JP2016117624A - 坩堝 - Google Patents

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Abstract

【課題】坩堝内における温度分布の制御の自由度を向上させることが可能な坩堝を提供する。【解決手段】坩堝1は、種結晶5を保持するための種結晶保持部11と、種結晶保持部11から単結晶6の成長方向αに沿って延在する成長空間30を規定する壁である成長部24と、成長空間30に接続される原料保持空間40を規定する壁である原料保持部25,26と、を備える。成長部24は、成長部24内に形成され、成長空間30を取り囲む環状の中空領域70を規定する壁である中空領域規定壁24Aを含む。中空領域内には断熱材が配置される。断熱材は、単結晶6の成長方向αに垂直な方向において断熱材90が充填される領域である充填領域72に比べて充填領域72以外の領域である空洞領域71が大きい部分が単結晶6の成長方向αの少なくとも一部に形成されるように中空領域内に配置される。【選択図】図3

Description

本発明は坩堝に関するものである。
炭化珪素などの単結晶は、坩堝内において原料粉末を昇華させて種結晶上に再結晶させることにより、種結晶上に成長させることができる。転位などの欠陥の少ない良好な品質の単結晶を得るためには、坩堝内における温度分布を適切に制御することが重要である。坩堝内の温度分布を制御するための方策として、断熱材を用いることが提案されている(特許文献1〜4参照)。
特開2005−225710号公報 米国特許第5,683,507号明細書 特開2008−74662号公報 特開2013−166672号公報
しかし、上記特許文献1〜4に開示された方策では、坩堝内における温度分布の制御の自由度が低いという問題がある。そこで、坩堝内における温度分布の制御の自由度を向上させることが可能な坩堝を提供することを目的の1つとする。
本発明に従った坩堝は、原料粉末を昇華させて種結晶上に再結晶させることにより、種結晶上に単結晶を成長させるための坩堝である。この坩堝は、種結晶を保持するための種結晶保持部と、種結晶保持部から単結晶の成長方向に沿って延在する成長空間を規定する壁である成長部と、成長空間に接続される原料保持空間を規定する壁である原料保持部と、を備える。成長部は、成長部内に形成され、成長空間を取り囲む環状の中空領域を規定する壁である中空領域規定壁を含む。中空領域内には断熱材が配置される。断熱材は、単結晶の成長方向に垂直な方向において断熱材が充填される領域である充填領域に比べて充填領域以外の領域である空洞領域が大きい部分が単結晶の成長方向の少なくとも一部に形成されるように中空領域内に配置される。
上記坩堝によれば、坩堝内における温度分布の制御の自由度を向上させることが可能な坩堝を提供することができる。
実施の形態1における坩堝の構造を示す概略断面図である。 単結晶炭化珪素の製造方法の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1における坩堝の使用状態を説明するための概略断面図である。 実施の形態2における坩堝の構造を示す概略断面図である。 実施の形態3における坩堝の構造を示す概略断面図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。本願の坩堝は、原料粉末を昇華させて種結晶上に再結晶させることにより、種結晶上に単結晶を成長させるための坩堝である。この坩堝は、種結晶を保持するための種結晶保持部と、種結晶保持部から単結晶の成長方向に沿って延在する成長空間を規定する壁である成長部と、成長空間に接続される原料保持空間を規定する壁である原料保持部と、を備える。成長部は、成長部内に形成され、成長空間を取り囲む環状の中空領域を規定する壁である中空領域規定壁を含む。中空領域内には断熱材が配置される。断熱材は、単結晶の成長方向に垂直な方向において断熱材が充填される領域である充填領域に比べて充填領域以外の領域である空洞領域が大きい部分が単結晶の成長方向の少なくとも一部に形成されるように中空領域内に配置される。
本発明者らは、坩堝内における温度分布の制御の自由度を向上させ、坩堝内に適切な温度分布を形成することが容易となる坩堝の構造について以下の通り検討し、上記本願の坩堝の構造に想到した。上述のように、転位などの欠陥の少ない良好な品質の単結晶を得るためには、坩堝内における温度分布を適切に制御することが重要である。そして、坩堝内の温度分布を制御する方策として、断熱材を使用することは有効である。しかし、坩堝内の成長空間は高温の原料気体に曝されるため、断熱材を成長空間に配置すると、断熱材の劣化が急速に進み、適切な温度分布を安定して得ることは難しい。そのため、上記特許文献4に開示されるように、断熱材は、閉鎖空間である中空領域内に配置されることが好ましい。しかしながら、特許文献4に示されるように中空領域内が断熱材によって実質的に満たされるような構造では、坩堝内における温度分布の制御の自由度が低いという問題が生じる。
これに対し、本願の坩堝の中空領域内には、単結晶の成長方向に垂直な方向において充填領域に比べて空洞領域が大きい部分が単結晶の成長方向の少なくとも一部に形成されるように断熱材が配置される。空洞領域の熱伝導率は、充填領域の熱伝導率を大きく上回る。そのため、充填領域に比べて空洞領域が大きい部分が形成されるように中空領域内に断熱材を配置することにより、坩堝の内壁から成長空間への輻射熱を大幅に上昇させた領域を形成することができる。その結果、本願の坩堝によれば、坩堝内における温度分布の制御の自由度を向上させることができる。
上記坩堝において、上記断熱材は、単結晶の成長方向において、種結晶保持部から離れるにしたがって単結晶の成長方向に垂直な方向における空洞領域の割合が大きくなるように、中空領域内に配置されてもよい。このようにすることにより、成長する単結晶の先端が種結晶保持部から離れるにしたがって坩堝の側壁面から単結晶への輻射熱を大きくすることが可能となり、坩堝内の適切な温度分布を形成することができる。
上記坩堝において、上記断熱材は、単結晶の成長方向において、種結晶保持部から離れるにしたがって単結晶の成長方向に垂直な方向における厚みが段階的に小さくなるように配置されてもよい。このようにすることにより、上述のように種結晶保持部から離れるにしたがって空洞領域の割合が大きくなるように断熱材を配置することが容易となる。
上記坩堝において、上記断熱材は、単結晶の成長方向において、種結晶保持部から離れるにしたがって単結晶の成長方向に垂直な方向における厚みが連続的に小さくなるように配置されてもよい。このようにすることにより、成長する単結晶の先端が種結晶保持部から離れるにしたがって坩堝の側壁面から単結晶への輻射熱を連続的に大きくすることが可能となる。
[本願発明の実施形態の詳細]
(実施の形態1)
次に、本発明にかかる坩堝の一実施の形態である実施の形態1を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態における坩堝1は、原料粉末を昇華させて種結晶上に再結晶させることにより、種結晶上に単結晶を成長させるための坩堝である。坩堝1は、一方の端部に底部を有し、他方の端部に開口部を有する中空円筒状の本体部20と、本体部20の上記他方の端部に形成された開口部を閉塞する円盤状の蓋部10とを備えている。蓋部10および本体部20は、たとえばカーボン(グラファイト)からなっている。蓋部10は、本体部20に対して着脱自在となっている。蓋部10の外周に形成された蓋結合面12と本体部20の内周に形成された本体部結合面21とが接触することにより、蓋部10は本体部20に対して固定される。蓋結合面12および本体部結合面21には、たとえばらせん状のねじ溝が形成されていてもよい。蓋部10の一方の主面には、当該主面の中央部から突出する種結晶保持部11が形成されている。蓋部10を本体部20に取り付けた状態において、種結晶保持部11は、円筒状の形状を有する本体部20の中心軸αを含むように位置する。中心軸αは、単結晶の成長方向に沿って延在する。種結晶保持部11の先端には、種結晶を保持する保持面11Aが形成されている。
本体部20は、中空円筒形状を有する側壁部22と、側壁部22の一方の端部を閉塞する底壁部26とを含む。側壁部22は、開口部を含む先端部23と、先端部23に接続される成長部24と、成長部24に接続され、成長部24から先端部23とは反対側に延在するベース部25とを含む。ベース部25と底壁部26とは、原料保持部を構成する。成長部24は、種結晶保持部11から中心軸αに沿って延在する成長空間30を規定する壁である。原料保持部(ベース部25および底壁部26)は、成長空間30に接続される原料保持空間40を規定する壁である。原料保持空間40は、中心軸αの延在方向において成長空間30から見て種結晶保持部11とは反対側に位置する。
成長部24は、成長部24内に形成され、成長空間30を取り囲む環状の閉鎖空間である中空領域70を規定する壁である中空領域規定壁24Aを含む。成長空間30は、中空領域規定壁24Aにより取り囲まれる。中心軸αの延在方向において、成長空間30の中心軸αに垂直な面における断面積が種結晶保持部11から離れるにしたがって大きくなるように、中空領域規定壁24Aが形成されている。
中空領域70内には、断熱材90が配置されている。断熱材90は、環状の断熱材リング91が積み重ねられて構成されている。断熱材リング91は、たとえばカーボンフェルトからなっている。外径が同一で、内径の異なる複数の断熱材リング91が、種結晶保持部11から離れるにしたがって内径が大きくなる順に積み重ねられて断熱材90が構成されている。これにより、断熱材90は、中心軸αの延在方向において、種結晶保持部11から離れるにしたがって(原料保持部(具体的には底壁部26)に近づくにしたがって)中心軸αの延在方向に垂直な方向における厚みが段階的に小さくなっている。なお、中空領域規定壁24Aの一部は着脱可能となっていてもよい。これにより、中空領域70内の断熱材90の配置状態を容易に変更することができる。着脱可能な中空領域規定壁24Aの一部は、たとえば着脱面にねじ溝が形成されていてもよい。
断熱材90は、単結晶の成長方向に一致する中心軸αに垂直な方向(本体部20の径方向)において断熱材90が充填される領域である充填領域72に比べて充填領域72以外の領域である空洞領域71が大きい部分が中心軸α方向の一部に形成されるように配置されている。より具体的には、中空領域70は、本体部20の径方向において充填領域72に比べて空洞領域71が小さい部分と、充填領域72に比べて空洞領域71が大きい部分とを含んでいる。充填領域72に比べて空洞領域71が大きい部分は、中心軸αの延在方向において、充填領域72に比べて空洞領域71が小さい部分から見て種結晶保持部11とは反対側に位置する。中心軸αに沿った方向において、種結晶保持部11から最も離れた中空領域70内の領域を含むように、充填領域72に比べて空洞領域71が小さい部分が存在している。
断熱材90は、中心軸αの延在方向において、種結晶保持部11から離れるにしたがって(原料保持部(底壁部26)に近づくにしたがって)中心軸αに垂直な方向における空洞領域71の割合が大きくなるように、中空領域70内に配置されている。
原料保持空間40は、ベース部25により取り囲まれる。原料保持空間40を挟んで互いに対向するベース部25間の距離は、中心軸αの延在方向において一定である。別の観点から説明すると、中心軸αに垂直な断面における原料保持空間40の断面積は、中心軸αの延在方向において一定である。
先端部23は、種結晶保持部11の外周側を取り囲む空間である側方空間60を規定する。側方空間60は、中空領域規定壁24Aと種結晶保持部11との隙間であるチャネル領域61により成長空間30に接続されている。
次に、上記坩堝1を用いた単結晶炭化珪素の製造方法を説明する。図2を参照して、本実施の形態における単結晶炭化珪素の製造方法では、まず工程(S10)として坩堝準備工程が実施される。この工程(S10)では、図1に基づいて説明した坩堝1が準備される。
次に、工程(S20)として原料粉末装填工程が実施される。この工程(S20)では、図3を参照して、坩堝1の原料保持空間40に、炭化珪素の粉末である原料粉末7が配置される。具体的には、蓋部10を取り外した状態で、本体部20内に原料粉末7を装填する。
次に、工程(S30)として種結晶貼り付け工程が実施される。この工程(S30)では、種結晶保持部11に種結晶5が貼り付けられる。具体的には、たとえば本体部20から取り外された蓋部10の種結晶保持部11に、単結晶炭化珪素からなる種結晶5を貼り付ける。種結晶5は、平板状の形状を有している。次に、蓋部10を本体部20に取り付ける。これにより、種結晶5は、坩堝1の中心軸αと交差する領域に配置される。上記工程(S10)〜(S30)により、坩堝1内に原料粉末7および種結晶5が配置される。
次に、工程(S40)として結晶成長工程が実施される。この工程(S40)では、原料粉末7を昇華させて種結晶5上に再結晶させることにより、種結晶5上に単結晶を成長させる。具体的には、たとえば原料粉末7および種結晶5が内部に配置された坩堝1を、誘導加熱装置を備えた加熱炉(図示しない)内にセットする。そして、加熱炉による加熱を開始すると、図3を参照して、炭化珪素の粉末である原料粉末7が昇華し、気体状態の炭化珪素である原料気体が生成する。この原料気体は、原料保持空間40を離脱し、成長空間30へと到達する。このとき、互いに対向する中空領域規定壁24A間の距離は、種結晶保持部11に保持される種結晶5に近づくにしたがって徐々に小さくなっている。そのため、原料気体は中心軸Aに近づくように徐々に集約されて種結晶5上に到達する。
種結晶5上に到達した原料気体は種結晶5上で再結晶し、種結晶5上に炭化珪素の単結晶6が形成される。この状態が維持されることにより、単結晶6は中心軸αに沿った方向に成長する。そして、予め設定された加熱時間が経過することにより加熱が終了し、工程(S40)が完了する。
なお、正常な成長に寄与しなかった原料気体は、チャネル領域61を通って側方空間60へと流入する。側方空間60へと流入した原料気体は側方空間60内において再結晶する。これにより、正常な成長に寄与しなかった原料気体が単結晶6の側面等において再結晶し、単結晶6に付着する多結晶となることが抑制される。
次に、工程(S50)として結晶採取工程が実施される。この工程(S50)では、工程(S40)において坩堝1内に成長した単結晶が、坩堝1から取り出される。具体的には、工程(S40)における加熱終了後、加熱炉から坩堝1が取り出される。その後、坩堝1の蓋部10が本体部20から取り外される。そして、蓋部10から単結晶6が採取される。以上の工程により、本実施の形態における単結晶の製造方法は完了する。採取された単結晶は、たとえばスライスされて基板に加工され、半導体装置の製造などに使用される。
ここで、上述のように、本実施の形態の坩堝1においては、中心軸αに垂直な方向において充填領域72に比べて空洞領域71が大きい部分が、充填領域72に比べて空洞領域71が小さい部分から見て種結晶保持部11とは反対側に位置するように形成されている。より具体的には、種結晶保持部11から離れるにしたがって(原料保持部(底壁部26)に近づくにしたがって)中心軸αに垂直な方向における空洞領域71の割合が大きくなっている。そのため、単結晶6の成長が進行するにしたがって、坩堝1の内壁から単結晶6の先端部への輻射熱が大きくなる。これにより、単結晶6の成長が進行した状態においても、単結晶6の中央部(中心軸αと交差する領域の近傍)と外周部との温度差を抑制することができる。その結果、たとえば単結晶6の中央部と外周部との中心軸αの延在方向における厚みの差を3mm以内に維持しつつ単結晶6を成長させることができる。このような成長過程を達成することにより、転位などの欠陥の少ない良好な品質の炭化珪素からなる単結晶6を得ることができる。このように、内部における温度分布の制御の自由度が大きい本実施の形態における坩堝1を用いることで、良好な品質の炭化珪素からなる単結晶6を製造することができる。
(実施の形態2)
次に、他の実施の形態である実施の形態2について説明する。実施の形態2における坩堝1は、実施の形態1の場合と基本的には同様の構造を有し、同様の効果を奏する。しかし、実施の形態2における坩堝1は、断熱材の構造において実施の形態1の場合とは異なっている。
図4および図1を参照して、実施の形態2の坩堝1の中空領域70内には、実施の形態1における複数の断熱材リング91に代えて、一体成型された断熱材90(成形断熱材)が配置されている。断熱材90は、中心軸αの延在方向において、種結晶保持部11から離れるにしたがって(原料保持部を構成する底壁26に近づくにしたがって)中心軸αに垂直な方向における厚みが連続的に小さくなっている。中心軸αに沿った方向において、種結晶保持部11から最も離れた中空領域70内の領域を含むように、充填領域72に比べて空洞領域71が小さい部分が存在している。このような構造を採用した場合でも、実施の形態1の場合と同様の効果が得られる。なお、実施の形態2における坩堝1を用いて、実施の形態1の場合と同様の手順により単結晶(たとえば炭化珪素からなる単結晶)を製造することができる。このとき、成長する単結晶6の先端が種結晶保持部11から離れるにしたがって(原料保持部を構成する底壁26に近づくにしたがって)坩堝1の側壁面からの輻射熱を連続的に大きくすることができる。
(実施の形態3)
次に、さらに他の実施の形態である実施の形態3について説明する。実施の形態3における坩堝1は、実施の形態1の場合と基本的には同様の構造を有し、同様の効果を奏する。しかし、実施の形態3における坩堝1は以下の点において実施の形態1の場合とは異なっている。
図5および図1を参照して、実施の形態3の坩堝1の中空領域70内には、実施の形態1の場合と同様に、複数の断熱材リング91が配置されている。そして、中心軸αに垂直な方向において充填領域72に比べて空洞領域71が大きくなる2つの部分が、充填領域72に比べて空洞領域71が小さい部分を中心軸αの延在方向において挟むように形成されている。中心軸αに沿った方向において、種結晶保持部11から最も離れた中空領域70内の領域を含むように、充填領域72に比べて空洞領域71が小さい部分が存在している。また、中心軸αに沿った方向において、種結晶保持部11から最も近い中空領域70内の領域を含むように、充填領域72に比べて空洞領域71が小さい部分が存在している。より具体的には、中心軸αの延在方向において平板状の形状を有する種結晶5の側面に対応する領域が、中心軸αに垂直な方向において充填領域72に比べて空洞領域71が大きい部分となっている。これにより、種結晶5の側面を取り囲む空間に対する坩堝1の内壁からの輻射熱が大きくなる。その結果、正常な成長に寄与しなかった原料気体が、よりスムーズにチャネル領域61を通って側方空間60へと流入する。これにより、正常な成長に寄与しなかった原料気体が単結晶6の側面等において再結晶し、単結晶6に付着する多結晶となることがより確実に抑制される。
上記実施の形態1〜3の説明から明らかなように、中空領域70内に、中心軸αの延在方向に垂直な方向において充填領域72に比べて空洞領域71が大きい部分が中心軸αの延在方向の少なくとも一部に形成されるように断熱材90が配置されることで、坩堝1内における温度分布の制御の自由度を向上させることができる。
なお、上記実施の形態1〜3における坩堝1の構造は、本願の坩堝の構造における具体例であって、本願の坩堝の構造はこれらに限られるものではない。したがって、たとえば上記実施の形態3の断熱材90は、成形断熱材であってもよい。また、上記実施の形態においては、炭化珪素からなる単結晶が製造される場合について説明したが、本願の坩堝および単結晶の製造方法により、昇華法により作製可能な他の単結晶、たとえば窒化アルミニウムからなる単結晶を製造することも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本願の坩堝は、高い品質が求められる単結晶の製造に、特に有利に適用され得る。
1 坩堝
5 種結晶
6 単結晶
7 原料粉末
10 蓋部
11 種結晶保持部
11A 保持面
12 蓋結合面
20 本体部
21 本体部結合面
22 側壁部
23 先端部
24 成長部
24A 中空領域規定壁
25 ベース部
26 底壁部
30 成長空間
40 原料保持空間
60 側方空間
61 チャネル領域
70 中空領域
71 空洞領域
72 充填領域
90 断熱材
91 断熱材リング

Claims (4)

  1. 原料粉末を昇華させて種結晶上に再結晶させることにより、前記種結晶上に単結晶を成長させるための坩堝であって、
    前記種結晶を保持するための種結晶保持部と、
    前記種結晶保持部から前記単結晶の成長方向に沿って延在する成長空間を規定する壁である成長部と、
    前記成長空間に接続される原料保持空間を規定する壁である原料保持部と、を備え、
    前記成長部は、前記成長部内に形成され、前記成長空間を取り囲む環状の中空領域を規定する壁である中空領域規定壁を含み、
    前記中空領域内には断熱材が配置され、
    前記断熱材は、前記単結晶の成長方向に垂直な方向において断熱材が充填される領域である充填領域に比べて前記充填領域以外の領域である空洞領域が大きい部分が前記単結晶の成長方向の少なくとも一部に形成されるように前記中空領域内に配置される、坩堝。
  2. 前記断熱材は、前記単結晶の成長方向において、前記種結晶保持部から離れるにしたがって前記単結晶の成長方向に垂直な方向における前記空洞領域の割合が大きくなるように、前記中空領域内に配置される、請求項1に記載の坩堝。
  3. 前記断熱材は、前記単結晶の成長方向において、前記種結晶保持部から離れるにしたがって前記単結晶の成長方向に垂直な方向における厚みが段階的に小さくなるように配置される、請求項2に記載の坩堝。
  4. 前記断熱材は、前記単結晶の成長方向において、前記種結晶保持部から離れるにしたがって前記単結晶の成長方向に垂直な方向における厚みが連続的に小さくなるように配置される、請求項2に記載の坩堝。
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