JP2016127306A - 半導体装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】サージ電圧の上昇を抑制し、かつ誤動作の抑制を図る。
【解決手段】半導体装置1は、半導体スイッチ1aとドライブ回路2を備え、ドライブ回路2は、トランジスタ2a、2b、比較回路2cおよび遅延回路2dを含む。トランジスタ2aは、制御信号ct1にもとづいて、半導体スイッチ1aのターンオフ時にオンして、第1の引抜き力で半導体スイッチ1aのゲート電圧を引抜く。比較回路2cは、ゲート電圧と閾値レベルとを比較し、ゲート電圧が閾値レベルまで低下したことを判別すると判別信号d1を出力する。遅延回路2dは、判別信号d1を所定時間遅延させて、制御信号ct2を出力する。トランジスタ2bは、制御信号ct2にもとづいて、トランジスタ2aがオンした後にオンして、第1の引抜き力よりも大きな第2の引抜き力で、半導体スイッチ1aのゲート電圧を引抜く。
【選択図】図1

Description

本技術は、半導体装置およびその制御方法に関する。
近年、絶縁ゲート型半導体素子(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)およびIGBTを駆動するドライブ回路等を内蔵したIPM(Intelligent Power Module)と呼ばれる半導体装置の開発が進んでいる。
IPMは、電力変換を行うモジュールであり、例えば、AC(Alternating Current)サーボ、空調機器、エレベータなどの用途に広く利用されている。
従来技術として、IGBTを駆動する制御電圧の伝達経路中に、制御電圧を時間遅延する素子を配置し、時間遅延させた制御電圧にもとづいて、IGBTのオン時にゲート放電トランジスタをオフさせ、IGBTのオフ時にゲート放電トランジスタをオンさせる技術が提案されている。
また、半導体素子をターンオフさせる際に、第1MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)をオフさせた状態で、オン抵抗が互いに異なる第2、第3MOSFETをオンさせる技術が提案されている。
特開2007−208831号公報 特開2009−55696号公報
スイッチング速度の速いIGBTでは、ターンオフ時にサージ電圧が発生する。サージ電圧の最大値がIGBTの最大定格を超えると、素子破壊に至るおそれがあるので、サージ電圧の上昇を抑えることが重要である。
IGBTをターンオフするには、IGBTのゲート電荷を引抜きゲート電圧を下げることになるが、ゲート電荷の引抜き能力が強いと、サージ電圧は急激に上昇してしまう。このため、サージ電圧の上昇を抑制する観点からは、ゲート電荷引抜き能力を弱くすることが望ましい。
ただし、ゲート電荷引抜き能力が弱いと、IGBTをオフさせるに十分な低電位レベルにゲート電圧を保持しにくくなる。このような状態は、ノイズの影響を受けやすいので、ノイズによって上昇したゲート電圧で、IGBTがオンして誤動作してしまう可能がある。このため、IGBTの誤動作を抑制する観点からは、ゲート電圧引抜き能力を強くすることになる。
このように、従来では、IGBTをターンオフさせるゲート電荷の引抜き能力の強弱によって、サージ電圧が上昇したり、または誤動作したりするという問題があり、これらの改善を行った高性能のIPMが要望されている。
本技術はこのような点に鑑みてなされたものであり、サージ電圧の上昇を抑制し、かつ誤動作の抑制を図った半導体装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、1つの案では、半導体装置が提供される。半導体装置は、半導体スイッチと、ドライブ回路とを備える。また、ドライブ回路は、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、比較回路、論理積回路および遅延回路を含む。第1のトランジスタは、第1の制御信号にもとづいて、半導体スイッチのターンオフ時にオンして、第1の引抜き力で半導体スイッチのゲート電荷を引抜く。比較回路は、ゲート電圧と閾値レベルとを比較し、ゲート電圧が閾値レベルまで低下したことを判別すると第1の判別信号を出力する。論理積回路は、ゲート電圧と代理人の判別信号とを入力とし出力として第2の判別信号を出力する。遅延回路は、判別信号を所定時間遅延させた第2の制御信号を出力する。第2のトランジスタは、第2の制御信号にもとづいて、第1のトランジスタがオンした後にオンして、第1の引抜き力よりも大きな第2の引抜き力でゲート電圧を引抜く。
また1つの案では、半導体スイッチを制御するためのドライブ回路としての半導体装置が提供される。ドライブ回路は、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、比較回路、論理積回路および遅延回路を備える。第1のトランジスタは、第1の制御信号にもとづいて、半導体スイッチのターンオフ時にオンして、第1の引抜き力で半導体スイッチのゲート電荷を引抜く。比較回路は、ゲート電圧と閾値レベルとを比較し、ゲート電圧が閾値レベルまで低下したことを判別すると代理人の判別信号を出力する。論理積回路は、ゲート電圧と代理人の判別信号とを入力とし出力として第2の判別信号を出力する。遅延回路は、第2の判別信号を所定時間遅延させた第2の制御信号を出力する。第2のトランジスタは、第2の制御信号にもとづいて、第1のトランジスタがオンした後にオンして、第1の引抜き力よりも大きな第2の引抜き力でゲート電圧を引抜く。
以上の案についてはさらに以下のような構成をとることができる。
すなわち、前記遅延回路は、前記第2の判別信号によって前記第2のトランジスタをオンさせたときの前記半導体スイッチのコレクタ電流の第1の変化率よりも、前記第2の制御信号によって前記第2のトランジスタをオンさせたときのコレクタ電流の第2の変化率の方が小さくなるような時間遅延が設定されていてもよい。
また、前記遅延回路は、前記第2の判別信号を、前記ゲート電圧が前記閾値レベルに達した時間から、前記ゲート電圧がGNDレベルを維持する時間まで遅延させるよう構成されていてもよい。
また、前記遅延回路は、前記第2の判別信号を、前記ゲート電圧が前記閾値レベルに達した時間から、前記半導体スイッチのコレクタ電流がゼロを維持する時間まで遅延させるよう構成されていてもよい。
また、前記遅延回路は、前記第2の判別信号を、前記ゲート電圧が前記閾値レベルに達した時間から、前記半導体スイッチに発生するサージ電圧のピークが過ぎる時間まで遅延させるよう構成されていてもよい。
さらに1つの案では、半導体スイッチのゲート電圧制御方法が提供される。ゲート電圧制御方法は、第1の制御信号にもとづいて、半導体スイッチのターンオフ時にオンする第1のトランジスタであって、第1のトランジスタにより、第1の引抜き力で半導体スイッチのゲート電荷を引抜く。また、比較回路により、ゲート電圧と閾値レベルとを比較し、ゲート電圧が閾値レベルまで低下したことを判別すると第1の判別信号を出力する。論理積回路により、ゲート電圧と第1の判別信号との論理積演算を行い出力として第2の判別信号を出力する。さらに、遅延回路により、第2の判別信号を所定時間遅延させた第2の制御信号を出力する。そして、第2の制御信号にもとづいて、第1のトランジスタがオンした後にオンする第2のトランジスタであって、第2のトランジスタにより、第1の引抜き力よりも大きな第2の引抜き力でゲート電圧を引抜く。
さらに1つの案では、半導体スイッチのゲート電圧を制御するためのゲート電圧制御方法が提供される。第1の制御信号にもとづいて、半導体スイッチのターンオフ時にオンするための第1のトランジスタであって、前記第1のトランジスタにより、第1の引抜き力で前記半導体スイッチのゲート電荷を引抜くよう動作する。比較回路により、半導体スイッチのゲート電圧が入力されるとそのゲート電圧と閾値レベルとを比較し、そのゲート電圧が前記閾値レベルまで低下したことを判別すると第1の判別信号を出力する。論理積回路により、前記ゲート電圧が入力されるとそのゲート電圧と前記第1の判別信号との論理積演算を行い出力として第2の判別信号を出力する。遅延回路により、第2の判別信号を所定時間遅延させた第2の制御信号を出力する。第2の制御信号にもとづいて、第1のトランジスタがオンした後にオンする第2のトランジスタであって、第2のトランジスタにより、第1の引抜き力よりも大きな第2の引抜き力で前記ゲート電荷を引抜く。
サージ電圧の上昇を抑制し、かつ誤動作の抑制を図ることが可能になる。
半導体装置の構成例とその動作状態例を示す図である。(a)が半導体装置の構成例を示し、(b)がその動作状態例を示す。 従来のIPMの構成例を示す図である。 IGBTのターンオフ時の動作を説明するための図である。 IPMの構成例を示す図である。 遅延回路の構成例を示す図である。 IGBTのターンオフ時の動作を説明するための図である。
以下、実施の形態を図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において実質的に同一の機能を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する場合がある。
(実施の形態)
図1(a)は半導体装置の構成例を示す図である。第1の実施の形態の半導体装置1は、半導体スイッチ1aと、ドライブ回路2とを備え、ドライブ回路2は、トランジスタ2a(第1のトランジスタ)、トランジスタ2b(第2のトランジスタ)、比較回路2c、遅延回路2d及びトランジスタ2eを含む。
トランジスタ2aは、制御信号ct1(第1の制御信号)にもとづいて、半導体スイッチ1aのターンオフ時にオンして、第1の引抜き力で半導体スイッチ1aのゲートに蓄えられた電荷を引抜く。トランジスタ2eは、制御信号ct1(第1の制御信号)にもとづいて、半導体スイッチ1aのターンオン時にオンして、半導体スイッチ1aのゲートに電荷を蓄積しゲート電圧を発生させる。
比較回路2cは、半導体スイッチ1aのゲート電圧と、あらかじめ設定してある閾値レベルとを比較し、ゲート電圧が閾値レベルまで低下したことを判別すると、判別信号d1を出力する。
論理積回路2fは、制御信号ct1と判別信号d1との論理積を演算し、判別信号d2を出力する。
遅延回路2dは、判別信号d2を所定時間遅延させて、制御信号ct2(第2の制御信号)を出力する。
トランジスタ2bは、制御信号ct2にもとづいて、トランジスタ2aがオンした後にオンして、第1の引抜き力よりも大きな第2の引抜き力で、半導体スイッチ1aのゲート電圧を引抜く。
ここで、図1(b)に示す波形は、半導体スイッチ1aのゲート電圧Vgの遷移を示している。縦軸は電圧、横軸は時間Tである。T0≦T<T1では、ゲート電圧VgはHレベルであり、半導体スイッチ1aがオンしている状態である。
半導体スイッチ1aが、時刻T1でターンオフを開始する。この場合、まず、トランジスタ2aが制御信号ct1にもとづき時刻T1でオンして、トランジスタ2aが有する第1の引抜き力で、半導体スイッチ1aのゲート電圧Vgの状態にあるゲートからゲート電荷を引抜く。
比較回路2cは、ゲート電圧Vgが閾値レベルV1まで低下したときに判別信号d1を出力する。論理積回路2fは、制御信号ct1と判別信号d1との論理積を演算し、判別信号d2を出力する。遅延回路2dは、判別信号d2を遅延して制御信号ct2を出力する。
このとき、遅延回路2dでは、ゲート電圧Vgが閾値レベルV1まで低下してからΔtの時間遅延後に、制御信号ct2をトランジスタ2bに出力することになる。遅延時間Δtは、例えば、ゲート電圧Vgが閾値レベルV1に達した時間から、ゲート電圧VgがGNDレベルを維持するまでの時間に相当する。
トランジスタ2bは、時刻T2で制御信号ct2が印加されると、第1の引抜き力よりも大きな第2の引抜き力で半導体スイッチ1aのゲート電圧Vgを引抜く。
このように、半導体装置1は、半導体スイッチ1aのターンオフ時、第1の引抜き力で半導体スイッチ1aのゲート電荷を引抜き、それによりゲート電圧が閾値レベルまで低下してから所定時間遅延させた後に、第1の引抜き力よりも大きな第2の引抜き力でゲート電荷を引抜く。
これにより、半導体スイッチ1aをターンオフさせるゲート電荷の引抜き能力の強弱によって、サージ電圧が上昇したり、または誤動作したりするというトレードオフの関係を改善することができる。
したがって、半導体スイッチ1aのターンオフ時に生じるサージ電圧の上昇を抑制することが可能になり、かつ半導体スイッチ1aの誤動作を抑制することが可能になる。
(遅延回路を含まないIPMの構成)
次に本技術の半導体装置1をIPMに適用した場合について、設計段階毎に詳しく説明する。最初に、本技術の構成要素の1つである遅延回路2dを含まないIPMの構成について説明する。なお、以降の説明では、引抜き力のことをゲート電荷引抜き能力と呼ぶ。ゲート電荷が引き抜かれる結果ゲート電圧は低下することになる。
図2は従来のIPMの構成例を示す図である。IPMは上下アームを持つが、この図では下側アームのみを示している。省略されている上側アームは下側アームと同様の構成を持っている。
図2において、IPM10は、IGBT回路11、ドライブ回路12およびIPMコントローラ3を備える。IGBT回路11は、トランジスタ11aを含む。
また、ドライブ回路12は、トランジスタM0、M1、M2、AND素子IC1、コンパレータIC2、基準電圧源Vrおよび抵抗R1、R2を含む。なお、トランジスタM0には、PチャネルMOSFET、トランジスタM1、M2には、NチャネルMOSFETを使用している例を示している。
IGBT回路11は、直流高電圧(例えば、600V)を交流に変換して、負荷に交流を供給する。IGBT回路11は、例えば、3相インバータなどの主回路部分に該当する。ドライブ回路12は、IGBT回路11の駆動制御を行う。IPMコントローラ3は、ドライブ回路12に対して、IGBT回路11の駆動指示を与える。
各構成要素の接続関係について説明する。ドライブ回路12の入力端子INには、IPMコントローラ3が接続される。また、入力端子INには、トランジスタM0、M1のゲートと、AND素子IC1の入力端子in1とが接続する。
トランジスタM0のソースは、電源電圧VCCに接続し、トランジスタM1のソースは、GNDに接続する。電源電圧VCCは、ドライブ回路12の動作電圧であり、例えば、15Vである。
トランジスタM0のドレインは、トランジスタM1のドレイン、抵抗R1の一端、トランジスタM2のドレインおよび出力端子OUTに接続する。また、出力端子OUTには、IGBT回路11内のIGBT11aのゲートが接続する。
抵抗R1の他端は、コンパレータIC2の入力端子(−)と、抵抗R2の一端と接続し、抵抗R2の他端はGNDに接続する。
AND素子IC1の出力端子は、トランジスタM2のゲートに接続し、トランジスタM2のソースはGNDに接続する。コンパレータIC2の出力端子は、AND素子IC1の入力端子in2と接続し、コンパレータIc2の入力端子(+)は、基準電圧源Vrの正極端子と接続する。基準電圧源Vrの負極端子は、GNDに接続する。
トランジスタ11aのコレクタは、対向アームに接続し、トランジスタ11aのエミッタはGNDに接続する。なお、対向アームは、例えば、トランジスタ11aと縦続接続している図示しないトランジスタに該当し、この場合、トランジスタ11aのコレクタは、対向アームのトランジスタのエミッタ側に接続することになる。
(IPMの動作)
IPMの動作について説明する。ドライブ回路12内のトランジスタM0〜M2において、トランジスタM0は、IGBT11aをオンさせるためのゲート電圧制御素子であり、PMOSを使用している。トランジスタM1、M2は、IGBT11aをオフさせるためのゲート電圧制御素子である。トランジスタM1、M2には、NMOSを使用している。
また、トランジスタM1のゲート電荷引抜き能力は、トランジスタM2のゲート電荷引抜き能力よりも弱く、逆にトランジスタM2のゲート電荷引抜き能力は、トランジスタM1のゲート電荷引抜き能力よりも強い。
ゲート電荷引抜き能力とは、例えば、MOSトランジスタを流れるドレイン電流量に対応する。最大ドレイン電流が大きいものほど、ゲート電荷引抜き能力が高いといえる。
なお、以降の説明では、トランジスタM0をオン側トランジスタM0、トランジスタM1をオフ側トランジスタM1、トランジスタM2をオフ保持トランジスタM2と呼ぶ。また、基準電圧源Vrが発生する基準電圧をVrefとする。基準電圧Vrefは閾値電圧であり、例えば、2Vとする。
IPMコントローラ3は、HレベルとLレベルとを交互に繰り返すパルス波形の制御信号(PWM(Pulse Width Modulation)信号)ct1を送信し、ドライブ回路12は、入力端子INを介して、制御信号ct1を受信する。
制御信号ct1がLレベルの場合、PチャネルMOSFETのオン側トランジスタM0はオンし、NチャネルMOSFETのオフ側トランジスタM1およびオフ保持トランジスタM2はオフする。
したがって、オン側トランジスタM0がオンすることにより、IGBT11aのゲートにはゲート電圧(VCC)が印加され、IGBT11aはターンオンする。
制御信号ct1がHレベルの場合、オン側トランジスタM0はオフし、オフ側トランジスタM1およびオフ保持トランジスタM2はオンする。このとき、オフ側トランジスタM1がオンした後、一定時間差を持ってオフ保持トランジスタM2がオンすることになる。
まず、Hレベルの制御信号ct1が、オフ側トランジスタM1のゲートに印加するので、オフ側トランジスタM1はオンする。
一方、コンパレータIC2の入力端子(−)には、電圧V1が入力する。電圧V1は、オフ側トランジスタM1のドレイン電圧が抵抗R1、R2によって抵抗分割された電圧である。コンパレータIC2では、電圧V1と、基準電圧源Vrが発生する基準電圧Vrefとを比較する。
なお、ここでは、抵抗分圧された電圧V1をコンパレータIC2に入力しているが、これは、コンパレータIC2の耐圧を考慮したものである。コンパレータIC2が例えば、ドライブ回路12の動作電圧15Vまでの耐圧があれば、抵抗分圧することは特段に不要である。
電圧V1が基準電圧Vrefを超える場合は(Vref<V1)、コンパレータIC2は、Lレベルの信号を出力し、電圧V1が基準電圧Vref以下の場合は(V1≦Vref)、コンパレータIC2は、Hレベルの信号を出力する。
オフ側トランジスタM1がオンした直後は、電圧V1の方が基準電圧Vrefよりも高いので(Vref<V1)、Lレベルの信号がAND素子IC1の入力端子in2に入力される。
また、オフ側トランジスタM1がオンすると、オフ側トランジスタM1のドレイン電圧は徐々に低下していく。このとき、電圧V1が基準電圧Vrefに達すると、コンパレータIC2の出力はHレベルになって、Hレベルの信号がAND素子IC1の入力端子in2に入力することになる。
したがって、電圧V1が徐々に低下して基準電圧Vref以下になると(V1≦Vref)、AND素子IC1の入力端子in2はHレベルになる。また、このとき、AND素子IC1の入力端子in1にはHレベルが入力している。したがって、AND素子IC1の出力は、Hレベル信号(判別信号d1に相当)となり、オフ保持トランジスタM2はオンすることになる。
このように、ドライブ回路12では、IGBT11aをターンオフする際には、最初に、ゲート電圧引抜き能力が弱いオフ側トランジスタM1がオンする。
そして、オフ側トランジスタM1のドレイン電圧、すなわち、IGBT11aのゲート電圧が、閾値電圧まで下がると、ゲート電圧引抜き能力が強いオフ保持トランジスタM2がオンするという構成になっている。
(オフ側トランジスタとオフ保持トランジスタの動作について)
上記のように、IPM10では、IGBT11aをターンオフさせる際には、オフ側トランジスタM1と、オフ保持トランジスタM2との2つを用いており、また、オフ側トランジスタM1のゲート電荷引抜き能力は弱く、オフ保持トランジスタM2のゲート電荷引抜き能力は強くしている。
これは、IGBT11aのターンオフ時に、サージ電圧の上昇を抑制するために、ゲート電圧引抜き能力が弱いオフ側トランジスタM1をオンするものである。さらに、IGBT11aが誤動作することを抑制するために、ゲート電圧引抜き能力が強いオフ保持トランジスタM2をオンするものである。
ここで、IGBT11aのターンオフ時には、IGBT11aのコレクタ電流の変化率(以下、di/dtとも呼ぶ)に応じてサージ電圧が発生する。
すなわち、di/dtが大きい程(単位時間におけるコレクタ電流の変化率(減少変化率)が大きい程)、サージ電圧は(サージ電圧のピークは)大きくなる。逆に、di/dtが小さい程、サージ電圧は小さくなる。なお、di/dtは、電流の時間に対する傾きに相当する。
サージ電圧は、IGBT11aのゲート電圧を調整することで抑制することができるので、IPM10では、IGBT11aのターンオフ時において、最初に、オフ側トランジスタM1をオンしている。
オフ側トランジスタM1は、ゲート電圧引抜き能力が弱い素子を使用しているから、IGBT11aのゲート電圧は、瞬時に引抜かれることはない(ゲート電圧の低下が比較的ゆるやかである)。これにより、コレクタ電流のdi/dtが小さくなるので、IGBT11aのコレクタ電流が短時間で急減に減少することはない。
ただし、ゲート電圧引抜き能力が弱いオフ側トランジスタM1だけで、IGBT11aのゲート電圧を調整すると、IGBT11aをオフさせるに十分な低電位レベルにゲート電圧を保持しにくい。
IGBT11aをオフさせるに十分な低電位レベルにゲート電圧が達しないと、ゲート電圧にノイズが重畳しやすく、ノイズによってIGBT11aが誤動作することも考えられる。
したがって、IPM10では、IGBT11aのターンオフ時において、オフ側トランジスタM1をオンさせ、IGBT11aのゲート電圧が閾値電圧レベルまで低下したときには、オフ保持トランジスタM2を続けてオンさせている。
オフ保持トランジスタM2は、ゲート電圧引抜き能力が強い素子を使用しているから、IGBT11aのゲート電圧が閾値電圧レベルまで下がった時点で、IGBT11aがオフするに十分な低電位レベルまでゲート電圧を低下させる。
(IGBTのターンオフ時の動作)
IPM10における、IGBT11aのターンオフ時の動作について、シミュレーション波形を示しながら説明する。
図3はIGBTのターンオフ時の動作を説明するための図である。縦軸は電圧(V)または電流(A)、横軸は時間tである。
3つの波形は、IGBT11aのゲート電圧Vg、IGBT11aのコレクタ−エミッタ間電圧VceおよびIGBT11aのコレクタ電流Icを示している。
なお、縦軸におけるメッシュ状の1つの区分(division)として、ゲート電圧Vgは5V/divである。コレクタ−エミッタ間電圧Vceは100V/divであり、コレクタ電流Icは200A/divである。また、横軸の時間区分は、1μs/divである。
ポイントP1は、ゲート電圧Vgが0Vとなる原点位置を示している。ポイントP2は、コレクタ−エミッタ間電圧Vceが0Vとなる原点位置を示し、さらに、コレクタ電流Icが0Aとなる原点位置を示している。
〔t0≦t<t11〕IGBT11aがオンしている状態である。この状態では、IGBT11aのゲートには15Vが印加されており、略500Aのコレクタ電流Icが流れている。また、コレクタ−エミッタ間電圧Vceは、GND(0V)近傍に位置している。
〔t=t11〕IGBT11aのターンオフ開始時刻である。オフ側トランジスタM1がオンする。
〔t11<t<t12〕ゲート電圧Vgはゆるやかに低下している。コレクタ電流Icと、コレクタ−エミッタ間電圧Vceとには顕著な変化はない。
〔t12≦t<t13〕ゲート電圧Vgは低下している。コレクタ−エミッタ間電圧Vceの上昇が始まり、サージ電圧が立ち上がってきている。コレクタ電流Icの減少が始まる。
〔t=t13〕ゲート電圧Vgが15Vから閾値電圧2Vまで低下する。このとき、オフ保持トランジスタM2がオンする。
〔t13<t<t14〕ゲート電圧Vgが閾値電圧2Vを下回る。コレクタ−エミッタ間電圧Vce(サージ電圧)は上昇し続けている。コレクタ電流Icは、減少している。
〔t=t14〕ゲート電圧Vgは、−2V程度まで低下している。コレクタ−エミッタ間電圧Vce(サージ電圧)は、ピークが650Vまで上昇している。
〔t14<t〕ゲート電圧VgはGNDレベル(0V)近傍に位置している。コレクタ−エミッタ間電圧Vce(サージ電圧)は低下し、振幅を繰り返しながら減少していく。コレクタ電流Icは略0Aに位置している。
上記に示すように、IPM10の構成では、時刻t14において、サージ電圧のピークが650Vになっている。このとき、ゲート電圧Vgを見ると、マイナス側に大きく振れておりアンダーシュートが生じていることがわかる。
これは、オフ保持トランジスタM2のゲート電圧引抜き能力が強すぎることで、アンダーシュートが生じているものと考えられる。また、アンダーシュートが生じることで、コレクタ電流Icの変化率であるdi/dtが大きくなる。
したがって、アンダーシュートの発生を抑制すれば、サージ電圧のピークをさらに低下させることが可能と判断できる。この場合、オフ保持トランジスタM2のゲート電圧引抜き能力を調整することが考えられる。
しかし、上述のようにオフ側トランジスタM1のオン動作に遅れてオフ保持トランジスタM2がオン動作するようには動作するものの上述の構成ではオフ保持トランジスタM2がオン動作することによるdi/dtへの影響大きくコレクタ−エミッタ間電圧Vce(サージ電圧)は、ピークが650Vまで上昇していた。これは、トランジスタのサイズや定格ドレイン電流値などを変更しても、ゲート電圧引抜き能力を微小に調整することは困難であり、また、回路構成に対して常時適正なゲート電圧引抜き能力を持つトランジスタ素子を選択することも困難である。
(本発明の動作)
このため、本発明による技術では、オフ保持トランジスタM2のオン動作に遅れを持たせることで、確実にアンダーシュートの発生を抑制して、サージ電圧のピークの抑制を図るものである。
次にオフ保持トランジスタM2のオン動作に遅れを持たせて、サージ電圧のピークの抑制を図った本技術のIPMについて説明する。
図4はIPMの構成例を示す図である。第2の実施の形態のIPM10aは、IGBT回路11、ドライブ回路12aおよびIPMコントローラ3を備える。IGBT回路11は、トランジスタ11aを含む。
また、ドライブ回路12aは、トランジスタM0、M1、M2、AND素子IC1、コンパレータIC2、基準電圧源Vr、遅延回路12a−1および抵抗R1、R2を含む。
IPM10aは、図2に示したIPM10にあらたな構成要素として遅延回路12a−1を備えるものであり、その他の構成はIPM10と同じである。
ここで、オフ側トランジスタM1は、図1のトランジスタ2aに対応し、オフ保持トランジスタM2は、図1のトランジスタ2bに対応する。また、少なくともAND素子IC1およびコンパレータIC2により、図1の比較回路2cの機能を実現している。さらに、遅延回路12a−1は、図1の遅延回路2dに対応する。
遅延回路12a−1は、AND素子IC1の出力と、オフ保持トランジスタM2のゲートとの間に挿入されている。すなわち、遅延回路12a−1の入力端子は、AND素子IC1の出力端子と接続し、遅延回路12a−1の出力端子は、オフ保持トランジスタM2のゲートに接続する。その他の接続関係はIPM10と同じである。
遅延回路12a−1は、AND素子IC1のHレベル信号(判別信号d1)を所定時間遅延させて制御信号ct2として出力し、オフ保持トランジスタM2のゲートに入力する。
ここで、判別信号d1によってオフ保持トランジスタM2をオンさせたときのIGBT11aのコレクタ電流の変化率を第1のdi/dtとし、制御信号ct2によってオフ保持トランジスタM2をオンさせたときのコレクタ電流の変化率を第2のdi/dtとする。
この場合、遅延回路12a−1では、第1のdi/dtよりも、第2のdi/dtの方が小さくなるような時間遅延が設定されている。
このように、IGBT11aのコレクタ電流の変化率を減少させることで、IGBT11aのターンオフ時に発生するサージ電圧のピークを低下させる。すなわち、遅延回路12a−1では、IGBT11aのターンオフ時に、サージ電圧のピークが所定値を超えてしまうほど、コレクタ電流Icのdi/dtが大きくならないように時間遅延が設定されているものである。
具体的には例えば、遅延回路12a−1は、判別信号d1を、IGBT11aのゲート電圧Vgが電圧V1に達した時間から、ゲート電圧VgがGNDレベルを維持する時間まで遅延させる。
すなわち、ゲート電圧VgがGNDレベル付近で大きく変動することなく、ある程度安定してGNDレベル近傍を維持できる時間まで遅延させる。そして、このように遅延させた判別信号d1を、オフ保持トランジスタM2をオンさせる制御信号ct2として出力する。
または、遅延回路12a−1は、判別信号d1を、IGBT11aのゲート電圧Vgが電圧V1に達した時間から、IGBT11aに流れるコレクタ電流Icが0Aに維持する時間まで遅延させることでもよい。
すなわち、コレクタ電流Icが0A付近で大きく変動することなく、ある程度安定して0A近傍を維持できる時間まで遅延させる。そして、このように遅延させた判別信号d1を、オフ保持トランジスタM2をオンさせる制御信号ct2として出力する。
さらに、遅延回路12a−1は、判別信号d1を、ゲート電圧Vgが電圧V1に達した時間から、IGBT11aに発生するサージ電圧のピークが過ぎる時間まで遅延させることでもよい。そして、このように、遅延させた判別信号d1を、オフ保持トランジスタM2をオンさせる制御信号ct2として出力する。
(遅延回路の構成例)
図5は遅延回路の構成例を示す図である。遅延回路12a−1は、例えば、時定数回路であり、コンデンサC3と抵抗R3を含む。
抵抗R3の一端は、AND素子IC1の出力端子に接続する。抵抗R3の他端は、コンデンサC3の一端と、オフ保持トランジスタM2のゲートと接続する。コンデンサC3の他端は、GNDに接続する。遅延回路12a−1は、このような簡易な回路で構成可能である。
(IGBTのターンオフ時の動作)
本発明の動作のIPM10aにおける、IGBTのターンオフ時の動作について、シミュレーション波形を示しながら説明する。
図6はIGBTのターンオフ時の動作を説明するための図である。縦軸は電圧(V)または電流(A)、横軸は時間tである。
3つのグラフは、IGBT11aのゲート電圧Vg、IGBT11aのコレクタ−エミッタ間電圧VceおよびIGBT11aのコレクタ電流Icを示している。
なお、縦軸におけるメッシュ状の1つの区分(division)として、ゲート電圧Vgは5V/divである。コレクタ−エミッタ間電圧Vceは100V/divであり、コレクタ電流Icは200A/divである。また、横軸の時間区分は、1μs/divである。
ポイントP1は、ゲート電圧VGが0Vとなる原点位置を示している。ポイントP2は、コレクタ−エミッタ間電圧Vceが0Vとなる原点位置を示し、さらに、コレクタ電流Icが0Aとなる原点位置を示している。
〔t0≦t<t1〕IGBT11aがオンしている状態である。この状態では、IGBT11aのゲートには15Vが印加されており、略500Aのコレクタ電流Icが流れている。また、コレクタ−エミッタ間電圧Vceは、GND(0V)近傍に位置している。
〔t=t1〕IGBT11aのターンオフ開始時刻である。オフ側トランジスタM1がオンする。
〔t1<t<t2〕ゲート電圧Vgはゆるやかに低下している。コレクタ電流Icと、コレクタ−エミッタ間電圧Vceとには顕著な変化はない。
〔t2≦t<t3〕ゲート電圧Vgはゆるやかに低下している。コレクタ−エミッタ間電圧Vceの上昇が始まり、サージ電圧が立ち上がってきている。コレクタ電流Icの減少が始まる。
〔t=t3〕ゲート電圧Vgが15Vから2V程度まで低下する。
〔t3<t≦t4〕ゲート電圧Vgが閾値電圧2Vを下回る。コレクタ−エミッタ間電圧Vce(サージ電圧)は上昇し、時刻t4ではピークが625Vになっている。コレクタ電流Icは、減少している。
〔t4<t<t5〕ゲート電圧VgはGNDレベルまで低下している。コレクタ−エミッタ間電圧Vce(サージ電圧)は低下し、コレクタ電流は略0Aに位置している。
〔t=t5〕オフ保持トランジスタM2は、時刻t4からΔt時間経過した時刻t5でオンする。
〔t5<t〕ゲート電圧Vgは略0V(GND)に位置している。コレクタ−エミッタ間電圧Vce(サージ電圧)は低下し、振幅を繰り返しながら減少していく。コレクタ電流Icは略0Aに位置している。
ここで、図3と図6のサージ電圧を比較すると、IPM10では、サージ電圧のピーク=650Vに対して、IPM10aでは、サージ電圧のピーク=625Vになっており、25V減少していることがわかる。また、図6の場合では、アンダーシュートが抑制されていることがわかる。
上記の例では、IGBT11aのゲート電圧Vgが電圧V1に達してから、ゲートVgがGNDレベル近傍を一定時間維持するまでの時間間隔Δtの分、AND素子IC1の出力を遅延させて、オフ保持トランジスタM2をオンしている。
このように、ゲート電圧引抜き能力が強いオフ保持トランジスタM2が所定時間遅れてオンすることにより、図3に示したコレクタ電流のdi/dtよりも、図6に示したコレクタ電流のdi/dtを小さくすることができ、サージ電圧のピークを抑制することが可能になる。
また、オフ保持トランジスタM2によって、IGBT11aをオフさせるに十分な低電位レベルにゲート電圧Vgを保持しているので、IGBT11aの誤動作についても抑制することが可能になる。
なお、図6の例では、IGBT11aのゲート電圧Vgが電圧V1に達した時間から、ゲートVgがGNDレベルを維持する時間まで遅延させるとしたが、コレクタ電流Icから見れば、IGBT11aのゲート電圧Vgが電圧V1に達した時間から、IGBT11aに流れるコレクタ電流Icが0Aに維持する時間まで遅延させるということでもある。
または、ゲート電圧Vgが電圧V1に達した時間から、IGBT11aに発生するサージ電圧のピークが過ぎる時間まで遅延させてもよい。
すなわち、オフ側トランジスタM1だけのオンでサージ電圧がピークに到達するまで待ち、そのピークが過ぎてからオフ保持トランジスタM2をオンしても、サージ電圧のピークは、図3の場合と比べて低下することになる。したがって、ゲート電圧Vgが電圧V1に達したときの時間から、サージ電圧のピークが過ぎる時間まで、AND素子IC1の出力である判別信号d1を遅延させてもよい。
以上説明したように、本技術によれば、オフ側トランジスタのゲート電圧引抜き能力と、オフ保持トランジスタのゲート電圧引抜き能力とを十分に引き出すことができるので、サージ電圧のさらなる抑制と、誤動作の抑制とを図ることが可能になる。
また、オフ保持トランジスタのゲートに印加される制御信号のみを遅延させる構成としているので、他の制御系には影響を与えることがない。さらに回路規模を増大させることもなく、効率よく信号遅延を実施することが可能になる。
以上の説明においては、半導体スイッチとドライブ回路を組み合わせた構成の例について説明したが、本発明は、半導体スイッチを除いた構成である半導体スイッチに適用されるドライブ回路としても実施できるものである。この場合も同様の効果を持つ。
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。
1 半導体装置
1a 半導体スイッチ
2 ドライブ回路
2a、2b、2e トランジスタ
2c 比較回路
2d 遅延回路
2f 論理積回路
Vg ゲート電圧
T、T0、T1、T2 時刻
Δt 遅延時間
ct1 第1の制御信号
ct2 第2の制御信号
d1、d2 判別信号

Claims (8)

  1. 半導体スイッチと、
    第1の制御信号にもとづいて、前記半導体スイッチのターンオフ時にオンして、第1の引抜き力で前記半導体スイッチのゲート電荷を引抜く第1のトランジスタと、前記半導体スイッチのゲート電圧と閾値レベルとを比較し、前記ゲート電圧が前記閾値レベルまで低下したことを判別すると第1の判別信号を出力する比較回路と、前記ゲート電圧と前記第1の判別信号とを入力とし出力として第2の判別信号を出力する論理積回路と、前記第2の判別信号を所定時間遅延させた第2の制御信号を出力する遅延回路と、前記第2の制御信号にもとづいて、前記第1のトランジスタがオンした後にオンして、前記第1の引抜き力よりも大きな第2の引抜き力で前記ゲート電荷を引抜く第2のトランジスタと、を含み前記半導体スイッチの駆動制御を行うドライブ回路と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 半導体スイッチを駆動するためのドライブ回路であって、
    第1の制御信号にもとづいて、前記半導体スイッチのターンオフ時にオンして、第1の引抜き力で前記半導体スイッチのゲート電荷を引抜くための第1のトランジスタと、
    前記半導体スイッチのゲート電圧と閾値レベルとを比較し、前記ゲート電圧が前記閾値レベルまで低下したことを判別すると第1の判別信号を出力するための比較回路と、前記ゲート電圧と前記第1の判別信号とを入力とし出力として第2の判別信号を出力する論理積回路と、
    前記第2の判別信号を所定時間遅延させた第2の制御信号を出力する遅延回路と、
    前記第2の制御信号にもとづいて、前記第1のトランジスタがオンした後にオンして、前記第1の引抜き力よりも大きな第2の引抜き力で前記ゲート電荷を引抜くための第2のトランジスタと、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  3. 前記遅延回路は、前記第2の判別信号によって前記第2のトランジスタをオンさせたときの前記半導体スイッチのコレクタ電流の第1の変化率よりも、前記第2の制御信号によって前記第2のトランジスタをオンさせたときのコレクタ電流の第2の変化率の方が小さくなるような時間遅延が設定されていることを特徴とする請求項1乃至2記載の半導体装置。
  4. 前記遅延回路は、前記第2の判別信号を、前記ゲート電圧が前記閾値レベルに達した時間から、前記ゲート電圧がGNDレベルを維持する時間まで遅延させることを特徴とする請求項1乃至3記載の半導体装置。
  5. 前記遅延回路は、前記第2の判別信号を、前記ゲート電圧が前記閾値レベルに達した時間から、前記半導体スイッチのコレクタ電流がゼロを維持する時間まで遅延させることを特徴とする請求項1乃至3記載の半導体装置。
  6. 前記遅延回路は、前記第2の判別信号を、前記ゲート電圧が前記閾値レベルに達した時間から、前記半導体スイッチに発生するサージ電圧のピークが過ぎる時間まで遅延させることを特徴とする請求項1乃至3記載の半導体装置。
  7. 半導体スイッチのゲート電圧を制御するための半導体装置の制御方法において、
    第1の制御信号にもとづいて、前記半導体スイッチのターンオフ時にオンする第1のトランジスタであって、前記第1のトランジスタにより、第1の引抜き力で前記半導体スイッチのゲート電荷を引抜き、
    比較回路により、前記半導体スイッチのゲート電圧と閾値レベルとを比較し、前記ゲート電圧が前記閾値レベルまで低下したことを判別すると第1の判別信号を出力し、
    論理積回路により、前記ゲート電圧と前記第1の判別信号との論理積演算を行い出力として第2の判別信号を出力し、
    遅延回路により、前記第2の判別信号を所定時間遅延させた第2の制御信号を出力し、
    前記第2の制御信号にもとづいて、前記第1のトランジスタがオンした後にオンする第2のトランジスタであって、前記第2のトランジスタにより、前記第1の引抜き力よりも大きな第2の引抜き力で前記ゲート電荷を引抜く、
    ことを特徴とする半導体装置の制御方法。
  8. 半導体スイッチのゲート電圧を制御するための半導体装置の制御方法であって、
    第1の制御信号にもとづいて、前記半導体スイッチのターンオフ時にオンするための第1のトランジスタであって、前記第1のトランジスタにより、第1の引抜き力で前記半導体スイッチのゲート電荷を引抜くよう動作し、
    比較回路により、前記半導体スイッチのゲート電圧が入力されるとそのゲート電圧と閾値レベルとを比較し、そのゲート電圧が前記閾値レベルまで低下したことを判別すると第1の判別信号を出力し、
    論理積回路により、前記ゲート電圧が入力されるとそのゲート電圧と前記第1の判別信号との論理積演算を行い出力として第2の判別信号を出力し、
    遅延回路により、前記第2の判別信号を所定時間遅延させた第2の制御信号を出力し、
    前記第2の制御信号にもとづいて、前記第1のトランジスタがオンした後にオンする第2のトランジスタであって、前記第2のトランジスタにより、前記第1の引抜き力よりも大きな第2の引抜き力で前記ゲート電荷を引抜く、
    ことを特徴とする半導体装置の制御方法。
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