JP2016125538A - ボールねじ装置及びボールねじ装置を備えた動力伝達装置 - Google Patents

ボールねじ装置及びボールねじ装置を備えた動力伝達装置 Download PDF

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Komei Kurihara
項明 栗原
渡邊 篤
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篤 渡邊
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Abstract

【課題】ナットのピストンとの間への、潤滑剤の供給量を増加させることが可能な、ボールねじ装置及びボールねじ装置を備えた動力伝達装置を提供する。
【解決手段】
中空のねじ軸10、ねじ軸10に沿って移動可能なナット16、及びねじ軸10とナット16との間に配置した複数のボールねじ側転動体を備えるボールねじと、ナット16と同軸に配置し、且つナット16のピストン押圧面により押圧されることで、入力軸2と出力軸4との間で動力を伝達するクラッチ6を締結状態とするピストン18を備え、ねじ軸10は、一端が内部に潤滑剤を供給したねじ軸10の内部空間10bの内周面に開口し、他端がねじ軸10の外周面に開口するねじ軸側貫通孔38を備え、ナット16は、一端がナット16の内周面に開口し、他端がナット16の外周面に開口するナット側貫通孔40を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両等に適用するボールねじ装置及びボールねじ装置を備えた動力伝達装置に関する。
車両が備え、クラッチにピストンを押し付けるためのボールねじ機構を備える動力伝達装置として、例えば、特許文献1に開示されているように、ナットとピストンとを相対回転させながら、クラッチにピストンを押し付ける構成のものがある。
特開2013−113316号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている技術では、ナットの外周面とピストンの内周面とを対向させているとともに、ナットとピストンとの間には、最小限の空間しか確保していない。このため、ボールねじ機構へ潤滑剤を供給しても、この供給した潤滑剤をナットとピストンとの間へ移動させることが困難であり、ナットやピストンに焼き付き等が発生して、作動性や耐久性が低下するという問題点があった。
本発明の課題は、ナットとピストンとの間への潤滑剤の供給量を増加させることが可能な、ボールねじ装置及びボールねじ装置を備えた動力伝達装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、中空のねじ軸が、一端が内周面に開口し、且つ他端が外周面に開口する一つ以上のねじ軸側貫通孔を備える。これに加え、ねじ軸に沿って移動可能なナットが、一端が内周面に開口し、且つ他端が外周面に開口する一つ以上のナット側貫通孔を備える。
ここで、ピストンは、ナットと同軸に配置し、ねじ軸とナットとの相対移動によりねじ軸の軸方向へ変位して、クラッチを押圧またはクラッチから離れる。また、クラッチは、ピストンと離間すると入力軸と出力軸との間の動力を遮断し、ピストンに押圧されて締結状態となると、入力軸と出力軸との間で動力を伝達する。
本発明の一態様によれば、ねじ軸の内部空間とナットの外周側とを、ねじ軸側貫通孔とナット側貫通孔により連通させることが可能となる。
これにより、ねじ軸の内部空間からナットの外周側まで連続する潤滑剤の移動経路を形成することが可能となるため、ナットとピストンとの間への、潤滑剤の供給量を増加させることが可能となる。
本発明の第一実施形態における、動力伝達装置の構成を示す図である。 図1中に円IIで囲んだ範囲の拡大図である。 本発明の第一実施形態における、動力伝達装置の構成を示す図である。 本発明の第一実施形態の変形例における、動力伝達装置の構成を示す図である。 本発明の第一実施形態の変形例における、動力伝達装置の構成を示す図である。
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態について、完全な理解を提供するように、特定の細部について記載する。しかしながら、かかる特定の細部が無くとも、一つ以上の実施形態が実施可能であることは明確である。また、図面を簡潔なものとするために、周知の構造及び装置を、略図で示す場合がある。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1及び図2を参照して、動力伝達装置1の構成について説明する。
動力伝達装置1は、例えば、車両が備える装置である。
図1中に示すように、動力伝達装置1は、入力軸2と、出力軸4と、クラッチ6と、ボールねじ装置8を備える。
入力軸2は、図外の軸受により、入力軸2の軸方向への変位を規制した状態で回転可能に支持されている。
また、入力軸2には、エンジンや電動モータ等の駆動源(入力軸駆動源:図示せず)が発生させた駆動力が、トランスミッションやプロペラシャフト等を介して入力される。
また、入力軸2は、入力軸側円板部2aと、入力軸側クラッチ取付け部2bを備える。
入力軸側円板部2aは、入力軸2のうち出力軸4側の端部に設けられており、入力軸2の軸方向から見て円板状に形成されている。
入力軸側クラッチ取付け部2bは、入力軸側円板部2aのうち駆動源側の面と反対側の面に設けられており、入力軸2の軸方向から見て円筒状に形成されている。
出力軸4は、入力軸2と同様、図外の軸受により、出力軸4の軸方向への変位を規制した状態で回転可能に支持されている。
また、出力軸4は、入力軸2と相対回転可能に配置されている。
また、出力軸4は、出力軸側円板部4aと、出力軸側クラッチ取付け部4bを備える。
出力軸側円板部4aは、出力軸4のうち駆動源側の端部に設けられており、出力軸4の軸方向から見て円環状に形成されている。
出力軸側クラッチ取付け部4bは、出力軸側円板部4aのうち駆動源側の面と反対側の面に設けられており、出力軸4の軸方向から見て円筒状に形成されている。
また、出力軸側クラッチ取付け部4bの外周面は、入力軸側クラッチ取付け部2bの内周面と対向している。
クラッチ6は、多板クラッチであり、複数の外側クラッチ板6aと、複数の内側クラッチ板6bを備える。
各外側クラッチ板6aは、入力軸側クラッチ取付け部2bの内周面に取付けられており、入力軸側クラッチ取付け部2bの内周面から、出力軸側クラッチ取付け部4bの外周面へ向けて突出している。
また、各外側クラッチ板6aは、入力軸2の回転に伴って、入力軸側クラッチ取付け部2bと共に回転する。
各内側クラッチ板6bは、出力軸側クラッチ取付け部4bの外周面に取付けられており、出力軸側クラッチ取付け部4bの外周面から、入力軸側クラッチ取付け部2bの内周面へ向けて突出している。
また、各内側クラッチ板6bは、出力軸4の回転に伴って、出力軸側クラッチ取付け部4bと共に回転する。
各外側クラッチ板6aと各内側クラッチ板6bは、ボールねじ装置8が発生させる押圧力に応じて、入力軸2及び出力軸4の軸方向へ変位可能に形成されている。なお、第一実施形態では、一例として、各外側クラッチ板6aのみが、入力軸2及び出力軸4の軸方向へ変位可能に形成されている場合を説明する。
各外側クラッチ板6aの位置と、ボールねじ装置8が発生させる押圧力との関係は、以下に示す関係に設定する。
ボールねじ装置8が押圧力を発生させておらず、各外側クラッチ板6aに押圧力が加わっていない状態(無負荷の状態)では、各外側クラッチ板6aの位置が、入力軸2及び出力軸4の径方向から見て各内側クラッチ板6bと重ならない位置となる。この状態では、入力軸2の回転が出力軸4へ伝達されないため、入力軸2と出力軸4との間で、動力が遮断される。
一方、ボールねじ装置8が押圧力を発生させ、各外側クラッチ板6aに押圧力が加わっている状態では、各外側クラッチ板6aの位置が、入力軸2及び出力軸4の径方向から見て各内側クラッチ板6bと重なる位置となる。この状態では、入力軸2の回転が出力軸4へ伝達されるため、入力軸2と出力軸4との間で、動力が伝達される。
ボールねじ装置8は、ねじ軸10と、ねじ軸側ラジアル軸受12と、ねじ軸側スラスト軸受14と、ナット16と、ピストン18と、ボールねじ側転動体20を備える。これに加え、ボールねじ装置8は、フランジ側スラスト軸受22と、ナット側ラジアル軸受24と、止め輪26と、止め輪側スラスト軸受28を備える。
ねじ軸10は、中空円筒で形成されており、ねじ軸側螺旋溝10aと、内部空間10bと、ねじ軸側貫通孔38を備える。また、ねじ軸10は、転がり軸受30を介して、ハウジング32へ取り付けられている。
ねじ軸側螺旋溝10aは、ねじ軸10の外周面に形成した螺旋状の溝である。
内部空間10bは、ねじ軸10に形成した円柱状の空間であり潤滑剤として、ミッションオイルやクラッチオイル等の潤滑油(図示せず)が供給されている。
また、内部空間10bには、出力軸4が回転可能に挿入されている。
ねじ軸側貫通孔38は、内部空間10bとねじ軸10の外周側とを連通する貫通孔であり、一端がねじ軸10の内周面に開口し、且つ他端がねじ軸10の外周面に開口する。
第一実施形態では、一例として、ねじ軸10が、一つのねじ軸側貫通孔38のみを備える場合について説明する。
また、第一実施形態では、一例として、ねじ軸側貫通孔38の構成を、ねじ軸側貫通孔38の他端の開口部38a(ねじ軸10の外周面に開口する開口部)が、ねじ軸10の外周面のうち、ねじ軸10のランド部(ねじ軸側螺旋溝10aと異なる位置)に開口する構成とした場合について説明する。具体的には、開口部38aが、ねじ軸10の外周面のうち、隣り合うねじ軸側螺旋溝10a間の部分に開口する構成とした場合について説明する。
さらに、第一実施形態では、一例として、ねじ軸側貫通孔38を、ねじ軸10の軸方向に対して垂直に形成した場合について説明する。
また、第一実施形態では、一例として、ねじ軸側貫通孔38を形成する位置を、ねじ軸10のうち使用状態で上方を向く位置とした場合について説明する。
転がり軸受30の外輪30aは、ハウジング32に固定されており、転がり軸受30の内輪30bは、ねじ軸10の外周面に固定されている。さらに、転がり軸受30は、外輪30aと内輪30bとの間に装填された軸受側転動体30cの転動を介して、外輪30aと内輪30bが相対回転する。なお、軸受側転動体30cは、例えば、鋼球やセラミック球等の球体や、円筒ころ等の筒体で形成する。
したがって、ねじ軸10は、転がり軸受30を介して、ハウジング32へ回転可能に取り付けられている。
また、ねじ軸10には、電動モータ等の駆動源(ねじ軸駆動源:図示せず)が発生させたトルクが、図示しないギヤやベルトを介して入力される。なお、ねじ軸駆動源が発生させたトルクを受けるギヤ等は、ねじ軸10と一体に形成してもよい。
ねじ軸側ラジアル軸受12は、例えば、円筒状の滑り軸受で形成されており、ラジアル荷重の方向をねじ軸10の径方向へ向けた状態で、ねじ軸10の内周面と出力軸4の外周面との間に配置されて、出力軸4の外周面を包囲している。
ねじ軸側スラスト軸受14は、例えば、円環状の滑り軸受(スラストワッシャ)で形成されており、スラスト荷重の方向をねじ軸10の軸方向へ向けた状態で、ねじ軸10の駆動源に近い側の端部と出力軸側円板部4aとの間に配置する。
ナット16は、ねじ軸側螺旋溝10aと対向するナット側螺旋溝16aが内周面に形成されており、ねじ軸10の外周側に配置する。
また、ナット16は、図示しないストッパ部材により、周方向への回転を規制されている。したがって、ナット16は、ねじ軸10に沿って回転せずに、ねじ軸10の軸方向へ移動可能である。
また、ナット16は、ナット側フランジ16bと、ボール戻し路16cと、止め輪嵌合溝16dと、ナット側貫通孔40を備える。
ナット側フランジ16bは、ナット16の外周面のうち駆動源から最も離れた位置において、ナット16の外周面から突出させて形成する。したがって、ナット側フランジ16bは、ナット16の外周面を包囲する環状(円環状)部材となる。
ボール戻し路16cは、負荷転動路34から一方の端部に移動したボールねじ側転動体20を、他方の端部から負荷転動路34内へ戻す通路である。負荷転動路34は、ねじ軸側螺旋溝10aとナット側螺旋溝16aとの間に形成される空間であり、ボールねじ側転動体20が回転しながら移動する通路(転動体転動路)を形成する。
また、ボール戻し路16cは、鍛造加工、切削加工、放電加工のうちいずれか一つの加工により、ナット16へ一体に形成されている。
第一実施形態では、一例として、ナット16のうち、ボール戻し路16cを形成する位置を、ナット側フランジ16bよりもねじ軸10の駆動源に近い側の位置とした場合について説明する。
止め輪嵌合溝16dは、ナット16の外周面のうち、後述するピストン側円板部18aよりも駆動源に近い側の位置において、ナット16の外周面をナット16の周方向に沿って連続する一条の溝である。
第一実施形態では、一例として、止め輪嵌合溝16dを、止め輪嵌合溝16dとボール戻し路16cが、ねじ軸10の径方向から見て重ならない位置に形成した場合について説明する。
ナット側貫通孔40は、ナット16の内周面とナット16の外周面とを連通する貫通孔であり、一端がナット16の内周面に開口し、且つ他端がナット16の外周面に開口する。
第一実施形態では、一例として、ナット16が、一つのナット側貫通孔40のみを備える場合について説明する。
また、第一実施形態では、一例として、ナット側貫通孔40の構成を、ナット側貫通孔40の一端の開口部40a(ナット16の内周面に開口する開口部)が、ナット16の内周面のうち、ナット16のランド部(ナット側螺旋溝16aと異なる位置)に開口する構成とした場合について説明する。
さらに、第一実施形態では、一例として、ナット側貫通孔40を、ねじ軸10の軸方向に対して垂直に形成した場合について説明する。
また、第一実施形態では、一例として、ナット側貫通孔40の構成を、ナット側貫通孔40の他端の開口部40b(ナット16の外周面に開口する開口部)が、フランジ側スラスト軸受22及びナット側ラジアル軸受24の一部と対向する構成とした場合について説明する。すなわち、ナット側貫通孔40の構成を、開口部40bが、ねじ軸10の径方向から見て、フランジ側スラスト軸受22及びナット側ラジアル軸受24の一部と重なる構成とした場合について説明する。
また、第一実施形態では、一例として、ナット側貫通孔40を、ナット側貫通孔40とボール戻し路16cが、ねじ軸10の径方向から見て重ならない位置に形成した場合について説明する。
また、第一実施形態では、一例として、ナット側貫通孔40を形成する位置を、ナット16のうち使用状態で上方を向く位置とした場合について説明する。
ボールねじ側転動体20は、例えば、鋼球やセラミック球で形成する。
したがって、ナット16は、負荷転動路34内におけるボールねじ側転動体20の転動を介して、ねじ軸10の軸方向に沿ってねじ軸10と相対移動可能である。
ピストン18は、ピストン側円板部18aと、クラッチ押圧部18bを備える。
ピストン側円板部18aは、ねじ軸10の軸方向から見て円環状に形成されており、ナット16の外周側に配置されて、ナット16のうちナット側フランジ16bが形成されていない部分の一部を包囲している。
クラッチ押圧部18bは、ねじ軸10の軸方向から見て円筒状に形成されており、ピストン側円板部18aのうち駆動源側の面に設けられて、クラッチ6とねじ軸10の軸方向で対向する。
以上により、ピストン18は、ナット16の外周側に配置されているとともに、クラッチ6とねじ軸10の軸方向で対向する。
また、ピストン18は、ナット16のピストン押圧面であるナット側フランジ16bのピストン18と対向する面により押圧されることで、入力軸2と出力軸4との間で動力を伝達するクラッチ6を、締結状態とする。
フランジ側スラスト軸受22は、例えば、円環状のころ(ニードル)軸受で形成されており、スラスト荷重の方向をねじ軸10の軸方向へ向けた状態で、ナット側フランジ16bとピストン18との間に配置する。具体的には、フランジ側スラスト軸受22は、ナット16のピストン押圧面であるナット側フランジ16bのピストン18と対向する面と、ピストン18との間に配置する。
ナット側ラジアル軸受24は、例えば、円筒状の滑り軸受で形成されており、ラジアル荷重の方向をねじ軸10の径方向へ向けた状態で、ピストン18の内周面とナット16の外周面との間に配置されて、ナット16の外周面を包囲している。これにより、ピストン18は、ナット16と相対回転可能に、ナット16へ支持されている。
止め輪26は、ナット16の外周面のうち、ナット側フランジ16bとねじ軸10の軸方向で異なる位置に取付け、且つねじ軸10の軸方向でピストン18を間に挟んでナット側フランジ16bと対向する位置に取付ける。これにより、止め輪26は、ナット16の外周面から突出させる。
第一実施形態では、一例として、止め輪26を、ナット16の外周面を包囲する環状(円環状)部材で形成し、止め輪嵌合溝16dに止め輪26を嵌合させて、止め輪26をナット16の外周面に取付ける場合について説明する。
なお、第一実施形態では、一例として、止め輪26のナット16の外周面からの突出量を、ナット側フランジ16bのナット16の外周面からの突出量未満とした場合について説明する。
止め輪側スラスト軸受28は、例えば、円環状の滑り軸受であるスラスト軸受(スラストワッシャ)で形成されている。
また、止め輪側スラスト軸受28は、スラスト荷重の方向をねじ軸10の軸方向へ向けた状態で、ピストン18と止め輪26との間に配置する。
以上により、ピストン18は、ナット16の外周面に取付けた止め輪26とナット側フランジ16bにより、ねじ軸10の軸方向から挟まれて保持されている。このため、ナット16とピストン18とのねじ軸10の軸方向への相対移動は、止め輪26とナット側フランジ16bにより規制されている。
(動作)
次に、図1及び図2を参照しつつ、図3を用いて、第一実施形態の動力伝達装置1を用いて行なう動作を説明する。
動力伝達装置1を備える車両の駐車時等には、図1中に示すように、ピストン18をクラッチ6から離間させた状態とし、各外側クラッチ板6aに押圧力が加わっていない状態とする。これにより、各外側クラッチ板6aの位置を、入力軸2及び出力軸4の径方向から見て各内側クラッチ板6bと重ならない位置として、入力軸2と出力軸4との間で、動力が遮断された状態とする。
そして、駐車していた車両の発進時等には、図外のねじ軸駆動源が発生させたトルクにより、クラッチ6から離間しているピストン18を、クラッチ6側へ移動させる方向へ、ねじ軸10を回転させる。
ここで、ナット16は、ストッパ部材により周方向への回転が規制されている。これに加え、ナット側フランジ16bは、ねじ軸10の軸方向から見てピストン18と対向している。
このため、クラッチ6側へピストン18を移動させる方向へねじ軸10を回転させると、負荷転動路34内におけるボールねじ側転動体20の転動を介して、ナット16が、ねじ軸10の軸方向に沿ってねじ軸10と相対移動し、クラッチ6側へ移動する。これにより、クラッチ6側へ移動するナット側フランジ16bが、ピストン18を押圧してクラッチ6側へ移動させる。
すなわち、クラッチ6側へピストン18を移動させる方向へねじ軸10を回転させる場合、ねじ軸駆動源が発生させてねじ軸10へ伝達したトルクは、ボールねじ装置8により、ピストン18をクラッチ6側へ移動させるための推力に変換される。
ナット16とねじ軸10との相対移動によってピストン18がクラッチ6側へ移動し、クラッチ押圧部18bが外側クラッチ板6aに接触すると、ピストン18は、クラッチ6から、ナット側フランジ16b側への反力を受けながら、ナット16と相対回転する。
このとき、ナット側フランジ16bとピストン18との間には、スラスト荷重の方向をねじ軸10の軸方向へ向けた状態で、フランジ側スラスト軸受22が配置されているため、ピストン18とナット16との間で発生する摩擦抵抗は、フランジ側スラスト軸受22により低減される。このため、ピストン18がクラッチ6から反力を受けている状態であっても、ピストン18とナット16は、円滑に相対回転することが可能である。
また、第一実施形態では、ねじ軸10がねじ軸側貫通孔38を備えており、ナット16がナット側貫通孔40を備えている。さらに、ナット側貫通孔40の他端の開口部40bが、フランジ側スラスト軸受22及びナット側ラジアル軸受24の一部と対向している。これに加え、内部空間10bには、ミッションオイルやクラッチオイル等の潤滑油を供給している。
このため、内部空間10bに供給した潤滑油が、ねじ軸側貫通孔38内へ移動し、開口部38aから、ねじ軸10の外周面とナット16の内周面との間へ移動する。さらに、ねじ軸10の外周面とナット16の内周面との間へ移動した潤滑油が、ナット側貫通孔40内へ移動し、開口部40bから、フランジ側スラスト軸受22及びナット側ラジアル軸受24へ移動する。
すなわち、第一実施形態では、内部空間10bに供給した潤滑油を、ねじ軸側貫通孔38及びナット側貫通孔40を介して、フランジ側スラスト軸受22及びナット側ラジアル軸受24へ移動させて供給することが可能となる。これにより、フランジ側スラスト軸受22及びナット側ラジアル軸受24への潤滑剤の供給量を増加させて、フランジ側スラスト軸受22及びナット側ラジアル軸受24の焼き付き等を抑制し、作動性や耐久性の低下を抑制することが可能となる。
外側クラッチ板6aと接触したクラッチ押圧部18bが、さらに、ナット16とねじ軸10との相対移動によって外側クラッチ板6aを押圧し、図3中に示すように、各外側クラッチ板6aの位置が、入力軸2及び出力軸4の径方向から見て各内側クラッチ板6bと重なる位置となると、ねじ軸駆動源の動作を停止させる。この状態では、入力軸駆動源が発生させた駆動力が、入力軸2から出力軸4へ動力を伝達されるため、車両が走行可能となる。
そして、走行状態から停車した車両が駐車状態へ移行する場合等には、図外のねじ軸駆動源が発生させたトルクにより、クラッチ6を押圧しているピストン18を、クラッチ6から離間させる方向へ、ねじ軸10を回転させる。
ここで、止め輪26は、ねじ軸10の軸方向から見てピストン18と対向している。
このため、ピストン18をクラッチ6から離間させる方向へねじ軸10を回転させると、負荷転動路34内におけるボールねじ側転動体20の転動を介して、ナット16が、ねじ軸10の軸方向に沿ってねじ軸10と相対移動し、クラッチ6から離れる方向へ移動する。これにより、クラッチ6から離れる方向へ移動する止め輪26が、ピストン18を押圧してクラッチ6から離れる方向へ移動させる。
ここで、第一実施形態では、止め輪26のナット16の外周面からの突出量が、ナット側フランジ16bのナット16の外周面からの突出量未満である。しかしながら、ピストン18をクラッチ6から離間させる際に止め輪26がナット16を押圧する荷重は、ピストン18でクラッチ6を押圧する際にナット側フランジ16bがナット16を押圧する荷重よりも小さい。このため、止め輪26のナット16の外周面からの突出量は、ナット側フランジ16bのナット16の外周面からの突出量未満であっても、ピストン18が移動可能な値に設定可能である。
また、止め輪26とピストン18との間には、スラスト荷重の方向をねじ軸10の軸方向へ向けた状態で、止め輪側スラスト軸受28が配置されているため、ピストン18と止め輪26との間で発生する摩擦抵抗は、止め輪側スラスト軸受28により低減される。このため、止め輪26がピストン18を押圧しながらナット16が移動しても、ピストン18と止め輪26は、円滑に相対回転することが可能である。
ピストン18をクラッチ6から離間させる方向へ移動させ、図1中に示すように、各外側クラッチ板6aの位置を、入力軸2及び出力軸4の径方向から見て各内側クラッチ板6bと重ならない位置とすると、ねじ軸駆動源の動作を停止させる。この状態では、入力軸駆動源が発生させた駆動力が、入力軸2から出力軸4へ動力を伝達されないため、不測の事態により入力軸駆動源が駆動力を発生させても、車両の停止状態を保持することが可能となる。
なお、上述したフランジ側スラスト軸受22は、ピストン押圧面(ナット側フランジ16bのピストン18と対向する面)とピストン18との間に配置したスラスト軸受に対応する。
また、上述したナット側ラジアル軸受24は、ナット16の外周面とピストン18の内周面との間に配置したラジアル軸受に対応する。
また、上述した複数のボールねじ側転動体20は、ねじ軸10とナット16との間に配置した複数の転動体に対応する。
なお、上述した第一実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第一実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(第一実施形態の効果)
第一実施形態のボールねじ装置8であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)中空のねじ軸10が、一端がねじ軸10の内周面に開口し、且つ他端がねじ軸10の外周面に開口するねじ軸側貫通孔38を備える。これに加え、ナット16が、一端がナット16の内周面に開口し、且つ他端がナット16の外周面に開口するナット側貫通孔40を備える。
このため、ねじ軸10の内部空間10bとナット16の外周側とを、ねじ軸側貫通孔38とナット側貫通孔40により連通させることが可能となる。
その結果、ねじ軸10の内部空間10bからナット16の外周側まで連続する潤滑剤の移動経路を形成することが可能となり、ナット16とピストン18との間への、潤滑剤の供給量を増加させることが可能となる。これにより、ピストン18とナット16との、円滑な相対回転を維持することが可能となり、ボールねじ装置8の作動性及び耐久性の低下を抑制することが可能となる。
(2)ねじ軸側貫通孔38のねじ軸10の外周面に開口する開口部38aが、ねじ軸10の外周面のうち、ねじ軸10のランド部に開口する。
このため、ねじ軸側貫通孔38の構成を、開口部38aがねじ軸側螺旋溝10aに開口する構成とした場合と比較して、ボールねじ側転動体20の円滑な移動が阻害される可能性を低減することが可能となる。
その結果、ねじ軸側貫通孔38の構成を、開口部38aがねじ軸側螺旋溝10aに開口する構成とした場合と比較して、ボールねじ装置8の作動性の低下を抑制することが可能となる。
(3)ナット側貫通孔40のナット16の内周面に開口する開口部40aが、ナット16の内周面のうち、ナット16のランド部に開口する。
このため、ナット側貫通孔40の構成を、開口部40aがナット側螺旋溝16aに開口する構成とした場合と比較して、ボールねじ側転動体20の円滑な移動が阻害される可能性を低減することが可能となる。
その結果、ナット側貫通孔40の構成を、開口部40aがナット側螺旋溝16aに開口する構成とした場合と比較して、ボールねじ装置8の作動性の低下を抑制することが可能となる。
(4)ねじ軸側貫通孔38を、ねじ軸10の軸方向に対して垂直に形成する。
その結果、ねじ軸側貫通孔38が形成する潤滑剤の移動経路を、最短距離とすることが可能となる。また、ねじ軸10のうち、ねじ軸側貫通孔38が占有する割合の増加を抑制することが可能となる。
(5)ナット側貫通孔40を、ねじ軸10の軸方向に対して垂直に形成する。
その結果、ナット側貫通孔40が形成する潤滑剤の移動経路を、最短距離とすることが可能となる。また、ナット16のうち、ナット側貫通孔40が占有する割合の増加を抑制することが可能となる。
(6)ナット側貫通孔40のナット16の外周面に開口する開口部40bが、フランジ側スラスト軸受22の一部と対向する。
このため、ねじ軸側貫通孔38とナット側貫通孔40を介して移動させた潤滑剤を、開口部40bを介してフランジ側スラスト軸受22まで移動させることが可能となり、フランジ側スラスト軸受22への、潤滑剤の供給量を増加させることが可能となる。
その結果、フランジ側スラスト軸受22への潤滑剤の供給量を増加させることが可能とある。
(7)ナット側貫通孔40のナット16の外周面に開口する開口部40bが、ナット側ラジアル軸受24の一部と対向する。
このため、ねじ軸側貫通孔38とナット側貫通孔40を介して移動させた潤滑剤を、開口部40bを介してナット側ラジアル軸受24まで移動させることが可能となり、ナット側ラジアル軸受24への、潤滑剤の供給量を増加させることが可能となる。
その結果、ナット側ラジアル軸受24への潤滑剤の供給量を増加させて、ナット側ラジアル軸受24の焼き付き等を抑制し、ナット側ラジアル軸受24に対し、作動性や耐久性の低下を抑制することが可能となる。これにより、ピストン18とナット16との、円滑な相対回転を維持することが可能となる。
(8)ナット側ラジアル軸受24を、滑り軸受で形成する。
その結果、転動体等を備えていない簡易な構成のナット側ラジアル軸受24を用いて、ナット16とピストン18を、円滑に相対回転させることが可能となる。
(9)ナット側貫通孔40とボール戻し路16cとを、ねじ軸10の径方向から見て重ならない位置に形成する。
その結果、ナット16にナット側貫通孔40を形成しても、ナット16の肉厚(ナット16の径方向に沿った厚さ)を増加させることなく、ナット16の強度低下を抑制することが可能となる。
(10)ボール戻し路16cを、鍛造加工、切削加工、放電加工のうちいずれか一つの加工によりナット16へ一体に形成する。
このため、ボール戻し路16cのうち、ねじ軸10の軸方向に沿って延在する部分を、ナット16と一体化させて重複させた構造とすることが可能となり、ナット16の構成をコンパクト化することが可能となる。
その結果、ボール戻し路16cをナット16と別部材で構成した場合と比較して、ナット16の軽量化及び小型化が可能となり、ナット16の作動性を向上させることが可能となるとともに、ナット16の構成を簡略化することが可能となる。
また、ボール戻し路16cをナット16と別部材で構成した場合と比較して、ボールねじ装置8の作動性を向上させることが可能となるとともに、ボールねじ装置8の構成を簡略化することが可能となる。
(11)ねじ軸10の内部空間10bへ、潤滑剤として、ミッションオイルやクラッチオイル等の潤滑油(図示せず)を供給する。
その結果、ねじ軸側貫通孔38とナット側貫通孔40を介してナット16とピストン18との間へ供給する潤滑剤の供給源を、ねじ軸10の内部空間10bで形成することが可能となる。
(12)動力伝達装置1が、上述したボールねじ装置8と、入力軸2と、出力軸4と、クラッチ6を備える。
このため、動力伝達装置1の構成を、作動性や耐久性の低下を抑制することが可能なボールねじ装置8を備えた構成とすることが可能となる。
その結果、動力伝達装置1の作動性や耐久性が低下することを抑制することが可能となる。
(13)ねじ軸10が、一つのねじ軸側貫通孔38のみを備える。
その結果、ねじ軸10の構成を、複数のねじ軸側貫通孔38を備える構成とした場合と比較して、ねじ軸10の強度低下を抑制することが可能となる。
(14)ナット16が、一つのナット側貫通孔40のみを備える。
その結果、ナット16の構成を、複数のナット側貫通孔40を備える構成とした場合と比較して、ナット16の強度低下を抑制することが可能となる。
(15)ナット16の外周面のうち、ナット側フランジ16bとねじ軸10の軸方向で異なる位置に取付け、且つねじ軸10の軸方向でピストン18を間に挟んでナット側フランジ16bと対向する止め輪26を備える。
このため、止め輪26とナット側フランジ16bにより、ピストン18をねじ軸10の軸方向から挟んで、ナット16とピストン18とのねじ軸10の軸方向への相対移動を規制することが可能となる。
その結果、入力軸2から出力軸4への動力の遮断時に、ナット16とピストン18との相対移動を規制した状態で、ピストン18を変位させてクラッチ6から離すことが可能となるため、動力の遮断時におけるピストン18とクラッチ6との接触を防止することが可能となる。
これにより、入力軸2から出力軸4への動力の遮断時における、ピストン18がクラッチ6と接触して共に回転すること防止して、転がり軸受30等、ボールねじ装置8の周辺部品や、ナット16やボールねじ側転動体20等、ボールねじ装置8の構成部品の耐久性が低下することを抑制することが可能となる。
また、例えば、皿ばね等の弾性部材が有する復元力を用いて、ピストン18をクラッチ6から離す構成のボールねじ装置と比較して、弾性部材によってピストン18によるクラッチ6の押圧力が低減されることを抑制することが可能となる。
(変形例)
(1)第一実施形態では、ボール戻し路16cを、ナット16へ一体に形成したが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、図4中に示すように、ボール戻し路16cを、循環コマ36に形成し、ナット16に循環コマ36が嵌合可能なナット側嵌合部16eを形成して、ナット側嵌合部16eへ循環コマ36を嵌合させることにより、ボール戻し路16cをナット16に形成してもよい。
(2)第一実施形態では、ねじ軸側貫通孔38を形成する位置を、ねじ軸10のうち使用状態で上方を向く位置とし、ナット側貫通孔40を形成する位置を、ナット16のうち使用状態で上方を向く位置としたが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、図5中に示すように、ねじ軸側貫通孔38を形成する位置を、ねじ軸10のうち使用状態で下方を向く位置とし、ナット側貫通孔40を形成する位置を、ナット16のうち使用状態で下方を向く位置としてもよい。
この場合、内部空間10b内の潤滑剤が、重力により移動して、ねじ軸側貫通孔38及びナット側貫通孔40へ移動するため、ナット16とピストン18との間への、潤滑剤の供給効率を向上させることが可能となる。
(3)第一実施形態では、ねじ軸10の構成を、一つのねじ軸側貫通孔38のみを備える構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、図5中に示すように、ねじ軸10の構成を、複数のねじ軸側貫通孔38を備える構成としてもよい。
この場合、ねじ軸10の構成を、一つのねじ軸側貫通孔38のみを備える構成とした場合と比較して、内部空間10bからねじ軸側貫通孔38を移動して、開口部38aからねじ軸10の外周面とナット16の内周面との間へ移動する潤滑剤の移動量を、増加させることが可能となる。
(4)第一実施形態では、ナット16の構成を、一つのナット側貫通孔40のみを備える構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、図5中に示すように、ナット16の構成を、複数のナット側貫通孔40を備える構成としてもよい。
この場合、ナット16の構成を、一つのナット側貫通孔40のみを備える構成とした場合と比較して、ナット側貫通孔40内へ移動し、開口部40bから、フランジ側スラスト軸受22及びナット側ラジアル軸受24へ移動する潤滑剤の移動量を、増加させることが可能となる。
(5)第一実施形態では、ねじ軸側貫通孔38を、ねじ軸10の軸方向に対して垂直に形成したが、これに限定するものではなく、ねじ軸側貫通孔38の構成を、ねじ軸10の軸方向に対して傾斜した構成としてもよい。
(6)第一実施形態では、ナット側貫通孔40を、ねじ軸10の軸方向に対して垂直に形成したが、これに限定するものではなく、ナット側貫通孔40の構成を、ねじ軸10の軸方向に対して傾斜した構成としてもよい。
(7)第一実施形態では、ねじ軸側貫通孔38の構成を、開口部38aが、ねじ軸10の外周面のうち、ねじ軸10のランド部に開口する構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、ねじ軸側貫通孔38の構成を、開口部38aがねじ軸側螺旋溝10aに開口する構成としてもよい。
(8)第一実施形態では、ナット側貫通孔40の構成を、開口部40aが、ナット16の内周面のうち、ナット16のランド部に開口する構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、ナット側貫通孔40の構成を、開口部40aがナット側螺旋溝16aに開口する構成としてもよい。
(9)第一実施形態では、止め輪26及びナット側フランジ16bを、ナット16の外周面を包囲する環状部材で形成したが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、止め輪26やナット側フランジ16bを、ナット16の周方向の一部に取付けたブロックで形成してもよい。
1…動力伝達装置、2…入力軸、2a…入力軸側円板部、2b…入力軸側クラッチ取付け部、4…出力軸、4a…出力軸側円板部、4b…出力軸側クラッチ取付け部、6…クラッチ、6a…外側クラッチ板、6b…内側クラッチ板、8…ボールねじ装置、10…ねじ軸、10a…ねじ軸側螺旋溝、10b…内部空間、12…ねじ軸側ラジアル軸受、14…ねじ軸側スラスト軸受、16…ナット、16a…ナット側螺旋溝、16b…ナット側フランジ、16c…ボール戻し路、16d…止め輪嵌合溝、16e…ナット側嵌合部、18…ピストン、18a…ピストン側円板部、18b…クラッチ押圧部、20…ボールねじ側転動体、22…フランジ側スラスト軸受、24…ナット側ラジアル軸受、26…止め輪、28…止め輪側スラスト軸受、30…転がり軸受、30a…転がり軸受の外輪、30b…転がり軸受の内輪、30c…軸受側転動体、32…ハウジング、34…負荷転動路、36…循環コマ、38…ねじ軸側貫通孔、38a…ねじ軸側貫通孔の他端の開口部、40…ナット側貫通孔、40a…ナット側貫通孔の一端の開口部、40b…ナット側貫通孔の他端の開口部

Claims (12)

  1. 中空のねじ軸、前記ねじ軸に沿って移動可能なナット、及び前記ねじ軸と前記ナットとの間に配置した複数の転動体を備えるボールねじと、
    前記ナットと同軸に配置し、且つ前記ナットのピストン押圧面により押圧されることで、入力軸と出力軸との間で動力を伝達するクラッチを締結状態とするピストンと、を備え、
    前記ねじ軸は、一端が内周面に開口し、且つ他端が外周面に開口する一つ以上のねじ軸側貫通孔を備え、
    前記ナットは、一端が内周面に開口し、且つ他端が外周面に開口する一つ以上のナット側貫通孔を備えることを特徴とするボールねじ装置。
  2. 前記ねじ軸は、螺旋状のねじ軸側螺旋溝が外周面に形成され、
    前記ねじ軸側貫通孔の前記他端の開口部は、前記ねじ軸の外周面のうちねじ軸のランド部に開口することを特徴とする請求項1に記載したボールねじ装置。
  3. 前記ナットは、螺旋状のナット側螺旋溝が内周面に形成され、
    前記ナット側貫通孔の前記一端の開口部は、前記ナットの内周面のうちナットのランド部に開口することを特徴とする請求項1または請求項2に記載したボールねじ装置。
  4. 前記ねじ軸側貫通孔及び前記ナット側貫通孔のうち少なくとも一方は、前記ねじ軸の軸方向に対して垂直に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
  5. 前記ピストン押圧面と前記ピストンとの間に配置したスラスト軸受を備え、
    前記ナット側貫通孔の前記他端の開口部は、前記スラスト軸受の少なくとも一部と対向することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
  6. 前記ナットの外周面と前記ピストンの内周面との間に配置したラジアル軸受を備え、
    前記ナット側貫通孔の前記他端の開口部は、前記ラジアル軸受の少なくとも一部と対向することを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
  7. 前記ラジアル軸受は、滑り軸受であることを特徴とする請求項6に記載したボールねじ装置。
  8. 前記ねじ軸は、螺旋状のねじ軸側螺旋溝が外周面に形成され、
    前記ナットは、ねじ軸側螺旋溝と対向するナット側螺旋溝が内周面に形成され、
    前記ナットは、前記ねじ軸側螺旋溝と前記ナット側螺旋溝との間に形成された負荷転動路から一方の端部に移動した転動体を他方の端部から前記負荷転動路内へ戻すボール戻し路を備え、
    前記ナット側貫通孔と前記ボール戻し路は、前記ねじ軸の径方向から見て重ならない位置に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
  9. 前記ねじ軸は、螺旋状のねじ軸側螺旋溝が外周面に形成され、
    前記ナットは、ねじ軸側螺旋溝と対向するナット側螺旋溝が内周面に形成され、
    前記ナットは、前記ねじ軸側螺旋溝と前記ナット側螺旋溝との間に形成された負荷転動路から一方の端部に移動した転動体を他方の端部から前記負荷転動路内へ戻すボール戻し路を備え、
    前記ボール戻し路は、鍛造加工、切削加工、放電加工のうちいずれか一つの加工により前記ナットへ一体に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
  10. 前記内部空間へ潤滑剤を供給したことを特徴とする請求項1から請求項9のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
  11. 前記ねじ軸側貫通孔及び前記ナット側貫通孔を、前記内部空間よりも下方へ配置することを特徴とする請求項1から請求項10のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載したボールねじ装置と、前記入力軸と、前記出力軸と、前記クラッチと、を備えることを特徴とする動力伝達装置。
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