。融点が高く熱処理時の配向緩和が不充分であり、熱賦形性が悪かった。
比較例15
比較例7にて得られたポリエステル樹脂Qを用い、実施例11と同様に樹脂成形体を得た。成形時の結晶化が不充分であり、耐熱性が低かった。
Figure 2011046869
a 成形品パターン凸部の幅
b 成形品パターン凸部の高さ
f 加熱・冷却プレート
g 金型
h 本発明のフィルム

Claims (14)

  1. カルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムからなる群から選ばれる元素の含有量が4mol/t以上30mol/t以下であるポリエステル樹脂であり、またポリエステル樹脂10gを100gのオルトクロロフェノールに溶解し、高速遠心分離機により異物を分離したポリエステル樹脂に含まれる前記元素の含有量の変化率が75%以下、さらにポリエステル樹脂2gを20mlのフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタンの3/2(容積比)混合溶液に溶解し、光路長20mmのセルを用いて測定した溶液ヘイズが7%以下であることを特徴とする結晶性ポリエステル樹脂。
  2. 結晶融解熱量(ΔHm)が10J/g以上であることを特徴とする請求項1記載の結晶性ポリエステル樹脂。
  3. 高速遠心分離操作後のポリエステル樹脂に含まれるカルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムからなる元素の含有量が1.5mol/t以上であることを特徴とする請求項1または2記載の結晶性ポリエステル樹脂。
  4. チップ形状で測定した色調b値が7以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の結晶性ポリエステル樹脂
  5. ポリエステルがエチレンテレフタレート、エチレンイソフタレートまたはエチレン−2,6−ナフタレートの少なくともいずれかで構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の結晶性ポリエステル樹脂。
  6. ガラス転移温度(Tg)が83℃以上、融点(Tm)が230℃以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の結晶性ポリエステル樹脂。
  7. IV(固有粘度)が0.55以上、0.7以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の結晶性ポリエステル樹脂。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の結晶性ポリエステル樹脂からなる熱賦形層を基材フィルムの少なくとも一方の最外層に厚み1〜30μmで積層してなるプリズム形状の層を有する二軸配向ポリエステルフィルム。
  9. ジカルボン酸のエステル形成誘導体成分とジオール成分をエステル交換反応またはエステル化反応した後、重縮合反応してポリエステルを製造する方法において、その重縮合反応の際、ポリマーのIV(固有粘度)が0.40以上の段階から重縮合反応終了までの間に、カルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムからなる群から選ばれる元素を有する塩を添加することを特徴とする結晶性ポリエステル樹脂の製造方法。
  10. 得られるポリエステルに対して、カルシウム、リチウム、バリウム、ストロンチウムからなる群から選ばれる元素の量として4mol/ton以上30mol/ton以下の塩を添加することを特徴とする請求項9記載の結晶性ポリエステル樹脂の製造方法。
  11. 添加する塩が脂肪族カルボン酸塩であることを特徴とする請求項9または10記載の結晶性ポリエステル樹脂の製造方法。
  12. 添加する塩が炭素数18以上の脂肪族カルボン酸塩であることを特徴とする請求項9または10記載の結晶性ポリエステル樹脂の製造方法。
  13. ジカルボン酸のエステル形成誘導体成分がテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸のいずれかのエステル形成誘導体の少なくとも1つから選択され、ジオール成分がエチレングリコールであることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項記載の結晶性ポリエステル樹脂の製造方法。
  14. IV(固有粘度)が0.55以上、0.7以下であることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項記載の結晶性ポリエステル樹脂の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016130783A (ja) * 2015-01-14 2016-07-21 東レ株式会社 偏光子保護フィルム用ポリエステル樹脂組成物
JP2016132733A (ja) * 2015-01-20 2016-07-25 三菱化学株式会社 ポリエステル樹脂ペレット及びその製造方法

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