JP2016117777A - 経口造影剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、検査精度を犠牲にせず、また前処置に要する時間を長期化することなく、腸管前処置における腸管洗浄液の服用量を低減し、被験者の負担を少なくすることができる経口投与用液剤の調製に用いられる経口造影剤を提供する。【解決手段】本発明は、CTコロノグラフィの消化管造影に用いられる経口造影剤であって、ヨード化合物を有効成分とし、水溶性高分子又は塩類下剤を水に溶解させた水溶液に前記ヨード化合物の含有量が3.5〜90mg/mLとなるように溶解させた液剤として、CTコロノグラフィの前日に1回で又は複数回に分けて服用され、前記液剤の総服用量が300〜1200mLである、経口造影剤を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、CTコロノグラフィの前処置に用いられる経口投与用液剤、及び当該経口投与用液剤の調製に用いられる消化管造影用組成物に関する。
コンピュータ断層撮影(CT)による大腸検査(CTコロノグラフィ)は、ヘリカルCTや多列検出器CTの開発によって、一般化しつつある検査法である。すでに欧米では大腸のスクリーニング検査として普及しつつある。CTコロノグラフィは、腸管洗浄により大腸内の便塊を洗浄した後、空気で大腸内腔を拡張させた状態でCT撮影を行い、大腸組織と空気の僅かなX線コントラストの違いをもとに画像情報が構成、処理される(例えば、非特許文献1参照。)。
CTコロノグラフィは、従来から行われている注腸X線検査や大腸内視鏡検査に比較して、内視鏡やバリウムの挿入が不要であり、検査時間も短いため、被験者の負担が少ないとされている。加えて、CTコロノグラフィでは、撮影で得られた2次元(2D)画像のデジタルデータを仮想内視鏡像(virtual endoscopy)などの3次元(3D)画像に再構成して表示することが可能であり、大腸をさまざまな角度から診断できる。また、CTコロノグラフィは、大腸を含む腹部全体を一呼吸停止だけの短時間で一度に撮影でき、大腸以外の臓器における病変も同時に診断できる可能性もある。さらに、高度のテクニックを要する腸管粘膜へ硫酸バリウムを付着させる操作を必要としない。これらの利点から、CTコロノグラフィは今後広く行われると期待される。
CTコロノグラフィは、視覚的に残渣を除ける大腸内視鏡検査や、強力なX線造影剤である硫酸バリウムを使用して画像にコントラストをつけることができる注腸X線検査にくらべると、消化管組織と空気等の僅かなX線コントラストの違いをもとに画像情報が構成、処理されるため、大腸内に残存する便塊は、病変と誤認されやすい。このため、多列検出器CT、例えばMDCT(Multi detector − row CT)を用いて大腸の2次元画像や3次元画像を良好に描出するためには、腸管前処置における腸管内容物の排除が必要である。
腸管前処置の方法としては、経口腸管洗浄剤による腸管洗浄法が広く用いられている。経口腸管洗浄法は、一例として、電解質等からなる粉末状組成物を一定量、例えば2L程度の水で溶解して調製した腸管洗浄液を2〜4時間かけて服用する。しかしながら、残便を少なくするために大量の経口腸管洗浄液を使用した場合には、液状残渣が多くなるという問題がある。残水や腸液貯留部位は、消化管組織とのコントラストが得られず、診断に有用な検査画像を構成できない。つまり、残水や腸液貯留部位は、全くの病変検出不能領域となる。
液状残渣を低減させることにより病変検出不能な領域を減少させる方法として、例えば、経口腸管洗浄の際に、消化管運動促進剤を用いる方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。消化管運動促進剤を経口腸管洗浄液の服用前後若しくは経口腸管洗浄液と同時に服用することにより、腸管内の液状残渣の量を低減させることができる。
また、腸管洗浄液と共に造影剤を投与することにより、大腸内の残水や貯留液を電子的に消去する検査法(electronic cleansing)の有用性が注目されている。造影剤を用いることにより、残水や液状残渣貯留部が標識(タギング)されてCT値(輝度値)が上がるため、造影剤に標識されないポリープ病変と区別することができる。例えば、特許文献2には、CTコロノグラフィの前処置において、経口腸管洗浄剤にヨード系水溶性造影剤を配合した消化管造影用組成物を服用することで、ヨード系水溶性造影剤により描写可能となった液体残渣部分の画像と、空気像(ガス像)とを合成し大腸全体の走行と、病変部位の位置の確認を大腸癌の検出とともに行う方法が開示されている。
国際公開第2004/087218号 特開2005−2006号公報
Liang, J.Z.著、「3.大腸仮想内視鏡:大腸の新たな検査法(Virtual colonoscopy: An Alternative Approach to Examination of the Entire Colon)」、INNERVISION、2001年、第16巻、第10号、第40〜44ページ。
このように、CTコロノグラフィの腸管前処置法については、既に各種の提案がなされているが、集団検診や人間ドック検査として利用するためには、検査精度の質を保ちつつ、さらに被検者の受容性を高めることが望まれる。
具体的には、従来のCTコロノグラフィの腸管前処置法では、腸管洗浄のために、数時間で約2L程度の大量の腸管洗浄液を服用しなければならず、被験者に大きな負担が課されている。
前処置における腸管洗浄液の服用量を低減させた場合の問題の1つに、腸管内の内容物を造影剤によって十分に標識できない点が挙げられる。この問題は、例えば、3日間あるいは2日間といった長時間をかけて前処置を行うことにより、解消し得る。前処置期間内に服用する経口腸管洗浄剤が少量である場合や、そもそも経口腸管洗浄剤を服用しない場合であっても、検査前2日間以上かけて造影剤を多数回内服することにより、腸管内容物全体を造影剤で標識することができるためである。しかしながら、前処置に日数をかける方法は、被験者の負担が高くなる上に、集団検診や人間ドック検査を目的とした場合には日常生活に及ぼす影響が大きく、また、指定通りの正確な前処置が行われるか疑問であり、実用的ではない。そこで、経口腸管洗浄剤を十分に減量して被検者の受容性を担保しつつ、さらに前処置に要する日数(時間)を最低限に抑えることが望まれている。
本発明は、検査精度を犠牲にせず、また前処置に要する時間を長期化することなく、腸管前処置における腸管洗浄液の服用量を低減し、被験者の負担を少なくすることができる経口投与用液剤、及び当該経口投与用液剤の調製に用いられる消化管造影用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ヨード化合物、電解質、及び水溶性高分子を含有する経口投与用液剤を、CTコロノグラフィの前日に、従来の腸管洗浄に要していた量のおよそ半分程度の量を1回で又は複数回に分けて服用することにより、被検者の受容性が飛躍的に改善される上に、CTコロノグラフィの描出能も高く維持できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
(1) CTコロノグラフィの消化管造影に用いられる経口造影剤であって、
ヨード化合物を有効成分とし、
水溶性高分子又は塩類下剤を水に溶解させた水溶液に前記ヨード化合物の含有量が3.5〜90mg/mLとなるように溶解させた液剤として、CTコロノグラフィの前日に1回で又は複数回に分けて服用され、
前記液剤の総服用量が300〜1200mLである、経口造影剤、
(2) 前記ヨード化合物が、非イオン性である、前記(1)の経口造影剤、
(3) 前記ヨード化合物が、イオン性である、前記(1)の経口造影剤、
(4) 前記水溶性高分子が、ポリエチレングリコール、ポリデキストロース、デキストラン、デキストリン、ヒドロキシエチルスターチ、アラビアゴム、プルラン、ペクチン、アルブミン及びカルボキシメチルセルロースからなる群より選択される1種類以上である、前記(1)〜(3)のいずれかの経口造影剤、
(5) 前記液剤の浸透圧が200〜440mOsm/Lである、前記(1)〜(4)のいずれかの経口造影剤、
(6) 前記液剤が、さらに、シュクロース、ソルビトール、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、トレハロース、ラクチトール、ラクチュロース、マルチトール、パラチノース、ラフィノース及びグリセリンからなる群より選択される1種以上の糖類を含有する、前記(1)〜(5)のいずれかの経口造影剤、
(7) 前記液剤が、さらに、ジメチルポリシロキサン、セロトニン5−HT受容体刺激剤、及び大腸刺激性下剤からなる群より選択される1種以上を含有する、前記(1)〜(6)のいずれかの経口造影剤、
(8) 前記液剤の総服用量が600〜1200mLである、前記(1)〜(7)のいずれかの経口造影剤、
を提供するものである。
CTコロノグラフィの前処置において、本発明の経口投与用液剤を用いることにより、検査精度の質を犠牲にすることなく、被験者の負担を顕著に軽減することができる。
また、本発明の消化管造影用組成物を用いることにより、本発明の経口投与用液剤を簡便且つ服用感の優れた製剤に調製することができる。
実施例1において、A群の横行結腸(T)内の3次元画像(内視鏡類似像)を示した図である。 実施例1において、B群の横行結腸(T)内の3次元画像(内視鏡類似像)を示した図である。 実施例1において、B群の横行結腸(T)内の3次元画像(内視鏡類似像)を示した図である。 実施例1において、C群の横行結腸(T)内の3次元画像(内視鏡類似像)を示した図である。 実施例1において、D群の横行結腸(T)内の3次元画像(内視鏡類似像)を示した図である。
CTコロノグラフィの前処置において、経口腸管洗浄剤の服用量が少ない場合には、便塊等の腸管内容物の洗浄除去が不十分となり、検査精度が悪化する。このため、従来の前処置では、大量の腸管洗浄液を数時間で服用することによって腸管を洗浄し、便塊等を低減させることを目的とする。
これに対して、本発明者らは、CTコロノグラフィの検査精度を向上させるためには、腸管内部を撮像した画像から固形残渣を排除できればよく、固形残渣は除去されていることが好ましいが、腸管内部に固形残渣や、固形残渣が液体状やジェル状に変化した残渣が残存していたとしても、これらの残渣が造影剤により良好に標識されていれば、従来と同程度に高い抽出能を維持できること、及び、電解質及び水溶性高分子を含有する経口腸管洗浄剤にヨード系水溶性造影剤を含有させた液剤を、CTコロノグラフィの前日に、従来の腸管洗浄に用いられている量の半量程度服用することにより、腸管内部に残存する固形残渣量を効果的に低減させられることを見出した。
仮想内視鏡像等の3次元画像においては、固形残渣とポリープ病変とを区別することが困難である。固形残渣とポリープ病変のいずれであるかを鑑別するために、3次元画像中に観察される隆起物ひとつひとつに対して、2次元画像(アキシャル像など)で内部性状を確認する必要がある。固形残渣の内部は、経口造影剤により標識されているためにCT値が高いが、ポリープ病変では、通常CT値は100HU以下と低い。また、多くの場合、固形残渣の内部には小泡のガスが混入しているが、ポリープ病変では小泡のガスの混入はない。このように、2次元画像により固形残渣とポリープ病変とを区別することができる。
但し、固形残渣の数が多くなってしまうと、この内部性状の確認作業が非常に煩雑になる。すなわち、固形残渣が多い場合は、読影の難易度が上がり読影医の技術的・時間的負担が増加する。例えば、後記実施例1における図2〜4に示すように、横行結腸のごく一部範囲だけでも大小10個以上の隆起がある場合には、鑑別のための内部性状の確認作業が10箇所以上必要となってしまうため、容易且つ迅速に実施できるという3次元画像診断の長所が失われてしまう。
これに対して、残渣がない場合、あるいは液体状からジェル状残渣のみが存在する場合には、読影が迅速且つ容易な3次元画像による読影手法を活用することができる。液体状からジェル状残渣しか存在しない腸管の3次元画像では、ポリープ状病変のみが隆起物として観察されるため、その部分にのみ注視すればよい。また、CTコロノグラフィは通常「あおむけ」と「うつぶせ」の2体位で検査するが、液体状からジェル状残渣のみが存在している場合には、2体位であわせて大腸全域の観察が可能となる。一方の体位において液体状からジェル状残渣で隠れている腸管部分は、体位交換により腸管の反対側に残渣が移動する結果、もう一方の別の体位において抽出されるためである。このように、前処置においては、便塊等の固形残渣を標識可能且つ腸管内で移動可能な流動性を示す特性に変化させることが重要である。
すなわち、本発明の経口投与用液剤は、CTコロノグラフィの消化管造影における経口投与用液剤であって、ヨード化合物と、電解質と、水溶性高分子及び/又は糖類とを含有し、CTコロノグラフィの前日に、300〜1200mLを1回で又は複数回に分けて服用されることを特徴とする。
本発明の経口投与用液剤を用いた前処置は、経口腸管洗浄剤の服用量が従来よりも少量ですむ上に、前処置にかける日数を検査前日の1日のみとすることに成功したものであり、集団検診や人間ドックの検査システムとして多くの患者を簡便且つ短時間で検査可能なように、病院検査システムに組み込むこともできる。
本発明の経口投与用液剤の服用の態様は、CTコロノグラフィの前日に、300〜1200mLを服用されればよく、300〜1200mLを1回で服用してもよく、複数回に分けて服用してもよい。例えば、350〜450mLを2〜3回に分けて服用してもよく、100〜400mLを1回で又は複数回に分けて服用することもできる。また、1回当たりの服用量を、一気に服用してもよく、30分間以内で少量ずつ継続して服用してもよい。なお、CTコロノグラフィの前日に服用される本発明の経口投与用液剤の量は、300〜1200mLの範囲内で、CTコロノグラフィの被験者の年齢や体重、状態等に応じて決定することができる。また、食後に服用してもよく、食前や食事と同時に服用してもよく、起床後や食間、入眠前に服用してもよい。
例えば、本発明の経口投与用液剤を、CTコロノグラフィの前日に、600〜1200mLを1回で又は複数回に分けて服用することにより、CTコロノグラフィの検査時点において、腸管内部から固形残渣がない状態、又は液体状からジェル状残渣のみが存在する状態にし得る。すなわち、CTコロノグラフィの当日に2L程度の大量の腸管洗浄液を服用した場合とほぼ同程度の腸管洗浄効果を得ることができる。本発明においては、例えば、350〜450mLを朝食後及び夕食後の2回に分けて服用することが好ましい。
また、本発明の経口投与用液剤を、CTコロノグラフィの前日に、600mLよりも低い容量、例えば、100〜450mLを1回で又は2〜3回に分けて服用することもできる。総服用量がより低容量の場合には、1回で服用するよりも、2〜3回に分けて服用することが好ましく、朝食後及び夕食後の2回に分けて服用することがより好ましい。服用者の便通の状態が特に問題がない場合には、本発明の経口投与用液剤の総服用量が300〜400mLと少ない場合であっても、600〜1200mLを服用した場合と同様に、腸管内の洗浄及び標識が行われる。一方で、服用者の便通の状態によっては、服用量が低容量の場合には、腸管内に比較的多くの固形残渣が残留してしまう場合もある。このような場合であっても、本発明の経口投与用液剤に充分な量のヨード化合物を含有させておくことにより、腸管内の固形残渣を充分に標識できる結果、撮像された画像は、診断等に用いることができる。
本発明の経口投与用液剤は、従来の大腸検査で使用される経口腸管洗浄剤の通常容量(2L)に比較して、1回当たりの服用量が十分に少ないため、短時間で服用することができ、被験者の負担が少ない。特に、大量の液体を一度に服用することが困難である高齢者への負担が軽減されていることから、本発明の経口投与用液剤は高齢者用の「検査用医薬」として好ましい。また、高齢者を含めた幅広い年齢層を対象とする集団検診用の「検査用医薬」としても好ましい。
CTコロノグラフィに用いられる造影剤は、一般的に硫酸バリウム等のバリウムとヨード系水溶性造影剤に分けられる。バリウムは、腸管内部の残渣と均一に混じり難く、比重の違いにより沈殿するため、撮影中でも層を形成してしまう、という問題点がある。また、CT値が高いため、pseudoenhancementを生じることで病変を隠してしまう場合もあり、さらに、CTコロノグラフィと内視鏡検査を同日に実施することができない、という問題もある。本発明の経口投与用液剤では、バリウムではなくヨード系水溶性造影剤を用いるため、CTコロノグラフィによってより信頼性の高い撮像結果が得られる上に、CTコロノグラフィと内視鏡検査を同日に実施することも可能である。
本発明の経口投与用液剤に含有させるヨード化合物としては、分子中に1以上のヨード原子を含み、造影剤として用いることが可能な水溶性有機化合物であれば特に限定されるものではない。このような水溶性有機ヨード化合物としては、ベンゼン環の2、4及び6位にヨードが結合したトリヨードベンゼン類を挙げることができる。本発明の経口投与用液剤に含有させるヨード化合物は、イオン性化合物であってもよく、非イオン性化合物であってもよいが、非イオン性化合物であることが好ましい。非イオン性のヨード化合物は、イオン性のヨード化合物に比べて味がよく服用しやすい上に、アレルギー反応の心配も少ないためである。
イオン性のヨード化合物としては、具体的には、アミドトリゾ酸(amidotrizoic acid、化学名3,5−diacetamino−2,4,6−triiodobenzoic acid)、アミドトリゾ酸ナトリウムメグルミン、アミドトリゾ酸メグルミン、イオタラム酸ナトリウム、イオタラム酸メグルミン、イオトロクス酸メグルミン、イオトロラン、イオキサグル酸、イオキシラン、イオプロミド等を挙げることができる。また、非イオン性のヨード化合物としては、具体的には、イオパミドール、イオヘキソール、イオベルソール、イオメプロール等を挙げることができる。
各ヨード化合物はそれぞれアナフィラキシー様反応等の副作用を呈する場合があり、アレルギー体質等の患者背景により適宜選択することができる。イオン性のヨード化合物を用いる場合であって、特にアレルギー体質等の副作用発生のリスクが少ない患者には、アミドトリゾ酸ナトリウムメグルミンの使用が、その製剤学的な安定性、コスト等の面から好ましい。
特許文献2にも記載されているように、CT撮像により得られた2次元画像を3次元画像に精度よく再構築するためには、electronic cleansingを行う必要がある。そして、electronic cleansingを効率よく行うためには、液状残渣貯留部のCT値が十分に高いことが必要である。また、集団検診や人間ドック検査等の一次スクリーニング検査としてCTコロノグラフィを実施する場合には、被爆量が10mSv以下になるよう低線量で撮像することが好ましいが、残渣と病変のCT値の差が小さい場合には、撮像時の線量を下げると、経口造影剤で標識された残渣とポリープ病変の鑑別が難しくなる。このため、残渣のCT値をポリープ病変に比べて十分に高くしておく必要がある。本発明の経口投与用液剤を用いて前処置を行った場合のCTコロノグラフィにおいては、残渣のCT値が300HU以上であることが好ましく、消化管内の各部位で300HU〜700HUの範囲で均一に保たれていることが好ましい。残渣のCT値が当該範囲であることにより、低線量で撮像しても残渣とポリープ病変(100HU未満)との鑑別が十分に可能である。
液状残渣貯留部のCT値は、CTコロノグラフィの前日に服用される本発明の経口投与用液剤のヨード含有量及び服用量によって調整することができる。このため、本発明の経口投与用液剤のヨード含有量は、服用量や、服用後のCTコロノグラフィにおける残渣のCT値、被験者の状態等を考慮して適宜調整することができる。
本発明の経口投与用液剤のヨード含有量は、90mg/mL以下であることが好ましく、70mg/mL以下であることがより好ましく、35mg/mL以下であることがさらに好ましく、28mg/mL以下であることが特に好ましい。また、本発明の経口投与用液剤のヨード含有量は、3.5mg/mL以上であることが好ましく、7mg/mLであることがさらに好ましく、10mg/mL以上であることがよりさらに好ましく、15mg/mL以上であることが特に好ましい。
本発明の経口投与用液剤は、ヨード化合物に加えて、水溶性高分子と塩類下剤の少なくともいずれか一方を含む。本発明においては、被験者に対する負担がより軽減されるため、ヨード化合物と水溶性高分子とを含むことが好ましい。なお、本発明の経口投与用液剤は、水溶性高分子と塩類下剤の両方を含んでいてもよい。
本発明の経口投与用液剤に含有させる水溶性高分子としては、ポリエチレングリコール、ポリデキストロース、デキストラン、デキストリン、ヒドロキシエチルスターチ、アラビアゴム、プルラン、ペクチン、カルボキシメチルセルロース等を挙げることができる。これらの中でも、ポリエチレングリコール、ポリデキストロース、デキストラン、ヒドロキシエチルスターチ、アラビアゴム、プルラン及びペクチンからなる群より選択される水溶性高分子が、製剤的安定性等の面から好ましい。
本発明の経口投与用液剤としては、水溶性高分子としてポリエチレングリコールを含有することが特に好ましい。ポリエチレングリコールの分子量としては2000から8000のものが好ましく、3000から7000の範囲のものを使用することがより好ましい。
本発明の経口投与用液剤に含有させる塩類下剤としては、クエン酸マグネシウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム等を挙げることができる。本発明の経口投与用液剤に含有させる塩類下剤の濃度は、緩下作用を奏することが可能な濃度であれば特に限定されるものではなく、塩類下剤の種類や服用する被験者の状態等を考慮して適宜調整することができる。例えば、ナトリウムイオンは60mEq/L、カリウムイオンは20mEq/L、マグネシウムイオンは3mEq/L、塩化物イオンは50mEq/L、リン酸塩は10mmol/L、クエン酸イオンは35mEq/L、乳酸イオンは20mEq/Lであれば、生体内の電解質のバランスに過度の影響を与えることはない。このため、塩類下剤は、本発明の経口投与用液剤中の含有量がこれらの濃度よりも高くなるように添加する。
本発明の経口投与用液剤を用いた前処置では、CTコロノグラフィの検査時点において、被験者の腸管から固形状の残渣が効果的に除去されていればよく、腸管内部に液体状若しくはジェル状の内容物が残存していてもよい。すなわち、本発明の経口投与用液剤は、腸管内から便塊等の内容物を完全に、若しくはその大部分を洗浄除去することを目的とするものではないため、従来の腸管洗浄を行う前処置よりも、被験者の負担はより軽減される。
本発明の経口投与用液剤の浸透圧は200〜440mOsm/Lであることが好ましい。浸透圧を当該範囲内とすることにより、当該経口投与用液剤を服用することによる生体内の血清電解質バランスと浸透圧の変動を最小限に抑えることができる。本発明の経口投与用液剤としては、280〜320mOsm/Lの等張、若しくは等張に近い浸透圧範囲に調整することがより好ましい。
本発明の経口投与用液剤は、例えば特許第4131266号公報に記載の腸管洗浄液のように、水等の服用と併用して腸管内の浸透圧を調製するような製剤であってもよい。このように水等と併用して服用する場合、例えば、本発明の経口投与用液剤の浸透圧を、前記浸透圧範囲より高浸透圧、例えば700mOsm/L以下の浸透圧としてもよい。
本発明の経口投与用液剤は、所望の浸透圧に調整するために、電解質を含むことが好ましい。本発明の経口投与用液剤に含有させる電解質の種類と配合量は、経口投与用液剤の浸透圧が前記範囲内となるように、適宜選択される。
電解質とは、溶液中で解離してイオンとなる物質をいい、Na、K、Ca2+、Mg2+、Cl、HCO 、SO 2−、HPO 2−、有機酸基、有機塩基等を挙げることができる。例えば、塩類下剤も電解質に含まれる。本発明の経口投与用液剤に含有させる電解質としては、静脈投与される電解質輸液等に用いられる電解質と同様のものを挙げることができる。より具体杓には、ナトリウムイオン源としては、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、硫酸ナトリウム、乳酸ナトリウムなどが、カリウムイオン源としては、塩化カリウム、酢酸カリウム、クエン酸カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、硫酸カリウム、乳酸カリウムなどが、カルシウムイオン源としては、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、パントテン酸カルシウム、乳酸カルシウム、酢酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウムなどが、マグネシウムイオン源としては、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、クエン酸マグネシウムなどが、リン酸イオン源としては、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、グリセロリン酸ナトリウムなどが、塩素イオン源としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどが、また重炭酸イオン源としては、炭酸水素ナトリウムなどがそれぞれ例示され、これらの化合物は水和物の形態であってもよい。
本発明の経口投与用液剤は、さらに糖類を含んでいてもよい。特にスクリーニング検査として行われるCTコロノグラフィの前処置に好ましい経口投与用液剤としては、製剤安定性や、服用の容易性等を含めた患者受容性が優れているとの理由から電解質と糖類の混合物を添加することも好ましい。
本発明の経口投与用液剤に含有させる糖類としては、糖と糖アルコールのいずれであってもよい。本発明の経口投与用液剤に含有させる糖類としては、具体的には、シュクロース、ソルビトール、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、トレハロース、ラクチトール、ラクチェロース、マルチトール、パラチノース、ラフィノース、グリセリンなどを挙げることができる。これらの中では、キシリトール、ソルビトール、ラクチュロース、ラクチトール及びラフィノースが、製剤安定性や、服用の容易性等を含めた患者受容性等の理由から特に好ましい。
本発明の経口投与用液剤における水溶性高分子及び電解質の配合量の和、又は、水溶性高分子、電解質、及び糖類の配合量の総和としては、例えば400mLの液状製剤中に、2〜40グラム、好ましくは10〜30グラムである。腸管から吸収される電解質量と腸管内に分泌される電解質量を相殺させて血清電解質バランスを維持するため、本発明の経口投与用液剤が、Na:30〜150mEq/L、K:3〜20mEq/L、Cl:20〜70mEq/L、そしてHCO :10〜50mEq/Lとなるように電解質を添加することが好ましい。腸管での水分及び電解質の吸収を抑制するために、経口投与用液剤にはこれらの電解質の他にも、マグネシウムイオン、硫酸イオンのような難吸収性イオンを添加することが好ましい。マグネシウムイオンの場合は、経口投与用液剤中のマグネシウムイオン濃度が40〜120mEq/Lとなるよう調整して配合させることが好ましい。硫酸イオンの場合は、経口投与用液剤中の硫酸イオン濃度が、40〜120mEq/Lとなるよう調整して配合させることが好ましい。電解質及び水溶性高分子に加えて、さらに糖類を用いる場合、糖類の使用量は、400mLの経口投与用液剤中に2〜40グラム、好ましくは5〜10グラムである。
本発明の経口投与用液剤は、ヨード化合物、電解質、水溶性高分子、及び塩類下剤に加えて、さらに、消化管機能促進剤を含有していることが好ましい。消化管機能促進剤により、服用された経口投与用液剤や、当該経口投与用液剤と腸管内容物との混合物が、排泄され易くなり、CTコロノグラフィ時に腸管内残渣の量を低減させることができる。特に、CTコロノグラフィの前日に服用する総量が、比較的低容量の場合には、本発明の経口投与用液剤は、さらに消化管機能促進剤を含有していることが好ましい。
本発明の経口投与用液剤に含有させる消化管機能促進剤としては、セロトニン5−HT受容体刺激剤が挙げられる。セロトニン5−HT受容体刺激剤としては、クエン酸モサプリドを含む特公平3−54937号公報「特許請求の範囲」第1項に記載の一般式で表されるベンズアミド誘導体、シサプリド、メトロクロプラミドなどを挙げることができる。これらの化合物のなかでは、不整脈誘発等の副作用の少ない点で、クエン酸モサプリドが最も好ましい((株)メディカルレビュー社、1998年発行、「モサプリドと消化管運動」)。クエン酸モサプリドは、一日当たりの服用量(すなわち、1回のCTコロノグラフィのための前処理における使用量)が5〜40mgとなるように適宜調整して、本発明の経口投与用液剤に含有させることが好ましい。
汎用されている大腸刺激性下剤も、消化管機能促進剤として本発明の経口投与用液剤に含有させることができる。大腸刺激性下剤としては、例えば、ピコスルファートナトリウム、ビサコジル、センノシド等が挙げられる。大腸刺激性下剤は、1回のCTコロノグラフィのための前処理における使用量が、当該製剤の規定されている一日当たりの服用量となるように、又は大腸検査の前処置のための服用量として規定されている量となるように、適宜調整して、本発明の経口投与用液剤に含有させることができる。例えばピコスルファートナトリウムは、一日当たりの服用量(すなわち、1回のCTコロノグラフィのための前処理における使用量)が5〜150mgとなるように適宜調整して、本発明の経口投与用液剤に含有させることが好ましい。
一般に、CTコロノグラフィ検査において、腸管内の有泡性粘液の存在が撮影した映像からの病変の読み取りを困難にすることは、しばしば経験することである。本発明の経口投与用液剤を服用する前処置を行った場合にも、腸管内に有泡性粘液が存在し、映像からの病変の読み取りが困難になる場合がある。このため、本発明の経口投与用液剤は、ヨード化合物、水溶性高分子、及び塩類下剤に加えて、さらにジメチルポリシロキサンを含有することも好ましい。有泡性粘液中の泡に対してジメチルポリシロキサンが消泡作用を示すため、撮影した映像殻の病変の読み取り精度及び読み取り効率を改善することができる。
本発明の経口投与用液剤に含有させるジメチルポリシロキサンとしては、消化管内ガス駆除剤として市販されている「ガスコン(登録商標)」等が挙げられる。本発明の経口投与用液剤に含有させるジメチルポリシロキサンの量は、成人における一日当たりの服用量(すなわち、1回のCTコロノグラフィのための前処理における使用量)が30〜120mg、好ましくは40〜80mgとなるように適宜調整して、本発明の経口投与用液剤に含有させることが好ましい。なお、CTコロノグラフィの前日に、ジメチルシロキサンを含有していない本発明の経口投与用液剤と、ジメチルポリシロキサンを含む液剤とをそれぞれ独立して、1回で又は複数回に分けて経口的に服用してもよい。
なお、ジメチルポリシロキサンは、従来は、胃腸管内のガスに起因する腹部症状の改善、胃内視鏡検査時における胃内有泡性粘液の除去、腹部X線検査時の腸内ガスの駆除等に使用されていたが、CTコロノグラフィ検査の前処置に使用されたことはなかった。しかも、ジメチルポリシロキサンの消泡作用は従来のジメチルポリシロキサンの役割とは相違し、その結果、撮影した映像からの病変の読み取り精度及び読み取り効率を改善できたことは、予想外のことである。
ヨード化合物、水溶性高分子、及び電解質は、特有の味や臭いを有している場合が多い。そこで、本発明の経口投与用液剤には、矯味や矯臭手段を施すことが好ましい。具体的には、甘味料や香料を配合することができる。
本発明の経口投与用液剤に含有させる香料としては、経口で経口投与用液剤を摂取する際の水溶性高分子や電解質に起因する臭いをマスクするものであればよく、特に限定されるものではない。本発明においては、食品香料が適当であり、特に果物の香料が適している。果物香料としては、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、レモンライム、マンダリンオレンジ、葡萄、いちご、さくらんぼ、林檎、杏、ラズベリー等の香料が挙げられる。そのうちでもレモン、オレンジ、グレープフルーツ、レモンライムのような柑橘系の液体香料は、さわやかな飲み心地を与えられるため最適である。液体香料としては、これらの果物から圧搾法や水蒸気蒸留によって得られる精油を用いることができる。また、リモネン、シトラール、シトロネラール、リナロール、オクタナール等を単独にあるいは配合して用いることができる。なかでもリモネンを含む柑橘系の香料を使用することが好ましい。このような香料は香料メーカーから市販されており、それを用いることが実際的である。なお、液体香料には、香料成分を含水アルコール等で抽出したり溶解させたりした水溶性の液体香料、及び香料成分を油性溶剤に溶かした油溶性の液体香料が含まれる。さらに香料成分(精油)に保存剤等を加えたものも含まれる。液体香料としては、保存安定性の点から、水溶性の液体香料より、油溶性若しくは精油由来の香料を用いることが好ましい。
香料を用いる場合には、各製造工程での揮散、包装体への吸着、及び包装体からの透過散逸等を考慮して添加量を調整する必要がある。好ましい添加量は、経口投与用液剤の0.001〜0.3質量%である。本発明においては、香料を電解質粉末に直接吸着させる。香料をあらかじめ糖類に吸着させて配合することは、水素ガスやメタンガスの発生の危険があるので避けなければならない。
本発明で用いる甘味料は、大量の経口投与用液剤を服用する際に飲みやすくするものである。甘味料としては、腸内において水素ガスやメタンガスの発生がないか極めて少ないものでなければならない。但し、CTコロノグラフィの撮像後に内視鏡検査を実施して、内視鏡検査と同時にポリープを電気的に切除する手技(内視鏡的ポリペクトミー)をとらない場合は、糖類、特にシュクロース(精製白糖)を積極的に添加して、液剤の服用感と、エネルギー補給とを改善してもよい。腸内において水素ガスやメタンガスの発生が無い、若しくは極めて少ない甘味料としては、具体的には、サッカリン、サッカリンナトリウム、アセスルファム−K、チクラメート(シクロヘキシルスルファミン酸ナトリウム)、アスパルテーム等を単独若しくは組み合わせて用いることが好ましい。これらの甘味料の好ましい添加量は、経口投与用液剤の0.001〜3質量%である。より好ましくは0.01〜0.3質量%である。
本発明の経口投与用液剤には、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、その他の成分を含有させることができる。例えば、本発明の経口投与用液剤には、アスコルビン酸及び/又はその1種以上の塩(アスコルベート成分)を含有させてもよい。例えば、アスコルベート成分は、本発明の経口投与用液剤1L当たり4〜15gの範囲内で添加することが好ましい。特に、CTコロノグラフィの前日に服用する総量が、比較的低容量の場合には、本発明の経口投与用液剤は、さらにアスコルベート成分を含有していることが好ましい。
好ましいアスコルビン酸の塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えば、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸マグネシウム及びアスコルビン酸カルシウムである。特に好ましいアスコルビン酸の塩は、アスコルビン酸ナトリウムである。好ましくは、アスコルベート成分は、アスコルビン酸及びその1種以上の塩の両方を含む。好ましくは、アスコルビン酸及びその塩は、1:9ないし9:1の範囲内の重量比で存在する。アスコルビン酸及びその塩は、実際には、水和物として提供され得る。水和物が使用されるならば、ここで言及された重量及び/又は重量比は、水和水を除いたアスコルビン酸又はその塩の重量及び/又は重量比である。好ましくは、アスコルビン酸及びその塩は、2:8ないし8:2、より好ましくは3:7ないし7:3、更により好ましくは4:6ないし6:4の範囲内、例えば、4.7:5.9の重量比で存在する。
CTコロノグラフィの前処置として、本発明の経口投与用液剤を服用することにより、大腸の深部の液状若しくはジェル状残渣も良好にヨード化合物を含有するものとすることができる。このため、本発明の経口投与用液剤を用いた前処置は、結腸や直腸等の深部大腸部位の検査に特に有用である。
本発明の経口投与用液剤は、大腸内視鏡検査、注腸X線検査、及びCTコロノグラフィのための前処置として腸管洗浄を行う際に用いられる液状の経口腸管洗浄剤(腸管洗浄液)に、ヨード化合物を有効成分とする造影剤を添加したものであってもよい。すなわち、経口腸管洗浄剤にヨード系水溶性造影剤を組み合わせ、ヨード含有量を3.5〜90mg/mLに調整したものを、本発明の経口投与用液剤とすることができる。
このような経口腸管洗浄剤としては、水溶性高分子及び塩類下剤の少なくとも一方を含有するものであれば特に限定されるものではないが、服用時の浸透圧が200〜440mOsm/Lとなるように電解質を含むものが好ましく、さらに甘味料及び/又は香料を含有するものであるものも好ましい。具体的には、例えば、ポリエチレングリコールと電解質との組合せの組成からなるもの(例えば特開平1−125319号公報に開示の発明に係わる「ニフレック(登録商標)」配合内用剤(味の素製薬社製))、デキストラン、デキストリン、ヒドロキシエチルスターチ、ポリデキストロース、アラビアゴム及びペクチンから選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子と電解質との組合せの組成からなるもの(特開平2−25424号公報、特開平3−206046号公報)、エリトリトール又はキシリトールと電解質との組合せの組成からなるもの(特開平3−284620号公報)、フラクトオリゴ糖と電解質との組合せの組成からなるもの(特開平3−291228号公報)、ラクチトール、マルチトール及びカルボキシメチルセルロースから選ばれる少なくとも1種と電解質とを含有する組成物(特開平5−255092号公報)、クエン酸マグネシウム(特開平5−306221号公報)、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム等の塩類下剤と等張化剤とを使用して等張水溶液としたもの等を挙げることができる。
本発明の経口投与用液剤は、予め各成分を含有する濃縮液を調製し、服用時に適当量の水で希釈することにより調製することができる。各成分の濃縮液は、アルミ缶、可撓性容器、剛性若しくは準剛性の容器に充填した形態をとってもよい。この際、溶解液は常法により殺菌あるいは滅菌されることはもちろんである(特開平9−58747号公報、特開平8−253220号公報など)。
また、それぞれ粉末化、錠剤化、若しくは粒状化された各成分を用意し、これらを服用時に適当量の水に溶解させることによっても調製することができる。2種類以上の成分を予め混合した組成物を調製しておき、服用時に、当該組成物とその他の成分とを適当量の水に溶解させてもよい。
例えば、水溶性高分子及び塩類下剤の少なくとも一方と、必要に応じて塩類下剤以外の電解質を含有し、所定量の水に溶解させることによって浸透圧が200〜440mOsm/Lである腸管洗浄液を調製することができる粉末製剤(例えば、前掲特開平1−125319号公報記載の発明に係わる前掲「ニフレック(登録商標)」配合内用剤(味の素製薬社製))と、ヨード化合物を有効成分とする造影剤とを、共に服用時に所定量の水に溶解させることにより、本発明の経口投与用液剤を調製することができる。なお、粉末製剤に代えて、錠剤又は顆粒剤の剤形に製剤化したものを用いてもよい。
その他、水溶性高分子と塩類下剤の少なくとも一方とヨード化合物(必要に応じて、塩類下剤以外の電解質、ジメチルポリシロキサン、及び消化管機能促進剤)を含有する組成物を予め調製しておき、服用時に、当該組成物と甘味料や香料といったその他の成分とを適当量の水に溶解させてもよい。経口腸管洗浄剤や造影剤の有効成分を予め一の組成物として調製しておき、且つ甘味料や香料のような矯味矯臭作用を有する成分を個別に調整可能としておくことにより、所望の味や臭いを有する経口投与用液剤をより簡便に調製することができる。
本発明の経口投与用液剤を構成する成分のうち、ヨード化合物と、水溶性高分子又は塩類下剤とを少なくとも含む組成物を、本発明の消化管造影用組成物という。すなわち、本発明の消化管造影用組成物は、ヨード化合物と、水溶性高分子と塩類下剤の少なくとも一方とを含有し、水に溶解又は希釈させることにより、ヨード含有量が3.5〜90mg/mLの水溶液が調製されることを特徴とする。なお、塩類下剤以外の電解質、ジメチルポリシロキサン、消化管機能促進剤、甘味料、香料等の成分をも含む組成物も、本発明の消化管造影用組成物に含まれる。また、本発明の消化管造影用組成物を水に溶解又は希釈させることにより得られる水溶液の浸透圧は、200〜440mOsm/Lであることが好ましい。
本発明の消化管造影用組成物としては、本発明の経口投与用液剤を構成するヨード化合物を除く成分を、各成分が混合可能なように粒子径を調整された後に混合されたものであることが好ましい。
ヨード化合物を初めとする本発明の経口投与用液剤を構成する全成分を含有する組成物は、気密性の容器に充填、密封包装して流通に置くことが好ましい。特に、服用の容易性や使用の便宜性を図るためには、1日の服用量、若しくは、複数回に分けて服用する場合には1回の服用量(例えば、350〜450mLに溶解させて使用される量)が、包装物1個当たりの内容量となるように調整することが好ましい。
本発明の消化管造影用組成物は、熱可塑性樹脂で内張りしたアルミニウム等の金属製の袋ないし缶のような包装体、若しくは熱可塑性樹脂で形成したプラスチック製の包装体に充填される。この場合、リモネンを含有する香料は特にポリオレフィン系の熱可塑性樹脂に吸着されあるいはそれを通して透過散逸され易いため、使用時に十分な量の香料が残存するような包装体とする必要がある。包装体内面の面積と共に樹脂層の厚みも吸着量及び透過散逸量を左右するため、包装体のシール強度の低下を招かず、しかも使用時に十分な量の香料が残存するような範囲に樹脂層の厚み等を設定する必要がある。特に、リモネンの吸着量あるいは透過散逸量が、使用時までに一包装体当たり1000mg以下となるような包装体とすることが好ましい。
本発明の消化管造影用組成物は、包装体から容器に移して水で溶解して服用することができる。しかし、包装体自身を必要な溶解水(例えば200〜1200mL)を収納できるプラスチック製の容器とし、使用時に包装体の中に直接溶解水を入れて溶解し服用すれば、溶解用の容器を別途準備する必要がなくなるので便利である。また、包装体には分割服用する一回当たりの服用量が目視できる目盛りを表示することが好ましい。
この場合のプラスチック容器としては、ポリオレフィン系の熱可塑性樹脂で形成されることが好ましい。ポリオレフィン系の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができる。軟質ポリオレフィンは、容器の成型上必要な樹脂同士の接着性がよいが、リモネンを含有する香料のガス吸着性/透過性が高い。一方、硬質ポリオレフィンは、ガス吸着性/透過性は低いが、樹脂同士の接着性が悪い。したがって、成型上の要件とガス吸着性/透過性の要件の両者を満足させるためには、内層(消化管造影用組成物と接触する面)には軟質ポリオレフィンを用い、その上に硬質ポリオレフィンを重層させれば、全体としてガス吸着性/透過性が低く、接着性(成形性)が良く、しかも溶解用容器としても兼用できる大容量の包装体とすることができる。さらに、最内層(消化管造影用組成物と接触する面)に軟質ポリオレフィン、その外側に硬質ポリオレフィン、さらにその外側に軟質ポリオレフィンを重層して、合計3層としたものが特に好ましい。
最内層には軟質ポリエチレン、特に直鎖状ポリエチレンを用いることが好ましい。その場合の最内層の厚みは、リモネンを含有する香料の吸着あるいは透過散逸による減少を抑えるため、100μm以下、好ましくは50μmのポリオレフィン系の熱可塑性樹脂で形成されることが好ましい。軟質ポリオレフィンからなる内層と硬質ポリオレフィンからなる外層の2層でプラスチック製の包装体を形成する場合には、合計の厚みが70〜200μmとし、内層及び外層のそれぞれの厚みを35〜100μmとするのが好ましい。軟質ポリオレフィンを最内層とし、その外側に硬質ポリオレフィンをさらにその外側に軟質ポリオレフィンを重層して3層からなるプラスチック製の包装体を形成する場合には、合計の厚みが70〜200μmとし、それぞれの層の厚みを15〜70μm、特に20〜40μmとするのが好ましい。
有効成分のうち、炭酸水素ナトリウムが経時的に炭酸ガスを発生し含量が低下するのを抑え、且つリモネンの包装体からの散逸を防止するという双方の目的を達成するために、包装体のガス透過度は20cc/m・day・atm(25℃)以下であることが好ましい。
前記の2層若しくは3層のポリエチレン層の更に外側に、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等の熱可塑性樹脂を積層して、包装体の落下衝撃や突き刺しに対する強度を高めた包装体を形成することが好ましい。
包装体の形状は特に問わないが、溶解水を収納できるプラスチック製の容器を兼用する場合には、溶解水の注入口を備え、溶解した場合にそれを立てられるような底面を設けるのが好ましい。製造の便を考慮すると、底辺よりも高さの長い縦長のほぼ三角形の2枚の側壁、その側壁の上部に付けた注入口、その側壁の下部に付けた椿の葉のような形状を有する底面を有するものが好ましい。2枚の側壁と底面は柔軟性のあるプラスチックで構成し、注入口は硬いプラスチックで構成し、注入口には蓋を付ける。2枚の側壁と底面を柔軟性のあるプラスチックで構成し、底面は溶解水を入れるまでは内部に折りたためる構造とすることにより、溶解水を注入する迄は、包装体(容器)から空気を排除しておけば全体をコンパクトにできるため、貯蔵、輸送に好都合である。2枚の側壁は内容量が眼で確認できるように透明又は半透明のプラスチックで構成するのが好ましい。その側壁には溶解水の量を示す目盛りを付すことにより、溶解水の注入に計量器を必要とせず、服用に際して服用量を眼で確認できる。
本発明の消化管造影用組成物は、所定の成分を従来公知の方法で混合して調製することができる。包装体に充填する場合には、空気をできるだけ排除しておくほうが、酸素に不安定な有効成分の経時的な品質劣化を防止でき、嵩張らないので保存、輸送に便利である。 また、長期保存が必要な場合には、本包装体をさらにアルミラミネートフィルム等で形成したガス非透過性の外装用袋に入れ密封することができる。
本発明の消化管造影用組成物を初めとする、本発明の経口投与用液剤を調製するために用いられる各成分及び組成物等は、一のキット又は包装品とすることが好ましい。例えば、前述の経口腸管洗浄剤とヨード造影剤とを組み合わせたものや、それぞれ別個に調製されたヨード化合物と水溶性高分子とを配合可能なように組み合わせたもの、それぞれ別個に調製されたヨード化合物と塩類下剤とを配合可能なように組み合わせたもの、それぞれ別個に調製されたヨード化合物と水溶性高分子と塩類下剤とを配合可能なように組み合わせたものなどを、CTコロノグラフィのための前処置用薬剤とすることができる。
このようなキットや包装品は、その作製には特別の制限はなく、適宜常法によることができる。すなわち、一つの包装形態において少なくとも本発明の経口投与用液剤を調製するために用いられる各成分及び組成物が含まれておればよい。これらのキットや包装品には、服用順序、服用方法を記載した指示書、服用を中止しなければならない症状、副作用時の対応が記載された注意書きを入れることが好ましい。さらに、コップ、服用量のチェックシート、時計、溶解液などを入れておくことができる。
一例として、電解質及び水溶性高分子(必要に応じて糖類、ジメチルポリシロキサン、及び消化管機能促進剤)を含有し、所定量の水に溶解させることによって浸透圧が200〜440mOsm/Lである腸管洗浄液を調製することができる粉末製剤をプラスチック容器に充填し(特開平4−259461号公報参照)、当該容器にヨード化合物を含む液剤や錠剤、並びに服用手順が記載された指示書及び副作用の症状とその対処法が記載された注意書きが分離収納されたブリスターパックを取り外し可能に装着する。前記ブリスターパック付プラスチック容器を消化管造影用組成物溶解用の容器に挿入あるいは外壁に取り付ける形態が有用である。前記溶解用の容器にあらかじめミネラルウオーター等の溶解液を充填しておくと更に便宜性が高まる。
また、電解質及び水溶性高分子(必要に応じて糖類、ジメチルポリシロキサン、及び消化管機能促進剤)を含有し、浸透圧が200〜440mOsm/Lである腸管洗浄液が充填された容器に前記ブリスターパックを取り付けてもよい。
他の例として、トリプルバッグとも称すべき、可撓性のプラスチック製バッグを融着部によって仕切られた3個の区画に、本発明の経口投与用液剤の各成分及び組成物を収容できるようにしたキット用バッグを良い例として挙げることができる。このキット用バッグは、使用時に手等で押圧することによって中間の融着部を剥離し、粉末の各成分又は組成物とその溶解液を混合して経口投与用液剤を調製することができる特徴を有している。そして、このキット用バッグの表面に指示書、注意書きを印刷しておけば、バッグひと袋でキット化できる(意願2000−2619号)。
炎症性腸疾患患者においては、造影剤が腸管粘膜の炎症を刺激し、潰瘍部等の疾患部への悪影響が懸念されるため、キット又は包装品には、炎症防止の目的でステロイド剤を入れても良い。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
CTコロノグラフィ検査の前日に、本発明の経口投与用液剤を800mL服用した場合(A群、2名)と、水溶性高分子を含まず、且つ塩類下剤を含まない(緩下作用を奏するに足る濃度の電解質を含まない)ヨード化合物含有溶液を800mL服用した場合(B群、2名)と、A群と同じ液剤を400mL(A群の半量)服用した場合(C群、3名)と、A群と同じ液剤をA群と同容量服用することに加えて、クエン酸モサプリド40mgを服用した場合(D群、1名)とにおいて、CT撮影により得られた大腸画像を評価した。
各群の具体的な前処置は、以下の通りである。なお、ヨード系水溶性造影剤は、商品名「オムニパーク(登録商標)注350(第一三共製薬製)」(一般名:イオヘキソール)、「イオベリン(登録商標)注350(大洋薬品製)」(一般名:イオヘキソール)、又は「オプチレイ(登録商標)350(コヴィディエンジャパン社製)」(一般名:イオベルソール)のいずれかを使用した。
A群:検査前日の朝7時に、経口腸管洗浄剤(商品名「ニフレック(登録商標)配合内用剤」、(味の素製薬社製))380mLにヨード系水溶性造影剤20mLを配合した合計400mLを内服し、検査前日の夕方19時に、同内容の400mLを内服した。一日の服用総量は800mL(経口腸管洗浄剤760mLとヨード系水溶性造影剤40mL)であった。
B群:検査前日の朝7時に、スポーツ飲料(商品名:ポカリスエット、大塚製薬社製)380mLにヨード系水溶性造影剤20mLを混ぜた合計400mLを内服し、検査前日の夕方19時に、同内容の400mLを内服した。一日の服用総量は800mL(スポーツ飲料760mLとヨード系水溶性造影剤40mL)であった。
C群:検査前日の眠前21時に、経口腸管洗浄剤(商品名「ニフレック(登録商標)配合内用剤」、(味の素製薬社製))380mLにヨード系水溶性造影剤20mLを配合した合計400mLを内服した。一日の服用総量は400mL(経口腸管洗浄剤380mLとヨード系水溶性造影剤20mL)であった。
D群:検査前日の朝7時に、経口腸管洗浄剤(商品名「ニフレック(登録商標)配合内用剤」、(味の素製薬社製))380mLにヨード系水溶性造影剤20mLを配合した合計400mLを内服し、続いて少量の水でクエン酸モサプリド(商品名「ガスモチン(登録商標)錠」、大日本住友製薬社製)20mgを内服した。その後、検査前日の夕方19時に、同内容の400mLを内服し、続いて少量の水でクエン酸モサプリド20mgを内服した。一日の服用総量は800mL(経口腸管洗浄剤760mLとヨード系水溶性造影剤40mL)及びクエン酸モサプリド40mgであった。
ヨード系水溶性造影剤を含む経口腸管洗浄剤若しくはスポーツ飲料を服用した翌日の朝9時に、MDCT撮影を行なった。MDCTはマルチスライスCT装置(東芝メディカルシステムズ社製)を使用した。3次元画像処理が可能な大腸解析ソフトウエアー(AZE社製)を用いて3次元画像処理を行ない、経肛門的に炭酸ガス注入し撮像したデータから、2種類の3次元画像(内視鏡類似画像、及び液体残渣部分の画像とガス像を合成した注腸類似画像)を構築した。また、2次元画像としてアキシャル像を構築し、造影剤による残渣標識の程度及び残渣の性状を、A〜Cの3群で比較検討し、それぞれの方法による腸管前処置の質の評価を行った。残渣の評価は、大腸を盲腸(C)、上行結腸(A)、横行結腸(T)、下行結腸(D)、S状結腸(S)、直腸(R)の6つの大腸区分に分けて行った。
表1に、ヨード系水溶性造影剤による腸管内の残渣の標識の程度を評価した結果を、表2に、腸管内の残渣の状態を評価した結果を、それぞれ示す。表1中、「良好」は造影剤が残渣に均一に混合されていたことを、「中等度」は残渣への造影剤の混合にむらがあったことを、「低度」は残渣への造影剤の混合が少ない、あるいは造影剤が含まれていないことを、それぞれ意味する。また、表1及び表2中、「−」は、残渣が存在しなかったために評価しなかったことを示す。
A群は、経口腸管洗浄剤を従来の2Lの半量以下しか服用していなかったが、造影剤により、大腸全域にわたって良好に標識されていた。さらに、大腸全区分において残渣が液体状又はジェル状であった。図1に、A群の横行結腸(T)内の3次元画像(内視鏡類似像)を示す。このように、固形残渣が存在していないため、得られた3次元画像中では、ポリープ状病変のみが隆起物として観察され、容易且つ迅速に読影することができた。さらに、「あおむけ」と「うつぶせ」の2体位において撮影された3次元画像を組み合わせることにより、大腸全域を観察することができた。
一方で、経口腸管洗浄剤を一切内服しなかったB群や、A及びD群の半量しか服用しなかったC群では、大腸区分によっては造影剤と残渣の混合が均一でない領域や、造影剤が残渣まで到達していない領域があり、造影剤による残渣標識の程度が低かった。特に大腸区分の直腸(R)、上行結腸(A)、及び盲腸(C)において、造影剤の標識程度が低かった。これは、経口腸管洗浄剤の量が十分ではなかったために、前処置の前後に摂取した食事内容に造影剤が一様に混じらなかったためと推察される。
また、B群及びC群における残渣は、固形が多かった。図2及び3にB群の横行結腸(T)内、図4にC群の横行結腸(T)内の3次元画像(内視鏡類似像)を示す。これらの3次元画像はそれぞれ異なる患者の横行結腸内を表示したものである。このように、固形残渣が多く存在しており、3次元画像からは、これらの残渣内からポリープ病変を区別することができず、検査精度が低下した。その上、得られた3次元画像の読影が困難であるため、A及びD群の場合よりも読影により多くの時間がかかった。
また、本発明の経口投与用液剤と消化管機能促進剤であるクエン酸モサプリドとを併用服用したD群では、A群と同様に、造影剤により大腸全域にわたって良好に標識されていた。さらに、大腸全区分において残渣がジェル状であったことに加えて、残渣の存在量が非常に少なかった。これは経口腸管洗浄剤と併用服用したクエン酸モサプリドにより、腸管内の残渣排泄が前処置を開始した検査前日から検査までの期間内で促進されたためであると推察される。図5に、D群の横行結腸(T)内の3次元画像(内視鏡類似像)を示す。このように、残渣がほとんどないため、得られた3次元画像は、A群よりもさらに容易且つ迅速に大腸全域を読影することができた。
被検者の受容性について、検査後アンケート調査をおこなった。A〜D群の全例で、前処置当日(検査前日)は通常通りの仕事あるいは食事を含めた日常生活が可能であった。また、排便により、仕事や生活に支障をきたすことはなかった。前処置当日(検査前日)の夜間睡眠は、A群の症例2で排便により2回覚醒があり(但し、睡眠は可能であった)、B群の症例4で仕事(夜勤)のため徹夜であった以外は、中途覚醒なく睡眠が可能であった。さらに、前処置として内服したヨード系水溶性造影剤の味に関しては、全例で不満はみられなかった。これは、イオン性ヨード系造影剤(商品名「ガストログラフィン(登録商標)」バイエルン製薬、一般名:アミドトリゾ酸ナトリウムメグルミン)では苦味が非常に強いのに対し、今回用いた非イオン性ヨード系造影剤は苦味がなく甘味であるためだと推察される。その他、A〜D群の全例で、前処置に伴う副作用や有害事象は一切認めなかった。
これらの結果から、ヨード化合物及び水溶性高分子を含有する液剤を、CTコロノグラフィの前日に、従来の腸管洗浄に用いられる経口腸管洗浄剤の半量以下の量を服用する前処置は、被験者の負担が少なく、且つ受容性が高いこと、及び従来と同程度に高い描出能を維持でき、精度の高い読影を行うために必要十分な腸管前処置効果が得られることが明らかである。
[実施例2]
CTコロノグラフィ検査の前日に、本発明の経口投与用液剤を300〜450mLを服用したA〜G群(各群2名ずつ)において、CT撮影により得られた大腸画像を評価した。全ての群の症例において、検査前日の朝食後及び夕食後の2回、クエン酸モサプリド(商品名「ガスモチン(登録商標)錠」、大日本住友製薬社製)20mgを内服し、夕食後からMDCT撮影終了時まで絶食とし、水分摂取のみ可とした。さらに、検査前日の夕食後に、ピコスルファートナトリウム(商品名「シンラック(登録商標)錠2.5」岩城製薬社製)を2錠内服した(ピコスルファートナトリウム水和物として5mg。)。但し、C群の症例5では、クエン酸モサプリド及びピコスルファートナトリウムはいずれも内服しなかった。
各群の具体的な前処置は、以下の通りである。なお、各群2名のうち、1名はヨード化合物としてイオン性ヨード系造影剤(商品名「ガストログラフィン(登録商標)」バイエルン製薬)(ヨード含有量:370mg/mL)を服用し、残る1名は非イオン性ヨード系造影剤(商品名「オイパロミン(登録商標)注370」富士製薬工業、一般名:イオパミドール)(ヨード含有量:370mg/mL)を服用した。また、各群の経口投与用液剤の服用総量(mL)、単回服用容量(mL)、服用回数(回)、服用したヨード化合物の総量(ヨード総量(mg))、服用した経口投与用液剤中のヨード化合物の濃度(ヨード濃度(mg/mL))について、表3に纏めた。
A群:検査前日に、経口腸管洗浄剤(商品名「ニフレック(登録商標)配合内用剤」、(味の素製薬社製))130mLにヨード系水溶性造影剤20mLを配合した合計150mL(造影剤濃度:13.3容量%)を、朝食後と昼食後と夕食後の3回に分けて服用した。一日の服用総量は450mL(経口腸管洗浄剤390mLとヨード系水溶性造影剤60mL)であった。
B群:検査前日の夕食後に、経口腸管洗浄剤(商品名「ニフレック(登録商標)配合内用剤」、(味の素製薬社製))380mLにヨード系水溶性造影剤20mLを配合した合計400mL(造影剤濃度:5容量%)を内服した。一日の服用総量は400mL(経口腸管洗浄剤380mLとヨード系水溶性造影剤20mL)であった。
C群:検査前日に、経口腸管洗浄剤(商品名「ニフレック(登録商標)配合内用剤」、(味の素製薬社製))180mLにヨード系水溶性造影剤20mLを配合した合計200mL(造影剤濃度:10容量%)を、朝食後と夕食後の2回に分けて服用した。一日の服用総量は400mL(経口腸管洗浄剤360mLとヨード系水溶性造影剤40mL)であった。
D群:検査前日に、経口腸管洗浄剤(商品名「ニフレック(登録商標)配合内用剤」、(味の素製薬社製))160mLにヨード系水溶性造影剤40mLを配合した合計200mL(造影剤濃度:20容量%)を、朝食後と夕食後の2回に分けて服用した。一日の服用総量は400mL(経口腸管洗浄剤320mLとヨード系水溶性造影剤80mL)であった。
E群:検査前日に、経口腸管洗浄剤(商品名「ニフレック(登録商標)配合内用剤」、(味の素製薬社製))130mLにヨード系水溶性造影剤20mLを配合した合計150mL(造影剤濃度:13.3容量%)を、朝食後と夕食後の2回に分けて服用した。一日の服用総量は300mL(経口腸管洗浄剤260mLとヨード系水溶性造影剤40mL)であった。
F群:検査前日に、経口腸管洗浄剤(商品名「ニフレック(登録商標)配合内用剤」、(味の素製薬社製))105mLにヨード系水溶性造影剤45mLを配合した合計150mL(造影剤濃度:30容量%)を、朝食後と夕食後の2回に分けて服用した。一日の服用総量は300mL(経口腸管洗浄剤210mLとヨード系水溶性造影剤90mL)であった。
G群:検査前日に、経口腸管洗浄剤(商品名「ニフレック(登録商標)配合内用剤」、(味の素製薬社製))70mLにヨード系水溶性造影剤30mLを配合した合計100mL(造影剤濃度:30容量%)を、朝食後と昼食後と夕食後の3回に分けて服用した。一日の服用総量は300mL(経口腸管洗浄剤210mLとヨード系水溶性造影剤90mL)であった。
本発明の経口投与用液剤を服用した翌日、実施例1と同様にしてMDCT撮影を行い、得られた画像に対して3次元画像処理を行ない、2種類の3次元画像(内視鏡類似画像、及び液体残渣部分の画像とガス像を合成した注腸類似画像)を構築した。また、2次元画像としてアキシャル像を構築し、造影剤による残渣標識の程度及び残渣の性状を、各群で比較検討し、それぞれの方法による腸管前処置の質の評価を行った。残渣の評価は、大腸を盲腸(C)、上行結腸(A)、横行結腸(T)、下行結腸(D)、S状結腸(S)、直腸(R)の6つの大腸区分に分けて行った。表4〜17に、各症例の残渣の評価結果を示す。表4〜17中、「HU max」は各区分におけるCT値の最大値を、「HU min」は各区分におけるCT値の最小値を、それぞれ示す。また、残渣パターンの欄中、「SC」は、「scattered」の略であり、散在した小残渣を意味する。
標識(タギング)がやや良好ではない区分(特に、盲腸(C)や上行結腸(A))がある症例もあったものの、全ての症例において、大腸のほぼ大部分が良好に標識されており、読影は可能であった。また、固形残渣のある症例もあったが、いずれも良好に標識されており、また残渣の量も多くなかったため、固形残渣かポリープ病変等の腸管内の隆起部分かの鑑別も比較的容易であった。特に、G群では、1回の服用量がわずか100mLであり、かつ服用総量が300mLと非常に少なかったにもかかわらず、大腸全域において、固形残渣も非常に少なく、かつ良好に標識されており、得られた画像から読影が非常に容易であった。また、クエン酸モサプリド及びピコスルファートナトリウムのいずれも服用しなかったC群の症例5においても、他の症例と同様に良好にタギングされ、読影可能であった。
本発明の経口投与用液剤は、CTコロノグラフィの前処置に好適に用いることができ、大腸検診等の臨床検査の分野、特に集団検診等の一次スクリーニング検査で利用が可能である。

Claims (8)

  1. CTコロノグラフィの消化管造影に用いられる経口造影剤であって、
    ヨード化合物を有効成分とし、
    水溶性高分子又は塩類下剤を水に溶解させた水溶液に前記ヨード化合物の含有量が3.5〜90mg/mLとなるように溶解させた液剤として、CTコロノグラフィの前日に1回で又は複数回に分けて服用され、
    前記液剤の総服用量が300〜1200mLである、経口造影剤。
  2. 前記ヨード化合物が、非イオン性である、請求項1に記載の経口造影剤。
  3. 前記ヨード化合物が、イオン性である、請求項1に記載の経口造影剤。
  4. 前記水溶性高分子が、ポリエチレングリコール、ポリデキストロース、デキストラン、デキストリン、ヒドロキシエチルスターチ、アラビアゴム、プルラン、ペクチン、アルブミン及びカルボキシメチルセルロースからなる群より選択される1種類以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の経口造影剤。
  5. 前記液剤の浸透圧が200〜440mOsm/Lである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の経口造影剤。
  6. 前記液剤が、さらに、シュクロース、ソルビトール、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、トレハロース、ラクチトール、ラクチュロース、マルチトール、パラチノース、ラフィノース及びグリセリンからなる群より選択される1種以上の糖類を含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の経口造影剤。
  7. 前記液剤が、さらに、ジメチルポリシロキサン、セロトニン5−HT受容体刺激剤、及び大腸刺激性下剤からなる群より選択される1種以上を含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の経口造影剤。
  8. 前記液剤の総服用量が600〜1200mLである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の経口造影剤。
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