JP2016109758A - 像ブレ補正装置、撮像装置および制御方法 - Google Patents

像ブレ補正装置、撮像装置および制御方法 Download PDF

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    • H04N23/685Vibration or motion blur correction performed by mechanical compensation
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Abstract

【課題】流し撮り撮影中の像ブレを補正する光学補正手段の駆動信号を算出するための、動きベクトルの判定処理を精度良く実行する像ブレ補正装置を提供する。【解決手段】流し撮り撮影中の像ブレをシフトレンズ群134を用いて補正する像ブレ補正装置を設ける。像ブレ補正装置が、シフトレンズ群134の駆動信号の算出に用いる主被写体の角速度を計算するための動きベクトルの判定処理を実行する。そして、像ブレ補正装置は、上記動きベクトルの判定処理をカメラの状態に応じて変更する。【選択図】図1

Description

本発明は、像ブレ補正装置、撮像装置および制御方法に関する。
移動している被写体のスピード感を表現する撮影技術として、流し撮り撮影が提案されている。流し撮り撮影は、撮影者が被写体の動きに合わせてカメラをパンニングすることにより、移動している被写体を静止させて背景は流すことを目的とする。流し撮り撮影においては撮影者が被写体の動きに合わせてパンニングをする必要がある。しかし、パンニング速度が早すぎたり遅すぎたりすると、被写体の移動速度とパンニング速度の間に差が発生してしまい、被写体像がブレる(像ブレが発生する)。
特許文献1は、露光前に求めた撮像装置に対する被写体の相対角速度と、露光中の撮像装置の角速度とに基づいて、露光中の光学系を駆動して像ブレを補正する像ブレ補正装置を開示している。
特開平4−163535号公報
特許文献1が開示する像ブレ補正装置は、像ブレを補正するための光学系の駆動量を計算するために必要な、撮影画像から検出した被写体の像面上の移動量と、露光中の撮像装置の角速度とが正確な値であることが前提である。しかし、被写体の像面上の移動量の検出精度は、カメラの状態に応じて変化する。例えば、流し撮り撮影開始時にパンニングのためにカメラが加速中である状態では、検出される被写体の像面上の移動量は正確でないことがある。被写体の像面上の移動量が正確でない場合には、被写体のブレは補正されず、流し撮りは失敗してしまう。
本発明は、流し撮り撮影中の像ブレを補正する光学補正手段の駆動信号を算出するための、動きベクトルの判定処理を精度良く実行する像ブレ補正装置の提供を目的とする。
本発明の一実施形態の像ブレ補正装置は、流し撮り撮影中の像ブレを光学補正手段を用いて補正する像ブレ補正装置であって、前記光学補正手段の駆動信号の算出に用いる主被写体の角速度を計算するための動きベクトルの判定処理を実行する判定手段と、前記判定手段による判定処理をカメラの状態に応じて変更する制御手段とを備える。
本発明の像ブレ補正装置によれば、流し撮り撮影中の像ブレを補正する光学補正手段の駆動信号を算出するための、動きベクトルの判定処理を精度良く実行することができる。
本実施形態の像ブレ補正装置を有する光学機器の構成を示す図である。 手ブレ補正制御部によるシフトレンズの駆動を説明する図である。 パンニングの有無に応じた手ブレ補正制御部の処理を説明する図である。 角速度データと、所定値A、Bの関係を示す図である。 動きベクトルの検出例である。 動きベクトルの検出例である。 動きベクトルの検出対象となる被写体の領域を説明する図である。 交換レンズ内のシフトレンズ駆動制御に関する構成図である。 流し撮りアシストモード時のカメラマイコンの動作処理を説明するフローチャートである。 流し撮り判定処理を説明するフローチャートである。 流し撮り判定部による制御を説明する図である。 判定閾値の一例である。 判定閾値を変更するタイミングを説明するフローチャートである。 カメラシステムの構成例である。 動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。 動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。 動きベクトルの検出対象となる被写体の領域を説明する図である。 動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。 動きベクトルの検出対象となる被写体の領域を説明する図である。 動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。 動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。 動きベクトルの検出対象となる被写体の領域を説明する図である。 動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。 動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。 動きベクトルの検出対象となる被写体の領域を説明する図である。 動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。 動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。 動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。
図1は、本実施形態の像ブレ補正装置を有する光学機器の構成を示す図である。
図1に示す光学機器は、交換レンズ100とカメラ本体120を備えるカメラシステムである。なお、光学機器は、交換レンズ単体として実現することもできるし、カメラ本体単体からなる撮像装置として実現することもできる。
交換レンズ100は、撮影レンズユニット101を備える。撮影レンズユニット101は、主撮像光学系102、ズームレンズ群103、シフトレンズ群104を備える。ズームレンズ群103は、焦点距離を変更可能である。シフトレンズ群104は、撮像装置の振れによる光軸に対する像の振れを、光軸と垂直方向に移動することにより光学的に補正する光学補正手段である。また、交換レンズ100は、ズームレンズ群の位置を検出するズームエンコーダ105、シフトレンズ群の位置を検出する位置センサ106、撮像装置の振れを検出する角速度センサ111、角速度センサ111の出力を増幅するアンプ112を備える。
また、交換レンズ100は、レンズシステム制御用マイクロコンピュータ(以下、レンズマイコン)113、駆動信号によりシフトレンズを駆動するドライバ114を備える。また、交換レンズ100は、シフトレンズの位置センサ106の出力を増幅するアンプ115、カメラ本体120およびマウント接点部116を備える。
レンズマイコン113は、手ブレ補正制御を行う手ブレ補正制御部117と、流し撮りアシスト用の制御を行う流し撮り制御部118とを備える。レンズマイコン113は、フォーカスレンズ制御、絞り制御等も行うが、説明を省略する。手ブレ補正のためには、例えば、横方向と縦方向といった、直交する2軸に関して検出および補正が行われるが、図1では1軸分のみ記載している。
カメラ本体120は、シャッタ121、CMOSセンサ等の撮像素子122、アナログ信号処理回路(AFE)123、カメラ信号処理124、撮像素子122やアナログ信号処理回路123の動作タイミングを設定するタイミングジェネレータ125を備える。また、カメラ本体120は、電源スイッチ、レリーズスイッチ、操作スイッチ131を備える。操作スイッチ131は、流し撮りアシストモードにするか否かを切り替える切り替えスイッチ等を有する。
また、カメラ本体120は、カメラ全体のシステムを制御するカメラシステム制御用マイクロコンピュータ(以下、カメラマイコン)132、シャッタ動作を行わせるためのモータを駆動するドライバ133、シャッタ駆動用モータ134を備える。また、カメラ本体120は、撮影した映像を記録するメモリカード171、カメラで撮影しようとしている画像をモニタし、撮影した画像を表示する液晶パネル(以下、LCD)172、および交換レンズ100とのマウント接点部161を備える。レンズマイコン113とカメラマイコン132とは、マウント接点部116および161を介して所定のタイミングでシリアル通信を行う。
カメラ信号処理回路124は、動きベクトル検出部141、被写体検出部142、ベクトル判定部143を備える。動きベクトル検出部141は、撮影画像から動きベクトルを検出する。被写体検出部142は、人体検出、顔検出、顔認識、特定物体認識などを実行する。動きベクトル判定部143は、動きベクトル検出部141で検出された動きベクトルを、動的に変えられる閾値を用いて、主要被写体、背景、その他動体、誤検出動きベクトルのいずれであるかを判定する。判定結果は、カメラマイコン132に出力される。また、カメラマイコン132は、シャッタ制御部151、被写体角速度算出部152、流し撮り判定部153を備える。被写体角速度算出部152は、動きベクトル判定部143による動きベクトルの判定結果に基づいて、主被写体の角速度を算出する。
操作スイッチ131によりカメラの電源がONされると、その状態変化をカメラマイコン132が検出し、カメラマイコン132の制御により、カメラ本体120の各回路への電源供給および初期設定が行われる。また、交換レンズ100への電源供給が行われ、レンズマイコン113の制御により、交換レンズ100内の初期設定が行われる。そして、レンズマイコン113とカメラマイコン132との間で所定のタイミングで通信が開始される。この通信で、カメラ本体120から交換レンズ100に対して、カメラの状態、撮影設定等が送信される。また、交換レンズ100からカメラ本体120に対して、レンズの焦点距離情報、角速度情報等が送信される。
流し撮りアシストモード設定が行われていない通常モード時、交換レンズ内では、角速度センサ111が手ブレ等によるカメラの振れを検出し、その検出結果を用いて手ブレ補正制御部117がシフトレンズ群を駆動して手ブレ補正動作が行われる。図1に示す構成においては、少なくとも、レンズマイコン113、カメラマイコン132、カメラ信号処理回路124によって像ブレ補正装置を実現できる。
図2は、手ブレ補正制御部によるシフトレンズの駆動を説明する図である。
図1と共通の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。図2において、401〜407は手ブレ補正制御部117の詳細な構成である。401はA/D変換器であり、角速度センサ111で検出された振れ信号をデジタル信号に変換する。角速度センサ出力のデータサンプリングは1〜10kHz程度で行われている。402はハイパスフィルタ(HPF)等で構成されたフィルタ演算部であり、角速度センサ出力に含まれているオフセット成分の除去を行い、またカットオフ周波数を変更することでパンニング対策を行う。
403は積分器であり、シフトレンズの駆動目標データを生成するために角速度データを角変位データに変換する。406はA/D変換器であり、位置センサ106の出力をデジタルデータに変換する。404は加算器であり、シフトレンズの駆動目標値から現在のシフトレンズ位置を減算してシフトレンズの実際の駆動信号を算出する。405はPWM出力部であり、算出された駆動量信号をシフトレンズ駆動用のドライバ114に出力する。407はパンニング制御部であり、角速度データの状態からカメラがパンニングされたかどうかを判定する。パンニング制御部407は、カメラがパンニングされたと判定した場合は、フィルタ演算部402のカットオフ周波数変更制御、積分器403の出力の調整を行う。
図3は、パンニングの有無に応じた手ブレ補正制御部の処理を説明するフローチャートである。
S501において、手ブレ補正制御部117が、A/D変換器401で取り込まれた角速度データの平均値(所定サンプリング回数分の平均値)が所定値Aよりも大きいかを判断する。角速度データの平均値が、所定値A以下である場合、手ブレ補正制御部117は、パンニングが行われていないと判断する。そして、S507において、手ブレ補正制御部117が、HPFカットオフ周波数を通常値に設定し、処理がS508に進む。
角速度データの平均値が、所定値Aよりも大きい場合は、処理がステップS502に進む。S502において、手ブレ補正制御部117が、角速度データの平均値が、所定値βより大きいかを判断する。
角速度データの平均値が、所定値Bより大きい場合、手ブレ補正制御部117は、早いパンニングが行われていると判断し、処理がS503に進む。S503において、手ブレ補正制御部117は、フィルタ演算部402内にあるHPFのカットオフ周波数を最大値に設定する。そして、S504において、手ブレ補正制御部117は、手ブレ補正制御を強制的にOFFとする。この設定は、HPFのカットオフ周波数を高くすることでシフトレンズが除々に停止するようにし、手ブレ補正制御をOFFしたときの違和感をなくすためである。また、早いパンニング時は、手ブレの大きさに対してパンニングによる移動量が非常に大きくなるため、手ブレ補正をOFFすることで手ブレが残っていても違和感はないためである。この設定を行わず、パンニングを大きなブレとして補正しようとすると、パンニング開始時には画が停止するが、その後シフトレンズ103が補正端に到達した瞬間に突然画が大きく動くため、非常に不自然な動きとして見えてしまうことになる。
次に、S505において、手ブレ補正制御部117は、積分器403の出力を現在のデータから除々に初期位置のデータに変更することで、シフトレンズ群104を初期位置に動かす。これは、次に手ブレ補正動作を再開する場合に、シフトレンズ群の位置が駆動範囲の初期位置にあることが望ましいためである。
S502で角速度データの平均値が所定値B以下である場合、手ブレ補正制御部117は、ゆっくりとしたパンニングが行われていると判断し、処理がS506に進む。S506において、手ブレ補正制御部117は、角速度データの大きさに応じてHPFのカットオフ周波数を設定する。これは、ゆっくりとしたパンニングが行われている場合は手ブレの影響を無視することができないためであり、パンニング時の画の追従性を不自然にならない程度に保ちながら、手ブレ補正を行うために必要な処理となる。続いて、S508において、手ブレ補正制御部117が、手ブレ補正制御のOFFを解除する。
図4は、パンニング時の横方向の角速度データと、所定値A、Bの関係を示す図である。
701は角速度データのサンプルである。この例では、右方向にパンニングした場合に+方向の出力、左方向にパンニングすると−方向の出力となる。図4に示す例では、右方向の急激なパンニングと、左右方向のゆっくりとしたパンニングが検出されている。図4からわかるように、パンニング中は角速度データが初期値(ここでは0)から大きく外れる。このデータを積分してシフトレンズの駆動目標値を算出した場合、DC的なオフセット成分により、積分器出力が非常に大きな値となり、制御不能状態になってしまう。したがって、パンニングが検出された場合はHPFのカットオフ周波数を高く変更することにより、DC成分をカットすることが必要となる。急激なパンニングの場合は、よりカットオフ周波数を上げることで、積分器出力が増大しないようにしている。特にパンニングが早い場合は、パンニング速度による画の動きが手のブレに対して非常に大きくなるため、パンニング方向に関して手ブレ補正機能をOFFとしても違和感は発生しない。以上のようにパンニング制御が行われることで、パンニング中も違和感のない画像をモニタすることが可能となる。
図1の説明に戻る。操作スイッチ131により、流し撮りアシストモードが設定されると、カメラマイコン132は、流し撮りアシスト用の制御に切り替わる。また、流し撮りアシスト用の制御に切り替わったことを示す情報がカメラマイコン132からレンズマイコン113へと送信され、レンズマイコン113が、流し撮りアシストモードに移行する。
流し撮りアシストモードを設定中のカメラ本体120は、流し撮り撮影中に撮像した映像情報から動きベクトル検出部141が検出した被写体の動きベクトルを出力する。また、レンズマイコン113から、交換レンズ100内の角速度センサで検出された角速度データを受信する。
撮影者が流し撮りを行っているときに動きベクトル検出部141から出力される被写体の動きベクトルは、図5に示すように、4種類である。一つ目の動きベクトルは、撮影者が撮影しようとしている主被写体(図7の1301)に対応した動きベクトル1101である。二つ目の動きベクトルは、流れている背景(図7の1302)に対応した動きベクトル1102である。三つ目の動きベクトルは、主被写体以外の画面内の動被写体に対応した動きベクトル1103である。動きベクトル1103は、誤検出されて主被写体と判定された動きベクトルである。4つ目の動きベクトルは、誤検出されて背景と判定された動きベクトル1104である。図7では、1303が誤検出された動きベクトルを示す。流し撮りが目的であるので、検出された4種類の動きベクトルのうち、動き量の小さいデータが主被写体の動きベクトルである可能性が高く、この動きベクトルの値が主被写体の像面上の移動量となる。
図5に示す検出例のように、誤検出された動きベクトルが少ないときは、主被写体と背景の正しい動きベクトルのピークを選択することが可能となる。しかし、図6に示す検出例のように、誤検出された動きベクトルが多い場合は、以下の問題がある。すなわち、正常に検出された動きベクトルよりも誤検出された動きベクトルが多いときや正常に検出された動きベクトルに誤検出された動きベクトルが上乗せされたときに、主被写体や背景動きベクトルのピークや計算結果がずれる。
一方、レンズから受信した角速度データは、カメラの流し撮り速度に対応している。したがって、カメラマイコン132は、レンズから受信した角速度データと、主被写体の像面上の移動量およびレンズの現在の焦点距離から算出される角速度の差分を算出する。その結果はカメラに対する主被写体の角速度データとなる。そして、カメラマイコン132は、算出した主被写体の角速度データをレンズマイコン113に送信する。
図8は、流し撮りアシストモード時の交換レンズ内のシフトレンズ駆動制御に関する構成図である。
図8では、図1、図2と共通の構成に対して同じ符号を付している。流し撮り制御部118は、カメラ情報取得部601乃至設定変更部606を備える。カメラ情報取得部601は、流し撮りアシストモードの設定情報、レリーズ情報を取得する。
角速度データ出力部602は、所定のタイミングで角速度データをサンプリングし、カメラカメラマイコン132に対して出力する。被写体角速度取得部603は、通信によって得られたカメラ情報から流し撮りアシストに必要な主被写体の角速度情報を取得する。加算器604は、角速度データと被写体の角速度データとの差分を算出する。第2の積分器605は、所定期間のみ積分動作を行う。通信制御部610はレンズマイコン113に設けられ、カメラマイコン132との双方向通信を行う。
流し撮り判定部153は、レンズマイコン113から送信された角速度データを積分して保持しておく。これにより、ユーザが流し撮りを行う際に、所定のタイミングを起点としたカメラの角度変化(以降、流し撮り角度)を得ることができる。
カメラ本体のスイッチ操作によって、流し撮りアシストモードが設定されると、通信制御部から、その情報がカメラ情報取得部601で読み込まれ、設定変更部606に通知される。設定変更部606は、通知されたモード情報に従い、パンニング制御部407の設定変更を行う。ここで行われる設定変更は、急激なパンニング状態に移行しやすくする変更である。具体的には、設定変更部606は、前述のパンニング判定用の所定値AおよびBを変更する。
カメラ本体からレンズマイコン113へと送信される主被写体の移動角速度情報が被写体角速度取得部603によって取得されると、加算器604は、角速度センサ111により検出された角速度データと、主被写体の移動角速度情報の差を計算する。計算結果は、第2の積分器605へ送信される。
第2の積分器605は、カメラ情報取得部601で取得された露光期間中を示す信号により積分動作を開始し、その他の期間はシフトレンズの位置が中央となる値を出力する。ここで、露光期間以外はシフトレンズを中央位置に配置しようとした場合、露光期間終了時は現在のシフトレンズ位置から中央位置までシフトレンズが急峻に移動することになる。しかし、露光期間終了直後はセンサからの読み出しのため、LCD上では画が消失している期間であり、シフトレンズの急峻な移動による画像の動きは問題とならない。また、第2の積分器605の出力は、加算器404で積分器403の出力、およびシフトレンズ位置情報と共に加算され、シフトレンズの駆動信号が算出される。
流し撮りアシストモード設定中に、実際に撮影者により流し撮り動作が行われると、交換レンズ内では、パンニング制御部407がすぐに急パン状態に対するパンニング制御を行い、振れ補正動作が禁止される。シフトレンズは、カメラのパンニング時の角速度と被写体角速度の差分に対応した量を補正することになる。したがって、流し撮り失敗の原因となる露光期間中のカメラのパンニング速度と被写体の速度の差分がシフトレンズの動作で相殺され、流し撮りが成功する。
図9は、流し撮りアシストモード時のカメラマイコンの動作処理を説明するフローチャートである。
S201において、カメラマイコン132が、レリーズスイッチが半押しされたかを判断する。レリーズスイッチが半押しされていない場合は、処理がS203に進む。そして、S203において、カメラマイコン132が、レリーズスイッチが半押しされるまで時間計測カウンタをリセットする。レリーズスイッチが半押しされている場合は、処理がS202に進む。そして、カメラマイコン132が、時間計測カウンタをインクリメントする。
次に、S204において、カメラマイコン132が、動きベクトルの判定閾値を変更する。変更された判定閾値に基づいて、ベクトル判定部145によって、動きベクトルが主要被写体から出力される動きベクトルか、背景から出力される動きベクトルか、その他動体から出力される動きベクトルか、誤検出された動きベクトルかが判定される。これにより、誤検出された動きベクトルの影響が大きくならないように、被写体角速度算出(S207)で用いる動きベクトルの精度が高められる。
次に、S205において、カメラマイコン132が、主被写体の移動角速度がすでに算出されているかを判断する。主被写体の移動角速度がすでに算出されている場合は、処理がS206に進む。主被写体の移動角速度がまだ算出されていない場合は、処理がS207に進む。
S206において、カメラマイコン132は、時間計測カウンタが所定時間Tになっているかを判断する。時間計測カウンタが所定時間Tになっていない場合は、処理がS210に進む。時間計測カウンタが所定時間Tになっている場合は、処理がS207に進む。S207において、カメラマイコン132が、主被写体の角速度を算出する。ここで、主被写体の角速度を算出し直すのは、時間と共に主被写体の速度が変化する場合を考慮しての処置である。S207で算出された主被写体の角速度は、算出される度にレンズマイコン113へと送信される。
次に、S208において、カメラマイコン132が、流し撮り判定部153で積分している流し撮り角度をリセットして計測を始める。続いて、S209において、カメラマイコン132が、レリーズスイッチが全押しされたかを判断する。レリーズスイッチが全押しされていない場合は、処理がS201へ戻る。
レリーズスイッチが全押しされた場合は、処理がS211へ進む。そして、カメラマイコン132が、流し撮り判定処理を行う。流し撮り許可である場合は、処理がS213に進む。そして、現在のカメラ設定の状態で撮影する。流し撮り不許可である場合は、処理がS212に進む。そして、カメラマイコン132が、LCD172に警告表示を行い、処理がS213に進む。
次に、S214において、カメラマイコン132が、レリーズスイッチが全押しされたかを判断する。レリーズスイッチが全押しされた場合は、処理がS211へ戻り、次の撮影を開始する。レリーズスイッチが全押しされていない場合は、処理がS201へ戻る。
図10は、カメラマイコン内の流し撮り判定部が実行する流し撮り判定処理を説明するフローチャートである。
S301において、流し撮り判定部153が、カメラが流し撮りアシストモードであるかを判断する。カメラが流し撮りアシストモードでない場合は、処理がS301へ戻る。カメラが流し撮りアシストモードである場合は、処理がS302に進む。
S302において、流し撮り判定部153が、流し撮り角度を取得する。そして、S303において、流し撮り判定部153が、被写体角速度と流し撮り経過時間から、被写体が被写体角速度を保った場合の被写体角度(予測被写体角度)を算出する。続いて、S304において、流し撮り判定部153が、流し撮り判定を行うための角度の閾値(流し撮り閾値)を算出する。流し撮り閾値は、焦点距離が大きい(画角が小さい)ほど値を小さくする。この例では、流し撮り閾値は、焦点距離から算出した画角とする。
S305において、流し撮り判定部153が、予測被写体角度と流し撮り角度との差の絶対値が流し撮り閾値θより大きいかを判断する。予測被写体角度と流し撮り角度との差の絶対値が流し撮り閾値θより大きい場合は、処理がS306に進む。予測被写体角度と流し撮り角度との差の絶対値が流し撮り閾値θ以下である場合は、処理がS307に進む。
S306において、流し撮り判定部153が、流し撮りを許可する。S307においては、流し撮り判定部153が、流し撮り撮影を許可せず、レンズマイコン113へ流し撮りアシストモードの解除を通知する。
図11は、流し撮り判定部による制御を説明する図である。
1001は、カメラである。1002は、被写体角速度を算出したタイミングでの被写体の位置である。1003は、算出した被写体角速度で被写体が動いた場合の被写体の位置である。1002から1003までの角度を仮想被写体角度θ1とする。1004は、角速度センサ111からの情報から算出した実際の被写体の位置である。1002から1004までの角度を流し撮りθ2とする。1005は撮影時の画角θ3である。したがって、流し撮り判定部153は、|θ1−θ2|と比べてθ3の方が小さければ、流し撮りアシスト撮影を許可する判定を行う。
次に、図9のS204における、動きベクトルの判定の基準とする閾値(以下、単に「判定閾値」と記述する)を変更する処理について説明する。
本実施形態では、流し撮り動作中に、主要被写体、背景、その他動体、誤検出の動きベクトルに動きベクトルを判定するために、図12に示すように、複数の判定閾値を記憶手段に記憶する。カメラマイコン132は、記憶手段に記憶した判定閾値を用いて、動きベクトルの判定を実行する。本実施形態では、判定閾値は、カメラの状態に応じて、α1乃至α7のいずれかに設定される。また、本実施形態では、動きベクトルの判定対象に応じて、それぞれの判定閾値を厳しくするか、ゆるくするかが設定される。例えば、判定閾値α1は、カメラが流し撮り撮影開始時で加速中の状態である場合に設定される判定閾値である。この状態では、主要被写体、背景について、判定閾値α1を厳しくする。これにより、判定された動きベクトルが主要被写体の角速度計算に与える影響を少なくすることができる。
図13は、動きベクトルの判定閾値を変更するタイミングを説明するフローチャートである。
S2041において、カメラマイコン132が、カメラの状態が、流し撮り動作が開始した時点の、被写体を追い始めた加速中であるかを判断する。加速中である場合、被写体を追いきれていない可能性が高い。したがって、S2042において、カメラマイコン132は、判定閾値としてα1を設定する。加速中でなく、等速動作中である場合、S2043において、カメラマイコン132は、判定閾値としてα2を設定する。
次に、S2044において、カメラマイコン132が、オートフォーカス(自動焦点調節動作)を実行する。S2045において、カメラマイコン132が、被写体に合焦したかを判断する。被写体に合焦した場合、S2046において、カメラマイコン132が、判定閾値としてα3を設定する。被写体に合焦していない場合、S2047において、カメラマイコン132が、距離画像を生成する。
S2048において、カメラマイコン132が、生成した距離画像から被写体の領域が確定したかを判断する。被写体の領域が確定した場合、S2049において、カメラマイコン132が、判定閾値としてα4を設定する。被写体の領域が確定しない場合はS2050に進む。
次に、S2050において、カメラマイコン132が、撮影画像からの人体検出処理、顔検出処理、被写体速度計算を実行する。続いて、S2051において、カメラマイコン132が、人体の領域が確定したかを判断する。人体の領域が確定した場合、カメラマイコン132は、判定閾値としてα5を設定する。人体の領域が確定しない場合は、S2053に進む。
S2050において、カメラマイコン132が、顔認識を実行する。続いて、カメラマイコン132が、特定の人物の認識に成功したかを判断する。特定の人物の認識に成功した場合、カメラマイコン113が、判定閾値としてα6を設定する。特定の人物の認識に失敗した場合は、S2056に進む。
次に、S2056において、カメラマイコン113が、特定の被写体の認識を実行する。カメラマイコン113は、SHIFTなど特定物体検出アルゴリズムを用いて、特定の被写体の認識を実行する。そして、S2057において、カメラマイコン113が、特定の被写体の認識に成功したかを判断する。特定の被写体の認識に成功した場合、カメラマイコン113は、判定閾値としてα7を設定する。特定の被写体の認識に失敗した場合、処理を終了する。
以上、図1に示すカメラシステムの動作を説明したが、カメラシステムは、図14に示す構成をとることもできる。図14に示すカメラシステムは、交換レンズ900とカメラ本体920とを備える。図14に示す例では、カメラマイコン931が、ドライバ932を介して撮像素子934を光軸と垂直方向に駆動させることにより、撮像装置の振れによる光軸に対する像の振れを光学的に補正する。また、カメラマイコン931が、図1のレンズマイコン113が備える手ブレ補正制御部117と同様の機能を有する手ブレ補正制御部951を備える。また、カメラマイコン931が、図1のレンズマイコン113が備える流し撮り制御部18と同様の機能を有する流し撮り制御部952を備える。図14に示す構成においては、少なくとも、カメラ信号処理回路124、カメラマイコン931、撮像素子934によって像ブレ補正装置を実現できる。
(実施例1)
図15は、実施例1における、動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。
まず、S601において、カメラマイコン132が、カメラの状態を示す情報を含むジャイロからの出力を取得する。続いて、S602において、カメラマイコン132が、ジャイロから得られた出力に基づいて、カメラが停止中であるかを判断する。カメラが停止中である場合は、処理を終了する。カメラが停止中でない場合は、処理がS603に進む。
S603において、カメラマイコン132が、ジャイロから得られた出力に基づいて、カメラの状態が、流し撮り撮影の開始時(パンニング動作の開始時)における加速動作中であるかを判断する。カメラの状態が、流し撮り撮影の開始時における加速動作中である場合は、処理がS604に進む。そして、S604において、カメラマイコン132が、判定閾値として図12のα1を設定する。
カメラの状態が、流し撮り撮影の開始時における加速動作中でない場合は、処理がS605に進む。S605において、カメラマイコン132が、ジャイロから得られた出力に基づいて、カメラが被写体を追尾できて安定した状態での等速動作中であるかを判断する。カメラが等速動作中でない場合は、処理を終了する。カメラが等速動作中である場合は、処理がS606に進む。そして、S604において、カメラマイコン132が、判定閾値として図12のα2を設定する。
本実施例では、カメラシステムは、流し撮り撮影のユーザ補助において、主要被写体の角速度の計算に用いる動きベクトルの判定をカメラの状態(加速中、等速中)に応じて、変更する。これによって主要被写体、背景、その他動体、誤検出の動きベクトルを良く判定することが可能になる。そして、主要被写体の角速度の計算を精度良く行うことが出来るようになり、流し撮り撮影のユーザ補助を性能良く行うことが可能になる。更に、主要被写体の角速度計算を行うために所定時間Tの経過を待ってから計算を行っているが、動きベクトルの判定を精度良く行うことができれば、所定時間Tを極力小さくすることが可能になる。その結果、被写体を追うためのパンニング動作を開始してすぐに流し撮り撮影のユーザ補助が可能になる。
(実施例2)
図16は、実施例2における、動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。
S701乃至S706は、図15のS601乃至S606と同様である。
S707において、カメラマイコン132が、流し撮り時のS1ON動作(図9のS201)によって、撮像素子122で被写体を結像させる動作を自動的に行うオートフォーカスを実行する。
次に、S708において、カメラマイコン132が、被写体に合焦したかを判断する。被写体に合焦していない場合は、処理を終了する。被写体に合焦した場合は、処理がS709に進む。そして、S709において、カメラマイコン132が、判定閾値としてα3(図12)を設定する。
実施例2では、S707の処理により、画角の中で結像した被写体のある領域を知ることが可能である。カメラマイコン132は、結像した被写体のある領域を主要被写体(図17の1405)として判定し、被写体のある領域とその領域以外の領域とで、それぞれ動きベクトルの判定の閾値α3に変更する。これにより、主要被写体(図17の1401)、背景(図17の1402)、その他動体、誤検出動きベクトル(図17の1403)の判定を精度良く実行することが可能である。本実施例によれば、オートフォーカスによって合焦した領域とそれ以外の領域にそれぞれ動きベクトルの判定閾値α3を設定することで、主要被写体の角速度を精度良く計算でき、流し撮り撮影のユーザ補助を性能良く実施できることが可能になる。
(実施例3)
図18は、実施例3における、動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。
S801乃至S809は、図16のS701乃至S709と同様である。
S810において、カメラマイコン132が、の流し撮り時に撮像素子122に結像された画像に基づいて、被写体までの距離画像を生成する。続いて、S811において、距離画像に基づいて、主要被写体が存在する画素領域(図19の1505)があるかを判断する。主要被写体が存在しない場合は、処理を終了する。主要被写体が存在する場合は、処理がS812に進む。S812において、カメラマイコン132が、判定閾値としてα4を設定する。
実施例3では、S810で生成された距離画像から判明する主要被写体領域とそれ以外の領域とでそれぞれ判定閾値α4を設定する。これにより、主要被写体(図19の1501)、背景(図19の1502)、その他動体、誤検出動きベクトル(図19の1503)の判定を精度良く実行することが可能である。本実施例では、生成された被写体までの距離画像から、主要被写体とそれ以外の領域にそれぞれ判定閾値α4を設定することで主要被写体の角速度を精度良く計算できる。
(実施例4)
図20および図21は、実施例4における、動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。
図20のS901乃至S912は、図18のS901乃至S812と同様である。
図21のS913において、カメラマイコン132が、撮像素子に結像された画像に対して、被写体検出部142(図1)に内蔵された人体検出アルゴリズムを適用する。続いて、S914において、カメラマイコン132が、撮像素子に結像された画像に対して、被写体検出部142に内蔵された顔検出アルゴリズムを適用する。これにより、カメラマイコン132は、主要被写体となる人物の存在する領域(図22の1605)を検出する。
次に、S915において、カメラマイコン132が、主要被写体となる人物の移動速度を計算する。続いて、S916において、カメラマイコン132が、主要被写体となる人物が検出されたかを判断する。主要被写体となる人物が検出されていない場合は、処理を終了する。主要被写体となる人物が検出された場合は、処理がS1017に進む。S1017において、カメラマイコンが、S913とS914の処理で検出された主要被写体領域とそれ以外の領域とでそれぞれ判定閾値としてα5(図12)を設定する。
ここで、人が移動する時には、手足の画像領域が検出される動きベクトルは、必ずしも人が移動する方向に出るとは限らず、手足の振れる方向に出る。この手足の領域で検出された動きベクトルは、人の移動速度計算に用いると良くない。したがって、カメラマイコン132は、人の手足が存在する領域(図22の1606)については、S917で設定する判定閾値α5を厳しくする。すなわち、判定閾値α5を、手足の領域から検出される動きベクトルが主被写体の角速度の計算から除外されることになる値に設定する。判定閾値α5を厳しくすることで、誤検出の動きベクトルと同様の扱いにしてしまい、主要被写体である人物の移動速度計算への影響を少なくし、誤差を小さくすることが可能である。また、カメラマイコン132は、手足があると推測される領域(図22の1606)のサイズを、S915で検出された人物の移動速度によって変えることで、より適した判定閾値の設定を行う。人の移動速度が遅い場合は、領域を小さく設定することで適正な領域のみ判定閾値を変更することが可能になる。
本実施例によれば、人体検出処理、顔検出処理によって検出される主要被写体とそれ以外の領域とにそれぞれ判定閾値α5を設定することで、主要被写体の角速度を精度良く計算できる。
(実施例5)
図23および図24は、実施例5における、動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。
図23のS1001乃至S1012は、図20のS901乃至S912と同様である。また、図24のS1013乃至S1017は、図21のS913乃至S917と同様である。
S1018において、カメラマイコン132が、流し撮り時に撮像素子122に結像された画像に対して、被写体検出部142に内蔵された顔認識アルゴリズムを適用する。S1018によって、主要被写体となる特定の人物の存在する領域(図25の1705)がわかる。また、主要被写体ではないと判定された人物のいる画像領域もわかる。
続いて、カメラマイコン132が、予め登録された人物が検出されたかを判断する。登録された人物が検出されない場合は、処理を終了する。登録された人物が検出された場合は、処理がS1020に進む。S1020において、カメラマイコン132が、判定閾値としてα6(図12)を設定する。主要被写体ではないと判定された人物のいる領域で検出された動きベクトルは、主要被写体の移動量計算に用いると誤差が大きくなってしまうため、使わない方が良い。したがって、カメラマイコン132は、主要被写体領域とそれ以外の領域とで異なる判定閾値α6を設定する。
本実施例によれば、顔認識アルゴリズムで認識された主要被写体とそれ以外の領域にそれぞれ複数の判定閾値α6を設定することで、主要被写体の角速度を精度良く計算できる。
(実施例6)
図26および図27は、実施例6における、動きベクトルの判定閾値の変更処理を説明するフローチャートである。
図26のS1101乃至S1112は、図23のS1001乃至S1012と同様である。また、図27のS1113乃至S1120は、図24のS1013乃至S1020と同様である。
S1121において、カメラマイコン132が、流し撮り時に撮像素子122に結像された画像に対して、被写体検出部142に内蔵された特定物体認識アルゴリズムを適用する。適用する特定物体認識アルゴリズムは、例えばSHIFTである。S1121によって主要被写体となる特定の物体の存在する領域(図28の1805)がわかる。
次に、S1122において、カメラマイコン132が、S1121による特定物体認識アルゴリズムの適用結果に基づいて、予め登録された物体が認識されたかを判断する。登録された物体が認識されていない場合は、処理を終了する。
登録された物体が認識された場合は、処理がS1123に進む。S1123において、カメラマイコン132が、判定閾値としてα7(図12)を設定する。具体的には、カメラマイコン132は、主要被写体領域とそれ以外の領域とで異なる判定閾値α7を設定する。本実施例によれば、検出された特定物体である主要被写体とそれ以外の領域にそれぞれ複数の判定閾値α7を設定することで主要被写体の角速度を精度良く計算できる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 交換レンズ
120 カメラ本体

Claims (14)

  1. 流し撮り撮影中の像ブレを光学補正手段を用いて補正する像ブレ補正装置であって、
    前記光学補正手段の駆動信号の算出に用いる主被写体の角速度を計算するための動きベクトルの判定処理を実行する判定手段と、
    前記判定手段による判定処理をカメラの状態に応じて変更する制御手段とを備える
    ことを特徴とする像ブレ補正装置。
  2. 撮影画像から前記動きベクトルを検出する第1の検出手段を備え、
    前記判定手段は、前記検出された動きベクトルが、主被写体の動きベクトル、背景の動きベクトル、その他動体の動きベクトル、誤検出された動きベクトルのうちのいずれであるかを判定し、
    前記制御手段は、前記判定の基準とする判定閾値をカメラの状態に応じて変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の像ブレ補正装置。
  3. 前記カメラの状態を検出する第2の検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記検出されたカメラの状態に応じて前記判定閾値を変更する
    ことを特徴とする請求項2に記載の像ブレ補正装置。
  4. 前記制御手段は、前記カメラの状態が、前記流し撮り撮影の開始時における加速動作中である場合に、前記判定閾値として第1の閾値を設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の像ブレ補正装置。
  5. 前記制御手段は、前記カメラの状態が、等速動作中である場合に、前記判定閾値として第2の閾値を設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の像ブレ補正装置。
  6. 前記制御手段は、前記カメラの状態が、自動焦点調節動作によって被写体に合焦した状態である場合に、前記判定閾値として第3の閾値を設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の像ブレ補正装置。
  7. 撮影画像から被写体までの距離を示す距離画像を生成する生成手段を備え、
    前記制御手段は、前記距離画像に基づいて、主被写体の領域があるかを判断し、主被写体の領域があると判断した場合に、主被写体の領域と主被写体の領域以外の領域とについて、前記判定閾値として第4の閾値を設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の像ブレ補正装置。
  8. 撮影画像から主被写体として人物の領域を検出する第3の検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記検出された人物の領域と人物の領域以外の領域とについて、前記判定閾値として第5の閾値を設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の像ブレ補正装置。
  9. 前記制御手段は、前記検出された人物が移動している場合には、前記人物の手足の領域については、前記手足の領域から検出される動きベクトルが前記主被写体の角速度の計算から除外されることになる閾値を前記第5の閾値として設定する
    ことを特徴とする請求項8に記載の像ブレ補正装置。
  10. 撮影画像に含まれる顔の認識を実行する顔認識手段を備え、
    前記制御手段は、登録された人物の顔が認識された場合に、当該人物を主被写体とし、主被写体の領域と主被写体の領域以外の領域とについて、前記判定閾値として第6の閾値を設定する
    ことを特徴とする請求項9に記載の像ブレ補正装置。
  11. 前記制御手段は、登録された人物の顔が認識された場合に、当該人物の領域以外の領域については、当該人物の領域以外の領域から検出される動きベクトルが前記主被写体の角速度の計算から除外されることになる閾値を前記第6の閾値として設定する
    ことを特徴とする請求項10に記載の像ブレ補正装置。
  12. 前記制御手段は、撮影画像に登録された特定の物体が含まれる場合に、当該特定の物体を主被写体とし、主被写体の領域と主被写体の領域以外の領域とについて、前記判定閾値として第7の閾値を設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の像ブレ補正装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の像ブレ補正装置を備える撮像装置。
  14. 流し撮り撮影中の像ブレを光学補正手段を用いて補正する像ブレ補正装置の制御方法であって、
    前記光学補正手段の駆動信号の算出に用いる主被写体の角速度を計算するための動きベクトルの判定処理を実行する判定工程と、
    前記判定工程による判定処理をカメラの状態に応じて変更する制御工程とを有する
    ことを特徴とする制御方法。
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