まず、本発明の実施形態の概略を説明する。
本発明の実施形態は、電話着信時に通知される発信者番号(発番号)を、電話帳で検索し、表示器に名称表示する電話機において、状況に応じて、表示する名称を変更する電話機に関するものである。
電話機の表示器が大きければ、電話番号、名称1(個人名)、名称2(会社名・部署名等)等、の記憶している全ての情報を表示すればよい。しかし、全情報を表示し切れない小型の表示器の電話機の場合、本実施形態では、或る時は、名称1(個人名)を表示し、また或る時は名称2(会社名・部署名等)を表示する。また、これらの情報に併せて電話番号を表示するようにしてもよい。
以上が本発明の実施形態の概略である。
次に、本発明の第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態の3つの実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態では、会社代表番号や部門代表番号へ電話着信時は、通知された発番号を電話帳で検索し、会社名や部署名を表示し、ダイヤルイン等で個人の番号へ電話着信時は、通知された発番号を電話帳で検索し、個人名を表示する。
その理由について説明する。代表番号への着信の場合、着信を受けるのは受付の人間であるため、個人名を表示されても誰だか分からない。そのため、会社名を表示した方が、電話応対がやり易い。一方で、営業部門の担当者等へのダイヤルイン着信のような場合、会社名を表示するよりも、既に知っている個人名で表示した方が、発信者に応じた電話の受け方が可能であるため、個人名を表示するようにする。
次に、図1を参照して本実施形態である、電話システム10について説明する。
電話システム10は、複数の表示切替電話機100、交換機200及び公衆網300を含む。
そして、表示切替電話機100−1は、外部からの電話対応を一次的に行なう代表部門に設置されており代表番号が割り当てられている。表示切替電話機100−1は、例えば代表部門のオペレータによって使用される。
一方で、表示切替電話機100−2は、営業活動を行なう営業部門に設置されており、営業部門の社員により使用される。同様に、表示切替電話機100−nは、開発活動を行なう開発部門に設置されており、開発部門の社員により使用される。そして、表示切替電話機100−2及び表示切替電話機100−n(nは正の整数)には、代表番号以外の別個の番号が割り当てられる。具体的には、例えばダイヤルインサービスにより提供される電話番号であるダイヤルイン番号が割り当てられる。ここで、ダイヤルインサービスとは、電話事業者と契約している回線に割り当てられた電話番号(代表番号)に加えて、追加で使用可能なダイヤルイン番号を提供するサービスである。
ダイヤルイン番号に関する技術は、例えば特許文献2に記載されている。ここで、特許文献2に記載の技術では、交換機が、ISDN網からダイヤルイン番号を受け付け、かかるダイヤルイン番号が音声通信に関するものであった場合には、かかるダイヤルイン番号に対応する端末を呼び出し、音声通話を実現することが記載されている。
なお、図1及び以下の説明においては、部署毎に表示切替電話機100が設置されていることを前提として説明する。すなわち、部署単位で説明するが、表示切替電話機100他の単位で設置されてもよい。例えば部署に含まれる各課の単位であってもよく、何らかのフループ単位であってもよい。また、各部署ごとに代表番号が割り当てられた表示切替電話機100が設置されていたりしてもよい。
交換機200は、各表示切替電話機100及び公衆網300と接続される。そして、交換機200は、宛先となっている代表番号やダイヤルイン番号といった、電話番号に基づいて、公衆網300に接続された外線電話機からの着信を、対応する表示切替電話機100に接続する。これにより、交換機200は、外線に接続されている電話機と表示切替電話機100との通信を実現する。また、交換機200は各表示切替電話機100間での内線通信も実現する。なお、交換機200は外線の電話機の発番号を宛先となった表示切替電話機100に対して通知する。
公衆網300は、公衆の電話網である。公衆網300に接続された外部の電話機は、公衆網300及び交換機200を介して各表示切替電話機100との通信を行なう。なお、公衆網300は、アナログ回線であってもよく、光回線やISDN回線といったデジタル回線であってもよい。
次に、図2を参照して表示切替電話機100に含まれる各機能ブロックについて説明する。
図2を参照すると表示切替電話機100は、制御部101、表示部102、情報記憶部103、通信部104及び入力受付部105を含む。
制御部101は、表示切替電話機100全体を制御する部分である。制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置と、ROM(read only memory)やRAM(Random Access Memory)といった記憶装置の組み合わせにより実現される。そして、CPUがROMに格納されたソフトウェアを読み込み、RAMに展開させながら演算処理を行い、演算処理の結果に基づいて各ハードウェアを制御することにより、表示切替電話機100全体の制御は実現される。なお、ソフトウェアの一部又は全部が後述の情報記憶部103に格納されていてもよい。また、制御部101を例えばCPU等が搭載されたマイコンにより実現するようにしても良い。
制御部101の制御により、表示切替電話機100は、他の電話機との音声通話を行なう。また、後述する表示情報の切り替えも、制御部101の制御により行われる。
表示部102は、発番号等の情報を表示するための表示部である。表示部102は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)により実現される。表示切替電話機100全体の大きさ等を考慮して表示部102の大きさは決定される。従って、表示部102には、表示切替電話機100の通話相手となった相手方に関連する全ての情報は表示されない。そのため本実施形態では、後述の表示情報の切り替えを行なうことにより状況に応じた情報を表示するようにする。なお、相手方に関連する情報とは、例えば、相手方の電話番号と、相手方の名前、相手方の名前のフリガナ及び相手方の所属する会社や部署といった情報である。
情報記憶部103は、電話帳を記憶する記憶部である。ここで、電話帳は、表示部102に表示する、通話相手となった相手方に関連する情報を含むテーブルにより実現される。なお、電話帳は、情報記憶部103に記憶されてもよいが、その一部又は全部が制御部101に記憶されてもよい。
通信部104は、交換機200と接続されるためのインターフェイスである。表示切替電話機100は、通信部104及び交換機200を介して、外線に接続された他の電話機や、内線に接続された他の表示切替電話機100と通信を行なう。
入力受付部105は、ユーザの操作を受け付ける部分であり、例えば電話番号を入力するためのテンキーや、通話を保留するための保留ボタン、及び短縮ダイヤル等の機能を割り付けるボタン等により実現される。
以上、表示切替電話機100に含まれる各機能ブロックについて説明したが、これらは、本実施形態における表示切替に特に関連する部分のみである。表示切替電話機100は上述した各部に加えてスピーカとマイクを一体化た受話器や、電源等の一般的な電話機に含まれる部分も含んでいる。しかしながら、これらの一般的な電話機に含まれる部分は、当業者にとってよく知られているので、ここでは、説明及び図示を省略する。
また交換機200の一般的な構成は、例えば上述の特許文献2にも記載されており、これも当業者にとって良く知られているので、交換機200の機能ブロックの説明も省略する。
次に、情報記憶部103又は制御部101に格納される電話帳の具体例について図3を参照して説明する。
まず、図3参照すると、電話帳には、フリガナ、名前、電話番号1、電話番号2、グループが紐付けて登録されている。
まず、最上段を見ると、「フリガナ:アダチ、名前:安達、電話番号1:5656、電話番号2:3248、グループ:2」として登録されている。これは、個人の名称と、その個人に対応するグループと、その個人が使用する電話番号が紐付けられたものである。
同様にして、アイウエオ順にて「山田 太郎」までの個人名が登録されている。
ここで、図の例から分かるように、個人名は苗字及び名前の組み合わせであってもよいし、例えば、苗字だけ、名前だけ、であってもよい。
また、図3下段には、個人名以外の名称での登録もなされている。例えば、フリガナ「ヤマダ タロウ」は個人名「山田 太郎」と共に、電話番号「1234」と登録されている。
これに加えて、フリガナ「ヤマダ タロウ」は、ヤマダ タロウ氏が所属している会社名「○○商事」と共に、電話番号「1234」と登録されている。これは、代表番号宛の着信があった場合に使用される情報であり、それを明確とするために、フリガナの前に*などの記号を付けるとともに「グループ:9」とされて登録されている。
制御部101は、このような電話帳を用いて、表示の切り替えを実行する。
なお、電話番号1及び電話番号2が有るように、1人が複数の電話番号と紐付けられていてもよい。例えば、或る個人が使用する固定電話の番号と、この個人が使用する携帯電話機の番号との双方が紐付けられていてもよい。
また、図中では説明を簡略化するため、電話番号の桁数を4桁としているが、電話番号は他の桁数であってもよい。
更に、「○○商事」といった会社名のみならず、何らかの組織名や部署名等の他の名称を登録するようにしてもよい。
次に、図4のフローチャート並びに図5及び図6を参照して、着信時の表示切替電話機100の具体的な動作について説明する。なお、以下に説明する着信時の処理を行なう前提として、各表示切替電話機100には、代表電話番号や個人電話番号等の電話番号が割り当てられているとする。
まず、制御部101は、着信が有るか否かを所定の間隔で確認する(ステップS11)。着信がない場合には、着信の確認を継続する(ステップS11においてNo)。
そして、何れかの電話機から交換機200を介して着信があると(ステップS1においてYes)、ステップS12に進む。
ステップS12では、代表番号宛の着信であるか、ダイヤルイン番号等の個人番号宛の着信であるかを確認する。すなわち、本表示切替電話機100に割り当てられている電話番号が、代表番号であるのか個人番号であるのかを確認する。
ここで、確認は任意の方法で行なうことができる。例えば、本表示切替電話機100に割り当てられている電話番号が、代表番号であるの個人番号であるのかを予め設定しておき、設定の内容を制御部101又は情報記憶部103に記憶しておく。そして、ステップS12において記憶している内容を参照することにより確認をすることができる。
また、他にも、例えば、本表示切替電話機100に割り当てられている電話番号が、代表番号であるのか個人番号であるのかを交換機200が通知するようにしても確認をすることができる。
ここで、確認の結果、本表示切替電話機100に割り当てられている電話番号が、代表番号であったとする(ステップS12においてYes:代表番号)。その場合、制御部101により電話帳が検索され、電話番号に紐付けられている会社名(又は、何らかの組織名や部署名等の他の名称)が特定される。そして、特定された会社名(又は、何らかの組織名や部署名等の他の名称)が表示部102に表示される(ステップS13)。
この点について、図5及び図6を参照して説明をする。代表番号に着信した場合には、図5の上段に記載されているように検索を行なう。具体的には、グループ1乃至8として登録されているグループではなく、グループ9として登録されている情報を優先して検索する。
例えば、今回の発番号が「1234」であったとする。この場合には、グループ9の電話番号1及び電話番号2について「1234」を検索キーとして検索を行なう。
これにより、検索結果として「フリガナ:*ヤマダ タロウ、名前:○○商事、電話番号1:1234、グループ:9」が特定される。なお、今回の電話番号については、グループ9に登録されていた。しかしながら、仮に、グループ9には登録がされていない場合には、すなわち、個人名のみが登録されている場合には、個人名が特定される。
そして、制御部101は、検索結果に基づいて、表示部101に、名前「○○商事」を表示する。この場合の表示例が、図6の上段に表わされている。図6の上段を参照すると、表示部102には、着信中である旨を表す表示、発信元が「○○商事」であるとの表示、及び発番号「1234」が表示される。
かかる表示を参照した代表番号を使用しているユーザは、着信が、「○○商事」に所属している人物からのものであることが分かる。そして、それを把握した上で電話対応を行なうことができる。
なお、表示部101の大きさに応じて、電話番号は表示しないようにしてもよい。また、着信中である旨を画面に表示すると共に、又はこれに代えて、例えば着信を表すLED(light emitting diode)を点滅させたり、着信音を鳴らしたりするようにしてもよい。
他方、ステップS12における確認の結果、本表示切替電話機100に割り当てられている電話番号が、個人番号であったとする(ステップS12においてNo:個人番号)。その場合、制御部101により電話帳が検索され、電話番号に紐付けられている個人名が特定される。そして、特定された個人名が表示部102に表示される(ステップS14)。
この点について、図5及び図6を参照して説明をする。個人番号に着信した場合には、図5の下段に記載されているように検索を行なう。具体的には、電話帳をフリガナ順に検索する。この場合には、グループ9として登録されている電話番号のフリガナの1文字目に「*」などの記号が付されていることから、フリガナ順に検索する場合、グループ9以外のグループから優先的に検索されることになる。
例えば、今回の発番号が「1234」であったとする。この場合に、「1234」を検索キーとして検索をフリガナ順に行なうと、「フリガナ:*ヤマダ タロウ、名前:○○商事、電話番号1:1234、グループ:9」ではなく、「フリガナ:ヤマダ タロウ、名前:山田 太郎、電話番号1:1234、グループ:1」が特定される。
そして、制御部101は、検索結果に基づいて、表示部101に、名前「山田 太郎」を表示する。この場合の表示例が、図6の下段に表わされている。図6の下段を参照すると、表示部102には、着信中である旨を表す表示、発信元が「山田 太郎」との表示、及び発番号「1234」が表示される。
かかる表示を参照した代表番号を使用しているユーザは、着信が、「山田 太郎」という名前の人物からのものであることが分かる。そして、それを把握した上で電話対応を行なうことができる。
なお、表示部102の大きさに応じて、電話番号は表示しないようにしてもよい。また、着信中である旨を画面に表示すると共に、又はこれに代えて、例えば着信を表すLEDを点滅させたり、着信音を鳴らしたりするようにしてもよい。
ステップS13及びステップS14の何れを行った場合でも、次にステップS15に進む。
ステップS15では、着信を示す表示や音の出力による呼び出しを継続する。そして、ユーザが受話器を取る等の行為により、オフフックとなったか否かを確認する。
呼び出し中にオフフックとなった場合には(ステップS15においてYes)通話が開始される(ステップS16)。
一方で、呼び出し中にオフフックとならなかった場合には、着信断となる。または所定の時間経過後、留守番電話機能等が起動し、音声の録音が行われる。
以上説明した、本実施形態では、同じ電話帳を使用していたとしても、代表番号に着信した場合と、個人番号に着信した場合とで表示する内容を切り替えることが可能となる、という効果を奏する。
また、代表番号への着信の場合、着信を受けるのは受付の人間であるため、個人名を表示されても誰だか分からない。そのため、会社名を表示した方が、電話応対がやり易い。それを考慮して、代表番号に着信した場合に会社名を表示することができる。
一方で、営業部門の担当者等へのダイヤルイン着信のような場合、会社名を表示するよりも、既に知っている個人名で表示した方が、発信者に応じた電話の受け方が可能である。そのため、ダイヤルイン着信のような個人番号への着信があった場合には個人名を表示することができる。
また、本実施形態では、今まで使っている電話帳に代表番号用の電話帳データを追加するだけで、表示切替が実現できる、という効果も奏する。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、表示切替電話機100に割り当てられている電話番号が、代表番号であるのか、それとも、個人電話番号であるのか、に応じて表示する情報を切り替えていた。これに対し、第2の実施形態では、災害発生時(又は、災害訓練時)と、通常時(すなわち、災害が発生しておらず災害訓練も行われていないとき)とで表示する情報を切り替える。
ここで、本実施形態の基本的構成は図1及び図2を参照して説明した第1の実施形態と同等なので説明を省略する。
次に、本実施形態における制御部101の処理を説明する前提として、通常時と災害発生時(又は、災害訓練時)とを区別する技術について説明する。
まず、交換機200や、或いは他のサーバ装置等から表示切替電話機100が通知を受けることによって、表示切替電話機100が通常時と災害発生時(又は、災害訓練時)とを区別することが考えられる。
このような技術の一例は、例えば特許文献3に記載されている。
特許文献3に記載されているように、いずれかの場所で地震が発生すると、その震源に最も近い地震計が、その地震波を最初に感知し、その観測データを気象庁に送信する。気象庁ではコンピュータでそのデータを解析し、地震の発生時刻、発生場所、規模(マグニチュード)の推定値を算出する。
そのようにして算出された地震の発生時刻、発生場所、規模(マグニチュード)の推定値を、緊急地震速報等として放送局その他の各種機関に送信する。その内の一機関として登録されている情報配信業者の地震情報配信サーバにも地震情報が送られ、地震情報配信サーバでは、気象庁から受信した地震情報を、契約している各端末装置に対して送信する。
また、端末装置は、緊急地震速報を受信後、一定時間以内に停電が発生したとき、停電が発生しても回線が生きている一般のアナログ電話回線を利用して、津波情報配信サーバ6に割り当てられた電話番号を呼び出し、アナログ回線網を介して津波情報を受信する。
このような、引用文献3に記載の技術等を利用し、例えば、地震情報配信サーバから送信される地震情報を、交換機200経由で表示切替電話機100が受信することにより、災害発生時であることが分かる。
また、例えば、災害が発生した旨や災害訓練を行なう旨を各部署のユーザに、館内放送等で、通知し、これを聞いたユーザが表示切替電話機100の設定を切り替えることにより、災害発生時(又は、災害訓練時)であると表示切替電話機100が判断できるようにしてもよい。
また、表示切替電話機100に地震による振動を検知するためのセンサや、火災による煙の発生を検知するセンサ等を組み込むようにしてもよい。そして、これらのセンサの検知結果に基づいて、地震や火災といった災害が発生したと表示切替電話機100が判断できるようにしてもよい。
次に、本実施形態における電話帳について図7を参照して説明する。
ここで、本実施形態における電話帳の概略は、図3を参照して説明した電話帳の具体例と概ね同じである。
ただし、第1の実施形態では、代表番号の場合に表示する名前にグループ9を紐付けると共に、フリガナの前に*などの記号を付けていたが、本実施形態では、災害発生時(又は、災害訓練時)の場合に表示する名前にグループ9を紐付けると共に、フリガナの前に*などの記号を付ける点で相違する。
また、第1の実施形態では、「○○商事」や「××製作所」のように会社名等を名前として紐付けていた。この点、本実施形態では「災害本部」「緊急連絡班」等のように、災害発生時(又は、災害訓練時)に着信時に対応するか否かを判断するのに有益な名称を名前として紐付ける点で相違する。具体的には、第1の実施形態では「フリガナ:*オオキ、名前:××製作所、電話番号1:5678、グループ:9」として登録していたが、本実施形態では、「フリガナ:*オオキ、名前:災害本部、電話番号1:5678、グループ:9」としている点で異なる。同様に、第1の実施形態では「フリガナ:*ヤマダタロウ、名前:○○商事、電話番号1:1234、グループ:9」として登録していたが、本実施形態では、「フリガナ:*ヤマダタロウ、名前:緊急連絡班、電話番号1:1234、グループ:9」としている点で異なる。
次に、図8のフローチャート並びに図9及び図10を参照して、着信時の表示切替電話機100の具体的な動作について説明する。
なお、以下に説明する着信時の処理を行なう前提として、各表示切替電話機100には、代表電話番号や個人電話番号等の電話番号が割り当てられているとする。また、上述したような交換機200から通知を受ける等の方法で、表示切替電話機100は、現在災害が発生しているか否か(又は、現在災害訓練時であるか否か)を判断可能となっているものとする。
まず、制御部101は、着信が有るか否かを所定の間隔で確認する(ステップS21)。着信がない場合には、着信の確認を継続する(ステップS21においてNo)。
そして、何れかの電話機から交換機200を介して着信があると(ステップS2においてYes)、ステップS22に進む。
ステップS22では、現在災害発生時(又は、現在災害訓練時、図中では、災害発生時とのみ記載する。)であるのか、それとも通常時であるのかを判断する。
ここで、確認の結果、災害発生時(又は、災害訓練時)であったとする(ステップS22においてYes:災害発生時)。その場合、制御部101により電話帳が検索され、電話番号に紐付けられている、「災害本部」「緊急連絡班」等のように、災害発生時(又は、災害訓練時)に着信時に対応するか否かを判断するのに有益な名称が名前として特定される。そして、特定された名前が表示部102に表示される(ステップS23)。
この点について、図9及び図10を参照して説明をする。災害発生時(又は、災害訓練時)に着信した場合には、図9の上段に記載されているように検索を行なう。具体的には、グループ1乃至8として登録されているグループではなく、グループ9として登録されている情報を優先して検索する。
例えば、今回の発番号が「1234」であったとする。この場合には、グループ9の電話番号1及び電話番号2について「1234」を検索キーとして検索を行なう。
これにより、検索結果として「フリガナ:*ヤマダ タロウ、名前:緊急連絡班、電話番号1:1234、グループ:9」が特定される。なお、今回の電話番号については、グループ9に登録されていた。しかしながら、仮に、グループ9には登録がされていない場合には、すなわち、個人名のみが登録されている場合には、個人名が特定される。
そして、制御部101は、検索結果に基づいて、表示部102に、名前「緊急連絡班」を表示する。この場合の表示例が、図10の上段に表わされている。図10の上段を参照すると、表示部102には、着信中である旨を表す表示、発信元が「緊急連絡班」であるとの表示、及び発番号「1234」が表示される。
かかる表示を災害発生時(又は、災害訓練時)に参照したユーザは、着信が、「緊急連絡班」に所属している人物からのものであることが分かる。そして、それを把握した上で電話対応を行なうことができる。
なお、表示部102の大きさに応じて、電話番号は表示しないようにしてもよい。また、着信中である旨を画面に表示すると共に、又はこれに代えて、例えば着信を表すLEDを点滅させたり、着信音を鳴らしたりするようにしてもよい。
他方、ステップS22における確認の結果、通常時であったとする(ステップS22においてNo:通常時)。その場合、制御部101により電話帳が検索され、電話番号に紐付けられている個人名が特定される。そして、特定された個人名が表示部102に表示される(ステップS24)。
この点について、図9及び図10を参照して説明をする。通常時に着信した場合には、図9の下段に記載されているように検索を行なう。具体的には、電話帳をフリガナ順に検索する。この場合には、グループ9として登録されている電話番号のフリガナの1文字目に「*」などの記号が付されていることから、フリガナ順に検索する場合、グループ9以外のグループから優先的に検索されることになる。
例えば、今回の発番号が「1234」であったとする。この場合に、「1234」を検索キーとして検索をフリガナ順に行なうと、「フリガナ:*ヤマダ タロウ、名前:緊急連絡班、電話番号1:1234、グループ:9」ではなく、「フリガナ:ヤマダ タロウ、名前:山田 太郎、電話番号1:1234、グループ:1」が特定される。
そして、制御部101は、検索結果に基づいて、表示部102に、名前「山田 太郎」を表示する。この場合の表示例が、図10の下段に表わされている。図10の下段を参照すると、表示部102には、着信中である旨を表す表示、発信元が「山田 太郎」との表示、及び発番号「1234」が表示される。
かかる表示を参照した災害発生時(又は、災害訓練時)を使用しているユーザは、着信が、「山田 太郎」という名前の人物からのものであることが分かる。そして、それを把握した上で電話対応を行なうことができる。
なお、表示部102の大きさに応じて、電話番号は表示しないようにしてもよい。また、着信中である旨を画面に表示すると共に、又はこれに代えて、例えば着信を表すLEDを点滅させたり、着信音を鳴らしたりするようにしてもよい。
ステップS23及びステップS24の何れを行った場合でも、次にステップS25に進む。
ここで、以下のステップS25の処理は、図4を参照して説明したステップS15における処理と同等である。また、同じように、ステップS26の処理は、図4を参照して説明したステップS16における処理と同等である。更に、ステップS27の処理は、図4を参照して説明したステップS17における処理と同等である。
従って、ステップS25乃至ステップS27の処理については説明を省略する。
以上説明した、本実施形態では、同じ電話帳を使用していたとしても、災害発生時(又は、災害訓練時)と、通常時とで表示する内容を切り替えることが可能となる、という効果を奏する。
例えば、通常時に着信があると、電話帳からフリガナ順に電話番号を検索し、該当する名前を表示する。例えば、「1234」から電話があると電話帳から該当する名前「山田 太郎」が表示される。フリガナ順であるため「災害本部」が表示されることはない。
また、災害時(又は、災害訓練時)は、電話機の優先グループの設定を「グループ9」に設定しておく。この設定で「1234」から着信があると電話帳から該当する名前「緊急連絡班」が表示される。「緊急連絡班」と表示されることで、災害関連の連絡だと分り、緊急の連絡漏れを防ぐことが出来る。
つまり、所定のグループを優先するため状況に応じて複数の名前表示を切り替えて使用できる。
また、本実施形態では、今まで使っている電話帳に災害時用の電話帳データを追加するだけで、表示切替が実現できる、という効果も奏する。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、表示切替電話機100に割り当てられている電話番号が、代表番号であるのか、それとも、個人電話番号であるのか、に応じて表示する情報を切り替えていた。また、第2の実施形態では、災害発生時(又は、災害訓練時)と、通常時(すなわち、災害が発生しておらず災害訓練も行われていないとき)とで表示する情報を切り替えていた。
これに対し、本実施形態では、夜間モードと、通常モード(すなわち、夜間モードとはされていないときのモード)とで表示する情報を切り替える。
ここで、本実施形態の基本的構成は図1及び図2を参照して説明した第1の実施形態と同等なので説明を省略する。
次に、本実施形態における制御部101の処理を説明する前提として、通常モードと夜間モードとを区別する技術について説明する。
通常モードから夜間モードの2つのモードを用意し、通常モードから夜間モードへの切換時刻になると、通常モードから夜間モードへと切り替えを行なうことにより、着信音を小さくする等の機能の制限を行ったり、留守番電話機能を起動させたりする電話機が存在する。
このような電話機は、例えば特許文献4に記載されている。特許文献4に記載の電話機では、通常モードから夜間モードへの切換時刻になると、その主装置の内線に収容されたボタン電話機の付近に人がいても、夜間モードに設定されてしまうという不具合を防止することを目的としている。
そして、かかる目的を達成するために、夜間モードへの切換時刻になったとき、ボタン電話機の付近に人がいないと推測されるときのみ自動的に夜間モードへ切換えることとしている。
本実施形態においても、このような技術を利用することにより、通常モードから夜間モードへと切り替えを行なうようにすればよい。なお、例えば、平日と休日とで通常モードから夜間モードへの切換時刻を変えたり、曜日によって通常モードから夜間モードへの切換時刻を変えたりするようにしてもよい。また、通常モードから夜間モードへの切換は、各表示切替電話機100が各々独自に行なってもよいが、交換機200の指示に応じて通常モードから夜間モードへの切換を行なうようにしてもよい。
次に、本実施形態における電話帳について図11を参照して説明する。
ここで、本実施形態における電話帳の概略は、図3や図7を参照して説明した電話帳の具体例と概ね同じである。
ただし、第1の実施形態では、代表番号の場合に表示する名前にグループ9を紐付けると共に、フリガナの前に*などの記号を付けていた。また、第2の実施形態では、災害発生時(又は、災害訓練時)の場合に表示する名前にグループ9を紐付けると共に、フリガナの前に*などの記号を付けている。
これに対して、本実施形態では、夜間モードの場合に表示する名前にグループ9を紐付けると共に、フリガナの前に*などの記号を付けている点で相違する。
また、第1の実施形態では、「○○商事」や「××製作所」のように会社名等を名前として紐付けていた。また、第2の実施形態では「災害本部」「緊急連絡班」等のように、災害発生時(又は、災害訓練時)に着信時に対応するか否かを判断するのに有益な名称を名前として紐付けていた。
これに対して、本実施形態では、夜間モードに関連する名称を名前として紐付ける点で相違する。具体的には、例えば、第1の実施形態では「フリガナ:*オオキ、名前:××製作所、電話番号1:5678、グループ:9」として登録していたが、本実施形態では、「フリガナ:*オオキ、名前:××警備会社、電話番号1:5678、グループ:9」としている点で異なる。同様に、第1の実施形態では「フリガナ:*ヤマダタロウ、名前:○○商事、電話番号1:1234、グループ:9」として登録していたが、本実施形態では、「フリガナ:*ヤマダタロウ、名前:○○支社、電話番号1:1234、グループ:9」としている点で異なる。
この点、例えば夜間は社員が全員帰社し、警備担当者のみが建物内にいるような場合が考えられる。このような場合に、警備担当者は、通常電話対応を行わないが、警備会社からの着信については電話応答を行なうような場合が考えられる。そのため、「××警備会社」等の会社名を表示することが考えられる。
また、顧客からの問合せの受付時間が終了する時刻に夜間モードに切り替えるような場合も考えられる。この場合に社員は顧客からの着信については対応を行わないが、自社の支社からの着信については電話応答を行なうような場合が考えられる。そのため、「○○支社」等の自社の支社名を表示することが考えられる。
例えば、この支社が外国にあるような場合には、時差の関係上、通常の営業時間経過後にこの支社からの電話着信がある場合が考えられる。このような場合に、支社名が表示されれば、通常は電話対応を行わない時間帯であっても、支社からの着信には対応できる、等の対応が可能となるという効果がある。
次に、図12のフローチャート並びに図13及び図14を参照して、着信時の表示切替電話機100の具体的な動作について説明する。
なお、以下に説明する着信時の処理を行なう前提として、各表示切替電話機100には、代表電話番号や個人電話番号等の電話番号が割り当てられているとする。また、上述したような所定の切替時刻に夜間モードに切り替える等の方法で、表示切替電話機100は、現在夜間モードとなっているか、又は通常モードとなっているかを判断可能となっているものとする。
まず、制御部101は、着信が有るか否かを所定の間隔で確認する(ステップS31)。着信がない場合には、着信の確認を継続する(ステップS31においてNo)。
そして、何れかの電話機から交換機200を介して着信があると(ステップS3においてYes)、ステップS32に進む。
ステップS32では、現在夜間モードであるのか、それとも通常モードであるのかを判断する。
ここで、確認の結果、夜間モードであったとする(ステップS32においてYes:夜間モード)。その場合、制御部101により電話帳が検索され、電話番号に紐付けられている、「××警備会社」「○○支社」等のように、夜間モード時に、着信に対応するか否かを判断するのに有益な名称が名前として特定される。そして、特定された名前が表示部102に表示される(ステップS33)。
この点について、図13及び図14を参照して説明をする。夜間モードに着信した場合には、図13の上段に記載されているように検索を行なう。具体的には、グループ1乃至8として登録されているグループではなく、グループ9として登録されている情報を優先して検索する。
例えば、今回の発番号が「1234」であったとする。この場合には、グループ9の電話番号1及び電話番号2について「1234」を検索キーとして検索を行なう。
これにより、検索結果として「フリガナ:*ヤマダ タロウ、名前:○○支社、電話番号1:1234、グループ:9」が特定される。なお、今回の電話番号については、グループ9に登録されていた。しかしながら、仮に、グループ9には登録がされていない場合には、すなわち、個人名のみが登録されている場合には、個人名が特定される。
そして、制御部101は、検索結果に基づいて、表示部102に、名前「○○支社」を表示する。この場合の表示例が、図14の上段に表わされている。図14の上段を参照すると、表示部102には、着信中である旨を表す表示、発信元が「○○支社」であるとの表示、及び発番号「1234」が表示される。
かかる表示を夜間モード時に参照したユーザは、着信が、「○○支社」に所属している人物からのものであることが分かる。そして、それを把握した上で電話対応を行なうことができる。例えば、顧客からのものではなく、自社の支社からのものであることが分かるため、それを考慮して着信に応じるようなことが可能となる。
なお、表示部102の大きさに応じて、電話番号は表示しないようにしてもよい。また、着信中である旨を画面に表示すると共に、又はこれに代えて、例えば着信を表すLEDを点滅させたり、着信音を鳴らしたりするようにしてもよい。
他方、ステップS32における確認の結果、現在通常モードであったとする(ステップS32においてNo:通常モード)。その場合、制御部101により電話帳が検索され、電話番号に紐付けられている個人名が特定される。そして、特定された個人名が表示部102に表示される(ステップS34)。
この点について、図13及び図14を参照して説明をする。通常モードに着信した場合には、図13の下段に記載されているように検索を行なう。具体的には、電話帳をフリガナ順に検索する。この場合には、グループ9として登録されている電話番号のフリガナの1文字目に「*」などの記号が付されていることから、フリガナ順に検索する場合、グループ9以外のグループから優先的に検索されることになる。
例えば、今回の発番号が「1234」であったとする。この場合に、「1234」を検索キーとして検索をフリガナ順に行なうと、「フリガナ:*ヤマダ タロウ、名前:○○支社、電話番号1:1234、グループ:9」ではなく、「フリガナ:ヤマダ タロウ、名前:山田 太郎、電話番号1:1234、グループ:1」が特定される。
そして、制御部101は、検索結果に基づいて、表示部102に、名前「山田 太郎」を表示する。この場合の表示例が、図14の下段に表わされている。図14の下段を参照すると、表示部102には、着信中である旨を表す表示、発信元が「山田 太郎」との表示、及び発番号「1234」が表示される。
かかる表示を参照した夜間モードを使用しているユーザは、着信が、「山田 太郎」という名前の人物からのものであることが分かる。そして、それを把握した上で電話対応を行なうことができる。
なお、表示部102の大きさに応じて、電話番号は表示しないようにしてもよい。また、着信中である旨を画面に表示すると共に、又はこれに代えて、例えば着信を表すLEDを点滅させたり、着信音を鳴らしたりするようにしてもよい。
ステップS33及びステップS34の何れを行った場合でも、次にステップS35に進む。
ここで、以下のステップS35の処理は、図4を参照して説明したステップS15における処理と同等である。また、同じように、ステップS36の処理は、図4を参照して説明したステップS16における処理と同等である。更に、ステップS37の処理は、図4を参照して説明したステップS17における処理と同等である。
従って、ステップS35乃至ステップS37の処理については説明を省略する。
以上説明した、本実施形態では、同じ電話帳を使用していたとしても、夜間モードと、通常モードとで表示する内容を切り替えることが可能となる、という効果を奏する。
例えば、通常モード時に着信があると、電話帳からフリガナ順に電話番号を検索し、該当する名前を表示する。例えば、「1234」から電話があると電話帳から該当する名前「山田 太郎」が表示される。フリガナ順であるため「○○支社」が表示されることはない。
また、夜間モード時には、電話機の優先グループの設定を「グループ9」に設定しておく。この設定で「1234」から着信があると電話帳から該当する名前「○○支社」が表示される。「○○支社」と表示されることで、自社の関係者からの連絡だと分り、電話対応を行なうか否かを判断することができる。
つまり、所定のグループを優先するため状況に応じて複数の名前表示を切り替えて使用できる。
また、本実施形態では、今まで使っている電話帳に夜間モード用の電話帳データを追加するだけで、表示切替が実現できる、という効果も奏する。
また、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態ではあるが、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
例えば、各実施形態において、代表電話着信時、災害時、及び夜間モード時に電話機の優先グループの設定を「グループ9」にする。かかる設定は、手動で行われてもよく、電話システム10内の各機器が、設定を自動で変更するようにしてもよい。
また、上述した各実施形態では、外線の電話番号について電話帳を作成していたが、内線の番号について電話帳を作成するようにしてもよい。
更に、交換機200が電話帳を検索して、検索結果を表示切替電話機100に表示させるようにしてもよい。
更に、表示切替電話機100は、アナログ回線を利用する固定電話であっても、デジタル回線を利用するIP電話であってもよい。
更に、電話システム10に含まれる表示切替電話機100の台数は任意の台数としてよい。更に、表示切替電話機100を設置する部門の数も任意の数としてよい。更に、各部門に複数台の表示切替電話機100が設置されてもよい。また、1つの部門に、代表電話番号が割り当てられた表示切替電話機100と、個人電話番号が割り当てられた表示切替電話機100とが混在していてもよい。
更に、各実施形態を組み合わせるようにしてもよい。その場合には、グループ9以外の所定のグループも、状況に応じて優先的に検索する対象として使用するようにすればよい。例えば、第1の実施形態を実現するための、会社名等の情報をグループ9ではなく、グループ8として登録しておく。また、第2の実施形態を実現するための、災害時に使用する名称等の情報をグループ9に登録しておく。そして、代表部門の電話番号に着信があった場合には、グループ8から優先して検索する。また、災害時には、グループ9から優先して検索する。このようにすることにより、各実施形態を組み合わせて使用することができる。
また、各実施形態に表示情報の切り替えを、着信時のみならず、発信時にも行なうようにしてもよい。例えば、第2の実施形態で発信時にも表示情報の切り替えを行なうならば、災害時にグループ9を優先的に検索することから、災害時の電話番号が同一グループに表示される。そのため、発信時に緊急の連絡先を見つけやすいという効果を奏する。
なお、上記の電話システムに含まれる表示切替電話機及び交換機のそれぞれは、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。また、上記の電話システムに含まれる表示切替電話機及び交換機により行なわれる表示情報の切り替えも、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1) 発信元電話番号に対応した情報を着信側に表示する場合に、同じ発信元電話番号であっても、着信側電話機が置かれている状況によって前記表示する情報の内容を異ならせることを特徴とする表示情報切替装置。
(付記2) 前記表示する情報とは、発信元を特定するための名称であることを特徴とする付記1に記載の表示情報切替装置。
(付記3) 前記発信元電話番号は着信時に前記着信側電話機に通知され、少なくとも着信中の一部の期間に前記情報を表示することを特徴とする付記1又は2に記載の表示情報切替装置。
(付記4) 前記着信側電話機に割り当てられる電話番号として、第1の種別の電話番号と、第2の種別の電話番号が有り、
前記着信側電話機に前記第1の種別の電話番号が割り当てられている場合と、前記着信側電話機に前記第2の種別の電話番号が割り当てられている場合とで前記表示する情報を異ならせることを特徴とする付記1乃至3の何れか1に記載の表示情報切替装置。
(付記5) 災害に関連する事象が発生したか否かを判断する手段を備え、
災害に関連する事象が発生していない場合と、災害に関連する事象が発生している場合とで前記表示する情報を異ならせることを特徴とする付記1乃至3の何れか1に記載の表示情報切替装置。
(付記6) 前記着信側電話機の設定は、時間帯に応じて第1の設定又は第2の設定に切り替えられ、
前記着信側電話機の設定が第1の設定とされている場合と、前記着信側電話機の設定が第2の設定とされている場合とで前記表示する情報を異ならせることを特徴とする付記1乃至3の何れか1に記載の表示情報切替装置。
(付記7) 電話番号と第1の前記表示する情報とを紐付けて第1のグループとし、前記第1の前記表示する情報と紐付けた前記電話番号と第2の前記表示する情報とを紐付けて第2のグループとし、
前記発信元電話番号を検索キーとして前記各グループを検索することにより、発信元電話番号に対応する前記表示する情報を特定する手段を備え、
通常時は前記第1のグループを優先的に検索対象とするが、前記着信側電話機が置かれている状況が所定の状況になった場合には前記第2のグループを優先的に検索対象とすることを特徴とする付記1乃至6の何れか1に記載の表示情報切替装置。
(付記8) 付記1乃至7の何れか1に記載の表示情報切替装置と、該表示情報切替装置と接続された電話機とを含む表示情報切替システムであって、
前記電話機は、着信があった場合に発信元電話番号を受信し、受信した該発信元電話番号を前記表示情報切替装置に通知し、
前記表示情報切替装置は前記電話機から通知された発信元電話番号に対応した情報を前記電話機の表示部に表示し、
前記電話機は表示部に表示した情報を参照したユーザからの操作に基づいて、前記着信に応答する、
ことを特徴とする表示情報切替システム。
(付記9) 表示情報切替プログラムであって、
発信元電話番号に対応した情報を着信側に表示する場合に、同じ発信元電話番号であっても、着信側電話機が置かれている状況によって前記表示する情報の内容を異ならせる表示情報切替装置としてコンピュータを機能させることを特徴とする表示情報切替プログラム。
(付記10) 表示情報切替装置と、該表示情報切替装置と接続された電話機とを含む替システムが行なう表示情報切替方法であって、
前記電話機は、着信があった場合に発信元電話番号を受信し、受信した該発信元電話番号を前記表示情報切替装置に送信し、
前記表示情報切替装置は前記電話機から受信した発信元電話番号に対応した情報を前記電話機の表示部に表示し、
前記電話機は表示部に表示した情報を参照したユーザからの操作に基づいて、前記着信に応答し、
前記表示情報切替装置は、同じ発信元電話番号であっても、着信側電話機が置かれている状況によって前記表示する情報の内容を異ならせることを特徴とする表示情報切替方法。