JP2017065934A - 炭化珪素単結晶の製造方法 - Google Patents

炭化珪素単結晶の製造方法 Download PDF

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将 佐々木
原田 真
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真 原田
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勉 堀
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Abstract

【課題】異種多形の混入が抑制された高品質な結晶を製造することが可能な炭化珪素単結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】炭化珪素単結晶53の製造方法は、坩堝1内に原料粉末52および種結晶51を配置する工程と、種結晶51上に炭化珪素単結晶53を成長させる工程とを備える。坩堝1は、周壁部11と、底壁部12と、蓋部13とを含む。蓋部13は、本体部14と、台座部15とを含む。台座部15には、凹部15Cが形成される。原料粉末52および種結晶51を配置する工程では、底壁部12の内面12Aに接触するように原料粉末52が配置されるとともに、保持部15Bに保持されるように種結晶51が配置される。炭化珪素単結晶53を成長させる工程では、原料粉末52が加熱されて昇華し、種結晶51上に再結晶することにより種結晶51上に炭化珪素単結晶53が成長する。
【選択図】図3

Description

本発明は炭化珪素単結晶の製造方法に関し、より特定的には原料粉末を昇華させて種結晶上に再結晶させることにより、当該種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させる単結晶の製造方法に関するものである。
坩堝内において原料粉末を昇華させて種結晶上に再結晶させる方法(昇華法)により、炭化珪素単結晶を製造することができる。昇華法による炭化珪素単結晶の製造においては、異種多形の混入を抑制することが求められる。種結晶のマイクロパイプ欠陥またはらせん転位を台座の貫通穴に対応するように貼り付けて単結晶を成長させることにより、マイクロパイプ欠陥およびらせん転位が形成される領域を限定し、異種多形の混入を抑制する方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2011−207691号公報
上述のように、昇華法による炭化珪素単結晶の製造においては、異種多形の混入を抑制することが求められる。そこで、異種多形の混入が抑制された高品質な結晶を製造することが可能な炭化珪素単結晶の製造方法を提供することを目的の1つとする。
本発明に従った炭化珪素単結晶の製造方法は、坩堝内に炭化珪素からなる原料粉末および炭化珪素からなる種結晶を配置する工程と、種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させる工程と、を備える。上記坩堝は、筒状の周壁部と、周壁部に接続され、周壁部の一方の開口を閉塞する底壁部と、周壁部に接続され、周壁部の他方の開口を閉塞する蓋部と、を含む。蓋部は、蓋部を貫通する貫通穴を有する本体部と、貫通穴を閉塞するように配置され、種結晶を保持するための保持部を有する台座部と、を含む。台座部には、保持部が位置する側の表面とは反対側の表面に凹部が形成されている。原料粉末および種結晶を配置する工程では、底壁部の内面に接触するように原料粉末が配置されるとともに、保持部に保持されるように種結晶が配置される。炭化珪素単結晶を成長させる工程では、原料粉末が加熱されて昇華し、種結晶上に再結晶することにより種結晶上に炭化珪素単結晶が成長する。
上記炭化珪素単結晶の製造方法によれば、異種多形の混入が抑制された高品質な炭化珪素単結晶を製造することができる。
炭化珪素単結晶の製造方法の概略を示すフローチャートである。 実施の形態1における炭化珪素単結晶の製造装置の構造を示す概略断面図である。 実施の形態1における炭化珪素単結晶の製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態2における炭化珪素単結晶の製造装置の構造を示す概略断面図である。 実施の形態3における炭化珪素単結晶の製造装置の構造を示す概略断面図である。 実施の形態4における炭化珪素単結晶の製造装置の構造を示す概略断面図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。本願の炭化珪素単結晶の製造方法は、坩堝内に炭化珪素からなる原料粉末および炭化珪素からなる種結晶を配置する工程と、種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させる工程と、を備える。上記坩堝は、筒状の周壁部と、周壁部に接続され、周壁部の一方の開口を閉塞する底壁部と、周壁部に接続され、周壁部の他方の開口を閉塞する蓋部と、を含む。蓋部は、蓋部を貫通する貫通穴を有する本体部と、貫通穴を閉塞するように配置され、種結晶を保持するための保持部を有する台座部と、を含む。台座部には、保持部が位置する側の表面とは反対側の表面に凹部が形成されている。原料粉末および種結晶を配置する工程では、底壁部の内面に接触するように原料粉末が配置されるとともに、保持部に保持されるように種結晶が配置される。炭化珪素単結晶を成長させる工程では、原料粉末が加熱されて昇華し、種結晶上に再結晶することにより種結晶上に炭化珪素単結晶が成長する。
上述のように、昇華法による炭化珪素単結晶の製造においては、単結晶内に所望の多形とは異なる異種多形が混入する場合がある。本発明者らはその原因および対応策について検討し、以下のような知見を得た。
異種多形の混入を抑制するためには、単結晶の成長時における径方向の温度分布を適切に調整することが重要である。径方向における温度分布を適切に調整することにより、成長中の単結晶の形状を適切な形状、たとえば坩堝の底壁部に向けて凸となる形状を維持しつつ単結晶を成長させることができる。しかし、たとえば発熱体の加熱温度を調整することのみによって径方向の温度分布を精密に調整することは容易ではない。
これに対し、本発明者らの検討によれば、台座部の、保持部が位置する側の表面とは反対側の表面に凹部を形成することにより、径方向における温度分布を精密に調整することが比較的容易となる。より具体的には、凹部の断面積、深さなどを調整することにより、単結晶の直径等の条件に応じた適切な径方向の温度分布を達成することができる。そのため、本願の炭化珪素単結晶の製造方法によれば、異種多形の混入が抑制された高品質な炭化珪素単結晶を製造することができる。
上記炭化珪素単結晶の製造方法において、台座部は、凹部を構成する底面と、凹部を構成する側面と、を含んでいてもよい。このようにすることにより、底面の温度を測定し、種結晶の温度を把握することが容易となる。種結晶の温度の把握を一層容易にする観点から、底面は平面状であってもよい。
上記炭化珪素単結晶の製造方法において、上記側面は、凹部の深さ方向に垂直な断面積が底面から離れるにしたがって大きくなるように形成されていてもよい。このようにすることにより、径方向における急激な温度変化を抑制することができる。
上記炭化珪素単結晶の製造方法では、平面的に見て、凹部に対応する領域の外縁に内接する円の直径は、保持部の外縁に内接する円の直径の10%以上70%以下であってもよい。このようにすることにより、単結晶の径方向における温度分布を適切に調整することが容易となる。
上記炭化珪素単結晶の製造方法では、平面的に見て、凹部に対応する領域の外縁に内接する円の直径は、保持部の外縁に内接する円の直径の20%以上であってもよい。このようにすることにより、単結晶の径方向における温度分布を適切に調整することが一層容易となる。
上記炭化珪素単結晶の製造方法において、種結晶の直径は100mm以上であってもよい。このようにすることにより、炭化珪素単結晶を用いた半導体装置等の製造効率を向上させることができる。
上記炭化珪素単結晶の製造方法において、種結晶の直径は150mm以上であってもよい。このようにすることにより、炭化珪素単結晶を用いた半導体装置等の製造効率を向上させることができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本発明にかかる炭化珪素単結晶の製造方法の一実施の形態を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1は、炭化珪素単結晶の製造方法の概略を示すフローチャートである。また、図2は、実施の形態1における炭化珪素単結晶の製造装置の構造を示す概略断面図である。
本実施の形態の炭化珪素単結晶の製造方法では、図2に示す単結晶の製造装置100を用いて炭化珪素単結晶が製造される。図2を参照して、単結晶の製造装置100は、坩堝1と、断熱部材21,22,23と、放射温度計71,72と、誘導加熱コイル74とを備えている。
坩堝1は、誘導加熱により加熱可能な材料、たとえばグラファイトからなっている。坩堝1は、筒状の周壁部11と、周壁部11に接続され、周壁部11の一方の開口を閉塞する底壁部12と、周壁部11に接続され、周壁部11の他方の開口を閉塞する蓋部13とを含む。本実施の形態において、周壁部11は、中空円筒状の形状を有している。底壁部12は、円盤状の形状を有している。周壁部11と底壁部12とは、一体に形成されている。
蓋部13は、周壁部11に対して着脱自在となっている。蓋部13の外周に形成された蓋部結合面13Aと周壁部11の内周に形成された周壁部結合面11Aとが接触することにより、蓋部13は周壁部11に対して固定される。蓋部結合面13Aおよび周壁部結合面11Aには、たとえばらせん状のねじ溝が形成されていてもよい。
蓋部13は、内周面14Aにより取り囲まれ周壁部11の中心軸αに沿った方向に蓋部13を貫通する貫通穴を有する本体部14と、貫通穴を閉塞するように配置され、種結晶51を保持するための保持部15Bを有する台座部15とを含む。保持部15Bの平面形状は、たとえば円形である。本体部14は円盤状の形状を有する。内周面14Aにより取り囲まれる貫通穴は、中心軸αを含むように本体部14を貫通する。内周面14Aは、たとえば円筒面状または円錐面状の形状を有している。台座部15の外周面15Aは、たとえば内周面14Aに対応する円筒面状または円錐面状の形状を有している。
台座部15は、本体部14に対して着脱自在となっている。本体部14の内周面14Aと台座部15の外周面15Aとが接触することにより、台座部15は本体部14に対して固定される。内周面14Aおよび外周面15Aには、たとえばらせん状のねじ溝が形成されていてもよい。
台座部15には、保持部15Bが位置する側の表面とは反対側の表面に、中心軸αを含むように凹部15Cが形成されている。台座部15は、凹部15Cを構成する底面15Dと、底面15Dに接続され凹部15Cを構成する側面15Eとを含む。本実施の形態において、凹部15Cは円柱状の形状を有している。すなわち、側面15Eは円筒面状の形状を有している。底面15Dは、平面状の形状を有している。凹部15Cに対応する円柱の中心軸と周壁部11の中心軸αとは一致する。
平面的に見て、凹部15Cに対応する領域の外縁に内接する円(外縁に重なる円)の直径dは、たとえば保持部15Bの外縁に内接する円(外縁に重なる円)の直径dの10%以上70%以下である。凹部15Cに対応する領域の外縁に内接する円(外縁に重なる円)の直径dは、保持部15Bの外縁に内接する円(外縁に重なる円)の直径dの20%以上70%以下であってもよい。台座部15が本体部14に取り付けられた状態において、台座部15の一部が、蓋部13の一方の主面の中央部から突出する突出部となる。そして、当該突出部の先端面が保持部15Bである。
断熱部材21,22,23は、たとえば成形断熱材からなっている。断熱部材21,22,23は、たとえばフェルト状の構造を有し、炭素を主成分とする繊維から構成される。断熱部材22は、円盤状の形状を有している。断熱部材22の第1の主面22Bに底壁部12の外面12Bが接触するように、坩堝1が断熱部材22上に配置される。断熱部材21は、中空円筒状の形状を有している。断熱部材21は、坩堝1の周壁部11の外面11Bを全域にわたって覆うように配置される。断熱部材23は、坩堝1の蓋部13の外面13Bを覆うように蓋部13の外面13B上に配置される。坩堝1は、断熱部材21,22,23によって取り囲まれる。
断熱部材22において中央軸αを含む領域には、断熱部材22を厚み方向に貫通する貫通孔22Aが形成されている。この貫通孔22Aを通して坩堝1の底壁部12と向かい合うように、放射温度計71が配置される。放射温度計71により、底壁部12の温度が測定され、原料粉末52の温度が把握される。断熱部材23において中央軸αを含む領域には、断熱部材23を厚み方向に貫通する貫通孔23Aが形成されている。この貫通孔23Aを通して坩堝1の蓋部13、より具体的には台座部15の底面15Dと向かい合うように、放射温度計72が配置される。放射温度計72により、底面15Dの温度が測定され、種結晶51の温度が把握される。
誘導加熱コイル74は、断熱部材21に覆われた坩堝1の周壁部11の外面11B側をらせん状に取り囲むように配置される。誘導加熱コイル74は、電源(図示しない)に接続される。誘導加熱コイル74に取り囲まれた領域内に、断熱部材21,22,23に覆われた坩堝1が配置される。
次に、炭化珪素単結晶の具体的な製造手順について説明する。図1を参照して、本実施の形態における炭化珪素単結晶の製造方法では、まず工程(S10)として原料粉末配置工程が実施される。この工程(S10)では、図2を参照して、坩堝1の底壁部12の内面12A上に接触するように原料粉末52が配置される。具体的には、蓋部13を取り外した状態で、坩堝1内に炭化珪素の原料粉末52を配置する。
次に、工程(S20)として種結晶配置工程が実施される。この工程(S20)では、保持部15Bに種結晶51が配置される。種結晶51は、たとえば4Hの結晶構造を有する炭化珪素からなる。具体的には、たとえば周壁部11から取り外された蓋部13の保持部15Bに、種結晶51を貼り付ける。このとき、種結晶51の成長面51Aは、カーボン面とされる。種結晶51の直径は、たとえば100mm以上とすることができ、150mm以上としてもよい。次に、蓋部13を周壁部11に取り付ける。これにより、種結晶51は、中央軸αと交差する領域に配置される。上記工程(S10)〜(S20)により、坩堝1内に原料粉末52および種結晶51が配置される。
次に、工程(S30)として昇華−再結晶工程が実施される。この工程(S30)では、図2および図3を参照して、原料粉末52を昇華させて種結晶51上に再結晶させることにより、種結晶51上に単結晶53を成長させる。具体的には、たとえば原料粉末52および種結晶51が内部に配置された坩堝1を断熱部材21,22,23により覆う。さらに、断熱部材21,22,23により覆われた坩堝1を、誘導加熱コイル74に取り囲まれた領域に配置する。そして、誘導加熱コイル74に高周波電流を流すと、坩堝1が誘導加熱により加熱される。
このとき、原料粉末52の温度が種結晶51の温度に比べて高くなるように誘導加熱が実施される。その結果、成長方向である中央軸αに沿って種結晶51側が低く、原料粉末52側が高い温度勾配が形成される。種結晶51および原料粉末52の温度は、たとえば2000℃以上2400℃以下とすることができる。また、坩堝1内の圧力は、たとえば1Torr以上30Torr以下(1Torrは、約0.133kPa)とすることができる。
これにより、炭化珪素の粉末である原料粉末52が昇華し、気体状態の炭化珪素である原料気体が生成する。この原料気体は、種結晶51上に供給される。その結果、図3に示すように、種結晶51上で原料気体が再結晶し、種結晶51上に4Hの結晶構造を有する炭化珪素の単結晶53が成長する。この状態が維持されることにより、単結晶53は中央軸αに沿った方向に成長する。そして、予め設定された加熱時間が経過することにより加熱が終了し、工程(S30)が完了する。
次に、工程(S40)として単結晶採取工程が実施される。この工程(S40)では、工程(S30)において坩堝1内に成長した単結晶が、坩堝1から取り出される。具体的には、工程(S30)における加熱終了後、誘導加熱コイル74に取り囲まれた領域から坩堝1が取り出される。その後、坩堝1の蓋部13が取り外される。そして、蓋部13から単結晶53が採取される。以上の工程により、本実施の形態における炭化珪素単結晶の製造方法は完了する。採取された単結晶は、たとえばスライスされて基板に加工され、半導体装置の製造などに使用される。
炭化珪素単結晶の製造においては、異種多形の混入の抑制が求められる。本実施の形態では、所望の多形である4H構造内に、たとえば異種多形である6H構造が混入することを抑制する必要がある。この要求への対応策として、本実施の形態の炭化珪素単結晶の製造方法では、台座部15の、保持部15Bが位置する側の表面とは反対側の表面に、中心軸αを含むように凹部15Cが形成されている。凹部15Cを形成することにより、種結晶51および単結晶53の径方向における温度分布を精密に調整することが比較的容易となる。具体的には、凹部15Cの中心軸αに対して垂直な断面積、中心軸αに沿った方向における凹部15Cの深さなどを調整することにより、単結晶の直径等の条件に応じた適切な径方向の温度分布を達成することができる。
より詳細に説明すると、凹部15Cが形成されることにより、保持部15Bの中心軸αを含む領域における放熱量が周縁部に比べて大きくなる。そのため、単結晶53の成長において、中心軸α近傍の温度が中心軸αから離れた領域(径方向外周部)に比べて低くなる。その結果、単結晶53の成長端部が、たとえば図3に示すように、底壁部12に向けて凸となる形状を維持しつつ単結晶53が成長する。そして、上述のように凹部15Cの断面積、深さなどを調整することにより、種結晶51および単結晶53の径方向における温度分布を適切に調整し、単結晶53の成長端部が適切な凸形状を維持しつつ、単結晶53が成長する。その結果、たとえば6H構造の混入が抑制された高品質な単結晶53が得られる。このように、本実施の形態の炭化珪素単結晶の製造方法によれば、異種多形の混入が抑制された高品質な炭化珪素単結晶を製造することができる。
(実施の形態2)
次に、炭化珪素単結晶の製造方法の他の実施の形態である実施の形態2について説明する。実施の形態2の炭化珪素単結晶の製造方法は、基本的には実施の形態1の場合と同様に実施され、同様の効果を奏する。しかし、実施の形態2の炭化珪素単結晶の製造方法は、凹部15Cの形状において実施の形態1の場合とは異なっている。
図4を参照して、実施の形態2における坩堝1の台座部15に形成される凹部15Cの側面15Eは、凹部15Cの、中心軸αに垂直な断面積(深さ方向に垂直な断面積)が底面15Dから離れるにしたがって大きくなるように形成されている。より具体的には、凹部15Cの中心軸αに垂直な断面が、底面15Dから離れるにしたがって段階的に大きくなるように凹部15Cが形成されている。このような凹部15Cの形状を採用することにより、比較的加工が容易な形状の凹部15Cにより、種結晶51および単結晶53の径方向における急激な温度変化を抑制することができる。
(実施の形態3)
次に、炭化珪素単結晶の製造方法のさらに他の実施の形態である実施の形態3について説明する。実施の形態3の炭化珪素単結晶の製造方法は、基本的には実施の形態1の場合と同様に実施され、同様の効果を奏する。しかし、実施の形態3の炭化珪素単結晶の製造方法は、凹部15Cの形状において実施の形態1の場合とは異なっている。
図5を参照して、実施の形態3における坩堝1の台座部15に形成される凹部15Cの側面15Eは、凹部15Cの、中心軸αに垂直な断面積(深さ方向に垂直な断面積)が底面15Dから離れるにしたがって大きくなるように形成されている。より具体的には、側面15Eは、中心軸αに垂直な断面積が底面15Dから離れるにしたがって大きくなる円錐面形状を有している。このような凹部15Cの形状を採用することにより、種結晶51および単結晶53の径方向における急激な温度変化を一層抑制することができる。
(実施の形態4)
次に、炭化珪素単結晶の製造方法のさらに他の実施の形態である実施の形態4について説明する。実施の形態4の炭化珪素単結晶の製造方法は、基本的には実施の形態1の場合と同様に実施され、同様の効果を奏する。しかし、実施の形態4の炭化珪素単結晶の製造方法は、凹部15Cの形状において実施の形態1の場合とは異なっている。
図6を参照して、実施の形態4における坩堝1の台座部15に形成される凹部15Cの側面15Eは、凹部15Cの、中心軸αに垂直な断面積(深さ方向に垂直な断面積)が底面15Dから離れるにしたがって大きくなるように形成されている。より具体的には、側面15Eは、中心軸αに垂直な断面積が底面15Dから離れるにしたがって大きくなる曲面となっている。側面15Eは、たとえば球面形状を有している。凹部15Cが曲面であることにより、種結晶51および単結晶53の径方向における温度分布をより精密に調整することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本願の炭化珪素単結晶の製造方法は、高品質な炭化珪素単結晶の製造に、特に有利に適用され得る。
1 坩堝
11 周壁部
11A 周壁部結合面
11B 外面
12 底壁部
12A 内面
12B 外面
13 蓋部
13A 蓋部結合面
13B 外面
14 本体部
14A 内周面
15 台座部
15A 外周面
15B 保持部
15C 凹部
15D 底面
15E 側面
21,22,23断熱部材
22A 貫通孔
22B 主面
23A 貫通孔
51 種結晶
51A 成長面
52 原料粉末
53 単結晶
71,72 放射温度計
74 誘導加熱コイル
100 単結晶の製造装置

Claims (7)

  1. 坩堝内に炭化珪素からなる原料粉末および炭化珪素からなる種結晶を配置する工程と、
    前記種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させる工程と、を備え、
    前記坩堝は、
    筒状の周壁部と、
    前記周壁部に接続され、前記周壁部の一方の開口を閉塞する底壁部と、
    前記周壁部に接続され、前記周壁部の他方の開口を閉塞する蓋部と、を含み、
    前記蓋部は、
    前記蓋部を貫通する貫通穴を有する本体部と、
    前記貫通穴を閉塞するように配置され、前記種結晶を保持するための保持部を有する台座部と、を含み、
    前記台座部には、前記保持部が位置する側の表面とは反対側の表面に凹部が形成されており、
    前記原料粉末および前記種結晶を配置する工程では、前記底壁部の内面に接触するように原料粉末が配置されるとともに、前記保持部に保持されるように前記種結晶が配置され、
    前記炭化珪素単結晶を成長させる工程では、前記原料粉末が加熱されて昇華し、前記種結晶上に再結晶することにより前記種結晶上に炭化珪素単結晶が成長する、炭化珪素単結晶の製造方法。
  2. 前記台座部は、
    前記凹部を構成する底面と、
    前記凹部を構成する側面と、を含む、請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  3. 前記側面は、前記凹部の深さ方向に垂直な断面積が前記底面から離れるにしたがって大きくなるように形成される、請求項2に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  4. 平面的に見て、前記凹部に対応する領域の外縁に内接する円の直径は、前記保持部の外縁に内接する円の直径の10%以上70%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  5. 平面的に見て、前記凹部に対応する領域の外縁に内接する円の直径は、前記保持部の外縁に内接する円の直径の20%以上である、請求項4に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  6. 前記種結晶の直径は100mm以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  7. 前記種結晶の直径は150mm以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
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