JP2016108610A - スパッタリング装置、スパッタリング方法及びフォトマスクブランク - Google Patents
スパッタリング装置、スパッタリング方法及びフォトマスクブランク Download PDFInfo
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Abstract
Description
スパッタ面を、下方に向けて水平に又は傾斜させて配設し、
被スパッタ面を、上方に向けて水平に、かつ該被スパッタ面の中心を通る鉛直線と、スパッタ面の中心を通る鉛直線とが一致しないオフセット位置に配置してスパッタリングする際、
(i)スパッタターゲットが一つの場合には、スパッタ面の中心を通る鉛直平面であり、かつ被スパッタ面の中心を通る法線へのスパッタ面の中心からの垂線に直交する仮想平面上及び該仮想平面より基板側の範囲を設定し、該範囲を基板側領域とし、
(ii)スパッタターゲットが複数の場合には、各々のスパッタターゲットにおいて、スパッタ面の中心を通る鉛直平面であり、かつ被スパッタ面の中心を通る法線へのスパッタ面の中心からの垂線に直交する仮想平面上及び該仮想平面より基板側の範囲を設定し、各々のスパッタターゲットにおいて設定された上記基板側の範囲の全てが重なる共通部分を基板側領域として、
基板側領域内に位置する側面シールドの全部が、そのスパッタ面の中心からの距離が、スパッタ面の中心から被スパッタ面の中心を通る法線までの最短距離であるオフセット距離より遠くなるように配設してスパッタリングすることにより、シールドへのスパッタ粒子の堆積による膜の形成を効果的に防止して、膜の剥がれに起因するパーティクルによる欠陥の発生を減少させることが可能であることを見出し、本発明をなすに至った。
請求項1:
チャンバーと、平面状のスパッタ面を有する一つ又は複数のスパッタターゲットと、上記スパッタターゲットから放出したスパッタ粒子がチャンバー内壁に直接付着することを防止するためにチャンバー内壁に沿って設けられたシールドとを備え、該シールドが、上記スパッタ空間の水平方向の内外を仕切る側面シールドと、上記スパッタ空間の上下方向の内外を仕切る上面シールド及び下面シールドとからなり、上記シールド内部のスパッタ空間に、上記スパッタターゲットと、一つの基板とを配置して、該基板の平面状の被スパッタ面上に薄膜を形成する枚葉型のスパッタリング装置であり、
上記スパッタ面が、下方に向けて水平に又は傾斜させて配設され、
上記被スパッタ面が、上方に向けて水平に、かつ該被スパッタ面の中心を通る鉛直線と、上記スパッタ面の中心を通る鉛直線とが一致しないオフセット位置に配置されるスパッタリング装置であって、
(i)上記スパッタターゲットが一つの場合には、上記スパッタ面の中心を通る鉛直平面であり、かつ上記被スパッタ面の中心を通る法線への上記スパッタ面の中心からの垂線に直交する仮想平面上及び該仮想平面より基板側の範囲を設定し、該範囲を基板側領域とし、
(ii)上記スパッタターゲットが複数の場合には、各々のスパッタターゲットにおいて、上記スパッタ面の中心を通る鉛直平面であり、かつ上記被スパッタ面の中心を通る法線への上記スパッタ面の中心からの垂線に直交する仮想平面上及び該仮想平面より基板側の範囲を設定し、各々のスパッタターゲットにおいて設定された上記基板側の範囲の全てが重なる共通部分を基板側領域として、
上記基板側領域内に位置する上記側面シールドの全部が、その上記スパッタ面の中心からの距離が、上記スパッタ面の中心から上記被スパッタ面の中心を通る法線までの最短距離であるオフセット距離より遠くなるように配設されていることを特徴とするスパッタリング装置。
請求項2:
上記スパッタターゲットが複数であり、全てのスパッタターゲットのオフセット距離が同一となるように配置されていることを特徴とする請求項1記載のスパッタリング装置。
請求項3:
上記スパッタ空間の水平方向の一端側に上記スパッタターゲットが、他端側に上記基板が、各々配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載のスパッタリング装置。
請求項4:
上記基板側領域以外の範囲であるターゲット側領域において、該ターゲット側領域内に位置する上記側面シールドの一部又は全部が、そのスパッタ面の中心から側面シールドまでの距離が、上記オフセット距離と同一又は上記オフセット距離より近くなるように配設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のスパッタリング装置。
請求項5:
上記側面シールドが、上記シールドの、上記スパッタ面の上端を通る仮想水平面と上記被スパッタ面を通る仮想水平面との間に位置する部分であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のスパッタリング装置。
請求項6:
チャンバーと、平面状のスパッタ面を有する一つ又は複数のスパッタターゲットと、上記スパッタターゲットから放出したスパッタ粒子がチャンバー内壁に直接付着することを防止するためにチャンバー内壁に沿って設けられたシールドとを備え、該シールドが、上記スパッタ空間の水平方向の内外を仕切る側面シールドと、上記スパッタ空間の上下方向の内外を仕切る上面シールド及び下面シールドとからなり、上記シールド内部のスパッタ空間に、上記スパッタターゲットと、一つの基板とを配置して、該基板の平面状の被スパッタ面上に薄膜を形成する枚葉型のスパッタリング装置を用い、
上記スパッタ面を、下方に向けて水平に又は傾斜させて配設し、
上記被スパッタ面を、上方に向けて水平に、かつ該被スパッタ面の中心を通る鉛直線と、上記スパッタ面の中心を通る鉛直線とが一致しないオフセット位置に配置してスパッタリングする方法であって、
(i)上記スパッタターゲットが一つの場合には、上記スパッタ面の中心を通る鉛直平面であり、かつ上記被スパッタ面の中心を通る法線への上記スパッタ面の中心からの垂線に直交する仮想平面上及び該仮想平面より基板側の範囲を設定し、該範囲を基板側領域とし、
(ii)上記スパッタターゲットが複数の場合には、各々のスパッタターゲットにおいて、上記スパッタ面の中心を通る鉛直平面であり、かつ上記被スパッタ面の中心を通る法線への上記スパッタ面の中心からの垂線に直交する仮想平面上及び該仮想平面より基板側の範囲を設定し、各々のスパッタターゲットにおいて設定された上記基板側の範囲の全てが重なる共通部分を基板側領域として、
上記基板側領域内に位置する上記側面シールドの全部を、その上記スパッタ面の中心からの距離が、上記スパッタ面の中心から上記被スパッタ面の中心を通る法線までの最短距離であるオフセット距離より遠くなるように配設してスパッタリングすることを特徴とするスパッタリング方法。
請求項7:
上記スパッタターゲットが複数であり、全てのスパッタターゲットをそれらのオフセット距離が同一となるように配置することを特徴とする請求項6記載のスパッタリング方法。
請求項8:
上記スパッタ空間の水平方向の一端側に上記スパッタターゲットを、他端側に上記基板を、各々配置することを特徴とする請求項6又は7記載のスパッタリング方法。
請求項9:
上記基板側領域以外の範囲であるターゲット側領域において、該ターゲット側領域内に位置する上記側面シールドの一部又は全部を、そのスパッタ面の中心から側面シールドまでの距離が、上記オフセット距離と同一又は上記オフセット距離より近くなるように配設することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載のスパッタリング方法。
請求項10:
上記側面シールドが、上記シールドの、上記スパッタ面の上端を通る仮想水平面と上記被スパッタ面を通る仮想水平面との間に位置する部分であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載のスパッタリング方法。
請求項11:
上記基板が、その被スパッタ面が矩形である角型基板であることを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項記載のスパッタリング方法。
請求項12:
請求項6乃至11のいずれか1項記載のスパッタリング方法により、透明基板上にスパッタリングにより薄膜を成膜したことを特徴とするフォトマスクブランク。
図1は、本発明のスパッタリング装置の一例の第1の態様を示す図である。本発明の第1の態様では、スパッタリング装置は、チャンバー1と、平面状のスパッタ面を有する一つのスパッタターゲット2と、スパッタターゲット2から放出したスパッタ粒子がチャンバー1の内壁に直接付着することを防止するためにチャンバー1の内壁に沿って設けられたシールド10とを備える。このシールド10は、スパッタ空間の水平方向の内外を仕切る側面シールド101と、スパッタ空間の上下方向の内外を仕切る上面シールド102及び下面シールド103とからなる。この装置は、シールド10内部のスパッタ空間に、スパッタターゲット2と、一つの基板3とを配置して、基板3を被スパッタ面3aに沿って自転させながら、基板3の平面状の被スパッタ面3a上に薄膜を形成する枚葉型のスパッタリング装置である。
図9に示される構成のスパッタリング装置を用い、Crターゲットをスパッタターゲットとし、Arガス、N2ガス及びO2ガスの混合雰囲気下で、角型の石英基板(被スパッタ面の寸法:152mm角)にCrON遮光膜を成膜して、フォトマスクブランクを400枚製造した。スパッタリング成膜後、スパッタリングチャンバーを開放して内部を確認したところ、スパッタターゲットのスパッタ面の中心からオフセット距離までの範囲に配置されている側面シールド表面において、付着した膜の剥離が確認された。一方、スパッタターゲットのスパッタ面の中心からオフセット距離より遠い範囲に配置されている側面シールド表面においては、付着した膜の剥離は確認されなかった。この結果から、図1〜図4に示される構成のスパッタリング装置のような本発明のスパッタリング装置によりスパッタリングすることで、基板側領域のスパッタターゲット周辺には、スパッタターゲットのスパッタ面の中心からオフセット距離の範囲内に側面シールドが存在しないため、側面シールドからの膜剥れの可能性を低減して、欠陥数の少ない高品位なフォトマスクブランクスを製造できることが示される。
図10に示される構成のスパッタリング装置を用い、MoSiターゲットと、Siターゲットをスパッタターゲットとし、Arガス、N2ガス及びO2ガスの混合雰囲気下で、角型の石英基板(被スパッタ面の寸法:152mm角)にMoSiON位相シフト膜を成膜して、フォトマスクブランクを240枚製造した。スパッタリング成膜後、スパッタリングチャンバーを開放して内部を確認したところ、スパッタターゲットのスパッタ面の中心からオフセット距離までの範囲に配置されている側面シールド表面において、付着した膜の剥離が確認された。一方、スパッタターゲットのスパッタ面の中心からオフセット距離より遠い範囲に配置されている側面シールド表面においては、付着した膜の剥離は確認されなかった。この結果から、図5〜図8に示される構成のスパッタリング装置のような本発明のスパッタリング装置によりスパッタリングすることで、基板側領域のスパッタターゲット周辺には、スパッタターゲットのスパッタ面の中心からオフセット距離の範囲内に側面シールドが存在しないため、側面シールドからの膜剥れの可能性を低減して、欠陥数の少ない高品位なフォトマスクブランクスを製造できることが示される。
2,21,22 スパッタターゲット
2a,21a,22a スパッタ面
3 基板
3a 被スパッタ面
10 シールド
101 側面シールド
102 上面シールド
103 下面シールド
A1,A2 オフセット距離
L 法線
P1,P2 仮想平面
SR 基板側領域
TR ターゲット側領域
V1,V2 垂線
Claims (12)
- チャンバーと、平面状のスパッタ面を有する一つ又は複数のスパッタターゲットと、上記スパッタターゲットから放出したスパッタ粒子がチャンバー内壁に直接付着することを防止するためにチャンバー内壁に沿って設けられたシールドとを備え、該シールドが、上記スパッタ空間の水平方向の内外を仕切る側面シールドと、上記スパッタ空間の上下方向の内外を仕切る上面シールド及び下面シールドとからなり、上記シールド内部のスパッタ空間に、上記スパッタターゲットと、一つの基板とを配置して、該基板の平面状の被スパッタ面上に薄膜を形成する枚葉型のスパッタリング装置であり、
上記スパッタ面が、下方に向けて水平に又は傾斜させて配設され、
上記被スパッタ面が、上方に向けて水平に、かつ該被スパッタ面の中心を通る鉛直線と、上記スパッタ面の中心を通る鉛直線とが一致しないオフセット位置に配置されるスパッタリング装置であって、
(i)上記スパッタターゲットが一つの場合には、上記スパッタ面の中心を通る鉛直平面であり、かつ上記被スパッタ面の中心を通る法線への上記スパッタ面の中心からの垂線に直交する仮想平面上及び該仮想平面より基板側の範囲を設定し、該範囲を基板側領域とし、
(ii)上記スパッタターゲットが複数の場合には、各々のスパッタターゲットにおいて、上記スパッタ面の中心を通る鉛直平面であり、かつ上記被スパッタ面の中心を通る法線への上記スパッタ面の中心からの垂線に直交する仮想平面上及び該仮想平面より基板側の範囲を設定し、各々のスパッタターゲットにおいて設定された上記基板側の範囲の全てが重なる共通部分を基板側領域として、
上記基板側領域内に位置する上記側面シールドの全部が、その上記スパッタ面の中心からの距離が、上記スパッタ面の中心から上記被スパッタ面の中心を通る法線までの最短距離であるオフセット距離より遠くなるように配設されていることを特徴とするスパッタリング装置。 - 上記スパッタターゲットが複数であり、全てのスパッタターゲットのオフセット距離が同一となるように配置されていることを特徴とする請求項1記載のスパッタリング装置。
- 上記スパッタ空間の水平方向の一端側に上記スパッタターゲットが、他端側に上記基板が、各々配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載のスパッタリング装置。
- 上記基板側領域以外の範囲であるターゲット側領域において、該ターゲット側領域内に位置する上記側面シールドの一部又は全部が、そのスパッタ面の中心から側面シールドまでの距離が、上記オフセット距離と同一又は上記オフセット距離より近くなるように配設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のスパッタリング装置。
- 上記側面シールドが、上記シールドの、上記スパッタ面の上端を通る仮想水平面と上記被スパッタ面を通る仮想水平面との間に位置する部分であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のスパッタリング装置。
- チャンバーと、平面状のスパッタ面を有する一つ又は複数のスパッタターゲットと、上記スパッタターゲットから放出したスパッタ粒子がチャンバー内壁に直接付着することを防止するためにチャンバー内壁に沿って設けられたシールドとを備え、該シールドが、上記スパッタ空間の水平方向の内外を仕切る側面シールドと、上記スパッタ空間の上下方向の内外を仕切る上面シールド及び下面シールドとからなり、上記シールド内部のスパッタ空間に、上記スパッタターゲットと、一つの基板とを配置して、該基板の平面状の被スパッタ面上に薄膜を形成する枚葉型のスパッタリング装置を用い、
上記スパッタ面を、下方に向けて水平に又は傾斜させて配設し、
上記被スパッタ面を、上方に向けて水平に、かつ該被スパッタ面の中心を通る鉛直線と、上記スパッタ面の中心を通る鉛直線とが一致しないオフセット位置に配置してスパッタリングする方法であって、
(i)上記スパッタターゲットが一つの場合には、上記スパッタ面の中心を通る鉛直平面であり、かつ上記被スパッタ面の中心を通る法線への上記スパッタ面の中心からの垂線に直交する仮想平面上及び該仮想平面より基板側の範囲を設定し、該範囲を基板側領域とし、
(ii)上記スパッタターゲットが複数の場合には、各々のスパッタターゲットにおいて、上記スパッタ面の中心を通る鉛直平面であり、かつ上記被スパッタ面の中心を通る法線への上記スパッタ面の中心からの垂線に直交する仮想平面上及び該仮想平面より基板側の範囲を設定し、各々のスパッタターゲットにおいて設定された上記基板側の範囲の全てが重なる共通部分を基板側領域として、
上記基板側領域内に位置する上記側面シールドの全部を、その上記スパッタ面の中心からの距離が、上記スパッタ面の中心から上記被スパッタ面の中心を通る法線までの最短距離であるオフセット距離より遠くなるように配設してスパッタリングすることを特徴とするスパッタリング方法。 - 上記スパッタターゲットが複数であり、全てのスパッタターゲットをそれらのオフセット距離が同一となるように配置することを特徴とする請求項6記載のスパッタリング方法。
- 上記スパッタ空間の水平方向の一端側に上記スパッタターゲットを、他端側に上記基板を、各々配置することを特徴とする請求項6又は7記載のスパッタリング方法。
- 上記基板側領域以外の範囲であるターゲット側領域において、該ターゲット側領域内に位置する上記側面シールドの一部又は全部を、そのスパッタ面の中心から側面シールドまでの距離が、上記オフセット距離と同一又は上記オフセット距離より近くなるように配設することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載のスパッタリング方法。
- 上記側面シールドが、上記シールドの、上記スパッタ面の上端を通る仮想水平面と上記被スパッタ面を通る仮想水平面との間に位置する部分であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載のスパッタリング方法。
- 上記基板が、その被スパッタ面が矩形である角型基板であることを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項記載のスパッタリング方法。
- 請求項6乃至11のいずれか1項記載のスパッタリング方法により、透明基板上にスパッタリングにより薄膜を成膜したことを特徴とするフォトマスクブランク。
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