JP2016109201A - シール構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速回転でも安定した性能を維持できるシール機構を提供する。【解決手段】一対の摺動式等速自在継手がその内側継手部材の軸孔に嵌入される軸部材を介して連結されてなる軸継手における継手間の隙間を密封するシール構造である。各摺動式等速自在継手の外側継手部材の開口部に装着される一対のシールカバーと、一対のシールカバーの内径端部に付設されて軸部材の軸方向中央部の外周側をシールするシールリングとを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、シール構造に関し、特に、各種産業機械の動力伝達機構として駆動軸と従動軸を連結する軸継手に用いるシール構造に関する。
軸継手は、産業機械や農業機械の駆動装置の駆動源に直結で動力伝達部材として幅広く適用されている。軸継手として、フランジ形たわみ軸継手(JIS B 1452参照)、ローラチエインカップリング(椿本チエイン製など)、タイヤタイプカップリング(特開2008−128393号公報参照、トーヨー製の商品名「ラブフレックスカップリング」など)が公知である。
そして、各種産業機械の動力伝達機構として駆動軸と従動軸を連結する軸継手(カップリング)は軸芯のずれがある場合、主にたわみ軸継手が適用される。種類としてはゴム、チェーン、ばね、ギヤ、ディスクカップリングなど自身の弾性変形により偏芯を吸収する構造である。しかしながら、従来においては、いずれも僅かな偏角(MAX.2°)を許容するものがほとんどで、フレキシブルシール機能を有さないものであった。ところが、サイズにもよるが4000rpm以上の高速回転で使用する必要性が生じる場合があり、このような場合には、従来のものでは、高速回転性能が劣るため、この高速回転に対応するものが必要であった。
そこで、従来では、図5に示すように、軸方向に摺動可能な2個のダブルオフセット型等速自在継手を用い、等速自在継手間に伸縮性を有する蛇腹状のブーツを配設したたものが提案されているボールカップリング(NTN株式会社カタログ番号5603−V/Jの38頁以降を参照)。
図5に示す軸継手は、一対のダブルオフセット型等速自在継手T1,T2(特許文献2参照)を軸部材(中間軸)で連結されてなるものである。各ダブルオフセット型等速自在継手T1,T2は、内径面1に複数のトラック溝2が形成された外側継手部材3と、外径面4に外側継手部材3のトラック溝2と対をなす複数のトラック溝5が形成された内側継手部材6と、外側継手部材3のトラック溝2と内側継手部材6のトラック溝5との間に介在してトルクを伝達する複数のボール7と、外側継手部材3の内径面1と内側継手部材6の外径面4との間に介在してボール7を保持するケージ8とを備えている。
中間軸10は、両端部に雄スプライン11a、11bが形成され、一方の雄スプライン11aが一方の等速自在継手T1の内側継手部材6の中心孔に嵌入され、この雄スプライン11aをこの内側継手部材6の中心孔に形成された雌スプライン12に噛合させている。また、他方の雄スプライン11bが他方の等速自在継手T2の内側継手部材6の中心孔に嵌入され、この雄スプライン11bをこの内側継手部材6の中心孔に形成された雌スプライン12に噛合させている。
また、中間軸10の各等速自在継手側において、抜け止めのために、一対の止め輪13、14がそれぞれ装着されている。すなわち、一対の止め輪13、14にて、内側継手部材6を挟持する状態となっている。
そして、一対の等速自在継手T1、T2間の隙間は、ブーツ15にて密封されている。すなわち、ブーツ15は、一対の短筒部15a,15bと、短筒部15a,15bを連結する蛇腹部15cとからなる。一方の短筒部15aが一方の等速自在継手T1の外側継手部材3のブーツ装着部16に外嵌され、ブーツバンド17にてこのブーツ装着部16に締結されている。また、他方の短筒部15bが他方の等速自在継手T2の外側継手部材3のブーツ装着部16に外嵌され、ブーツバンド17にてこのブーツ装着部16に締結されている。
また、外側継手部材3はその基部に鍔部18が設けられ、この鍔部18が、フランジ部材20に連結される。フランジ部材20は、内径面にキー溝21が形成された本体筒部20aと、本体筒部20aの継手側に形成される外鍔部20bとからなる。そして、外側継手部材3の鍔部18の端面にフランジ部材20の外鍔部20b側の端面を突き合わせて、その状態で、ボルト・ナット結合の結合手段Mにて、外側継手部材3とフランジ部材20とを連結している。
特開2008−128393号公報 特開2012−97887号公報
すなわち、前記図5に示す軸継手(カップリング)は等速自在継手のダブルオフセット型をベースに作動角を制限した仕様で設計し、成立させたものである。このため、通常の摺動式等速自在継手と同様にブーツ15を装着している。この構成によれば、作動角がMAX.5°で軸方向の伸縮が可能な上、自己脱着が可能、自己調心より芯出しが不要等、一般的なカップリングには無い機能がある。
ところが、ブーツ15内にはグリースが封入されており、高速回転時には遠心力よりグリースが径方向へ流動するため、ブーツ15は異常変形する領域が発生する。このため、図5に示す軸継手においては、ブーツ15には回転膨張を抑制する補強リング22を標準装備している。しかしながら、抑制効果にも限界があり、この構成では高速化は困難である。
そこで、本発明は、高速回転でも安定した性能を維持できるシール機構を提供する。
本発明のシール機構は、一対の摺動式等速自在継手がその内側継手部材の軸孔に嵌入される軸部材を介して連結されてなる軸継手における継手間の隙間を密封するシール構造であって、等速自在継手の外側継手部材の開口部に装着される一対のシールカバーと、一対のシールカバーの内径端部に付設されて軸部材の軸方向中央部の外周側をシールするシールリングとを備え、シールカバーはその少なくとも外側継手部材との装着部位以外が硬質部材からなるとともに、シールリングは弾性を有するものである。
本発明のシール構造によれば、外側継手部材との装着部位以外が硬質部材からなる一対のシールカバーと、一対のシールカバーの内径端部に付設される弾性を有するシールリングとを備えるものであるので、回転時におけるこのシール構造の膨張を抑制することができる。
軸部材は、軸本体と、この軸本体の軸方向中央部に外嵌されて一対の内側継手部材間に配設されるスペーサとを有し、前記シールリングはこのスペーサの外周面に接触乃至圧接するものとできる。
シールカバーは、全体が硬質部材から構成されるものであっても、外側継手部材の開口部の外径部に外嵌される大径部と、この大径部から内径側へ延びるカバー本体とを有し、前記大径部をゴム材から構成するとともに、カバー本体が硬質部材から構成し、外径側からのバンド部材の締め付けにてこの大径部を外側継手部材の開口部の外径部に固定するものであってもよい。
シールカバー全体が硬質部材から構成されるものであれば、シールカバー自体の部品点数として単数個でよい。また、バンド部材の締め付けにてシールカバーを固定するものでは、バンド部材を緩めることによって、シールカバーを外側継手部材から取り外すことができる。
シールリングは、一対のシールカバーの内径端部間に介装されるゴムリングからなるものであっても、一対のシールカバーの内径端部の相対向面にそれぞれ付設される一対のゴムリングからなるものであっても、一対のシールカバーの内径端部の相対向面にそれぞれ付設される一対のゴムリングと、一対のゴムリング間に介在される弾性部材とで構成されたものであってもよい。
本発明のカップリング装置は、前記シール構造を一対の摺動式等速自在継手の間に設けものである。
本発明では、回転時におけるこのシール構造の膨張を抑制することができる。このため、高速回転でも安定したシール性能を維持できる。しかも、このシール構造は、一対の摺動式等速自在継手がその内側継手部材の軸孔に嵌入される軸部材を介して連結されてなる軸継手における継手間の隙間を密封するであるので、軸継手としては、僅かな作動角(例えば、MAX.2°)で軸方向の伸縮が可能である。
軸部材がスペーサを有するものでは、スペーサによって、軸継手の分解・組立作業が容易になる利点がある。しかも、スペーサを用いる場合、その外径を内側継手部材のトラック溝よりも小径とすることによって、この軸継手内部へグリースを封入する場合に必要な部位へのグリース供給路を形成でき、この必要な部位へ最小限の封入量で封入でき、経費削減に寄与する。
シールカバー全体が硬質部材から構成されるものであれば、シールカバー自体の部品点数として単数個でよく、生産性に優れるとともにコスト低減に寄与することができる。バンド部材の締め付けにてシールカバーを固定するものでは、バンド部材を緩めることによって、シールカバーを外側継手部材から取り外すことができる。すなわち、このシール構造の着脱を容易に行うことができ、メンテナンスや交換作業に優れるものとなる。
シールリングの構成としても種々選択でき、設計性に優れる。
本発明のカップリング装置は、前記シール構造を用いたものであり、このシール構造の作用効果を奏することが可能な装置となる。
本発明のシール構造を装着した軸継手の断面図である。 前記図1のシール構造の要部拡大断面図である。 シール構造の他の実施形態を示し、(a)はシールカバーにインロー接合部を有さないものの断面図であり、(b)はシールカバーにインロー接合部を有するものの断面図である。 シール構造のシールリングの変形例を示し、(a)は一つのゴムリングを用いた断面図であり、(b)は2枚のゴムリングを用いた断面図であり、(c)は2枚のゴムリングとこれらの間に配設されるゴムスポンジとを用いた断面図であり、(d)は2枚のゴムリングとこれらの間に配設されるコイルバネとを用いた断面図であり、(e)は2枚のゴムリングとこれらの間に配設される蛇腹部材とを用いた断面図である。 従来のシール構造を装着した軸継手(カップリング装置)の断面図である。
以下本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。本発明に係るシール構造は、一対の摺動式等速自在継手101,102がその内側継手部材36,36の軸孔に嵌入される軸部材30を介して連結されてなる軸継手(カップリング装置)における継手間の隙間を密封するものである。
各ダブルオフセット型等速自在継手101,102は、内径面31に複数のトラック溝32が形成された外側継手部材33と、外径面34に外側継手部材33のトラック溝32と対をなす複数のトラック溝35が形成された内側継手部材36と、外側継手部材33のトラック溝32と内側継手部材36のトラック溝35との間に介在してトルクを伝達する複数のボール37と、外側継手部材33の内径面31と内側継手部材36の外径面34との間に介在してボール37を保持するケージ38とを備えている。
軸部材30は、軸本体40と、この軸本体40の軸方向中間部に外嵌されるスペーサ45とからなる。軸本体40は、両端部に雄スプライン41a、41bが形成され、一方の雄スプライン41aが一方の等速自在継手101の内側継手部材36の中心孔(軸孔)に嵌入され、この雄スプライン41aをこの内側継手部材36の中心孔(軸孔)に形成された雌スプライン42に噛合させている。また、他方の雄スプライン41bが他方の等速自在継手102の内側継手部材36の中心孔(軸孔)に嵌入され、この雄スプライン41bをこの内側継手部材36の中心孔に形成された雌スプライン42に噛合させている。
また、軸本体40の各等速自在継手側において、抜け止めのために、一対の止め輪43、44がそれぞれ装着されている。すなわち、一対の止め輪43、44にて、内側継手部材6を挟持する状態となっている。そして、スペーサ45が一対の内側継手部材36,36間に配置される。このため、一対の内側継手部材36,36および軸部材33は、一体的に等速自在継手101、102の軸心方向に沿った移動が可能となる。なお、止め輪43、44としてはC形止め輪を用いた。
また、外側継手部材33はその基部に鍔部48が設けられ、この鍔部48が、フランジ部材50に連結される。フランジ部材50は、内径面にキー溝51が形成された本体筒部50aと、本体筒部50aの継手側に形成される外鍔部50bとからなる。そして、外側継手部材33の鍔部48の端面にフランジ部材50の外鍔部50b側の端面を突き合わせて、その状態で、ボルト・ナット結合の結合手段Mにて、外側継手部材33とフランジ部材50とを連結している。なお、外側継手部材33とフランジ部材50との間には、シール部材としてのOリング52が配設されている。
また、外側継手部材33の内径面31の反フランジ部材側には、内側継手部材36とボール37と保持器38とで構成される内部部品53の抜け止め54が設けられる。抜け止め54は、外側継手部材33の内径面31の反フランジ部材側に装着される止め輪から構成される。
シール構造Sは、外側継手部材33の開口部に装着される一対のシールカバー60,60と、一対のシールカバー60,60の内径端部に付設されて軸部材30の軸方向中央部の外周側をシールするシールリング61とを備える。
シールカバー60,60は、図2に示すように、短円筒形状からなる大径部62と、この大径部62から内径側へ延びるカバー本体63とを有するものである。また、カバー本体63は、大径部62から内径側へ延びる外径側の第1端面壁部63aと、この第1端面壁部63aから軸心方向への延びる中間壁部63bと、中間壁部63bから内径側へ延びる内径側の第2端面壁部63cとからなる。
この場合、外側継手部材の外径面の開口部側に周方向嵌合溝64が設けられ、シールカバー60,60が外側継手部材33の開口部に大径部62が外嵌された状態で、この大径部62が内径側に加締られる。これによって、大径部62には、この周方向嵌合溝64に嵌合する嵌合部65が形成されて、シールカバー60,60が外側継手部材に装着される。また、第1端面壁部63aが外側継手部材33の開口端面33aに当接した状態となる。この場合のシールカバー60は、単数個の部材から構成でき、前記したように加締める必要があるので、鋼板等の金属製の硬質部材とされる。
シールリング61は、例えば、対油性及び対候性等に優れたCR(クロロプレン)系ゴム等から構成される一つのゴムリング59からなる。そして、ゴムリング59は、一対のシールカバー60の内径端部、つまり、第2端面壁部63cの内径端部に付設されている。この場合、一対のシールカバー60、60の第2端面壁部63cの内径端部間にゴムリング59が挟持されている。このため、ゴムリング59からなるシールリング61が、スペーサ45の外周面に、弾性的に接触乃至圧接することになり、芯ずれ、軸方向の変位を吸収することができる。
前記した構成のシール構造では、外側継手部材33との装着部位以外が硬質部材からなる一対のシールカバー60,60と、一対のシールカバーの内径端部に付設される弾性を有するシールリング61とを備えるものであるので、回転時におけるこのシール構造の膨張を抑制することができる。このため、高速回転でも安定したシール性能を維持できる。しかも、このシール構造は、一対の摺動式等速自在継手101,102がその内側継手部材36の軸孔に嵌入される軸部材30を介して連結されてなる軸継手における継手間の隙間を密封するものであるので、軸継手としては、僅かな作動角(例えば、MAX.2°)で軸方向の伸縮が可能である。
また、前記実施形態では、一対の内側継手部材36,36間にスペーサ(間座)45を介在させて、軸本体40の軸心方向両端部に装着される止め輪43とで、内側継手部材36,36に対する軸本体40の軸ずれを防止できる。このように、スペーサ(間座)45を用いることによって、この軸継手の分解・組立作業が容易になる利点がある。
スペーサ(間座)45を用いる場合、その外径を内側継手部材36のトラック溝35よりも小径とすることによって、この軸継手内部へグリースを封入する場合に必要な部位へのグリース供給路を形成でき、この必要な部位へ最小限の封入量で封入でき、経費削減に寄与する。この場合、図5に示すようにスペーサ(間座)を用いないものに比べて、グリース封入量を60%程度低減させることが可能となる。
ところで、前記実施形態のシール構造では、シールカバー60は、金属製の一部材から構成していたが、図3(a)(b)に示すように、外側継手部材33の開口部の外径部に外嵌される大径部70と、この大径部70から内径側へ延びるカバー本体71との2部材を有するものであってもよい。
この場合、大径部70をゴム材から構成するとともに、カバー本体71を、鋼等の金属又は樹脂(硬質プラスチック)等の硬質部材から構成する。大径部70の内径面には、外側継手部材33の周方向嵌合溝64に嵌合する周方向膨出部72が設けられている。
図3(a)に示すものでは、カバー本体71は、大径部62から内径側へ延びる外径側の第1端面壁部71aと、この第1端面壁部71aから軸心方向へ延びる中間壁部71bと、中間壁部71bから内径側へ延びる内径側の第2端面壁部71cとからなる。そして、第1端面壁部71aの外径部が、大径部70に埋設状として一体化されている。この場合、第1端面壁部71aが外側継手部材33の開口端面33aに当接している。
図3(b)に示すものでは、カバー本体71は、第1端面壁部71aの外径端から軸方向に外側継手部材33側に伸びるインロー接合部71dを有するものである。このため、大径部70に埋設状とされて一体化されている。図3(b)に示すものでは、第1端面壁部71aが外側継手部材33の開口端面33aに当接し、インロー接合部71dが、外側継手部材33の開口部外径部(外周インロー部33b)に当接する。
図3(a)(b)に示すシールカバー60では、大径部70の外径面の周方向凹溝73が形成され、この周方向凹溝73にバンド部材74が嵌合されてこのバンド部材74を締め付けることによって、大径部70が外側継手部材33に装着される。なお、バンド部材74としては、一般的な等速自在継手に付設されるブーツを締め付けために用いる既存の種々のタイプのものを使用できる。
このように、図3(a)(b)に示すシールカバー60では、バンド部材74の締め付けにてシールカバー60を固定するものであるので、バンド部材74を緩めることによって、シールカバー60を外側継手部材から取り外すことができる。すなわち、このシール構造の着脱を容易に行うことができ、メンテナンスや交換作業に優れるものとなる。特に、図3(b)に示すものでは、外側継手部材33の開口端面33a及び外周インロー部33bに、金属又は樹脂製の硬質部材が当接するものであるので、回転膨張をより安定して抑制することができ、より高速回転に対応できる。
次に、図4はシールリング61の変形例を示す。図4(a)では、図1と図2に示すシールリング61に対して、その外径面中央部に周方向スリット75が設けられたものである。また、図4(b)〜(e)は、CR(クロロプレン)系ゴム等から構成される一対のゴムリング76,76を用いたものである。
図4(b)では、一対のシールカバー60の各第2端面壁部63cの内径端部に、それぞれゴムリング76,76が付設されている。そして、各ゴムリング76,76の内径面がスペーサ45の外径面に接触乃至圧接している。
図4(c)では、一対のゴムリング76,76間に、弾性部材80としてのゴムスポンジ77が介在されている。そして、各ゴムリング76,76の内径面、及びゴムスポンジ77の内径面がスペーサ45の外径面に接触乃至圧接している。ここで、ゴムスポンジとは、原料ゴム(天然ゴム、合成ゴム)に有機発泡剤、架橋剤、軟化剤、補強剤を練り込み、密閉された型内で加硫を行いながら発泡剤の分解により独立した気泡ゴムスポンジである。
図4(d)では、一対のゴムリング76,76間に弾性部材80としてのバネ部材(コイルバネ)78が介在されている。また、図4(e)では、一対のゴムリング76,76間に弾性部材80としての蛇腹部材79を介在させている。なお、蛇腹部材79は樹脂系材料を使用している。
図4(a)〜(e)に示すシールリング61でも、芯ずれ、軸方向の変位を吸収することができて、シール機能を有効に発揮できる。特に、図4(d)(e)では、偏心量が大きく高速回転の場合にフレキシブルにより安定して追従することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、ゴムリングとして、CR系ゴムに限るものではなく、使用環境に応じて、NBR(ニトリルゴム)やSI(シリコン)ゴム等を用いたものであってもよい。また、シールカバーに用いる金属としては、Fe(鉄),Al(アルミニウム)等であり、樹脂としては、熱可塑性ポリエステル系エラストマー:TE(PEEST)等である。
軸継手の摺動式等速自在継手としては、前記実施形態では、ダブルオフセット型であったが、これに限るものではなく、クロスグルーブ型やトリポード型等の摺動式等速自在継手であってもよい。なお、図4においては、シールカバーとして、図1に示すものを示したが、図3(a)(b)に示すようなシールカバー70であってもよい。
30 軸部材
33 外側継手部材
36 内側継手部材
40 軸本体
59 ゴムリング
60 シールカバー
61 シールリング
62 大径部
63 カバー本体
74 バンド部材
76 ゴムリング
80 弾性部材
101,102 摺動式等速自在継手

Claims (8)

  1. 一対の摺動式等速自在継手がその内側継手部材の軸孔に嵌入される軸部材を介して連結されてなる軸継手における継手間の隙間を密封するシール構造であって、
    各摺動式等速自在継手の外側継手部材の開口部に装着される一対のシールカバーと、一対のシールカバーの内径端部に付設されて軸部材の軸方向中央部の外周側をシールするシールリングとを備え、シールカバーはその少なくとも外側継手部材との装着部位以外が硬質部材からなるとともに、シールリングは弾性を有することを特徴とするシール構造。
  2. 軸部材は、軸本体と、この軸本体の軸方向中央部に外嵌されて一対の内側継手部材間に配設されるスペーサとを有し、前記シールリングはこのスペーサの外周面に接触乃至圧接することを特徴とする請求項1に記載のシール構造。
  3. シールカバーは全体が硬質部材からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシール構造。
  4. シールカバーは、外側継手部材の開口部の外径部に外嵌される大径部と、この大径部から内径側へ延びるカバー本体とを有し、前記大径部をゴム材から構成するとともに、カバー本体が硬質部材から構成し、外径側からのバンド部材の締め付けにてこの大径部を外側継手部材の開口部の外径部に固定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシール構造。
  5. シールリングは、一対のシールカバーの内径端部間に介装されるゴムリングからなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1に記載のシール構造。
  6. シールリングは、一対のシールカバーの内径端部の相対向面にそれぞれ付設される一対のゴムリングからなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1に記載のシール構造。
  7. シールリングは、一対のシールカバーの内径端部の相対向面にそれぞれ付設される一対のゴムリングと、一対のゴムリング間に介在される弾性部材とで構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1に記載のシール構造。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1に記載のシール構造を一対の摺動式等速自在継手の間に設けたカップリング装置。
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